JP2003145235A - スピニング加工方法 - Google Patents

スピニング加工方法

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JP2003145235A
JP2003145235A JP2002132525A JP2002132525A JP2003145235A JP 2003145235 A JP2003145235 A JP 2003145235A JP 2002132525 A JP2002132525 A JP 2002132525A JP 2002132525 A JP2002132525 A JP 2002132525A JP 2003145235 A JP2003145235 A JP 2003145235A
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diameter
pipe material
pipe
expanded
large diameter
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JP2002132525A
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Shinichi Yoshioka
真一 吉岡
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Sango Co Ltd
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Sango Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主体部を大径に、かつ薄肉に形成して管製品
の大型化、軽量化を図るとともに、端部を精度良く縮径
できるスピニング加工方法を提供する。 【解決手段】 管材1の軸方向の中央部2を拡径して大
径部3と非拡径部4,5とを接続する接続部6,7を形
成した後、前記拡径した管材8の大径部3を把持すると
ともに該管材8に対して相対的に公転するスピニングロ
ーラ17を前記非拡径部である端部4,5の外面に押し
付けて該端部4,5を縮径加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスピニング加工方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば内燃機関の消音器の外筒な
どに用いられる管材の端部の縮径加工方法として、例え
ば特開平10−280953号公報に見られるようなス
ピニング加工が用いられている。
【0003】このような金属製の管材の端部をスピニン
グ加工で縮径する方法は、管材が空転しないようにその
管材の外面をクランプで強く把持した状態で、クランプ
とともに管材を自転させつつスピニングローラを管材の
外面に押し付けるか、或いは管材の外面をクランプで強
く把持して管材を非回転状態にし、管軸回りに公転する
スピニングローラを管材に押し付けて、管材の端部を徐
々に縮径する加工方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、前記
のような消音器においては、より高い静粛性の要望に応
えるため消音器が大径化される一方で、軽量化や低コス
ト化の要望に応えるために消音器の外筒を形成する管材
の板厚が薄肉化される傾向にある。
【0005】しかし、縮径加工前の管材(素管)を、全
長に亘って大径かつ薄肉にして、この管材の外周面を強
く把持すると、その管材の膜剛性が低いため、その把持
部以外の端部である被スピニング加工部を含めた管材
(素管)に歪みが生じる。
【0006】このような歪みが生じた状態でスピニング
ローラを管材に押し付けてスピニング加工を行うと、ス
ピニングローラが管材に断続的に接触することになり、
管材が振動し、管材に変形が生じたり、寸法精度が悪化
するおそれがある。
【0007】そのため、主体部が大径かつ薄肉で、端部
が主体部より縮径された管を前記のようなスピニング加
工により精度よく成形することが困難であった。
【0008】そこで本発明は、大径でかつ薄肉の主体部
を有するとともに端部に縮径部を有する管を精度よく成
形できるスピニング加工方法を提供することを目的とす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、管材の軸方向の中
