JP2003138094A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2003138094A
JP2003138094A JP2001340900A JP2001340900A JP2003138094A JP 2003138094 A JP2003138094 A JP 2003138094A JP 2001340900 A JP2001340900 A JP 2001340900A JP 2001340900 A JP2001340900 A JP 2001340900A JP 2003138094 A JP2003138094 A JP 2003138094A
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weight
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rubber
graft copolymer
thermoplastic resin
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Application number
JP2001340900A
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English (en)
Inventor
Toshio Mizuta
利雄 水田
Nobuo Miyatake
信雄 宮武
Akio Sato
彰雄 佐藤
Koji Yui
孝治 由井
Akira Takagi
彰 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂成形体の耐衝撃強度を改善す
る。 【解決手段】 架橋剤を用いないで重合したブタジエン
系ゴムであって、ラテックス状態で空隙率3〜90%の
中空ゴム粒子の存在下に(メタ)アクリル酸エステル、
芳香族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物から選ば
れる少なくとも1種の単量体を重合してえられるグラフ
ト共重合であって、ラテックス状態での平均粒径をaと
し、得られるグラフト共重合体の平均粒径をbとしたと
きその比b/aが1.2以上であるグラフト共重合体を
耐衝撃性改質剤として熱可塑性樹脂に配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐衝撃性の優れたゴ
ム含有グラフト共重合体と熱可塑性樹脂との樹脂組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂の耐衝撃性を改良するため
に従来から種々の提案がなされている。例えば、塩化ビ
ニル系樹脂の場合、ジエン系ゴムまたはアクリレート系
ゴムの共重合体を配合することが知られている(特公昭
39-19035)。更に耐衝撃性を向上させるためゴム成分の
粒子径を大きくする方法(特公昭42-22541)やゴム成分
のTgを低くする方法(特開平2-1763、特開平8-100095)
が提案されている。
【0003】また、最近では、Tgが0℃以下で架橋剤使
用量が0.1〜5重量%で、ラテックス状態で空隙率3
〜90%の中空ゴムを含むグラフト共重合体を用いるこ
とにより熱可塑性樹脂の耐衝撃性を改良する技術が提案
されている(WO00/02963)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
では原料費が大幅に上がる問題があったり、耐衝撃性の
改良に最も多く利用されているブタジエン系ゴムを含有
するグラフト共重合体の系では改良効果が小さいなどの
問題を残している。
【0005】
【課題を解決するための手段】一般的に、塩化ビニル系
樹脂など熱可塑性樹脂の耐衝撃性の向上には上記のよう
なゴムの共重合体が配合され、成型体の応力集中やゴム
中のボイドの発生や拡大が重要な役割をはたしている。
応力集中をはかるためには弾性率が熱可塑性樹脂の弾性
率より大幅に低いゴム成分の導入が必須である。実際に
色々なゴムが導入され、ゴム成分の大きさ、形の最適化が
行われている。ゴム中のボイドの発生や拡大は特に衝撃
試験時のエネルギ−吸収量の大きい剪断降伏の成長に大
きく寄与し、ゴム含有熱可塑性樹脂の耐衝撃性の向上に
結びつくことが予測される。
【0006】従って、ゴム成分中のボイドの発生や拡大
をどう促進していくかが非常に重要になると考えられ
る。成形体の衝撃時(応力下)のゴム成分中のボイドの
発生・拡大はゴムの架橋状態に大きく影響されることが
考えられる。また、ゴム成分を予め中空にした場合、応
力下にボイドの拡大が容易に進むと考えられる。 上記の
先行技術 WO00/02963は、ブチルアクリレ−ト系ゴムだ
けではなく、架橋剤0.1〜5%を使用すればブタジエ
ン系ゴムでも中空なゴムを用いると熱架組成樹脂の耐衝
撃性を大幅に改良できることを示している。そこで発明
者らは先行技術を参考にしてゴム成分の架橋状態を支配
