JP2003142346A - 電解コンデンサ用電解液及びそれを用いた電解コンデンサ - Google Patents
電解コンデンサ用電解液及びそれを用いた電解コンデンサInfo
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Abstract
性の高い電解コンデンサ用電解液を提供することであ
る。 【解決手段】 テトラフルオロアルミン酸イオンを含有
することを特徴とする電解コンデンサ用電解液、及び、
塩と溶媒を含む電解コンデンサ用電解液であって、25
℃における電気伝導率X(mS・cm-1)とコンデンサの耐
電圧Y(V)が、 式(I): Y≧−7.5X+150 かつ X≧4、Y>0 の関係を満たすことを特徴とする電解コンデンサ用電解
液である。
Description
電解液及びそれを用いた電解コンデンサに関する。
きな静電容量を有する点に特徴があり、低周波のフィル
ターやバイパス用に多用されている。電解コンデンサ
は、一般に陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回
し、これをケースに収納して密封した構造を有する(図
1及び図2参照)。陽極箔には誘電体層として絶縁性酸
化皮膜を形成したアルミニウムやタンタル等の金属が使
用され、陰極箔にはエッチング処理を施したアルミニウ
ム箔が一般に使用されている。そして、陽極と陰極の間
に介在するセパレータには両極の短絡を防ぐために電解
液が含浸されており、真の陰極として機能している。こ
のため、電解液は電解コンデンサの特性に大きな影響を
与える重要な構成物である。
ンデンサのエネルギー損失やインピーダンス特性等に直
接関わることから、高い電気伝導率を有する電解液の開
発が盛んに行われている。例えば、γ−ブチロラクトン
等の非プロトン性溶媒にフタル酸やマレイン酸等の第四
級アンモニウム塩(特開昭62−145715号公報及
び特開昭62−145713号公報)や第四級アミジニ
ウム塩(国際公開:WO95/15572号パンフレッ
ト及び特開平9−283379号公報)を溶解した電解
液が提案されている。しかし、これらの電解液は、イオ
ンの移動度が十分でなく、また陽極アルミニウムの化成
性も不十分であったため、一般に定格電圧が35V以下
のコンデンサにしか用いることができなかった。すなわ
ち、これらの電解液においては、一般に電気伝導率Xは
13mS・cm-1程度以下であり、耐電圧Yは100V程度
以下のものしか得られず、かつ、電気伝導率Xが比較的
大きな13mS・cm-1という値を示す電解液においては、
耐電圧が約60Vと小さく、一方、耐電圧Yが比較的大
きな100Vという値を示す電解液においては、電気伝
導率が8mS・cm-1程度と小さかった。
液は、電気伝導率がより高く、熱安定性により優れ、耐
電圧性のより高い性質が要求されており、またこれらの
性質を兼ね備えることが必要とされている。また電解コ
ンデンサにおいても、インピーダンスがより低く、熱安
定性により優れ、耐電圧性のより高い電解コンデンサが
要求されており、またこれらの性質を兼ね備えることが
必要とされている。しかしながら、従来、このような要
望にこたえる電解コンデンサ用電解液及び電解コンデン
サは実現できていない。
ために鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、電解液を
構成する塩(カチオン成分及びアニオン成分)の選択、
溶媒の選択等を注意深く行うことにより、また、電解液
が特定の条件を満たす場合に、従来に比べて飛躍的に性
能の向上した、優れた電解コンデンサ用電解液及び電解
コンデンサを得ることができることを見出し、本発明を
完成するに至った。
酸イオンを含有する電解コンデンサ用電解液であり、テ
トラフルオロアルミン酸イオンを、テトラフルオロアル
ミン酸の第四級オニウム塩、アミン塩、アンモニウム塩
及びアルカリ金属塩からなる群より選択される1種以上
の塩の形態で含有する、上記の電解コンデンサ用電解液
である。
デンサ用電解液を用いた電解コンデンサであり、テトラ
フルオロアルミン酸イオンを含有する導電性材料を用い
る電気化学素子である。
デンサ用電解液であって、25℃における電気伝導率X
(mS・cm-1)とコンデンサの耐電圧Y(V)が、式
(I): Y≧−7.5X+150 かつ X≧4、Y>0 (I) の関係を満たすことを特徴とする電解コンデンサ用電解
液であり、更に式(II): Y≧−7.5X+150 かつ X≧8、Y>0 (II) の関係を満たす、上記の電解コンデンサ用電解液であ
る。
量%以上含有し、かつ該溶媒中の沸点250℃以上、融
点−60〜40℃、及び誘電率(ε、25℃)25以上
を有する溶媒の重量比率が、沸点190以上、250℃
未満、融点−60〜40℃、及び誘電率(ε、25℃)
25以上を有する溶媒の重量比率以上である、本発明
(2)の電解コンデンサ用電解液であり、電解液が、溶
媒を50重量%以上含有し、かつ該溶媒中の沸点190
℃以上、250℃未満、融点−60〜40℃、及び誘電
率(ε、25℃)25以上を有する溶媒の重量比率が、
沸点250℃以上、融点−60〜40℃、及び誘電率
(ε、25℃)25以上を有する溶媒の重量比率を上回
る、本発明(2)の電解コンデンサ用電解液である。
デンサ用電解液を用いた電解コンデンサである。
電解液及び電解コンデンサについて詳細に説明する。
ルミン酸イオンを含有する電解コンデンサ用電解液であ
る。電解コンデンサ用電解液中にアニオン成分としてテ
トラフルオロアルミン酸イオンを含有する場合に、電気
伝導率が高く、熱安定性に優れ、かつ耐電圧性の高い電
解液を得ることができることを見出したものである。
は、アルミニウム原子に四個のフッ素原子が結合してで
きる一価のアニオンであり、化学式:AlF4 -で表さ
れ、テトラフルオロアルミネートともいう。
はその一部にテトラフルオロアルミン酸イオンを使用し
たものであり、アニオン成分のうちテトラフルオロアル
ミン酸イオンが5〜100モル%であることが好まし
く、より好ましくは30〜100モル%、特に好ましく
は、50〜100モル%、最も好ましくは100モル%
である。
ン酸イオンを、塩の形態で電解液中に含有することがで
きる。テトラフルオロアルミン酸塩は、好適には第四級
オニウム塩、アミン塩、アンモニウム塩及びアルカリ金
属塩からなる群より選択される1種以上である。
四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、第四級イ
ミダゾリウム塩及び第四級アミジニウム塩が挙げられ
る。
ムイオンの好適な例としては、以下が挙げられる。 (i)テトラアルキルアンモニウム 例えば、テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチル
アンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリエ
チルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、
トリメチル−n−プロピルアンモニウム、トリメチルイ
ソプロピルアンモニウム、トリメチル−n−ブチルアン
モニウム、トリメチルイソブチルアンモニウム、トリメ
チル−t−ブチルアンモニウム、トリメチル−n−ヘキ
シルアンモニウム、ジメチルジ−n−プロピルアンモニ
ウム、ジメチルジイソプロピルアンモニウム、ジメチル
−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、メチルトリ
−n−プロピルアンモニウム、メチルトリイソプロピル
アンモニウム、メチルジ−n−プロピルイソプロピルア
ンモニウム、メチル−n−プロピルジイソプロピルアン
モニウム、トリエチル−n−プロピルアンモニウム、ト
リエチルイソプロピルアンモニウム、トリエチル−n−
ブチルアンモニウム、トリエチルイソブチルアンモニウ
ム、トリエチル−t−ブチルアンモニウム、ジメチルジ
−n−ブチルアンモニウム、ジメチルジイソブチルアン
モニウム、ジメチルジ−t−ブチルアンモニウム、ジメ
チル−n−ブチルエチルアンモニウム、ジメチルイソブ
チルエチルアンモニウム、ジメチル−t−ブチルエチル
アンモニウム、ジメチル−n−ブチルイソブチルアンモ
ニウム、ジメチル−n−ブチル−t−ブチルアンモニウ
ム、ジメチルイソブチル−t−ブチルアンモニウム、ジ
エチルジ−n−プロピルアンモニウム、ジエチルジイソ
プロピルアンモニウム、ジエチル−n−プロピルイソプ
ロピルアンモニウム、エチルトリ−n−プロピルアンモ
ニウム、エチルトリイソプロピルアンモニウム、エチル
ジ−n−プロピルイソプロピルアンモニウム、エチル−
n−プロピルジイソプロピルアンモニウム、ジエチルメ
チル−n−プロピルアンモニウム、エチルジメチル−n
−プロピルアンモニウム、エチルメチルジ−n−プロピ
ルアンモニウム、ジエチルメチルイソプロピルアンモニ
