JP2003137886A - ピリミド[4,5−b]インドール - Google Patents

ピリミド[4,5−b]インドール

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JP2003137886A
JP2003137886A JP2001334662A JP2001334662A JP2003137886A JP 2003137886 A JP2003137886 A JP 2003137886A JP 2001334662 A JP2001334662 A JP 2001334662A JP 2001334662 A JP2001334662 A JP 2001334662A JP 2003137886 A JP2003137886 A JP 2003137886A
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pyrimido
indole
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saturated
amino
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JP2001334662A
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Makoto Shimazaki
眞 島崎
Florian Gantner
ガントナー、フローリアン
Osamu Yamamoto
理 山本
Hiromi Okigami
裕美 沖上
Hiroki Sato
浩樹 佐藤
Kevin B Bacon
ビー. ベーコン、ケビン
Timothy B Lowinger
ビー. ローウィンジャー、ティモシー
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Original Assignee
Bayer AG
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】薬学的製剤の活性成分として有用なピリミド
[4,5−b]インドールの提供。 【解決手段】本発明のピリミド[4,5−b]インドー
ルは、MKK7およびMKK4阻害活性を有し、そし
て、MKK7およびMKK4活性に関連した疾患の予防
および治療に使用することができる。そのような疾患
は、喘息、アトピー性皮膚炎、鼻炎、アレルギー性鼻
炎、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COP
D)、敗血症性ショック、関節炎、関節病および心筋障
害、ならびに慢性関節リウマチ、甲状腺機能亢進症、お
よびアテローム性動脈硬化症のような自己免疫性疾患等
の炎症性および免疫調節性疾患を含む。本発明の化合物
は、虚血症、心筋障害、肺動脈高血圧症、腎不全症、ハ
ンチントン舞踏病および心臓肥大症、ならびにパーキン
ソン病、アルツハイマー病および局所性虚血症等の神経
変性疾患の治療にも有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬学的製剤の活性
成分として有用なピリミド[4,5−b]インドールに
関する。本発明のピリミド[4,5−b]インドール
は、MKK7およびMKK4(MAPK(マイトジェン
アクティベーテッドプロテインキナーゼ)キナーゼ7お
よび4)阻害活性を有し、そして、MKK7およびMK
K4活性に関連した疾患の予防および治療に使用するこ
とができる。
【0002】より具体的には、本発明のピリミド[4,
5−b]インドール誘導体は、喘息、アトピー性皮膚
炎、鼻炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性疾患、慢性
閉塞性肺疾患(COPD)、敗血症性ショック、関節
炎、関節病および心筋障害、ならびに慢性関節リウマ
チ、甲状腺機能亢進症、およびアテローム性動脈硬化症
のような自己免疫性疾患等の炎症性および免疫調節性疾
患の治療と予防に有用である。
【0003】本発明の化合物は、虚血症、心筋障害、肺
動脈高血圧症、腎不全症、ハンチントン舞踏病および心
臓肥大症、ならびにパーキンソン病、アルツハイマー病
および局所性虚血症等の神経変性疾患の治療にも有用で
ある。これらの疾患もMKK7および/またはMKK4
に関連するからである。
【0004】
【従来の技術】マイトジェンアクティベーテッドプロテ
インキナーゼ類(MAPKs)は、セリン/トレオニン
キナーゼファミリーの一つであり、リポ多糖類(LP
S)、腫瘍壊死因子α(TNF−α)、インターロイキ
ン、CD40およびその他様々なタイプの刺激に反応し
て起こる細胞膜から核へのシグナルの伝達に関係してい
る。それらのキナーゼは、細胞の成長、分化、活性化、
アポプトーシス、ストレス反応、および形質転換等の細
胞における事象をコントロールする幅広い種類のシグナ
リングカスケードに関与している。近年、MAPKのサ
ブグループとして、細胞外調節キナーゼ(ERK)、p
−38 MAPK、およびストレスアクティベーテッド
/c−jun N末端キナーゼ(SAPK/JNK)の
3つが知られている(Pouyssegur J. An arresting star
t for MAPK. Science, 290: 1515-1518, 2000 )。SA
PK/JNKsは、オスモル濃度または代謝作用の変
化、虚血症、熱ショック、ずれ応力、セラミドまたは炎
症性サイトカイン(TNF−α、IL−1)等の、細胞
の「ストレス」に応答して活性化される。いったん活性
化されると、JNKsは、c−jun、JunD、活性
化T細胞の核因子(NFAT)4またはElk−1を含
む多様な転写因子のリン酸化を通じて遺伝子活性をコン
トロールする。前記転写因子のすべては、免疫細胞の内
部に存在し、炎症反応の間の多くの遺伝子の転写を調節
することが知られている。このように、プロ炎症性サイ
トカインとTh1/Th2分化誘発等の機能の中で、と
りわけSAPK/JNKsは、TおよびBリンパ球の活
性化および増殖と、マスト細胞の活性化を調節する[Sas
aki T., Wada T., Kishimoto, H., Irie-Sasaki J., Ma
tsumoto G., Goto T., Yao Z. et al., The stress ki
nase mitogen-activated protein kinase kinase (MKK)
7 is a negative regulator of antigen receptor andg
rowth factor receptor-induced proliferation in hem
atopoietic cells. J.Exp Med, 194:1-14, 2001]。
【0005】活性化されるためには、MAPKs自体
が、そのThr−X−Tyrモチーフと呼ばれる部分に
おいて、トレオニンおよびチロシンの両方のリン酸化が
必要であり、そのリン酸化は、上流のレギュレータであ
るMAPKキナーゼ類(MKKs)によって行われる。
MKK1〜MKK7(MEK1、MEK2、MKK3、
MKK4、MEK5、MKK6およびMKK7)が現在
までに知られており、MKK7が一番最近に同定された
((Tournier C., Whitmarsh J., Cavanagh J., Barrett