する架橋剤量を変えながら、ラテックス状態でのゴム成
分のボイド(中空)状態、ゴム成分含有耐衝撃性改良剤
配合熱可塑性樹脂成型体の中空状態、成型体の衝撃強度
の関係を検討した。
【0007】具体的には、先行技術 WO00/02963では架
橋剤量が少なすぎて0.1未満になるとゴム粒子が成型
時に崩れて微分散するので応力集中が起こらず耐衝撃性
改良効果がなくなることを示している。
【0008】しかし、本発明者らはブタジエンを主成分
とし、架橋剤を用いず重合して得られるゴムであって、
ラテックス状態での空隙率が3〜90%の中空ゴム粒子
30〜90重量部の存在下に水溶性電解質を添加した
後、(メタ)アクリル酸エステル化合物、芳香族ビニル化
合物、シアン化ビニル化合物よりなる群から選ばれる少
なくとも1種のビニル単量体60〜100重量%とその
他共重合可能な単量体0〜40重量%からなる単量体1
0〜70重量部(合わせて100重量部)を重合してな
るグラフト共重合体であって、ラテックス状態での中空
ゴム粒子の平均粒径をaとし、得られるグラフト共重合
体の平均粒径をbとするとき、これら平均粒径の比b/
aの値が1.2以上であるグラフト共重合体と熱可塑性
樹脂よりなる耐衝撃性の優れた樹脂組成物を得た。
【0009】成型体の連続相となる塩ビ系樹脂などの熱
可塑性樹脂に比較して大幅に弾性率の低いゴム成分を導
入して応力集中をはかることが重要であると本発明者ら
は考え、ゴム成分としてブタジエン系モノマ−を使用す
る場合、ゴム成分の架橋剤は少ない程好ましく、ゼロに
することが衝撃時(応力下)にゴム粒子がボイド化し耐
衝撃性改良に最も有効であることを見出し本発明に至っ
た。
【0010】即ち、本発明はブタジエンを主成分とし、
架橋剤を用いず重合して得られるゴムであって、ラテッ
クス状態での空隙率が3〜90%の中空ゴム粒子30〜
90重量部の存在下に水溶性電解質を添加した後、(メ
タ)アクリル酸エステル化合物、芳香族ビニル化合物及
びシアン化ビニル化合物よりなる群から選ばれる少なく
とも1種のビニル単量体60〜100重量%とその他共
重合可能な単量体0〜40重量%からなる単量体10〜
70重量部(合わせて100重量部)を重合してなるグ
ラフト共重合体であって、ラテックス状ゴムの平均粒径
をaとし、得られるグラフト共重合体の平均粒径をbと
したとき、その比b/aの値が1.2以上であるグラフ
ト共重合体及び熱可塑性樹脂よりなる熱可塑性樹脂組成
物(請求項1)、熱可塑性樹脂が塩化ビニルを50重量
%以上含む塩化ビニル系樹脂であることを特徴とする請
求項1記載の樹脂組成物(請求項2)、中空ゴム粒子が
粒子径0.04μm以下の親水性シードポリマー0.5
〜20重量%を用いて得られる中空ゴム粒子である請求
項1記載の樹脂組成物(請求項3)及び前記平均粒径の
比b/aの値が2以上である請求項1記載の熱可塑性樹
脂組成物(請求項4)に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】中空ゴム粒子を合成するには種々
の方法がある。例えば、(a)W/O/Wエマルジョンを
作成しO層のモノマ−を重合させる方法(O:親油性、
W:親水性)、(b)膨潤性のコアを有するコア・シェ
ル粒子をシェル層のTg以上の温度で膨潤させて中空化す
る方法、(c)溶解度パラメ−タ−の異なるポリマ−の
二段重合による方法、(d)架橋性モノマーと親水性モノ
マーを含む重合性モノマーと油性物質を水中で微分散し
てO/Wエマルジョンを作りモノマーを重合して油性物
質を除去する方法、(e)粒子中に共重合されているカル
ボン酸の酸、アルカリ条件下における粒子中での移動を
利用する方法等がよく知られている。(「合成ラテック
スの応用」杉村孝明らP285)本発明のラテックス状態で
中空を有するゴム粒子は何れの方法で製造してもよい。
【0012】本発明では、分子量が低く、ある程度の親
水性をもつシード重合体に架橋剤を含まないブタジエン
系単量体を重合してゴム粒子の内部に水の詰った中空ゴ
ムラテックスを得た後、このゴムラテックスに(メタ)
アクリル酸エステル化合物、芳香族ビニル化合物、シアン
化ビニル化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種
のビニル単量体60〜100重量%とその他共重合可能
な単量体0〜40重量%からなる単量体10〜70重量
部を重合してなるグラフト共重合体を得て、これを熱可
塑性樹脂に配合することによって耐衝撃性の優れた樹脂
組成物を得ることができる。
【0013】本発明に用いられるシード重合体としては
ジエン系ゴム、アクリル系ゴム、シリコン系ゴム、オレ
フィン系ゴムなどのゴムやアクリル酸ブチル−スチレン
共重合体、アクリル酸エチル−スチレン共重合体などの
半硬質重合体やスチレン−メチルメタクリレ−ト共重合
体などの硬質重合体を骨格にもちt−ドデシルメルカプ
タン、n−ドデシルメルカプタンなどの連鎖移動剤を含
み、親水性の調整に少量のアクリル酸やメタクリルを含
んでもよい。
