JP2003146039A - 前2軸車の駆動力減少防止装置 - Google Patents

前2軸車の駆動力減少防止装置

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JP2003146039A JP2001343340A JP2001343340A JP2003146039A JP 2003146039 A JP2003146039 A JP 2003146039A JP 2001343340 A JP2001343340 A JP 2001343340A JP 2001343340 A JP2001343340 A JP 2001343340A JP 2003146039 A JP2003146039 A JP 2003146039A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 僅かな部品点数の増加で滑り易い路面におけ
る走破性を向上する。 【解決手段】 前々輪車軸12が車台18前部を前側板
ばね19を介して懸架し、後輪車軸が車台後部を後側懸
架装置を介して懸架し、前後輪車軸17が車台中央前部
を中間板ばね22及び中間空気ばね23を介して懸架す
る。前端が前側板ばねの後端に連結されかつ後端が中間
板ばねの前端に連結されたイコライザビーム26の中央
が支持ピン28を介して車台に枢支され、支持ピン及び
イコライザビーム前端間の長さL1が支持ピン及びイコ
ライザビーム後端間の長さL2より短く設定される。後
輪車軸に作用する荷重を検出する後側荷重センサ36
と、前後輪車軸に作用する荷重を検出する中間荷重セン
サ37との各検出出力に基づいて、コントローラ38が
中間空気ばねに圧縮エアを給排するエア給排手段31を
制御するように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両前部に二軸の
操向車軸を有しかつ車両後部に一軸の駆動車軸を有する
トラックやトレーラ等の前二軸車の駆動力の減少を防止
する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、互いに接近
して配設された駆動軸及び被動軸がイコライザ式タンデ
ムサスペンションを介してフレームを懸架し、駆動軸及
びフレーム間に可変流体圧容積体が配設され、この容積
体及び流体圧タンク間が切換弁を介して低圧及び高圧の
両ラインにより連結され、更に両ラインに低圧電磁弁及
び高圧電磁弁が配設されたイコライザ式タンデムサスペ
ンションの制御装置が開示されている(特開平7−14
4520号)。この制御装置では、低圧ラインに低圧用
逆止弁、電磁閉切り弁及び低圧電磁弁が直列に配設さ
れ、高圧ラインには高圧用逆止弁及び高圧電磁弁が配設
される。また上記電磁弁等はスイッチ類又はセンサ類に
より電気的に制御可能に構成される。
【0003】このように構成されたイコライザ式タンデ
ムサスペンションの制御装置では、空車発進時又は同制
動時に、センサ類の各検出出力若しくはスイッチ類の切
換えに基づき電磁弁等が制御されて可変流体圧容積体に
高圧流体が供給される。この結果、駆動軸がフレームに
ロックされるので、イコライザビームの不必要な回動を
抑制できる。また、空車発進時又は同制動時以外の場合
には、センサ類の各検出出力若しくはスイッチ類の切換
えに基づき電磁弁等が制御されて可変流体圧容積体に低
圧流体が供給される。この結果、板ばねやイコライザビ
ームブラケットの通常の動きに支障を来さないようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の特
開平7−144520号に示されたイコライザ式タンデ
ムサスペンションの制御装置では、多くの電磁弁やスイ
ッチ類等を用いているため、部品点数及び組付工数が増
大するとともに、電磁弁等の制御が複雑になる不具合が
あった。本発明の目的は、僅かな部品点数及び組付工数
の増加で、滑り易い路面における走破性を向上でき、雪
道や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上でき
る、前2軸車の駆動力減少防止装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1及び図2に示すように、前々輪11が回転可能に取
付けられ車台18前部を前側板ばね19を介して懸架す
る操向車軸である前々輪車軸12と、後輪13が固定さ
れ車台18後部を後側懸架装置21を介して懸架する駆
動車軸である後輪車軸14と、前々輪車軸12から所定
の間隔をあけて後方に設けられ前後輪16が回転可能に
取付けられかつ車台18中央前部を中間板ばね22を介
して懸架する操向車軸である前後輪車軸17と、前端が
前側板ばね19の後端に連結され後端が中間板ばね22