T., Davis RJ. Mitogen-activated protein kinase ki
nase 7 is an activator of the c-Jun NH2-terminal k
inase. Proc Natl Acad Sci USA, 94: 7337-7342, 199
7), (Moriguchi T., Toyoshima F., Masuyama N., Hana
fusa H., Gotoh Y., Nishida E. A novel SAPK/JNK kin
ase, MKK7, stimulated by TNF( andcellular stresse
s. EMBO J, 16: 7045-7053, 197)および(Lu X., Nemoto
S.,Lin A. Identification of c-Jun NH2-terminal pr
otein kinase (JNK)-activating kinase 2 as an activ
ator of JNK but not p38. J Biol Chem, 272: 24751-2
4754, 1997))。これらキナーゼファミリーの中で、M
KK4およびMKK7のみが、SAPK/JNKsをリ
ン酸化することができる。これらのMKKsの優勢ネガ
ティブ型の過剰発現と、MKK4またはMKK7が欠失
したマウス由来の細胞の使用とから、これらが多くの炎
症反応の調節に関係していることが明確に示された。M
KK7は専らSAPK/JNKsを基質として使用する
と信じられているが、MKK4もまたp−38MAPキ
ナーゼをリン酸化することができる。p−38キナーゼ
もまた炎症性遺伝子発現のコントロールに関係してお
り、特に、リポ多糖およびサイトカインによる細胞への
刺激後において関与している((Han J., Lee JD., Jian
g Y., Li Z., Feng L., Ulevitch RJ. A MAP kinasetar
geted by endotoxin in mammalian cells. Science, 26
5: 808-811, 1994.),(Lee JC., Laydon JT., McDonnell
PC., Gallagher TF., Kumar S., Green D.,McNulty
D., Blumenthal MJ., Heys JR., Landvatter SW., Stri
ckler JE., McLaughlin MM., Siemens IR., Fisher S
M., Livi GP., White JR., Adams JL., Young PR. A pr
otein kinase involved in the regulation of inflamm
atory cytokine synthesis. Nature, 372: 739-746, 19
94))。T細胞中では、p38は、IL−12およびI
FNγの遊離をコントロールし、そして、B細胞中で
は、CD40架橋は、急速なp38活性化につながり、
したがって、増殖および接着分子発現をコントロールす
る。さらに、p38 MAPKは、酸素不足により活性
化され、そして、転写因子ATF2を活性化することに
より、ニューロンの発達および生存における役割を果た
す(Lee JC., Kumar S., Griswold DE., Underwood DC.,
Votta BJ., Adams JL. Inhibition of p38 MAP kinase
as a therapeutic strategy. Immunopharmacology, 4
7: 185-201, 2000)。
【0006】MKK7および/またはMKK4特異性イ
ンヒビターは、プロ炎症性サイトカインの合成および様
々な免疫細胞の活性化をブロックするものと期待されて
おり、幅広い抗炎症特性とともに、炎症性および自己免
疫性疾患の治療に対する可能性を有していると考えられ
る。前記炎症性および自己免疫性疾患は、喘息、鼻炎、
アレルギー性疾患、敗血症性ショック、関節病および心
筋障害、ならびに慢性関節リウマチ、甲状腺機能亢進
症、およびアテローム性動脈硬化症等の自己免疫性疾患
を含む。
【0007】このようなインヒビターは、アポプトーシ
ス経路を妨害することにより、腎不全症、ハンチントン
舞踏病、心臓肥大症、ならびにパーキンソン病、アルツ
ハイマー病および局所性虚血症等の神経変性疾患を治療
できる(Xia XG., Harding T., Weller M., Bieneman
A., Uney JB., Schulz JB. Gene transfer of the JNKi
nteracting protein-1 protects dopaminergic neurons
in the MPTP model ofParkinson's disease. Proc Nat
l Acad Sci USA, 98: 10433-10438, 2001)。
【0008】WO 9842708は、下記の一般式で
表される抗喘息剤を開示している。
【化2】 式中、R1-1a、R1-2a、R2-1a、R2-2a、R3-1a、およ
びR3-2aは、前記出願において定義されている。
【0009】WO 9626941は、下記の一般式で
表される薬剤を開示している。
【化3】 式中、R2-1b、R2-2b、R4-1b、R4-2b、および R7b
は、前記出願において定義されている。
【0010】WO 9519970は、下記式で表され
る上皮成長因子インヒビターを開示している。
【化4】 式中、R1c、R2c、R3c、R4c、R5cおよびR6cは、前
記明細書において定義されている。
【0011】WO 9320078は、下記式で表され
る薬学的に活性な化合物を開示している。
【化5】 式中、R2-1d、R2-2d、R4-1d、R4-2d、R56-1d、R
56-2d、R56-3d、R56- 4dおよびR7dは、前記出願にお
いて定義されている。
【0012】インド特許第157280号明細書は、下
記式で表される抗高血圧剤の調製方法を開示している。
【化6】 式中、R1e、R2e、R3e、R4e、およびR5eは、前記明
細書において定義されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記文
献およびその他の文献のいずれも、MKK7および/ま
たはMKK4阻害活性を有するピリミド[4,5−b]
インドール誘導体を開示していない。
【0014】効果的なMKK7および/またはMKK4
阻害活性を有し、MKK7および/またはMKK4活性
に関係する疾患の予防および治療に使用することができ
る化合物の開発が望まれてきた。
【0015】
【課題を解決するための手段】ピリミド[4,5−b]
インドール誘導体の化学修飾に対する広範な研究の結
果、本発明者らは、本発明に関係した構造を有する化合
物が、予期しないほど優れたMKK7および/またはM
KK4阻害活性を有することを見出した。本発明は、そ
れらの発見に基づいて成し遂げられた。
【0016】本発明は、下記式(I)で表される新規な
ピリミド[4,5−b]インドール誘導体、その互変異
体もしくは立体異性体、またはそれらの塩を提供する。
【化7】 式中、R1は水素またはアミノであり、R2は5〜7員環
のシクロアルキルまたは直鎖もしくは分枝C1-6アルキ
ルであり、そのC1-6アルキルは任意にフェニルで置換
されているかまたは任意に飽和の5〜7員環で置換され