央部を拡径して大径部と非拡径部とを接続する接続部を
形成した後、前記拡径した管材の大径部を把持するとと
もに該管材に対して相対的に公転するスピニングローラ
を前記非拡径状態の管材端部の外面に押し付けて該端部
を縮径加工することを特徴とするものである。
【0010】本発明のように管材の軸方向の中央部を拡
径すると、その拡径された大径部の板厚は、管材の元の
板厚よりも薄くなる。また、非拡径状態の端部は、管材
の元の板厚のままであるため、その板厚は、前記大径部
よりも厚くなる。更に、接続部の板厚は大径部の板厚よ
りも厚くなる。
【0011】したがって、主体部となる中央部が大径
で、かつ、該大径部の板厚が薄い軽量の製品が形成され
る。また、このように中央部の板厚が薄くても、該中央
部と端部との間の接続部は大径部よりも剛性が高いた
め、端部のスピニング加工時において管材の中央部を把
持してもその管材の歪みの発生が抑制され、管材の振動
が防止される。更に、スピニング加工する端部の板厚は
大径部よりも厚いため、スピニング加工が良好に行われ
る。したがって、管材が設定形状に対して変形したり、
製品精度が悪化することを抑制してスピニング加工によ
る生産性を確保することができる。
【0012】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記大径部と前記接続部を管材の軸方向
において複数形成したことを特徴とするものである。
【0013】本第2の発明においては、大径部と接続部
を管材の軸方向において複数形成することにより、より
一層、管材の歪みの発生が抑制され、管材の振動が抑制
される。したがって、端部のスピニング加工時における
変形や精度の悪化を一層抑制することができる。また、
消音器の外筒に適用した場合には、容易に多室構造の消
音器を製造することができ、消音効果の向上に効果があ
る。
【0014】請求項3記載の第3の発明は、前記第1又
は第2の発明において、前記接続部を、前記大径部から
前記非拡径部に至るにつれて縮径するテーパ状に形成し
たものである。本第3の発明においても前記と同様の作
用、効果を発揮する。
【0015】請求項4記載の第4の発明は、前記第1乃
至3のいずれかの発明において、前記大径部の横断面形
状を非円形に形成するものである。
【0016】本第4の発明においては、本発明により生
産された管を消音器の外筒に使用する場合、その外筒を
車両の床下形状に適した非円形に形成して、床下スペー
スを有効に利用することができる。
【0017】請求項5記載の第5の発明は、前記第1乃
至3のいずれかの発明において、前記大径部の横断面形
状を、その周方向において凹凸状に形成するものであ
る。
【0018】本第5の発明においては、スピニング加工
する際に管材の大径部をクランプで把持する場合、大径
部に形成された凹凸により、クランプと大径部との接触
摩擦力を増加してクランプに対する管材の空転を防止
し、縮径加工を良好に行うことができる。更に、凹凸部
により大径部の膜剛性が向上するため、消音器の外筒に
適用した場合に、放射音の低減を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図に示す実施例に基づいて本発明
の実施の形態について説明する。
【0020】図1乃至図4は第1実施例を示すもので、
本発明を内燃機関の消音器における外筒の製造に適用し
た例を示す。
【0021】図1に示す加工工程に基づいて説明する。
【0022】図1(a)は前記消音器の外筒を形成する
ための管材、すなわち素管を示す。該管材1は金属製の
中空管で所定の長さに形成され、かつ、その軸方向全長
に亘って同一径の円筒に形成されている。その外径R1
は所望に設定するものであるが、実施に際しては約14
0mmに設定した。また、該管材1の板厚t1は所望に
設定するものであるが、実施に際しては約1.2mmに
設定した。更に、管材1の材質は所望の金属材を使用す
るが、実施に際してはステンレス材を使用した。
【0023】次に、前記の管材1を用いて、その中央部
2、すなわち消音器の主体部となる部分を図1(b)に
示すように拡径する。すなわち、前記の管材1の中央部
2を、その径方向の内側から外側へ加圧して図1(b)
に示す大径部3を形成する。この拡径方法は、ハイドロ
フォーミング、ウレタンバルジ、分割した型によるエキ
