JP4374459B2 - 電解コンデンサ用電解液、電解コンデンサ及び電気化学素子 - Google Patents

電解コンデンサ用電解液、電解コンデンサ及び電気化学素子 Download PDF

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Description

本発明は、電解コンデンサ用電解液、電解コンデンサ及び電気化学素子に関し、特に、電解コンデンサや電気二重層コンデンサ、イオンの電荷移動による充電/放電機構を有する電池、エレクトロクロミック表示素子などに使用する電解液およびそれを用いた電気化学素子に関するものである。
従来、電解コンデンサ等の電解液としては、芳香族カルボン酸(フタル酸)の第四級アンモニウム塩を電解質としたもの(特開昭62−145715号公報)、マレイン酸の第四級アンモニウム塩を電解質としたもの(特開62−145713号公報)、脂肪族飽和モノカルボン酸(蟻酸等)の第四級アンモニウム塩を電解質としたもの(特開昭62−226614号公報)、脂肪族飽和ジカルボン酸(マロン酸等)の第四級アンモニウム塩を電解質としたもの(特開昭62−248217号公報)などが知られている。しかし、これらの電解液は、イオンの移動度が十分でなく、又、陽極アルミニウムの化成性も不十分であった為、一般に、定格電圧が35V以下のコンデンサにしか用いることができなかった。すなわち、これらの電解液においては、一般に、電気伝導率は13mS/cm程度以下であり、耐電圧は100V程度以下のものしか得られず、かつ、電気伝導率が比較的大きな13mS/cmという電解液においては、耐電圧が約60Vと小さく、一方、耐電圧が比較的大きな100Vという値を示す電解液においては、電気伝導率が8mS/cm程度と小さかった。
そこで、従来より、電解コンデンサ用電解液において、電気伝導率がより高く、熱安定性により優れ、耐電圧性のより高い性質が要求されており、又、これらの性質を兼ね備えることが必要とされていた。
一方、電解コンデンサにおいても、インピーダンスがより低く、熱安定性により優れ、耐電圧性のより高い電解コンデンサが要求されており、又、これらの性質を兼ね備えることが必要とされていた。
しかるに、従来、このような要望に答え得る電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサは実現できていないのが実状である。
特開昭62−145715号公報、特開62−145713号公報、特開昭62−226614号公報、特開昭62−248217号公報
本発明は、上記従来技術の有する欠点を解消し、上記要請に応えることの出来る技術を提供することを目的としたものである。
本発明の他の目的や新規な特徴については本件明細書及び図面の記載からも明らかになるであろう。
本発明の特許請求の範囲は、次の通りである。
(請求項1)次の一般式(1)で示されるグリコラトオキサラト硼酸イオンを含有する電解コンデンサ用電解液。




