JP2003142685A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2003142685A
JP2003142685A JP2001340436A JP2001340436A JP2003142685A JP 2003142685 A JP2003142685 A JP 2003142685A JP 2001340436 A JP2001340436 A JP 2001340436A JP 2001340436 A JP2001340436 A JP 2001340436A JP 2003142685 A JP2003142685 A JP 2003142685A
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semiconductor
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Kenichiro Takahashi
健一郎 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ディスプレイパネルの駆動用半導体装置である
出力段CMOSのPMOSにおいて、画素に蓄積された
電力を回収する時に寄生バイポーラトランジスタにより
ドレイン拡散層から注入される正孔を、半導体基板に至
る前までに再結合させることによって、電力回収効率の
向上を図る。 【解決手段】第1導電型の半導体基板の表面に第2導電
型の半導体層が形成され、前記第1導電型の半導体基板
と前記第2導電型の半導体層の間に第2導電型の高濃度
埋込拡散層が形成され、前記第2導電型の半導体層内
に、第1導電型の拡散層を有する半導体装置において、
前記第2導電型の高濃度埋込拡散層に内包される領域に
少数キャリアのライフタイムを抑制する原子的な配列構
造を導入したことを特徴とする半導体装置に存する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置に関
し、電界を与えて発光させる方式のELディスプレイや
プラズマディスプレイといった、特に、容量性負荷を駆
動するドライバ装置用の半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のELディスプレイの駆動回路の構
成と駆動用の半導体装置を図5〜図8を用いて説明す
る。 図6はELディスプレイ装置の回路構成図、図8
はELディスプレイパネルの駆動用半導体装置(図6の
32)における出力段CMOS40の断面図、図5は出
力段CMOS40の内のPチャネルMOSFET(PM
OS)140の拡大した断面図、図7はELディスプレ
イパネルの駆動用半導体装置32における関係部の波形
を示している。
【0003】図6において、ELディスプレイパネル3
1は、縦横方向にそれぞれ等間隔で格子状に電極38、
39が構成されている。各交点がそれぞれ画素となり、
ELディスプレイやプラズマディスプレイは縦側電極3
8と横側電極39との間に高電界を発生させて発光させ
る原理上、必然的にそれぞれの画素には大きな容量37
が寄生する。
【0004】駆動用半導体装置32には、一個の半導体
チップに数十個の高耐圧CMOS40がアレイ状に配列
されている。これらの高耐圧CMOS40の論理制御は
同じ駆動用半導体装置32に混載されたシフトレジスタ
回路やラッチ回路といった低圧系CMOS制御回路でな
されるが、本発明に直接関係ないため図示されていな
い。尚、高耐圧CMOS40には構造上寄生バイポーラ
トランジスタ34が存在する。この寄生バイポーラトラ
ンジスタ34は、ELディスプレイ装置としての消費電
力に大きく影響するものであり、原理については後述す
る。
【0005】駆動用半導体装置32の出力段CMOS4
0において、低電位側電源41は接地電位、高電位側電
源36は電源電圧制御回路33から給電される。尚、電
源電圧制御回路33も高耐圧CMOS構成であり、その
低電位側電源は接地電位42、高電位側電源は70Vの
定電圧源35に接続されている。
【0006】図7は駆動用半導体装置32における関係
部の波形である。出力CMOSアレイ高電位側電源端子
36には、制御回路33によって周期的な矩形波50が
印加される。多数の出力端子中の任意の第i番目の出力
