JP2003144514A - 介護浴槽 - Google Patents

介護浴槽

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JP2003144514A JP2001344379A JP2001344379A JP2003144514A JP 2003144514 A JP2003144514 A JP 2003144514A JP 2001344379 A JP2001344379 A JP 2001344379A JP 2001344379 A JP2001344379 A JP 2001344379A JP 2003144514 A JP2003144514 A JP 2003144514A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入浴者を収納した状態であっても、入浴者の
状態を確認しながらわずかの力で浴槽を自己の意思通り
に自在に入浴状態にすることができる介護浴槽を提供す
る。 【解決手段】 入浴に先立ち体重計610で入浴者の体
重を測り、表示パネルの体重表示650に従ってハンド
ル350を回転させてシリンダ軸365状態を測定体重
に対応した位置に変え、オイルスプリング310、32
0の支点位置(335)を変え、軸160を支点として
浴槽の前後の重量バランスが平衡状態となるようにす
る。 【効果】浴槽に僅かな力を加えるのみで容易に意思通り
の速度で揺動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高齢者や障害者を
入力させることができる介護浴槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の介護浴槽は、例えば特開2001
−269384号のように、浴槽本体の上部に昇降式の
吊り床を設け、入浴者を吊り上げた吊り床上に寝かせ、
その後に吊り床を浴槽本体内に降下させて湯に浸して入
浴させ、その後に吊り床を浴槽本体内より吊り上げて入
浴させていた。
【0003】又は、例えば特開2000−271184
号公報に記載された発明のように、介助椅子のまま浴槽
本体に収納し、水圧で浴槽本体を傾けて、あるいはハン
ドルをまわして摺動ナットを回転させ、螺刻シャフトを
移動させてスチールワイヤーを引っ張って浴槽本体を傾
けて浴槽内に水を入れて入力させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
方法では、吊り床を備えるのみならず吊り床を昇降させ
る機構が必要であり、構造が複雑であった。
【0005】また、不安定な吊り床を昇降させるため、
入浴者に不安感を与えることが避けられず、昇降速度な
どの調整も困難であった。
【0006】更に、後者の方法でも浴槽本体を傾けるた
めには、水圧ポンプが必要であり構造も複雑であった。
更に、手動で傾ける際にも、ハンドルをかなり回転させ
たければ浴槽を傾けられず、構造も複雑であり、傾ける
までに多くの労力を必要としていた。
【0007】更に、ワイヤーで浴槽を引っ張る構成であ
るため、水を定常的に扱う浴槽に使用すると、ワイヤー
の錆等による劣化、切断の虞があった。
【0008】また、浴槽を傾ける機構が複雑であるた
め、動作速度の微調整や中断、再開が困難であり、動き
が急激だったり、速度変化があったり、あるいはなかな
か動かなかったりしており、入浴者に不安感を与えてし
まっていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決することを目的として成されたものであり、入浴者
を収納した状態であっても、入浴者の状態を確認しなが
らわずかの力で浴槽を自己の意思通りに自在に入浴状態
にすることができる介護浴槽を提供することを目的とす
る。そして、係る目的を達成する一手段として例えば以
下の構成を備える。
【0010】即ち、浴槽本体と、前記浴槽本体を当該浴
槽本体底部中央近傍で揺動可能に係止する係止部と前記
浴槽本体を入浴状態位置に位置決め規制可能な位置決め
部とを備える基部とを備える介護浴槽であって、前記浴
槽本体内に入浴者を収納した状態で前記浴槽本体を前記
係止部を支点として前後に重量バランスをとるバランス
機構部を備えて微力での前記浴槽本体の揺動を可能と
し、前記基部の係止部は、先端部近傍に前記浴槽本体底
部を揺動可能に軸支する軸受け孔部が配設された浴槽軸
