JP2003144413A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JP2003144413A
JP2003144413A JP2001350173A JP2001350173A JP2003144413A JP 2003144413 A JP2003144413 A JP 2003144413A JP 2001350173 A JP2001350173 A JP 2001350173A JP 2001350173 A JP2001350173 A JP 2001350173A JP 2003144413 A JP2003144413 A JP 2003144413A
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echoes
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magnetic resonance
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JP2001350173A
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Osamu Okitsu
治 沖津
Shigeru Watabe
滋 渡部
Takayuki Abe
貴之 阿部
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】造影MRAにおいて、目的血管を短時間で高コ
ントラスト、高空間分解能で描出することが可能なMR
I装置を提供する。 【解決手段】MRI装置において高周波磁場発生手段及
び傾斜磁場発生手段を所定のパルスシーケンスに従い制
御する制御手段は、パルスシーケンスとして、1回の繰
り返し時間内でスピン励起のための高周波磁場201印加
後、読み出し傾斜磁場203の反転により時系列的に複数
のエコー204を発生させ、その際、各エコー毎に少なく
とも二軸方向の傾斜磁場205、206をブリップ状に印加
し、繰り返し時間毎に別個に傾斜磁場強度を変化させ
て、時系列的に発生する複数のエコーが、三次元k空間
の低周波領域から漸次高周波領域に配置される順序で計
測するパルスシーケンスを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、被検体中の水素等
からの核磁気共鳴(以下、NMRという)信号を測定
し、核の密度分布や緩和時間分布等を映像化する磁気共
鳴イメージング(以下、MRIという)装置に関し、特
に高速で高コントラストの血管像を得ることを可能にし
たMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】MRIは静磁場中に置かれた被検体に高
周波磁場を印加することにより被検体に生じるNMR信
号(エコー信号)を検出し、これを信号処理し画像化す
る装置である。このMRIの機能として、血流を描出す
るMRアンジオグラフィ(以下、MRAという)があ
る。MRAには、造影剤を使用しない方法と使用する方
法(造影MRA)がある。そのうち造影MRAは、造影
剤に満たされた血管内が他組織に対し高信号を発し、相
対的に高コントラストで描出されることを利用した方法
であり、造影剤が血管内にとどまっている間に血管を含
むボリュームデータ(三次元データ)の計測を行い、造
影前の画像との差分処理を行なうことで血管の描画が可
能となる。
【0003】造影MRAでは、良好な画像を得るために
データ収集時のタイミングが重要で、血管内の造影剤濃
度が高い時にデータ収集時刻を設定する必要がある。特
に、画像のコントラストに強く影響するk空間の中心部
分(低周波領域)のデータ収集時に、濃度がピークに達
すると最適な画像が取得できる。このようなデータ収集
のタイミングは、データ収集法(オーダリング)によっ
て設定できる。
【0004】一般にデータ収集法としては、k空間の一
端から多端に連続的にデータ収集するシーケンシャルオ
ーダーと、k空間の中心部分から端部に向かってデータ
収集するセントリックオーダーが知られており、さらに
ボリュームデータについてセントリックオーダーを敷衍
したエリプティカルセントリックオーダーも提案されて
いる。エリプティカルセントリックオーダーでは、ky
−kz空間において計測データの原点からの距離が順次
離れていくようにスライスエンコード傾斜磁場及び位相
エンコード傾斜磁場を制御する。
【0005】上述した血流描画において、動脈から静脈
への還流が早い部位で動脈のみを描出する場合、このよ
うなエリプティカルセントリックオーダーを採用するこ
とで、画像コントラストを決定する領域のデータを撮像
時間の早い時間帯でまとめて収集することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した造影
MRAにおいては、1回の繰り返し時間TR内で1のエ
コー信号を取得するグラディエントエコー法によるシー