端子、例えば出力端子44において、そのCMOSの論
理状態51は画像情報により決定される。第i番出力端
子44の電圧は、高電位側電源端子36に印加される周
期的な矩形波50と、第i番出力CMOSの論理状態5
1および、容量性の負荷より、52に図示された波形に
なる。ここで、CMOSの論理状態が“H“とはPMO
SがオンでNMOSがオフの状態であり、”L“とはP
MOSがオフでNMOSがオンの状態を示す。55は負
荷への充電過程、56は負荷からの放電過程となる。5
3は第i番出力端子44における電流波形である。正方
向は出力端子から出て行く方向である。57は第i番出
力端子44に対応する縦側電極38への充電電流であ
り、58は第i番出力端子44に対応する縦側電極38
からの放電電流である。
【0007】充電過程55での充電電流57の経路は図
6中に47で示している。70Vの高圧定電圧電源35
から47の経路で電流が流れ、縦側電極38へ充電され
る。一方放電時であるが、放電過程56での放電電流5
8の経路は図6中に48で示している。この場合、
番出力段CMOSの論理状態51がPMOSがオンでN
MOSがオフの“H“状態を維持したまま高電位側電源
端子36に印加される電圧50が70Vから0Vまで落
ちるため、PMOSの両端の電位が逆転し、電源側(ソ
ース側)59が0V、ドレイン側44が70Vになる。
即ち、ソースとドレインの電位が逆転する形で縦側電極
38に充電された電荷が放電電流として高電位側電源端
子36に48で示す経路で流れる。この時、寄生バイポ
ーラトランジスタの増幅作用のため、接地側42へ流れ
る経路61が生成される。
【0008】高圧定電圧電源35からELディスプレイ
パネルの対象電極38に充電されるため、放電時、その
放電電流を接地側42へ流すと負荷の容量成分に蓄積さ
れた電力は回収されないが、放電電流を高圧定電圧電源
35へ戻せれば、負荷の容量成分に蓄積された電力を回
収することができ、その分、ELディスプレイ装置の消
費電力を低減させることができる。この、放電電流を高
圧定電圧電源35へ戻すことができて電力を回収できる
電流成分と、放電電流を高圧定電圧電源35へ戻すこと
ができずに電力を回収できない電流成分の比は、1 対
寄生バイポーラトランジスタの電流増幅率hFEになる。
【0009】図8は、駆動用半導体装置(図6中の3
2)における出力段CMOSの断面図である。P型半導
体基板1の上にN型エピタキシャル層4が形成され、N
型エピタキシャル層4は、P型絶縁分離層2によって、
高耐圧Nチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ1
39と、高耐圧Pチャネル絶縁ゲート型電界効果トラン
ジスタ140に分離される。尚、図中には示していない
が、低圧系制御回路もP型絶縁分離層2によって、同じ
半導体基板中に分離形成されている。
【0010】高耐圧Nチャネル絶縁ゲート型電界効果ト
ランジスタ139はVDMOS構造になっており、P型
ベース拡散層135、ゲート電極109、ソース電極1
1ドレイン電極110が図示された様に構成される。
尚、ドレイン電流は、N型高濃度埋込拡散層3とN型高
濃度引き出し拡散層125によって、引き出される。8
は絶縁膜、138は表面絶縁膜を示している。
【0011】高耐圧PMOS140は高耐圧仕様のP型
ドレイン拡散層5を有する横型構造である。ゲート電極
9、ソース電極11、ドレイン電極10が図示された様
に構成される。一方、図6にも示した寄生バイポーラト
ランジスタ34は、P型ドレイン拡散層5の下部に図示
された様に形成される。寄生バイポーラトランジスタ3
4の電流増幅率hFEを低く抑えるため、5×1018
/cmの不純物濃度を有するN型高濃度埋込拡散層3が
P型半導体基板1とN型ウェル拡散層4の間に形成され
ている。
【0012】図5は、駆動用半導体装置32の出力段C
MOS40の内のPMOSを構成する半導体装置の断面
図である。電力回収時には、ドレイン電極とソース電極
との間に通常のMOSFET動作とは逆極性の電位が印加され
る。図5で言えば、ドレイン電極10に70Vが、ソー
ス電極11に0Vが印加されるので、P型ドレイン拡散
層5とそれをとりまくN型ウェル拡散層4とのPN接合に
は順方向電圧が印加され、順方向電流が流れる。 順方
向電流はN型ウェル拡散層4からP型ドレイン拡散層5