ウム、エチルジメチルイソプロピルアンモニウム、エチ
ルメチルジイソプロピルアンモニウム、エチルメチル−
n−プロピルイソプロピルアンモニウム、テトラ−n−
プロピルアンモニウム、テトライソプロピルアンモニウ
ム、n−プロピルトリイソプロピルアンモニウム、ジ−
n−プロピルジイソプロピルアンモニウム、トリ−n−
プロピルイソプロピルアンモニウム、トリメチルブチル
アンモニウム、トリメチルペンチルアンモニウム、トリ
メチルヘキシルアンモニウム、トリメチルヘプチルアン
モニウム、トリメチルオクチルアンモニウム、トリメチ
ルノニルアンモニウム等が挙げられる。これらはいずれ
も炭素数の和が4〜12であるが、本発明の電解液に
は、炭素数の和が13以上のものも使用することがで
き、例えばトリメチルデシルアンモニウム、トリメチル
ウンデシルアンモニウム、トリメチルドデシルアンモニ
ウム等が挙げられる。
和が4〜12のもの、及び、テトラフェニルアンモニウ
ム等の炭素数の和が13以上のものが挙げられる。
−N−メチルピロリジニウム、N,N−ジエチルピロリ
ジニウム、N,N−テトラメチレンピロリジニウム等の
ピロリジニウム;N,N−ジメチルピペリジニウム、N
−エチル−N−メチルピペリジニウム、N,N−ジエチ
ルピペリジニウム、N,N−テトラメチレンピペリジニ
ウム、N,N−ペンタメチレンピペリジニウム等のピペ
リジニウム;N,N−ジメチルモルホリニウム、N−エ
チル−N−メチルモルホリニウム、N,N−ジエチルモ
ルホリニウム等のモルホリニウムが挙げられる。これら
はいずれも炭素数の和が4〜12であるが、本発明の電
解液には、炭素数の和が13以上のものも使用すること
ができる。
オン 例えば、N−メチルピリジニウム、N−エチルピリジニ
ウム、N−n−プロピルピリジニウム、N−イソプロピ
ルピリジニウム、N−n−ブチルピリジニウム等のピリ
ジニウムを挙げることができる。これらはいずれも炭素
数の和が4〜12であるが、本発明の電解液には、炭素
数の和が13以上のものも使用することができる。
ムイオンの好適な例としては、テトラメチルホスホニウ
ム、トリエチルメチルホスホニウム、テトラエチルホス
ホニウム等を挙げることができる。これらはいずれも炭
素数の和が4〜12であるが、本発明の電解液には、炭
素数の和が13以上のものも使用することができる。
リウムイオンの好適な例としては、1,3−ジメチルイ
ミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウ
ム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチ
ル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチ
ルイミダゾリウム、1,2−ジエチル−3−メチルイミ
ダゾリウム、1,3−ジエチル−2−メチルイミダゾリ
ウム、1,2−ジメチル−3−n−プロピルイミダゾリ
ウム、1−n−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1
−メチル−3−n−プロピル−2,4−ジメチルイミダ
ゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウ
ム、1,2,3,4,5−ペンタメチルイミダゾリウ
ム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、
1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリウム、
1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリウム、
1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリウム、
1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−エチル−
1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,3−ジメ
チルベンゾイミダゾリウム、1−フェニル−3−メチル
イミダゾリウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリ
ウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリウ
ム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、
2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−
ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリウム等を挙げる
ことができる。これらは、いずれも炭素数の和が4〜1
2の第四級イミダゾリウムである。
13以上の第四級イミダゾリウムも使用することがで
き、好適な例としては、1,3−ジメチル−2−n−ウ
ンデシルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−
ヘプタデシルイミダゾリウム等を挙げることができる。
また、本発明の電解液には、ヒドロキシル基、エーテル
基を含有する第四級イミダゾリウムも使用することがで
き、好適な例としては、2−(2′−ヒドロキシ)エチ
ル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(2′−ヒ
ドロキシ)エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、
2−エトキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウ
ム、1−エトキシメチル−2,3−ジメチルイミダゾリ
ウム等を挙げることができる。
1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリ
メチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミ
ダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾ
リニウム、1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,2
−ジエチル−3−メチルイミダゾリニウム、1,3−ジ
エチル−2−メチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチ
ル−3−n−プロピルイミダゾリニウム、1−n−ブチ
ル−3−メチルイミダゾリニウム、1−メチル−3−n
−プロピル−2,4−ジメチルイミダゾリニウム、1,
2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、2−エチ
ル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメ
チル−2−n−プロピルイミダゾリニウム、1,3−ジ
メチル−2−n−ペンチルイミダゾリニウム、1,3−
ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリニウム、1,
3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−エチル−
1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−フェニ
ル−3−メチルイミダゾリニウム、1−ベンジル−3−
メチルイミダゾリニウム、1−フェニル−2,3−ジメ
チルイミダゾリニウム、1−ベンジル−2,3−ジメチ
ルイミダゾリニウム、2−フェニル−1,3−ジメチル
イミダゾリニウム、2−ベンジル−1,3−ジメチルイ
ミダゾリニウム等のイミダゾリニウム;1,3−ジメチ
ルテトラヒドロピリミジニウム、1,3−ジエチルテト
ラヒドロピリミジニウム、1−エチル−3−メチルテト
ラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチルテト
ラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリエチルテト
ラヒドロピリミジニウム、1−エチル−2,3−ジメチ
ルテトラヒドロピリミジニウム、2−エチル−1,3−
ジメチルテトラヒドロピリミジニウム、1,2−ジエチ
ル−3−メチルテトラヒドロピリミジニウム、1,3−
ジエチル−2−メチルテトラヒドロピリミジニウム、5
−メチル−1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネ
ニウム−5、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ4.