の前端に連結されかつ中央が支持ピン28を介して車台
18に枢支されたイコライザビーム26とを備えた前二
軸車の改良である。その特徴ある構成は、支持ピン28
及びイコライザビーム26前端間の長さL 1が支持ピン
28及びイコライザビーム26後端間の長さL2より短
く設定され、前後輪車軸17が中間板ばね22とともに
中間空気ばね23を介して車台18中央前部を懸架し、
中間空気ばね23がこの中間空気ばね23に圧縮エアを
給排するエア給排手段31に接続され、後輪車軸14に
作用する荷重が後側荷重センサ36により検出され、前
後輪車軸17に作用する荷重が中間荷重センサ37によ
り検出され、後側荷重センサ36及び中間荷重センサ3
7の各検出出力に基づいてコントローラ38がエア給排
手段31を制御するように構成されたところにある。
【0006】この請求項1に記載された前2軸車の駆動
力減少防止装置では、積載量がゼロか或いは極めて小さ
い場合には、後輪車軸14に作用する荷重が極めて小さ
いことを後側荷重センサ36が検出し、中間荷重センサ
37が大気圧より大きな中間空気ばね23の圧力を検出
するため、コントローラ38は後側荷重センサ36及び
中間荷重センサ37の各検出出力に基づいてエア給排手
段31を制御し、中間空気ばね23内の圧縮エアを排出
する。この結果、前々輪車軸12の支持する荷重と前後
輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ
上の位置が前方に移動し、駆動軸である後輪車軸14に
作用する荷重が増加するので、滑り易い路面における走
破性を向上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック
状態からの脱出性を向上できる。一方、車両10の最大
積載量近くまで荷物を積載すると、後輪車軸14に作用
する荷重がその許容荷重に近いことを後側荷重センサ3
6が検出し、中間空気ばね23内の圧力が大気圧である
か或いは極めて低いことを中間荷重センサ37が検出す
るため、コントローラ38は後側荷重センサ36及び中
間荷重センサ37の各検出出力に基づいてエア給排手段
31を制御し、中間空気ばね23内の圧力が所定値にな
るまで中間空気ばね23に圧縮エアを供給する。この結
果、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の
支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が後
方に移動し、前々輪車軸12と前後輪車軸17の支持す
る荷重の差が小さくなるので、車両10の走行性能は低
下せず、前々輪11の摩耗は増大しない。また後輪車軸
14に作用する荷重が減少するので、許容荷重を越える
荷重が後輪車軸14に作用することもない。
【0007】請求項2に係る発明は、図3及び図4に示
すように、支持ピン28及びイコライザビーム56前端
間の長さと支持ピン28及びイコライザビーム56後端
間の長さとが同一に設定され、前々輪車軸12が前側板
ばね19とともに前側空気ばね23を介して車台18前
部を懸架し、前側空気ばね51がエアタンク52にエア
管路53により接続され、前側空気ばね51内の圧力を
所定値に保持する調圧弁54がエア管路53に設けられ
たことを特徴とする。この請求項2に記載された前2軸
車の駆動力減少防止装置では、前々輪車軸12と前後輪
車軸17がそれぞれ支持する荷重の分担割合が、前々輪
車軸12の方が前後輪車軸17より大きく、前々輪車軸
12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の
合計荷重の作用する見かけ上の位置が支持ピン28より
前方であるため、駆動軸である後輪車軸12に作用する
荷重は比較的大きい。この結果、積載量がゼロか或いは
極めて少ない場合には、滑り易い路面における走破性を
向上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態か
らの脱出性を向上できる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、
トラック10は前々輪11が回転可能に取付けられた前
々輪車軸12と、後輪13が固定された後輪車軸14
と、前々輪車軸14から所定の間隔をあけて後方に設け
られ前後輪16が回転可能に取付けられた前後輪車軸1
7とを備える。前々輪車軸12はトラック10の進行方
向に延びるシャシフレーム18前部を前側板ばね19を
介して懸架し、後輪車軸14はシャシフレーム18後部
を後側懸架装置21を介して懸架し、前後輪車軸17は
シャシフレーム18中央前部を中間板ばね22及び中間
空気ばね23を介して懸架する。また前々輪車軸12及
び前後輪車軸14は操向車軸であり、後輪車軸17は駆
動車軸である。
【0009】前側板ばね19は、図2に詳しく示すよう