に電子が注入されて流れる電子電流と、それとは逆方向
に、P型ドレイン拡散層5からN型ウェル拡散層4に正
孔が注入されて流れる正孔電流から成り、順方向電流は
この電子電流と正孔電流の和になる。正孔電流はその大
部分がN型高濃度埋込拡散層3を貫通しP型半導体基板
1にまで流れこみ、電力としては回収できない電流成分
を構成する。(正孔の拡散長>>寄生バイポーラのベー
ス幅) 従って、全体の電流に対する電子電流の比を可
能なかぎり大きくさせることが電力回収の効率を向上さ
せる上で必要である。N型高濃度埋込拡散層3の不純物
濃度を5×1018個/cm程度の高濃度とすると、電
流増幅率hFEは0.5から0.07程度までは低下する
ものの、0.07あたりが限界となることが実験的に確
認されている。したがって、負荷の容量成分に蓄積され
た電力から回収されるべき回収電流の7%程度は回収不
可能な領域に流出してしまうことになる。
【0013】この解決策の一つとして、従来回収不可能
な領域に流出してしまう電流をスイッチング素子を用い
た回路的な手法で接地側に流れることを防止する技術
は、特許第3050167号に開示されているが、半導
体基板自体を充放電することは不可避であるため、少な
からず半導体基板の充放電に伴う電力損失が発生し,特
にこの損失は周波数が高くなると増加する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の高濃度
埋込層を備える従来の半導体装置においては、未だ回収
されるべき電流の7%程度が回収不可能な電流となって
いるが、本発明は、回収不可能な充電電荷をほとんどゼ
ロにすることができるもので、電力回収効率の観点で更
に充分な向上を図るものです。即ち、ディスプレイパネ
ルの駆動用半導体装置である出力段CMOSのPMOS
において、画素に蓄積された電力を回収する時に寄生バ
イポーラトランジスタによりドレイン拡散層から注入さ
れる正孔を、半導体基板に至る前までに再結合させるこ
とによって、電力回収効率の向上を図るものです。
【0015】本発明の目的は、プラズマディスプレイパ
ネル(以降PDP)や、エレクトロルミネッセンスディ
スプレイパネル(以降ELDP)の消費電力を抑制でき
る駆動用の半導体装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の要
旨は、第1導電型の半導体基板の表面に第2導電型の半
導体層が形成され、前記第1導電型の半導体基板と前記
第2導電型の半導体層の間に第2導電型の高濃度埋込拡
散層が形成され、前記第2導電型の半導体層内に、第1
導電型の拡散層を有する半導体装置において、前記第2
導電型の高濃度埋込拡散層に内包される領域に少数キャ
リアのライフタイムを抑制する原子的な配列構造を導入
したことを特徴とする、半導体装置に存する。請求項2
記載の発明の要旨は、前記少数キャリアのライフタイム
を抑制させる原子的な配列構造として、結晶欠陥を導入
したことを特徴とする、請求項1記載の半導体装置に存
する。請求項3記載の発明の要旨は、前記少数キャリア
のライフタイムを抑制させる原子的な配列構造として、
珪素結晶中に、硼素、リン、砒素、アンチモン以外の原
子を導入したことを特徴とする、請求項1に記載の半導
体装置に存する。請求項4記載の発明の要旨は、前記少
数キャリアのライフタイムを抑制させる原子的な配列構
造として、珪素結晶中に、酸化珪素、窒化珪素、非晶質
珪素、多孔質珪素の少なくともひとつを含むこれらを組
み合わせた物質を島状に存在させたことを特徴とする、
請求項1に記載の半導体装置に存する。
【0017】請求項5記載の発明の要旨は、前記第1導
電型の拡散層をドレイン拡散層とする第1導電型の横型
絶縁ゲート型電界効果トランジスタであることを特徴と
する、請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置に
存する。請求項6記載の発明の要旨は、前記第1導電型
の拡散層をアノード拡散層とする拡散接合ダイオードで
あることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記
載の半導体装置に存する。請求項7記載の発明の要旨
は、前記第1導電型の拡散層を第1導電型ベース拡散層
とする第2導電型の横型拡散チャネル絶縁ゲート型電界
