JP2012105976A - 介護用車椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】車椅子を後退動することのみで便器を車椅子の本体フレーム50の内側に配設し、洋式便器便座面に着座することで、健常者と同じ排泄時使用感を呈するようにした。
【解決手段】台座51は後側に出入口を開設した平視U字形に形成されている。台座51の高さは使用する洋式便器の上面高さと同一か、或は僅かに低く設定されている。台座51の右側面には、ガイド筒52が取り付けられている。角柱形状の摺動体55が、ガイド筒52の内側にて上下方向に摺動可能に配設されている。摺動体55の上端面と、シート部53の右側板54とは蝶番58が取り付けられている。ダンパー61の一端は台座51の正面に於ける右端部に、他端は、長溝39の左端部に摺動可能に取り付けられている。
【選択図】図10

Description

本発明は、被介護者が着座状態の車椅子を便所内で方向転換する必要性がなく後退動することで台状フレームの内側に洋式便器を配設し、被介護者が一度立ち上がった後に着座すると洋式便器に直接着座し、健常者と同様な使用感を有して排泄行為をすることの可能な介護用車椅子に関する。
介護用車椅子は背凭れ部の上部に介助ブレーキを設けた非特許文献1若しくは非特許文献2に記載の車椅子が一般的に使用されている。脳梗塞等の脳血管障害の後遺症で半身不随となり排泄に介助を必要とする被介護者が便所で排泄する場合に、非特許文献1若しくは非特許文献2に記載の車椅子を使用すると、被介護者は洋式便器正面と対面する形で車椅子から立ち上がった後に、背中側が洋式便器の正面側を向くように180度回転して向きを変換しなければ、洋式便器の便座上面に着座することはできない。半身不随者が立った状態で全身を180度方向転換することは極めて困難であり、着座までに排泄が間に合わないという欠点を有していた。
被介護者が車椅子に着座状態で洋式便器正面と対向状態で便所内に入った後、被介護者の背中側が洋式便器正面側に向くように、介護者が車椅子を便所内で180度方向転換し、被介護者は立ち上がった状態で後退し、介護者が被介護者の下着を膝まで降ろして便座座面に着座する方法が採られている。この方法であると現場介護者の介助労働が多大である。又、便所のスペースを介護者が車椅子を押して横方向に180度回転可能な広いものとする必要性があり、特に家庭内で介護している場合は便所をリフォームしなければならず敷地面及び費用面からして多大の経済的負担を同居家族に強いることになるという欠点を有していた。
上記欠点に鑑みて、車椅子のシート部に排泄口を開設した車椅子が提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。
特許文献1〜特許文献3に記載の車椅子は、洋式便器の上方に平視楕円形の排泄口を開設したシート部(座部)を設け、被介護者はシート部に着座した状態で排泄をする構成であるので、被介護者の臀部や大腿部背面側がシート部に密着状態となる。又、洋式便座の上方にシート部の裏面が配設されているので、排泄物の飛沫や跳ね返りがシート部の裏面やシート部の排泄口周縁に付着し、拭き取り清掃が使用の都度必要で、介護者の清掃手間を要し、且つ不衛生であるという問題点があった。
1対のベアリングスライドレールを座部左右両側に平行に設け、複数の座板を蝶番付けした座席を前方へ下降して車椅子の下方に位置せしめた洋式便器を露出させる構成の介護用車椅子が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特許文献4に記載の介護用車椅子であると、被介護者が直接的に洋式便器の便座上面に着座可能であるため、車椅子が排泄物の跳ね返り等で汚損されることが無く、衛生面の課題は解決される。しかしながら、被介護者が着座中は座面が前方にて垂下しているため、着座者は大腿部に対して下腿部が鈍角を以って膝を曲げた姿勢で着座しており、足の裏から床面に対して作用する力が弱く、極めて立ち上がりにくいという問題点があった。
介助ブレーキ付カワムラ‐介護用品販売 アトム介護ショップのインターネット上のホームページ 車椅子の選び方:セラピーショップのインターネット上のホームページ 実用新案登録第3096604号の登録実用新案公報 実用新案登録第3074915号の登録実用新案公報 特開2004−57488号公報 特開2009−172108号公報
本願発明は、台状フレームに設けた台座を後方に出入口を開設した平視U字形にし、シート部で台座上面を被覆し或は露呈するように形成し、車椅子も被介護者も便所内で方向転換することなく非介護者を洋式便器に背中側が向くように立ち上がらせ、立ち位置で再び腰を下ろすことのみの単純動作で洋式便器の便座に直接着座し健常者と同じ使用感で排泄が可能な介護用車椅子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本願発明のうち請求項1に記載の発明は、被介護者が着座状態で所望位置に移動可能な車椅子本体と、被介護者が着座するためのシート部と背凭れ部を具備した座席本体と、被介護者が掴まることで被介護者の立居を介助するためのサークルとが着脱可能に組み付けられてなる介護用車椅子であって、車椅子本体は、後側は横杆を有しないで複数の杆からなる本体フレームの左右両側に車輪を夫々設け、前記本体フレームの上端部に台座を設け、前記車椅子本体を便所内で後退動することで、被介護者が使用する洋式便器を車椅子本体の後方から前記台座の内側に配設可能に、前記台座には洋式便器が出入可能な出入口を後方に開設し、前記出入口と連続する平視U字形の切縁を具備する洋式便器配設部を内側に設け、側方から視ると洋式便器に重合配設される便座が前記台座より上方へ露出するように、前記台