ており、前記飽和の5〜7員環は、NおよびOからなる
群から選択される0から3個のヘテロ原子を有し、R3
は、水素、5〜7員環のシクロアルキル、または直鎖も
しくは分枝C1-6アルキルであり、そのC1-6アルキルは
任意にフェニルで置換されているかまたは任意に飽和の
5〜7員環で置換されており、前記飽和の5〜7員環
は、NおよびOからなる群から選択される0から3個の
ヘテロ原子を有するか、または、R2およびR3は、共同
して、それらが付加している窒素原子とともに飽和の5
〜7員環を形成し、その環は、任意にNHまたはOで中
断されており、ここで、前記飽和の環は任意にベンゼン
環に縮合しているか、または、前記飽和の環は、任意
に、C1-6アルキル、ハロゲン、フェニル置換されたC
1-6アルキル、カルボキシ、C1-6アルコキシカルボニ
ル、もしくは0から3個のN原子を有する飽和の5〜7
員環で置換されているか、または、前記飽和の環は、0
から3個のNもしくはO原子を有する飽和の5〜7員環
とともにヘテロサイクリックなスピロ環を形成してお
り、R4は、ヒドロキシ、C1-6アルキル、ハロゲン、ま
たはC1-6アルコキシであり、そして、R5は水素または
1-6アルコキシである。
【0017】本発明の化合物は、非常に優れたMKK7
および/またはMKK4阻害活性を示す。したがって、
それらは、MKKおよび/またはMKK4関連疾患の治
療に有用な医薬または医療用組成物の生産に好適であ
る。
【0018】より具体的には、本発明のピリミド[4,
5−b]インドール誘導体はMKK7および/またはM
KK4に拮抗するので、それらは、下記のような疾患の
治療および予防に有用である。その疾患とは、すなわ
ち、喘息、アトピー性皮膚炎、鼻炎、アレルギー性鼻
炎、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COP
D)、敗血症性ショック、関節炎、関節病および心筋障
害、ならびに慢性関節リウマチ、甲状腺機能亢進症、お
よびアテローム性動脈硬化症のような自己免疫性疾患等
の炎症性または免疫調節性疾患である。
【0019】したがって、MKK7および/またはMK
K4は重要なターゲットであり、MKK7および/また
はMKK4に対する拮抗作用は、このような炎症性およ
び免疫調節性疾患の治療に有効であると思われる。
【0020】本発明の化合物は、さらに、虚血症、心筋
障害、肺動脈高血圧症、腎不全症、ハンチントン舞踏病
および心臓肥大症、ならびにパーキンソン病、アルツハ
イマー病および局所性虚血症等の神経変性疾患の治療に
有用である。これらの疾患もまたMKK7および/また
はMKK4に関連するからである。
【0021】式(I)における好ましい化合物は、式
中、R1は水素またはアミノであり、R2は、ピロリジノ
1-6アルキル、シクロヘキシル、ベンジル、またはC
2-6アルキルであり、R3は水素またはベンジルである
か、または、R2およびR3は、共同して、それらが付加
している窒素原子とともに飽和のヘテロ環を形成し、そ
のヘテロ環は、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ
[4,5]デカン、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジ
ノ、ホモピペリジノ、およびモルホリノからなる群から
選択され、そして、前記ヘテロ環は、任意に、ベンジ
ル、ブロモ、メチル、カルボキシ、もしくはピロリジノ
で置換されているか、または、前記ヘテロ環は、任意に
ベンゼンに縮合しており、R4は、ヒドロキシ、メチ
ル、クロロ、またはメトキシであり、そして、R5は水
素またはメトキシである。
【0022】式(I)におけるその他の好ましい化合物
は、R4がヒドロキシであり、かつR5が水素である。
【0023】本発明の好ましい化合物は、下記の通りで
ある。2−アミノ−4−(1−ホモピペリジノ)−6−
ヒドロキシ−(9H)−ピリミド[4,5−b]インド
ール、2−アミノ−6−ヒドロキシ−4−(1−ピロリ
ジノ)−(9H)−ピリミド[4,5−b]インドー
ル、2−アミノ−6−ヒドロキシ−4−(1−モルホリ
ノ)−(9H)−ピリミド[4,5−b]インドール、
2−アミノ−6−ヒドロキシ−4−(1−ピペリジノ)
−(9H)−ピリミド[4,5−b]インドール、2−
アミノ−4−ベンジルアミノ−6−ヒドロキシ−(9
H)−ピリミド[4,5−b]インドール、2−アミノ
−4−(4−ブロモ−1−ピペリジノ)−6−ヒドロキ
シ−(9H)−ピリミド[4,5−b]インドール、6
−ヒドロキシ−4−(1−ピペリジノ)−(9H)−ピ
リミド[4,5−b]インドール、2−アミノ−4−シ
クロヘキシルアミノ−6−ヒドロキシ−(9H)−ピリ
ミド[4,5−b]インドール、ならびにそれらの互変
異体および立体異性体、ならびにそれらの塩。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の前記式(I)の化合物
は、特に限定されないが、種々の公知の方法を組み合せ
て調製することができる。いくつかの実施形態では、出
発原料または中間体として使用される化合物におけるア
ミノ基、カルボキシル基およびヒドロキシル基等の一以
上の置換基は、当業者に公知の保護基で保護することが
有利である。前記保護基の例は、Greene and Wutsの"Pr
otective Groups in Organic Synthesis (2nd Editio
n)"に記述されている。
【0025】本発明の前記式(I)の化合物は、下記の
方法[A]によって調製することができる。ただし、こ
の方法に限定されない。
【0026】[A] 化合物(I)
【化8】 またはその塩は、下記の一般式(II)で表される化合物
またはその塩を、下記の一般式(III)で表される化合
物またはその塩と反応させることにより得ることができ
る。
【化9】 式中、Lは、例えば塩素、臭素またはヨウ素原子等のハ
ロゲン原子、例えばベンゼンスルホニルオキシまたはp
−トルエンスルホニルオキシ等のC6-10アリールスルホ
ニルオキシ基、および、例えばトリフルオロメタンスル
ホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ等のC1-4アル
キルスルホニルオキシ基のような脱離基を表す。
【0027】この反応は、溶媒の非存在下で、または溶
媒中で行うことができる。前記溶媒としては、例えば、
メタノールおよびエタノール等のアルコール類や、ジオ
キサン、ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフラン
(THF)等のエーテル類や、ベンゼン、トルエンおよ
びキシレン等の芳香族炭化水素や、アセトニトリル等の
ニトリル類や、ジメチルホルムアミド(DMF)および
ジメチルアセトアミド等のアミド類や、ジメチルスルホ
キシド等のスルホキシド類や、その他の溶媒を含む。
【0028】この反応で使用する、前記式(II)で表さ
れる化合物またはその塩1モルに対する前記式(III)
で表される化合物またはその塩の量は、通常は1/5か
ら5モルであり、好ましくは、約1/2から2モルであ
る。
【0029】反応温度は、反応させる化合物に応じて任
意に設定することができる。前記反応温度は、特に限定
されないが、通常約10℃から200℃であり、好まし
くは約20℃から100℃である。前記反応は、通常3
0分から48時間行われ、そして、好ましくは1から2
4時間行われる。
