JP2003144931A - メタノール改質用触媒 - Google Patents

メタノール改質用触媒

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JP2003144931A JP2001349051A JP2001349051A JP2003144931A JP 2003144931 A JP2003144931 A JP 2003144931A JP 2001349051 A JP2001349051 A JP 2001349051A JP 2001349051 A JP2001349051 A JP 2001349051A JP 2003144931 A JP2003144931 A JP 2003144931A
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仁 稲葉
Naoki Mimura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メタノールを水蒸気と反応させて水素を製造す
るに際し、高活性で、とくに長時間の耐久性にも優れた
触媒を提供する。 【解決手段】酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸
化ジルコニウムおよび酸化セリウムを必須成分とし、好
ましくは任意成分として酸化ガリウムを含み、かつ触媒
は好ましくは480〜690℃での焼成処理を受けてい
るメタノール改質用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタノールを触媒
上で水蒸気と反応させて水素を製造する、いわゆるメタ
ノール改質反応に使用する触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、燃料電池用の燃料として水素が重
要視され、水素製造法の一つとしてメタノールからの水
素製造が注目されている。従来、メタノールを触媒上で
水蒸気と反応させて水素を製造する、いわゆるメタノー
ル改質反応は、例えば、銅/亜鉛/アルミニウムの酸化
物からなる触媒あるいは貴金属系触媒を用いて、220
℃程度の温度で容易に進行することが知られている(触
媒、第37巻、320頁〜326頁(1995))。
【0003】しかし、実用的な触媒としては、高活性で
あるともに、長時間の耐久性にも優れた触媒が必要とさ
れている。
【0004】そのため、銅/亜鉛/アルミニウムの酸化
物からなる触媒に種々の化合物を添加して、触媒の性能
を改善する試みは、これまで数多く行われてきている。
例えば、特開2001−46872においては、La,
Ca,Ga,Zr,Ce,Cr,BaおよびMgの添加
が有効であると報告されている。しかしながら、この公
開特許公報においては、4成分触媒の性能は開示されて
いるが、5成分以上の多成分触媒の性能は開示されてい
ない。さらに、長時間の反応における触媒活性の安定性
については、全く記述が無い。とくに、触媒活性の低下
の原因の一つとみられているメタノール改質反応中の極
微量の副生成物である酢酸共存下での反応における触媒
活性の安定性については、全く述べられていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、メタノール
を水蒸気と反応させて水素を製造するに際し、高活性
で、とくに長時間の耐久性にも優れた触媒を提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、銅/亜鉛/
アルミニウムの酸化物からなる触媒の性能に及ぼす種々
の添加物の影響を検討した結果、意外にも酸化ジルコニ
ウムおよび酸化セリウムを添加した触媒により、その課
題を解決し得ることを見い出した。
【0007】即ち、本発明によれば、第一に、酸化銅、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムおよび
酸化セリウムを必須成分とすることを特徴とするメタノ
ール改質用触媒が提供される。第二に、第一の発明にお
いて、更に酸化ガリウムを含有することを特徴とするメ
タノール改質用触媒が提供される。第三に、第一又は第
二の発明において、触媒は480〜690℃での焼成処
理を受けていることを特徴とするメタノール改質用触媒
が提供される。第四に、第一乃至第三の何れかの発明に
おいて、酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジ
ルコニウムおよび酸化セリウムを必須成分とし、酸化ガ