座上面の高さ方向位置は、洋式便器上面の高さ方向位置と同一位置若しくは僅かばかり低位置に設定され、座席本体は、前記台座を被覆可能な平面形状を有するシート部を有し、台座の上面にシート部を隙間を介して載置し或はシート部を取り外して分離可能に、車椅子本体と座席本体には着脱自在な取付手段が夫々設けられ、サークルは被介護者が掴まって立居可能な掴まり部を設け、該掴まり部は支持部により所定高さが安定的に保持され、本体フレームと前記サークルには、該サークルを車椅子本体に着脱可能な取付手段を夫々具備したことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、被介護者が着座状態で所望位置に移動可能な車椅子本体と、被介護者が着座するためのシート部と背凭れ部を具備した座席本体と、被介護者が掴まることで被介護者の立居を介助するためのサークルとが着脱可能に組み付けられてなる介護用車椅子であって、車椅子本体は、後側は横杆を有しないで複数の杆からなる本体フレームの左右両側に車輪を夫々設け、本体フレームの上端部に台座を設け、車椅子本体を便所内で後退動することで、被介護者が使用する洋式便器を車椅子本体の後方から台座の内側に配設可能に、台座には洋式便器が出入可能な出入口を後方に開設し、該出入口と連続する平視U字形の切縁を具備する洋式便器配設部を内側に設け、洋式便器に重合配設される便座の上面が前記洋式便器配設部より上方に露出し便座全体は露出しないように、前記台座上面の高さ方向位置は、便座上面の高さ方向位置より僅かばかり低位置に設定し、座席本体は、前記台座を被覆可能な平面形状を有するシート部を有し、台座に前記シート部が隙間を介して載置し或は取り外して分離可能に、前記車椅子本体と前記座席本体とを着脱可能な取付手段が設けられ、サークルは被介護者が掴まって立居可能な掴まり部を設け、該掴まり部は支持部により所定高さが安定的に保持され、本体フレームとサークルには、車椅子本体にサークルを着脱可能な取付手段を具備したことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、後方に洋式便器が出入可能な出入口を開設し平視U字形の台座が支持される複数の杆より成る本体フレームの左右両側に車輪が回転自在に取り付けられると共に、背凭れ部が設けられ、前記台座上には隙間を介してシート部が配設され、且つ前記台座と前記シート部の対向する左右何れか一側部が枢着手段により接続され、前記台座の上方をシート部が平行な位置関係をもって上昇し、上昇後に前記シート部が前記枢着部を中心として起伏動することで前記台座をシート部で隠顕可能にするシート部昇降傾斜手段を前記台座と前記シート部に設け、被介護者が掴まって立居可能な掴まり部が設けられたサークルを前記本体フレームに着脱自在に取り付けられたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のシート部昇降傾斜手段が、台座の左右何れか一側部にガイド筒をガイド筒の軸心を上下方向に沿わせて取り付け、前記ガイド筒の内側には枢着手段により連結された下側中空角柱状体と上側中空角柱状体とを摺動可能に配設し、前記下側中空角柱状体の下部には下方向付勢手段を設け、シート部の側板と上側中空角柱状体上面を重合可能に枢着手段により取り付け、前記上側中空角柱状体には上側中空角柱状体上面に設けた開口より突出する作動棒を上側中空角柱状体の軸心と平行に配設し、該作動棒の下端には先端に係止爪を具備した係止杆を枢着し、該係止爪が下側中空角柱状体上側面の内側面に係止し、前記シート部側面を上側中空角柱状体の上側面に重合し作動棒を押し下げることで、前記係止爪が下側中空角柱状体上側面の内側面から解放するようにしたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のシート部昇降傾斜手段が、台座の左右何れか一側部にガイド筒をガイド筒軸心を上下方向に沿わせて取り付け、ガイド筒には上下方向にスライドする摺動体が摺動自在に挿通され、摺動体の下部には下方向へ付勢する付勢手段を設け、前記摺動体の上端と台座の側板が枢着されてなることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、後方に洋式便器が出入可能な出入口を開設し平視U字形の台座が支持される複数の杆より成る本体フレームの左右両側に車輪が回転自在に取り付けられると共に、背凭れ部が設けられ、前記台座上には隙間を介してシート部が配設され、前記シート部が前記台座面を隠顕可能に、前記シート部の一側部が前記台座の一側部に枢着され、該枢着部を中心として前記シート部が起伏動するようにし、被介護者が掴まって立居可能な掴まり部が設けられたサークルを前記本体フレームに着脱自在に取り付けられたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項3、4、5又は6に記載の介護用車椅子が台座の正面に於ける上記枢着部側にダンパーの一端を取り付け、該ダンパーの他端は上記シート部正面に於いて前記枢着部とは反対側位置に取り付けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の介護用車椅子のサークルには被介護者の立ち姿勢を保持するための腹部支持部を設けたことを特徴とする。
本願発明は、車椅子本体に設けた台座に後方に出入口を有する平視U字形状の洋式便器配設部を設けているので、被介護者が介護用車椅子に着座し洋式便器に対して背を向けた状態で車椅子を後退動すると台座の内側に便座付き洋式便器を配設することが出来るという効果がある。又、被介護者は立ち上がった後に同じ位置でそのまま着座すると、直接便座に着座でき、介助者が車椅子を便所内で水平方向に180度方向転換したり、或は被介護者が立ち上がり便所内で自力で水平方向に180度方向転換することなく、同じ位置に於ける立居動作のみで便座上面に正確に着座できるという効果がある。