ケンスを用いるのが基本である。このため、エリプティ
カルセントリックオーダーを採用することによって高コ
ントラスト画像を得ることは可能になるものの、空間分
解能を上げようとすると撮像時間が長くなり、造影剤濃
度が適値にある時間帯内で計測を終えることができなく
なり、目的とする血管の空間分解能が劣化する可能性が
あった。
【0007】一方、グラディエントエコー系のシーケン
スとして、1回の繰り返し時間内で、1枚の画像再構成に
必要な全エコー或いはその一部のエコーを取得するエコ
ープレナーイメージング(EPI)法の高速シーケンス
が知られており、位相エンコード傾斜磁場とスライスエ
ンコード傾斜磁場を用いることにより三次元データを取
得できる3D―EPIもある。
【0008】しかし、従来のEPIシーケンスでは、図
6に示すように、例えばスライスエンコード601を一定
として位相エンコード602を順次変更する位相エンコー
ドループを内ループとして設け、その外側に順次スライ
スエンコードを変更するループを設けた構成になってい
るため、そのままでは上述したエリプティカルセントリ
ックオーダーを実現することができない。従って前述し
たように造影MRA画像においてEPI法を採用して高
コントラスト化と空間分解能の向上をともに実現するに
は限界があった。
【0009】一方、セントリックオーダーやエリプティ
カルセントリックオーダーでは、k空間の低周波領域か
ら測定を開始するものであるので、画像のコントラスト
を早期に決定でき、選択的に動脈像を得るのに有効であ
るが、最適撮像タイミングがずれて目的血管において造
影剤濃度がピーク値に達する時機を逃すと、画質に与え
る影響が大きい。特に造影MRAの場合、十分なコント
ラストが得られないばかりか、動脈と静脈の重なりが起
き、造影前画像と造影後画像との差分処理によって動脈
相強調を行なった場合、著しく画質を低下させる要因と
なる。
【0010】そこで本発明は、造影MRAにおいて、目
的血管を短時間で高コントラスト、高空間分解能で描出
することが可能なMRI装置を提供することを目的とす
る。また本発明は、任意のオーダーリングが可能である
新規なEPIシーケンスを提供すると共に、このような
EPIシーケンスを備えることによって、例えば、造影
剤濃度が適値にあるときに計測が行なうことができるM
RI装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のMRI装置は、被検体が置かれる空間に静磁場を発
生する静磁場発生手段、前記空間に磁場勾配を生成する
傾斜磁場発生手段、前記高周波磁場を発生する手段、前
記被検体から発生する核磁気共鳴信号を検出する受信手
段、前記核磁気共鳴信号を用いて前記被検体の画像を再
構成し、表示する画像再構成手段、前記傾斜磁場発生手
段、高周波磁場発生手段及び受信手段をそれぞれ所定の
パルスシーケンスに従い制御する制御手段を備えたMR
I装置において、前記制御手段はパルスシーケンスとし
て、1回の繰り返し時間内でスピン励起のための高周波
磁場印加後、読み出し傾斜磁場の反転により時系列的に
複数のエコーを発生させ、その際、各エコーに少なくと
も二軸方向の傾斜磁場をそれぞれブリップ状に印加し、
繰り返し時間毎に別個に傾斜磁場強度を変化させて、三
次元k空間を占めるデータを任意の順序で計測するパル
スシーケンスを備えたことを特徴とするものである。
【0012】このMRI装置によれば、エコー信号をエ
ンコードする少なくとも二軸方向の傾斜磁場についてそ
れぞれ独立的且つ任意に強度を変更可能にしたことによ
り、高速で且つデータ収集法選択の自由度の高い撮像を
可能にすることができる。例えば、三次元k空間におい
てデータをその原点から漸次距離が離れるように、即ち
低周波領域から高周波領域に向かって収集するエリプテ
ィカルセントリックオーダリングを採用することによ
り、短い撮像時間で高空間分解能の画像を得ることがで
きる。
【0013】またこのMRI装置によれば、時間分解能
を向上することができるので、造影MRAにおいて、造
影剤濃度のピーク値を逃す可能性を低減でき、目的血管
を高コントラストで描出することが可能となる。
【0014】本発明のMRI装置において、好適には、
制御手段は、三次元k空間を原点を中心とする同心円で
分割した各領域に、前記複数のエコーのうちエコー時間
が同一であるエコーをそれぞれ配置するように傾斜磁場
発生手段を制御する。このMRI装置によれば、エコー
時間の相違による信号強度のばらつきが画質に与える影
響を最小限にすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は本発明によるMRI装置の全体構成
を示すブロック図である。このMRI装置は、静磁場発
生磁石2と、傾斜磁場発生系3と、送信系5と、受信系6
と、信号処理系7と、シーケンサ4と、中央処理装置(C
PU)8とを備えている。静磁場発生磁石2は、被検体1
の周りにその体軸方向または体軸と直交する方向に均一
な静磁場を発生させるもので、永久磁石方式または常電
導方式あるいは超電導方式の磁場発生手段から成る。こ