リウムを任意成分とする金属酸化物で構成された触媒で
あって、触媒全体を100重量%とするとき、各酸化物
の含有量が、上記の順に20〜60重量%、10〜50
重量%、2〜10重量%、10〜40重量%、2〜10
重量%、0〜10重量%であることを特徴とするメタノ
ール改質用触媒が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明のメタノール改質用触媒成分は、酸
化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム
および酸化セリウムを必須成分とするものであるが、触
媒の更なる活性の向上などのために、酸化ガリウム、パ
ラジウム、白金などの任意成分、特に酸化ガリウムを添
加することは有効である。また、本発明の趣旨を損なわ
ない範囲で、他の物質を含んでいても良い。
【0010】本発明の触媒の特徴は、高い活性を示すと
ともに、優れた耐久性、即ち、その高い触媒活性が長期
にわたって維持されることにある。これは、添加した酸
化ジルコニウムおよび酸化セリウムの作用によるもので
ある。酸化ジルコニウムおよび酸化セリウムの作用の内
容が完全には明らかになっているわけではないが、酸化
ジルコニウムは、触媒構造の安定化を改善できるもの
と、また、酸化セリウムは、セリウムの価数が四価から
三価との間を容易に往来できることにより、反応中の触
媒表面を活性状態に保持できるものと推察している。な
お、セリウムと同じく希土類元素の一つであるランタン
の酸化物を添加しても、酸化ランタン中のランタンの価
数が三価のまま変化しないため、触媒の性能は改善され
ない(後記の比較例5参照)。
【0011】各触媒成分の割合は、特に限定されない
が、触媒全体を100重量%とするとき、酸化銅が20
〜60重量%(好ましくは30〜50重量%)、酸化亜
鉛が10〜50重量%(好ましくは20〜40重量
%)、酸化アルミニウムが2〜10重量%(好ましくは
4〜8重量%)、酸化ジルコニウムが10〜40重量%
(好ましくは20〜30重量%)、酸化セリウムが2〜
10重量%(好ましくは4〜8重量%)、酸化ガリウム
などの任意成分0〜10重量%(好ましくは2〜8重量
%)とされる。このような量的範囲において、組成を目
的反応に応じて適切に定めることにより、その反応に適
した触媒性能を得ることができる。
【0012】本発明の銅系触媒は、480〜690℃で
の焼成処理を受けていることが好ましい。焼成温度が4
80℃未満では、耐久性が不足する。焼成温度が690
℃を越えるときも、触媒活性の点でマイナスとなる。こ
のように焼成処理温度は好ましくは480〜690℃の
範囲から選ばれるが、触媒の性能上の観点から、上記範
囲の中でも高目の520〜680℃とすることが望まし
い。特に好ましい範囲は、より高目の560〜670℃
である。
【0013】本発明の触媒は、公知の共沈法あるいはそ
れに準ずる方法により容易に製造される。その1例を説
明すると、次の通りである。先ず、銅、亜鉛、アルミニ
ウム、ジルコニウム、セリウムの必須成分、および好ま
しくはガリウムなどの任意成分の硝酸塩、硫酸塩などを
水に溶解した混合水溶液を調製する。一方、炭酸ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウムなどを水に溶解し、沈殿剤水
溶液とする。これらの二つの溶液を混合することによ
り、共沈殿物が生成する。これを、ろ過、洗浄したもの
を、所定の温度で乾燥、焼成することにより、酸化銅、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化
セリウムおよび好ましくは酸化ガリウムからなる本発明
の触媒が製造される。
【0014】さらに、本発明の触媒は、共沈法で調製し
た触媒前駆体にセリウム化合物を添加することによって
も製造される。製造された触媒は、上記の共沈法で製造
された触媒に比べて、触媒活性は少し低下するものの、
触媒活性の安定性は向上する。その1例を説明すると、
次の通りである。先ず、銅、亜鉛、アルミニウム、ジル
コニウムの必須成分、および好ましくはガリウムなどの
任意成分の硝酸塩、硫酸塩などを水に溶解した混合水溶
液を調製する。一方、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウムなどを水に溶解し、沈殿剤水溶液とする。これらの
二つの溶液を混合することにより、共沈殿物が生成す
る。これを、ろ過、洗浄した触媒前駆体に、セリウムの
硝酸塩などを水に溶解した水溶液を添加し、良く混合し
