JP2003145662A - 帯電防止機能を有する透明性フィルム包材およびその製造方法 - Google Patents

帯電防止機能を有する透明性フィルム包材およびその製造方法

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JP2003145662A
JP2003145662A JP2001345851A JP2001345851A JP2003145662A JP 2003145662 A JP2003145662 A JP 2003145662A JP 2001345851 A JP2001345851 A JP 2001345851A JP 2001345851 A JP2001345851 A JP 2001345851A JP 2003145662 A JP2003145662 A JP 2003145662A
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gas barrier
antistatic
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JP2001345851A
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Kenjiro Kuroda
健二郎 黒田
Masahito Oya
将人 大矢
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は優れた帯電防止機能を有しつつ、電磁
波シールド能、ガスバリア性、内容物視認性などの機能
も併せ持つ帯電防止機能を有する透明性フィルムを提供
するものである。 【解決手段】これらの課題を解決するために、本発明の
帯電防止機能を有する透明性包材は、少なくとも帯電防
止層/金属ハーフ蒸着層/透明な樹脂フィルム基材/シ
ーラント層がこの順番で積層されてなるものとする。こ
の構成をとることにより優れた帯電防止機能及び電磁波
シールド能、耐腐食性を得ることができる。さらに透明
な樹脂フィルム基材と金属ハーフ蒸着層との間に透明ガ
スバリア性薄膜を形成することで、水蒸気や酸素などの
ガスバリア性能にも優れた透明性フィルムを得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密電子部品等、
静電気により障害を受ける可能性のある物品の包装に用
いられる包装材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子産業の発達により、さまざまな精密
電子機器・部品の流通する機会は増大し、それに伴って
より機能的な包装材料の開発が望まれるようになった。
精密電子部品の包装材料に望まれる機能は数多いが、中
でも静電気の発生、およびそれを原因とする不具合・故
障は生産者に偶発的に多大なダメージを与えるものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するた
め、今までには、界面活性剤系(アニオン、カチオン、
ノニオン)の帯電防止剤を使用することによって、包装
材料に帯電防止機能を付与したものが知られている。し
かしこれは低くても表面抵抗が109Ω/cm2程度で
あり、十分な機能を発現しているとは言い難かった。ま
た、金属箔とシーラント層からなる包装材料があるが、
これは包装が不透明で内容物を視認することができない
という欠点があった。
【0004】本発明は上述した問題を解決することを課
題とし、優れた帯電防止機能を有しつつ、電磁波シール
ド能、さらにガスバリア性、内容物視認性などの機能も
併せ持つ帯電防止機能を有する透明性包材フィルムを提
供するものである。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明はこれらの課題を
解決するためになされたものであり、請求項1に係る第
1の発明は、少なくとも帯電防止層/金属ハーフ蒸着層
/透明な樹脂フィルム基材がこの順番で積層されてなる
ことを特徴とする帯電防止機能を有する透明性フィルム
である。
【0006】請求項21に係る第21の発明は、少なく
とも帯電防止層/金属ハーフ蒸着層/透明ガスバリアフ
ィルム層/シーラント層がこの順番で積層されてなるこ
とを特徴とする帯電防止機能を有する透明性包材フィル
ムである。
【0007】請求項33に係る第33の発明は、透明ガ
スバリアフィルム層が、透明な樹脂フィルム基材上へ酸
