JP2003145973A - マグネットホルダー - Google Patents

マグネットホルダー

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JP2003145973A JP2001383784A JP2001383784A JP2003145973A JP 2003145973 A JP2003145973 A JP 2003145973A JP 2001383784 A JP2001383784 A JP 2001383784A JP 2001383784 A JP2001383784 A JP 2001383784A JP 2003145973 A JP2003145973 A JP 2003145973A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気吸着力が強くかつ取り外しが容易で、し
かも、被掲示体に吸着させた状態で表側も磁気吸着力を
有する使い勝手の良好なマグネットホルダーを提供する
ことを目的とする。さらに、焼結磁石スクラップのリュ
ース、リサイクルを可能にすることにより、構造が単純
なことと相俟って、高価な希土類磁石を用いているにも
かかわらず安価でかつ環境負荷の少ない再利用方法を提
供することを目的とする。 【構成】 非磁性材料製の本体の両面を外側に凸の曲面
でかつ互いに90度交差させ向き合わせた構造とし、本
体中央部に希土類磁石をその磁極面が本体両表面と同一
か僅かに凹んだ位置となるように埋込んだ構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強力な希土類磁石を
用いた紙片等をスチール製の冷蔵庫等の家電機器あるい
はホワイトボードやキャビネット等の事務機器等の表面
に磁気吸着力を利用して固定するのに用いられるマグネ
ットホルダーに係わる。特に強力な希土類磁石を用いて
保持力を大きくしたにも係わらず、マグネットホルダー
そのものの脱着が容易であり、またマグネットホルダー
を取り外すことなくワンタッチでメモ等の掲示物の脱着
を可能にし、さらに上面も強力な磁気吸着力を持たせる
ことにより、バインダークリップ等で固定した用紙類も
その上面にバインダークリップを吸着することで簡単に
保持できるようにしたものである。さらに、表裏上下の
区別無く使えるようにして使い勝手を向上させたもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ホワイトボードやスチールキャビネット
等のスチール製の事務機器あるいは冷蔵庫等の家電機器
の側面や扉等、スチール製の機器(以下、被掲示体と呼
ぶ)メモやポスター等の用紙(以下、掲示物と略称)を
固定する目的で、磁気吸着力を利用したマグネットホル
ダーが広く用いられている。このようなマグネットホル
ダーに用いられている磁石の多くはフェライト磁石であ
る。フェライト磁石は安価である反面、磁力が弱く、被
掲示体に固定保持できる掲示物の大きさや枚数が限定さ
れ、一方、保持力を大きくしようとすると、大きな磁石
が必要となり、掲示物を覆い隠す面積が増えてしまうと
いった問題点が存在した。
【0003】最近、上記問題点を解決する方法として希
土類磁石の中でも最も強力なNd系磁石を透明な板状あ
るいは円盤状のプラスチックの裏面側に組み込んだマグ
ネットホルダーが考案され(特開平11−11072)
市販されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のNd系磁石をプ
ラスチックに埋め込んだマグネットホルダーは、紙片等
をその上面から押さえて固定するには適しているが、磁
気吸着面を除いてプラスチックで覆われているため、吸
着面を除くと磁気吸着力は極めて弱く、折角強力なNd
系磁石を用いているにも拘わらず、例えばバインダーク
リップやゼムクリップ等の汎用固定部品で留めた用紙等
をこれらの鉄製クリップの部分を利用して保持させるこ
とができないといった不便さがあった。
【0005】本発明のマグネットホルダーは上述の問題
点に着眼して案出されたものであり、その目的は、磁
気吸着力が大きくかつ同時に被掲示体からの取り外しが
容易であり、ワンタッチでメモ等の掲示物の脱着を可
能にし、かつバインダークリップやゼムクリップ等の
スチール製の紙片固定具で留めた掲示物も、これらの部
分をマグネットホルダーの上面に近づけるだけで、十分
な強さで磁気吸着できる多目的に使えるマグネットホル
ダーを提供することにある。さらに、マグネットホル
ダーの上下を反対にしても、あるいは裏返しても、前記
機能を保持し、使い勝手を向上させたものである。
【0006】さらに、Nd系磁石の生産工程から、ある
いは使用済みの家電やパソコン周辺機器等のエレクトロ
ニクス機器から大量に発生するNd系磁石スクラップを
有効に活用し、環境負荷の低減に役立つリサイクル、リ
ユース技術を確立することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のマグネットホルダーは、本体がプラスチック
等の非磁性材料で構成され、立体的にはその上下両面が
互いに90度交差しかつ表側に凸の曲面で構成され、か
つ希土類磁石が本体の中央部に、その磁極面が直接ある
いは軟質磁性材製のヨークを介して、本体表面とほぼ同
一かわずかに凹んだ位置となるように埋め込まれている
ことを特徴とする。具体的には、例えば図1に吸着面が
下になるように水平面上に置いた状態で第三角法にて描
いた一例を示すように、マグネットホルダー21の本体
21a(以下本体と略す)がプラスチック等の非磁性材
料で構成され、その形状が、(b)正面図では、(イ)
下側が下に凸の曲線21bを形成し、上面の輪郭線21
cは平らな直線であり、(c)側面図では、(ロ)上側
が上に凸の曲線21dを形成し、下側の輪郭線は水平線
に接する直線21eであり、かつ(ハ)希土類磁石10
が本体21aの中央部にその磁極面が本体の両表面と同
一かわずかに凹んだ位置となるように埋め込まれている
ことを特徴とする紙片固定用のマグネットホルダーであ
る。なお、(a)平面図の形状としては種々の形状が選
択されるが、図1には代表的な例として円形の場合を示
した。
【0008】あるいは、図2に他の例を示すように図1
の片側あるいは両側の湾曲面の代わりに中央部近傍が平
面で構成されていることを特徴とする。あるいは、図3
にさらに別の例を示すように、片側あるいは両側の湾曲
面の代わりに、片側あるいは両側の面が中央部の平面お
よびその平面と10度〜40度の角度を成す二つの平面
の合計三つの平面で構成されていることを特徴とする。
【0009】このように、磁気吸着面が外側に凸の曲面
で形成されているため、被掲示体上に吸着させた状態で
揺動し易く、例えば底面に隙間のある上面の端部を人差
指で押すと同時に、他端部を親指で持ち上げることによ
り、マグネットホルダーを簡単に立ち上げることができ
る構造にしたものである。立ち上げた状態では、両指で
掴み易く、また磁気吸着力がほとんど無くなるため、極
めて容易に取り外すことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】このように本発明のマグネットホ