0〕ウンデセニウム−7等のテトラヒドロピリミジニウ
ムを挙げることができる。これらは、いずれも炭素数の
和が4〜12の第四級アミジニウムである。
13以上の第四級アミジニウムも使用することができ、
好適な例としては、1,3−ジメチル−2−n−ウンデ
シルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘ
プタデシルイミダゾリニウム等を挙げることができる。
また、本発明の電解液には、ヒドロキシル基、エーテル
基を含有する第四級アミジニウムも使用することがで
き、好適な例としては、2−(2′−ヒドロキシ)エチ
ル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−(2′−
ヒドロキシ)エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウ
ム、2−エトキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリ
ニウム、1−エトキシメチル−2,3−ジメチルイミダ
ゾリニウム等を挙げることができる。
にもアミン塩、アンモニウム塩(NH4 +AlF4 -)、ア
ルカリ金属塩としてテトラフルオロアルミン酸イオンを
含有することができる。
リメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチ
ルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルイ
ミダゾール、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノ
ネン−5、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウン
デン−7等の第三級アミンが挙げられる。また、上記の
第三級アミン以外にも、第一級アミン、第二級アミンを
使用することができ、例えば、ジエチルアミン、ジイソ
プロピルアミン、イソブチルアミン、ジ−2−エチルヘ
キシルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、
ヘキサメチレンイミン、エチルアミン、n−プロピルア
ミン、イソプロピルアミン、t−ブチルアミン、sec
−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−メト
キシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン等を
挙げることができる。アルカリ金属の好適な例として
は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム等を挙げることができる。
伝導率の電解液を得るという観点から、炭素数の和が4
〜12である第四級オニウムが好ましく、なかでもテト
ラエチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウ
ム、ジエチルジメチルアンモニウム、エチルトリメチル
アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、N,N−ジ
メチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリ
ジニウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,
3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチ
ルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミ
ダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリ
ウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、2−エチル−
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−
2−n−プロピルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−
2−n−ペンチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−
2−n−ヘプチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメ
チルイミダゾリウム、2−エチル−1,3,4−トリメ
チルイミダゾリウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾ
リウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリウム、1
−ベンジル−3−メチルイミダゾリウム、1−フェニル
−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ベンジル−
2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−フェニル−1,
3−ジメチルイミダゾリウム、2−ベンジル−1,3−
ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリ
ニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1
−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−エチル−
2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−
テトラメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチルイミ
ダゾリニウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾ
リニウム、1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダ
ゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミ
ダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイ
ミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニ
ウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリ
ニウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリニウム、
1−ベンジル−3−メチルイミダゾリニウム、1−フェ
ニル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−ベンジ
ル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−フェニル
−1,3−ジメチルイミダゾリニウム及び2−ベンジル
−1,3−ジメチルイミダゾリニウムからなる群より選
択される1種以上の化合物であることが好ましく、更に
好ましくは、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリ
ニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウ
ムであることが好ましい。
アルミン酸イオン以外のアニオン成分を含むことがで
き、これらの具体的な例としては、例えば含フッ素無機
イオンテトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリ
ン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオ
ロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロニオブ酸イオ
ン、ヘキサフルオロタンタル酸イオン等の含フッ素無機
イオン;フタル酸イオン、マレイン酸イオン、サリチル
酸イオン、安息香酸イオン、アジピン酸イオン等のカル
ボン酸イオン;ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンス
ルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、
トリフルオロメタンスルホン酸イオン、パーフルオロブ
タンスルホン酸等のスルホン酸イオン;ホウ酸イオン、
リン酸イオン等の無機オキソ酸イオン;ビス(トリフル
オロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(ペンタフ
ルオロエタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリ
フルオロメタンスルホニル)メチドイオン、パーフルオ
ロアルキルボレートイオン、パーフルオロアルキルホス
フェートイオン等を挙げることができる。塩としては、
フタル酸水素塩、マレイン酸水素塩等を併用することが
できる。例えば、テトラフルオロアルミン酸塩とフタル
酸水素塩、マレイン酸水素塩等を併用する場合、テトラ
フルオロアルミン酸塩が主体となることが好ましく、塩
の総重量に対して、テトラフルオロアルミン酸塩が50
重量%以上であることが好ましく、より好ましくは60
重量%以上、更に好ましくは70重量%以上であり、比
率は高い程、好ましい。
解コンデンサに用いる場合には、高純度である必要があ
るため、塩は必要により再結晶や溶媒抽出等により所望