化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素などの
無機化合物の透明ガスバリア性薄膜を積層してなる透明
ガスバリア性フィルムから形成されることを特徴とする
請求項1または2記載の帯電防止機能を有する透明性包
材フィルムである。
【0008】請求項44に係る第44の発明は、透明ガ
スバリアフィルム層が、透明な樹脂フィルム基材上へア
ルコキシドと水溶性高分子とを含む透明ガスバリア性薄
膜を積層してなる透明ガスバリア性フィルムから形成さ
れることを特徴とする請求項1または2記載の帯電防止
機能を有する透明性包材フィルムである。
【0009】請求項55に係る第55の発明は、透明ガ
スバリアフィルム層が、透明な樹脂フィルム基材上へ、
無機化合物からなる透明蒸着層を第1層とし、水溶性高
分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/および
その加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれ
か1つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液
を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してな
るガスバリア性皮膜層を第2層とした透明ガスバリア性
薄膜を積層してなる透明ガスバリア性フィルムから形成
されることを特徴とする請求項1または2記載の帯電防
止機能を有する透明性包材フィルムである。
【0010】請求項6に係る第6の発明は、透明ガスバ
リア層が、透明な樹脂フィルム基材上へ、水溶性高分子
と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその
加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1
つを含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主
剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガ
スバリア性皮膜層を第1層とし、無機化合物からなる透
明蒸着層を第2層とした透明ガスバリア性薄膜を積層し
てなる透明ガスバリア性フィルムから形成されることを
特徴とする請求項1記載の帯電防止機能を有する透明性
包材である。
【0011】請求項6に係る第6の発明は、金属ハーフ
蒸着層が、請求項3から請求項5のいずれか1項記載の
透明ガスバリア性薄膜と、隣り合って積層されてなるこ
とを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項記
載の帯電防止機能を有する透明性包材フィルムである。
【0012】請求項7に係る第7の発明は、帯電防止層
が、アンチモン酸亜鉛の微粒子と樹脂の混合物で形成さ
れていることを特徴とする請求項1から請求項6のいず
れか1項記載の帯電防止機能を有する透明性包材フィル
ムである。
【0013】請求項8に係る第8の発明は、シーラント
層が帯電防止性能を有することを特徴とする請求項1か
ら請求項7のいずれか1項記載の帯電防止機能を有する
透明性包材フィルムである。
【0014】請求項9に係る第9の発明は、帯電防止層
が塗工法によって形成されていることを特徴とする請求
項1から請求項8のいずれか1項記載の帯電防止機能を
有する透明性包材フィルムの製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の帯電防止機能を有
する透明性包材フィルムについて図を用いて詳細に説明
する。
【0016】請求項1に係る第1の発明である、帯電防
止層/金属ハーフ蒸着層/透明な樹脂フィルム基材の構
成(図1(a))からなるフィルムは、従来のフィルム
基材上に帯電防止層を形成しただけの帯電防止フィルム
に比べて、優れた帯電防止機能を有し(表面抵抗106
Ω/cm2)かつ、視認性に優れたものである。本実施
例では、本発明をより詳細に説明するため、帯電防止機
能を有する透明性フィルムを形成するための基材とし
て、透明ガスバリア性フィルムを用いることで、フィル
ムの機能にさらにガスバリア性能を付加した、帯電防止
機能を有する透明性フィルムについて述べるものとす
る。
【0017】本実施例では透明ガスバリアフィルム層2
を形成する透明な樹脂フィルム基材6をフィルム全体の