ルダーは、第一に両面ともに外側に凸の曲面で構成した
ことを大きな特徴とする。片面のみを曲面とし残りの面
を平面としたマグネットホルダーでは、平面側を被掲示
体に吸着させてしまった場合、取り外しが難しくなると
いった問題が発生する。特に希土類磁石は小さくても強
力な保持力を有するため、マグネットホルダー全体とし
ても小型化薄型化が可能となる。しかし、このようなマ
グネットホルダーでは日常的な使用において、表裏を反
転させてしまうといった事態が十分起こりうる。両面と
もに曲面で構成することにより、どちらの面を被掲示体
に吸着させても取り外しが容易となるため、そのような
事態が生じても問題なくなる。また、表裏を区別せずに
使うことができ、使い勝手を向上させることができる。
【0011】さらに、本発明のマグネットホルダーは揺
動方向が上下方向になるように被掲示体上に置いた状態
で、上部を指で押さえ下側を持ち上げた状態で、メモ等
の掲示物の上端部を下側から差込んだ後に指を離すこと
で、固定することができる。取り外す時も、同様にして
下側を持ち上げることで可能となる。このように脱着が
極めて簡単になる。
【0012】第二に本発明のマグネットホルダーは表裏
の外側に凸の曲面を互いに90度交差させたことが最大
の特徴であり、そのように工夫した理由について以下に
説明する。もし、90度交差させずに曲面を向き合わせ
構成すると、図10に曲面として湾曲面を選択した場合
の一例を示すように、端部に薄くなる部分が生じ、極端
な場合ナイフエッジとなり扱いにくくなる。このような
問題を両面の湾曲面を90度交差させずに避けるために
は、その曲率半径を大きくするか、マグネットホルダー
の厚さを厚くする必要が生じる。前者の方法では、揺動
範囲が狭くなり、取り外しが難しくなる。一方、後者の
方法では、マグネットホルダーの商品価値が低下するだ
けでなく、不必要に厚めの磁石を用いることになりコス
トパフォーマンスが低下する。
【0013】さらに、一般的に、希土類磁石はその磁気
特性から、大きさに対して着磁方向の厚さの薄い磁石が
有利とされる。またマグネットホルダーの製造コストを
下げるためには、希土類磁石の製造工程で発生する寸法
不良等のスクラップや使用済みの機器から回収したマグ
ネットを利用する方法が有効である。そして、これらの
磁石も前記理由から大きさの割に薄い磁石が多い。マグ
ネットホルダーを厚くすると、磁石も厚くする必要が生
じ、再利用できる磁石が限られ、安価なマグネットホル
ダーの製作が難しくなる。
【0014】このような全ての問題点は、マグネットホ
ルダーの両面の曲面を90度交差させることにより解決
することが可能となる。例えば、具体例を示すと、本体
形状を直径25mm、厚さ5.5mmのマグネットホル
ダーとした場合、曲率半径が30mmの湾曲面で構成す
ると、端部の厚さは湾曲面を交差せずに向かい合わせた
場合は約0.04mmとほとんどナイフエッジとなり扱
いにくくなる。一方、90度交差させた場合は、端部の
厚さは2.77〜2.84mmと十分厚く、しかも全周
囲にわたりほとんど同じ厚さとなる。そして、この場
合、揺動範囲は両側に24.6度となり、十分大きく取
り外しも容易となる。
【0015】さらに、取り外しのためマグネットホルダ
ーの上端部を押す場合、湾曲面を90度交差させると、
揺動方向に対して上面が平らとなり押し易く取り外しや
すくなる。一方、90度交差させずに同じ方向に対向さ
せ湾曲面を形成した場合、押そうとする部分が、被掲示
体面側に落ち込むように傾いているため、押しにくく使
い勝手が悪くなる。
【0016】以上、述べてきたように、上述したような
問題点は、二つの湾曲面を凸面が外側になるように互い
に90度交差させて向き合わせるように構成することに
より始めて解決できる。そして、このような工夫で磁気
吸着力が強くても取り外しが容易で、必要以上に厚くし
なくても端部が適度な厚さを保ち丈夫で利用性能に優
れ、かつコストも安いマグネットホルダーの製造が可能
となる。以上、面形状が湾曲面の場合について説明した
が、湾曲面の中央部を平面とした曲面、あるいは三つの
平面で構成した曲面の場合も同様である。
【0017】次に、本発明のマグネットホルダーの特徴
である上下両面に強力な磁気吸着力を持たせた理由につ
いて説明する。本発明のマグネットホルダーでは例えば
用紙の上端部をバインダークリップで留め、このスチー
ル製のクリップの部分を用いて容易に脱着が可能とな
る。バインダークリップのような留め具は極めて広く用
いられており、用紙の保持力も強い。磁石に留める時
は、磁気力が働き、近づけるだけで吸引保持し、離すと
きは、用紙を掴んで引っ張るだけで、目的を達すること
ができる。そのため、例えば、スチール製デスクの脇
に、本発明のマグネットホルダーを固定して、社内電話
帳等の頻繁に用いる掲示物を脱着する際、目標から多少
ずれても問題がなく、使い勝手が極めて良好となる。す
なわち、椅子に座ったままの姿勢で手探りでも目的を達
成することができるようになり便利となる。
【0018】次に、正面図における下側の下に凸の曲線
と、側面図における上側の上に凸の曲線の形状について
さらに詳細に説明する。これらの曲線の具体的な形状と
して例えば、円弧とすることができる。あるいは、図1
(b)に示す中心点C近傍の曲率半径を、その周辺部の
曲率半径より大きくすることにより、例えば、ディスク
状等の磁極面が平らな磁石を、マグネットホルダーの表
面より内側となるように磁石を埋め込んだ場合も、被掲
示体と磁石との距離をより広い面積にわたり小さくし
て、磁気吸着力を高めることが可能となる。さらに、よ
り望ましくは、中心点Cから離れるにつれて、連続的に
その部分の曲率半径が小さくなるような曲線とすること
もできる。そのような形状の例として、楕円の曲率半径
が最も大きな部分を含む曲線とすることが可能である。
あるいは放物線を選ぶこともできる。このような曲線形
状を選択すると、実際に使用する場合、掲示体の抜き差
しやマグネットホルダーの脱着のために、マグネットホ
ルダーの上面の片側を押して揺動させた時に、その動き
が滑らかとなり、使い勝手が良好となる。
【0019】底面の湾曲面の形状は、取り外し易さを考
慮し、揺動させた時に指をかけやすくするため、持ち上
げた部分の底面端部と被掲示体との間に生じる隙間が適
度に大きくなるように決める。種々の形状のマグネット
ホルダーを試作して、取り外し易さを検討した結果、図
1(b)に示すように両端部の湾曲面への接線が平面と
の成す角度、すなわち取り外しのために揺動させる時の
角度θ(以後、揺動角θと呼ぶ)が10〜45度の範囲
内から選択するのが望ましいことが知られた。さらに望
ましくは10〜40度の範囲内から選択する。なお、実
際に寸法を決める場合、周囲の最も薄くなる部分の厚さ
が薄くなりすぎないように決める。具体的にはこの厚さ
が、1.0mm以上、さらに望ましくは1.5mm以上
となるようにする。
【0020】本発明のマグネットホルダーの他の例で
は、図2(b)、(c)に示すように吸着面が下になる
ように水平面上に置いた状態で第三角法にて描いた図面
において本体の形状が、下側の中央部が水平線に接する
直線でその左右両側が下に凸の曲線で形成され、上面の
輪郭線は平らな直線であり、そして側面図では、上側の
