JP2003141723A - テスト用ディスク - Google Patents
テスト用ディスクInfo
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Abstract
重の高いガラスを基板材料とすることによるディスク重
量の増大分を削減するためにテスト用ディスク10の直
径Daを一般のCD−ROM16の直径Dsよりも小さく
する。さらに、直径Daを小さくすることによる回転時
の慣性モーメントの減少分を補償するために、非記録面
12に重り14を設ける。 【効果】 比重の高いガラス製基板を採用しながらも、
一般のCD−ROMと同等のディスク重量および慣性モ
ーメントが得られるので、高い耐久性および機械的精度
を維持しつつ、ディスク重量を重要視するようなテスト
を含む複数種類のテストに対応できる、テスト用ディス
クを実現することができる。
Description
関し、特にたとえば、第1素材を材料とするディスクを
回転させるディスク装置のテストのために当該ディスク
に代えてディスク装置に装着される、テスト用ディスク
に関する。
のディスク記録媒体に記録されたデータを読み取るため
のディスク(ドライブ)装置において、光ピックアップ
の取り付け精度やスピンドルモータのドライブ性能をテ
スト(調整、測定および検査など)するのにテスト用デ
ィスクが用いられる。このようなテスト用ディスクで
は、用途の性質上、極めて高い耐久性および機械的精度
が要求される。そこで、従来、テスト用ディスクとし
て、製品用のディスクに用いられているポリカーボネー
ト(PC:Polycarbonate)ではなく、ソーダライムガ
ラス(ソーダ石灰ガラス。以下、単にガラスと言う。)
を基板材料とするものがあった。ガラスは、ポリカーボ
ネートに比べて熱膨張率が小さいので、かかるガラスを
基板材料に用いることで、製品用のディスクに比べて反
りが小さく、しかも機械的に経時変化し難い、つまり耐
久性および機械的精度の極めて高いテスト用ディスクを
実現できる。
カーボネートに比べて約2倍の比重を有するため、かか
る比重の高いガラスを基板材料に用いると、テスト用デ
ィスクの重量が製品用ディスクの重量の約2倍となり、
CD−ROM規格(いわゆる「Yellow Book」)で定め
られている重量範囲を大きく超えてしまう。したがっ
て、たとえばディスクの重量を重要視するテスト(スピ
ンドルモータの回転トルクの検査など)や、ディスク重
量が規格を満足することを前提とするテスト(スピンド
ルモータの回転ムラの検査など)には、ガラス製基板の
テスト用ディスクを用いることができなかった。
数種類のテストに対応できる、テスト用ディスクを提供
することである。
材料とするディスクを回転させるディスク装置のテスト
のために当該ディスクに代えてディスク装置に装着され
るテスト用ディスクにおいて、第1素材よりも比重が高
いかつ第1素材よりも熱膨張率が低い第2素材を材料と
し、径をディスクよりも小さくし、そして回転時の慣性
モーメントを補償する重りを付加したことを特徴とす
る、テスト用ディスクである。
第2素材を材料としているので、ディスク装置の本来の
装着対象であるディスクよりも耐久性および機械的精度
の高いテスト用ディスクを実現できる。ただし、第2素
材は第1素材よりも比重が高いので、上述のディスクと
同じ径とすると、当該ディスクよりも重量が大きくな
る。そこで、この発明では、ディスクよりも径を小さく
することによって、当該重量の増大分を削減する。ま
た、このように径を小さくすると、回転時の慣性モーメ
ントが減少するが、この発明では、重りを付加すること
で当該慣性モーメントの減少分を補償する。
ラスとすることができる。
ましい。このようにすれば、荷重の小さい重りで大きな
慣性モーメントを得ることができ、換言すれば重りを小
型化できる。
ーベルとすることもできる。すなわち、レーベルで重り
を形成すれば、当該重りを設けることによるテスト用デ
ィスクの厚さ寸法の増大を抑制できる。
ものであってもよい。このようにすれば、記録面に記録
された所定信号を読み取るテストを行うこともできる。
械的精度を維持しつつ、ディスク装置の本来の装着対象
であるディスクと同等の重量および慣性モーメントを得