た後、所定の温度で乾燥、焼成することにより、酸化
銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、
酸化セリウムおよび好ましくは酸化ガリウムからなる本
発明の触媒が製造される。
【0015】必須触媒成分である酸化銅、酸化亜鉛、酸
化アルミニウム、酸化ジルコニウム及び酸化セリウム、
さらに、酸化ガリウムなどの任意の金属酸化物を調製す
るための原料としては、水溶性の硝酸塩、硫酸塩、オキ
シ硝酸塩、オキシ塩化物などを適宜用いることができ
る。
【0016】上記の触媒製造過程において、触媒成分を
含む沈殿物を調製するための沈殿剤としては、炭酸ナト
リウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの
塩基性化合物を用いることができる。沈殿物の洗浄、ろ
過、乾燥は、公知の方法で行うことができる。
【0017】乾燥後の沈殿物は、480℃〜690℃
(好ましくは、520〜680℃)で酸素雰囲気下(通
常は空気中)で焼成処理することにより、上述の金属成
分は酸化物の形態となる。
【0018】このようにして得た触媒は、そのままで、
あるいは適当な方法により造粒または打錠成型して用い
る。触媒の粒子径や形状は、反応方式、反応器の形状に
よって任意に選択できる。
【0019】上記のようにして得られた本発明のメタノ
ール改質用触媒は、使用に先立って、水素などにより、
200℃〜450℃で触媒中の酸化銅成分を還元したほ
うが良い。
【0020】本発明による触媒は、固定床でのメタノー
ル改質反応においても、流動床でのメタノール改質反応
においても有用である。
【0021】本発明による触媒を用いてメタノールを改
質する際の反応条件は、概ね、水蒸気/メタノール=1
〜5(モル比)、反応温度は150〜350℃、反応圧
力は0.1〜2MPaの範囲が適している。また、反応
の熱バランスを保つなどの目的のため、反応原料に、少
量の酸素などの酸化剤を加えても良い。
【0022】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。
【0023】実施例1 硝酸銅三水和物34.3g、硝酸亜鉛六水和物24.7
g、硝酸アルミニウム九水和物8.3g、オキシ硝酸ジ
ルコニウム二水和物12.2gおよび硝酸セリウム六水
和物3.1gを蒸留水に溶解し、300mlの水溶液を
調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム36.
7gを蒸留水に溶解し、300mlの水溶液を調製し、
B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分
の速度で良く攪拌した800mlの室温の蒸留水に、同
時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて3日
間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリ
ウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、
空気中、600℃で2時間焼成して、触媒を得た。この
触媒の組成は、酸化銅43.3重量%、酸化亜鉛26.
0重量%、酸化アルミニウム4.3重量%、酸化ジルコ
ニウム21.6重量%および酸化セリウム(CeO
4.8重量%であった。
【0024】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、ヘリウムと水素の混合ガス(ヘリウム90容量%、
水素10容量%)を用いて、300℃で、2時間還元処
理を行った後、600ppmの酢酸を含有する水/メタ
ノールのモル比1.5の反応原料を3.9g/時の流速
で、ヘリウムをキャリアーガス(He流速=5l/時)
として触媒層に通して、圧力0.6MPa、温度300
℃の条件下でメタノール改質反応を行った。反応生成ガ
スをガスクロマトグラフにより分析し、水素空時収量を
調べた。反応経過時間48時間、800時間および10
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間および1000時間における
水素空時収量/反応経過時間48時間における水素空時
収量)を表1に示す。水素以外の生成物は、主にCO
とCOであった。
【0025】実施例2 硝酸銅三水和物34.0g、硝酸亜鉛六水和物24.5
g、硝酸アルミニウム九水和物8.2g、オキシ硝酸ジ
ルコニウム二水和物9.7g、硝酸ガリウム水和物4.