中央部の一部が水平線に平行な直線でその左右両側が上
に凸の曲線で形成され、下側の輪郭線は水平線に接する
直線とする。立体的には、図1の外側に凸の湾曲面の中
央部のみを平面で構成したものである。両面の片側のみ
を、そのような曲面とする組み合わせも採用しうる。
【0021】あるいは、本発明のマグネットホルダーの
他の例では、図3(b)、(c)に示すように吸着面が
下になるように水平面上に置いた状態で第三角法にて描
いた図面において、本体の形状が正面図では、下側の中
央部が水平線に接する直線でその左右両側がその直線と
10〜40度を成す直線で形成され、上面の輪郭線は平
らな直線であり、側面図では、上側の中央部が水平線に
平行な直線で、その左右両側が中央部の直線に10〜4
0度を成す直線で形成され、下側の輪郭線は水平線に接
する直線とすることもできる。
【0022】立体的には、中央部の平面部とそれに10
〜40度を成す平面の3面で構成される曲面を、互いに
90度回転し、凸部を表側に向かい合わせた構造とした
ものである。角度を10度以上とするのは、それ以下で
は揺動範囲が小さ過ぎ、マグネットホルダーの片側を押
して反対側を持ち上げた時に、被掲示体とマグネットホ
ルダーとの下部に生じる隙間が小さく、取り外しにくく
なる。一方、40度以上では、上面の片側を押した時、
マグネットホルダーを被掲示体の面に平行方向に押し出
す分力が大きくなり使い勝手が悪くなるからである。な
お、この場合も片面のみ3つの平面で構成される曲面と
し、反対側を湾曲面、あるいは湾曲面の中央部のみを平
面とした曲面と組み合わせることも可能である。
【0023】湾曲面の中央部のみを平面で構成する場
合、あるいは、中央部の平面部とそれに10〜40度を
成す平面の3面で構成される曲面とする場合のいずれに
おいても、中央部の平面部の幅は、本体の幅の1/2未
満とする。1/2以上だと、マグネットホルダーの上面
片側を押して揺動させる際、大きな力を必要とし、取り
外しが難しくなるからである。さらに、望ましくは平面
部の幅は本体の幅の1/2.5以下とする。なお、平面
部の幅は、後述するように本体の中央に埋め込む磁石の
直径あるいは幅に等しいかそれより僅かに大きくするこ
とにより、磁石の磁極の全面で本体の表面のレベルと一
致させることが可能となり、磁気吸着力を最大に高める
と同時に揺動範囲を広くできるようになる。
【0024】なお、特開平11−11072には、本体
の裏面もしくは外周縁に沿って面取り部が設けられたマ
グネットホルダーが開示されている。しかしながら、面
取り部は用紙を差し込みやすくする目的で設けられてお
り、その幅も狭い。面取り部を広く、あるいは表面全体
を湾曲面あるいは一部平面を含む曲面で構成することに
より、スムーズな揺動が可能となり、マグネットホルダ
ーの被掲示体からの取り外しが極めて容易になるという
本発明に特有の機能が生じることには言及されていな
い。
【0025】次に、マグネットホルダー本体の平面図形
状について説明する。本発明の本体の形状は、水平面に
磁気吸着面を下にして描いた平面図における代表的な形
状として円形を選択する。あるいは図4に一例を示すよ
うに左右上下に鏡面対称の8角形がより望ましい形状と
して選択される。なぜならば、このような平面形状の場
合、本発明のように外側に凸の曲面を90度交差させて
向き合わせた構造を選択することと相俟って、本体の周
辺部の厚さが大きく変動せず、すなわち局部的に薄い部
分が生じず、強度を保つことができ、製品価値も増加す
るからである。さらに、円形は最も単純な形状であり、
射出成型法等の方法で制作する場合も金型の製作も含め
て容易であるからである。一方、8角形はデザイン性か
らも優れているからである。本発明のマグネットホルダ
ーの平面形状はこれらの形状に限定されず、例えば長径
と短径の比が1から大きくずれない範囲で楕円形状とす
ることもできる。あるいは、6角形や10角形等の多角
形を選択することもできる。
【0026】平面形状を円形とする場合、直径としては
10mm以上とするのが望ましい。希土類磁石の磁気吸
着力を示す磁気エネルギー積は大きく、直径10mmの
本体に埋め込むのに適した例えば直径が5mm程度未満
の磁石でも十分な保持力を有するが、本体の直径が小さ
すぎると掴みにくく取り外しが難しくなるためである。
さらに望ましくは直径は15mm以上とする。本発明の
マグネットホルダーは径を大きくして、それに比例して
大きな磁石を埋め込んでも、取り外しが容易であるた
め、最大径は特に規定されない。但し、小さくても十分
な磁気吸着力を有し、大きくするに従って、被掲示体に
掲示物を固定するとき覆い隠す面積が増え、またコスト
パフォーマンスが低下するため、直径50mm程度以下
を目安とする。
【0027】平面図形状として、上下方向の中心線に鏡
面対称であると同時にそれに直交する中心線にも鏡面対
称な8角形として、例えば正8角形やそれを縦あるいは
横方向に一定の比率で拡大あるいは縮小変形させた図形
を挙げることができる。ただし、対称性が増すことか
ら、その時の拡大あるいは収縮の変形率は0.7〜1.
4以内さらに望ましくは0.8〜1.2以内とするのが
望ましい。
【0028】なお、8角形の場合、正四角形あるいはそ
れを一方向に引き延ばした長方形を基本形状として、そ
の4隅を長方形の縦方向と横方向の中心線に鏡面対称と
なるようにカットした形状も望ましい形状として選択し
うる。この場合も、基本となる長方形が正四角形から大
きくずれない範囲、すなわち長方形の長辺aおよび短辺
bの比a/bは1.4以下とするのが望ましい。
【0029】これらの8角形の大きさは、円形の場合と
同様な理由から、小さすぎると掴みにくく取り外しが難
しくなるため、正面図における幅Wおよび側面図にお
ける幅Wのうち小さい方の値が10mm以上さらに望
ましくは15mm以上となるようにする。最大の大きさ
は特に規定されないが、円形の場合と同様な理由から、
とWのうちの大きい方の値が50mm程度以下を
目安とする。本発明は、正面図と側面図形状が最も重要
であり、既に述べたように平面図形状については上記の
例に限定されない。
【0030】本発明のマグネットホルダーでは正面図に
おける下側の下に凸の曲線と、側面図における上側の上
に凸の曲線を、それぞれの中心線に対し鏡面対称とする
ことにより、上下、左右方向の区別がなくなり、さらに
使い勝手を向上させることができる。なお、既にこれら
の曲線として円弧や楕円でかつ曲率半径が最も大きな部
分を含む曲線の例を挙げたが、これらの曲線は中心線に
対し鏡面対称となる条件を満足する。
【0031】さらに、本発明のマグネットホルダーの
内、本体の平面図形状が円形や正8角形等の90度回転
対称の図形の場合、水平面に置いた状態で描いた図面を
基準にして、水平方向に90度回転させ、裏返した状態
で描いた場合の正面図と側面図がそれぞれ元の正面図と
側面図に一致する形状を選択することにより、表裏の区
別もなくなり、使い勝手を一段と向上させることができ
る。
【0032】次に、本発明のマグネットホルダーの本体
中央部に埋め込む希土類磁石について説明する。これら
の磁石としては、例えば厚さ(高さ)方向に着磁したデ
ィスク状の磁石、リング状の磁石あるいは正4角柱状の