ることができる。したがって、上述した従来のガラス製
基板のテスト用ディスクでは実施することできなかった
テストを含む複数種類のテストに対応することができ
る、という効果がある。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
スト用ディスク10は、CD−ROM用のディスク装置
をテストするときに用いるもので、具体的には、光ピッ
クアップの取り付け精度やスピンドルモータのドライブ
性能などを調整,測定および検査するのに用いられる。
一般(製品)のCD−ROMの径を小さくし、かつ一方
主面である非記録面(図示しないレーザ光が照射される
側と反対側の面)12上に円柱状の重り14を設けた形
状をしている。すなわち、図1(b)および図1(c)
に点線16で示す一般のCD−ROMの直径DsがDs=
120[mm]であるのに対して、このテスト用ディスク1
0の直径DaはDa=90[mm]である。そして、重り14
は、自身の外周縁をテスト用ディスク10の外周縁に内
接させ、かつ自身の一方面をテスト用ディスク10の非
記録面12に対向させた状態で、非記録面12に接着さ
れている。なお、テスト用ディスク10の厚さtは、一
般のCD−ROMの厚さと同じt=1.2[mm]である。
また、テスト用ディスク10の中央には、一般のCD−
ROMと同様、直径が15[mm]のセンターホール18が
設けられている。
ポリカーボネートで形成しているが、この第1実施例の
テスト用ディスク10では基板(後述の図2においては
基板に符号42を付す。)をガラスで形成している。ガ
ラスは、ポリカーボネートに比べて熱膨張率が小さいの
で、かかるガラスで基板を形成することによって、テス
ト用ディスク10として、一般のCD−ROMに比べて
反りが小さく、しかも機械的に経時変化し難い、つまり
耐久性および機械的精度の極めて高いディスクを実現で
きる。
て約2倍の比重を有する。つまり、ポリカーボネートの
比重が1.20であるのに対して、ガラスの比重は2.
49である。したがって、たとえば一般のCD−ROM
の基板と同じ寸法(直径120[mm],厚さ1.2[mm])
の基板をガラスで形成すると、当該ガラス製の基板の重
量は一般のCD―ROMの基板重量の約2倍になる。具
体的には、一般のCD−ROMの基板重量が16.03
[g]であるのに対し、同じ寸法の基板をガラスで形成す
ると当該基板の重量は33.27[g]となる。この3
3.27[g]という重量は、基板単体の重量であるにも
係わらず、CD−ROM規格で定められている14[g]
〜33[g]というディスク全体の重量範囲を超えてい
る。よって、このようなガラス製基板にさらに反射層お
よび保護層を付加したディスク全体の重量は、CD−R
OM規格で定められている重量範囲を大きく超えること
になる。
にテスト用ディスク10(基板)の直径Daを一般のC
D−ROMの直径Dsよりも小さいDa=90[mm]とする
ことによって、ガラス製の基板を用いることによる当該
基板の重量の増大分を削減する。すなわち、ガラス製の
基板の直径Daを90[mm]とすると、当該基板の重量は
18.48[g]となり、これに反射層および保護層を付
加しても、ディスク全体の重量はCD−ROM規格を十
分に満足する。
を小さくすると、今度は当該テスト用ディスク10を回
転させたときの慣性モーメントが減少する、という新た
な不都合が生じる。そこで、この第1実施例では、上述
の如くテスト用ディスク10の非記録面12に重り14
を設けることで、当該テスト用ディスク10の直径Da
を小さくすることによる慣性モーメントの減少分を補償
する。
重量は約0.1[g]である。この第1実施例では、テス
ト用ディスク10の外周縁近傍に重り14を配置してい
るが、当該外周縁近傍よりも内側に重り14を配置して
もよい。ただし、できるだけ外周縁に近い位置に重り1
4を設けた方が、大きな慣性モーメントを得るのに有利
であり、換言すれば当該重り14を小型化できる。
スト用ディスク10の中心に対する重量バランスが悪化
し、つまりテスト用ディスク10のアンバランス特性が
悪化するように思われる。しかしながら、重り14の重
量は約0.1[g]と極めて小さいので、かかる重り14