基材とする。透明ガスバリア性薄膜5を透明な樹脂フィ
ルム基材6上に形成することで透明ガスバリアフィルム
層2とし、このフィルムの上に金属ハーフ蒸着を施した
り、ラミネートなどの方法でシーラントとなるフィルム
を張り合わせたりすることで、金属ハーフ蒸着層3やシ
ーラント層1を形成することとなる。各層の形成順序は
実施例通りでなくてもかまわない。シーラント層1の上
に各層を順次積層してゆく場合について示しているが、
包材の各層の並びが結果的に本発明と同様になるのであ
れば、帯電防止層4側から形成しても構わないし、また
内部の層から先に設けても構わない。また、各層の間あ
るいは包材フィルムの表や裏に、UVカット層など、包
材フィルムに新たな機能を付与したり、すでにある機能
を強化するような層を追加して設けた構造とすることも
できる。
【0018】シーラント層1の材料としてはポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、EVA等のエステ
ルポリオレフィンなど、既存の熱可塑性樹脂を用いるこ
とができる。熱可塑性樹脂は1種類でもよく、数種類の
樹脂を混合して用いてもよい。また熱可塑性樹脂中に帯
電防止剤など、新たな機能をシーラント層に付与する物
質を混合して用いることもできる。シーラント層1を基
材として用いる場合にはフィルム状の樹脂を用いること
がよく、予め形成された他の層の上に設ける場合には、
の形成法としては、ドライラミネート剤を基材となる透
明ガスバリアフィルム層2に塗工し、樹脂シーラント層
となるフィルムをラミネートしたり、樹脂の押出ラミネ
ート法によってシーラント層1をラミネートするなど、
既存の方法を用いることができる。
【0019】透明ガスバリアフィルム層2の材料として
は、包材フィルムの視認性を妨げないために透明なガス
バリアフィルムを用いる。そのようなフィルムとしては
フィルム素材自体がバリア性を有するエバール、ポリ塩
化ビニリデンフィルム等や、透明な樹脂フィルム基材6
の表面にバリア性素材を塗布したり、酸化アルミニウム
や酸化マグネシウム、酸化ケイ素などの無機化合物を蒸
着することなどで透明ガスバリア性薄膜5を設けたも
の、そしてそれらを複合した(フィルムの構成の1例を
挙げてください)フィルムなどがある。GL−AEフィ
ルム(凸版印刷(株)製)のように、透明な樹脂フィル
ム基材6と透明ガスバリア性薄膜5から構成される透明
ガスバリア性フィルムを用いる場合には、金属ハーフ蒸
着層3は透明ガスバリア性薄膜5側、透明な樹脂フィル
ム基材6側どちらに設けてもよいが、透明ガスバリア性
薄膜5はシーラント層1側、金属ハーフ蒸着層3側いず
れにも設けることができるが、より高いガスバリア性能
を得るためには透明ガスバリア性薄膜5金属ハーフ蒸着
層3側に設けることが望ましい。
【0020】金属ハーフ蒸着層3の材料としてはアル
ミ、ニッケル、クロム等蒸着に用いることができる金属
なら何でも用いることができるが、コストなど実使用の
面から考えるとアルミニウムを用いることが好ましい。
金属ハーフ蒸着に用いる金属は1種類でもよいし、視認
性を妨げない範囲内で複数の金属を蒸着に用いてもよ
い。金属ハーフ蒸着層3の厚みは、包材フィルムの視認
性を妨げない程度がよいが、あまり薄すぎると電磁波シ
ールド能が低下する。アルミニウムを用いた場合は光透
過率は30〜70%が好適であり、50%程度が、視認
性と電磁波シールド能のバランスから好ましいと判断
し、実施例においてはこの値を採用した。金属ハーフ蒸
着に用いる金属の種類によって視認性と電磁波シールド
能のバランスは変化するため、その金属に適した値を採
用することが望ましい。
【0021】帯電防止層4の材料としては、カチオン、
アニオン、ノニオン等の界面活性剤や、それらを構造内
に取り込んだ樹脂、またそれらを混合した樹脂、金属酸
化物、金属微粒子を混合した樹脂等を用いることができ
る。そのなかでもアンチモン酸亜鉛の微粒子を樹脂に混
合したものを用いることがもっとも好ましい。この構成
によれば、帯電防止性能が湿度による影響を受けず、1
03Ω/cm2以下の低抵抗値を実現できる。帯電防止
層4の形成方法としては、グラビアやバーコーターによ
る溶液コーティング法を用いることができる。
【0022】
【実施例】(実施例1)帯電防止層4/金属ハーフ蒸着
層3(アルミ)/透明な樹脂フィルム基材6/シーラン
ト層1(帯電防止剤入りLDPE)の順に積層されたフ
ィルムを形成した。透明な樹脂フィルム基材6(厚さ1