【0030】前記反応は、塩基の存在下で行うことが有
利である。前記塩基の例としては、水素化ナトリウムま
たは水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、ナトリ
ウムメトキシドまたはナトリウムエトキシド等のアルカ
リ金属アルコキシド、水酸化ナトリウムまたは水酸化カ
リウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムまた
は炭酸カリウム等の炭酸塩、ならびに、炭酸水素ナトリ
ウムおよび炭酸水素カリウム等の炭酸水素塩、トリエチ
ルアミン等の有機アミンを含む。
【0031】もし必要であれば、R1、R4、およびR5
は、反応中に任意に保護し、そしてその後に脱保護する
ことができる。
【0032】[B] 化合物(IIa)
【化10】 (式中、L、R4およびR5は上記で定義した通りであ
る)は、例えば、下記の工程によって得ることができ
る。
【化11】
【0033】化合物1(式中、L’は、例えば塩素、臭
素またはヨウ素原子等のハロゲン原子、例えばベンゼン
スルホニルオキシまたはp−トルエンスルホニルオキシ
等のC6-10アリールスルホニルオキシ基、および、例え
ばトリフルオロメタンスルホニルオキシ、メタンスルホ
ニルオキシ等のC1-4アルキルスルホニルオキシ基のよ
うな脱離基であり、R4およびR5は上記で定義した通り
である)は、市販されているか、または、一般的な化学
試薬から通常の方法によって合成することができる。R
4および/またはR5は、反応中、任意に保護しても良
い。
【0034】化合物2は、例えばNaH等の塩基により
活性化されたNC−CH2COOEtの、化合物1の
L’に対する求核攻撃により調製することができる。こ
の反応は、例えば、メタノールおよびエタノール等のア
ルコール類や、ジオキサン、ジエチルエーテルおよびテ
トラヒドロフラン(THF)等のエーテル類や、ベンゼ
ン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素や、ア
セトニトリル等のニトリル類や、ジメチルホルムアミド
(DMF)およびジメチルアセトアミド等のアミド類
や、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類や、その
他の溶媒を含む溶媒中で行うことができる。この反応
は、通常、室温から100℃で一夜行うことができる。
【0035】化合物3は、化合物2のNO2を、還元剤
の存在下、溶媒中で加熱して調製することができる。前
記還元剤としては、例えば、Zn−AcOH、Zn−H
Cl、Fe−AcOH、およびFe−HClがある。前
記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエンおよびキ
シレン等の芳香族炭化水素や、アセトニトリル等のニト
リルや、その他の溶媒を含む。この反応は、通常、室温
から100℃で30分から一夜行うことができる。
【0036】化合物4は、化合物3をシアナミドと反応
させて調製することができる。この反応は、例えば、メ
タノールおよびエタノール等のアルコールや、ジオキサ
ン、ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフラン(TH
F)等のエーテルや、ベンゼン、トルエンおよびキシレ
ン等の芳香族炭化水素や、アセトニトリル等のニトリル
や、ジメチルホルムアミド(DMF)およびジメチルア
セトアミド等のアミドや、ジメチルスルホキシド等のス
ルホキシドや、その他の溶媒を含む溶媒中で行うことが
できる。この反応は、通常、一夜または二夜の還流によ
り行うことができる。
【0037】化合物5は、化合物4をNaOH水溶液等
のアルカリ溶液で処理することにより調製することがで
きる。この反応は、通常、30分から一夜の還流により
行うことができる。
【0038】化合物(IIa)は、通常の方法により化合
物5に脱離基を導入して調製することができる。
【0039】その他の手段として、[C] 化合物(II
b)
【化12】 (式中、L、R4およびR5は上記で定義した通りであ
る)は、例えば、下記の工程によって得ることができ
る。
【化13】
【0040】化合物5’は、化合物3をホルムアミドで
処理し、続いてNaOH水溶液等のアルカリ溶液で処理
して調製することができる。この反応は、通常、30分
から一夜の還流により行うことができる。
【0041】化合物(IIb)は、通常の方法により化合
物5’に脱離基を導入して調製することができる。
【0042】前記式(I)で示した化合物またはその塩
が、互変異性体および/または立体異性体(例:幾何異
性体および配座異性体)を有するときは、それらの分離
した各異性体および混合物もまた本発明の範囲に含まれ
る。
【0043】前記式(I)で示した化合物またはその塩
が、その構造に不斉炭素を有するときは、それらの光学
活性体およびラセミ混合物もまた本発明の範囲に含まれ
る。
【0044】式(I)で示される化合物の代表的な塩に
は、本発明の化合物と鉱酸もしくは有機酸、または有機
塩基もしくは無機塩基との反応によって製造される塩を
含む。そのような塩は酸付加塩および塩基付加塩とし
て、それぞれ知られている。
【0045】塩を形成する酸は、特に限定されないが、
硫酸、リン酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等の無
機酸、および、特に限定されないが、p−トルエンスル
ホン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモベン
ゼンスルホン酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、酢酸
等の有機酸を含む。
【0046】塩基付加塩は、特に限定されないが、水酸
化アンモニウム、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類
金属水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩等の無機塩基、およ
び、特に限定されないが、エタノールアミン、トリエチ
ルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等
の有機塩基から誘導される塩を含む。無機塩基の例とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等を含む。
【0047】本発明の化合物またはその塩は、その置換
基次第で、低級アルキルエステルまたは公知の他のエス
テル、および/または水和物もしくは別の溶媒和物を形
成するように修飾しても良い。それらのエステル、水和
物、および溶媒和物は本発明の範囲に含まれる。
【0048】本発明の化合物は、特に限定されないが、
通常のおよび腸溶性錠剤、カプセル、ピル、散剤、顆粒
剤、エリキシル剤、チンキ剤、溶剤、懸濁剤、シロッ
プ、固体もしくは液体エアロゾル、および乳濁液等の経
口剤の形で投与して良い。また、本発明の化合物は、特
に限定されないが、静脈内投与、腹腔内投与、皮下投
与、筋肉内投与のような薬学の分野の当業者によく知ら
れている形態等により非経口投与しても良い。本発明の
化合物は、当業者によく知られている適切な経鼻用ビヒ
クルの局所的使用を介した鼻腔内投与形態または経皮配
送システムを用いた経皮ルートを介した投与形態で投与
されうる。