効果トランジスタ(LDMOS)であることを特徴とする、
請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置に存す
る。
【0018】PDPやELDPに充電された電力を放電
時に回収する際にウェルと基板間に高電圧が印加される
ため、駆動用半導体装置の出力段トランジスタのドレイ
ンとウェル及び基板で構成される寄生バイポーラトラン
ジスタ(ドレインとウェルで寄生ダイオード)が介在し
て、寄生バイポーラトランジスタの電流増幅率hFEを乗
じた大きさの電流がウェルと半導体基板間に流れてしま
い、7%の電流を回収できない。
【0019】本発明は、これ以上の電力回収効率の向上
(hFEの抑制)を行うためには、第1導電型の拡散層で
あるドレイン拡散層に電子が注入されて流れる電子電流
の構成比をさらに向上させるよりも、ドレイン拡散層か
ら下方向に注入される正孔を、半導体基板に至る前まで
に第2導電型の高濃度埋込拡散層に内包される少数キャ
リアのライフタイム抑制領域で再結合させることによっ
て、半導体基板にまで至る正孔の総数を抑制させる方が
効果的であるとの考えに基づくものである。即ち、寄生
バイポーラトランジスタのコレクタ電流として半導体基
板に流れて回収不能となるはずの正孔電流を再結合によ
って消滅させ、その消滅した電流分をベース・エミッタ
間に流れる電子電流として発生させることにより、全体
の電流に対する電子電流の構成比をより向上させるもの
である。
【0020】本発明の構造を有する半導体装置をこれら
ディスプレイの電極を駆動する素子として利用すれば、
パネルの画素に蓄積された電力を回収する時、少数キャ
リアを半導体基板に至る前に高濃度埋込拡散層内の少数
キャリアのライフタイムを抑制する原子的な配列構造に
より少数キャリアを再結合させるため、半導体基板に至
る少数キャリアをほとんど完全に抑制することができ、
負荷からの電力回収の効率を向上させて、PDPやEL
DPのディスプレイシステムの消費電力を低減すること
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態につい
て、図1〜図4を用いて説明する。 (第1の実施の形態)まず、第1の実施の形態について
説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の半導体装
置の構成を示す断面図である。この半導体装置は高耐圧
仕様のP型ドレイン拡散層5を有する横型絶縁ゲート型
FET(PMOS) である。P型半導体基板1の上にN型ウェル拡散層4が
設けられ、N型ウェル拡散層4は、P型エピタキシャル
層2によって絶縁分離されてる。ゲート電極9、ソース
電極11、ドレイン電極10が図示された様に構成され
る。一方、寄生バイポーラトランジスタは、P型ドレイ
ン拡散層5をエミッタ領域、N型ウェル拡散層4をベー
ス領域、P型半導体基板1をコレクタ領域として形成さ
れる。寄生バイポーラトランジスタの電流増幅率hFEを
低く抑えるため、N型高濃度埋込拡散層3がP型半導体
基板1とN型ウェル拡散層4の間に形成され、更にこの
N型高濃度埋込拡散層3に内包される領域に結晶欠陥や
局所的な非連続結晶構造等の少数キャリアのライフタイ
ムを抑制する原子的な配列構造が導入されている。
【0022】少数キャリアのライフタイムを抑制する原
子的な配列構造としては、結晶欠陥を導入するものであ
れば良く、珪素結晶中に、硼素、リン、砒素、アンチモ
ン以外の原子を導入して実現したものでも良い。更に珪
素結晶中に、酸化珪素、窒化珪素、非晶質珪素、多孔質
珪素の少なくともひとつを含むこれらを組み合わせた物
質を島状に存在させたものによって、ライフタイム抑制
点を構成することもできる。
【0023】製造方法としては、ライフタイム抑制点1
2を形成させる工程以外はなんら特別なプロセスは必要
とせず、通常のプロセスで実現できる。即ち、P型半導
体基板1上の所定の領域にアンチモン等を拡散させた
り、リン等のイオン注入を行ったりしてN型高濃度埋込
拡散層3を形成しておき、その上にP型エピタキシャル
層2を成長し、N型高濃度埋込拡散層3の上方に当たる
位置のP型エピタキシャル層2上の所定の領域からN型
ウェル拡散層4を形成し、N型ウェル拡散層4内に、P
型拡散層5を形成し、この間の適当な工程において、N
型ウェル拡散層4の深い接合領域の一部がN型高濃度埋