に、一対のシャシフレーム18の外側面下方にこれらの
シャシフレーム18に沿ってそれぞれ1組ずつ設けられ
る。これらの前側板ばね19の前端はシャシフレーム1
8に固着されたスプリングブラケット24に枢着され、
後端は後述するイコライザビーム26の前端に枢着され
る。また前側板ばね19の中央はUボルト(図示せず)
により前々輪車軸12の上面に固定され、前々輪車軸1
2とシャシフレーム18との間には図示しないがショッ
クアブソーバ及びスタビライザが設けられ、前側板ばね
19、ショックアブソーバ及びスタビライザにより前々
輪車軸12が前々輪11を介して路面から受けた振動等
が減衰され、シャシフレーム18に伝わらないようにな
っている。
【0010】中間板ばね22は、前側板ばね19と同様
に、一対のシャシフレーム18の外側面下方にこれらの
シャシフレーム18に沿ってそれぞれ1組ずつ設けられ
る。これらの中間板ばね22の後端はシャシフレーム1
8に固着されたスプリングブラケット27に枢着され、
前端はイコライザビーム26の後端に枢着される。また
中間板ばね22の中央はUボルト(図示せず)により前
後輪車軸17の上面に固定され、前後輪車軸17とシャ
シフレーム18との間には図示しないがショックアブソ
ーバ及びスタビライザが設けられ、中間板ばね22、シ
ョックアブソーバ及びスタビライザにより前後輪車軸1
7が前後輪16を介して路面から受けた振動等が減衰さ
れ、シャシフレーム18に伝わらないようになってい
る。
【0011】イコライザビーム26の中央は支持ピン2
8及びビームブラケット29を介してシャシフレーム1
8に枢着され、支持ピン28及びイコライザビーム26
前端間の長さL1は支持ピン28及びイコライザビーム
26後端間の長さL2より短く設定される。なお、前側
板ばね19及び中間板ばね22は全長が同一に設定され
ることが好ましい。また中間板ばね22のばね定数は、
中間空気ばね23のばね定数が付加されるため、前側板
ばね19のばね定数より小さく設定される。
【0012】更にL1/L2は、板ばね19,22の前後
スパンの設定の仕方により変化するけれども、0.3〜
0.6の範囲に設定されることが好ましく、0.4〜
0.5の範囲に設定されることが更に好ましい。L1
2を0.3〜0.6の範囲に限定したのは、0.3未
満ではトラック10に搭載した場合の寸法的な関係から
イコライザビーム26として成立させることが難しく、
0.6を越えると荷重移動量が少なくなるからである。
【0013】一方、中間空気ばね23は、前後輪車軸1
7上面と一対のシャシフレーム18下面との間にそれぞ
れ介装される(図1)。上記中間空気ばね23はこれら
の中間空気ばね23に圧縮エアを給排するエア給排手段
31に接続される。エア給排手段31は、中間空気ばね
23をエアタンク32に接続するエア管路33と、この
エア管路33に設けられた切換弁34とを有する。切換
弁34は3ポート3位置切換えの電磁弁であり、エアタ
ンク32に連通接続された第1ポート34aと、中間空
気ばね23に連通接続された第2ポート34bと、大気
に連通接続された排気ポート34cとを有する。切換弁
34を第1の位置に切換えると第1ポート34aと第2
ポート34bとが連通し、第2の位置に切換えると第2
ポート34bと排気ポート34cとが連通し、オフする
と各ポート34a〜34cがそれぞれ閉じるように構成
される。また後側懸架装置21は、この実施の形態で
は、後輪車軸14とシャシフレーム18との間に介装さ
れた後側空気ばねである(図2)。後輪車軸14の下面
には一対のシャシフレーム18と略平行に延びる一対の
支持具35の中央がそれぞれ取付けられ、これらの支持
具35の前端及び後端と一対のシャシフレーム18との
間に4つの後側空気ばね21がそれぞれ介装される。
【0014】図1に戻って、後輪車軸14に作用する荷
重は後側荷重センサ36により検出され、前後輪車軸1
7に作用する荷重は中間荷重センサ37により検出され
る。後側荷重センサ36は後側空気ばね21内の空気圧
力を検出する圧力センサであり、中間荷重センサ37は
中間空気ばね23内の空気圧力を検出する圧力センサで
ある。後側荷重センサ36及び中間荷重センサ37の各
検出出力はコントローラ38の制御入力に接続され、コ
ントローラ38の制御出力は切換弁34に接続される。
またコントローラ38にはメモリ(図示せず)が設けら
れ、このメモリには後輪車軸14に作用する荷重の変化
に対応する中間空気ばね23内の圧力の変化を示すマッ
プが記憶される。具体的には、上記メモリには、後輪車
軸14に軽荷重が作用する場合、中間空気ばね23内の
圧力を低くし、後輪車軸14に中・重荷重が作用する場
合、中間空気ばね23内の圧力を前々輪車軸12と前後
輪車軸16が支持する荷重の差を少なくするような設定
値が記憶される。