2μmのPETフィルム)を基材として用い、その片面
にアルミニウムによる光透過率50%の金属ハーフ蒸着
層3、ついで総研化学製のカチオン系アクリル型高分子
であるエレコンドPQ−50Bを使用して帯電防止層4
を形成した。このとき金属ハーフ蒸着層3の電気抵抗値
は30Ω/cm2であった。また帯電防止層4の厚さは
1μmとした。最後にシーラント層1を帯電防止剤の入
ったLDPEで設けて、透明性フィルムを得た。このフ
ィルムについて視認性、電磁波シールド性、耐腐食性、
水蒸気バリア性および酸素バリア性の試験を行い、さら
に20℃と50℃におけるフィルムの表面抵抗値と合わ
せたデータを表1に示した。
【0023】各試験の実施方法はつぎのようなものであ
る。 〈視認性〉包材フィルムとなる積層体で袋を作り、中に
ものを入れて中身を視認した。包材フィルムとなる積層
体を通して物品がよく見えるなら◎、何がはいっている
かわかるなら○、確認できないなら×とした。 〈電磁波シールド性〉金属ハーフ蒸着層3(アルミ)の
表面抵抗を測定した。金属ハーフ蒸着層3の表面抵抗が
100Ω/cm2以下であれば○、それより大きければ
×とした。 〈耐腐食性〉40℃、90%RHの環境下で1週間経過
後、金属(アルミ)表面の腐食進行状態を確認した。目
視により、まったく変化が見られなければ○、少しでも
腐食を受けていたら×とした。 〈水蒸気バリア性〉水蒸気透過度測定装置(モダンコン
トロール社製、PERMATRAN W6)を用い、4
0℃、90%RHの条件で測定した。 〈酸素バリア性〉30℃、70%RHの環境下で、酸素
透過度測定装置(モダンコントロール社製、PERMA
TRAN W6)を用いて測定した。
【0024】(実施例2)帯電防止層4/金属ハーフ蒸
着層3(アルミ)/透明ガスバリアフィルム層2(透明
な樹脂フィルム基材6/透明ガスバリア性薄膜5)/シ
ーラント層1(帯電防止剤入りLDPE)の順に積層さ
れたフィルムを形成した。(図1(b)) 透明な樹脂フィルム基材6(厚さ12μmのPETフィ
ルム)と透明ガスバリア性薄膜5(酸化アルミニウム3
0nm)からなる透明ガスバリア性フィルムを基材とし
て用い、透明ガスバリア性薄膜5の設けられた面と反対
側にアルミニウムによる光透過率50%の金属ハーフ蒸
着層3、ついで総研化学製のカチオン系アクリル型高分
子であるエレコンドPQ−50Bを使用して帯電防止層
4を形成した。このとき金属ハーフ蒸着層3の電気抵抗
値は30Ω/cm2であった。また帯電防止層4の厚さ
は1μmとした。最後にシーラント層1を帯電防止剤の
入ったLDPEで設けて、透明性フィルムを得た。この
フィルムについて視認性、電磁波シールド性、耐腐食
性、水蒸気バリア性および酸素バリア性の試験を行い、
さらに20℃と50℃におけるフィルムの表面抵抗値と
合わせたデータを表1に示した。
【0025】(実施例3)帯電防止層4/金属ハーフ蒸
着層3(アルミ)/透明ガスバリアフィルム層2(透明
ガスバリア性薄膜5/透明な樹脂フィルム基材6)/シ
ーラント層1(帯電防止剤入りLDPE)の順に積層さ
れたフィルムを形成した。(図1(c)) 透明な樹脂フィルム基材6(厚さ12μmのPETフィ
ルム)と透明ガスバリア性薄膜5(酸化アルミニウム3
0nm)からなる透明ガスバリア性フィルムを基材とし
て用い、透明ガスバリア性薄膜5の設けられた面にアル
ミニウムによる光透過率50%の金属ハーフ蒸着層3、
ついで総研化学製のカチオン系アクリル型高分子である
エレコンドPQ−50Bを使用して帯電防止層4を形成
した。このとき金属ハーフ蒸着層3の電気抵抗値は30
Ω/cm2であった。また帯電防止層4の厚さは1μm
とした。最後にシーラント層1を帯電防止剤の入ったL
DPEで設けて、透明性フィルムを得た。このフィルム
について視認性、電磁波シールド性、耐腐食性、水蒸気
バリア性および酸素バリア性の試験を行い、さらに20
℃と50℃におけるフィルムの表面抵抗値と合わせたデ
ータを表1に示した。
【0026】(実施例4)帯電防止層4/金属ハーフ蒸
着層3(アルミ)/透明ガスバリアフィルム層2(透明
ガスバリア性薄膜5/透明な樹脂フィルム基材6)/シ
ーラント層1(帯電防止剤入りLDPE)の順に積層さ
れたフィルムを形成した。(図1(c)) 透明な樹脂フィルム基材6(厚さ12μmのPETフィ
ルム)と透明ガスバリア性薄膜5(酸化アルミニウム3
0nm)からなる透明ガスバリア性フィルムを基材とし
て用い、透明ガスバリア性薄膜5の設けられた面にアル
ミニウムによる光透過率50%の金属ハーフ蒸着層3、