込拡散層3の接合領域の一部に重なる様にN型高濃度埋
込拡散層3とN型のウェル拡散層4を再分布させて押し
込む熱処理等を必要に応じ行う。
【0024】又,ライフタイム抑制点12を形成させる
プロセスは現在利用可能な技術を適用できる。 即ち、
ライフタイム抑制点12を形成させる工程は、N型高濃
度埋込拡散層3の不純物導入工程の直前または直後の工
程で、N型高濃度埋込拡散層3を形成する領域の全域あ
るいはこの領域内部に島状に選択させた領域にヘリウム
をイオン注入することで形成できる。ライフタイムを抑
制させるプロセスとしては、埋込拡散層形成時に同じ場
所にヘリウムイオンをイオン注入するなどの通常の手法
で実現できる。ヘリウムイオンの注入による局所的なラ
イフタイム抑制に関しては、例えば、Proceedings of 1
998 International Symposium on Power Semiconductor
Devices & ICs pp309-312 ”A Novel Concept for Fast
Recovery Diodes havingJunction Charge Extraction
(JCE) Regions” や、IEEE Electron Device LettersVo
l. 18, No.7, July 1997 pp333-335 “Innovative Loca
lization Lifetime Controlin High-Speed IGBT’s”
で紹介されている。以上の拡散領域を形成した後に表面
に絶縁膜8を形成し、P型ドレイン拡散層5上の絶縁膜
8にドレインコンタクト用の開口窓を形成し、この開口
領域にP型高濃度拡散層7を形成し、同様にN型ウェル
拡散層4上の絶縁膜8にソースコンタクト用の開口窓を
形成し、この開口領域にP型高濃度拡散層7とN型高濃
度拡散層6を隣接して形成し、N型ウェル拡散層4のチ
ャネル領域上の絶縁膜8上にゲート電極9を、ドレイン
コンタクト開口領域のP型高濃度拡散層7上にドレイン
電極10を、ソースコンタクト開口領域のP型高濃度拡
散層7とN型高濃度拡散層6上にソース電極11を形成
してなる。
【0025】パネル電極に蓄積された電力を回収する際
に、ドレイン電極10とソース電極11の間に通常MOSF
ETとして印加されるバイアスとは逆のバイアスが印加さ
れた場合、すなわちドレイン電極10の電位がソース電
極11の電位に対し、正極となる場合、図に示すよう
に、P型ドレイン拡散層5からそれをとりまくN型ウェ
ル拡散層4に向かい、正孔13が、これとは逆方向に電
子14がそれぞれ注入される。この時、ドレイン電極1
0とソース電極11が順方向のダイオードとして使われ
るが、このダイオードの領域からP型エピタキシャル層
2やP型半導体基板1に漏れ出す正孔電流は、電力とし
て回収できない電流成分であり損失となる。本実施の形
態では、P型半導体基板1の方向に向かおうとする正孔
13を、ライフタイム抑制点12にて付近にある自由電
子と再結合させ、P型半導体基板1への伝播を抑制させ
ている。
【0026】尚、図1の半導体装置がオフ状態で、ドレ
イン電極10とソース電極11に通常MOSFETとして印加
される極性のバイアスが印加された場合、P型ドレイン
拡散層5とN型ウェル拡散層4とのPN接合部から空乏層
が成長するが、N型高濃度埋込拡散層3の濃度が5×1
18個/cm以上と充分に高いため、この空乏層はラ
イフタイム抑制点12まで到達することはなく、オフ状
態でのドレインソース間のリーク電流は発生しない。
【0027】また、N型ウェル拡散層4及びN型高濃度
埋込拡散層3と、P型半導体基板1との間には通常、電
源電圧が印加されているが、これらの間のPN接合部から
成長する空乏層も前述同様、ライフタイム抑制点12ま
で到達することはなく、電源間のリーク電流も発生し得
ない。ライフタイム抑制点12としては、例えば本半導
体装置の基礎組成がシリコンの場合、ヘリウムに限定さ
れるものではなく、例えば、珪素結晶中に、硼素、リ
ン、砒素、アンチモン以外の原子を導入して実現したも
のでも良い。更に,酸化膜、窒化膜、アモルファスシリ
コン、多孔質シリコンなどの単一もしくは組み合わせた
ものを微小な島状に残してからエピタキシャル成長を行
なって形成させるなどの方法でも可能である。
【0028】(第2の実施の形態)次に、第2の実施の