の静磁場発生磁石2に囲まれる磁場空間内に後述する傾
斜磁場発生系3の傾斜磁場コイル9、送信系5の高周波コ
イル14a、受信系6の高周波コイル14bが設置される。
【0017】傾斜磁場発生系3は、x、y、zの三軸方
向に巻かれた傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場
コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから成り、シーケン
サ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電
源10を駆動することにより、x、y、zの三軸方向の傾
斜磁場Gx、Gy、Gzを被検体1に印加するようになって
いる。この傾斜磁場の加え方により被検体1に対するス
ライス面を設定することができるとともに、被検体から
発生するエコー信号に所定方向(スライスエンコード方
向や位相エンコード方向)のエンコードを付与すること
ができる。
【0018】シーケンサ4は、上記被検体1の生体組織を
構成する原子の原子核に核磁気共鳴を起こさせるRF磁
場パルスを所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する
もので、CPU8の制御で動作し、被検体1の断層像のデ
ータ収集に必要な種々の命令を、送信系5、傾斜磁場発
生系3および受信系6に送るようになっている。パルスシ
ーケンスとしては、撮像法に応じた種々もののが、予め
プログラムとしてCPU8に組み込まれている。本MR
I装置は、パルスシーケンスとして後述するk空間分割
オーダーリングを適用したEPI系シーケンスが組み込
まれている。
【0019】送信系5は、上記シーケンサ4から送り出さ
れる高周波パルスにより被検体1の生体組織を構成する
原子の原子核にNMRを起こさせるためにRF磁場を照
射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅
器13と送信側の高周波コイル14aとから成る。高周波発
振器11から出力された高周波パルスをシーケンサ4の命
令にしたがって変調器12で振幅変調し、この振幅変調さ
れた高周波パルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検
体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給するこ
とにより、電磁波が被検体1に照射されるようになって
いる。
【0020】受信系6は、被検体1の生体組織の原子核の
NMRにより放出されるエコー信号(NMR信号)を検出
するもので、被検体1に近接して配置された受信側の高
周波コイル14bと増幅器15と、直交位相検波器16と、A/
D変換器17とから成る。高周波コイル14bが検出したエ
コー信号は、増幅器15及び直交位相検波器16を介してA
/D変換器17に入力されディジタル量に変換され、さら
にシーケンサ4からの命令によるタイミングで直交位相
検波器16によりサンプリングされた二系列の収集データ
とされ、信号処理系7に送られる。
【0021】信号処理系7は、CPU8と、磁気ディスク
18及び磁気テープ19等の記録装置と、CRT等のディス
プレイ20とから成り、受信系6からの信号をCPU8でフ
ーリエ変換、補正係数計算、差分処理、画像再構成、投
影処理等の処理を行い、任意断面の信号強度分布や複数
の信号に適当な演算を行って得られた分布を画像化して
ディスプレイ20に表示する。
【0022】次に上記MRI装置に備えられたパルスシ
ーケンスについて説明する。図2(a)は、上記MRI
装置に備えられたパルスシーケンスの一例を示す図であ
る。このパルスシーケンスでは、図示するように、被検
体の所定の領域(スラブ)を選択する傾斜磁場202と同
時にRFパルス201を印加し、選択された領域のスピン
を励起する。次いで、読み出し傾斜磁場203の極性を反
転させながら連続して印加してエコー204を発生させ
る。尚、図では簡単にするために3つのエコーしか示し
ていないが、1回の繰り返し時間TRで取得するエコー
数は3に限定されず、それ以上であってもよい。
【0023】このように時系列的に発生するエコー毎
に、スライスエンコード傾斜磁場205、位相エンコード
傾斜磁場206をそれぞれブリップ状に印加する。これら
傾斜磁場の強度によって、同図(b)に示すk空間(kz-
ky空間)におけるエコーの配列が決定される。ここでは
傾斜磁場強度は、エコー番号の小さいものから順に、k
空間の原点を始点として漸次原点からの距離が広がるよ
うに配置される。図2(b)は、同図(a)の3つのエコ
ーのkz-ky空間への配置例を示したものであり、第1エコ
ーは、スライスエンコードkz1=0、位相エンコードky1=
0の原点a(0,0)のデータとなり、第2エコー、第3エ
コーは、それぞれ座標b(kz2,ky2)、c(kz3,ky3)の
データとなる。ここで、b、cの原点からの距離は、√