【0015】このように構成された駆動力減少防止装置
の動作を説明する。前々輪車軸12が前側板ばね19を
介して支持する荷重と前後輪車軸17が中間板ばね22
を介して支持する荷重の割合は、イコライザビーム26
の支持ピン28から両端までの長さの比率、即ちL1
2の比率で決定される。本発明のようにL1/L2<1
と設定することにより、前々輪車軸12が支持する荷重
は前後輪車軸17が支持する荷重より大きくなる。即
ち、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の
支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置は、
1/L2=1の場合より前方に移動するため、後輪車軸
14に作用する荷重は増加する。
【0016】しかし、この状態で荷室10aに荷物を積
載すると、前々輪車軸12と前後輪車軸17の支持する
荷重の差が大きくなり、トラック10の走行性能の低下
や前々輪11の摩耗の増大等の悪影響が発生したり、或
いは最大積載量以下の荷物を積載しても後輪車軸14に
許容荷重を越える荷重が作用するおそれもある。そこ
で、前後輪車軸17及びシャシフレーム18間に介装さ
れた中間空気ばね23に圧縮エアをエアタンク32から
供給することにより、前後輪車軸17の支持する荷重を
増大させる。この結果、前々輪車軸12と前後輪車軸1
7の支持する荷重の差が小さくなるとともに、上記前々
輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の支持する
荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が後方に移動
することにより、後輪車軸14に作用する荷重を許容荷
重の範囲内に低減できる。
【0017】具体的には、積載量がゼロか或いは極めて
少ない場合には、後側荷重センサ36が許容圧力より遙
かに小さい後側空気ばね21の圧力を検出し、中間荷重
センサ37が大気圧より大きな中間空気ばね23の圧力
を検出するため、コントローラ38は後側荷重センサ3
6及び中間荷重センサ37の各検出出力に基づいて切換
弁34を第2の位置に切換え、中間空気ばね23内の圧
縮エアを排出する。この結果、前々輪車軸12の支持す
る荷重と前後輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作
用する見かけ上の位置が最も前方に移動し、駆動軸であ
る後輪車軸14に作用する荷重が最も増加するので、滑
り易い路面における走破性を向上できるとともに、雪道
や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる。
【0018】一方、トラック10の最大積載量近くまで
荷物を積載すると、後側荷重センサ36が許容圧力に近
い後側空気ばね21の圧力を検出し、中間空気ばね23
内の圧力が大気圧であること或いは極めて低いことを中
間荷重センサ37が検出するため、コントローラ38は
後側荷重センサ36及び中間荷重センサ37の各検出出
力に基づいて切換弁34を第1の位置に切換える。これ
により中間空気ばね23にエアタンク32の圧縮エアが
供給され、後側空気ばね21の圧力が所定値以下になっ
たことを後側荷重センサ36が検出し、中間空気ばね2
3の圧力が所定値になったことを中間荷重センサ37が
検出したときに、コントローラ38は切換弁34をオフ
する。この結果、前々輪車軸12の支持する荷重と前後
輪車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ
上の位置が後方に移動し、前々輪車軸12と前後輪車軸
17の支持する荷重の差が小さくなるので、トラック1
0の走行性能は低下せず、前々輪11の摩耗は増大しな
い。また後輪車軸14に作用する荷重が減少するので、
許容荷重を越える荷重が後輪車軸14に作用することも
ない。なお、積載量がゼロか或いは極めて少ない場合に
は、前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪車軸17の
支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が前
方に移動していても、各車軸12,14,17に作用す
る荷重が極めて小さいため、トラック10の走行性能が
低下せず、前々輪11の摩耗が増大しないようになって
いる。
【0019】図3及び図4は本発明の第2の実施の形態
を示す。図3及び図4において図1及び図2と同一符号
は同一部品を示す。この実施の形態では、支持ピン28
及びイコライザビーム56前端間の長さL1と支持ピン
28及びイコライザビーム56後端間の長さL2とが同
一に設定され(L1/L2=1)、前々輪車軸12が前側
板ばね19とともに前側空気ばね51を介してシャシフ