Figure 0004374459
[一般式(1)中のnは、0<n<2で示され、R及びRは、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フェニル基及びベンジル基の群より選ばれる基である。R及びRは、同じ基でもよいし、又、異なる基でもよい。]
(請求項2)グリコラトオキサラト硼酸イオンを、グリコラトオキサラト硼酸イオンの第四級オニウム塩、アミン塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩からなる群より選択される1種以上の塩の形態で含有する、請求項1に記載の電解コンデンサ用電解液。
(請求項3)第四級オニウム塩が、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、第四級イミダゾリウム塩及び第四級アミジニウム塩からなる群より選択される1種以上である、請求項2に記載の電解コンデンサ用電解液。
(請求項4)第四級オニウム塩の炭素数の和が、4〜12である、請求項2又は3に記載の電解コンデンサ用電解液。
(請求項5)溶媒としてγ−ブチロラクトン、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン、アルコール、スルホラン及び3−メチルスルホランからなる群より選択される1種以上を含む請求項1〜4いずれか1項に記載の電解コンデンサ用電解液。
(請求項6)請求項1〜5いずれか1項に記載の電解コンデンサ電解液を用いてなる電解コンデンサ。
(請求項7)グリコラトオキサラト硼酸イオンを含有する導電性材料を用いてなる電気化学素子。
本発明によれば、電気伝導率が高く、熱安定性に優れ、耐電圧性の高い電解コンデンサ用電解液が得られる。又、この電解コンデンサ用電解液を使用することにより、インピーダンスが低く、熱安定性に優れ、耐電圧性の高い電解コンデンサが得られる。
更に、電気二重層コンデンサ、イオンの電荷移動による充電/放電機構を有する電池、エレクトロクロミック表示素子などの電気化学素子に使用した場合は、上記のように、インピーダンスが低く、熱安定性に優れ、耐電圧性の高く、電解液と接触する樹脂やゴム、金属を劣化させたり腐食させる等の不具合もないため、信頼性の高い電気化学素子を構成できる。
本発明の電解液を構成する一般式(1)で示されるグリコラトオキサラト硼酸イオンについて説明する。ボロジグリコール酸イオンは、上記一般式(1)におけるnが2で、且つ、R及びRが共に水素の場合であり、又、ボロジシュウ酸イオンは、上記の一般式(1)におけるnが0の場合であるが、これらは対称なホウ素錯塩といえる。従って、0<n<2の場合は非対称なホウ素錯塩となるが、この範囲で相当するnに見合うモル比となるように、ボロジグリコール酸塩とボロジシュウ酸塩を混在させた場合と、グリコラトオキサラト硼酸塩のみの場合とでは、後述の比較参考例にも示すように、後者がより電気伝導率が高くなる傾向を示した。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の電解液は、一般式(1)で示されるグリコラトオキサラト硼酸イオンを含有する電解コンデンサ用電解液であり、グリコラトオキサラト硼酸イオンを、グリコラトオキサラト硼酸の第四級オニウム塩、アミン塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩からなる群より選択される一種以上の塩の形態で含有する、上記の電解コンデンサ用電解液であることが好ましい。
上記一般式(1)中のnは、0<n<2であるが、より一層電気伝導率が高く、熱安定性に優れ、耐電圧性の高い電解コンデンサ用電解液を得る等前記本発明の目的に鑑み、0.25≦n≦1.90であることが好ましく、より好ましくは0.5≦n≦1.90である。
当該第四級オニウム塩の好適な例としては、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、第四級イミダゾリウム塩及び第四級アミジニウム塩が挙げられる。
当該第四級オニウム塩を構成する第四級オニウムイオンの例としては、テトラエチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、N,N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、2−エチル-1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾリウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3−ジエチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−プロピルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ペンチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−エチル−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、1−フェニル−3−メチルイミダゾリニウム、1−ベンジル−3−メチルイミダゾリニウム、1−フェニル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−ベンジル-2,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−フェニル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム及び2−ベンジル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム等が挙げられ、より一層電気伝導率が高く、熱安定性に優れ、耐電圧性の高い電解コンデンサ用電解液を得る等本発明の目的からは、更に好ましくは、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムであることが望ましい。
第四級オニウムイオンの炭素数の和は、上記例から、4〜12が好ましいが、炭素数の和が13以上の第四級オニウムイオンも使用することができ、好適な例としては、1,3−ジメチル−2−n−ウンデシルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−n−ヘプタデシルイミダゾリウム等を挙げることができる。
グリコラトオキサラト硼酸のアミン塩を構成するアミンの好適な例としては、トリメチルアミン、エチルジメチルアミン、ジエチルメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルイミダゾール、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5,1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の第三級アミンが挙げられる。又、上記の第三級アミン以外にも、第一級アミン、第二級アミンを使用することができ、例えばジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、イソブチルアミン、ジ−2−エチルヘキシルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ヘキサメチレンイミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、t−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン等を挙げることができる。
グリコラトオキサラト硼酸のアルカリ金属塩を構成するアルカリ金属の好適な例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等を挙げることができる。