磁石を用いることができる。なお本発明のマグネットホ
ルダーに用いるリング状の磁石としては、外径ODの割
に内径IDが小さい磁石が望ましい。例えばID/OD
=0.5以下であれば、外径がODのディスクと磁気吸
着力は大きく変わらず、支障無く使える。
【0033】以上説明した、1つの希土類磁石を埋め込
んだマグネットホルダーに加えて、2個以上の希土類磁
石を厚さ方向に直列に重ねて埋め込んた構成とすること
もできる。一般的に希土類磁石は大きさの割に着磁方向
の厚さの薄い磁石が多く、このような構成とすることに
より、特に使用済みの磁石や磁石製造工程で発生するス
クラップを素材として再利用する場合、使える素材の範
囲が広がり、材料費の節減を図ることができる。
【0034】あるいは、図5に一例を示すように、厚さ
方向に磁場配向するように製作され着磁した2個の同一
寸法のディスク状、リング状あるいは4角柱形状の希土
類磁石とその間に挿入された軟質磁性材製のヨークを厚
さ方向に直列に並べて用いることもできる。この場合、
ヨークの厚さを調整することで、希土類磁石とヨークを
含めた全厚さを、本体の厚さに合わせて調整することが
可能となる。さらに、ヨーク30の面積を磁石の面積よ
り若干大きくするか小さくすることにより、例えば、特
に接着剤を用いなくても磁石のマグネットホルダーへ強
固に固定することが可能となる。図5には、ディスク状
の希土類磁石12を用い、間に挿入するヨーク30の直
径を磁石径より若干小さくした例を示した。
【0035】ところで、既存のプラスティック本体の裏
面に凹部を設けその部分にNd系磁石を接着剤で固定し
たマグネットホルダーの場合(図11参照)、Nd磁石
の磁気吸着力は極めて強いため、脱着の回数が増えると
ともに、被掲示体への吸着力に接着剤の強度が耐えず接
着部で剥がれたり、あるいは磁石のメッキ膜が剥離し、
磁石が脱落してしまい、使えなくなるといった問題が発
生しやすかった。本発明の上述のような構成としたマグ
ネットホルダーの場合、磁気吸着力そのものを利用して
本体に固定できるため、そのような問題を回避すること
ができる。
【0036】2個の磁石の間に挟むヨークとして磁石面
積より広めの材料を用いる場合、例えば、本体を射出成
型で造る際、磁石を埋め込む部分はキャビティにしてヨ
ークは一体成型すれば良い。その後、キャビティに磁石
を挿入すれば良い。一方、2個の磁石の間に挟むヨーク
として磁石面積より狭い材料を用いる場合は、予め、射
出成型等の方法で本体を製作する際、これらの材料を埋
め込むのに適したキャビティを本体に設け、後からこれ
らの材料を挿入すれば良い。このように簡単に製造でき
るようになると同時に、マグネットホルダーとしての信
頼性、耐久性を高めることができる。
【0037】本発明のマグネットホルダーの別の方法と
して、図6に示すように、厚さ方向に着磁した直方体形
状の2個の希土類磁石13a、13bを、互いにSN磁
極が密着しかつ直交するように組み合わせ、密着面と反
対側の磁極面が本体の両表面と同一かわずかに凹んだ位
置となるように埋め込んだ構成とすることもできる。そ
して、磁石の寸法を縦幅a×横幅b×厚さc、かつa>
b、着磁方向を厚さc方向とした場合、図6に示すよう
に正面図の左右方向が下側の磁石のb方向そして上側の
磁石のa方向と一致するように、したがって側面図では
左右方向が上側の磁石のb方向そして下側の磁石のa方
向と一致するように、磁石を本体に埋め込むように構成
する。このような構成とすることにより、湾曲面を広
く、したがって揺動範囲を広くすることが可能となり使
い勝手が向上する。なお、図6には湾曲面の中央部を平
面とし、その中央部平面の幅をbより若干大きくした例
を示した。
【0038】上記構成のマグネットホルダーの場合、予
め射出成型等の方法で、磁石を埋め込む部分がキャビテ
ィとなるように作製した本体を準備し、そのキャビティ
部に、着磁した2個の磁石をSN極が互いに吸着するよ
うな向きに両側からそれぞれ一個挿入することによっ
て、マグネットホルダーが完成する。磁石同士は、互い
に強固に磁気吸着し合うため、特に接着剤を用いなくて
も本体に固定できる。このように極めて簡単にマグネッ
トホルダーの作製ができる。さらに、磁石の固定に接着
剤を用いて補強しても良い。なお、予め、磁石を組み込
むように本体と一体成型しても良い。
【0039】上記構成に加えて、それぞれの直方体磁石
の内側に磁石の縦幅a×横幅bにほぼ等しい軟質磁性材
製のヨークを挿入することもできる。このような構成で
は、ヨークの厚さtyの調整で磁石とヨークを合わせた
全厚さ(t+ty)の調整が可能となり、したがって全
厚さを本体のキャビティの深さに合わせることが容易と
なる。すなわち、磁石の厚さtの自由度が増し、使える
磁石の範囲が広がる。また、このようにすることで、例
えば、予め本体のキャビティに両側から1枚ずつヨーク
を挿入し、2枚のヨークをスポット溶接等の方法で接合
し、それらヨークに磁気吸着力を利用して磁石を装着す
るだけで、本体に強固に磁石を固定できるようになる。
なお、本発明のマグネットホルダーでは上記構成に限定
されず、例えば2個の縦幅a×横幅bの直方体形状の磁
石の間に縦幅b×横幅bのヨークを挿入した例や、さら
にヨークを介せず2個の直方体形状の磁石が互いに離れ
ている場合も含まれる。
【0040】さらに、今までに説明した全てのマグネッ
トホルダーについて、例えば一例を図7に示すように、
軟質磁性材料よりなる2枚のヨーク31aと31bで磁
石の両面を挟み、かつそれぞれのヨークの外側がマグネ
ットホルダー本体のそれぞれの表面とほぼ同一面となる
ように本体に埋め込んだ構成とすることができる。この
ような構成とすることにより、磁石が外部に露出しない
ようになる。希土類磁石は、概して脆く、またその組成
にもよるが概して耐食性に劣る。そのため、通常Niメ
ッキ等の表面処理が施される。しかしながら、マグネッ
トホルダーの使用状態によっては、磁石が露出している
場合、メッキが剥げたりして、錆びが発生する可能性も
ある。上記のような構成とすることにより、磁石が表面
より露出しないようになり、耐久性をさらに向上するこ
とができる。また、軟質磁性材製のヨークの場合、加工
性が良好であり、マグネットホルダー本体の表面形状に
合わせた形状とすることも容易である。それにより、本
体の形状についても自由度が増す。
【0041】例えば、本体の形状についても、磁石の形
状にとらわれずに、単純な湾曲面として、図7に示した
例のようにヨーク31aと31bの外側を本体の湾曲面
に合わせた形状にすれば、取り外しのための揺動がスム
ーズに行えるマグネットホルダーを作製できるようにな
る。また、ヨーク31aと31bの面積を希土類磁石1
0の磁極面の面積より大きくすれば、磁石を磁気吸着力
のみでも本体に固定することが可能となり、より強固に
本体に磁石を固定したマグネットホルダーの作製が可能
となる。ただし、その場合、ヨークの面積を磁石の面積
より大きくし過ぎると磁気吸着力が弱まるため、ヨーク
面積の磁石面積に対する増加率は30%以内にとどめる
のが望ましい。
【0042】その他、本発明のマグネットホルダーで
は、図8に示すように厚さ方向に着磁した希土類磁石1
4の両磁極面を2枚の軟質磁性材製の板状ヨーク32