の純度にまで精製して使用される。
ルミン酸塩の濃度は、好ましくは5〜40重量%であ
り、更に好ましくは10〜35重量%である。これは濃
度が低すぎる場合に電気伝導率が低いこと、また濃度が
高すぎる場合には電解液の粘性の増加、低温での塩が析
出等が起こりやすくなる等の理由による。一般に、低濃
度になるほど電解コンデンサ用電解液の耐電圧は増加す
る傾向にあるので、所望のコンデンサの定格電圧によっ
て最適な濃度を決定することができる。ただし、本発明
の電解液は、塩を50%以上含有する濃厚溶液であって
もよく、常温溶融塩であってもよい。
率、熱安定性、耐電圧性を有する電解液を得る観点か
ら、溶媒を50重量%以上含有することが好ましい。該
溶媒は、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エ
ステル、ニトリル、アミド、スルホン、アルコール及び
水からなる群より選択される1種以上が挙げられるが、
電解液に使用した場合に、経時的に安定した特性を示す
傾向がある、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン
酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン及びアルコー
ルから選択することが好ましい。溶媒として、水を用い
る場合は、他の溶媒と組合せて、溶媒の一部として用い
ることが好ましい。
下が挙げられる。鎖状炭酸エステル(例えば、炭酸ジメ
チル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニ
ル、炭酸メチルフェニル等の鎖状炭酸エステル)、環状
炭酸エステル(例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレ
ン、2,3−ジメチル炭酸エチレン、炭酸ブチレン、炭
酸ビニレン、2−ビニル炭酸エチレン等の環状炭酸エス
テル)等の炭酸エステル;脂肪族カルボン酸エステル
(例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミ
ル等)、芳香族カルボン酸エステル(例えば、安息香酸
メチル、安息香酸エチル等の芳香族カルボン酸エステル
等)、ラクトン(例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バ
レロラクトン、δ−バレロラクトン等)等のカルボン酸
エステル;リン酸トリメチル、リン酸エチルジメチル、
リン酸ジエチルメチル、リン酸トリエチル等のリン酸エ
ステル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシ
プロピオニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリ
ル、2−メチルグルタロニトリル等のニトリル;N−メ
チルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリジノン等のアミド;ジメチルスル
ホン、エチルメチルスルホン、ジエチルスルホン、スル
ホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスル
ホラン等のスルホン;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコー
ル;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,
3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテ
トラヒドロフラン、2,6−ジメチルテトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロピラン等のエーテル;ジメチルスルホ
キシド、メチルエチルスルホキシド、ジエチルスルホキ
シド等のスルホキシド;1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テト
ラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、3−メチル−2
−オキサゾリジノン等を挙げることができる。
からは、該溶媒が25以上の比誘電率(ε、25℃)を
有する非水系溶媒を好ましく用いることができ、また、
安全性の観点から、該溶媒が70℃以上の引火点を有す
る非水系溶媒を好ましく用いることもできる。
は、溶媒が、沸点250℃以上、融点−60〜40℃、
及び誘電率(ε、25℃)25以上である溶媒を、溶媒
の総重量に対して、25重量%以上含むことが好まし
く、より好ましくは40重量%以上、特に好ましくは5
0重量%以上含む。このような溶媒の例としては、スル
ホンを挙げることができ、特にスルホラン、3−メチル
スルホランが好ましい。このような溶媒を電解液に組合
せて用いることにより、環境温度110〜150℃での
動作を1000時間以上保証する、低インピーダンスで
高耐電圧な電解コンデンサが得られる。
ンサを得る点からは、溶媒が、沸点190以上、250
℃未満、融点−60〜40℃、及び誘電率(ε、25
℃)25以上である溶媒を、溶媒の総重量に対して、2
5重量%以上含むことが好ましく、より好ましくは40
重量%以上、特に好ましくは50重量%以上含む。この
ような溶媒の例としては、炭酸エステル、カルボン酸エ
ステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド及びアルコ
ールを挙げることができ、特にγ−ブチロラクトン、エ
チレングリコールが好ましい。このような溶媒を電解液
に組合せて用いることにより、極めて低インピーダンス
で高電圧な電解コンデンサが得られる。
から、溶媒がスルホランであり、テトラフルオロアルミ
ン酸1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム又
はテトラフルオロアルミン酸1,2,3,4−テトラメ
チルイミダゾリニウムを、電解液の総重量に対して、5
〜40重量%で添加した電解コンデンサ用電解液が挙げ
られ、低インピーダンスの電解コンデンサを得ることが
できる点から、溶媒がγ−ブチロラクトンであり、テト
ラフルオロアルミン酸1−エチル−2,3−ジメチルイ
ミダゾリニウム又はテトラフルオロアルミン酸1,2,
3,4−テトラメチルイミダゾリニウムを、電解液の総
重量に対して、5〜40重量%で添加した電解コンデン
サ用電解液が挙げられる。ただし、スルホランとγ−ブ
チロラクトンを併用した溶媒も好ましい。
種々の添加剤を用いてもよい。電解液に添加物を加える
目的は多岐に渡り、電気伝導率の向上、熱安定性の向
上、水和や溶解による電極劣化の抑制、ガス発生の抑
制、耐電圧の向上、濡れ性の改善等を挙げることができ
る。添加物の含有量は特に制限はないが、0.1〜20
重量%の範囲であることが好ましく、0.5〜10重量
%の範囲であることがより好ましい。
ロフェノール、m−ニトロアセトフェノン、p−ニトロ
安息香酸等のニトロ化合物;リン酸ジブチル、リン酸モ
ノブチル、リン酸ジオクチル、オクチルホスホン酸モノ
オクチル、リン酸等のリン化合物;ホウ酸と多価アルコ
ール(エチレングリコール、グリセリン、マンニトー
ル、ポリビニルアルコール等)との錯化合物等のホウ素
化合物;シリカ、アルミノシリケート等の金属酸化物微
粒子;ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコ
ール等のポリアルキレングリコール及びその共重合体、
シリコーンオイル等の界面活性剤等を挙げることができ
る。
添加することにより固体化して、いわゆるゲル化電解液
として使用してもよい。このようなゲル化電解液に使用
される高分子の例としては、ポリエチレンオキシド、ポ
リアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
リフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート等を挙
げることができる。
非水系溶媒を用いた場合、水分含量を制御することによ
って、このような電解液を用いたコンデンサのライフ特
性がより安定する。一般に、非水系溶媒を用いた電解コ
ンデンサの電解液中に多量の水分が含まれると、長期間
使用している間に、陽極や陰極のアルミニウムが水和劣
化を受け、同時にガスが発生することが知られている。
一方、水分がまったくないと、陽極酸化皮膜を修復する
際の化成性が劣る傾向があることも知られている。
いては、これまで定格電圧35V以下の低い電圧領域で
使用されていたことから、3重量%程度の水分が存在し
ても、コンデンサのライフ特性への影響が小さかった。
しかし、本発明の電解液を用いたコンデンサは、定格電
圧100Vクラスまでの高い電圧領域で使用可能であ
り、また高耐熱性の要求も満たすものであるため、これ
までとは異なり、水分含量の影響が大きい。本発明の電
解液は、非水系溶媒を使用した場合、電解液中の水分濃
度が、1重量%以下であることが好ましく、上記の化成
性をも考慮すれば、好ましくは0.01〜1重量%であ
り、特に好ましくは0.01〜0.1重量%である。
電解コンデンサも提供する。電解コンデンサの例として
は、アルミニウム電解コンデンサ、タンタル電解コンデ
ンサ、ニオブ電解コンデンサを挙げることができる。電
解コンデンサの構造や材質は、本発明による電解液を使
用するものである限り、特に制限されない。従って、従
来から使用されている電解コンデンサや新たに提案され
ている電解コンデンサに本発明の電解液を使用する場合
は、全て本発明の範囲内に含まれる。
は、例えば陽極箔と陰極箔とをセパレータ紙を介して巻
回して形成した素子を用いる。陽極箔には、純度99.
