JP2003144850A - 排煙脱硫装置及び装置運転方法 - Google Patents

排煙脱硫装置及び装置運転方法

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JP2003144850A
JP2003144850A JP2001349809A JP2001349809A JP2003144850A JP 2003144850 A JP2003144850 A JP 2003144850A JP 2001349809 A JP2001349809 A JP 2001349809A JP 2001349809 A JP2001349809 A JP 2001349809A JP 2003144850 A JP2003144850 A JP 2003144850A
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sulfuric acid
exhaust gas
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flue gas
water
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JP2001349809A
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Takafuru Kobayashi
敬古 小林
Takashi Kurisaki
隆 栗崎
Akinori Yasutake
昭典 安武
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低濃度希硫酸の外部への排出を無くし、効率
的な排煙脱硫装置を提供する。 【解決手段】 硫黄酸化物を含有する排ガス100が流
通する装置塔内に設けられ、活性炭素繊維層で形成され
る触媒槽6と、上記装置塔内に設けられ、上記触媒槽に
硫酸生成用の添加水8aを供給する水供給手段とからな
る排煙脱硫装置において、上記装置塔外部で排ガス10
0を冷却すると共に増湿する増湿冷却手段16と、装置
塔内で回収された所定の硫酸濃度以下の低濃度の希硫酸
41を上記増湿冷却手段に送給する送液ライン44とを
具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭や重油等の燃
料を燃焼させるボイラ、ガスタービン、エンジンや焼却
炉等から排出される排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を
除去するための排煙処理装置に関する。
【0002】
【背景技術】従来、排ガス中の硫黄酸化物の除去方法と
して、石灰石または消石灰スラリーを吸収剤として用い
て、排ガス中の硫黄分を石膏として回収する石灰−石膏
法が採用されている。他の方法としては、乾式法の活性
炭による吸着法が知られている。
【0003】上記従来の石灰−石膏法では、石灰石また
は消石灰スラリーを排ガス中にスプレーすることによ
り、排ガスの増湿冷却及びSOx の吸収を同時に行って
いる。このため、多量のスラリーを循環する必要があ
り、スラリーを循環するための動力及び多量の水が必要
となる。また、生成した石膏は、スラリー状態であるた
め、水を分離し、石膏として回収するための装置が必要
になる。このように、石灰−石膏法では、脱硫設備の大
型化や複雑化が避けられない。
【0004】一方、乾式法の場合、活性炭に吸着した硫
黄分を加熱によって脱離させるため、大量の熱を必要と
する。しかも、この方法の場合、生成した希硫酸の廃棄
や、吸着材の損耗等が問題になる。したがって、硫黄酸
化物の吸収剤や大型の脱硫設備を必要とせず、しかも脱
硫の際に硫酸を得ることのできる脱硫装置の出現が望ま
れている。
【0005】このため、排ガス中のSOxを除去する装
置として活性炭素繊維等の多孔質炭素材料に排ガス中の
SOxを吸着させ、多孔質炭素材料の触媒作用を利用し
て排ガス中に含まれる酸素により硫黄成分を酸化させ、
これを水分に吸収させて硫酸として多孔質炭素材料から
除去することが提案されている(特開平11−3473
50号公報参照)。
【0006】この活性炭素繊維を用いた従来の排煙処理
装置では、排ガス中のSOxを吸着するための活性炭素
繊維槽を吸着塔内に配設し、排ガスを下方から供給して