ついでアンチモン酸亜鉛微粒子/ポリエステル樹脂(重
量比で3:1)を使用して帯電防止層4を形成した。こ
のとき金属ハーフ蒸着層3の電気抵抗値は30Ω/cm
2であった。また帯電防止層4の厚さは0.5μmとし
た。最後にシーラント層1を帯電防止剤の入ったLDP
Eで設けて、透明性フィルムを得た。このフィルムにつ
いて視認性、電磁波シールド性、耐腐食性、水蒸気バリ
ア性および酸素バリア性の試験を行い、さらに20℃と
50℃におけるフィルムの表面抵抗値と合わせたデータ
を表1に示した。
【0027】(比較例1)金属ハーフ蒸着層3(アル
ミ)/透明ガスバリアフィルム層2(透明な樹脂フィル
ム基材6/透明ガスバリアフィルム層5)/シーラント
層1(帯電防止剤入りLDPE)の順に積層されたフィ
ルムを形成した。透明な樹脂フィルム基材6(厚さ12
μmのPETフィルム)と透明ガスバリア性薄膜5(酸
化アルミニウム30nm)からなる透明ガスバリア性フ
ィルムを基材として用い、透明ガスバリア性薄膜5の設
けられた面と反対側にアルミニウムによる光透過率50
%の金属ハーフ蒸着層3を形成した。このとき金属ハー
フ蒸着層3の電気抵抗値は30Ω/cm2であった。つ
いでシーラント層1を帯電防止剤の入ったLDPEで設
けて、透明性フィルムを得た。このフィルムについて視
認性、電磁波シールド性、耐腐食性、水蒸気バリア性お
よび酸素バリア性の試験を行い、さらに20℃と50℃
におけるフィルムの表面抵抗値と合わせたデータを表1
に示した。
【0028】(比較例2)帯電防止層4/透明ガスバリ
アフィルム層2(透明な樹脂フィルム基材6/透明ガス
バリアフィルム層5)/シーラント層1(帯電防止剤入
りLDPE)の順に積層されたフィルムを形成した。透
明な樹脂フィルム基材6(厚さ12μmのPETフィル
ム)と透明ガスバリア性薄膜5(酸化アルミニウム30
nm)からなる透明ガスバリア性フィルムを基材として
用い、透明ガスバリア性薄膜5の設けられた面と反対側
に総研化学製のカチオン系アクリル型高分子であるエレ
コンドPQ−50Bを使用して帯電防止層4を形成し
た。このとき帯電防止層4の厚さは1μmとした。つい
でシーラント層1を帯電防止剤の入ったLDPEで設け
て、透明性フィルムを得た。このフィルムについて視認
性、電磁波シールド性、耐腐食性、水蒸気バリア性およ
び酸素バリア性の試験を行い、さらに20℃と50℃に
おけるフィルムの表面抵抗値と合わせたデータを表1に
示した。
【0029】(比較例3)帯電防止層4/透明な樹脂フ
ィルム基材6/シーラント層1(帯電防止剤入りLDP
E)の順に積層されたフィルムを形成した。透明な樹脂
フィルム基材6(厚さ12μmのPETフィルム)を基
材として用い、その片面に総研化学製のカチオン系アク
リル型高分子であるエレコンドPQ−50Bを使用して
帯電防止層4を形成した。帯電防止層4の厚さは1μm
とした。ついでシーラント層1を帯電防止剤の入ったL
DPEで設けて、透明性フィルムを得た。このフィルム
について視認性、電磁波シールド性、耐腐食性、水蒸気
バリア性および酸素バリア性の試験を行い、さらに20
℃と50℃におけるフィルムの表面抵抗値と合わせたデ
ータを表1に示した。
【0030】(比較例4)帯電防止層4/金属ハーフ蒸
着層3(アルミ)/透明ガスバリアフィルム層2(透明
な樹脂フィルム基材6/透明ガスバリア性薄膜5)/シ
ーラント層1(帯電防止剤入りLDPE)の順に積層さ
れたフィルム体を形成した。(図1(b)) 透明な樹脂フィルム基材6(厚さ12μmのPETフィ
ルム)と透明ガスバリア性薄膜5(酸化アルミニウム3
0nm)からなる透明ガスバリア性フィルムを基材とし
て用い、透明ガスバリア性薄膜5の設けられた面と反対
側にアルミニウムによる光透過率80%の金属ハーフ蒸
着層3、ついで総研化学製のカチオン系アクリル型高分
子であるエレコンドPQ−50Bを使用して帯電防止層
4を形成した。このとき金属ハーフ蒸着層3の電気抵抗
値は30Ω/cm2であった。また帯電防止層4の厚さ
は1μmとした。最後にシーラント層1を帯電防止剤の
入ったLDPEで設けて、透明性フィルムを得た。帯電
防止層4の材料としては総研化学製のカチオン系アクリ
ル型高分子であるエレコンドPQ−50Bを使用し、帯
電防止層4の厚さは1μmとした。ついで金属ハーフ蒸
着層3を、アルミニウムを用いて、光透過率が80%に
なるように形成した。このとき金属ハーフ蒸着層3の電
気抵抗値は150Ω/cm2であった。続いて透明ガス