スパンド加工などの周知の工法のいずれかを採用しても
よく、或いはその他の拡径加工方法を採用してもよい。
また、この大径部3の外径R2は所望に設定するもので
あるが、前記のような管材1を用いた場合には約170
mmが望ましい。
【0024】また、前記の大径部3を形成する際には、
該大径部3と、非拡径部である両端部4,5との間に図
1(b)に示すような大径部3から端部4,5に至るに
つれて縮径するテーパ部(接続部)6,7を形成し、大
径部3と両端部(非拡径部)4,5とがテーパ部6,7
で接続されるようにする。
【0025】前記のような拡径加工により、大径部3の
板厚t2は、管材1の元の板厚t1よりも薄くなり、両
端部4,5の外径は、前記拡径される前の管材(素管)
1と同径のR1に維持され、かつ、その板厚も前記管材
1の元の板厚t1と同厚に維持される。そして、図2に
示すようにテーパ部6,7の板厚t3は、大径部3から
端部4,5に向って漸増し、大径部3より剛性が高くな
る。
【0026】次に、前記のように中央部を拡径した管材
8を、図1(c)(d)に示すようにスピニング加工機
の上側クランプ9と下側クランプ10で把持してスピニ
ング加工機にセットする。
【0027】管材8を把持するクランプは図3に示すよ
うに上下に2分割された型からなるもので、この上下の
クランプ9,10の内面に夫々半円形の把持面11,1
2が形成され、これらを合わせることにより前記管材8
の大径部3と略同径の円形の把持部13が形成されるよ
うになっている。
【0028】更に、前記各把持面11,12には、図4
に示すように、軸方向、すなわち把持される管材8の軸
方向に沿った凹部14と凸部15が形成され、該凹凸部
14,15は複数、各把持面11,12の周方向の全面
において並列状に形成されている。このように凹凸部1
4,15を形成することにより、前記の管材8を把持し
た場合、その凸部15での管材8との接触摩擦力が大き
くなり、後述するスピニング加工時でのクランプに対す
る管材8の空転を防止することができる。この凹凸部1
4,15の断面形状は図4に示す形状に限るものではな
く、管材8の空転を防止できる形状であればよい。
【0029】また、前記上下のクランプ9,10の相互
の対向部16a,16b間には図4に示すように締め代
dが設けられており、上下のクランプ9,10により管
材8を加圧して緊密に把持できるようになっている。
【0030】また、前記上下のクランプ9,10の軸方
向の長さL1は、所望に設定するものであるが、実施例
においては、図1(c)〜(f)に示すように、管材8
の大径部3における軸方向の長さL2と略同長に設定さ
れている。
【0031】前記の管材8を前記の上下のクランプ9,
10で把持するには、先ず、図1(c)に示すように管
材8を下側のクランプ10に載置し、次で、図示しない
昇降駆動手段で昇降移動する上側のクランプ9を下降し
て図1(d)に示すように上下のクランプ9,10で管
材8を加圧して把持する。
【0032】この把持の際、上下のクランプ9,10
は、薄肉化及び大径化されて膜剛性が低くなった大径部
3を加圧把持するが、該大径部3の両端に剛性の高いテ
ーパ部6,7が一体形成されていることにより、大径部
3の加圧把持によって管材8に歪みが発生することが抑
制される。
【0033】次に、前記図1(d)に示すように管材8
を上下のクランプ9,10により空転しないように固定
した状態において、その管材8の一端部4を図1(e)
に示すように、スピニング加工により縮径加工する。す
なわち、図1(e)に示すように、軸X−Xの周りに複
数のスピニングローラ17を配置してこれらの各スピニ
ングローラ17を軸X1−X1の周りに回転(公転)さ
せるとともに管材8の軸方向への移動と管材8の外周面
への押圧により、周知のように端部4を縮径する。
【0034】図1(e)に示す実施例では、前記の端部
4を、前記のテーパ部6から先部に向って漸次縮径する
第2テーパ部18と、該第2テーパ部18に連続する小
径の首部19に縮径形成した。更に、この第2テーパ部
18と首部19からなる縮径部20は、その軸線X1−
X1と管材8の軸線X2−X2が相互に傾斜するように
加工した。この傾斜加工は、例えば特許第295715
4号公報に記載された加工方法により行った。
【0035】このスピニング加工時においては、前記の
ように管材8が、その歪みの発生を抑制された状態で把