台座の高さ方向位置が、使用する洋式便器上面と同一か或は低く設定されているので、被介護者は正確に洋式便器に重合した便座の上面に着座でき、健常者が洋式便器を用いて排泄しているのと変わらない使用感を感じ、快適に排泄できるという効果がある。
洋式便器の便座上面が洋式便器配設部から露出するように構成されているので、排泄物の跳ね返りが台座や車椅子の他の部位に飛散付着せず衛生的であるという効果がある。
車椅子と座席本体、座席本体とサークルを着脱可能に取り付けているため、介護者にとって取扱いが簡便で、肉体的負担が軽減されるという効果がある。
座席本体とサークルを着脱可能に構成しているので、被介護者が立居する際にサークルの位置移動がなく、常に座席とサークルとの位置関係が一定で被介護者が転倒する虞が無く、安心して使用できるという効果がある。
背凭れ部と車椅子本体を一体化した介護用車椅子のシート部左右何れか一側部を台座の一側部に枢着しているので、介助者は片手のみでシート部を起こし台座面を開いて平視U字形台座の内側に露出した洋式便器の便座に介護者を着座させることができ、介助労力が軽減されるという効果がある。
車椅子本体に後方に洋式便器の出入口を開設した洋式便器配設部を設けることで、被介護者が着座状態の車椅子を便所内にて後退動させ洋式便器配設部に洋式便器を配設することを実現した。台座上面の高さ方向位置を使用する洋式便器の便座上面より僅かばかり下方に設定することで、被介護者が洋式便器の便座に着座の際に大腿部背面側が台座に圧接することがなく、健常者が着座する場合と同じ使用感を有して排泄すること、及び台座を含む車椅子本体に排泄物の跳ね返りがなく衛生的に車椅子を使用することを実現した。シート部を台座の一側部に枢着することで、介助者がシート部を持ち上げて台座から分離することなく片手で枢着されていない側を持ち上げシート部を起こすことで容易に台座面を露出することを実現した。
図1〜図6に示される本願発明介護用車椅子の実施例1について説明する。実施例1に示される介護用車椅子は、自走式車椅子である。
介護用車椅子1は、車椅子本体2と座席本体3及びサークル4とで構成されている。先ずは車椅子本体2について説明する。車椅子本体2は主として本体フレーム、車輪、及び台座よりなる。本体フレームは、左右方向に所定距離を有して下側左右縦杆5、5を平行に離隔し、下側左右縦杆5、5間の前側には補強杆6を下側左右縦杆5、5と90度の角度を有して連結し、補強杆は左右縦杆5、5の前端部間に架け渡されており、左右縦杆5、5の後部には設けていない。車椅子を後退動して本体フレームの後方から洋式便器を複数の杆よりなる台状の本体フレームの内側に配設するために、後側には横杆があってはならないという理由による。下側左右縦杆5、5には前側支持杆7と後側支持杆8を、下側左右縦杆5、5に対して90度の角度を有して立設している。前側支持杆7と後側支持杆8は上端が同一高さとなるように設定されている。台座9は前側支持杆7と後側支持杆8で囲まれる平視矩形状の範囲に配設されるように、前側支持杆7と後側支持杆8の上端に取り付けられている。台座9には、後方に洋式便器10が出入りする出入口を開口した平視U字形の切縁よりなる洋式便器配設部11が設けられている。台座9の隅部にはガイド孔12が穿設されている。ガイド孔12の上端開口周縁にはガイド片13がガイド孔12の開口縁を囲むように設けられている。
前側支持杆7の下方には小径車輪(キャスター)14が回転自在に設けられている。後側支持杆8には大径車輪(駆動輪)15が回転自在に取り付けられている。被介護者16が自走可能に、大径車輪(駆動輪)15にはハンドリム17が設けられている。又、被介護者16がブレーキ操作可能に、台座9にはブレーキレバー18が取り付けられている。台座9の左右両側には係合受け部19を設けている。上面を開口した中空取付管20は、中空取付管20の軸心が下側左右縦杆5の軸心に対して90度の角度を有する位置関係となるように前側支持杆7の側方に取り付けられている。21は足置きである。
座席本体3について説明する。シート部22は耐荷重性を有する平板を材料とし、台座9の上面方を被覆可能な形状に形成され、シート部22の左右側縁にはシート部22と90度の角度をもって側板23が垂設されている。側板23の高さ方向長さは、洋式便器10に装着する便座25の高さ方向長さより長いことを必要とする。洋式便器配設部11に洋式便器10を配設した場合、側面から視ると洋式便器配設部11より便座25が台座9の上面より上方に露出する必要性があるという理由による。シート部22の下面に於ける4隅部に、シート部22の下面と90度の角度を以ってガイド孔12に嵌入可能な嵌入棒26が夫々設けられている。シート部22の後部には、介護者が座席本体3を持ち上げるための把手27を設けている。側板23には、係合受け部19と係合可能な係止爪28が設けられている。側板23の後端部には、上方に延び互いに平行な位置関係の背凭れ取付杆29、29を対設している。左右対となる背凭れ取付杆29、29のうち背凭れ部30の上端縁より上方部は後方に屈曲させて、介護者が握るための把持部31を形成している。32は肘掛である。シート部22の上面には被介護者の好みによりクッションマットを載置してもよい。
サークル4について説明する。図4に示すように、サークル4は前側支柱33と後側支柱34との間に横杆を架け渡すことで掴まり部35を形成している。後側支柱34は、後側支柱34の下部を中空取付管20内に配設すると、掴まり部35が床面36と平行な位置関係となるように、前側支柱33よりも短く形成されている。後側支柱34の高さ方向中途位置には、前方に円弧状に彎曲する腹部支持部37が架け渡されている。又、後側支柱34、34間には背部支持ベルト38が架け渡し可能に設けられ、被介護者16の立ち姿勢を背後から支持するようにしている。