を設けてもCD−ROM規格で定められている7[g.mm]
というアンバランス特性の上限を超えることはない。
高い耐久性および機械的精度を維持しつつ、CD−RO
M規格で定められているディスク重量を満足し、しかも
一般のCD−ROMと同等の慣性モーメントを得ること
ができる。したがって、上述した従来のガラス製基板の
テスト用ディスクではディスク重量が障害となって実施
することができなかったテストについても、何ら問題な
く実施することができる。
障害となって実施することができなかったテストについ
ては、ポリカーボネート製基板のテスト用ディスクを用
いることで対応していた。しかし、この実施例では、こ
のようなテストを含む複数種類のテストに対応できるの
で、言わば耐久性および機械的精度の低いポリカーボネ
ート製基板のテスト用ディスクをわざわざ用意しておく
必要もない。なお、光ピックアップの取り付け精度や読
み取り精度などの当該光ピックアップに関する諸テスト
は、後述する擬似ピットを利用することで実施できる。
は、たとえば図2(a)〜図2(e)に示すような2P
法(Photo Polymarization法)によって製造することが
できる。
スタンパ22の上面24に紫外線硬化性の透明樹脂26
をドーナツ上に塗布する。なお、スタンパ22の上面2
4には、上述の擬似ピットを形成するための凹凸のパタ
ーン28が形成されており、中央には円柱状のセンター
ポール30が設けられている。
脂26の上方からスタンパ22側に向けて予め円盤状に
形成されたガラス製の基板32を押圧して、当該透明樹
脂26を展延する。なお、基板32の中央には、上述し
たセンターホール18を構成する貫通孔34が予め設け
られており、この貫通孔34にスタンパ22のセンター
ポール30を挿通することで、基板32とスタンパ22
との位置決めを行う。
2の上方側から紫外線(UV:Ultraviolet)を照射す
ることによって透明樹脂26を硬化させる。そして、透
明樹脂26が十分に硬化した後、図2(d)に示すよう
に、当該透明樹脂26と基板32との一体形成物をスタ
ンパ22から剥離する。
た硬質樹脂26の凹凸36が形成された側の面(同図に
おいて上方側の面)36aに、アルミニウムを蒸着して
反射層38を形成し、さらに、この反射層38の上に硬
質樹脂を材料とする保護層40を形成する。この保護層
40の表面が非記録面12となり、この非記録面12と
反対側の基板32の表面42が記録面となる。そして、
凹凸36が上述した擬似ピットとなる。そして、非記録
面12である保護層40の表面に重り14を接着するこ
とで、テスト用ディスク10が完成する。なお、反射層
38および保護層40を形成するとき、各々の中央に、
基板32の貫通孔34と透明樹脂26の中央に形成され
た貫通孔44とに連通し、かつ上述のセンターホール1
8を構成する貫通孔46および48を形成する。
つだけ設けたが、図3に示すように、当該重り14を複
数(同図では3つ)設けてもよい。この場合、各々の重
り14の重量(厳密には材質、形状および寸法)を統一
させる。そして、テスト用ディスク10の中心から同じ
距離を隔て、かつテスト用ディスク10の円周方向にお
いて等間隔に(同図では、各々の重り14の外周縁をテ
スト用ディスク10の外周縁に内接させ、かつテスト用
ディスク10の円周方向において120度置きに)、各
々の重り14を配置する。このようにすれば、テスト用
ディスクの中心において均一な重量バランスを得ること
ができ、つまりテスト用ディスク10のアンバランス特
性を向上させることができる。ただし、重り14を1つ
だけ設けた場合でも、CD−ROM規格で定められてい
るアンバランス特性を満足することは上述した通りであ
る。
施例は、上述の第1実施例における重り14に代えて、
記録面12の一部にレーベル50を印刷したものであ
り、すなわちレーベル50によって重り14と同様の機
能を奏するようにしたものである。
成されており、このレーベル50の中心角θを調整する
ことで、回転時における慣性モーメントの大きさを調整
することができる。このように極めて厚みの薄いレーベ
ル50によって第1実施例における重り14と同様の機
能を実現することで、当該重り14を設ける場合よりも