【0014】シード重合体の粒子径は0.04μm未満
であることが好ましい。0.04μm以上にするとラテ
ックス状態での中空ブタジエン系ゴムの空隙率が上がり
にくい。下限は特にないが、現在測定でき範囲が0.0
05μm程度である。また、シ−ド重合体の量はシード
重合体も含めた中空ゴム粒子100重量%に対し0.5
〜20重量%が好ましい。0.5重量%未満にするとラ
テックス状態での中空ブタジエン系ゴムの空隙率が上が
りにくく、20重量%を越えるとブタジエン系ゴムが希
釈されるので耐衝撃性改良効果が低下する。
【0015】本発明に用いられる中空ブタジエン系ゴム
のブタジエンを主成分とする重合成分はブタジエン10
0%であってもよいし、非架橋性の共重合性ビニル単量
体を50%まで用いてブタジエンと共重合させてもよ
い。このようにガラス転移温度が0℃以下のゴム弾性体
であればどのようなものでもよいが、ガラス転移温度は
低い方が好ましい。このような条件を満たすものの例と
してブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム等がある。
【0016】ラテックス状態で中空なブタジエン系ゴム
の空隙はゴムラテックスをエポキシ樹脂等で包埋した
後、4酸化ルテニウム等で染色してTEM観察すること
により確認できる。またマイクロトラックUPA等によ
りゴムラテックスの粒子径を正確に求めた後、同じゴム
ラテックスの光散乱強度を測定することによって空隙率
を算出できる。ラテックス状態での中空ゴムの容量空隙
率は最終成型体の耐衝撃性改善効果の点から3〜90
%、好ましくは10〜60%である。空隙率が90%を
越えるとゴム粒子が成型時に崩れることがあり安定的に
衝撃強度を改良できない。空隙率が3%未満だと最終成
型体が衝撃時にゴム中でのボイドの発生・拡大が進みに
くく耐衝撃性の改良効果が小さくなる。
【0017】最終成型体の耐衝撃性改良効果を最大限に
発揮するには、本発明のグラフト共重合体の粒子径は、
熱可塑性樹脂の種類によって最適な値が多少変わるが、
0.05〜2.0μmの範囲に設定することが好ましい。この
範囲を外れると耐衝撃性の改良効果が小さくなる傾向が
ある。
【0018】中空ブタジエン系ゴムの合成法は特に限定
しないが、乳化重合を用いれば能率的に合成できる。
【0019】本発明のグラフト共重合体は、中空ブタジ
エン系ゴム成分30〜90重量部、好ましくは60〜8
8重量部の存在下に(メタ)アクリル散エステル、芳香
族ビニル化合物及びシアン化ビニル化合物から選ばれる
少なくとも1種の単量体10〜70重量部、好ましくは
12〜40重量部を重合して成る。中空ゴム成分が30
重量部未満では耐衝撃性の改良効果が小さく、また90
重量部を越えると配合された成形体の成型時に耐衝撃性
改良剤の粒子が崩れ成型体の耐衝撃性の改良効果が小さ
くなる。
【0020】中空ゴム粒子の存在下に重合する単量体と
しては、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族ビニル化合
物、シアン化ビニル化合物、塩化ビニルのうち少なくと
も1種を60重量%以上含む単量体あるいは単量体混合物
である。(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチルメ
タクリレート、エチルメタアクリレート、ブチルメタア
クリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート等や
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げら
れる。芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、クロルスチレン等が挙げられる。シアン
化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等が挙げられる。
【0021】その他共重合可能な単量体としてはグリシ
ジル(メタ)アクリレート等上記以外の(メタ)アクリ
ル酸エステル、マレイミド、N−フェニルマレイミド等
のマレイミド化合物があげられる。
【0022】本発明においては、前記中空ブタジエン系
ゴムラテックスに水溶性電解質を添加した後、(メタ)ア
クリル酸エステル化合物、芳香族ビニル化合物及びシア
ン化ビニル化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1
種のビニル単量体を一段あるいは多段で添加・重合す
る。
【0023】前記水溶性電解質はゴム粒子をグラフト重
合中に凝集肥大するために使用されるものであり、具体
的にはNa+、K+、Mg+、Ca2+、Al3+、H+等や、
Cl -、Br-、SO4 2-、SO3 2-、NO2 -、NO3 -、P
4 3-、CO3 2-、OH-などに解離する化合物などがあ
げられる。当該化合物としてはNaCl、KCl、Na
2SO4、CaCl2、AlCl3などがあげられる。添加
量としては0.5〜5重量部が好ましい。添加量が0.