a、32bで挟み、そのヨークの端面がマグネットホル
ダー本体の両表面とほぼ同一面で露出するように構成す
ることも可能である。この方式以外の磁石の場合、着磁
方向は、全てマグネットホルダー本体28aの厚さ方向
であるのに対し、この方式では、磁石の着磁方向は本体
の厚さ方向に直角の方向となり、本体の両表面にヨーク
を介してそれぞれN極とS極の両磁極が現れる点が異な
る。
【0043】さらに、上記方式では、ヨークより磁石が
はみ出さないよう設計することにより、磁石は本体に完
全に埋め込まれた形となる。このように磁石は外気から
遮断されるため、例えば、磁石はメッキしなくても腐食
することなく、製造コストの低減が可能となる。厳密に
は、ヨークの上端面と下端面のみからはみ出さないよう
な形状寸法の磁石を選択すれば良いことになり、そのよ
うな磁石は全て、本方式のマグネットホルダーに用いる
ことができる。また、2個以上の磁石を並列にあるいは
直列に並べて用いることもできる。このように、磁石の
選択範囲が広がることも、本方式のマグネットホルダー
の大きな利点となる。
【0044】なお、図8(b)に示した例のように、ヨ
ークの下側の端面32cを本体に合わせ湾曲面で形成し
た場合、極めて小さい力で揺動が可能となり、しかも十
分な磁気吸着力を保ち、使い勝手がさらに向上する。な
お、ヨーク材としては、例えば磁JIS C 2504
に規定する電磁軟鉄板やJIS G 3141に規定す
る冷間圧延鋼板を用いることができる。あるいは、磁性
ステンレス鋼であるSUS430等のフェライト系ステ
ンレス鋼を用いることができる。特にSUS444等の
C、N等の侵入型不純物元素を低減したフェライト系ス
テンレス鋼がより最適な材料として選択しうる。特に、
フェライト系ステンレス鋼は耐食性が優れており、メッ
キ等の表面処理を施すことなく使用できる利点がある。
【0045】ところで、代表的な希土類磁石のNd系磁
石の大半が、ハードディスクドライブのヘッドの駆動機
構であるボイスコイルモーター(VCM)に用いられて
いる。そして、VCM磁石の場合、品質要求が厳しく、
規格外品の発生率も大きい。そのため、磁石のスクラッ
プの中でも、VCM磁石の占める比率が圧倒的に大き
い。また、使用済みのHDDからのVCM磁石の回収再
利用も重要な課題とされている。しかしながら、VCM
磁石の場合、扇型をした特殊な形状をしており、ディス
ク状、リング状、直方体形状等の比較的単純な形状の磁
石より、回収再利用は難しい。
【0046】上記ヨークで挟む構造の磁石の場合、例え
ば、図9のような形状のVCM磁石40から切り出した
磁石も有効活用することが可能となる。図9(b)は磁
石のVCM磁石の外側のアール部を含む部分はそのまま
利用し、直線で磁石切断片15aと15bを切り出す方
法であり、図9(c)は切断歩留まりを向上することを
目的とし、VCM磁石40のアール部にほぼ平行に、例
えばワイヤーカット等の方法で曲線状に切り出し、さら
にそれを分割し磁石切断片16として利用する方法であ
り、(d)は切断効率を重視し、最初にマルチソーで切
断し、次にその切断方向と直角方向に端部を切断し、最
終的に直方体形状の磁石切断片17を得る方法である。
なお、図9(d)あるいは(b)の切断方法により得ら
れる直方体形状の磁石(磁石切断片15b、磁石切断片
17)は、図6に示す2個の直方体形状の磁石を用いる
方式のマグネットホルダーにも用いることができる。
【0047】工業的に生産されている希土類磁石として
は、Nd系磁石の他にSmCo系磁石が存在する。前者
の方が磁気特性が優れ、安価でかつ機械的特性も優れれ
いるため、本発明のマグネットホルダーとしてより適し
ている。これらの希土類磁石は一般的に粉末冶金法を用
いて製造される。すなわち原料合金の微粉砕、磁場中成
型、焼結、熱処理、表面処理等のプロセスを経て製造さ
れる。本発明のマグネットホルダーに用いる希土類磁石
も同様な方法を用いて製造することができる。さらに、
VCM磁石の例を示したように、磁石の製造工程でメッ
キ不良、コーナー部の割れ欠け、寸法不良等の原因で発
生する磁石スクラップを素材として切削加工や研削加工
等により製造することができる。あるいは、使用済の機
器から取り出した磁石スクラップを用いることもでき
る。
【0048】本発明のマグネットホルダーのような事務
用品に希土類磁石を用いる場合、産業用の用途と比べて
磁気特性に対する品質基準は極めて緩く、また寸法精度
等の基準も緩くて済む。また本発明のマグネットホルダ
ーの場合、種々の形状あるいは寸法のものを使うことが
でき、希土類磁石スクラップのリュース方法として適し
ている。
【0049】従来、このようなNd系磁石スクラップの
リサイクル方法として、再溶解法(例:特開平08−3
1624)や粉砕して磁石製造工程に戻すといった技術
(例:特開平06−340902)が提案されている。
しかし、極めて歩留まりが悪かったり、得られる磁石の
特性が低下するため、現実には経済的な手法として確立
しているとは言えない状況にあった。地球環境負荷低減
のためにも、これらのNd系磁石の有効なリサイクル技
術、リュース技術の確立が望まれており、本発明はその
ような趣旨にも添ったものである。
【0050】Nd系磁石は、一般的に化学的に活性なN
dを始めとしてDy、Pr等の希土類元素を30〜32
wt%程度含有し、そのため概して耐食性が劣る。その
ため、切断や研削加工後は、ニッケルメッキ等の防錆対
策を施すことが望ましい。なお、Nd系磁石によっては
耐食性と同時に耐熱性を向上する目的で、Coを添加し
た磁石が主流になってきており、そのような磁石では、
特に本発明のようにマグネットホルダーとして用いる場
合、ニッケルメッキ処理せずに、塗装等の方法で済ます
こともできる。
【0051】特に、図7に示すような希土類磁石の両磁
極面を軟質磁性材製のヨークで覆う構成とした場合、あ
るいは図8に示すような希土類磁石の両磁極面を挟むよ
うに2枚の板状ヨークで挟み、そのヨークの端面がマグ
ネットホルダー本体の両表面と同一面で露出するように
構成した場合、磁石はプラスチック等を素材とした本体
に埋め込まれ、外気には直接触れないため、ニッケルメ
ッキ等の表面処理を施さなくても十分使用に耐える。
【実施例】
【0052】以下に、本発明のマグネットホルダーの実
施形態について実施例を用いてさらに詳細に説明する。
なお、作製したマグネットホルダーの保持力の測定方法
として、以下に述べる2種類の方法を採用した。
【0053】(試験方法1)簡単でかつ実用的な方法と
して、鉛直方向にセットされたスチール製のホワイトボ
ードを用いて、A4サイズのコピー用紙の上をマグネッ
トホルダーで押さえ、用紙を何枚固定保持できるか調べ
た。なお、試験に用いたA4サイズの用紙の1枚あたり
の重さは4.2g、厚さは0.083mmであった。
【0054】(試験方法2)試験方法1で用いたのと同
じコピー用紙の上端部をバインダークリップで留め、こ
のクリップの部分をホワイトボードに固定したマグネッ
トホルダー上面に磁気吸着させ何枚のコピー用紙を保持
できるか調べた。ただし、バインダークリップは事務用
品として市販されているものの中から最も小さいもの
((株)ライオン事務器製:バインダークリップNo.