形態について説明する。図2は本発明の第2の実施の形
態の半導体装置の構成を示す断面図である。本発明はP
型半導体基板1上にN型エピタキシャル層15を形成
し、島状に分離区分させるためにP型分離拡散16を拡
散形成させた、いわゆる接合分離構造を横型絶縁ゲート
型FETに適用した場合の実施の形態である。 第1の実
施の形態よりも拡散プロセスの工程数は、若干増える
が、エピタキシャル層の伝導率が同じであるならば、第
1の実施の形態におけるP型エピタキシャル層よりも本
実施の形態におけるN型エピタキシャル層の方が約3分
の1の不純物濃度にできるために、表面拡散層の不純物
濃度もその分だけ低濃度化が可能となり、第1の実施の
形態よりも高い定格電圧の素子に適用できるようにな
る。その他の原理等は第1の実施の形態と同様である。 (第3の実施の形態)次に、第3の実施の形態について
説明する。図3は本発明の第3の実施の形態の半導体装
置の構成を示す断面図である。第1や第2の実施の形態は
MOSFETに適用した例であるが、第3の実施の形態はダイ
オードに適用した例である。 第1の実施の形態に対し
て、MOSゲート機構を削除した構造となっている。 PDP
やELDPの電力回収において、第1や第2の実施の形態に示
したように、出力トランジスタのドレインソース間ダイ
オードを利用した方式もあるが、このように、P型拡散
層をアノード拡散層とする横型の拡散接合ダイオードを
専用のダイオードとして利用する方式も可能である。
この場合にも第1や第2の実施の形態と同様に本発明を適
用できる。
【0029】(第4の実施の形態)次に、第4の実施の
形態について説明する。図4は本発明の第4の実施の形
態の半導体装置の構成を示す断面図である。これは接合
分離構造における横型拡散チャネル絶縁ゲート型電界効
果トランジスタに適用させた例であり、2重拡散ラテラ
ルMOS(LDMOS)と呼ばれている。第1や第2の実施の
形態はCMOS構成のPMOSを想定して適用させた例であるの
に対し、本実施の形態はハイサイド及びローサイドとも
にNMOSであるアプリケーションのハイサイド用のNMOSを
想定している。 CMOS構成においては、PMOSのドレイン
拡散層から下方向のN型領域に正孔が注入され、P型半導
体基板にまで至ることが問題であったのに対し、LDMOS
を用いた、NMOS-NMOSのアプリケーションでは、ハイサ
イド側のPベース拡散層20から下方向のN型エピタキシ
ャル層15に正孔が注入され、P型半導体基板1にまで
至ることが問題となる。この場合にも本発明を適用する
ことにより、第1や第2の実施の形態と同様にこの問題を
解決できる。
【0030】
【発明の効果】本発明の半導体装置によりディスプレイ
の電極を駆動すれば、パネルの画素に蓄積された電力を
回収する時に、寄生バイポーラトランジスタのエミッタ
・ベース接合が順バイアスとなり、コレクタ領域に少数
キャリアが注入されるが、高濃度埋込拡散層内の少数キ
ャリアのライフタイムを抑制する原子的な配列構造によ
り、この少数キャリアを回収不能な半導体基板に至る前
にほとんど完全に抑制することができるため、負荷から
の電力回収の効率を向上させ、PDPやELDPのディ
スプレイシステムの消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の半導体装置の構成
を示す断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の半導体装置の構成
を示す断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の半導体装置の構成
を示す断面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態の半導体装置の構成
を示す断面図である。
【図5】従来の出力段CMOSにおけるPMOSを示す
断面図である。
【図6】従来のELディスプレイ装置を示す構成図であ
る。
【図7】ELディスプレイパネルの駆動用半導体装置に
おける関係部の波形図である。
【図8】従来のディスプレイパネルの駆動用半導体装置