活性炭素繊維の表面でSO2 をSO3 に酸化し、生成し
たSO3 が供給された水と反応して、硫酸(H2
4 )を生成するようにしている。
【0007】ここで、石炭や重油等の燃料を燃焼させる
ボイラからの排ガスのガス量は膨大であり、この膨大な
排ガスを多量に処理する場合には、連続して脱硫効率の
向上を図ることが必要となる。上記プラントを停止する
場合には、ボイラ停止後も熱空気の流入があることか
ら、増湿冷却水及び添加水の注入を行っているが、硫黄
酸化物を含む排ガスの流入がないので、生成する硫酸濃
度は徐々に低下することになり、ある一定濃度以下の硫
酸では石膏を生成させても石膏を分離回収することが困
難になるという問題がある。このため、従来では、石膏
製造能力がない低濃度の硫酸は産業廃棄物として処理す
る必要があるという問題がある。
【0008】また、石膏を製造することなく希硫酸を製
造する場合においても、あまりにも低濃度であると、濃
縮設備の大型化となり、硫酸製造設備のコストが増大す
るという問題がある。
【0009】本発明は、上記問題に鑑み、産業廃棄物の
排出を無くし、効率的な排煙脱硫装置を提供することを
課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
第1の発明は、硫黄酸化物を含有する排ガスが流通する
装置塔内に設けられ、活性炭素繊維層で形成される触媒
槽と、上記装置塔内に設けられ、上記触媒槽に硫酸生成
用の添加水を供給する水供給手段とからなる排煙脱硫装
置において、上記装置塔外部又は内部で排ガスを冷却す
ると共に増湿する増湿冷却手段と、装置塔内で回収され
た所定の硫酸濃度以下の低濃度の希硫酸を上記増湿冷却
手段に送給する送液ラインとを具備することを特徴とす
る排煙脱硫装置。
【0011】第2の発明は、第1の発明において、 上
記所定の硫酸濃度以下の低濃度の希硫酸の濃度が0.5
%以下であることを特徴とする排煙脱硫装置。
【0012】第3の発明は、第1の発明において、上記
所定の硫酸濃度以下の低濃度の希硫酸が脱硫停止後に回
収される硫酸であることを特徴とする排煙脱硫装置。
【0013】第4の発明は、第1乃至3のいずれか一の
発明において、硫黄酸化物を含有する排ガスの導入口を
上記装置塔の下部に有し、該排ガスの排出口を上部に有
すると共に、該塔内に設けられた触媒槽の上方に硫酸生
成用の水の供給器を備えたことを特徴とする排煙脱硫装
置。
【0014】第5の発明は、第1乃至4のいずれか一の
排煙脱硫装置と、該排煙脱硫装置からの希硫酸と石灰ス
ラリーとを反応させ、石膏スラリーと得る石膏反応槽
と、該石膏反応槽により得られた石膏から水分を分離し
て石膏を得る脱水器とを備えたことを特徴とする排煙脱
硫システム。
【0015】第6の発明は、第1乃至4のいずれか一の
排煙脱硫装置と、上記脱硫装置で得られた希硫酸を濃縮
する濃縮槽を備えたことを特徴とする排煙脱硫システ
ム。
【0016】第7の発明は、第5又は6の発明におい
て、上記排ガスがボイラ、ガスタービン、エンジン及び
各種焼却炉から排出されるガスであり、排ガス中の煤塵
を除去する煤塵除去手段を備えてなることを特徴とする
排煙脱硫システム。
【0017】第8の発明は、硫黄酸化物を含有する排ガ
スが流通する装置塔内に設けられ、活性炭素繊維層で形
成される触媒槽と、上記装置塔内に設けられ、上記触媒
槽に硫酸生成用の水を供給する水供給手段とからなる排
煙脱硫装置の起動停止及び再開する方法であって、上記
排ガス温度が70℃程度となるまで増湿冷却及び添加水
冷却を行い、低濃度の希硫酸を回収し、次に、装置起動
再開時に上記低濃度の希硫酸を増湿冷却手段の増湿冷却
水又は添加水の散水として利用することを特徴とする排
煙脱硫装置の運転方法。
【0018】第9の発明は、 第8の発明において、装
置起動再開時に上記低濃度の希硫酸を増湿冷却手段の増
湿冷却水又は添加水の散水として利用し、硫酸濃度が所
定濃度以上となった時に、希硫酸として回収して硫酸を
得ることを特徴とする排煙脱硫装置の運転方法。
【0019】第10の発明は、第8の発明において、装
置起動再開時に上記低濃度の希硫酸を増湿冷却手段の増
湿冷却水又は添加水の散水として利用し、硫酸濃度が所
定濃度以上となった時に、希硫酸として回収し、その後
該希硫酸と石灰スラリーとを反応させて石膏を得ること
を特徴とする排煙脱硫装置の運転方法。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明による排煙脱硫装置の実施