(kz22+ky22)<√(kz32+ky32)を満たしている。
【0024】このようなパルスシーケンスを繰り返し、
繰り返し毎に得られる各エコーを、kz-ky空間の原点を
出発点とする螺旋を描くように配置し、kz-ky空間を満
たすデータを取得する。kz-ky空間におけるデータ配列
の例を図3に示す。図中、○内の数字1〜25は、計測の
順番を示す。ここでは、k空間の原点を出発点とし原点
からの距離が短い点から順に、時系列的に得られるエコ
ーを配置する。即ち、図2のパルスシーケンスにおける
第1エコーで原点のデータを取得し、第2エコーで原点
から一番近い距離にあるデータを取得し、第3エコー
でデータを取得し、繰り返し時間後の第1エコーでデ
ータ、第2エコーで、第3エコーで(以下、同
様)を取得するようにする。
【0025】図4は、別なデータ配列の例を示すもので
あり、この例では、1回の繰り返し時間TRで3つのエ
コーを取得するとして、このエコートレイン数に合わせ
てkz-ky空間をほぼ同心円状の三つの領域に分割し、一
番中心側の領域に第1エコー、中間の領域に第2エコ
ー、外側の領域に第3エコーを配置している。この実施
例では、同じエコー時間のエコーは同一領域に配置され
るので、エコー時間の相違による信号強度が画質に与え
る影響を極力少なくすることができる。特にS/Nの良
好な第1エコーをk空間の低周波領域に配置することに
より良好な画像を得ることができる。
【0026】尚、図4中、kz-ky座標を確定する四角形
とそれに内接する円との間の領域については、図3の場
合と同様の規則に従って傾斜磁場を設定し、四角形(直
方体)で囲まれる全ての領域を計測しても良いし、計測
をすることなくゼロデータで埋めてもよい。
【0027】以上、本MRI装置が備えるパルスシーケ
ンスの一例を説明したが、このパルスシーケンスは、ス
ライスエンコード及び位相エンコードを1TR毎に別個
に制御しているので、セントリックオーダリングに限ら
ず、任意のオーダリングを組み合わせて適用することが
でき、従来のEPIと同様の高速シーケンスであってし
かもオーダリング選択の自由度を広げることができる。
このパルスシーケンスは、EPIを適用可能なMRI装
置であれば適用できるが、以下述べるように造影MRA
に好適である。
【0028】次に上記構成におけるMRI装置による造
影MRAについて説明する。まず被検体を静磁場磁石内
の測定空間に配置し、目的とする血管を含む撮像領域を
決定し、タイミング撮像を行なう。タイミング撮像と
は、目的血管における造影剤濃度の最適値に合わせたタ
イミングで撮像を行なうための手法で、主に二つの手法
がある。一つは、少量(約1〜2ml)の造影剤をテスト注
入して対象部位における時間−信号曲線を得、そこから
造影剤の到達時間を計測し、その結果をもとにして本撮
像を行なう方法(テストインジェクション法と呼ばれ
る)である。もう一つは、目的とする血管をリアルタイ
ムで観察し適切な信号上昇が得られた時点で撮像を開始
する方法であり、例えばモニタ領域内で特定の部位にR
OI(関心領域)を設定し、同部位の信号変化をモニタ
し、その値が設定した閾値を越えた時点で自動的に撮像
を開始する方法などがある。本実施形態においては、い
ずれを採用してもよい。
【0029】撮像は、図2に示すようなパルスシーケン
スに則り、1回の繰り返し時間内でスライスエンコード
及び位相エンコードをそれぞれ別個に付与しながら複数
のエコーを計測する。1回の繰り返し時間で計測するエ
コー数は図示する3に限定されないが、2〜5程度に押
さえることが好ましい。これは、造影MRAの場合に
は、造影剤によるT1強調を利用しているため、短いT
R/TEとすることにより画質の劣化を防止できるから
である。
【0030】このパルスシーケンスの繰り返しによりk
空間を埋めるデータが計測される。この際、エコーの計
測順序、即ちスライスエンコード及び位相エンコードの
付与方法は、k空間の原点に最も近い低周波領域のデー
タを始点とし、漸次、原点からの距離が遠くなる点を計
測する。好適には、図4に示すように、ky-kz空間を原
点を中心とする同心円で分割し、同じエコー時間TE
(エコー番号)のエコーが、分割された領域の同一領域
に配置されるようにする。これにより、エコー時間の相
違による信号強度の変動が画質に与える影響を最小限に
することができる。
【0031】こうして全てのk空間データを計測した
後、3D−フーリエ変換等の演算を施すことにより、目
的とする血管を含む撮像領域の画像を得る。この画像で
は、造影剤を含む目的血管が高信号で描出される。さら
に造影前に同様の撮像をすることにより得られた画像と
の差分処理を行うことにより、目的血管の周囲の組織や
目的血管の近傍にある目的以外の静脈血管等を除去し、
目的血管のみを描出することができる。
【0032】図5に造影剤濃度の撮像との関係を示す。
図中、縦軸は造影剤濃度、横軸は時間であり、グラフ中
の縦線は1回の撮像の間隔を示す。同図(a)は本実施
形態による造影MRAの場合、(b)は従来のグラディ
エントエコー法による造影MRAの場合である。図示す