0gおよび硝酸セリウム六水和物3.1gを蒸留水に溶
解し、300mlの水溶液を調製し、A液とした。一
方、無水炭酸ナトリウム37.4gを蒸留水に溶解し、
300mlの水溶液を調製し、B液とした。A液および
B液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した8
00mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得
た。この沈殿物を室温にて3日間熟成させた後、ろ過、
洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その
後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2
時間焼成して、触媒を得た。この触媒の組成は、酸化銅
43.3重量%、酸化亜鉛26.0重量%、酸化アルミ
ニウム4.3重量%、酸化ジルコニウム17.3重量
%、酸化ガリウム4.3重量%および酸化セリウム(C
eO)4.8重量%およびであった。
【0026】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、実施例1と同様にして、メタノール改質反応を行っ
た。反応生成ガスをガスクロマトグラフにより分析し、
水素空時収量を調べた。反応経過時間48時間および8
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間における水素空時収量/反応
経過時間48時間における水素空時収量)を表1に示
す。水素以外の生成物は、主にCOとCOであった。
この結果から、実施例1の触媒に、更に酸化ガリウムを
添加した触媒は、触媒活性が向上することが明らかであ
る。
【0027】実施例3 硝酸銅三水和物34.8g、硝酸亜鉛六水和物25.1
g、硝酸アルミニウム九水和物8.4g、オキシ硝酸ジ
ルコニウム二水和物9.9gおよび硝酸ガリウム水和物
4.1gを蒸留水に溶解し、300mlの水溶液を調製
し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム37.0g
を蒸留水に溶解し、300mlの水溶液を調製し、B液
とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速
度で良く攪拌した800mlの室温の蒸留水に、同時に
滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて3日間熟
成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウム
を除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気
中、350℃で2時間焼成して触媒前駆体を得た。この
触媒前駆体1.9gに、酢酸セリウム一水和物を0.1
9gを蒸留水10mlに溶解した水溶液を含浸させた
後、110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成
して触媒を得た。触媒の組成は、酸化銅43.2重量
%、酸化亜鉛25.9重量%、酸化アルミニウム4.3
重量%、酸化ジルコニウム17.3重量%、酸化ガリウ
ム4.3重量%および酸化セリウム(CeO)5.0
重量%であった。
【0028】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、実施例1と同様にして、メタノール改質反応を行っ
た。反応生成ガスをガスクロマトグラフにより分析し、
水素空時収量を調べた。反応経過時間48時間および8
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間における水素空時収量/反応
経過時間48時間における水素空時収量)を表1に示
す。水素以外の生成物は、主にCOとCOであった。
【0029】実施例4 実施例3と同様にして得た触媒前駆体1.8gに、酢酸
セリウム一水和物を0.39gを蒸留水10mlに溶解
した水溶液を含浸させた後、110℃で乾燥し、空気
中、600℃で2時間焼成して触媒を得た。触媒の組成
は、酸化銅40.9重量%、酸化亜鉛24.5重量%、
酸化アルミニウム4.1重量%、酸化ジルコニウム1
6.4重量%、酸化ガリウム4.1重量%および酸化セ
リウム(CeO)10.0重量%であった。
【0030】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、実施例1と同様にして、メタノール改質反応を行っ
た。反応生成ガスをガスクロマトグラフにより分析し、
水素空時収量を調べた。反応経過時間48時間および8
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間における水素空時収量/反応