使用方法及び作用を説明する。嵌入棒26をガイド孔12に嵌入し、係止爪28を係合受け部19に係合することで、座席本体3を車椅子本体2に一体的に取り付ける。座席本体3のシート部22に被介護者16を着座させる。介護者は、着座状態の被介護者16の背中が洋式便器10の正面側を向くように、座席本体3が取り付けられた車椅子本体2を便所内に移動させる。更に、座席本体3が取り付けられた車椅子本体2を後退動させ、便座25を上面に重合した洋式便器10を便座25が洋式便器配設部11に配設されるように設置する。図5に示すように、介護者はサークル4の後側支柱34の下部を中空取付管20の中空部に挿入配設し、サークル4を車椅子本体2に一体的に取り付ける。被介護者16は、サークル4の掴まり部35を握って立ち上がる。被介護者16が立ち上がると、被介護者16の腹部を腹部支持部37に当接させ、左右後側支柱34、34間に背部支持ベルト38を架け渡す。被介護者16は腹部支持部37と背部支持ベルト38で支持され、転倒することなく安定的な立ち姿勢を保持可能である。被介護者16の立ち姿勢保持状態下において、被介護者16は掴まり部30を手で握るだけではなく、脇に挟み込むことで体重を前方に負荷することが可能で被介護者16は転倒することなく短時間の安定的な立ち姿勢が保持することができる。
介護者は被介護者16の立ち姿勢が安定したことを確認後、係止爪28を係合受け部19から解放する。図6に示すように、介護者は把手27に手を差し入れて車椅子本体2から座席本体3を上方に持ち上げ、車椅子本体2から座席本体3を取り外す。座席本体3が車椅子本体2から分離され取り外されると、洋式便器配設部11に洋式便器10の便座25が露出する。介護者は被介護者16のズボンやパンツ等の下半身着用衣類を膝まで降ろし、腹部支持部37及び背部支持ベル38を取り外す。被介護者16は便座25に腰をかける。被介護者16は便座25に着座状態でそのまま排泄する。洋式便器10の上面高さ方向位置は、台座9上面の高さ方向位置と同一若しくは僅かばかり高く設定され、洋式便器10の上面に便座25を重合配設しているので、被介護者16の臀部や大腿部上部背面側は便座25に当接し、被介護者16の下半身の何処も車椅子本体2に当接せず、健常者が洋式便器を着座して使用しているのと同じ使用感覚を有して排泄が可能で、しかも排泄物は正確に洋式便器10内に落下する。落下した排泄物の跳ね返りが車椅子本体2に飛散せず衛生的である。
排泄終了後、被介護者16は掴まり部35を握って立ち上がり、立ち姿勢の状態で腹部を腹部支持部37に押し当てる。介護者は背部支持ベルト38を後側支柱34、34間に架け渡して被介護者16の転倒を防止し、被介護者16の短時間の立ち姿勢を保持する。被介護者16が立ち姿勢を保持中に、介護者はズボンやパンツ等の下半身着用衣類を引き上げ被介護者16の下半身に着衣させる。
次に、介護者は把手27に手を差し入れて座席本体3を持ち上げ、嵌入棒26をガイド孔12に嵌入し、係止爪28と係合受け部19を係合し車椅子本体2に座席本体3を一体的に組み付ける。被介護者16はシート部22上に着座する。
最後に、後側支柱34を中空取付管20から抜き取り、サークル4を車椅子本体2から取り外す。介護者は、着座状態の被介護者16の正面にて座席本体3と一体化した車椅子本体2を手前に引き出し、便所から被介護者16を出した後、被介護者16の背中側に立ち、把持部31を握って車椅子本体1を押し所望位置に移動させる。46は洋式便器用蓋、47は水洗用の水タンクである。
図7に示される実施例2を説明する。実施例2に示される介護用車椅子は介助式車椅子である。実施例1で示される介護用車椅子と異なる点は、車椅子本体40を構成するフレームの後側支持杆を上方に延設し、上部を後方へ曲げて把持部41を設け、把持部には介助ブレーキ42を設けている。車椅子本体40の後側支持杆に取り付けた車輪43には、ハンドリムを設けていない。座席本体44は、左右側板23を設けたシート部22の後部左右に背凭れ取付用棒45、45を立設し、背凭れ取付用棒45、45間に背凭れ部30を取り付けている。
図8に示される実施例3について説明する。実施例1の介護用車椅子と異なる点は、台座48の高さ方向位置が洋式便器10の上面に重合配設された便座25の上面高さ方向位置より僅かばかり低く設定されている点である。シート部49の左右端縁から垂設された左右側板24の高さ方向長さは、実施例1及び実施例2の側板23よりも短く設定されている。
図9〜図12に示される実施例について説明する。複数の杆を連設して台状の本体フレーム50が形成されている。車椅子の後方から本体フレーム50の内側へ洋式便器の出し入れを可能にするために、本体フレーム50には後側に横杆が設けられていない。本体フレーム50の上端部には、台座51が一体的に取り付けられている。台座51には内側に後方に洋式便器を出し入れするための開口を設け、該開口と連続するU字形の切縁よりなる洋式便器配設部を内側に設けている。台座51の右側面には、ガイド筒52が取り付けられている。ガイド筒52は上下両端面を開放した中空角柱状に形成されてなり、台座51の上下方向(高さ方向)に軸心が沿うように取り付けられている。つまり、ガイド筒52は、ガイド筒52の軸心線と台座51の上面が90度の角度をなす位置関係になるように台座51の右側面に取り付けられている。シート部53の周縁にはシート部53の上面と90度の角度を有する側板54、54、54、54が設けられている。ガイド筒52の内周面と対応する角柱形状の摺動体55が、ガイド筒52の内側にて上下方向に摺動可能に配設されている。