レーム18前部を懸架するように構成される(図3)。
前側空気ばね51はエアタンク52にエア管路53によ
り接続され、エア管路53には前側空気ばね51内の圧
力を所定値に保持する調圧弁54が設けられる。調圧弁
54は、この実施の形態では、リリーフ付き外部パイロ
ット式の減圧弁(定差減圧弁)であり、前側空気ばね5
1の圧力を常に所定値に保持することにより、最大積載
時に後輪車軸14(図4)に作用する荷重が許容荷重を
越えないように構成される。具体的には、調圧弁54
は、エアタンク52の圧力を例えば0.8MPaとする
とき、前側空気ばね51の圧力を例えば0.4MPaの
一定値に保持するように構成される。なお、調圧弁とし
て、定圧減圧弁等を用いてもよい。また後側懸架装置6
1(図4)は、この実施の形態では、後輪車軸14とシ
ャシフレーム18との間に介装された一対の後側板ばね
である。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成され
る。
【0020】このように構成された駆動力減少防止装置
の動作を説明する。前側空気ばね51内の圧力が常に所
定値に保持されるので、前側板ばね19が支持する荷重
が減少するとともに、イコライザビーム56により前側
板ばね19に連結された中間板ばね22が支持する荷重
も減少する。前々輪車軸12が支持する荷重は前側空気
ばね51の支持する荷重と前側板ばね19の支持する荷
重の合計荷重であり、前後輪車軸17が支持する荷重は
中間板ばね22の支持する荷重のみである。前々輪車軸
12と前後輪車軸17がそれぞれ支持する荷重の分担割
合は、前々輪車軸12の方が前後輪車軸17より大きく
なる。このため前々輪車軸12の支持する荷重と前後輪
車軸17の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上
の位置は、支持ピン28より前方であるため、駆動軸で
ある後輪車軸14に作用する荷重は比較的大きい。この
結果、積載量がゼロか或いは極めて少ない場合には、滑
り易い路面における走破性を向上できるとともに、雪道
や泥道等でのスタック状態からの脱出性を向上できる。
一方、トラック10の最大積載量に近い荷物を積載して
も、調圧弁54により前側空気ばね51内の圧力が最大
積載時に後輪車軸14に作用する荷重が許容荷重を越え
ないように設定されているため、後輪車軸14に作用す
る荷重が許容荷重を越えることはない。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、支
持ピン及びイコライザビーム前端間の長さを支持ピン及
びイコライザビーム後端間の長さより短く設定し、前後
輪車軸が中間板ばねとともに中間空気ばねを介して車台
中央前部を懸架し、更に後輪車軸に作用する荷重を検出
する後側荷重センサ及び前後輪車軸に作用する荷重を検
出する中間荷重センサの各検出出力に基づいてコントロ
ーラが中間空気ばねに圧縮エアを給排するエア給排手段
を制御するので、積載量がゼロか或いは極めて小さい場
合には、コントローラは中間空気ばね内の圧縮エアを排
出する。この結果、前々輪車軸の支持する荷重と前後輪
車軸の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位
置が前方に移動し、駆動軸である後輪車軸に作用する荷
重が増加するので、滑り易い路面における走破性を向上
できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態からの
脱出性を向上できる。
【0022】一方、車両の最大積載量近くまで荷物を積
載すると、コントローラは中間空気ばねに圧縮エアを供
給する。この結果、前々輪車軸の支持する荷重と前後輪
車軸の支持する荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位
置が後方に移動し、前々輪車軸と前後輪車軸の支持する
荷重の差が小さくなるので、トラックの走行性能は低下
せず、前々輪の摩耗は増大しない。また後輪車軸に作用
する荷重が減少するので、許容荷重を越える荷重が後輪
車軸に作用することもない。
【0023】また支持ピン及びイコライザビーム前端間
の長さと支持ピン及びイコライザビーム後端間の長さと
を同一に設定し、前々輪車軸が前側板ばねとともに前側
空気ばねを介して車台前部を懸架し、前側空気ばねをエ
アタンクにエア管路により接続し、更に前側空気ばね内
の圧力を所定値に保持する調圧弁をエア管路に設けれ
ば、前々輪車軸の支持する荷重と前後輪車軸の支持する
荷重の合計荷重の作用する見かけ上の位置が支持ピンよ
り前方であるため、駆動軸である後輪車軸に作用する荷
重は比較的大きい。この結果、積載量がゼロか或いは極
めて少ない場合には、滑り易い路面における走破性を向