の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形
態に限定されるものではない。
【0021】[第1の実施の形態]先ず、図1及び図2
に基づいて排煙処理装置を備えた排ガス処理システムを
説明する。
【0022】図1の排ガス処理システムは、排ガス中の
硫黄酸化物を脱硫装置での脱硫により硫酸とするもので
ある。図1に示すように、蒸気タービンを駆動する蒸気
を発生させるボイラ1と、該ボイラ1からの排ガス10
0中の煤塵を除去する除塵機2と、除塵された排ガスを
脱硫塔4内に供給する押込みファン3と、脱硫塔4に供
給する前段で(又は塔内で)排ガス100を冷却すると
共に増湿を行う増湿冷却装置16と、触媒槽6を内部に
配設し、塔下部側壁の導入口5から排ガス100を供給
すると共に、触媒槽6の上方から散水ノズル7で水を供
給して、排ガス中のSOxを希硫酸(H2 SO4 )まで
脱硫反応させる脱硫塔4と、塔頂部の排出口12から脱
硫された浄化排ガスを外部へ排出する煙突13と、上記
脱硫塔4から排出ポンプ10を介して希硫酸を貯蔵する
硫酸タンク11とを備えてなる。なお、脱硫塔4から排
出される浄化された排ガスを排出するラインには必要に
応じてミストエリミネータ19を介装し、排ガス中の水
分を分離するようにしてもよい。
【0023】ここで、上記ボイラ1では、例えば、火力
発電設備の図示しない蒸気タービンを駆動するための蒸
気を発生させるために、石炭や重油等の燃料fが炉で燃
焼されるようになっている。ボイラ1の排ガスには硫黄
酸化物(SOx )が含有され、排ガスは図示しない脱硝
装置で脱硝されて空気予熱器で冷却された後に集塵機2
で除塵される。
【0024】上記除塵された排ガス100は押込みファ
ン3により下部側壁の導入口5から脱硫塔4内に導入さ
れる。脱硫塔4の内部には活性炭素繊維層で形成される
触媒槽6が備えられ、該触媒槽6には硫酸生成用の水が
水供給手段7から供給される。水が上部から供給された
触媒槽6の内部に排ガスを下部から通過させることによ
り、排ガス100からSOxを反応除去する。触媒槽6
を通過した排ガスは排出口12から排出され、煙突13
を通して大気に放出される。
【0025】上記触媒槽6は複数の活性炭素繊維層から
なる触媒を備え、各々の活性炭素繊維層の表面では、例
えば、以下の反応により脱硫反応が生じる。この反応メ
カニズムを示す。即ち、 (1) 触媒の活性炭素繊維層への排ガス中の二酸化硫黄S
2 の吸着。 (2) 吸着した二酸化硫黄SO2 と排ガス中の酸素O
2 (別途供給することも可である)との反応による三酸
化硫黄SO3 への酸化。 (3) 酸化した三酸化硫黄SO3 の水H2 Oへの溶解によ
る硫酸H2 SO4 の生成。 (4) 生成された硫酸H2 SO4 の活性炭素繊維層からの
離脱。
【0026】この時の反応式は以下の通りである。 SO2 +1/2O2 +H2 O→H2 SO4
【0027】上記反応除去された硫酸H2 SO4 は希硫
酸となって排出ポンプ10を介して硫酸タンク11に排
出される。このようにして、触媒槽6の活性炭素繊維層
の中で排ガス100中の二酸化硫黄SO2 を吸着して酸
化し、水H2 Oと反応させて硫酸H2 SO4 を生成して
離脱除去することにより、排ガス流の脱硫が行われる。
【0028】ここで、本発明で用いる活性炭素繊維の一
例及びその製造例の一例を下記に示す。本発明で用いら
れる活性炭素繊維としては、例えばピッチ系活性炭素繊
維、ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維、フェノール
系活性炭素繊維、セルロース系活性炭素繊維を挙げるこ
とができるが、本発明はこれらに限定されるものではな
く、上記触媒作用を奏する活性炭素繊維であれば何等限
定されるものではない。
【0029】具体的の製造例を下記に示す。フェノール
系活性炭素繊維(「クラクティブ-20」,クラレケミカ
ル(株)製)を用い,これを窒素雰囲気中で900〜1200
℃の温度範囲で1時間焼成する。ポリアクリロニトリル
系活性炭素繊維(「FX-600」,東邦レーヨン(株)製)を
用い,これを窒素雰囲気中で900〜1200℃の温度範囲で
1時間焼成する。
【0030】次に、他の排ガス処理システムの他の一例
を図2に示す。図2の排ガス処理システムは、排ガス中