【0049】本発明の化合物の使用に関する投与計画
は、特に限定されないが、年齢、体重、性別、患者の医
学的状態、病状、投与経路、患者の代謝・排泄機能のレ
ベル、使用される剤形、投与される特定の化合物および
その塩を含む、種々の要素を考慮して、当業者によって
選定される。
【0050】本発明の化合物は、投与に先立ち、1種以
上の薬学的に許容可能な添加物と共に製剤されるのが好
ましい。その添加物は、特に限定されないが、担体、希
釈剤、香料、甘味料、滑沢剤、溶解剤、懸濁剤、結合
剤、錠剤崩壊剤、およびカプセル化材等の不活性物質で
ある。
【0051】本発明のさらに他の実施形態は、本発明の
化合物と、1種以上の薬学的に許容可能な添加物であっ
て、製剤の他の成分と共存でき、患者に有害でない添加
物を含む薬学的製剤である。本発明の薬学的製剤は、本
発明の化合物の治療的有効量と1種以上の薬学的に許容
される添加物を混ぜて調製される。本発明の組成物を作
製するには、活性成分を希釈剤と混合しても担体に封入
しても良く、その担体は、カプセル、小袋、紙または他
の容器の形でも良い。前記担体は希釈剤を兼ねてもよ
く、固体、半固体、ビヒクルとして作用する液体でもよ
く、または、例えば活性化合物を重量で10%まで含有
する錠剤、ピル、散剤、ローゼンジ、エリキシル、懸濁
液、乳濁液、溶液、シロップ、エアロゾル、軟膏、軟・
硬ゼラチンカプセル、坐薬、滅菌注射用液および包装滅
菌散剤の形になりうる。
【0052】経口投与のために、活性成分は、経口用で
非毒性の薬学的に許容される担体(特に限定されない
が、ラクトース、デンプン、スクロース、グルコース、
炭酸ナトリウム、マンニトール、ソルビトール、炭酸カ
ルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、メチル
セルロース等)と、そして必要に応じ、崩壊剤(特に限
定されないが、トウモロコシ粉、デンプン、メチルセル
ロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム、アルギ
ン酸等)と、そして必要に応じ、結合剤(特に限定され
ないが、例えば、ゼラチン、天然糖、ベータラクトー
ス、トウモロコシ甘味料、天然および合成ゴム、アラビ
アゴム、トラガカントゴム、アルギン酸ナトリウム、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、
ワックス等)と、そして必要に応じ、滑沢剤(特に限定
されないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
ナトリウム、ステアリン酸、オレイン酸ナトリウム、安
息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、食塩、タルク等)
と共に混合してもよい。
【0053】散剤では、担体は、細かく砕いた活性成分
と混合される細かく砕いた固体でもよい。活性成分は、
結合力を有する担体と適切な割合で混合し、所望の形と
大きさに圧縮し、錠剤にしてもよい。前記散剤および錠
剤は、好ましくは、本発明の新規組成物である活性成分
を約1〜約99重量%含んでいる。好適な固体担体は、
カルボキシメチルセルロースマグネシウム、低融点ワッ
クスおよびカカオ脂である。
【0054】滅菌溶液製剤は、懸濁液、乳濁液、シロッ
プ、およびエリキシル剤を含む。活性成分は、薬学的に
許容される担体、例えば滅菌水、滅菌有機溶媒またはそ
れらの混合物に溶解または懸濁することができる。
【0055】活性成分はまた、適切な有機溶媒、例えば
プロピレングリコール水溶液に溶かすこともできる。他
の組成物は、細かく砕いた活性成分をデンプン水溶液、
CMC(カルボキシメチルセルロース)ナトリウム溶液
または適切なオイルに分散させて作製できる。
【0056】製剤は、単位用量形態、すなわちヒトまた
は他の哺乳類への投与に適した単位用量を含む物理的に
分割した単位でも良い。単位用量形態は1個のカプセル
もしくは錠剤、または多数のカプセルもしくは錠剤で良
い。「単位用量」とは、所望の治療効果を生みだすため
に計算された、1種以上の添加物と混合された本発明の
活性化合物の予め決められた量である。単位用量中の活
性成分の量は、関係する特定の処置に応じて、約0.1
から約1000mgまたはそれ以上に変化または調整す
ることができる。
【0057】本発明の典型的経口投与量は、指示された
効果のために使用するときは、約0.01mg/kg/
日から約100mg/kg/日、好ましくは0.1mg
/kg/日から30mg/kg/日、そして最も好まし
くは約0.5mg/kg/日から約10mg/kg/日
である。非経口投与の場合、約0.001mg/kg/
日から100mg/kg/日、好ましくは0.01mg
/kg/日から1mg/kg/日の量を投与することが
一般的に有利であることが証明されている。本発明の化
合物は、一日一回のみ投与しても良く、または、1日の
全用量を、1日2回、3回またはそれ以上に分割して投
与しても良い。勿論、経皮形態を経由するときは、投与
は継続的である。
【0058】
【実施例】本発明を以下に実施例の形態で記述するが、
これらは本発明の境界を何ら限定するように解釈される
べきではない。以下の実施例において、全ての量に関す
る値は、他に述べない限り、重量%である。融点は未補
正値である。液体クロマトグラフィーマススペクトル(L
iquid Chromatography - Mass spectroscopy, LC-MS)デ
ータは、Shimadzu Phenomenex ODSカラム(4.6m
mφ×30mm)を装備したMicromass Platform LCを
用い、アセトニトリルと水の混合溶媒(9:1から1:
9)を1ml/minの流速で流して記録した。TLC
は、プレコートされたシリカゲルプレート(Merck silic
a gel 60 F-254)を用いて行った。全てのカラムクロマ
トグラフィー分離には、シリカゲル(WAKO-gel C-200
(75〜150μm))を用いた。全ての化学物質は、
試薬級であり、Sigma-Aldrich、和光純薬化学工業株式
会社、東京化成工業株式会社、Arch corporationから購
入した。
【0059】本発明の化合物の効果は、以下のアッセイ
および薬理学テストで試験した。
【0060】[MKK7キナーゼ活性の測定] (1) MKK7タンパク質の調製 ヒトMKK7オープンリーディングフレームを含むプラ
スミドを、TAベクター(Invitrogen、カリフォルニア
州サンディエゴ)にクローニングし、そしてさらにpG
EX−2Tベクター(Pharmacia)にクローニングし
て、ヒトGST(グルタチオン−S−トランスフェラー
ゼ、Glutathione-S-transferase)−MKK7融合タン
パク質を構築した。この構築物は、大腸菌(BL21(DE3)pL
ysS)中で、ヒトMEKKc(プラスミドpBB131上
におけるMEKK(MEK(マップキナーゼ キナー
ゼ)キナーゼ)の触媒領域)と共に共発現させた。得ら
れたGST−MKK7を、グルタチオンカラム(Amersh
am Pharmacia Biotech AB, Uppsala, スウェーデン)を
使用し、その取扱説明書にしたがって精製した。そのタ
ンパク質の純度は、SDS−PAGEにより、90%以
上と確認された。
【0061】(2) MKK7の基質であるラットGS
T−KN−SAPKα(GST+キナーゼ陰性ラットS