持されているため、スピニングローラ18が管材8へ押
圧されて公転しても、スピニングローラ17が管材8に
断続的に接触、すなわち接触、非接触を繰り返すことが
ない。したがって、スピニングローラ17が断続的に接
触することにより生じる管材8の振動がなく、管材8が
設定形状に対して変形したり精度の悪化を招くことを防
止することができる。
【0036】次に図1(f)に示すように、管材8の他
方の端部5も前記と同様にスピニングローラ17によっ
てスピニング加工を施し、前記と同様な第2テーパ部1
8aと首部19aとからなる縮径部20aを形成する。
【0037】以上のように、管材(素管)の拡径加工と
縮径加工を組み合わせた加工を行うことにより、単に縮
径加工のみを行う場合に比べて、主体部が大径な製品を
製造することができる。
【0038】また、通常、板厚の薄いものをスピニング
加工すると生産性が悪化し、また、板厚を厚くすると重
量が重くなる。
【0039】これに対し本発明は、大径部3を拡管によ
り形成するため大径部3の板厚が薄くなるが、生産性を
確保するために必要な部分、すなわち端部4,5の板厚
は元の板材の板厚のままであるので生産性が悪化しな
い。
【0040】また、大径部3の板厚が薄くなっても、剛
性の高いテーパ部(接続部)6,7を形成したことによ
って、歪みの発生を抑制できるので、軽量化の達成と生
産性を確保できる。
【0041】なお、前記実施例においては、縮径部20
の軸線X1−X1を管材8の軸線X2−X2に対して傾
斜させたが、縮径部20を、その軸線X1−X1が管材
8の軸線X2−X2と同軸上になるように形成したり、
更に軸線X1−X1が管材8の軸線X2−X2に対して
偏心するように形成するなど、所望の形態に形成するこ
とができる。
【0042】また、スピニング加工は、前記実施例にお
いては、管材8側を回転しないように固定して行うよう
にしたが、管材8側を、その軸心を中心としてクランプ
9,10とともに回転し、スピニングローラ17を回転
させることなく管材8に押し付ける方法を採用してもよ
い。すなわち、スピニングローラ17を管材8に対して
相対的に公転させれば良い。
【0043】更に、前記のスピニング加工による縮径加
工は、前記のテーパ部6,7も含めて縮径加工してもよ
い。
【0044】図5は前記第1実施例のようにしてスピニ
ング加工された管材を外筒31として用いた消音器30
の縦断面を示す。
【0045】この消音器30の上流側(図左側)には上
流側排気管(図示せず)と接続されるインレットパイプ
32が首部19aに嵌合され、下流側(図右側)には下
流側排気管(図示せず)と接続されるアウトレットパイ
プ33が首部19に嵌合されている。インレットパイプ
32とアウトレットパイプ33とは略平行に設けられ、
アウトレットパイプ33の内側開口端33aは、インレ
ットパイプ32の内側開口端32aより下方において外
筒31と近接して設けられている。これによって、消音
器内に溜った凝縮水を容易に消音器外に排出可能にし、
消音器の耐久性の向上に効果がある。なお、インレット
パイプ32とアウトレットパイプ33は必ずしも平行に
設ける必要はない。
【0046】図6は第2実施例を示す。この第2実施例
は、前記第1実施例における管材1の中央部を拡径する
に際して、大径部と接続部を管材1の軸方向において複
数形成した例である。図6の実施例では、2箇所の大径
部3a及び3bと、4箇所の接続部6,7,36,37
とを設けるように拡径したものである。大径部3aと3
bの間には非拡径部35が設けられている。
【0047】このように、大径部3a,3bと接続部
6,7,36,37を管材1の軸方向において複数形成
することにより、より一層、管材の歪みの発生が抑制さ
れ、管材の振動が抑制される。したがって、端部のスピ
ニング加工時における変形や精度の悪化を一層抑制する
ことができる。また、図6に示すように、消音器の外筒
に適用した場合には、容易に多室構造の消音器40を製
造することができ、消音効果の向上に効果がある。
【0048】図7は前記図6に示す第2実施例のように
して形成された管材8を外筒として用いた消音器40の
縦断面を示す。消音器40の上流側(図左側)には上流
側排気管(図示せず)と接続されるインレットパイプ3
8が首部19aに嵌合され、下流側(図右側)には下流
側排気管(図示せず)と接続されるアウトレットパイプ
39が首部19に嵌合されている。更に、大径部3aと