の硫黄酸化物を脱硫装置での脱硫により硫酸とし、該硫
酸に石灰スラリーを供給して石膏を製造するものであ
る。図2に示すように、蒸気タービンを駆動する蒸気を
発生させるボイラ1と、該ボイラ1からの排ガス100
中の煤塵を除去する除塵機2と、除塵された排ガスを脱
硫塔4内に供給する押込みファン3と、脱硫塔内又は塔
に供給する前に排ガス100を冷却すると共に増湿を行
う増湿冷却装置16と、触媒槽6を内部に配設し、塔下
部側壁の導入口5から排ガス100を供給すると共に、
触媒槽6の上方から散水ノズルで水を供給して、排ガス
中のSOxを希硫酸(H2 SO4 )まで脱硫反応させる
脱硫塔4と、塔頂部の排出口12から脱硫された浄化排
ガスを外部へ排出する煙突13と、脱硫塔4から排出ポ
ンプ10を介して希硫酸(H2SO4 )を貯蔵すると共
に石灰スラリー51を供給して石膏を析出させる石膏反
応槽52と、石膏を沈降させる沈降槽(シックナー)5
3と、石膏スラリー54から水分を排水(濾液)57と
して除去して石膏55を得る脱水器56とを備えてな
る。
【0031】図1のシステムでは、脱硫して得られた硫
酸を硫酸のままで使用するものであるが、図2のシステ
ムでは、硫酸に石灰スラリーを供給して石膏スラリーを
得た後、脱水して石膏として利用するものである。
【0032】図1及び図2で用いる脱硫装置は共通して
おり、図3に基づいて排煙脱硫装置の構成を以下に説明
する。
【0033】[排煙脱硫装置の構成]図3に示すよう
に、排煙脱硫装置は、硫黄酸化物を含有する排ガス10
0の導入口5を上記装置塔の側壁(又は下部)に有し、
該排ガス100の排出口12を上部に有すると共に、該
脱硫塔4内に設けられた活性炭素繊維層からなる触媒槽
6の上方に硫酸生成用の水の供給器である散水ノズル7
を備えている。上記脱硫塔4の塔内下方側には硫酸溜め
部40が設けられており、触媒槽6から回収される希硫
酸41を塔内で溜めるようにしている。
【0034】図4に触媒槽6の構成を示す。図4は触媒
槽の斜視図である。図4に示すように、触媒槽6の一単
位を形成する活性炭素繊維層20は、平板状の平板活性
炭素繊維シート21と波板状の波板活性炭素繊維シート
22とが交互に積層され、間に形成される直線状の空間
が通路15となって通路15が上下に延びた状態になっ
ている。 平板活性炭素繊維シート21及び波板活性炭
素繊維シート22は板状とし、波板活性炭素繊維シート
22は、例えばコルゲータにより波型にされる。また、
ハニカム形状等、排ガスが活性炭素繊維シートに対して
平行に通過する形状に成形するようにしてもよい。
【0035】そして、散水ノズル7から水が噴霧されて
供給されると共に排ガス100が下から送られ、活性炭
素繊維層20を流通した水は粒径が数mm程度となって
下部に落下する。排ガス100は、平板活性炭素繊維シ
ート21及び波板活性炭素繊維シート22を交互に積層
して形成される通路15を流通するようになっているの
で、圧力損失の増大が抑制されている。
【0036】上記反応除去された硫酸H2 SO4 は希硫
酸41となって排出ポンプ10を介して硫酸タンク11
に排出される。このようにして、触媒槽6の活性炭素繊
維層の中で排ガス100中の二酸化硫黄SO2 を吸着し
て酸化し、水H2 Oと反応させて硫酸H2 SO4 を生成
して離脱除去することにより、排ガス流の脱硫が行われ
る。また、上記硫酸溜め部40内には硫酸濃度計42が
設けられており、内部の硫酸濃度を計測している。
【0037】上記装置において、プラントの停止時には
熱空気の流入があることから、増湿冷却水16a及び添
加水8aの注入を行っているが、硫黄酸化物を含む排ガ
ス100の流入がないので、生成する硫酸濃度は徐々に
低下することになる。そこで、硫酸濃度計42の計測に
より、所定濃度(0.5%以下硫酸)以下の低濃度の希
硫酸となった場合には、石膏を生成させても石膏を製造
することが出来ないので、外部への排出を停止し、硫酸
溜め部40内に低濃度の硫酸を溜めておく。次いで、プ
ラントの起動時に上記溜めておいた低濃度の硫酸を送液
ライン44に介装された送液ポンプ45を介して増湿冷
却装置16へ送給し、増湿冷却用の噴霧水として使用す
る。
【0038】ここで、低濃度の硫酸を増湿冷却水として
使用することにより、該硫酸がSOxとして増加するも
のの、再起動時の排ガス中に存在するSOx濃度も低い
ので、脱硫塔4への負荷がかかることはない。