APKα2)を含む構築物を、pGEX−SAPプラス
ミド(Amersham Pharmacia Biotech AB, Uppsala, スウ
ェーデン)中に挿入し、大腸菌BL21(DE3)pLysS 中で形
質転換させた。この発現系を使用し、GST−KN−S
APKαを、グルタチオンカラム(Amersham Pharmacia
Biotech AB, Uppsala,スウェーデン)を使用し、その
取扱説明書にしたがって精製した。そのタンパク質の純
度は、SDS−PAGEにより、90%以上と確認され
た。基質タンパク質のビオチン化処理は、スルホ−NH
S−LCビオチン(Pierce,ロックフォード、米国)を
使用し、その取扱説明書にしたがって行った。
【0062】(3) MKK7キナーゼ活性の測定 種々の濃度(1% DMSO中)を有する試験化合物
(2.5μl)の全てを、0.5μg/mlのGST−
MKK7および0.8μMのSAPKα(ビオチン化処
理したGST−KN−SAPKα融合タンパク質)を含
む15μlの反応用緩衝液(20mM HEPES、
0.1M NaCl、0.1mM Na3VO4、10m
M MgCl2、1mM DTT、1mg/ml BS
A、pH 7.5))中に添加した。キナーゼ反応は、
12.5μlの12μM ATPを加えることにより開
始させた。室温で1時間のインキュベーション期間後、
40μlの停止用溶液(0.1M EDTA、pH
8.0)を添加し、反応を停止させた。この反応混合物
60μlを、ストレプトアビジンでコートした検出用プ
レート(SA-plate, Steffens: 08114E14.FWD)のウェル
に移し、40μlのトリス緩衝生理食塩水(TBS、5
0mM トリス−HCl(pH8.0)、20mM E
DTA、1% BSA、1M NaCl、0.05%
tween20)を加えた。この混合物を30分間イン
キュベートし、0.05%のtween20を含む(T
BS)で3回洗浄し、そして、Euで標識した抗ホスホ
トレオニン−プロリン抗体(LANCE)を100μl加え
た。30分間のインキュベーション後、プレートを再び
TBSで3回洗浄し、エンハンス用溶液(Amersham Pha
rmacia Biotech)を100μl加えた。1時間後、時間
分解蛍光を測定した。その測定は、マルチラベルカウン
ター(ARVO, Wallac Oy, フィンランド)を使用し、励
起波長340nm、発光測定波長615nm、遅延時間
400ms、測定時間400msで行った。
【0063】[MKK4キナーゼ活性の測定] (1) MKK4タンパク質の調製 ヒトMKK4オープンリーディングフレームを含むプラ
スミドをpGEX−2Tベクター(Pharmacia)にクロ
ーニングして、ヒトGST(グルタチオン−S−トラン
スフェラーゼ、Glutathione-S-transferase)−MKK
4融合タンパク質を構築した。この構築物は、大腸菌(B
L21(DE3)pLysS)中で、ヒトMEKKc(プラスミドpB
B131上におけるMEKKの触媒領域)と共に共発現
させた。得られたGST−MKK4を、グルタチオンカ
ラム(Amersham Pharmacia Biotech AB, Uppsala, スウ
ェーデン)を使用し、その取扱説明書にしたがって精製
した。そのタンパク質の純度は、SDS−PAGEによ
り、90%以上と確認された。
【0064】(2) MKK4の基質であるラットGS
T−KN−SAPKα(GST+キナーゼ陰性ラットS
APKα2)を含む構築物を、pGEX−SAPプラス
ミド(Amersham Pharmacia Biotech AB, Uppsala, スウ
ェーデン)中に挿入し、大腸菌BL21(DE3)pLysS 中で形
質転換させた。この発現系を使用し、GST−KN−S
APKαを、グルタチオンカラム(Amersham Pharmacia
Biotech AB, Uppsala,スウェーデン)を使用し、その
取扱説明書にしたがって精製した。そのタンパク質の純
度は、SDS−PAGEにより、90%以上と確認され
た。基質タンパク質のビオチン化処理は、スルホ−NH
S−LCビオチン(Pierce,ロックフォード、米国)を
使用し、その取扱説明書にしたがって行った。
【0065】(3) MKK4キナーゼ活性の測定 種々の濃度(1% DMSO中)を有する試験化合物
(5μl)の全てを、0.5μg/mlのGST−MK
K4および6μMのATPを含む30μlの反応用緩衝
液(20mM HEPES、0.1M NaCl、0.
1mM Na3VO4、10mM MgCl2、1mM
DTT、1mg/ml BSA、pH 7.5))中に
添加した。キナーゼ反応は、0.48μMのSAPKα
(ビオチン化処理したGST−KN−SAPKα融合タ
ンパク質)を含む25μlのアッセイ用緩衝液を加える
ことにより開始させた。室温で2時間のインキュベーシ
ョン期間後、80μlの停止用溶液(0.1M EDT
A、pH 8.0)を添加し、反応を停止させた。この
反応混合物120μlを、ストレプトアビジンでコート
した検出用プレート(SA-plate, Steffens: 08114E14.F
WD)のウェルに移し、40μlのトリス緩衝生理食塩水
(TBS、50mM トリス−HCl(pH8.0)、
20mMEDTA、1% BSA、1M NaCl、
0.05% tween20)を加えた。この混合物を
30分間インキュベートし、0.05%のtween2
0を含む(TBS)で3回洗浄し、そして、Euで標識
した抗ホスホチロシン抗体(5ng/ウェル;4G10, Up
state Biotechnology, Lake Placid, ニューヨーク州、
米国)を100μl加えた。30分間のインキュベーシ
ョン後、プレートを再びTBSで3回洗浄し、エンハン
ス用溶液(Amersham Pharmacia Biotech)を100μl
加えた。1時間後、時間分解蛍光を測定した。その測定
は、マルチラベルカウンター(ARVO, Wallac Oy, フィ
ンランド)を使用し、励起波長340nm、発光測定波
長615nm、遅延時間400ms、測定時間400m
sで行った。
【0066】[細胞に基づくアッセイ] ヒトPBMCにおけるIL−2およびIFN−γの放
出:モノポリ分解培養液(大日本製薬、大阪、日本)を
用いて単離したヒト末梢血単核細胞(human peripheral
blood mononucleated cells, huPBMC)を、試験化合物
(0.1% DMSO中、種々の濃度)と共に、CO2
インキュベーター中、37℃で1時間インキュベートし
た。次に、細胞を、100μlの抗CD3抗体(NU−
T3:ニチレイ、4μg/ml)で3時間プレコートし
たかまたはコーティングしていない(無刺激対照)96
ウェルプレート上で培養した(各ウェル当たり200μ
lのRPMI 1640細胞培地中、1×105個細
胞)。溶液を除去し、プレートを200μl/ウェルの
リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で3回洗浄した。抗C
D28抗体(KOLT−2:ニチレイ、東京、日本)お
よびヤギ抗マウスカッパ抗体(Bethyl Laboratories
社、テキサス州モントゴメリー、米国)を、ウェルに、
それぞれ1.5μg/mlおよび2μg/mlの最終濃
度で加えた。プレートを、インキュベーター中で20時
間インキュベートした。上澄みを除去し、そして、次に