本発明の電解液には、グリコラトオキサラト硼酸イオン以外のアニオン成分を含むことができ、これらの具体的な例としては、例えばテトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、ヘキサフルオロニオブ酸イオン、ヘキサフルオロタンタル酸等の含フッ素無機イオン;フタル酸イオン、マレイン酸イオン、サリチル酸イオン、安息香酸イオン、アジピン酸イオン等のカルボン酸イオン;ベンゼンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、パーフルオロブタンスルホン酸等の無機オキソ酸イオン;ビス(トルフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドイオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン、パーフルオロアルキルボレートイオン、パーフルオロアルキルホスフェートイオン等を挙げることができる。塩としては、フタル酸水素イオン、マレイン酸水素イオン等を併用することができる。例えば、グリコラトオキサラト硼酸塩とフタル酸水素塩、マレイン酸水素塩等を併用する場合、グリコラトオキサラト硼酸塩が主体となることが好ましく、塩の総重量に対して、グリコラトオキサラト硼酸塩が50重量%以上であることが好ましく、より好ましくは60重量%以上、更に好ましくは70重量%以上であり、比率は高い程、好ましい。
本発明のグリコラトオキサラト硼酸塩を電解コンデンサに用いる場合には、より高純度である必要があるため、塩は、必要により再結晶や溶媒抽出等により所望の純度にまで精製して使用される。
本発明の電解液において、グリコラトオキサラト硼酸塩の濃度は、好ましくは5〜40重量%であり、更に好ましくは10〜35重量%である。これは、濃度が低すぎる場合には電気伝導率が低いこと、又、濃度が高すぎる場合には電解液の粘性の増加、低温での結晶析出等が起こりやすくなる等の理由による。一般に、低濃度になるほど電解コンデンサ用電解液の耐電圧は増加する傾向にあるので、所望のコンデンサの定格電圧によって最適な濃度を決定することができる。ただし、本発明の電解液は、塩を50%以上含有する濃厚溶液であってもよく、常温溶融塩であってもよい。
本発明の電解液は、さらに優れた電気伝導率、熱安定性、耐電圧性を有する電解液を得る観点から、溶媒を50重量%以上含有することが好ましい。該溶媒は、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン及びアルコールからなる群より選択される1種以上が挙げられるが、電解液に使用した場合に、経時的に安定した特性を示す傾向がある、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン及びアルコールから選択することが好ましい。
そのような溶媒の具体的な例としては、以下が挙げられる。
鎖状炭酸エステル(例えば、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸メチルフェニル等の鎖状炭酸エステル)、環状炭酸エステル(例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、2,3−ジメチル炭酸エチレン、炭酸ブチレン、炭酸ビニレン、2−ビニル炭酸エチレン等の環状炭酸エステル)等の炭酸エステル;脂肪族カルボン酸エステル(例えば、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル等)、芳香族カルボン酸エステル(例えば安息香酸メチル、安息香酸エチル等の芳香族カルボン酸エステル)、ラクトン(例えば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等)等のカルボン酸エステル;リン酸トリメチル、リン酸エチルジメチル、リン酸ジエチルメチル、リン酸トリエチル等のリン酸エステル;アセトニトリル、プロピオニトリル、メトキシプロピオニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、2−メチルグルタロニトリル等のニトリル;N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン等のアミド;ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、ジエチルスルホン、スルホラン、3−メチルスルホラン、2,4−ジメチルスルホラン等のスルホン;エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、2,6−ジメチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル;ジメチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド;1,3−ジメチル-2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノンおよびこれら2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうちで好ましいのは、電導度が高く熱的にも安定な、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリン−2−オン、スルホラン、3−メチルスルホラン単独及びこれらの群より選ばれる2種以上の混合溶媒である。特にγ−ブチロラクトンの含有量は、溶媒の総重量に対して50〜100重量%が好ましく、γ−ブチロラクトンの含有量が50重量%未満では電導度が著しく低下するものである。
本発明の電解液において、電解液の溶媒に非水系溶媒を用いた場合、水分含量を制御することによって、このような電解液を用いたコンデンサのライフ特性がより安定する。一般に、非水系溶媒を用いた電解コンデンサの電解液中に多量の水分が含まれると、長期間使用している間に、陽極や陰極のアルミニウムが水和劣化を受け、同時にガスが発生することが知られている。一方、水分がまったくないと、陽極酸化皮膜を修復する際の化成性が劣る傾向があることも知られている。
しかし、従来の電解液及びコンデンサにおいては、これまで定格電圧35V以下の低い電圧領域で使用されていたことから、3重量%程度の水分が存在しても、コンデンサのライフ特性への影響が小さかった。しかし、本発明の電解液を用いたコンデンサは、定格電圧100Vクラスまでの高い電圧領域で使用可能であり、また高耐熱性の要求も満たすものであるため、これまでとは異なり、水分含量の影響が大きい。本発明の電解液は、非水系溶媒を使用した場合、電解液中の水分濃度が、1重量%以下であることが好ましく、上記の化成性をも考慮すれば、好ましくは0.01〜1重量%であり、特に好ましくは0.01〜0.1重量%である。
本発明の電解液には、必要に応じて種々の添加剤を混合してもよい。当該添加剤としては、リン系化合物(リン酸、リン酸ジブチル、リン酸モノブチル、リン酸ジオクチル、オクチルホスホン酸モノオクチルなど)、ホウ酸系化合物(ホウ酸、ホウ酸と多糖類(マンニット、ソルビットなど)との錯化合物、ホウ酸と多価アルコール(エチレングリコール、グリセリン、ポリビニルアルコールなど)との錯化合物)、ニトロ化合物(p−ニトロ安息香酸、p−ニトロフェノール、m−ニトロアセトフェノンなど)、シリカ、アルミノシリケート等の金属酸化物微粒子、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール及びその共重合体、シリコーンオイル等の界面活性剤等が挙げられる。
本発明の電解液は、これに高分子化合物を添加することにより固体化して、いわゆるゲル化電解液として使用してもよい。このようなゲル化電解液に使用される高分子の例としては、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート等を挙げることができる。
本発明の電解液における電解質の含有量は、電解液の総重量に対し通常1〜70重量%、好ましくは5〜40重量%である。この範囲外では電導度が著しく低下する。
電解液のpHは通常3〜11、好ましくは4〜8である。この範囲外では、電解液の火花電圧が低下する。
以下に実施例を挙げて本説明を更に具体的に説明する。本発明の範囲は、これらの実施例により限定されるものではなく、実施例中の材料、使用量、割合、操作等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。
比較参考例
本発明の電解液において、一般式(1)中のnの値を変化させて30重量%グリコラトオキサラト硼酸トリエチルアミンγ−ブチロラクトン溶液を合成した場合(混合合成)と、比較としてボロジグリコール酸トリエチルアミン塩とボロジシュウ酸トリエチルアミン塩をそのn値に見合うように混合させた場合(分別合成)との場合における電気伝導度の差異を測定した。その結果を、図1に示す。
図1に示すように、混合合成の方が分別合成よりも電気伝導度が高くなる傾向を示していることがわかる。又、図1から、nが0.75〜1.00付近で極大となっていることもわかる。
実施例1〜5及び比較例1〜3
表1に示す電解液組成の電解液を作成し、当該電解液について、その調製直後及び120℃での加熱試験を500時間実施した後に、それぞれの30℃での電気伝導率(電導度)を測定した。その結果を、表1に示す。