上できるとともに、雪道や泥道等でのスタック状態から
の脱出性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態の前2軸車の駆動力減少防
止装置を示す図2のA部拡大断面構成図。
【図2】その装置を搭載したトラックの側面図。
【図3】本発明第2実施形態の前2軸車の駆動力減少防
止装置を示す図4のB部拡大断面構成図。
【図4】その装置を搭載したトラックの側面図。
【符号の説明】
10 トラック(車両) 11 前々輪 12 前々輪車軸 13 後輪 14 後輪車軸 16 前後輪 17 前後輪車軸 18 シャシフレーム(車台) 19 前側板ばね 21 後側空気ばね(後側懸架装置) 22 中間板ばね 23 中間空気ばね 26,56 イコライザビーム 28 支持ピン 31 エア給排手段 36 後側荷重センサ 37 中間荷重センサ 38 コントローラ 51 前側空気ばね 52 エアタンク 53 エア管路 54 調圧弁 61 後側板ばね(後側懸架装置)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前々輪(11)が回転可能に取付けられ車台
    (18)前部を前側板ばね(19)を介して懸架する操向車軸で
    ある前々輪車軸(12)と、後輪(13)が固定され前記車台(1
    8)後部を後側懸架装置(21)を介して懸架する駆動車軸で
    ある後輪車軸(14)と、前記前々輪車軸(12)から所定の間
    隔をあけて後方に設けられ前後輪(16)が回転可能に取付
    けられかつ前記車台(18)中央前部を中間板ばね(22)を介
    して懸架する操向車軸である前後輪車軸(17)と、前端が
    前記前側板ばね(19)の後端に連結され後端が前記中間板
    ばね(22)の前端に連結されかつ中央が支持ピン(28)を介
    して前記車台(18)に枢支されたイコライザビーム(26)と
    を備えた前二軸車において、 前記支持ピン(28)及び前記イコライザビーム(26)前端間
    の長さ(L1)が前記支持ピン(28)及び前記イコライザビー
    ム(26)後端間の長さ(L2)より短く設定され、 前記前後輪車軸(17)が前記中間板ばね(22)とともに中間
    空気ばね(23)を介して前記車台(18)中央前部を懸架し、 前記中間空気ばね(23)がこの中間空気ばね(23)に圧縮エ
    アを給排するエア給排手段(31)に接続され、 前記後輪車軸(14)に作用する荷重が後側荷重センサ(36)
    により検出され、 前記前後輪車軸(17)に作用する荷重が中間荷重センサ(3
    7)により検出され、 前記後側荷重センサ(36)及び中間荷重センサ(37)の各検
    出出力に基づいてコントローラ(38)が前記エア給排手段
    (31)を制御するように構成されたことを特徴とする前2
    軸車の駆動力減少防止装置。
  2. 【請求項2】 前々輪(11)が回転可能に取付けられ車台
    (18)前部を前側板ばね(19)を介して懸架する操向車軸で
    ある前々輪車軸(12)と、後輪(13)が固定され前記車台(1
    8)後部を後側懸架装置(61)を介して懸架する駆動車軸で
    ある後輪車軸(14)と、前記前々輪車軸(12)から所定の間
    隔をあけて後方に設けられ前後輪(16)が回転可能に取付
    けられかつ前記車台(18)中央前部を中間板ばね(22)を介
    して懸架する操向車軸である前後輪車軸(17)と、前端が
    前記前側板ばね(19)の後端に連結され後端が前記中間板
    ばね(22)の前端に連結されかつ中央が支持ピン(28)を介
    して前記車台(18)に枢支されたイコライザビーム(56)と
    を備えた前二軸車において、 前記支持ピン(28)及び前記イコライザビーム(56)前端間
    の長さ(L1)と前記支持ピン(28)及び前記イコライザビー
    ム(56)後端間の長さ(L2)とが同一に設定され、 前記前々輪車軸(12)が前記前側板ばね(19)とともに前側
    空気ばね(51)を介して前記車台(18)前部を懸架し、 前記前側空気ばね(51)がエアタンク(52)にエア管路(53)
    により接続され、 前記前側空気ばね(51)内の圧力を所定値に保持する調圧
    弁(54)が前記エア管路(53)に設けられたことを特徴とす
    る前2軸車の駆動力減少防止装置。
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KR101755890B1 (ko) * 2015-11-20 2017-07-10 현대자동차주식회사 전방 2축 차량의 현가장치

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