5重量部未満だと凝集肥大しにくく、5重量部を越える
とラテックス安定性が不足して重合スケールが多くな
る。
【0024】前記条件でグラフト重合することにより、
グラフト重合中に凝集肥大が起こってグラフト共重合体
の平均粒子径はより大きくなり、ラテックス状中空ゴム
の平均粒径をaとし、得られるグラフト共重合体の平均
粒径をbとしたとき、b/aの値は1.2以上、好まし
くは2以上。b/aの値が1.2未満の場合には低い耐
衝撃性改良レベルにとどまる。b/aの値が2を越える
と成型体の耐衝撃性は大幅に向上する。平均粒径は動的
光散乱法により、体積平均粒径として測定される。
【0025】本発明の熱可塑性樹脂としては、塩化ビニ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、カーボネ
ート系樹脂、アミド系樹脂、エステル系樹脂、オレフィ
ン系樹脂等が挙げられる。塩化ビニル系樹脂としては、
ポリ塩化ビニル、塩化ビニルを50重量%以上含有して
酢酸ビニルやエチレン等の塩化ビニルと共重合可能な単
量体との共重合物や塩素化塩化ビニル樹脂等が挙げられ
る。アクリル系樹脂としては、ポリメチルメタクリレー
ト、メチルメタクリレートを50重量%以上含有してメ
チルアクリレートやブチルアクリレートやスチレン等の
メチルアクリレートと共重合可能な単量体との共重合物
が挙げられる。スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、α−メチルスチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイミ
ド共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−マ
レイミド−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水
マレイン酸共重合体等が挙げられる。カ−ボネ−ト系樹
脂としては、ビスフェノール系ポリカーボネ−ト、脂肪族
ポリカーボネ−ト等が挙げられる。アミド系樹脂として
は、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン12等が挙げら
れる。エステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。オレ
フィン系樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、
環状ポリオレフィン等があげられる。これら熱可塑性樹
脂100重量部に対し中空ゴムを用いたグラフト共重合
体1〜50重量部配合して用いられる。また熱可塑性樹
脂の中で塩化ビニル系樹脂が耐衝撃性の改善効果に特に
著しい。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0027】実施例1 水650重量部、リン酸三カリウム0.4重量部、β−
ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のNa塩0.2
重量部、オレイン酸ソーダ60重量部を混合後50℃に
昇温して、液温が50℃に達した後、窒素置換を行う。
その後ブチルアクリレート5重量部、スチレン5重量
部、t−ドデシルメルカプタン3重量部、パラメタンハ
イドロパーオキサイド0.01重量部の混合液を加え
る。30分後に硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.007重量
部、エチレンジアミンテトラアセティックアシッド・2Na
塩0.012重量部、ホルムアルデヒドスルフォキシル
酸ソーダ0.2重量部を加えて1時間重合させた。その
後ブチルアクリレート45重量部、スチレン45重量
部、t-ドデシルメルカプタン27重量部、パラメタンハ
イドロパーオキサイド0.1重量部の混合液を2.7時
間かけて連続追加する。2時間の後重合を行い、平均粒