9%のアルミニウム箔を酸性溶液中で化学的あるいは電
気化学的なエッチングにより拡面処理した後、アジピン
酸アンモニウムやホウ酸、リン酸等の水溶液中で化成処
理を行い、その表面に酸化アルミニウム皮膜層を形成し
たものを用いてもよい。陰極箔には、純度99.9%の
アルミニウム箔をエッチングして拡面処理した箔を用い
てもよい。更に、陰極箔にはエッチングしたアルミニウ
ム箔の表面に窒化チタンの薄膜を形成したもの(例えば
特開平9−186054号公報に記載)を用いてもよ
い。このように構成したコンデンサ素子のセパレータに
本発明による電解液を含浸する。この電解液をセパレー
タに含浸した素子を有底筒状のアルミニウムよりなる外
装ケースに収納し、外装ケースの開口端部にブチルゴム
製の封口体を挿入し、更に外装ケースの端部を絞り加工
して電解コンデンサの封口を行うことによりアルミニウ
ム電解コンデンサを得ることができる。封口体の表面を
テフロン(登録商標)等の樹脂でコーティングしたり、
ベークライト等の板を貼り付けると溶媒蒸気の透過性が
低減するので更に好ましい。
紙等の紙が用いられるが、ガラス繊維、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等の不織布を用いることもできる。封
口体に用いるブチルゴムには、イソブチレンとイソプレ
ンとの共重合体からなる生ゴムに補強剤(カーボンブラ
ック等)、増量剤(クレイ、タルク、炭酸カルシウム
等)、加工助剤(ステアリン酸、酸化亜鉛等)、加硫剤
等を添加して混練した後、圧延、成型したゴム弾性体を
用いることができる。加硫剤には、アルキルフェノール
ホルマリン樹脂;過酸化物(ジクミルペルオキシド、
1,1−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5
−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン等);キノイ
ド(p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキ
ノンジオキシム等);イオウ等を用いることができる。
は、ハーメチックシール構造や樹脂ケースに密閉した構
造(例えば特開平8−148384号公報に記載)のも
のであってもよい。ゴム封止構造のアルミニウム電解コ
ンデンサの場合、ある程度ゴムを通して気体が透過する
ため、高温環境下においてはコンデンサ内部から大気中
へ溶媒が揮発し、また高温高湿環境下においては大気中
からコンデンサ内部へ水分が混入する。これらの過酷な
環境のもとでコンデンサは静電容量の減少等の好ましく
ない特性変化を起こす。一方、ハーメチックシール構造
や樹脂ケースに密閉した構造のコンデンサにおいては、
気体の透過量が極めて小さいため上述の過酷な環境下に
おいても安定した特性を示す。
解コンデンサ用電解液であって、25℃における電気伝
導率X(mS・cm-1)とコンデンサの耐電圧Y(V)が、
式(I): Y≧−7.5X+150 かつ X≧4、Y>0 (I) の関係を満たすことを特徴とする電解コンデンサ用電解
液である。電気伝導率Xと耐電圧Yとの関係が、式
(I)の関係を満足するように電解液の構成成分である
塩及び溶媒の種類や濃度を選択した場合に、低インピー
ダンスで耐電圧性に優れた電解コンデンサを得ることが
できる。
おける電解液の電気伝導率X(mS・cm -1)であり、
電気伝導率計を用いて測定することができる。本発明に
おいて、電気伝導率Xは、4mS・cm -1以上が好まし
く、8mS・cm -1以上がより好ましい。電気伝導率が高
い電解液を用いることにより、よりインピーダンスや等
価直列抵抗が低い電解コンデンサが得られるからであ
る。また、上限としては、高いほど望ましいが、通常は
約30mS・cm -1である。
サの耐電圧であり、電解コンデンサに定電流を印加した
ときの電圧−時間の上昇カーブで、初めにスパイクある
いはシンチレーションが観測された電圧値と定義され
る。本発明における耐電圧Yの測定法は以下のとおりで
ある。測定方法:アルミニウム電解コンデンサ素子とし
て巻回型構造のコンデンサ素子(ケースサイズ10φ×
20L、定格電圧200V用、静電容量20μF)を使用
する(図1)。該巻回型素子に電解液を含浸した後、ア
ルミニウム外装ケースに収納して過酸化物で加硫したブ
チルゴムで封口した構造のアルミニウム電解コンデンサ
を作製する(図2)。このコンデンサに10mAの定電流
を125℃にて印加して電圧−時間曲線を測定すること
により耐電圧Yを測定する。
り、50V以上が好ましく、中でも100V以上が更に好
ましい。耐電圧が高いほどより定格電圧が高い電解コン
デンサの作製が可能であり、また電解コンデンサの誤使
用で高い電圧が印加された場合の安全性が向上するため
である。また、上限としては、高いほど望ましいが、通
常は約300Vである。
せは、上記の式(I)を満たす限り、限定されない。例
えば、塩がテトラフルオロアルミン酸塩(例えば、テト
ラフルオロアルミン酸の第四級オニウム塩、アミン塩、
アンモニウム塩及びアルカリ金属塩等)、又はこれらの
テトラフルオロアルミン酸塩とフタル酸水素塩、マレイ
ン酸水素塩等との組合せであり、溶媒が、炭酸エステ
ル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、
アミド、スルホン、アルコール及び水からなる群より選
択される1種以上の場合が挙げられる。
一の態様で述べられたとおり、アニオン成分がテトラフ
ルオロアルミン酸イオンである塩である。具体的には、
テトラフルオロアルミン酸の第四級オニウム塩、アミン
塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩等が挙げられ、
これらの塩のカチオン成分の具体的な例及び好適な例
は、第一の態様について述べられたものが挙げられる。
テトラフルオロアルミン酸塩を使用する場合、アニオン
成分としてテトラフルオロアルミン酸イオン以外を含有
していてもよく、その具体的な例は、第一の態様につい
て述べられたものが挙げられる。アニオン成分のうちテ
トラフルオロアルミン酸イオンが5〜100モル%であ
ることが好ましく、より好ましくは30〜100モル%
であり、特に好ましくは50〜100モル%であり、最
も好ましくは100モル%である。塩として、テトラフ
ルオロアルミン酸塩とフタル酸水素塩、マレイン酸水素
塩等を併用する場合、テトラフルオロアルミン酸塩が主
体となることが好ましく、塩の総重量に対して、テトラ
フルオロアルミン酸塩が50重量%以上であることが好
ましく、より好ましくは60重量%以上、更に好ましく
は70重量%以上であり、比率は高い程、好ましい。
は、好ましくは5〜40重量%であり、より好ましくは
10〜35重量%であるが、一般に、低濃度になるほど
電解液の耐電圧は増加する傾向にあるので、所望のコン
デンサの定格電圧によって最適な濃度を決定すればよ
い。また、電解コンデンサに用いる場合には、塩は高純
度である必要があるため、塩は必要により再結晶や溶媒
抽出等により所望の純度にまで精製して使用される。
ル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、
アミド、スルホン、アルコール及び水から選ばれる1種
以上が挙げられ、具体的な例及び好適な例は、第一の態
様で例示したものが挙げられる。電解液中、溶媒は、5
0重量%以上であることが好ましく、また安全性の点か
ら、70℃以上の引火点を有する非水系溶媒を溶媒に含
むことが好ましい。
デンサの特性の点から、より好ましい態様として、溶媒
の主成分が高沸点溶媒群である場合と、溶媒の主成分が
低沸点溶媒群である場合の2つに分類される。
る場合とは、便宜的に、電解液に含まれる各溶媒を、高
沸点溶媒群(沸点250℃以上、融点−60〜40℃、
及び誘電率(ε、25℃)25以上、低沸点溶媒群(沸
点190℃以上、250℃未満、融点−60〜40℃、
及び誘電率(ε、25℃)25以上、及びこれらのいず
れにも属さない溶媒群に分類した場合、高沸点溶媒群に
属する溶媒の重量比率が、低沸点溶媒群に属する溶媒の
重量比率と同じかそれを上回ることをいう。これには、
混合溶媒の場合において、すべての溶媒が、高沸点溶媒
群に属し、低沸点溶媒群に属する溶媒が含まれていない
場合、単一溶媒の場合において、その溶媒が高沸点溶媒
群に属することを含む。また、溶媒の主成分が低沸点溶
媒群であるとは、低沸点溶媒群に属する溶媒の重量比率
が、高沸点溶媒に属する溶媒の重量比率を上回ることを
いう。これには、混合溶媒の場合において、すべての溶
媒が、低沸点溶媒群に属し、高沸点溶媒群に属する溶媒
が含まれていない場合、単一溶媒の場合において、その
溶媒が低沸点溶媒群に属することを含む。本発明の電解
液においては、溶媒は、主に高沸点溶媒群又は低沸点溶
媒群のいずれかに属し、いずれにも属さないそれ以外の
溶媒は、マイナー成分として存在し、通常、40重量%
以下である。
場合 式(I)を満たす電解液において、電解液が溶媒を50
重量%以上含有し、かつ溶媒の主成分が高沸点溶媒群
(沸点250℃以上、融点―60〜40℃、及び誘電率
(ε、25℃)25以上)に属する場合、この電解液を
用いて、特に熱安定性に優れた電解コンデンサを得るこ
とができる。熱安定性の点からは、高沸点溶媒群に属す