使用する時まで、等量に分けてマイナス30℃で保存し
た。ヒトPBMCから遊離したインターロイキン2(I
L−2)およびインターフェロンγ(IFN−γ)の量
は、市販のELISA(Genzyme Tech.,ミネアポリス、
米国)を使用し、その取扱説明書にしたがって決定し
た。
【0067】ヒトPBMCおよびヒト樹枝状細胞におけ
るTNF−αとIL−12の放出:モノポリ分解培養液
を用いて単離したヒト末梢血単核細胞(human peripher
alblood mononucleated cells, huPBMC)を、直接実験
に使用する(各ウェル当たり200μlの培養液中、1
×105個細胞)か、または、GM−SCF(PeproTec
h., ニュージャージー、米国、25ng/ml)および
IL−4(Pepro Tech., ニュージャージー、米国、1
0ng/ml)の存在下で7日間、樹枝状細胞(dendri
tic cells, DC)へと分化させ、次に、採集し、計数
し、そして各ウェル当たり200μl中2×104個細
胞の密度で培養した。細胞は、試験化合物(0.1%
DMSO中、種々の濃度)と共に、CO2インキュベー
ター中、37℃で1時間インキュベートし、そして次
に、96ウェルプレート上で培養した(各ウェル当たり
200μlのRPMI 1640細胞培地中、1×10
5個細胞)。TNF−αおよびIL−12の誘導は、L
PS(B8, Sigma, ミズーリ州、米国、10ng/m
l)での刺激により行った。20時間後、上澄みを除去
し、次に使用する時まで、等量に分けてマイナス30℃
で保存した。細胞培養物から遊離したTNF−αおよび
IL−12の量は、市販のELISA(GenzymeTech.,
ミネアポリス、米国)を使用し、その取扱説明書にした
がって決定した。
【0068】[マウスにおける全身性炎症反応症候群]
オスのBalb/cマウス(体重20〜25g)に化合
物を投与(静脈注射、濃度10%)し、5分後、拮抗性
抗CD3抗体(Pharmingen, サンディエゴ、米国;10
μg/マウス; clone 145-2C11)を静脈注射した。チ
ャレンジから2時間後、マウスを殺し、血清サイトカイ
ンIL−2、IL−4およびIFN−γを定量した。そ
の定量は、ELISA(Genzyme Tech., ミネアポリ
ス、米国)を使用し、その取扱説明書にしたがって行っ
た。データは、それぞれ5〜6匹の動物による(平均値
±標準偏差)を表す。ビヒクル対照(V)に対し*p<
0.05、**p<0.01である。グループ間の差を検
出するに際しては、Dunnettのテストを用いた。統計
は、片側分散分析を用いるか、または、可能であればSt
udentのt−テストを適用して行った。
【0069】MKK7キナーゼアッセイ(MKK7)お
よびMKK4キナーゼアッセイ(MKK4)の結果を、
以下の実施例および実施例の表に示す。データは、固相
合成法により得られ、したがって純度レベルが約40か
ら90%である化合物に対応する。実用上の理由から、
前記化合物は、以下の3クラスの活性に分類した。 IC50=A≦1μΜ<B≦10μΜ<C
【0070】本発明の化合物は、in vivoアッセイにお
いても優れた選択性および強力な活性を示す。
【0071】(実施例1−1)
【化14】 (1) 3−フルオロ−4−ニトロフェノール(50.
00g、318.26mmol)、臭化ベンジル(5
7.16g、334.18mmol)およびK2CO
3(87.97g、636.53mmol)の混合物
を、アセトン(750mL)中で18時間還流させた。
この混合物を室温に冷却後、フィルターを通し、濾液を
減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶かし、5%
NaHCO3で洗浄した。有機相を分離し、食塩水(ブ
ライン)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、減圧下で濃縮
した。残渣をヘキサン中で粉砕し、濾過し、風乾して、
無色固体の4−ベンジルオキシ−2−フルオロニトロベ
ンゼンを得た(74.65g、94.9%)。
【0072】
【化15】 (2) 60% 水素化ナトリウム(9.71g、24
2.69mmol)の300ml N,N−ジメチルホ
ルムアミド(DMF)懸濁液に、0℃で、シアノ酢酸エ
チル(15.10g、133.48mmol)のDMF
(40mL)溶液および4−ベンジルオキシ−2−フル
オロニトロベンゼン(20.0g、80.9mmol)
を順番に加えた。この混合物を70℃で4時間攪拌し、
そして室温に冷却した。得られた懸濁液を10% KO
H中に注ぎ、エーテルで洗浄した。水層に10% HC
lを加えて酸性にし、エーテルで抽出した。抽出液を食
塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥した。溶媒を除去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:AcOEt=5:1)で精製して、淡褐色油状の5
−ベンジルオキシ−2−ニトロフェニルシアノ酢酸エチ
ルを得た(23.6g、84.9%)。
【0073】
【化16】 (3) 酢酸(190mL)およびトルエン(380m
L)の混合物に、5−ベンジルオキシ−2−ニトロフェ
ニルシアノ酢酸エチル(63.99g、188.02m
mol)を加えた。この混合物を80℃で攪拌して、透
明な溶液を得た。外部の熱源を取り外し、亜鉛粉末(9
8.33g、1504.14mmol)を、何回かに分
割してゆっくりと加えた。この反応混合物を80℃で3
時間攪拌し、溶液が熱いうちにフィルターを通し、そし
て、採集した固体をトルエンで洗浄した。濾液を減圧下
でエバポレーションし、そして、残渣をエーテル中で粉
砕して、紫色固体の2−アミノ−5−ベンジルオキシ−
3−エトキシカルボニル−(1H)−インドールを得た
(28.89g、収率49.5%)。
【0074】
【化17】 (4) 2−アミノ−5−ベンジルオキシ−3−エトキ
シカルボニル−(1H)−インドール(11.36g、
36.60mmol)、シアナミド(2.46g、5
8.55mmol)、および36% HCl(3ml)
の1,4−ジオキサン(300ml)懸濁液を2日間還
流させた。この反応混合物を室温に冷却し、そして、析
出した固体を濾過により採集し、無水エーテルで洗浄し
て、5−ベンジルオキシ−3−エトキシカルボニル−2
−グアニジル−(1H)−インドール塩酸塩を得た
(2.99g、21%)。この生成物は、さらに精製す
ることなく次の反応に使用した。
【0075】
【化18】 (5) 5−ベンジルオキシ−3−エトキシカルボニル
−2−グアニジル−(1H)−インドール塩酸塩(4.
54g、11.67mmol)および水酸化ナトリウム
(4.67g、116.72mmol)の混合物を、水
(50mL)中で6時間還流させた。室温に冷却後、沈
殿を濾過により採集し、風乾して、2−アミノ−6−ベ
ンジルオキシ−4−ヒドロキシ−(9H)−ピリミド
[4,5−b]インドールを粗生成物として得た。この
生成物は、さらに精製することなく次の反応に使用し
た。
【0076】
【化19】 (6) ステップ(5)で得られた2−アミノ−6−ベ
ンジルオキシ−4−ヒドロキシ−(9H)−ピリミド
[4,5−b]インドール(1.00g、3.26mm
ol)およびN,N−ジメチルアニリン(1.19g、
9.79mmol)の混合物を、オキシ塩化リン(3.