摺動体55は上端面が水平な平坦面に形成され、下端には平坦な上端面を具備するバネ取り付け片56連設されている。バネ57は鶴巻バネよりなり、下端はバネ取り付け片56に取り付けられ、上端は台座51の右側面に取り付けられている。摺動体55の上端面と、シート部53の右側板54とは蝶番58が取り付けられている。シート部53の左側板54には、台座51の左側面に設けた係合留め具59と係脱する係合留め具60を取り付けている。台座51の正面に於ける右端部には、ダンパー61の一端が取り付けられている。台座51の正面には横方向に延びる長溝39が穿設されている。ダンパー61の他端は、長溝39の左端部に摺動可能に取り付けられている。ダンパー61はエアダンパーであると、油圧ダンパーであるとを問わない。台座51の正面の前方(正面方)にはダンパー61を隠蔽するためのカバー体62が正面側板54と平行な位置関係となるように設けられている。シート部53の正面側板54の前方(正面方)にはダンパー61を隠蔽するためのカバー体63が正面側板54と平行な位置関係となると共に、シート部53を台座51に被覆するとカバー体62とカバー体63が同一面上に配設されるようにしている。安全上の見地より、カバー体63とカバー体62にも、夫々係合可能な係合留め具を夫々設けるとよい。
次に作用及び使用方法について説明する。被介護者がシート部53に着座し洋式便器正面を被介護者の背中側にした状態で、介護者は便所内にて介護用車椅子を後退動をさせ、台座51の後方開口部より洋式便器を差し入れ、洋式便器を本体フレーム50の内側及び台座51の内側に設けたU字形洋式便器配設部に配設する。被介護者を立ち上がらせた状態で、介助者は係合留め具60を係合留め具59から外し、台座51からシート部53を解放する。シート部53が台座51を被覆しているときは、図11に示すように摺動体55はガイド筒52内をスライドしながら下降し、バネ57は伸長状態になる。
介助者がシート部53を上方に持ち上げると、摺動体55はガイド筒52内をスライドして上昇し、バネ57は復元状態になる。シート部53を上方に持ち上げた状態を保持下で、蝶番58を中心としてシート部53を右方向に回転動し、シート部53の開き操作により、ダンパー61はダンパー61は伸長する。図10及び図11に示すように、ダンパー61を伸長させるとシート部53が立ち上がる。シート部51の上面の延長線と台座51の上面延長線は略90度の角度を有して開き、台座51の上面が露出する。被介護者は台座51の内側に配設された洋式便器の便座に着座し排泄する。
排泄が終了すると、被介護者は本体フレーム50に取り付けたサークル(図示省略)に掴まって立ち上がる。被介護者が立ち上がると、介護者はシート部53を閉じる。ダンパー61は縮小してシート部53は台座51上に隙間を介して被覆される。
図9〜図12に示される介護用車椅子は介助者が片手で操作できるという利便性を有する。実施例4は、シート部53を引き上げ後に回動させて開く構成であるが、これは車輪が大径である場合に車輪に右側側板54が衝突することを防止するためである。
図13に示される実施例5について説明する。図9〜図12に示される実施例と異なる点は、シート部53上面と台座51上面の延長線が互いに鈍角を以って開くようにしたことである。つまり、摺動体55の軸心線に対して外傾してシート部53が開くようにしたことである。70は、2本の枢軸と3枚の取付片よりなるW蝶番である。シート部53の右側板54にはW蝶番70の外側に配設される取付片を取り付け、摺動体55の上端面には対向するもう一枚の外側取付片を取り付けている。W蝶番70を構成する3枚の取付片のうち中央に位置する取付片は、摺動体55の上端面に取り付けられた外側取付片に重合するように載置されている。
介護者がシート部53を台座51に対して平行な位置関係をもって上昇させる。シート部53が上昇する際に、摺動棒55はガイド筒52内をスライドして上昇する。介護者がシート部53を開くとシート部53は摺動体55の軸心線に対して外傾し、太った人の身体にシート部53が接触せず、シート部53に殆ど接触することなく着座できる。シート部53を開くと、W蝶番70のうち摺動体55の上端面外側に位置する枢軸を中心としてシート部53は外側方へ回動し、台座51の上面に被介護者が着座可能に露出する。
図14〜図17に示される実施例6について説明する。図9〜図12に示される実施例4及び図13に示される実施例5と異なる点は、シート部の昇降傾斜機構である。実施例6の説明をするにあたり、説明を簡単にするために図9〜図12と同様の作用をなす部分は同一符号で説明する。
ガイド筒52は上下両端面を開放した中空角柱状に形成され、周面のうち一側面が台座51の右側面に一体的に取り付けられている。下側中空角柱状体71と上側中空角柱状体72は夫々の軸心線が同一線上に位置し、且つ蝶番の枢軸73が外側に配置される枢着手段により上下方向に接続されている。つまり、枢軸73の2枚の取付板のうち一方の取付板は下側中空角柱状体71の上側面に、他方の取付板は上側中空角柱状体72の下側面に固定的に取り付けられ、上側中空角柱状体72が枢軸を中心として下側中空角柱状体71が外側方に回動するようにしている。下側中空角柱状体71の上端外側と上側中空角柱状体72の下端外側には窪み部を形成し、該窪み部に蝶番の枢軸73が配設されている。蝶番の2枚の取付板を重合して閉じると、下側中空角柱状体71は上側中空角柱状体72の4側面が夫々一面状に位置し、外視が1本の角柱状になるように連結されている。下側中空角柱状体71の上側面には開口74を、上側中空角柱状体72の下側面には開口75を夫々対向する位置に開設している。上側中空角柱状体72の内側には、仕切り板76を上下側面と平行な位置関係に設けている。