る溶媒が、溶媒の総重量に対して、60重量%以上であ
ることが好ましく、より好ましくは70重量%以上、特
に好ましくは100重量%である。このような電解液に
用いる溶媒の例としては、スルホンを挙げることがで
き、特にスルホラン、3−メチルスルホランが好まし
く、このような電解液を用いることにより、低インピー
ダンスで高耐電圧かつ環境温度110〜150℃での動
作を1000時間以上保証する電解コンデンサが得られ
る。
重量%以上含有し、かつ溶媒の主成分が低沸点溶媒群
(沸点190以上、250℃未満、融点−60〜40
℃、及び誘電率(ε、25℃)25以上)に属する場
合、この電解液を用いて、特に低インピーダンスの電解
コンデンサを得ることができる。低インピーダンスの電
解コンデンサを得る点からは、低沸点溶媒群に属する溶
媒が、溶媒の総重量に対して、60重量%以上であるこ
とが好ましく、より好ましくは70重量%以上、特に好
ましくは100重量%である。この電解液は、式(II
I): Y≧−7.5X+220 (III) の関係を満たすことが更に好ましい。
例としては、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン
酸エステル、ニトリル、アミド及びアルコールからなる
群より選択される1種以上を挙げることができ、特にγ
−ブチロラクトン、エチレングリコールが好ましい。こ
のような電解液を用いることにより、極めて低インピー
ダンスで高耐電圧な電解コンデンサが得られる。
ンデンサの種々の特性(インピーダンス、耐電圧、熱安
定性、寿命、信頼性等)の点から、特に好ましい塩と溶
媒の組合せは、塩がテトラフルオロアルミン酸1−エチ
ル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム又はテトラフル
オロアルミン酸1,2,3,4−テトラメチルイミダゾ
リニウムであり、溶媒がスルホランの場合と、塩がテト
ラフルオロアルミン酸1−エチル−2,3−ジメチルイ
ミダゾリニウム又はテトラフルオロアルミン酸1,2,
3,4−テトラメチルイミダゾリニウムであり、溶媒が
γ−ブチロラクトンの場合が挙げられる。ただし、スル
ホランとγ−ブチロラクトンを併用した溶媒も好まし
い。
種々の添加剤を用いてもよい。添加剤の具体的な例及び
好適な例、添加量は、第一の態様について述べられたも
のが挙げられる。なお、第二の態様において、電気伝導
率及び耐電圧の測定は、このような添加剤を含まない、
塩及び溶媒を含む原液について測定した値である。原液
が式(I)、(II)又は(III)の関係を満足するもの
であれば、必要によりこれに更に添加剤を加えても、い
ずれも本発明の範囲に含まれる。
溶媒を用いた場合、水分含量を制御することによって、
このような電解液を用いたコンデンサのライフ特性がよ
り安定する。水分含量の制御については、第一の態様に
ついて述べられたとおりである。
電解コンデンサも提供する。電解コンデンサの製造方
法、部品等については、第一の態様について述べられた
とおりである。
説明する。本発明の範囲は、これらの実施例により限定
されるものではなく、実施例中の材料、使用量、割合、
操作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更する
ことができる。
ルメチルアンモニウムの合成 PFA製丸底フラスコにフッ化アルミニウム三水和物
6.90g(50.0mmol)を秤量し、容器内を減圧
後、アルゴンガスで置換した。フラスコの口からアルゴ
ンガスを導入しながら、脱水したアセトニトリル100
mlを加え、密栓して30分攪拌した。続いて同様にアル
ゴンガスを導入しながら、フッ化トリエチルメチルアン
モニウム三水和物9.46g(50.0mmol)を分割投
入し、更に3時間ほど攪拌した。未反応の固形分を濾別
後、溶媒を留去して約9gのテトラフルオロアルミン酸
トリエチルメチルアンモニウムの白色粗結晶を得た。こ
れをイソプロパノール10gにより再結晶精製した。収
量は5.50g、仕込みからのトータル収率は50%であ
った。同定は元素分析とNMRにより行い、TG−DT
Aにより融点を測定した。
6.39, Al: 12.31, F: 34.67 分析値:C: 38.40, H: 7.70, N: 6.32, Al: 12.0, F: 3
3.5019 F-NMR:-190 ppm(六重線、J = 34 Hz、(CD3)2SO溶媒
中CFCl3基準)27 Al-NMR: 49 ppm(五重線、J = 34 Hz、(CD3)2SO溶媒
中AlCl3・3H2O基準) 融点:320℃(分解)
と電気伝導率、耐電圧性の評価 〔実施例1、比較例1〜2〕実施例1として、上記で得
られたテトラフルオロアルミン酸トリエチルメチルアン
モニウムをγ−ブチロラクトンに溶解することにより2
5重量%濃度の電解液を調製した。この実施例1の電解
液について調製直後及び125℃での加熱試験を25時
間実施した後の電気伝導率(25℃)を測定した。次
に、図1に示す巻回型素子に電解液を含浸し、該巻回型
素子をアルミニウム外装ケースに収納して過酸化物で加
硫したブチルゴムで封口した構造のアルミニウム電解コ
ンデンサを作製した(図2)。これに10mAの定電流を
125℃にて印加したときの電圧−時間の上昇カーブ
で、初めにスパイクあるいはシンチレーションが観測さ
れた電圧値を耐電圧値とした。使用したアルミニウム電
解コンデンサ素子の仕様は、ケースサイズ10φ×20
L、定格電圧200V、静電容量20μFである。また、
比較例としてフタル酸水素トリエチルメチルアンモニウ
ム(比較例1)及びフタル酸水素1−エチル−2,3−
ジメチルイミダゾリニウム(比較例2)をそれぞれ塩に
使用した以外は実施例1と同様に電解液を調製し、各評
価を実施した。これらの結果を表1に示す。
方が電気伝導率が比較例より約2倍も高い上、加熱後も
その変化が小さく熱安定性に優れることがわかる。また
耐電圧についても比較例の2.5〜3倍もの高い値を示
している。
た。表中、各成分の量は重量部で示した。得られた電解
液について、電気伝導率、耐電圧性を評価した。まず、
25℃における電気伝導率を測定した。次いで、実施例
1と同様の方法で125℃における耐電圧値を測定し
た。これらの結果を表2に示す。
施例の方が高い電気伝導率と高い耐電圧性を有してい
る。従って本発明の電解液は、低インピーダンスグレー
ド向けや高定格電圧向けのいずれの用途のアルミニウム
電解コンデンサにも好ましい。
に、実施例3〜14として、表3に示す組成で各成分を
混合して電解液を調製した。表中、各成分の量は重量部
で示した。シリカは平均粒径が約25nmのエチレングリ
コールゾルを用いた。更に、実施例3〜8で用いたテト
ラフルオロアルミン酸1−エチル−2,3−ジメチルイ
ミダゾリニウムに代えて、同じ重量部のフタル酸水素1
−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムを用いて
比較例5〜10を調製した。
の電解液について、調製直後の電気伝導率(25℃)を
測定した。次いで、それぞれの電解液を用いて、実施例
1と同様にして、定格電圧200V、静電容量20μFの
アルミニウム電解コンデンサを作成し、耐電圧値(12
5℃)を測定した。これらの結果を表3に示す。
のみが異なり、その他の組成が同じ比較例(実施例3〜
8について、それぞれ比較例5〜10が対応する)とを
比較すると、実施例の方がいずれも高い電気伝導率と高
い耐電圧値を有していることがわかる。なお、図3に示
すように、実施例は、本発明の式(I): Y≧−7.5X+150 かつ X≧4、Y>0 (I) を満たすことがわかる。本発明の電解液は、低インピー
ダンスグレード向け及び高定格電圧向けのいずれの用途
のアルミニウム電解コンデンサにも好適である。
定格電圧100V、静電容量56μFのアルミニウム電解
コンデンサを作製した。さらに、実施例15として25
重量%テトラフルオロアルミン酸1−エチル−2,3−
ジメチルイミダゾリニウムのγ−ブチロラクトン溶液に
さらに、水を3重量%添加した電解液を用いて、上記と
同様にしてアルミニウム電解コンデンサを作成した。な
お、実施例3で用いた電解液中の水分含量は、カールフ
ィッシャー水分計により測定したところ、0.1重量%
であった。120Hzにおける静電容量、100kHzにお
ける等価直接抵抗(ESR)を測定した。またこれらの
コンデンサを125℃で500時間無負荷放置した後
に、デバイス特性や外観の変化を調べた。一方、比較例
1、5及び6の電解液を使用した場合、耐電圧不足のた
めコンデンサを作製することはできなかった。これらの
結果を表4に示す。
用いたコンデンサは、耐電圧不足のため、作製すること
ができなかったのに対し、実施例1、3、4及び15の
電解液を用いて、デバイス特性の良好なコンデンサを作
製することができた。特に、実施例1、3、4の電解液
を用いたコンデンサについて、無負荷試験後に、デバイ
ス特性の変化はほとんど認められず、熱安定性に優れた
コンデンサであることがわかった。また、外観について
は、実施例1及び15の電解液を用いたコンデンサでは
封口ゴム部のみで膨れが観察され、コンデンサ内部での
ガス発生が示唆されたのに対し、実施例3及び4の電解
液を用いたコンデンサではこのような膨れもなく、より