105)を選定した。さらに、バインダークリップの代
わりにゼムクリップを用いて同様にしてA4サイズの用
紙を何枚保持できるか調べた。なお、ゼムクリップは事
務用品として汎用されている外形幅6.3mm、長さ2
3.5mmのものを用いた。但し、このゼムクリップで
固定保持できる用紙の枚数はおよそ20枚であり、それ
以上ではマグネットホルダーにゼムクリップが残ったま
ま用紙が落下してしまうため、その場合“≧20枚”と
表示した。
【0055】(実施例1) (図1参照) 直径25mm、厚さ4.5mmのアクリル樹脂製のディ
スクを素材として、両側の表面を互いに90°交差し中
心部近傍の曲率半径が50mm、周辺部の曲率半径が3
0mmとなるように湾曲面に研削加工した。さらに、中
心部に直径10mmのキリ穴を開けて本体21aを得
た。加工後の本体周囲の厚さは最も薄い部分で2.2m
m、厚い部分で2.4mmであり、ほぼ同じ適度の厚さ
を有していた。揺動角θは約22度であった。次に、本
体21aの中心部のキリ穴に直径10mm厚さ4mmで
かつ着磁方向が厚さ方向のNd系焼結磁石10を挿入
し、エポキシ系接着剤で固定し、模式的に図1に示すマ
グネットホルダー21を得た。
【0056】マグネットホルダー21について、試験方
法1および試験方法2により保持力を調べた。その結
果、表1に示すように、試験方法1ではA4の用紙を1
6枚と十分な保持力を有することが分かった。特に、試
験方法2ではバインダークリップの場合はもちろんのこ
と、ゼムクリップのような小さな留め具で留めた場合で
もA4の用紙を20枚以上も固定保持できることが分か
り、強力な保持力を有することが分かった。
【0057】
【表1】
【0058】さらに、このように強力な保持力を有して
いるにもかかわらず、用紙を用いずに直接ホワイトボー
ドに留めた場合でも、磁気吸着面が下に凸の曲面で形成
されているため揺動し易く、底面に隙間のある端部の上
部を人差指で押すと同時に、他端部を親指で持ち上げる
ことにより、マグネットホルダーを立ち上げ、両指で掴
み、容易に取り外すことができた。また、被掲示体にマ
グネットホルダーを吸着させた状態で、上端を押すこと
により、掲示物の抜き差しが極めて容易に行えることが
分かった。 (実施例2) (図2参照) 直径25mm、厚さ4.0mmのアクリル樹脂製ディス
クを素材として、両側の表面を互いに90°交差し中心
部の幅10mmを残し、曲率半径が30mmとなるよう
に湾曲面に研削加工した。さらに、中心部に直径10m
mのキリ穴を開けて本体22aを得た。加工後の本体周
囲の厚さは最も薄い部分で2.1mm、厚い部分で2.
2mmであり、ほぼ同じ適度の厚さを有していた。揺動
角θは約25度であった。次に、本体22aの中心部に
開けたキリ穴に、実施例1と同じ着磁したNd系焼結磁
石10を挿入し、エポキシ系接着剤で固定し、模式的に
図2に示すマグネットホルダー22を得た。
【0059】マグネットホルダー22について、試験方
法1および試験方法2により保持力を調べた。その結
果、表1に示すように、いずれの試験結果においても十
分な保持力を有することが分かった。特に、磁極面と被
掲示体との距離が実施例1の場合より近づくため、マグ
ネットホルダー21の磁気吸着力を若干上回る保持力を
有することが分かった。さらに、用紙を用いず、直接ホ
ワイトボードに留めた場合でも、磁気吸着面が中心部の
一部を除いて下に凸の曲面で形成されているため、揺動
し易く、脱着が極めて容易であった。また、被掲示体に
マグネットホルダーを吸着させた状態で、上端を押すこ
とにより、掲示物の抜き差しが極めて容易に行えること
が分かった。
【0060】(実施例3) (図4参照) 1辺30mmの正四辺形、厚さ6.0mmのアクリル樹
脂製の板材を素材として使用した。図4に示すように素
材板の4隅の角を切り落とし、対辺距離30mmの正8
角形に加工、さらに、中央部の幅10mmの部分を平面
のまま残し、その平面から20°となるように両側を研
削加工した。同様にして反対側の面も互いに外側に凸の
曲面が90°交差するように研削加工した。さらに、中
心部に直径8mmのキリ穴を開けて本体24aを得た。
加工後の周囲の厚さは最も薄い部分で2.2mm、厚い
部分で2.4mmであり、ほぼ同じ適度の厚さを有して
いた。次に、本体24aの中心部に開けたキリ穴に厚さ
方向に着磁したφ8mm×t6mmのNd系焼結磁石1
1を挿入し、エポキシ系接着剤で固定し、図4に模式的
に示すように、マグネットホルダー24を得た。
【0061】マグネットホルダー24について、試験方
法1および試験方法2により保持力を調べた。その結
果、表1に示すように、磁石形状は異なるものの、ほと
んど同じ体積の磁石10を用いたマグネットホルダー2
2とほとんど同じ十分な保持力を有していた。さらに、
用紙を用いず、直接ホワイトボードに留めた場合でも、
磁気吸着面が下に凸の曲面で形成されているため、揺動
し易く、脱着が極めて容易であった。また、被掲示体に
マグネットホルダーを吸着させた状態で、上端を押すこ
とにより、掲示物の抜き差しが極めて容易に行えること
が分かった。
【0062】(比較例1)実施例1および実施例2の素
材として用いたのと同じNd系焼結磁石10を用いて、
そのままの状態で試験方法1および試験方法2により保
持力を調べた。その結果は表1に示すように、保持力は
実施例2と同じであった。ただし、ホワイトボードに取
り付けた状態では素手では取り外すことができなかっ
た。取り外すためには、ペンチ等の道具を用いて取り外
す必要があり、極めて使い勝手が悪かった。
【0063】(比較例2)実施例1および実施例2の素
材として用いたのと同じNd系焼結磁石10を用いて、
片面のみ平面のままとしたことを除き、その他は実施例
2と同様にしてマグネットホルダーを作成した。曲面に
加工した側を磁気吸着面とした場合は、実施例2と同じ
ように揺動するため、脱着は容易であった。しかしなが
ら、平面側を吸着面とした場合は、磁石をそのままの状
態で用いた比較例1よりは楽なものの、素手では無理し
て何とか外せる状況であり、極めて使いにくかった。
【0064】(比較例3)強力磁石16をプラスチック
製ディスク50aの片側の偏心した位置に開けた空洞部
に接着剤で固定した図11に示す市販品マグネットホル
ダー50(コクヨ製、商品名“カラーマグネット”)を
用いて、試験方法1および2にて試験を行った。ディス
ク50aの外径は30mm、厚さは6.2mmであり、
磁石16を取り出し寸法を測定した結果、直径10mm
×厚さ2mmであった。また、成分分析等により磁石1
6はNd系焼結磁石であることが判明した。保持力の試
験結果は表1に示すように、当該マグネットホルダー5
0は試験方法1では本発明のマグネットホルダー21〜
23に比べてその保持力は小さいものの十分実用的な保
持力を有していた。しかし、試験方法2ではほとんど保
持力を示さず、折角強力なNd系焼結磁石を用いている
にもかかわらず、利用方法が限定されることが分かっ
た。また、使用を繰り返す内に、メッキが剥離したりし
て磁石が本体から脱落し、使えなくなる頻度が高かっ
た。
【0065】(実施例4) (図5参照) 実施例2と同様にして、直径30mm、厚さ5.5mm
のアクリル樹脂製のディスク素材を用いて、両側の表面