経過時間48時間における水素空時収量)を表1に示
す。水素以外の生成物は、主にCOとCOであった。
実施例3および4の結果から、先に触媒前駆体を調製
し、その後、セリウム化合物を添加することにより触媒
を製造した場合、触媒活性は少し低下するものの、触媒
活性は安定になることが明らかである。
【0031】比較例1 硝酸銅三水和物32.5g、硝酸亜鉛六水和物43.0
gおよび硝酸アルミニウム九水和物7.9gを蒸留水に
溶解し、300mlの水溶液を調製し、A液とした。一
方、無水炭酸ナトリウム36.2gを蒸留水に溶解し、
300mlの水溶液を調製し、B液とした。A液および
B液を、それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した8
00mlの室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得
た。この沈殿物を室温にて3日間熟成させた後、ろ過、
洗浄を行い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その
後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2
時間焼成して、触媒を得た。この触媒の組成は、酸化銅
45.5重量%、酸化亜鉛50.0重量%、酸化アルミ
ニウム4.5重量%であった。
【0032】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、実施例1と同様にして、メタノール改質反応を行っ
た。反応生成ガスをガスクロマトグラフにより分析し、
水素空時収量を調べた。反応経過時間48時間および8
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間における水素空時収量/反応
経過時間48時間における水素空時収量)を表1に示
す。水素以外の生成物は、主にCOとCOであった。
この結果から、酸化ジルコニウムおよび酸化セリウムを
添加していない触媒は、酸化ジルコニウムおよび酸化セ
リウムを添加した触媒(実施例1)に比べて、触媒活性
および触媒活性の安定性が著しく低いことが明らかであ
る。
【0033】比較例2 硝酸銅三水和物33.2g、硝酸亜鉛六水和物39.9
g、硝酸アルミニウム九水和物8.0gおよび硝酸セリ
ウム六水和物2.9gを蒸留水に溶解し、300mlの
水溶液を調製し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウ
ム36.7gを蒸留水に溶解し、300mlの水溶液を
調製し、B液とした。A液およびB液を、それぞれ、8
ml/分の速度で良く攪拌した800mlの室温の蒸留
水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温
にて3日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中
のナトリウムを除去した。その後、沈殿物を110℃で
乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成して、触媒を得
た。この触媒の組成は、酸化銅45.4重量%、酸化亜
鉛45.3重量%、酸化アルミニウム4.5重量%およ
び酸化セリウム(CeO)4.8重量%であった。
【0034】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、実施例1と同様にして、メタノール改質反応を行っ
た。反応生成ガスをガスクロマトグラフにより分析し、
水素空時収量を調べた。反応経過時間48時間および8
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間における水素空時収量/反応
経過時間48時間における水素空時収量)を表1に示
す。水素以外の生成物は、主にCOとCOであった。
この結果から、酸化ジルコニウムを添加していない触媒
は、酸化ジルコニウムを添加した触媒(実施例1)に比
べて、触媒活性の安定性が著しく低いことが明らかであ
る。
【0035】比較例3 硝酸銅三水和物35.1g、硝酸亜鉛六水和物25.3
g、硝酸アルミニウム九水和物8.5gおよびオキシ硝
酸ジルコニウム二水和物12.5gを蒸留水に溶解し、
300mlの水溶液を調製し、A液とした。一方、無水
炭酸ナトリウム36.3gを蒸留水に溶解し、300m
lの水溶液を調製し、B液とした。A液およびB液を、
それぞれ、8ml/分の速度で良く攪拌した800ml
の室温の蒸留水に、同時に滴下して沈殿物を得た。この
沈殿物を室温にて3日間熟成させた後、ろ過、洗浄を行
い、沈殿物中のナトリウムを除去した。その後、沈殿物
を110℃で乾燥し、空気中、600℃で2時間焼成し
て、触媒を得た。この触媒の組成は、酸化銅45.5重
量%、酸化亜鉛27.3重量%、酸化アルミニウム4.