熱安定性に優れていることがわかった。
安定性に優れ、耐電圧性の高い電解コンデンサ用電解液
が得られる。またこの電解コンデンサ用電解液を使用す
ることにより、インピーダンスが低く、熱安定性に優
れ、耐電圧性の高い電気化学素子が得られる。
圧Yとの関係を示すグラフである。
Claims (34)
- 【請求項1】 テトラフルオロアルミン酸イオンを含有
する電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項2】 テトラフルオロアルミン酸イオンを、テ
トラフルオロアルミン酸の第四級オニウム塩、アミン
塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩からなる群より
選択される1種以上の塩の形態で含有する、請求項1記
載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項3】 第四級オニウム塩が、第四級アンモニウ
ム塩、第四級ホスホニウム塩、第四級イミダゾリウム塩
及び第四級アミジニウム塩からなる群より選択される1
種以上である、請求項2記載の電解コンデンサ用電解
液。 - 【請求項4】 第四級オニウム塩の炭素数の和が、4〜
12である、請求項2又は3記載の電解コンデンサ用電
解液。 - 【請求項5】 第四級オニウム塩の第四級オニウムイオ
ンが、テトラエチルアンモニウム、トリエチルメチルア
ンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、エチルト
リメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、
N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メ
チルピロリジニウム、1,3−ジメチルイミダゾリウ
ム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチ
ル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−
ジメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチ
ルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、
2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3
−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリウム、1,3
−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリウム、1,3
−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリウム、1,
3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,
3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル
ベンゾイミダゾリウム、1−フェニル−3−メチルイミ
ダゾリウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウ
ム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、
1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−
フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ベン
ジル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメ
チルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダ
ゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウ
ム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,
3−ジエチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3−
ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n
−プロピルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−
n−ペンチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2
−n−ヘプチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメ
チルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリ
メチルイミダゾリニウム、1−フェニル−3−メチルイ
ミダゾリニウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリ
ニウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリニ
ウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリニウ
ム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム
及び2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム
からなる群より選択される1種以上である、請求項2〜
4のいずれか1項記載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項6】 電解液が、溶媒を50重量%以上含有
し、該溶媒が、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リ
ン酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン、アルコー
ル及び水からなる群より選択される1種以上である、請
求項1〜5のいずれか1項記載の電解コンデンサ用電解
液。 - 【請求項7】 溶媒が、スルホラン及び3−メチルスル
ホランからなる群より選択される1種以上を、溶媒の総
重量に対して40重量%以上含む、請求項6記載の電解
コンデンサ用電解液。 - 【請求項8】 溶媒が、炭酸エステル、カルボン酸エス
テル、リン酸エステル、ニトリル、アミド及びアルコー
ルからなる群より選択される1種以上を、溶媒の総重量
に対して、40重量%以上含む、請求項6記載の電解コ
ンデンサ用電解液。 - 【請求項9】 溶媒が、γ−ブチロラクトン及びエチレ
ングリコールからなる群より選択される1種以上を、溶
媒の総重量に対して40重量%以上含む、請求項8記載
の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項10】 溶媒がスルホラン及び/又はγ−ブチ
ロラクトンであり、該溶媒にテトラフルオロアルミン酸
1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム又はテ
トラフルオロアルミン酸1,2,3,4−テトラメチル
イミダゾリニウムを、電解液の総重量に対して、5〜4
0重量%で添加する、請求項1記載の電解コンデンサ用
電解液。 - 【請求項11】 電解液が、更にニトロ化合物、リン化
合物、ホウ素化合物、金属酸化物粒子、ポリアルキレン
グリコール及びシリコーンオイルからなる群より選択さ
れる1種以上の添加剤を含む、請求項1〜10のいずれ
か1項記載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項12】 電解液が、1重量%以下の水分を含有
する、請求項1〜11のいずれか1項記載の電解コンデ
ンサ用電解液。 - 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項記載の
電解コンデンサ用電解液を用いた電解コンデンサ。 - 【請求項14】 電極表面に電気絶縁性の酸化皮膜を有
する陽極側電極と、これにセパレータを介して対向配置
された陰極側電極を有する電解コンデンサであって、該
セパレータに保持される電解液が請求項1〜12のいず
れか1項記載の電解コンデンサ用電解液である、電解コ
ンデンサ。 - 【請求項15】 テトラフルオロアルミン酸イオンを含
有する導電性材料を用いる電気化学素子。 - 【請求項16】 塩と溶媒を含む電解コンデンサ用電解
液であって、25℃における電気伝導率X(mS・cm-1)
とコンデンサの耐電圧Y(V)が、式(I): Y≧−7.5X+150 かつ X≧4、Y>0 (I) の関係を満たすことを特徴とする電解コンデンサ用電解
液。 - 【請求項17】 更に式(II): Y≧−7.5X+150 かつ X≧8、Y>0 (II) の関係を満たす、請求項16記載の電解コンデンサ用電
解液。 - 【請求項18】 電解液が、溶媒を50重量%以上含有