上側中空角柱状対72の上側面と仕切り板76には対向する位置に作動棒挿通孔が夫々開設され、これら作動棒挿通孔には作動棒77が遊挿されている。作動棒77の上端部は、上側中空角柱状体72の上側面より上方に露出している。上側中空角柱状体72の上側面と仕切り板76とで形成される室に於いて、作動棒77に座金78が固着されている。座金78と仕切り板76との間に於いては、作動棒77の周面にバネ79が巻着されている。下端を係止爪に形成し屈曲部を具備したクランク状係止杆80の上端には作動棒77の下端を枢着し、該枢着部と係止杆80の屈曲部との中途位置にはピン81を上側中空角柱状体72の正背側面に軸架している。上側中空角柱状体72の上側面とシート部の側板54は蝶番82で連結されている。下側中空角柱状体71の下端には、平坦な上端面を具備するバネ取り付け片56連設されている。バネ57は鶴巻バネよりなり、下端はバネ取り付け片56に取り付けられ、上端は台座51の右側面に取り付けられている。
次に作用について説明する。被介護者がシート部53に着座状態では、下側中空角柱状体71と上側中空角柱状体72の軸心が同一直線上に位置してガイド筒52内に配設されている。係止杆80の先端に設けた係止爪は、下側中空角柱状体71の上側面の内側面に係合し、バネ57は伸長し、蝶番82は90度の角度を有して開いている。被介護者を立ち上がらせた状態で、介護者はシート部53の係合留め具(図示せず)を台座51の係合留め具(図示せず)から外し、シート部53を台座51の上面に対して平行な位置関係を保持しながら上昇させる。図15に示すように、バネ57の復元力により下側中空角柱状体71と上側中空角柱状体72はガイド筒52内をスライドして上昇する。シート部53を起き上がらせ、図16に示すように、シート部53を外方に回転動させ、蝶番82を閉じる。側板54は作動棒77の上端に圧接して作動棒77を押し下げ、バネ79は収縮する。ピン81を枢軸として係止杆80は回動し、係止杆80は下側中空角柱状体71の上側面の内側面から解放される。図17に示すように、枢軸73を中心として上側中空角柱状体72を外方に回転動させる。台座51の上面が露呈し、被介護者が被介護者は台座51の内側に配設されている洋式便器の便座面(図示省略)に着座する。被介護者は排泄終了後、サークル(図示省略)に掴まり立ち上がる。介護者は、被介護者が立った状態のときにシート部53を回転動し、シート部53を台座51に重合して閉じる。作動棒77はシート部53の圧接作用から解放され、バネ79の復元力で上昇する。係止杆80は、ピン81を枢軸として開口75から開口74の方向へ回転動する。係止杆80の先端に設けた係止爪は、下側中空角柱状体71の上側面内側面に係止し、下側中空角柱状体71と上側中空角柱状体72の軸心が同一直線上に位置してガイド筒52内に配設される。
図14〜図17に示される実施例6は、被介護者が肥満体形の人であっても、上側中空角柱状体72が外傾することで、着座しやすいという効果がある。
図18及び図19に示される実施例7について説明する。実施例7は車輪が小径の介護用車椅子に関するものである。台状で後側に横杆を有さない本体フレーム64の上端に台座65を一体的に取り付けている。本体フレーム64を構成する上側縦杆66は少なくとも外側面が平坦面に形成されているものを使用する。台座65の正面に於ける右端部には、ダンパー67の一端が取り付けられている。ダンパー67の他端は、シート部68の正面側板69の左端部に取り付けられている。上側縦杆66にはシート部68が蝶番58で開閉動するように取り付けられている。83はシート部68と台座65を係脱可能な留め具である。
実施例1〜7は台座を支持する前後支持の高さが一定のものについて説明したが、本願発明はこれに限定せず、本体フレームを構成する高さ方向に沿って配設される支持杆を伸縮可能にすることで台座の高さ方向位置を調整可能にしたものも包含される。
介護用車椅子を説明する斜視図である。(実施例1) 車椅子本体から座席本体を取り外した状態を説明する斜視図である。(実施例1) 台座からシート部を取り外す状態を示す側視説明図である。(実施例1) サークルの拡大斜視図である。(実施例1) 被介護者が掴まり部に掴まり立ち上がろうとする使用状態を示す説明図である。(実施例1) 被介護者が立ち姿勢で車椅子本体から座席本体を取り外す状態を示す説明図である。(実施例1) サークルを取り付けていない車椅子本体から座席本体を取り外す状態を示す側面説明図である。(実施例2) 台座と便座との位置関係を示す側視説明図である。(実施例3) 介護用車椅子の斜視図である。(実施例4) シート部を起立させてダンパーを伸長させた状態を示す介護用車椅子の斜視図である。(実施例4) シート部の昇降機構をなす摺動棒、ガイド筒、バネ、台座及びシート部の関係を示す説明図である。(実施例4) 台座からシート部を上昇後、シート部を開閉動する状態を示す正面説明図である。(実施例4) 台座からシート部を上昇後、シート部を開閉動する状態を示す正面説明図である。(実施例5) 下側中空角柱状体と上側中空角柱状体の内部構造を示す一部切欠正面説明図である。(実施例6) シート部が上昇したときの下側中空角柱状体、上側中空角柱状体、ガイド筒及びバネの関係を示す右側面説明図である。(実施例6) シート部が作動棒を押し下げたときの作動棒、係止杆、バネ及び座金の状態を示す下側中空角柱状体と上側中空角柱状体の内部説明図である。(実施例6) 上側中空角柱状体を傾斜させた状態を示す一部切欠説明図である。(実施例6) 台座とシート部の枢着部を示す右側面説明図である。(実施例7) 台座からシート部を開閉動する状態を示す正面説明図である。(実施例7)
1 介護用車椅子
2、40 車椅子本体
3、44 座席本体
4 サークル
9、48、51、65 台座
10 洋式便器
11 洋式便器配設部