3bの間の非拡径部35には、多数の貫通小孔51が設
けられたセパレータ50が設けられ、該セパレータ50
により消音器40内は2つの拡張室41,42に区画形
成されている。これによって、より大きな消音効果を得
ることが可能である。
【0049】なお、本第2実施例においては、2箇所の
拡径部3a,3bを設けてこの拡径部の間の非拡径部3
5にセパレータ50を設けるようにしたが、この拡径部
3a,3bを3箇所以上設けて各拡径部の間の非拡径部
35にセパレータを設けるようにしてもよい。また、セ
パレータ50にバーリング穴や連通パイプなどを設け
て、周知の消音室を任意に区画形成することが可能であ
る。
【0050】図8は第3実施例を示す。
【0051】本第3実施例は、前記第1実施例における
管材1の中央部2を拡径するに際し、大径部3とテーパ
部(接続部)6,7を横断面が楕円形になるように拡径
したものである。また、この拡径状態では前記の両端部
4,5は前記第1実施例と同様に素管状態の略真円であ
る。また、テーパ部6,7は楕円形の拡径部3から略真
円形の端部4,5に亘ってテーパ状に形成される。
【0052】そして、前記の拡径された管材8における
端部4,5及び必要によりテーパ部6,7を前記と同様
のスピニング加工により縮径加工する。また、本第3実
施例の楕円形状を前記図6及び図7に示す第2実施例に
適用してもよい。
【0053】本第3実施例においても前記第1及び第2
実施例と同様の作用、効果を発揮できる。
【0054】なお、本第3実施例においては大径部3を
楕円形の非円形断面にしたが、この大径部3を、横断面
が長円形や略三角形などの所望の非円形断面に拡径し
て、大径部3とテーパ部6,7を形成してもよい。
【0055】このように、大径部3を非円形断面に加工
する実施例においては、その管材を消音器の外筒として
使用する場合、その外筒を車両の床下形状に適した非円
形断面とすることで、車両の床下スペースを有効に利用
することができる。
【0056】また、任意の非円形断面とすることによ
り、車両に懸架するためのサポートブラケットや、各種
センサなどを取り付けるためのセンサブラケットなどと
の接合を容易化することが可能である。更に、拡径時に
それらを接合するための座面を同時に一体的に形成する
ことで、一層接合の容易化を図ることが可能である。
【0057】図9は第4実施例を示す。
【0058】本第4実施例は、前記第1乃至第3実施例
における管材1の中央部2を拡径するに際し、図9に示
すように、周方向の断面において凹部21と凸部22が
形成されるように大径部3(3a,3b)とテーパ部
6,7(36,37)を拡径形成したものである。
【0059】そして、このように拡径された管材8の端
部4,5及び必要によりテーパ部6,7を前記と同様の
スピニング加工により縮径加工する。
【0060】本第4実施例においても前記第1乃至第3
実施例と同様に作用、効果を発揮することができる。
【0061】更に、本第4実施例のように大径部3に凹
凸部21,22を形成することにより、管材8を前記の
ようにクランプ9,10で把持した場合に、該クランプ
9,10と管材8との接触摩擦力が増加し、管材8を弱
い力で把持してもクランプ9,10に対する管材8の空
転を抑制することができるため、管材8の歪みを一層抑
制(小さく)することが可能になる。
【0062】更に、本第4実施例を消音器の外筒の形成
に用いた場合、凹凸部21,22により外筒の膜剛性が
向上するため、放射音の低減に効果がある。
【0063】なお、前記各実施例におけるスピニング加
工による縮径加工は、前記のように端部4,5によって
第2テーパ部18が形成されるようにしてもよく、ま
た、この第2テーパ部18を有しないように縮径しても
よく、更に、テーパ部6,7を含めて縮径してもよい。
【0064】また、前記各実施例においては、管材1に
大径部3,3a,3bを形成する際に、大径部3,3
a,3bと端部4,5及び非拡径部35の間に、テーパ
部6,7,36,37を形成して、該テーパ部6,7,
36,37を大径部3,3a,3bの剛性よりも高い剛
性の接続部としたが、この接続部を、前記各実施例にお
いて、図10に示すように、管材8の軸心X2−X2に
対して略直交するとともに端部4(5)や非拡径部35
に向って肉厚が漸増する壁部6a(7a)に形成し、そ
の後に端部4(5)を前記第1実施例と同様にスピニン