し、かつ該溶媒中の沸点250℃以上、融点−60〜4
0℃、及び誘電率(ε、25℃)25以上を有する溶媒
の重量比率が、沸点190以上、250℃未満、融点−
60〜40℃、及び誘電率(ε、25℃)25以上を有
する溶媒の重量比率以上である、請求項16又は17に
記載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項19】 該溶媒中の沸点250℃以上、融点−
60〜40℃、及び誘電率(ε、25℃)25以上を有
する溶媒がスルホンである、請求項18に記載の電解コ
ンデンサ用電解液。 - 【請求項20】 該スルホンが、スルホラン又は3−メ
チルスルホランである、請求項19記載の電解コンデン
サ用電解液。 - 【請求項21】 電解液が、溶媒を50重量%以上含有
し、かつ該溶媒中の沸点190℃以上、250℃未満、
融点−60〜40℃、及び誘電率(ε、25℃)25以
上を有する溶媒の重量比率が、沸点250℃以上、融点
−60〜40℃、及び誘電率(ε、25℃)25以上を
有する溶媒の重量比率を上回る、請求項16又は17に
記載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項22】 更に、式(III): Y≧−7.5X+220 (III) の関係を満たす、請求項21記載の電解コンデンサ用電
解液。 - 【請求項23】 該溶媒中の沸点190℃以上、250
℃未満、融点−60〜40℃、及び誘電率(ε、25
℃)25以上を有する溶媒が、炭酸エステル、カルボン
酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド及びア
ルコールからなる群より選択される1種以上である、請
求項21又は22に記載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項24】 該溶媒中の沸点190℃以上、250
℃未満、融点−60〜40℃、及び誘電率(ε、25
℃)25以上を有する溶媒が、γ−ブチロラクトン又は
エチレングリコールである、請求項23記載の電解コン
デンサ用電解液。 - 【請求項25】 電解液が、テトラフルオロアルミン酸
イオンを含有する、請求項16〜24のいずれか1項記
載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項26】 テトラフルオロアルミン酸イオンを、
テトラフルオロアルミン酸の第四級オニウム塩、アミン
塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩からなる群より
選択される1種以上の塩の形態で含有する、請求項25
記載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項27】 第四級オニウム塩が、第四級アンモニ
ウム塩、第四級ホスホニウム塩、第四級イミダゾリウム
塩及び第四級アミジニウム塩からなる群より選択される
1種以上である、請求項26記載の電解コンデンサ用電
解液。 - 【請求項28】 第四級オニウム塩の炭素数の和が、4
〜12である、請求項26又は27に記載の電解コンデ
ンサ用電解液。 - 【請求項29】 第四級オニウム塩の第四級オニウムイ
オンが、テトラエチルアンモニウム、トリエチルメチル
アンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、エチル
トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、
N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メ
チルピロリジニウム、1,3−ジメチルイミダゾリウ
ム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチ
ル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−
ジメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチ
ルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、
2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3
−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリウム、1,3
−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリウム、1,3
−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリウム、1,
3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,
3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル
ベンゾイミダゾリウム、1−フェニル−3−メチルイミ
ダゾリウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウ
ム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、
1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−
フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ベン
ジル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメ
チルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダ
ゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウ
ム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,
3−ジエチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3−
ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n
−プロピルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−
n−ペンチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2
−n−ヘプチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメ
チルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリ
メチルイミダゾリニウム、1−フェニル−3−メチルイ
ミダゾリニウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリ
ニウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリニ
ウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリニウ
ム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム
及び2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム
からなる群より選択される1種以上である、請求項26
〜28のいずれか1項記載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項30】 溶媒がスルホラン及び/又はγ−ブチ
ロラクトンであり、該溶媒にテトラフルオロアルミン酸
1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム又はテ
トラフルオロアルミン酸1,2,3,4−テトラメチル
イミダゾリニウムを、電解液の総重量に対して、5〜4
0重量%で添加する、請求項16又は17に記載の電解
コンデンサ用電解液。 - 【請求項31】 電解液が、更にニトロ化合物、リン化
合物、ホウ素化合物、金属酸化物粒子、ポリアルキレン
グリコール及びシリコーンオイルからなる群より選択さ
れる1種以上の添加剤を含む、請求項16〜30のいず
れか1項記載の電解コンデンサ用電解液。 - 【請求項32】 電解液が、1重量%以下の水分を含有
する、請求項16〜31のいずれか1項記載の電解コン
デンサ用電解液。 - 【請求項33】 請求項16〜32のいずれか1項記載
の電解コンデンサ用電解液を用いた電解コンデンサ。 - 【請求項34】 電極表面に電気絶縁性の酸化皮膜を有
する陽極側電極と、これにセパレータを介して対向配置
された陰極側電極を有する電解コンデンサであって、該
セパレータに保持される電解液が請求項16〜32のい
ずれか1項記載の電解コンデンサ用電解液である、電解
コンデンサ。
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