を互いに90°交差し中心部の幅10mmを残し、曲率
半径が中心部近傍の50mmから周辺部の30mmに連
続的に変化する湾曲面となるように研削加工した。さら
に、中心部にまず直径8mmの貫通穴を開け、次に両側
からエンドミルを用いて直径10mmの穴を深さ2mm
まで開けて本体25aを得た。加工後の本体周囲の厚さ
は最も薄い部分で2.8mm、厚い部分で2.9mmで
あり、ほぼ同じ適度の厚さを有していた。揺動角θは約
25度であった。次に、本体25aの中心部に開けた穴
の深さ方向中央部に直径8mm厚さ1.5mmの電磁軟
鉄製のヨーク30を挿入し、さらに直径10mm厚さ2
mmでかつ着磁方向が厚さ方向のNd系焼結磁石12を
本体25aの両側から各1個挿入し、模式的に図5に示
すマグネットホルダー25を得た。
【0066】マグネットホルダー25について、試験方
法1および試験方法2により保持力を調べた。その結
果、表1に示すように、いずれの試験結果においても十
分な保持力を有することが分かった。磁石体積はマグネ
ットホルダー21〜23と同じであるが、若干上回る保
持力を有することが分かった。さらに、用紙を用いず、
直接ホワイトボードに留めた場合でも、磁気吸着面が中
心部の一部を除いて下に凸の曲面で形成されているた
め、揺動し易く、脱着が極めて容易であった。また、被
掲示体にマグネットホルダーを吸着させた状態で、上端
を押すことにより、掲示物の抜き差しが極めて容易に行
えることが分かった。
【0067】(実施例5) (図6参照) 素材として、横幅6.0mm、長さ:12mm、厚さ:
3.0mmの直方体形状のNd系焼結磁石13を2枚準
備した。ただし磁場成型時の配向方向は厚さ方向であ
る。次に模式的に図6に示すような形状の本体部26a
をアクリル樹脂を使用して射出成型法で作製した。寸法
は直径:30mm、最大厚さ:6mmとし、それぞれの
面を中央部の幅8mmを除いて、中央部近傍の曲率半径
が40mm、周辺部の曲率半径が30mmとなるように
成型した。なお、成型時に、前記磁石が収まるキャビテ
ィを両側に造り込んだ。着磁した前記磁石13a、13
bを、両側からキャビティに挿入し、マグネットホルダ
ー26を得た。本体の円周部の厚さは最も薄い部分で
2.8mm、厚い部分で3.0mmであり、ほぼ同じ適
度の厚さを有していた。揺動角θは約27度であった。
【0068】マグネットホルダー26について、試験方
法1および試験方法2により保持力を調べた。その結
果、表1に示すように十分な保持力を有することが分か
った。また、平面部の幅が狭く、湾曲面が広いため揺動
し易く、マグネットホルダーの脱着が容易であるだけで
なく、被掲示体にマグネットホルダーを吸着させた状態
で、上端を押すことにより、掲示物の抜き差しが極めて
容易に行えることが分かった。
【0069】(実施例6) (図7参照) 直径25mm、厚さ5.0mmのアクリル樹脂製のディ
スクを素材として、両側の表面を互いに90度交差し中
心部近傍の曲率半径が50mm、周辺部の曲率半径が3
0mmとなるように湾曲面に研削加工した。次に、中心
部に両側から直径11mm、深さ0.5mmのキリ穴を
エンドミルを用いて開け、さらに直径10mmのキリ穴
を貫通させ、本体27aを得た。加工後の本体周囲の厚
さは最も薄い部分で2.5mm、厚い部分で2.9mm
であり、ほぼ同じ適度の厚さを有していた。揺動角θは
約22度であった。次に、本体中心部の直径10mmの
キリ穴に実施例1と同じNd系焼結磁石10を挿入し、
さらに両面から直径11mm、厚さ0.5mmのSUS
444製の円盤形状のヨーク31a、31bで蓋をし、
これらをエポキシ系接着剤で固定した。さらに、本体の
表面形状に合わせて、ヨークを研削加工し模式的に図7
に示すマグネットホルダー27を得た。
【0070】マグネットホルダー27を着磁後、試験方
法1および試験方法2により保持力を調べた。その結
果、表1に示すように、同じ磁石を用いたマグネットホ
ルダー22、23には若干劣るものの、十分な保持力を
有していた。さらに、本形式のマグネットホルダーは磁
石10がヨーク31で覆われているため、金属面で滑ら
せたり過酷な使い方をしても、磁石には全く影響しなか
った。また、磁石は磁力でも本体に強固に固定されてい
るため脱落せず耐久性が優れていることが分かった。な
お、用紙を用いず、直接ホワイトボードに留めた場合で
も、磁気吸着面がスムーズな下に凸の曲面で形成されて
いるため、揺動し易く、脱着が極めて容易であった。ま
た、被掲示体にマグネットホルダーを吸着させた状態
で、上端を押すことにより、掲示物の抜き差しが極めて
容易に行えることが分かった。
【0071】(実施例7) (図8参照) 厚さ1.2mmのフェライト系ステンレス鋼SUS44
4の鋼板を素材として、幅8mm×15mmの長方形に
切り出し、15mm長さ方向の片側の端面を曲率半径が
35mmとなるように研削加工しヨーク32とした。配
向方向が厚さ方向で、寸法が厚さ3mm×幅5mm×長
さ10mmの直方体形状のNd系磁石13を着磁し、両
側に前記ヨーク32をセットし、予め準備したシリコン
ゴム製の鋳型を用いて、市販されているポリエステル系
樹脂((株)土筆レジン手芸研究所製“ポリテル”)を
流し込み図8に模式的に示す形状のマグネットホルダー
28を作製した。本体28aの直径は30mmである。
鋳込み成型後さらに、図8(b)正面図の本体28aの
下側曲線は中央部の曲率半径が35mm、周辺部は約2
5mmのスムーズな曲線となるように、研削加工により
仕上げた。一方、図8(c)側面図の本体28aの上側
曲線は中央部の約5mmを平面とし、その両側が曲率半
径約30mmの曲面となるように、成型後研削加工によ
り仕上げを行った。研削加工後の本体aの中央部の厚さ
は7.5mm、周辺部の厚さは最も薄い部分で3.4m
m、厚い部分で3.6mmであり、ほぼ同じ十分な厚さ
を有していた。揺動角θは約29度であった。
【0072】マグネットホルダー28について、試験方
法1および試験方法2により保持力を調べた。その結
果、表1に示すように、いずれの試験結果においても十
分な保持力を有することが分かった。特に、正面図に示
す下側が吸着面になるようにホワイトボードに留めた場
合は、極めて小さな力で揺動し、掲示物の脱着がし易く
極めて便利であることが分かった。その反対側を吸着面
とした場合は、表1の下段に()内に示すように、20
枚と磁極となるヨークの端面の全面が掲示物に密着する
ため、試験方法1での磁気吸着力がより強くなることが
知られた。このような特徴から使用目的によって、両面
を使い分けることができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマグネッ
トホルダーは極めて大きな磁気吸着力を有するにもかか
わらず被掲示体からの取り外しが容易である。また、マ
グネットホルダーの表側も磁気吸着力を有する。そのた
め、バインダークリップのような汎用留め具で留めた用
紙も、これらの磁性部をマグネットホルダーの上面に吸
着させることにより十分な保持力で固定できる特長を有
する。しかも、近づけるだけで、磁気吸引力が働き、極
めて容易に固定できる。さらに用紙を引っ張ることによ
り、簡単に外すことができる。また、マグネットホルダ