支部材を前記浴槽本体底部両側面近傍に立設してなり、
前記基部の位置決め部は頂部が前記浴槽本体の揺動時に
前記浴槽本体の頭部位置を入浴状態位置で係止位置まで
立設してなることを特徴とする。
【0011】そして例えば、前記バランス機構部は、少
なくとも2本のスプリング部材を含み、前記スプリング
部材の一方端部を前記浴槽本体底部の前記係止部より離
間した前後底部に係止し、各スプリング部材の他端部を
まとめて前記基部のまとめ位置に係止することを特徴と
する。
【0012】また例えば、前記バランス機構部のまとめ
位置は入浴者の体重により移動可能とすることを特徴と
する。あるいは、前記浴槽本体の入浴者収納時の足位置
に入浴者の体重を測定する体重計を備え、前記入浴者の
体重に従って前記まとめ位置を調整可能とすることを特
徴とする。
【0013】更に例えば、前記浴槽内側面に吸盤部で固
定して入浴者を浴槽内に保持するための固定ベルト部材
と、前記浴槽上部間に架け渡された入浴者がつかまるた
めのつかまり棒とを係止可能とすることを特徴とする。
【0014】また例えば、前記浴槽本体頭部端には前記
位置決め部に固定可能なロック機構が配設されているこ
とを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る一発明の実
施の形態例について添付図面を参照して詳細に説明す
る。
【0016】本実施の形態例の介護浴槽は、浴槽の中心
を揺動支点として揺動し、かつ浴槽内に入浴者が入った
場合でも前後の平衡バランスを保つようにバランス機構
部が備えられており、浴槽を例えば片手であっても容易
にかつ円滑に揺動させるここができる。
【0017】即ち、本実施の形態例の浴槽は、入浴者が
入浴姿勢で「弥次郎兵衛」のように浴槽底部中心近傍を
支点として、前後に重量バランスを取っており、動力、
水圧、電力も使用せずに手軽に介護する方が前部又は後
部に手を添えて僅かな力を加えることにより入浴状態位
置に揺動、あるいは入浴後であれば浴槽を傾斜状態に揺
動させることができる。
【0018】図1は本発明に係る一実施の形態例の介護
浴槽の斜視図、図2は本実施の形態例の介護浴槽の正面
斜視図、図3は本実施の形態例の浴槽本体の上面図であ
る。
【0019】以下図1乃至図3を参照して本発明に係る
一発明の実施の形態例を詳細に説明する。
【0020】図において、100は浴槽本体200を揺
動可能に係止する基部(脚部)、200は浴槽本体、3
10、320は浴槽本体200の重量バランスを取るた
めのオイルスプリングである。なお、オイルスプリング
に限らず、ガススプリングであっても、あるいはばね部
材などの弾性部材で構成したスプリングであっても良
い。スプリングは液密に構成することにより耐用性が向
上する。
【0021】オイルスプリング310、320は、一方
端部が浴槽本体200の上半身収納部204の底部位置
と脚部収納部203の底部位置に係止され、他方端部が
まとめて後述するスプリング係止板335に係止されて
いる。
【0022】330は中央部近傍にオイルスプリング3
10、320をまとめて係止するスプリング係止板33
5が固着されている基部100に前後に摺動可能に係止
されている摺動バーである。
【0023】350は調整ハンドル、351は調整ハン
ドル350に連結されている調整軸であり、調整軸35
1が回転することにより調整軸351に螺合されている
シリンダ軸365がスプリング360のスプリング力に
抗して図2の矢印方向に移動し、シリンダ軸365の端
部に固着されている摺動バー330を摺動させる。
【0024】摺動バー330が摺動すると、スプリング
係止板335位置が移動し、オイルスプリング310、
320のまとめ位置が変更となり、オイルスプリング3
10、320の応力を変更することができる。本実施の
形態例では、シリンダ軸365に入浴者の体重に対応し
たスプリング係止板335位置決め位置を図2に示すよ
うに体重表示で表しており、入浴者の体重に対応したシ
リンダ位置となるようにハンドル350を回転させれば
よい。
【0025】400は浴槽内の入浴湯を排出する配水管
であり、途中に排水栓410が設けられている。排水栓
410の開閉はレバー411の操作により行う。
【0026】また、500は入浴者が入浴状態の時に手
でつかまるためのつかまり棒である安全ソフトバーであ
る。例えば高齢者になればなるほど人間の体は前かがみ
となり、丸みを帯びてくる。このような状態の入浴者は