子径が0.016μmの親水性シードポリマーのラテッ
クス(S−1)を得た。水180重量部、シ−ドラテッ
クス(S−1)2重量部(固形分)、リン酸三カリウム
0.45重量部、 β-ナフタリンスルホン酸ホルマリン
縮合物のNa塩0.21重量部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)
0.0084重量部、エチレンジアミンテトラアセティ
ックアシッド・2Na塩0.014重量部を耐圧重合機内で
混合し常温で減圧脱酸を水蒸気圧力下で10分間行う。
その後ブタジエン98重量部を加え40℃に昇温して、
液温が40℃に達した後、パラメタンハイドロパーオキ
サイド0.21重量部、ホルムアルデヒドスルフォキシ
ル酸ソーダ0.4重量部を加え、40℃で重合を開始す
る。重合開始より1時間目と3時間目にそれぞれオレイ
ン酸ソ−ダ1重量部と1.5重量部を追加し、重合開始
より2時間目と5時間目にそれぞれパラメタンハイドロ
パーオキサイド0.21重量部を追加して8時間重合を
行う。その結果、空隙率50%、粒子径0.072μm
の中空ブタジエンゴムラテックス(R−1)を得た。
【0028】水200重量部、ゴムラテックス(R−
1)70重量部(固形分) 、ホルムアルデヒドスルフォ
キシル酸ソーダ0.18重量部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H
2O)0.001重量部、エチレンジアミンテトラアセテ
ィックアシッド・2Na塩0.0017重量部、15重量%
Na2SO4水溶液1.9重量部(固形分)を加え60℃
に昇温した後窒素置換を行う。その後メチルメタクリレ
ート21重量部、ブチルアクリレ−ト5重量部、スチレ
ン4重量部、オレイン酸0.2重量部、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド0.1重量部の混合液を3時間かけ
て連続追加する。追加終了5分間後オレイン酸ソーダ1
重量部を追加する。更に10分間後ホルムアルデヒドス
ルフォキシル酸ソーダ0.4重量部、更に10分間後t
−ブチルハイドロパーオキサイド0.32重量部を追加
し1時間の後重合を行って平均粒子径0.19μmのグ
ラフト共重合体ラテックス(G−1)を得た。このグラフ
ト共重合体ラテックス(G−1)を塩酸で凝固させ、熱処
理、脱水、乾燥を行い、粉末状のグラフト共重合体(A
−1)を得た。グラフト共重合体(A−1)9.5重量
部、ジオクチル錫メルカプチド1重量部、ポリオールエ
ステル0.8重量部、モンタン酸のジオールエステル
0.2重量部、塩化ビニル樹脂(平均重合度700)1
00重量部をブレンダーで混合して粉末状の樹脂組成物
を得た。これを160℃のロールで5分間混練りした
後、180℃のプレスで15分間加圧して厚さ5.0m
mの成形体を得た。この成形体よりJIS−2号Aのア
イゾット衝撃試験用のテストピースを作製した。このテ
ストピースを用いJIS K7110に従ってアイゾッ
ト衝撃強度の測定を行い、結果を表1に示した。
【0029】実施例2 水600重量部、リン酸三カリウム0.45重量部、β
−ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のNa塩0.
21重量部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0063重量
部、エチレンジアミンテトラアセティックアシッド・2Na
塩0.011重量部を耐圧重合機内で混合し常温で減圧
脱酸を水蒸気圧力下で10分間行う。その後、オレイン
酸ソーダ20重量部、 t−ドデシルメルカプタン30
重量部、ブタジエン100重量部を加え50℃に昇温し
て、液温が50℃に達した後パラメタンハイドロパーオ
キサイド0.16重量部、ホルムアルデヒドスルフォキ
シル酸ソーダ0.3重量部を加えて重合開始させた。そ
の後1時間目にパラメタンハイドロパーオキサイド0.