バリア層2を形成するため、透明ガスバリア性フィルム
(以下、実施例1と同様)を、フィルムの透明ガスバリ
ア性薄膜5がシーラント層1側にくるようにラミネート
し、最後にシーラント層1として帯電防止剤入りのLD
PE層を設けて、包材となる積層体を得た。このフィル
ム積層体について視認性、電磁波シールド性、耐腐食
性、水蒸気バリア性および酸素バリア性の試験を行い、
さらに20℃と50℃における積層体フィルムの表面抵
抗値と合わせたデータを表1に示した。
【0031】(比較例5)帯電防止層4/金属ハーフ蒸
着層3(アルミ)/透明ガスバリアフィルム層2(透明
な樹脂基材6/透明ガスバリアフィルム層5)/シーラ
ント層1(帯電防止剤入りLDPE)の順に積層された
フィルム体を形成した。(図1(b)) 透明な樹脂フィルム基材6(厚さ12μmのPETフィ
ルム)と透明ガスバリア性薄膜5(酸化アルミニウム3
0nm)からなる透明ガスバリア性フィルムを基材とし
て用い、透明ガスバリア性薄膜5の設けられた面と反対
側にアルミニウムによる光透過率20%の金属ハーフ蒸
着層3、ついで総研化学製のカチオン系アクリル型高分
子であるエレコンドPQ−50Bを使用して帯電防止層
4を形成した。このとき金属ハーフ蒸着層3の電気抵抗
値は30Ω/cm2であった。また帯電防止層4の厚さ
は1μmとした。最後にシーラント層1を帯電防止剤の
入ったLDPEで設けて、透明性フィルムを得た。帯電
防止層4の材料としては総研化学製のカチオン系アクリ
ル型高分子であるエレコンドPQ−50Bを使用し、帯
電防止層4の厚さは1μmとした。ついで金属ハーフ蒸
着層3を、アルミニウムを用いて、光透過率が20%に
なるように形成した。このとき金属ハーフ蒸着層3の電
気抵抗値は15Ω/cm2であった。続いて透明ガスバ
リア層2を形成するため、透明ガスバリア性フィルム
(以下、実施例1と同様)を、フィルムの透明ガスバリ
ア性薄膜5がシーラント層1側にくるようにラミネート
し、最後にシーラント層1として帯電防止剤入りのLD
PE層を設けて、包材となる積層体を得た。この積層体
フィルムについて視認性、電磁波シールド性、耐腐食
性、水蒸気バリア性および酸素バリア性の試験を行い、
さらに20℃と50℃における積層体フィルムの表面抵
抗値と合わせたデータを表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、包材フィルム自体の低
電気抵抗がもたらす優れた帯電防止機能だけでなく、内
容物視認性、電磁波シールド能、ガスバリア能、耐腐食
性能にも優れた機能を有する透明性包材フィルムを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電防止機能を有する透明性包材フィ
ルムの断面図である。
【符号の説明】 1…シーラント層 2…透明ガスバリアフィルム層(透明ガスバリア性フィ
ルム) 3…金属ハーフ蒸着層 4…帯電防止層 5…(透明ガスバリア性フィルムを構成する)透明ガス
バリア性薄膜 6…(透明ガスバリア性フィルムを構成する)透明な樹
脂フィルム基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AB02 BA04 BA13 BA15 BA24 BA35 BA40 BB02 BB05 BB22 BB23 BB33 BB35 CA31 DA08 4F100 AA01A AA05E AA18D AA19D AA20D AB01B AB10 AK01A AK01D AK01E AK06 AK42 AR00A AR00C AR00D AR00E BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10E DE01A EH46A EH66B GB15 JB09D JB09E JD02D JD08 JG03 JG03A JG03E JL11E JM02D JN01 JN01C JN01D

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも帯電防止層/金属ハーフ蒸着層
    /透明な樹脂フィルム基材がこの順番で積層されてなる
    ことを特徴とする帯電防止機能を有する透明性フィル
    ム。
  2. 【請求項2】少なくとも帯電防止層/金属ハーフ蒸着層
    /透明ガスバリアフィルム層/シーラント層がこの順番
    で積層されてなることを特徴とする帯電防止機能を有す
    る透明性包材フィルム。