5重量%および酸化ジルコニウム22.7重量%であっ
た。
【0036】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、実施例1と同様にして、メタノール改質反応を行っ
た。反応生成ガスをガスクロマトグラフにより分析し、
水素空時収量を調べた。反応経過時間48時間および8
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間における水素空時収量/反応
経過時間48時間における水素空時収量)を表1に示
す。水素以外の生成物は、主にCOとCOであった。
この結果から、酸化セリウムを添加していない触媒は、
酸化セリウムを添加した触媒(実施例1)に比べて、触
媒活性の安定性が少し低いことが明らかである。
【0037】比較例4 硝酸銅三水和物34.8g、硝酸亜鉛六水和物25.1
g、硝酸アルミニウム九水和物8.4g、オキシ硝酸ジ
ルコニウム二水和物9.9gおよび硝酸ガリウム水和物
4.1gを蒸留水に溶解し、300mlの水溶液を調製
し、A液とした。一方、無水炭酸ナトリウム37.0g
を蒸留水に溶解し、300mlの水溶液を調製し、B液
とした。A液およびB液を、それぞれ、8ml/分の速
度で良く攪拌した800mlの室温の蒸留水に、同時に
滴下して沈殿物を得た。この沈殿物を室温にて3日間熟
成させた後、ろ過、洗浄を行い、沈殿物中のナトリウム
を除去した。その後、沈殿物を110℃で乾燥し、空気
中、600℃で2時間焼成して、触媒を得た。この触媒
の組成は、酸化銅45.5重量%、酸化亜鉛27.3重
量%、酸化アルミニウム4.5重量%、酸化ジルコニウ
ム18.2重量%および酸化ガリウム4.5重量%であ
った。
【0038】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、実施例1と同様にして、メタノール改質反応を行っ
た。反応生成ガスをガスクロマトグラフにより分析し、
水素空時収量を調べた。反応経過時間48時間および8
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間における水素空時収量/反応
経過時間48時間における水素空時収量)を表1に示
す。水素以外の生成物は、主にCOとCOであった。
この結果から、酸化セリウムを添加していない触媒は、
酸化セリウムを添加した触媒(実施例2)に比べて、触
媒活性の安定性が低いことが明らかである。
【0039】比較例5 実施例3と同様にして得た触媒前駆体1.8gに、酢酸
ランタン水和物を0.42gを蒸留水10mlに溶解し
た水溶液を含浸させた後、110℃で乾燥し、空気中、
600℃で2時間焼成して触媒を得た。触媒の組成は、
酸化銅40.9重量%、酸化亜鉛24.5重量%、酸化
アルミニウム4.1重量%、酸化ジルコニウム16.4
重量%、酸化ガリウム4.1重量%および酸化ランタン
10.0重量%であった。
【0040】得られた触媒0.3mlを反応管に充填
し、実施例1と同様にして、メタノール改質反応を行っ
た。反応生成ガスをガスクロマトグラフにより分析し、
水素空時収量を調べた。反応経過時間48時間および8
00時間における水素空時収量、並びに触媒活性安定性
(反応経過時間800時間における水素空時収量/反応
経過時間48時間における水素空時収量)を表1に示
す。水素以外の生成物は、主にCOとCOであった。
この結果から、酸化ランタンを添加した触媒は、触媒活
性の安定性が改善されないことが明らかである。
【0041】表1
【0042】
【発明の効果】本発明のメタノール改質用触媒は、優れ
た耐久性、即ち、その高い触媒活性が長期にわたって維
持されるので、工業的に極めて有利な触媒活性安定性の
高い触媒である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01B 3/40 (72)発明者 稲葉 仁 茨城県つくば市東1−1−1 独立行政法 人産業技術総合研究所つくばセンター内 (72)発明者 三村 直樹 茨城県つくば市東1−1−1 独立行政法 人産業技術総合研究所つくばセンター内 Fターム(参考) 4G040 EA02 EA06 EC04 4G069 AA02 AA08 BA01A BA01B BA05A BA05B BB04A BB04B BC17A BC17B BC31A BC31B BC35A BC35B BC43A BC43B CC25 DA05 FA01 FB09 FB14 FB30 FC07 FC08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸
    化ジルコニウムおよび酸化セリウムを必須成分とするこ
    とを特徴とするメタノール改質用触媒。
  2. 【請求項2】更に、酸化ガリウムを含有することを特徴
    とする請求項1記載のメタノール改質用触媒。
  3. 【請求項3】触媒は480〜690℃での焼成処理を受
    けていることを特徴とする請求項1又は2に記載のメタ
    ノール改質用触媒。
  4. 【請求項4】酸化銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸
    化ジルコニウおよび酸化セリウムを必須成分とし、酸化
    ガリウムを任意成分とする金属酸化物で構成された触媒
    であって、触媒全体を100重量%とするとき、各酸化
    物の含有量が、上記の順に20〜60重量%、10〜5
    0重量%、2〜10重量%、10〜40重量%、2〜1
    0重量%、0〜10重量%であることを特徴とする特徴
    とする請求項1乃至3何れかに記載のメタノール改質用
    触媒。
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