16重量部を追加する。3時間の重合を行い、平均粒子
径が0.01μmのシードラテックス (S−2)を得
た。水260重量部、シ−ドラテックス(S−2)2重
量部(固形分)、リン酸三カリウム0.45重量部、 β−
ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のNa塩0.21
重量部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.0042重量部、
エチレンジアミンテトラアセティックアシッド・2Na塩
0.007重量部を耐圧重合機内で混合し常温で減圧脱
酸を水蒸気圧力下で10分間行う。その後オレイン酸ソ
ーダ1.8重量部、ブタジエン98重量部を加え40℃
に昇温して、液温が40℃に達した後、パラメタンハイ
ドロパーオキサイド0.1重量部、ホルムアルデヒドス
ルフォキシル酸ソーダ0.2重量部を加え、40℃で重
合を開始する。重合開始より1時間目と2時間目と3時
間目および4時間目にそれぞれオレイン酸ソ−ダ1.5
部を追加して6時間重合を行う。その結果、空隙率50
%、粒子径0.077μmの中空ブタジエンゴムラテッ
クス (R−2)を得た。
【0030】水200重量部、ゴムラテックス(R−
2)70重量部(固形分) 、ホルムアルデヒドスルフ
ォキシル酸ソーダ0.18重量部、硫酸第一鉄(FeSO4
7H2O)0.001重量部、エチレンジアミンテトラアセ
ティックアシッド・2Na塩0.0017重量部、15重量
%Na2SO4水溶液6.5重量部(固形分)を加え60
℃に昇温した後窒素置換を行う。その後メチルメタクリ
レート21重量部、ブチルアクリレ−ト5重量部、スチ
レン4重量部、オレイン酸0.2重量部、t−ブチルハ
イドロパーオキサイド0.1重量部の混合液を3時間か
けて連続追加する。追加終了5分間後オレイン酸ソーダ
1重量部を追加する。更に10分間後ホルムアルデヒド
スルフォキシル酸ソーダ0.4重量部、更に10分間後
t−ブチルハイドロパーオキサイド0.32重量部を追
加し1時間の後重合を行って平均粒子径0.19μmの
グラフト共重合体ラテックス(G−2)を得た。その後、
(G−1)を(G−2)に変更する以外は実施例1と同
様に合成・凝固・熱処理・脱水乾燥粉末化・配合・成型
・評価を行いその結果を表1に示した。
【0031】比較例1 水200重量部、リン酸三カリウム0.4重量部、β−
ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のNa塩0.2重
量部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.002重量部、エチ
レンジアミンテトラアセティックアシッド・2Na塩0.0
05重量部を耐圧重合機内で混合し常温で減圧脱酸を水
蒸気圧力下で10分間行う。その後オレイン酸ソーダ
1.8重量部、ブタジエン100重量部を加え40℃に
昇温して、液温が40℃に達した後、パラメタンハイド
ロパーオキサイド1.0重量部、ホルムアルデヒドスル
フォキシル酸ソーダ0.2重量部を加えて20時間重合
を行った。その結果、粒子径0.07μmの通常ブタジ
エンゴムラテックス(R−11)を得た。
【0032】水200重量部、ゴムラテックス(R−1
1)70重量部(固形分) 、ホルムアルデヒドスルフォ
キシル酸ソーダ0.18重量部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2
O)0.001重量部、エチレンジアミンテトラアセティ
ックアシッド・2Na塩0.0017重量部、を加え60℃
に昇温した後窒素置換を行う。その後メチルメタクリレ
ート21重量部、ブチルアクリレ−ト5重量部、スチレ
ン4重量部、オレイン酸0.2重量部、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド0.1重量部の混合液を3時間かけ
て連続追加して、追加終了5分間後オレイン酸ソーダ1
重量部を追加する。更に10分間後ホルムアルデヒドス
ルフォキシル酸ソーダ0.4重量部、更に10分間後t
−ブチルハイドロパーオキサイド0.32重量部を追加
し1時間の後重合を行って平均粒子径0.08μmのグ
ラフト共重合体ラテックス(G−11)を得た。
【0033】その後、(G−1)を(G−11)に変更
する以外は実施例1と同様に凝固・熱処理・脱水乾燥粉
末化し、塩化ビニル樹脂及び安定剤等と混合し、成型
し、評価を行いその結果を表1に示した。
【0034】比較例2 水200重量部、リン酸三カリウム0.4重量部、β−
ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のNa塩0.2重
量部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.002重量部、エチ
レンジアミンテトラアセティックアシッド・2Na塩0.0
05重量部を耐圧重合機内で混合し常温で減圧脱酸を水
蒸気圧力下で10分間行う。その後オレイン酸ソーダ
0.8重量部、ブタジエン100重量部を加え40℃に
昇温して、液温が40℃に達した後、パラメタンハイド
ロパーオキサイド1.0重量部、ホルムアルデヒドスル
フォキシル酸ソーダ0.2重量部を加えて32時間重合
を行った。その結果、粒子径0.13μmの通常ブタジ
エンゴムラテックス(R−12)を得た。
【0035】その後、(R−11)を(R−12)に変
更する以外は比較例1と同様にグラフト共重合体を合成
し、凝固・熱処理・脱水乾燥粉末化し、塩化ビニル樹脂
及び安定剤等と混合し、成型し、評価を行いその結果を
表1に示した。
【0036】比較例3 ブタジエンゴムラテックス(R−12)17重量部、水2
00重量部、リン酸三カリウム0.4重量部、β−ナフ
タリンスルホン酸ホルマリン縮合物のNa塩0.2重量
部、硫酸第一鉄(FeSO4・7H2O)0.002重量部、エチレ
ンジアミンテトラアセティックアシッド・2Na塩0.00
5重量部を耐圧重合機内で混合し常温で減圧脱酸を水蒸
気圧力下で10分間行う。その後オレイン酸ソーダ1.