Figure 0004374459
上記の表1から明らかなように、本発明の実施例1、3、6、7の電解液は、比較例2、3の電解液と比較して電導度が高いことがわかる。又、本発明の実施例1〜7の電解液は、比較例2、3の電解液と比較して電導度の熱的な安定性も高いことがわかる。
次いで、上記の実施例2及び4の電解液を用いて、使用定格電圧100V、静電容量100μFのアルミニウム電解コンデンサを作成し、当該アルミ電解コンデンサの初期並びに105℃下の寿命特性を測定した。一方、比較例1〜2の電解液を使用した場合、耐電圧不足のためコンデンサを作製することはできなかった。
これらの結果を、表2に示す。











Figure 0004374459
上記の表2から明らかなように、本発明の実施例2及び4の電解液を用いたコンデンサは、1000時間経過した時点でも特性劣化がほとんど認められず、熱安定性に優れたコンデンサであることがわかった。又、外観については、膨張もなく、また、封口ゴムの劣化による液漏れ等の異常も観察されなかった。
本発明によれば、電気伝導率が高く、熱安定性に優れ、耐電圧性の高い電解コンデンサ用電解液が得られ、又、この電解コンデンサ用電解液を使用することにより、インピーダンスが低く、熱安定性に優れ、耐電圧性の高い電解コンデンサが得られる。
更に、電気二重層コンデンサ、イオンの電荷移動による充電/放電機構を有する電池、エレクトロクロミック表示素子などの電気化学素子に使用した場合、インピーダンスが低く、熱安定性に優れ、耐電圧性の高く、電解液と接触する樹脂やゴム、金属を劣化させたり腐食させる等の不具合もないため、信頼性の高い電気化学素子を構成できる。
比較参考例における実験データを示すグラフである。
符号の説明
1 分別合成データ
2 混合合成データ

Claims (7)

  1. 次の一般式(1)で示されるグリコラトオキサラト硼酸イオンを含有する電解コンデンサ用電解液。
    Figure 0004374459
    [一般式(1)中のnは、0<n<2で示され、R及びRは、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フェニル基及びベンジル基の群より選ばれる基である。R及びRは、同じ基でもよいし、又、異なる基でもよい。」
  2. グリコラトオキサラト硼酸イオンを、グリコラトオキサラト硼酸イオンの第四級オニウム塩、アミン塩、アンモニウム塩及びアルカリ金属塩からなる群より選択される1種以上の塩の形態で含有する、請求項1に記載の電解コンデンサ用電解液。
  3. 第四級オニウム塩が、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、第四級イミダゾリウム塩及び第四級アミジニウム塩からなる群より選択される1種以上である、請求項2に記載の電解コンデンサ用電解液。
  4. 第四級オニウム塩の炭素数の和が、4〜12である、請求項2又は3に記載の電解コンデンサ用電解液。
  5. 溶媒としてγ−ブチロラクトン、炭酸エステル、カルボン酸エステル、リン酸エステル、ニトリル、アミド、スルホン、アルコール、スルホラン及び3−メチルスルホランからなる群より選択される1種以上を含む請求項1〜4いずれか1項に記載の電解コンデンサ用電解液。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載の電解コンデンサ電解液を用いてなる電解コンデンサ。
  7. グリコラトオキサラト硼酸イオンを含有する導電性材料を用いてなる電気化学素子。
JP2003345437A 2003-10-03 2003-10-03 電解コンデンサ用電解液、電解コンデンサ及び電気化学素子 Expired - Lifetime JP4374459B2 (ja)

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