テスト用ディスク10全体の厚さ寸法の増大を抑制でき
る。
示すようにレーベル50を複数(同図では3つ)設けて
もよい。すなわち、各々同じ中心角θを持つレーベル5
0,50,・・・(ただし、各々のレーベル50の材質
が同じであることを前提とする。)を、テスト用ディス
ク10の円周方向において等間隔(同図では120度置
き)に形成する。このようにすれば、上述した図3のよ
うに複数の重り14,14,・・・を設ける場合と同様
に、テスト用ディスク10のアンバランス特性を向上さ
せることができる。
環状に形成してもよい。この場合、アンバランス特性を
維持するために、テスト用ディスク10の中心にレーベ
ル50が成す環(円)の中心を一致させるのが望まし
い。
ラスで基板32を形成したが、たとえばサファイアガラ
スや石英ガラスなどのソーダライムガラス以外のガラス
材料で基板32を形成してもよい。
Da=90[mm]としたが、これは飽くまで一例であっ
て、CD−ROM規格に定められた重量を満足する範囲
内で当該直径Daを決定してもよい。
スク装置をテストするための用途に適用する場合につい
て説明したが、音楽用CD(CD−DA:Compact Disc
Digital Audio)やCD/R(Compact Disc Recordabl
e)などの他のディスク用のディスク装置をテストする
ための用途にもこの発明を適用できることは言うまでも
ない。
観斜視図、(b)は平面図、(c)は(b)のA−A断
面図である。
である。
観斜視図、(b)は平面図、(c)は(b)のB−B断
面図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】第1素材を材料とするディスクを回転させ
るディスク装置のテストのために前記ディスクに代えて
前記ディスク装置に装着されるテスト用ディスクにおい
て、 前記第1素材よりも比重が高いかつ前記第1素材よりも
熱膨張率が低い第2素材を材料とし、 径を前記ディスクよりも小さくし、そして回転時の慣性
モーメントを補償する重りを付加したことを特徴とす
る、テスト用ディスク。 - 【請求項2】前記第1素材は樹脂であり、前記第2素材
はガラスである、請求項1記載のテスト用ディスク。 - 【請求項3】前記重りは外周近傍に付加される、請求項
1または2記載のテスト用ディスク。 - 【請求項4】前記重りは一方主面に印刷されたレーベル
である、請求項1または2記載のテスト用ディスク。 - 【請求項5】所定信号を記録した記録面を有する、請求
項1ないし4のいずれかに記載のテスト用ディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001331771A JP3923779B2 (ja) | 2001-10-30 | 2001-10-30 | テスト用ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001331771A JP3923779B2 (ja) | 2001-10-30 | 2001-10-30 | テスト用ディスク |
Publications (2)
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JP2003141723A true JP2003141723A (ja) | 2003-05-16 |
JP3923779B2 JP3923779B2 (ja) | 2007-06-06 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102393276A (zh) * | 2011-09-03 | 2012-03-28 | 四川大学 | 高精度多功能扭摆载物装置 |
-
2001
- 2001-10-30 JP JP2001331771A patent/JP3923779B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102393276A (zh) * | 2011-09-03 | 2012-03-28 | 四川大学 | 高精度多功能扭摆载物装置 |
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