4重量部、ブタジエン83重量部を加え40℃に昇温し
て、液温が40℃に達した後、パラメタンハイドロパー
オキサイド1.0重量部、ホルムアルデヒドスルフォキ
シル酸ソーダ0.2重量部を加えて25時間重合を行っ
た。その結果、粒子径0.25μmの通常ブタジエンゴ
ムラテックス(R−13)を得た。
【0037】その後、(R−11)を(R−13)に変
更する以外は比較例1と同様に合成・凝固・熱処理・脱
水乾燥粉末化・配合・成型・評価を行いその結果を表1
に示した。
【0038】比較例4 中空ブタジエンゴムラテックス(R−1)へグラフト重
合時に15重量%Na 2SO4水溶液1.9重量部(固形
分)を加えなかった他は実施例1と同様にグラフト共重
合体を合成し、凝固・熱処理・脱水乾燥粉末化し、塩化
ビニル樹脂及び安定剤等と混合し、成型し、評価を行い
その結果を表1に示した。
【0039】比較例5 中空ブタジエンゴムラテックス (R−2) へグラフト重
合時に15重量%Na 2SO4水溶液6.5重量部(固形
分)を加えなかった他は実施例2と同様に合成・凝固・
熱処理・脱水乾燥粉末化・配合・成型・評価を行いその
結果を表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】成形体のアイゾット強度はグラフト共重
合体の粒子径が大きくなるほど強くなる傾向がある。同
じ粒子径の場合、ラテックス状態で中空なブタジエンゴ
ムを含むグラフト共重合体が強いアイゾット強度を示
す。また、ラテックス状態で中空なブタジエンゴムを含
むグラフト共重合体でもゴム中に架橋剤を含むものはア
イゾット強度が低下するので架橋剤は使わないことが好
ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 彰 兵庫県神戸市灘区高徳町1−2−13−202 Fターム(参考) 4J002 BB03X BB11X BC03X BC06X BC07X BC09X BD04X BG06X BH01X BN15W CF06X CF07X CG01X CL01X CL03X 4J026 AA17 AA45 AA49 AA68 AC10 AC11 AC12 AC15 AC32 AC36 BA04 BA05 BA10 BA27 BA30 BA38 BA39 DA03 DA04 DA05 DA15 DB04 DB15 DB24 DB27 DB28 DB29 FA02 FA03 FA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブタジエンを主成分とし、架橋剤を用い
    ず重合して得られるゴムであって、ラテックス状態での
    空隙率が3〜90%の中空ゴム粒子30〜90重量部の
    存在下に水溶性電解質を添加した後、(メタ)アクリル
    酸エステル化合物、芳香族ビニル化合物及びシアン化ビ
    ニル化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種のビ
    ニル単量体60〜100重量%とその他共重合可能な単
    量体0〜40重量%からなる単量体10〜70重量部
    (合わせて100重量部)を重合してなるグラフト共重
    合体であって、ラテックス状ゴムの平均粒径をaとし、
    得られるグラフト共重合体の平均粒径をbとしたとき、
    その比b/aの値が1.2以上であるグラフト共重合体
    及び熱可塑性樹脂よりなる熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂が塩化ビニルを50重量%
    以上含む塩化ビニル系樹脂であることを特徴とする請求
    項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 中空ゴム粒子が粒子径0.04μm以下
    の親水性シードポリマー0.5〜20重量%を用いて得
    られる中空ゴム粒子である請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記平均粒径の比b/aの値が2以上で
    ある請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
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