るように、従来のMRAでは撮像を造影剤ピークの前後
にまたがって行わなければならないのに対し、本実施形
態のMRAによれば、撮像開始から短時間で(エコート
レイン数が3である図2のパルスシーケンスを採用した
場合には、従来のグラディエントエコー法によるシーケ
ンスの1/3の時間で)、計測を行うことができるので、
目的血管における造影剤濃度が最適値にある間に全ての
計測を終えることができる。従って、比較的速度の速い
動脈を描画する場合でも、静脈からの信号が混入するこ
となく動脈のみを高信号で描出することができる。また
従来のMRAでは撮像タイミングのずれが大幅に画質を
劣化させるのに対し、本実施形態のMRAでは撮像タイ
ミングのずれを抑制し、画質の劣化を防止できる。
【0033】以上、本発明のMRI装置を用いた造影M
RAの一実施形態として、エリプティカルセントリック
オーダリングで造影MRAを実施する場合を説明した
が、例えば、静脈の描画の際には、他のオーダリング
(例えばシーケンシャル)を採用することも可能であ
る。また本発明のMRI装置は、造影MRAに好適であ
るが、他の撮像にも利用することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、EPIを基礎とする高
速撮像法であって任意のデータ収集法を採用することが
可能なMRI装置が提供される。また本発明によれば、
造影MRAにおいて、目的血管を高コントラスト且つ高
空間分解能で描出したの画像を提供することができる。
さらに本発明によれば、造影MRAにおいて撮像タイミ
ングのずれを抑制し、速度の速い動脈であっても静脈像
の混入のない画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示
す図。
【図2】(a)は本発明のMRI装置が備えるパルスシ
ーケンスの一例を示す図、(b)は(a)のパルスシーケ
ンスの実行によって発生する複数のエコーのk空間座標
との関係を示す図。
【図3】本発明におけるデータ配列の一例を示す図。
【図4】本発明におけるデータ配列の他の例を示す図。
【図5】本発明を適用したMRA及び従来のMRAにお
ける撮像と造影剤濃度との関係を示す図。
【図6】従来のEPI法によるパルスシーケンスを示す
図。
【符号の説明】
1・・・被検体、2・・・静磁場発生磁石、3・・・傾斜
磁場発生系、4・・・シーケンサ、5・・・送信系、6・
・・受信系、7・・・信号処理系、8・・・CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 貴之 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 Fターム(参考) 4C096 AA11 AB02 AB25 AD06 BA10 BA18 BA42 BB32 DB03 FC14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検体が置かれる空間に静磁場を発生する
    静磁場発生手段、前記空間に磁場勾配を生成する傾斜磁
    場発生手段、前記被検体に高周波磁場を印加する手段、
    前記被検体から発生する核磁気共鳴信号を検出する受信
    手段、前記核磁気共鳴信号を用いて前記被検体の画像を
    再構成し、表示する画像再構成手段、前記傾斜磁場発生
    手段、高周波磁場発生手段及び受信手段をそれぞれ所定
    のパルスシーケンスに従い制御する制御手段を備えた磁
    気共鳴イメージング装置において、 前記制御手段はパルスシーケンスとして、1回の繰り返
    し時間内でスピン励起のための高周波磁場印加後、読み
    出し傾斜磁場の反転により時系列的に複数のエコーを発
    生させ、その際、各エコー毎に少なくとも二軸方向の傾
    斜磁場をブリップ状に印加し、繰り返し時間毎に別個に
    傾斜磁場強度を変化させて、三次元k空間を占めるデー
    タを任意の順序で計測するパルスシーケンスを備えたこ
    とを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置
    であって、前記制御手段は、時系列的に発生する複数の
    エコーが、三次元k空間の低周波領域から漸次高周波領
    域に向かって配置されるように前記傾斜磁場発生手段を
    制御することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の磁気共鳴イメージン
    グ装置であって、前記制御手段は、三次元k空間を原点
    を中心とする同心円で分割した各領域に、前記複数のエ
    コーのうちエコー時間が同一であるエコーをそれぞれ配
    置するように前記傾斜磁場発生手段を制御することを特
    徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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