体の前につかまるソフトバー500があることにより、
手でつかんだ状態がちょうど母親の胎内にいる状態に近
似した態勢となるため、一番安心できる体勢が無理なく
取れるようになっている。
【0027】なお、このソフトバー500の取っ手位置
には弾性力で外方に突出可能なロックピンが配設されて
おり、取っ手265のソフトバー位置に配設された孔部
内にこのロックピンが嵌入されることによりソフトバー
500が図1又は図2位置に係止される。
【0028】ソフトバー500を取り外す場合にはロッ
クピンをバー内に引っ込めてロックを外して引き抜け
る。このソフトバーは、非使用時には浴槽本体側面に配
設された筒状に成形されているソフトバー収納ケース2
62内に収納することが望ましい。
【0029】また、610はデジタル体重計であり、浴
槽本体200の足置き部203部分と連動して入浴者が
入浴するためにこの足置き部203に乗ると自動的に体
重測定が行われ、租規定体重が体重表示部650にデジ
タル表示される。このため介助者はこの体重計610の
測定体重を参考として調整ハンドル350をまわしてシ
リンダ軸365を摺動させ、体重ごとにバランスの取れ
る位置が表示されているメモリを測定体重に合せる。
【0030】なお、この体重計を備えていなくても、予
め入浴者の体重が判明している場合には、スプリング移
動ハンドル350をまわしてシリンダ軸365位置調整
を行えば、浴槽本体のバランスが取れる。
【0031】上記した基部100は、主にパイプ部材を
整形して組み立てられている。底部フレームを形成する
U字型部材110の底面側4箇所にアジャスターフット
付のキャスタが配設されており、楽に移動できるように
なっている。浴槽内の床面はほとんど水の排水を考慮し
て作られているため、床面が水平ではなく、このアジャ
スターフットを供えることにより浴槽の水平を保つこと
が可能に構成されている。なお、本実施の形態例ではア
ジャスターフットの設置底面に強化ゴムを配設して介護
浴槽が床面を滑ることを防止しているため、安全性が確
保されている。
【0032】U字型部材110のU字型頭部側には浴槽
本体200の頂部201を位置決め固定するための立設
部材120が溶接などにより固着されており、頂部に浴
槽本体200の安全ロック機構210を係止し、ロック
状態を維持可能な受け機構125が設けられている。
【0033】また、130はU字型部材110の補強部
材であり、両側面のパイ部材に例えば溶接などにより固
着されている。140はU字型部材110の両側面パイ
プに溶接などで立設されている浴槽軸支部材であり、先
端部近傍には浴槽本体200を揺動自在に軸支するため
の軸160を軸支するための軸受け部を備えている。
【0034】この浴槽軸支部材140の固着位置は、浴
槽本体200を入浴状態としたときに、頭部201がち
ょうど立設部材120頂部に当接する位置とする。
【0035】補強部材130には調整ハンドル350の
回転に従って図2の矢印方向に摺動するシリンダ軸36
5の一方端がスプリング351を介して螺合されてお
り、調整ハンドル350の回転に従ってこのシリンダ軸
365が伸縮し、シリンダ軸365の他方端が接続され
ている摺動バー330が摺動し、摺動バー330に固着
されているスプリング係止板335の位置が変化する。
【0036】スプリング係止板335の位置が図2の右
側方向に移動するとオイルスプリング320のスプリン
グ力が高められ、オイルスプリング310のスプリング
力が下がる。
【0037】一方、摺動バー330を図2の左側方向に
移動するとオイルスプリング310のスプリング力が高
められ、オイルスプリング320のスプリング力が下が
る。
【0038】従って摺動バー330の位置をうまく調整
すれば、浴槽本体200の左右のバランス力を調整する
ことができ、入浴者の体重にかかわらず「弥次郎兵衛」
のように軸160を軸支する軸受け部230を支点とし
て、前後に重量バランスを取ることができる。
【0039】このように本実施の形態例では、動力、水
圧、電力などを何ら使用せずに、手軽に介護する方が前
部又は後部に手を添えて僅かな力を加えることにより入
浴状態位置に揺動、あるいは入浴後であれば浴槽を傾斜
状態に揺動させることができる。
【0040】本実施の形態例では、浴槽本体200は、
足置き部203部分に比し底部中央部270が浅くなり
上半身部分が再び深く形成しており、傾けた時にちょう
ど浴槽内に腰掛けることができるように浴槽内部が腰掛