  3. 【請求項3】透明ガスバリアフィルム層が、透明な樹脂
    フィルム基材上へ酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
    ム、酸化ケイ素などの無機化合物の透明ガスバリア性薄
    膜を積層してなる透明ガスバリア性フィルムから形成さ
    れることを特徴とする請求項1または2記載の帯電防止
    機能を有する透明性包材フィルム。
  4. 【請求項4】透明ガスバリアフィルム層が、透明な樹脂
    フィルム基材上へアルコキシドと水溶性高分子とを含む
    透明ガスバリア性薄膜を積層してなる透明ガスバリア性
    フィルムから形成されることを特徴とする請求項1また
    は2記載の帯電防止機能を有する透明性包材フィルム。
  5. 【請求項5】透明ガスバリアフィルム層が、透明な樹脂
    フィルム基材上へ、無機化合物からなる透明蒸着層を第
    1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキ
    シドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫
    の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/
    アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布
    し、加熱乾燥してなるガスバリア性皮膜層を第2層とし
    た透明ガスバリア性薄膜を積層してなる透明ガスバリア
    性フィルムから形成されることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の帯電防止機能を有する透明性包材フィル
    ム。
  6. 【請求項6】透明ガスバリア層が、透明な樹脂フィルム
    基材上へ、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキ
    シドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫
    の少なくともいずれか1つを含む水溶液、あるいは水/
    アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布
    し、加熱乾燥してなるガスバリア性皮膜層を第1層と
    し、無機化合物からなる透明蒸着層を第2層とした透明
    ガスバリア性薄膜を積層してなる透明ガスバリア性フィ
    ルムから形成されることを特徴とする請求項1記載の帯
    電防止機能を有する透明性包材。(GLフィルムの基本
    特許2)
  7. 【請求項7】金属ハーフ蒸着層が、請求項3から請求項
    5のいずれか1項記載の透明ガスバリア性薄膜と、隣り
    合って積層されてなることを特徴とする請求項3から請
    求項5のいずれか1項記載の帯電防止機能を有する透明
    性包材フィルム。
  8. 【請求項8】帯電防止層が、アンチモン酸亜鉛の微粒子
    と樹脂の混合物で形成されていることを特徴とする請求
    項1から請求項6のいずれか1項記載の帯電防止機能を
    有する透明性包材フィルム。
  9. 【請求項9】シーラント層が帯電防止性能を有すること
    を特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項記載
    の帯電防止機能を有する透明性包材フィルム。
  10. 【請求項10】帯電防止層が塗工法によって形成されて
    いることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか
    1項記載の帯電防止機能を有する透明性包材フィルムの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005074731A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Toppan Printing Co Ltd 高ガスバリア性を有する透明積層体
CN110041845A (zh) * 2019-04-24 2019-07-23 中山市旭森涂层材料有限公司 一种抗静电即时贴及其制备工艺

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