【0039】これにより、プラント停止時において生成
された低濃度の硫酸が増湿冷却装置16に戻して、再度
脱硫することになるので、硫酸溜め部40内の硫酸濃度
が徐々に高まり、石膏製造能力を有する所定濃度以上と
なったところで、希硫酸の排出を増湿冷却装置16側か
ら硫酸タンク11へ切替えることにする。
【0040】この一連の手順を図5を参照して説明す
る。図5に示すように、プラントの停止に伴い、排ガス
100の通気が停止される(S−11)。この場合にお
いて、散水ノズル7からの散水を継続する(S−1
2)。散水を継続することで、触媒槽6内の活性炭素繊
維の湿潤状態を保持する(S−13)。散水ノズル7か
らの散水により触媒を洗った液は濃度が低い硫酸として
硫酸溜め部40内に溜められる(S−14)。次に、プ
ラントの起動再開において、低濃度の希硫酸を排ガスを
増湿冷却する増湿冷却装置16での増湿冷却水16aと
して送液する(S−15)。
【0041】以上のように、脱硫装置の停止及び起動に
おける低濃度の硫酸を効率的に利用して脱硫効率の向上
を図ることとしている。また、触媒槽の活性炭素繊維表
面での硫酸を洗浄することで硫酸による触媒被毒がなく
なり、触媒活性の低下を防止することができる。
【0042】本実施の形態では、低濃度の硫酸を増湿冷
却水として用いることについて説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、触媒槽6の上部から散水
ノズル7により添加する添加水8aとして利用するよう
にしてもよい。
【0043】[第2の実施の形態]図6は第2の実施の
形態にかかる脱硫装置の概略図である。図6に示すよう
に、本実施の形態にかかる排煙脱硫装置は、図3に示す
脱硫装置において、硫酸排出ライン46に介装された硫
酸濃度計42と該硫酸濃度計42の硫酸濃度に応じてラ
インを切替える切替弁47と、該切替弁47の切替によ
り送給された硫酸を一時的に保管する増湿冷却水用の低
濃度硫酸タンク48と、硫酸タンク11とを具備するも
のである。
【0044】上記装置によれば、脱硫装置での脱硫中に
おいて、硫黄酸化物が少ない場合に硫酸濃度が低濃度化
(1%以下、又は0.5%以下)し、石膏製造能力がな
いと判定した場合に、硫酸タンク10への送液を停止
し、増湿冷却用の低濃度硫酸タンク48へラインを切り
換えて、硫酸タンク10内の硫酸濃度の低下を防止す
る。
【0045】以上のように、脱硫装置の停止時に発生す
る低濃度の硫酸を再起動時の増湿冷却水とし使用するこ
とにより、産業廃棄物としての処理する必要がなくな
る。
【0046】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明によれ
ば、プラント停止時における脱硫装置の硫酸濃度の低濃
度化により、産業廃棄物として処理していたものを増湿
冷却装置の冷却水として利用することで、廃棄物として
処理する必要がなくなる。また、増湿冷却水に噴霧する
ことで排ガス中に供給して脱硫塔内で再度脱硫されるこ
とで、硫酸濃度が上昇する。この結果、石灰スラリーと
反応して良好な石膏を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる排煙処理装置を備えた排
ガス処理システム(硫酸製造)の概略図である。
【図2】本実施の形態にかかる排煙処理装置を備えた排
ガス処理システム(石膏製造)の概略図である。
【図3】第1の実施の形態にかかる排煙脱硫装置の構成
図である。
【図4】活性炭素繊維層の斜視図である。
【図5】排ガス停止の処理のフロー図である。
【図6】第2の実施の形態にかかる排煙脱硫装置の構成
図である。
【符号の説明】
1 ボイラ 100 排ガス 2 除塵機 3 押込みファン 4 脱硫塔 5 導入口 6 触媒槽 7 散水ノズル 10 排出ポンプ 11 硫酸タンク 12 排出口 13 煙突 16 増湿冷却装置 19 ミストエリミネータ 40 硫酸溜め部 41 希硫酸 42 硫酸濃度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安武 昭典 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 3K070 DA03 DA07 DA16 DA27 DA37 DA42 4D002 AA02 AC01 AC04 BA02 BA05 BA13 BA16 CA01 CA07 CA13 DA35 DA44 EA02 FA08 4D048 AA02 AC10 BA05X BB02 BB03 BB08 CC38 CC51 CC61 CD02 CD03 CD06 CD08 CD10 DA01 DA03 DA06 DA20 EA04 EA07 4G076 AA14 AB06 BA26 BA43 BC01 CA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄酸化物を含有する排ガスが流通する