け状に形成されている。なお、中央部270の中間部は
切欠状態に形成されており、例えば入浴者の陰部を洗い
易くなっており、入浴者の清潔性を維持できるように構
成されている。
【0041】そして、足置き部203側の後部側面に体
重計610を取り付けている。このため、入浴時には図
1のように傾けた状態としておき、この浴槽本体を傾け
た状態で入浴者が足置き部203に足をおいて立たせ、
体重計610により体重を測れるように構成すると共
に、その後速やかに浴槽内に腰掛けることができるよう
になっている。
【0042】このように入浴者は無理な体勢を取ること
なく浴槽内に入ることができ楽な状態で入浴に備えるこ
とができる。なお、261はシャワーフックである。
【0043】図3の701、702は基部に吸盤が設け
られ先端近傍にマジックファスナー(登録商標)が設け
られたシートベルトであり、入浴者が浴槽内で浮かび上
がるなどの不安定な位置になることを防止する。
【0044】本実施の形態例のシートベルト701、7
02は吸盤で浴槽内に固定する構造であるため、入浴者
に合せて製作した物を採用し、入浴の都度入浴者に合っ
た物を選択して浴槽に取り付けている。そして、シート
ベルト701、702の入浴者の肌に直接触れるマジッ
クファスナーの裏面側にはウエットスーツなどに用いら
れているゴムスキンを使用して入浴者の体表面に接触し
た状態でもソフトですれることのない構造としている。
【0045】このように不使用時には取り外すことがで
き、浴槽内の清掃の邪魔となることがない。同時に、吸
盤で吸着させる位置を自由に設定できるため、入浴者の
体型に合せて最適な部分にシートベルトをかけることが
できる。
【0046】本実施の形態例の足置き部203は、滑り
止め機能を有しており、入浴者が浴槽内に入る際に足を
置く部分に取り付けられる。同じく入浴時に頭となる浴
槽の頭部部分には枕205が取り付けられている。
【0047】足置き部203と枕205とは、共に浴槽
内に吸着された状態とすることで取り付けられており、
端部を持ってはがすことにより自由に取り外しでき、再
び取り付ける場合には取り付け位置に押し付けて浴槽と
の間の空気を排出することにより容易に吸着させること
ができる。このため、浴槽の清掃などの場合には取り外
し、浴槽とは別に清掃することができ、清潔に保つこと
が可能に構成されている。足置き部203の構造は以上
の吸着する例に限定されず、浴槽の足を置く部位に直接
ノースリップ加工を施して足置き部203を構成しても
よい。この場合にはいちいちはがしたりする必要がな
く、またずれたりすることもないものとできる。この場
合であっても、清掃の妨げとなることも少ない。
【0048】本実施の形態例では、浴槽本体200の底
部中間部近傍、例えば図1に示す様な腰掛部分底部に基
部100の浴槽軸支部材140に設けられた軸受け部間
に軸着される軸160を貫通可能な軸受け部が形成され
た浴槽軸支部材230が形成されており、この浴槽軸支
部材230の軸受け部に浴槽軸支部材140の軸受け部
間に軸支される軸160を貫通させて軸160を支点と
して揺動可能に構成している。この軸受け部を例えばス
テンレスベアリングを内蔵する構成とすることにより、
一層スムーズに浴槽本体200を揺動させることができ
る。
【0049】そして、単に揺動可能に構成するのみなら
ず、浴槽本体200の前後の底部とスプリング係止板3
35間にオイルスプリング(若しくはエアースプリン
グ)310、320を配し、このオイルスプリング31
0、320のスプリング力を利用して入浴者を浴槽内に
収納した状態で前後の重量バランスが取れるように調整
可能としたため、入浴者に浴槽内に入ってもらった状態
で、例えば介助者が浴槽の頭部201をもって水平方向
に寝かせようとした場合であってもほとんど無理な力を
加えることなく介助者の希望する速度で浴槽を揺動させ
ることができる構造となっている。
【0050】即ち、従来のものでは、水圧を利用したシ
リンダなどで浴槽を揺動させる構造であるため、シリン
ダ内に入れる水量を自在に調整することは非常に困難で
あり、特に一度水平方向に倒しつつある状態から再び元
に戻すことは複雑な操作が必要であり、非常な困難が伴
う。
【0051】浴槽端部に取り付けたワイヤーを引っ張る
方法であっても揺動速度、方向の制御が困難であるほ
か、揺動制御中はワイヤーの制御に集中しなければなら
ず、入浴者の状態を確認しながら揺動させることなどは
ほとんどできなかった。