における出力段CMOSを示す断面図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 P型エピタキシャル層 3 N型高濃度埋込拡散層 4 N型ウェル拡散層 5 P型ドレイン拡散層 6 N型高濃度拡散層 7 P型高濃度拡散層 8 絶縁膜 9 ゲート電極 10 ドレイン電極 11 ソース電極 12 ライフタイム抑制点 13 正孔 14 電子 15 N型エピタキシャル層 16 P型分離拡散 17 アノード拡散層 18 アノード電極 19 カソード電極 20 P型ベース拡散層 21 N型コレクタ拡散層 31 ELディスプレイパネル 32 駆動用半導体装置 33 高圧電源制御回路 33S スイッチング素子(第2のスイッチング素子) 34 寄生バイポーラトランジスタ 35 高圧定電圧電源(70V) 36 高電位側電源端子 37 画素に寄生する容量 38 ELディスプレイパネルの縦側電極 39 ELディスプレイパネルの横側電極 40 駆動用半導体装置における出力段CMOS 41 低電位側電源端子 42 接地電位(0V) 43、45、46 出力端子 44 第i番出力端子 47 対象電極を充電させる際に流れる電流 48 対象電極を放電させる際に流れる電流 49 通常の対象電極からの放電電流 50 電圧波形 51 第i番の出力CMOSの論理状態 52 第i番出力の出力電圧波形 53 第i番出力の出力電流波形 55 電極線への充電過程 56 電極線からの放電過程 57 電極線への充電電流 58 電極線からの放電電流 59 高電位側電源線 60 低電位側電源線 61 寄生バイポーラトランジスタの動作によって流れ
る電流 109 ゲート電極 110 ドレイン電極 111 ソース電極 125 N型高濃度引き出し拡散層 135 P型ベース拡散層 138 表面絶縁膜 139 Nチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ 140 Pチャネル絶縁ゲート型電界効果トランジスタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板の表面に第2導
    電型の半導体層が形成され、前記第1導電型の半導体基
    板と前記第2導電型の半導体層の間に第2導電型の高濃
    度埋込拡散層が形成され、前記第2導電型の半導体層内
    に、第1導電型の拡散層を有する半導体装置において、
    前記第2導電型の高濃度埋込拡散層に内包される領域に
    少数キャリアのライフタイムを抑制する原子的な配列構
    造を導入したことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記少数キャリアのライフタイムを抑制
    させる原子的な配列構造として、結晶欠陥を導入したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記少数キャリアのライフタイムを抑制
    させる原子的な配列構造として、珪素結晶中に、硼素、
    リン、砒素、アンチモン以外の原子を導入したことを特
    徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記少数キャリアのライフタイムを抑制
    させる原子的な配列構造として、珪素結晶中に、酸化珪
    素、窒化珪素、非晶質珪素、多孔質珪素の少なくともひ
    とつを含むこれらを組み合わせた物質を島状に存在させ
    たことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第1導電型の拡散層をドレイン拡散
    層とする第1導電型の横型絶縁ゲート型電界効果トラン
    ジスタであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第1導電型の拡散層をアノード拡散
    層とする拡散接合ダイオードであることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記第1導電型の拡散層を第1導電型ベ
    ース拡散層とする第2導電型の横型拡散チャネル絶縁ゲ
    ート型電界効果トランジスタ(LDMOS)であることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体装
    置。
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