    装置塔内に設けられ、活性炭素繊維層で形成される触媒
    槽と、上記装置塔内に設けられ、上記触媒槽に硫酸生成
    用の添加水を供給する水供給手段とからなる排煙脱硫装
    置において、 上記装置塔外部又は内部で排ガスを冷却すると共に増湿
    する増湿冷却手段と、 装置塔内で回収された所定の硫酸濃度以下の低濃度の希
    硫酸を上記増湿冷却手段に送給する送液ラインとを具備
    することを特徴とする排煙脱硫装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記所定の硫酸濃度以下の低濃度の希硫酸の濃度が0.
    5%以下であることを特徴とする排煙脱硫装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記所定の硫酸濃度以下の低濃度の希硫酸が脱硫停止後
    に回収される硫酸であることを特徴とする排煙脱硫装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一において、 硫黄酸化物を含有する排ガスの導入口を上記装置塔の下
    部に有し、該排ガスの排出口を上部に有すると共に、該
    塔内に設けられた触媒槽の上方に硫酸生成用の水の供給
    器を備えたことを特徴とする排煙脱硫装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一の排煙脱硫
    装置と、 該排煙脱硫装置からの希硫酸と石灰スラリーとを反応さ
    せ、石膏スラリーと得る石膏反応槽と、 該石膏反応槽により得られた石膏から水分を分離して石
    膏を得る脱水器とを備えたことを特徴とする排煙脱硫シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4のいずれか一の排煙脱硫
    装置と、 上記脱硫装置で得られた希硫酸を濃縮する濃縮槽を備え
    たことを特徴とする排煙脱硫システム。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、 上記排ガスがボイラ、ガスタービン、エンジン及び各種
    焼却炉から排出されるガスであり、排ガス中の煤塵を除
    去する煤塵除去手段を備えてなることを特徴とする排煙
    脱硫システム。
  8. 【請求項8】 硫黄酸化物を含有する排ガスが流通する
    装置塔内に設けられ、活性炭素繊維層で形成される触媒
    槽と、上記装置塔内に設けられ、上記触媒槽に硫酸生成
    用の水を供給する水供給手段とからなる排煙脱硫装置の
    起動停止及び再開する方法であって、 上記排ガス温度が70℃程度となるまで増湿冷却及び添
    加水冷却を行い、低濃度の希硫酸を回収し、次に、装置
    起動再開時に上記低濃度の希硫酸を増湿冷却手段の増湿
    冷却水又は添加水の散水として利用することを特徴とす
    る排煙脱硫装置の運転方法。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 装置起動再開時に上記低濃度の希硫酸を増湿冷却手段の
    増湿冷却水又は添加水の散水として利用し、硫酸濃度が
    所定濃度以上となった時に、希硫酸として回収して硫酸
    を得ることを特徴とする排煙脱硫装置の運転方法。
  10. 【請求項10】 請求項8において、 装置起動再開時に上記低濃度の希硫酸を増湿冷却手段の
    増湿冷却水又は添加水の散水として利用し、硫酸濃度が
    所定濃度以上となった時に、希硫酸として回収し、その
    後該希硫酸と石灰スラリーとを反応させて石膏を得るこ
    とを特徴とする排煙脱硫装置の運転方法。
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