【0052】しかし、本実施の形態例によれば、わずか
の力で揺動させることができると共に、揺動方向の制御
も単に傾けたい方向に力を加えるのみでよく、介助者の
意思通りの揺動制御が可能となる。なお、取っ手265
が設けられているため、ソフトバー500を固定するの
みでなく、浴槽を移動させるような場合に、立設部12
0を押すのみでなく、この取っ手265部分をもって移
動できる。
【0053】以上の構成を備える本実施の形態例の介助
浴槽を使用しての入浴時には、まず浴槽を入浴が可能な
場所、例えば浴室などに移動させ、図1に示すように傾
けて後部202側面(体重計配設面)が床面に接地する
状態とする。
【0054】入浴者の体型などから入浴時に入浴者が使
用する入浴者に合ったシートベルト701、702を選
択する。そして浴槽内の最適位置に吸盤を吸着させて取
り付ける。なお、既に取り付けられている場合には必要
な場合のみ取り付け位置を調整するのみで足りる。
【0055】この状態で入浴者の体重を測定する場合に
は体重計610を体重測定モードに設定して入浴者の足
を足置き部(体重計部分)に置いて立ってもらい体重測
定を行う。体重測定結果はデジタル表示部650にデジ
タル表示される。
【0056】そしてシートベルト701、702により
入浴者を浴槽内に収納した状態にすると共にソフトバー
500を取っ手265に固定し入浴者がつかめる状態と
する。
【0057】同時に入浴者の体重とシリンダ軸365の
体重表示位置が許容範囲内に調整されているか否かを調
べ、再調整が必要である場合には調整ハンドル350を
まわしてシリンダ軸365の体重表示位置が許容範囲内
にくるようにする。
【0058】シリンダ軸365位置の調整により入浴者
が浴槽内に入った状態で頭部側と足側の重量バランスが
取れたいわゆる「弥次郎兵衛」状態となっているため、
介助者がわずかの力を加えるのみで容易に浴槽を入浴状
態位置に移行させることができる。
【0059】この場合であっても、揺動させる速度は力
のかけ具合で自在に調整することができ、揺動方向の変
転も同様に行える。このため、介助者が入浴者とコミュ
ニケーションを取りながら浴槽を揺動させることがで
き、入浴者に不安感を与えるようなこともない。
【0060】しかも、このバランス機構も2つのオイル
スプリング310、320という簡単な構造とできる。
また、入浴者毎に最適バランス位置を把握しておけば、
体重計がなくとも容易にバランスを取ることができる。
【0061】浴槽本体200を水平方向に倒して入浴状
態位置となったところで浴槽内に必要量の湯を入れる。
このとき、排水栓410を閉接しておくことにより浴槽
内に湯が溜まり入浴者を入浴させることができる。な
お、本実施の形態例では、浴槽本体200の入浴状態位
置は、浴槽が水平状態より約5度程度立った状態にして
いる。これは、後述する入浴中に万一お湯があふれるよ
うなことがあっても、足先方向端部より水をあふれさ
せ、入浴者に恐怖感などを与えることがなく、安全に排
水を行えるようにするためである。このため、例え排水
栓410が詰まったり排水栓410のレバー411の操
作を誤ったりして排水がうまく行えないような場合であ
っても、足のほうから流し出すことができ、頭部に水が
たまって入浴者の頭部がお湯の中に沈んだりしておぼれ
ることがないようにしている。なお、この入浴位置は5
度程度の傾きのみに限定されるものではなく、適宜選択
可能である。または、入浴中の洗う部位により傾きを変
えられるようにしてもよい。入浴中は、入浴者の体を洗
うと共に、お湯をある程度の割合で出し続けた状態と
し、洗剤などを流しながら、あるいは頭部を洗髪してい
る場合にはお湯ですすぐなどする。このため、入浴中は
排水栓410のレバー411を操作してある程度のお湯
を流し出す状態に制御し、給湯量と排水量のバランスを
取るように制御する。なお、例え一時的に給湯量が増え
るなどした場合でも、上述したように浴槽本体200の
足側がわずかに下がった状態であるため、お湯が足方向
から流れ出るため、入浴者に恐怖感を与えるようなこと
がない。
【0062】入浴が終了した場合には排水栓410のレ
バー411を操作して排水栓410をより広く開き浴槽
内にある湯を排出し、再び頭部201などを持って浴槽
を傾けて入浴者を腰掛状態にする。そしてソフトバー5
00を外して収納部262に収納すると共に体を拭くな
どしながらシートベルト701、702を取り外し足置