ーを揺動させることで、掲示物の脱着が可能となり、使
い勝手は極めて良好となる。
【0074】さらに、Nd系磁石の生産工程で、あるい
は使用済みの家電やエレクトロニクス関連機器から大量
に発生するNd系磁石スクラップを有効に活用し、リュ
ース、リサイクルを可能にするため、地球環境への負荷
低減にも役立ち、かつ貴重かつ高価なNd系磁石を使っ
ているにもかかわらず、安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマグネットホルダーの実施例1に係わ
るマグネットホルダーを第3角法で示す図である。
【図2】本発明の実施例2に係わるマグネットホルダー
を第3角法で示す図である。
【図3】本発明の別の実施態様を第3角法で示す図であ
る。
【図4】本発明の実施例3に係わるマグネットホルダー
を第3角法で示す図である。
【図5】本発明の実施例4に係わるマグネットホルダー
を第3角法で示す図である。
【図6】本発明の実施例5に係わるマグネットホルダー
を第3角法で示す図である。
【図7】本発明の実施例6に係わるマグネットホルダー
を第3角法で示す図である。
【図8】本発明の実施例7に係わるマグネットホルダー
を第3角法で示す図である。
【図9】VCMから本発明のマグネットホルダーに用い
る磁石を切り出す方法を示す模式図である。
【図10】湾曲面を90度交差させずに向き合わせたマ
グネットホルダーの例を示す図である。
【図11】比較例3に係わるマグネットホルダーを第3
角法で示す図である。
【符号の説明】
10、11、12、13、14、15、16:希土類磁
石 40:VCM磁石 21、22、23、24、25、26、27、28、2
9、50:マグネットホルダー 30、31、32:ヨーク

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体が非磁性材料で構成され、上下両面
    が互いに90度交差した凸の曲面で構成され、かつ希土
    類磁石が本体の中央部に、その磁極面が直接あるいは軟
    質磁性材製のヨークを介し本体の両表面とほぼ同一かわ
    ずかに凹んだ位置となるように、埋め込まれてなること
    を特徴とするマグネットホルダー。
  2. 【請求項2】 本体が非磁性材料で構成され、磁気吸着
    面が下になるように水平面上に置いた状態で第三角法に
    て描いた図面における本体の形状が、正面図では、
    (イ)下側が下に凸の曲線を形成し、上面の輪郭線は平
    らな直線であり、あるいは(イ’)下側の中央部が水平
    線に接する直線でその左右両側が下に凸の曲線で形成さ
    れ、上面の輪郭線は平らな直線であり、あるいは
    (イ”)下側の中央部が水平線に接する直線でその左右
    両側がその直線と10〜40度を成す直線で形成され、
    上面の輪郭線は平らな直線であり、側面図では、(ロ)
    上側が上に凸の曲線を形成し、下側の輪郭線は水平線に
    接する直線であり、あるいは(ロ’)上側の中央部の一
    部が水平線に平行な直線でその左右両側が上に凸の曲線
    で形成され、下側の輪郭線は水平線に接する直線であ
    り、あるいは(ロ”)上側の中央部が水平線に平行な直
    線で、その左右両側が中央部の直線に10〜40度を成
    す直線で形成され、下側の輪郭線は水平線に接する直線
    であり、かつ(ハ)希土類磁石が本体の中央部に、その
    磁極面が直接あるいは軟質磁性材製のヨークを介し本体
    の両表面と同一かわずかに凹んだ位置となるように、埋
    め込まれてなることを特徴とするマグネットホルダー。
  3. 【請求項3】 平面図では円形あるいは上下方向の中心
    線に鏡面対称であると同時にそれに直交する中心線にも
    鏡面対称の8角形であることを特徴とする請求項1ある
    いは請求項2に記載のマグネットホルダー。
  4. 【請求項4】 前記希土類磁石が厚さ方向に磁場配向す
    るように製作され着磁した1個の希土類磁石あるいは2
    個以上の厚さ方向に重ねた希土類磁石で構成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項
    に記載のマグネットホルダー。
  5. 【請求項5】 磁石が厚さ方向に磁場配向するように製
    作され着磁した2個の同一寸法のディスク状、リング状
    あるいは4角柱形状の希土類磁石とその間に挿入された
    軟質磁性材製のヨークの3個が直列に並べ構成されてい
    ることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1
    項に記載のマグネットホルダー
  6. 【請求項6】 厚さ方向に着磁した直方体形状の希土類
    磁石を2個、互いにSN磁極が密着しあるいは近接しか
    つ直交するように組み合わせ、密着面あるいは近接面と
    反対側の磁極面がマグネットホルダー本体の両表面と同
    一かわずかに凹んだ位置となるように埋め込まれている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項
    に記載のマグネットホルダー。
  7. 【請求項7】 希土類磁石の両磁極面を軟質磁性材料製
    の2枚のヨークで覆い、かつそれぞれのヨークの外側が
    マグネットホルダー本体のそれぞれの表面とほぼ同一面
    となるように本体に埋め込まれていることを特徴とする
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のマグネッ
    トホルダー。
  8. 【請求項8】 希土類磁石の両磁極面を2枚の軟質磁性
    材料製のヨークで挟み、そのヨークの端面がマグネット
    ホルダー本体の両表面とほぼ同一面で露出するように構
    成したことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれ
    か1項に記載のマグネットホルダー。
  9. 【請求項9】 希土類磁石がNd系焼結磁石であること
    を特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記
    載のマグネットホルダー。
  10. 【請求項10】 Nd系焼結磁石が使用済の機器から取
    り出した磁石あるいは磁石の製造工程で発生するスクラ
    ップであることを特徴とする請求項9に記載のマグネッ
    トホルダー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011098558A (ja) * 2009-10-08 2011-05-19 Ippo:Kk マグネットホルダー
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JP2018034102A (ja) * 2016-08-30 2018-03-08 名古屋油化株式会社 マスキング材固定具、マスキングキット、マスキング方法

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