グ加工で縮径してもよい。
【0065】この実施例においても、剛性の高い壁部6
a(7a)によって前記と同様の作用、効果を発揮でき
る。
【0066】以上は本発明を消音器の外筒の製造に適用
した実施例であるが、本発明は、このような外筒の製造
に限るものではなく、その他の中央部に大径部を有する
管の製造に適用できるものである。
【0067】
【発明の効果】以上のようであるから、本発明のスピニ
ング加工方法によれば、主体部が大径であって、かつ、
軽量な管製品を製造できるとともに端部のスピニング加
工時における変形や精度の悪化を抑制してスピニング加
工による生産性を確保することができる。
【0068】更に、拡径加工と縮径加工の組み合わせで
あるため、単に縮径加工のみを行う場合に比べて、大径
な管製品を製造することができる。
【0069】更に、請求項2の発明によれば、大径部と
接続部を管材の軸方向において複数形成することによ
り、より一層、管材の歪みの発生が抑制され、管材の振
動が抑制される。したがって、端部のスピニング加工時
における変形や精度の悪化を一層抑制することができ
る。また、消音器の外筒に適用した場合には、容易に多
室構造の消音器を製造することができ、消音効果の向上
に効果がある。
【0070】更に、請求項4の発明によれば、大径部の
横断面形状を非円形に形成することにより、車両の床下
スペースを有効に利用できる消音器の外筒を製造する場
合に有効である。
【0071】また、このように、任意の非円形断面とす
ることにより、車両に懸架するためのサポートブラケッ
トや、各種センサなどを取り付けるためのセンサブラケ
ットなどとの接合を容易化することが可能である。更
に、拡径時にそれらを接合するための座面を同時に一体
的に形成することで、一層接合の容易化を図ることが可
能である。
【0072】更に、請求項5の発明によれば、スピニン
グ加工する際に管材の空転を防止して縮径加工を良好に
行うことができ、かつ消音器の外筒に適用した場合には
放射音の低減を図り得る消音器を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(f)は本発明の第1実施例を示す工
程図で、(a′)は(a)の管材の端面図。
【図2】図1(b)に示す管材における大径部と端部と
テーパ部を示す拡大断面図。
【図3】図1に示すクランプを示す図。
【図4】図3に示すクランプの一部拡大図。
【図5】本発明により製造された外筒を用いた消音器を
示す断面図。
【図6】本発明の第2実施例を示す側面図。
【図7】図6の第2実施例による外管を使用した消音器
の断面図。
【図8】本発明の第3実施例を示すもので、拡径された
管材の中央部の横断面図。
【図9】本発明の第4実施例を示すもので、拡径された
管材の中央部の横断面図。
【図10】本発明における大径部と端部との接続部の他
の例を示す一部拡大断面図。
【符号の説明】
1,8 管材 2 中央部 3,3a,3b 大径部 4,5 非拡径部である端部 6,7,36,37 接続部であるテーパ部 9,10 クランプ 20 縮径部 21,22 凹凸部 35 非拡径部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管材の軸方向の中央部を拡径して大径部
    と非拡径部とを接続する接続部を形成した後、前記拡径
    した管材の大径部を把持するとともに該管材に対して相
    対的に公転するスピニングローラを前記非拡径状態の管
    材端部の外面に押し付けて該端部を縮径加工することを
    特徴とするスピニング加工方法。
  2. 【請求項2】 前記大径部と前記接続部を管材の軸方向
    において複数形成したことを特徴とする請求項1記載の
    スピニング加工方法。
  3. 【請求項3】 前記接続部を、前記大径部から前記非拡
    径部に至るにつれて縮径するテーパ状に形成した請求項
    1又は2記載のスピニング加工方法。
  4. 【請求項4】 前記大径部の横断面形状を非円形に形成
    する請求項1乃至3のいずれかに記載のスピニング加工
    方法。
  5. 【請求項5】 前記大径部の横断面形状を、その周方向
    において凹凸状に形成する請求項1乃至3のいずれかに
    記載のスピニング加工方法。
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