14、15、43 車輪
16 被介護者
22、49、53、68 シート部
25 便座
30 背凭れ部
35 掴まり部
37 腹部支持部
50、64 本体フレーム
52 ガイド筒
54 側板
55 摺動体
61、67 ダンパー
71 下側中空角柱状体
72 上側中空角柱状体
77 作動棒
80 係止杆
【0004】
上記目的を達成するために本願発明のうち請求項1に記載の発明は、後方に洋式便器が出入可能な出入口を開設し平視U字形の台座が支持される複数の杆より成る本体フレームの左右両側に車輪が回転自在に取り付けられると共に、背凭れ部が設けられ、前記台座上には隙間を介してシート部が配設され、且つ前記台座と前記シート部の対向する左右何れか一側部が枢着手段により接続され、前記台座の上方をシート部が平行な位置関係をもって上昇し、上昇後に前記シート部が前記枢着部を中心として起伏動することで前記台座をシート部で隠顕可能にするシート部昇降傾斜手段を前記台座と前記シート部に設け、被介護者が掴まって立居可能な掴まり部が設けられたサークルを前記本体フレームに着脱自在に取り付けられたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシート部昇降傾斜手段が、台座の左右何れか一側部にガイド筒をガイド筒の軸心を上下方向に沿わせて取り付け、前記ガイド筒の内側には枢着手段により連結された下側中空角柱状体と上側中空角柱状体とを摺動可能に配設し、前記下側中空角柱状体の下部には下方向付勢手段を設け、シート部の側板と上側中空角柱状体上面を重合可能に枢着手段により取り付け、前記上側中空角柱状体には上側中空角柱状体上面に設けた開口より突出する作動棒を上側中空角柱状体の軸心と平行に配設し、該作動棒の下端には先端に係止爪を具備した係止杆を枢着し、該係止爪が下側中空角柱状体上側面の内側面に係止し、前記シート部側面を上側中空角柱状体の上側面に重合し作動棒を押し下げることで、前記係止爪が下側中空角柱状体上側面の内側面から解放するようにしたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のシート部昇降傾斜手段が、台座の左右何れか一側部にガイド筒をガイド筒軸心を上下方向に沿わせて取り付け、ガイド筒には上下方向にスライドする摺動体が摺動自在に挿通され、摺動体の下部には下方向へ付勢する付勢手段を設け、前記摺動体の上端と台座の側板が枢着されてなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、後方に洋式便器が出入可能な出入口を開設し平視U字形の台座が支持される複数の杆より成る本体フレームの左右両側に車輪が回転自在に取り付けられると共に、背凭れ部が設けられ、前記台座上には隙間を介してシート部が配設され、前記シート部が前記台座面を隠顕可能に、前記シート部の一側部が前記台座の一側部に枢着され、該枢着部を中心として前記シート部が起伏動するようにし、被介護者が掴まって立 居可能な掴まり部が設けられたサークルを前記本体フレームに着脱自在に取り付けられたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1、2、3又は4に記載の介護用車椅子が台座の正面に於ける上記枢着部側にダンパーの一端を取り付け、該ダンパーの他端は上記シート部正面に於いて前記枢着部とは反対側位置に取り付けたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1、2、3、4又は5に記載の介護用車椅子のサークルには被介護者の立ち姿勢を保持するための腹部支持部を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本願発明は、車椅子本体に設けた台座に後方に出入口を有する平視U字形状の洋式便器配設部を設けているので、被介護者が介護用車椅子に着座し洋式便器に対して背を向けた状態で車椅子を後退動すると台座の内側に便座付き洋式便器を配設することが出来るという効果がある。又、被介護者は立ち上がった後に同じ位置でそのまま着座すると、直接便座に着座でき、介助者が車椅子を便所内で水平方向に180度方向転換したり、或は被介護者が立ち上がり便所内で自力で水平方向に180度方向転換することなく、同じ位置に於ける立居動作のみで便座上面に正確に着座できるという効果がある。
背凭れ部と車椅子本体を一体化した介護用車椅子のシート部左右何れか一側部を台座の一側部に枢着しているので、介助者は片手のみでシート部を起こし台座面を開いて平視U字形台座の内側に露出した洋式便器の便座に介護者を着座させることができ、介助労力が軽減されるという効果がある。
【発明の実施の形態】
車椅子本体に後方に洋式便器の出入口を開設した洋式便器配設部を設けることで、被介護者が着座状態の車椅子を便所内にて後退動させ洋式便器配設部に洋式便器を配設することを実現した。シート部を台座の一側部に枢着することで、介助者がシート部を持ち上げて台座から分離することなく片手で枢着されていない側を持ち上げシート部を起こすことで容易に台座面を露出することを実現した。

Claims (8)

  1. 被介護者が着座状態で所望位置に移動可能な車椅子本体と、被介護者が着座するためのシート部と背凭れ部を具備した座席本体と、被介護者が掴まることで被介護者の立居を介助するためのサークルとが着脱可能に組み付けられてなる介護用車椅子であって、
    前記車椅子本体は、後側は横杆を有しないで複数の杆からなる本体フレームの左右両側に車輪を夫々設け、前記本体フレームの上端部に台座を設け、
    前記車椅子本体を便所内で後退動することで、被介護者が使用する洋式便器を車椅子本体の後方から前記台座の内側に配設可能に、前記台座には洋式便器が出入可能な出入口を後方に開設し、前記出入口と連続する平視U字形の切縁を具備する洋式便器配設部を内側に設け、