き部203に立たせて浴槽外に移動してもらって入浴が
終了する。
【0063】なお、腰掛け状態において、不図示の安全
ロック機構、例えば水平方向への変位を規制して浴槽の
腰掛状態位置を維持する機構を備え、入浴者と共に浴槽
を水平方向にする揺動開始時にこのロック機構を解除す
るように構成してもよい。これにより不用意に浴槽が動
くのを防止できる。
【0064】また、摺動シリンダ365を有せず、オイ
ルスプリングを一箇所でまとめて固定した構成であって
もある程度前後の重量バランスが取れた状態とすること
ができる。このため、完全にバランスが取れた状態に比
べて多少力は必要であるが、浴槽を揺動させることがで
きる。このため、廉価に製造しようとする場合には、体
重により重量バランスを変化させるバランス調整機構を
備えていない構造としても、複雑な機構を備えることな
く手動で容易に浴槽を揺動させることができる。
【0065】以上説明したように、人間は下半身に比し
上半身が重く入浴者が入ると一定方向に過重がかかつて
しまうことを例えばオイルスプリング(例えば油圧式ガ
ススプリング)を取り付けることで相殺し、入浴者が入
った浴槽を「弥次郎兵衛」のように、左右常にバランス
の取れた状態とする構造としたため、わずかの力で容易
に揺動させることが可能となった。
【0066】特に誤差の少ない重量バランスを達成する
ために、オイルプリングが過重に対してオイル反力(ガ
ススプリングではガス反力)が決まってしまうために入
浴者の体重が大きく変わるとバランスが変化してしまう
点を改善する構成を備え、オイルスプリングの接点を各
人の体重に合わせ移動しセットするように構成し、必要
に応じて浴槽の底の裏側にあたる部分に体重測定器を取
り付けて入浴に先立って入浴者の体重を測れるようにし
て、この入浴者の体重を参考としてオイルスプリングに
よる過重の受ける位置を調整することで、オイルスプリ
ングの接点を変え、一定の速度での過重抵抗を減少させ
たため、介助する方がわずかな力で浴槽を円滑に動かし
操作することができる介助浴槽を提供できる。
【0067】更に、この場合において、より強い力を加
えればそれに対して浴槽の揺動速度も比例して早くで
き、きめ細かな介助者の意思の通りに操作できる介助浴
槽とできる。
【0068】このように水圧シリンダや電気モーター、
あるいはワイヤーで浴槽を引っ張って揺動させる場合の
ような複雑な構成が不要であるため、堅牢で使いやす
く、安全性に優れ、また衛生面においても一人が入浴す
るごとに浴槽内のお湯を排出し、簡単かつ完全に清掃す
る介助浴槽とできる。
【0069】本実施の形態例では、浴槽内を腰掛け状に
形成して中央部を浅くしたため、入浴者が入り易いのみ
ならず、必要なお湯の量も少なくできる。例えば、浴槽
に60kgの人が入った場合、約80リットルのお湯で
浴槽の約八分目まで満たすことができ、お湯の量を無理
なく節約できる。
【0070】以上説明したように本実施の形態例によれ
ば、入浴者に合せて浴槽の中心を支点とした前後の重量
平衡バランスを取るようにしたので、どのような体重の
入浴者でも僅かな力で浴槽をより円滑に動かし操作する
ことができる。より一層力を加えればそれに対応して浴
槽本体200の揺動速度もあげることができ、揺動方向
の反転も容易に行うことができる。更に、本実施の形態
例によれば、万一入力中に浴槽内で入浴者が体調を崩す
などの緊急を要する事態となった場合であっても、浴槽
のロック機構125を外してより一層の力を加えて浴槽
本体200を起こせば、力を加えれば加えるほど高速で
の揺動が可能となり、入浴者を素早く浴槽での入浴状態
から保護することができる。なお、このとき、浴槽内に
たとえお湯がたまっていても、足元から素早く排出で
き、入浴者が浴槽外に飛び出るようなこともなく、また
浴槽内に崩れ落ちるような事もなく、素早い対応が安全
に行える。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
入浴者を収納した状態であっても、入浴者の状態を確認
しながらわずかの力で浴槽を自己の意思通りに自在に入
浴状態にすることができる介護浴槽を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施の形態例の介護浴槽の斜視
図である。
【図2】本実施の形態例の介護浴槽の正面斜視図であ
る。