    側方から視ると洋式便器に重合配設される便座が前記台座より上方へ露出するように、前記台座上面の高さ方向位置は、洋式便器上面の高さ方向位置と同一位置若しくは僅かばかり低位置に設定され、
    前記座席本体は、前記台座を被覆可能な平面形状を有するシート部を有し、
    前記台座の上面に前記シート部を隙間を介して載置し或は前記シート部を取り外して分離可能に、前記車椅子本体と前記座席本体には着脱自在な取付手段が夫々設けられ、
    前記サークルは被介護者が掴まって立居可能な掴まり部を設け、該掴まり部は支持部により所定高さが安定的に保持され、
    前記本体フレームと前記サークルには、該サークルを車椅子本体に着脱可能な取付手段を夫々具備したことを特徴とする介護用車椅子。
  2. 被介護者が着座状態で所望位置に移動可能な車椅子本体と、被介護者が着座するためのシート部と背凭れ部を具備した座席本体と、被介護者が掴まることで被介護者の立居を介助するためのサークルとが着脱可能に組み付けられてなる介護用車椅子であって、
    前記車椅子本体は、後側は横杆を有しないで複数の杆からなる本体フレームの左右両側に車輪を夫々設け、前記本体フレームの上端部に台座を設け、
    前記車椅子本体を便所内で後退動することで、被介護者が使用する洋式便器を車椅子本体の後方から前記台座の内側に配設可能に、前記台座には洋式便器が出入可能な出入口を後方に開設し、該出入口と連続する平視U字形の切縁を具備する洋式便器配設部を内側に設け、
    前記洋式便器に重合配設される便座の上面が前記洋式便器配設部より上方に露出し便座全体は露出しないように、前記台座上面の高さ方向位置は、便座上面の高さ方向位置より僅かばかり低位置に設定し、
    前記座席本体は、前記台座を被覆可能な平面形状を有するシート部を有し、
    前記台座に前記シート部が隙間を介して載置し或は取り外して分離可能に、前記車椅子本体と前記座席本体とを着脱可能な取付手段が設けられ、
    前記サークルは被介護者が掴まって立居可能な掴まり部を設け、該掴まり部は支持部により所定高さが安定的に保持され、
    前記本体フレームと前記サークルには、車椅子本体にサークルを着脱可能な取付手段を具備したことを特徴とする介護用車椅子。
  3. 後方に洋式便器が出入可能な出入口を開設し平視U字形の台座が支持される複数の杆より成る本体フレームの左右両側に車輪が回転自在に取り付けられると共に、背凭れ部が設けられ、
    前記台座上には隙間を介してシート部が配設され、且つ前記台座と前記シート部の対向する左右何れか一側部が枢着手段により接続され、
    前記台座の上方をシート部が平行な位置関係をもって上昇し、上昇後に前記シート部が前記枢着部を中心として起伏動することで、前記台座をシート部で隠顕可能にするシート部昇降傾斜手段を前記台座と前記シート部に設け、
    被介護者が掴まって立居可能な掴まり部が設けられたサークルを前記本体フレームに着脱自在に取り付けられたことを特徴とする介護用車椅子。
  4. 前記シート部昇降傾斜手段は、台座の左右何れか一側部にガイド筒をガイド筒の軸心を上下方向に沿わせて取り付け、
    前記ガイド筒の内側には枢着手段により連結された下側中空角柱状体と上側中空角柱状体とを摺動可能に配設し、前記下側中空角柱状体の下部には下方向付勢手段を設け、
    シート部の側板と上側中空角柱状体上面を重合可能に枢着手段により取り付け、
    前記上側中空角柱状体には上側中空角柱状体上面に設けた開口より突出する作動棒を上側中空角柱状体の軸心と平行に配設し、該作動棒の下端には先端に係止爪を具備した係止杆を枢着し、
    前記作動棒に下方向への力を作用しない状態では、前記係止爪が下側中空角柱状体上側面の内側面に係止し、
    前記シート部側面を上側中空角柱状体の上側面に重合し作動棒を押し下げると、前記係止爪が下側中空角柱状体上側面の内側面から解放するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の介護用車椅子。
  5. 前記シート部昇降傾斜手段は、台座の左右何れか一側部にガイド筒をガイド筒の軸心を上下方向に沿わせて取り付け、前記ガイド筒には上下方向にスライドする摺動体が摺動自在に挿通され、前記摺動体の下部には下方向へ付勢する付勢手段を設け、
    前記摺動体の上端と台座の側板が枢着されてなることを特徴とする請求項3に記載の介護用車椅子。
  6. 後方に洋式便器が出入可能な出入口を開設し平視U字形の台座が支持される複数の杆より成る本体フレームの左右両側に車輪が回転自在に取り付けられると共に、背凭れ部が設けられ、
    前記台座上には隙間を介してシート部が配設され、
    前記シート部が前記台座面を隠顕可能に、前記シート部の一側部が前記台座の一側部に枢着され、該枢着部を中心として前記シート部が起伏動するようにし、
    被介護者が掴まって立居可能な掴まり部が設けられたサークルを前記本体フレームに着脱自在に取り付けられたことを特徴とする介護用車椅子。
  7. 上記台座の正面に於ける上記枢着部側にはダンパーの一端を取り付け、該ダンパーの他端は上記シート部正面に於いて前記枢着部とは反対側位置に取り付けたことを特徴とする請求項3、4、5又は6に記載の介護用車椅子。
  8. 上記サークルには、被介護者の立ち姿勢を保持するための腹部支持部を設けたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の介護用車椅子。
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