【図3】本実施の形態例の浴槽本体の上面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月14日(2001.11.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】以上説明したように本実施の形態例によれ
ば、入浴者に合せて浴槽の中心を支点とした前後の重量
平衡バランスを取るようにしたので、どのような体重の
入浴者でも僅かな力で浴槽をより円滑に動かし操作する
ことができる。より一層力を加えればそれに対応して浴
槽本体200の揺動速度もあげることができ、揺動方向
の反転も容易に行うことができる。更に、本実施の形態
例によれば、万一入浴中に浴槽内で入浴者が体調を崩す
などの緊急を要する事態となった場合であっても、浴槽
のロック機構125を外してより一層の力を加えて浴槽
本体200を起こせば、力を加えれば加えるほど高速で
の揺動が可能となり、入浴者を素早く浴槽での入浴状態
から保護することができる。なお、このとき、浴槽内に
たとえお湯がたまっていても、足元から素早く排出で
き、入浴者が浴槽外に飛び出るようなこともなく、また
浴槽内に崩れ落ちるような事もなく、素早い対応が安全
に行える。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浴槽本体と、前記浴槽本体を当該浴槽本
    体底部中央近傍で揺動可能に係止する係止部と前記浴槽
    本体を入浴状態位置に位置決め規制可能な位置決め部と
    を備える基部とを備える介護浴槽であって、 前記浴槽本体内に入浴者を収納した状態で前記浴槽本体
    を前記係止部を支点として前後に重量バランスをとるバ
    ランス機構部を備えて微力での前記浴槽本体の揺動を可
    能とし、 前記基部の係止部は、先端部近傍に前記浴槽本体底部を
    揺動可能に軸支する軸受け孔部が配設された浴槽軸支部
    材を前記浴槽本体底部両側面近傍に立設してなり、前記
    基部の位置決め部は頂部が前記浴槽本体の揺動時に前記
    浴槽本体の頭部位置を入浴状態位置で係止位置まで立設
    してなることを特徴とする介護浴槽。
  2. 【請求項2】 前記バランス機構部は、少なくとも2本
    のスプリング部材を含み、前記スプリング部材の一方端
    部を前記浴槽本体底部の前記係止部より離間した前後底
    部に係止し、各スプリング部材の他端部をまとめて前記
    基部のまとめ位置に係止することを特徴とする請求項1
    記載の介護浴槽。
  3. 【請求項3】 前記バランス機構部のまとめ位置は入浴
    者の体重により移動可能とすることを特徴とする請求項
    2記載の介護浴槽。
  4. 【請求項4】 前記浴槽本体の入浴者収納時の足位置に
    入浴者の体重を測定する体重計を備え、 前記入浴者の体重に従って前記まとめ位置を調整可能と
    することを特徴とする請求項3記載の介護浴槽。
  5. 【請求項5】 前記浴槽内側面に吸盤部で固定して入浴
    者を浴槽内に保持するための固定ベルト部材と、 前記浴槽上部間に架け渡された入浴者がつかまるための
    つかまり棒とを係止可能とすることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4のいずれかに記載の介護浴槽。
  6. 【請求項6】 前記浴槽本体頭部端には前記位置決め部
    に固定可能なロック機構が配設されていることを特徴と
    する請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の介護浴
    槽。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016010735A (ja) * 2015-10-05 2016-01-21 和彦 内田 被介護者用の浴槽
JP2019051303A (ja) * 2017-09-12 2019-04-04 第一ボデー株式会社 入浴装置

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JP2016010735A (ja) * 2015-10-05 2016-01-21 和彦 内田 被介護者用の浴槽
JP2019051303A (ja) * 2017-09-12 2019-04-04 第一ボデー株式会社 入浴装置
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