0g)中で2時間還流させた。この反応混合物を減圧下
で濃縮し、生じたシロップ状の残渣を氷水で処理した。
得られた固体を濾過により採集し、エタノールおよびエ
ーテルで洗浄して、淡緑色固体の2−アミノ−6−ベン
ジルオキシ−4−クロロ−(9H)−ピリミド[4,5
−b]インドール塩酸塩を得た。この生成物は、さらに
精製することなく次の反応に使用した。
【0077】
【化20】 (7) ステップ(6)で得られた2−アミノ−6−ベ
ンジルオキシ−4−クロロ−(9H)−ピリミド[4,
5−b]インドール塩酸塩(0.78g、2.16mm
ol)およびピペリジン(7.34g、86.21mm
ol)の混合物を、1,4−ジオキサン(20mL)中
で18時間還流させ、室温に冷却した。溶媒を減圧下で
除去し、残渣をクロロホルムに溶解させ、水で洗浄し
た。このクロロホルム溶液をMgSO4で乾燥させ、減
圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(CHCl3:MeOH=50:1)で精製し
て、2−アミノ−6−ベンジルオキシ−4−(1−ピペ
リジノ)−(9H)−ピリミド[4,5−b]インドー
ルを得た(0.38g、47.2%)。
【0078】
【化21】 (8) 2−アミノ−6−ベンジルオキシ−4−(1−
ピペリジノ)−(9H)−ピリミド[4,5−b]イン
ドール(0.50g、1.35mmol)のメタノール
(25mL)中混合物に、酢酸(0.08g、1.35
mmol)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体
(0.38g、2.70mmol)を加えた。この混合
物に10% Pd−C(10mg)を加え、水素雰囲気
(3atm)下、室温で2時間攪拌した。生じた混合物
をセライトフィルターに通し、濾液を減圧下で濃縮し
た。残渣をエーテル中で粉砕し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(CHCl3:MeOH=50:1)で
精製して、無色固体の2−アミノ−6−ヒドロキシ−4
−(1−ピペリジノ)−(9H)−ピリミド[4,5−
b]インドールを得た(0.30g、78.7%)。 融点260℃; LC−MS(ESI):保持時間3.26分、[M+
H]+計算値284、実測値284. 分子量:283.34 MKK7による活性評価:A MKK4による活性評価:A
【0079】上記実施例1−1の記述と同様の方法によ
り、実施例1−2から1−23までの化合物を合成し
た。
【0080】表1(化22〜化31)
【化22】
【0081】
【化23】
【0082】
【化24】
【0083】
【化25】
【0084】
【化26】
【0085】
【化27】
【0086】
【化28】
【0087】
【化29】
【0088】
【化30】
【0089】
【化31】
【0090】(実施例2)
【化32】 (1) Na(60mg)および無水MeOH(2m
L)から調製した乾燥NaOMeに、実施例1−1のス
テップ(3)で得られた2−アミノ−5−ベンジルオキ
シ−3−エトキシカルボニル−(1H)−インドール
(0.50g、1.61mmol)のホルムアミド(1
5mL)溶液を加えた。この混合物を18時間還流さ
せ、室温に冷却した。その反応混合物を、水(100m
L)中に注ぎ、そして、生じた沈殿を濾過により採集
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CHC
3:MeOH=50:1)で精製して、6−ベンジル
オキシ−4−ヒドロキシ−(9H)−ピリミド[4,5
−b]インドールを得た(0.137g、29.2
%)。
【0091】
【化33】 (2) 6−ベンジルオキシ−4−ヒドロキシ−(9
H)−ピリミド[4,5−b]インドール(0.06m
g、0.213mmol)およびN,N−ジメチルアニ
リン(0.08g、0.638mmol)の混合物をオ
キシ塩化リン(1g)中で5時間還流させた。その反応
混合物をエバポレーションし、生じたシロップ状の残渣
を氷水で処理した。析出した固体を濾過により採集し、
エーテルで洗浄して、褐色固体の6−ベンジルオキシ−
4−クロロ−(9H)−ピリミド[4,5−b]インド
ール塩酸塩を得た(0.039g、52.9%)。
【0092】
【化34】 (3) 実施例1−1のステップ(7)に記載の方法に
従い、1,4−ジオキサン(5.0mL)中で6−ベン
ジルオキシ−4−クロロ−(9H)−ピリミド[4,5
−b]インドール塩酸塩(0.12g、0.355mm
ol)をピペリジン(1.5mL)と反応させ、淡燈色
固体の6−ベンジルオキシ−4−(1−ピペリジノ)−
(9H)−ピリミド[4,5−b]インドールを得た
(0.024g、18.8%)。
【0093】
【化35】 (4) 実施例1−1のステップ(8)に記載の方法に
従い、6−ベンジルオキシ−4−(1−ピペリジノ)−
(9H)−ピリミド[4,5−b]インドール(0.0
2g、0.05mmol)を水素化して6−ベンジルオ
キシ基を脱保護し、無色固体の6−ヒドロキシ−4−
(1−ピペリジノ)−(9H)−ピリミド[4,5−
b]インドールを得た(0.01g、74.2%)。 融点270℃; LC−MS(ESI):保持時間3.24分、[M+
H]+計算値269、実測値269. 分子量:268.32 MKK7による活性評価:A
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/10 A61P 9/10 11/00 11/00 11/02 11/02 11/06 11/06 13/12 13/12 17/00 17/00 19/02 19/02 25/14 25/14 25/16 25/16 25/28 25/28 29/00 29/00 101 101 31/04 31/04 37/02 37/02 37/08 37/08 C07D 519/00 301 C07D 519/00 301 (72)発明者 山本 理 京都府相楽郡精華町光台5−2−9 (72)発明者 沖上 裕美 京都府相楽郡木津町相楽台7−1−1−8 −204 (72)発明者 佐藤 浩樹 奈良県奈良市藤ノ木台1−8−28−307 (72)発明者 ベーコン、ケビン ビー. 兵庫県神戸市東灘区向洋町中5−15−912 (72)発明者 ローウィンジャー、ティモシー ビー. 兵庫県西宮市千歳町5−7−203 Fターム(参考) 4C050 AA01 AA08 BB04 CC08 EE03 FF01 GG03 GG04 HH04 4C072 MM02 UU01 4C086 AA01 AA02 AA03 CB05 CB22 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA16 ZA34 ZA36 ZA45 ZA59 ZA81 ZA89 ZA96 ZB02 ZB11 ZB13 ZB15 ZB35 ZC06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)のピリミド[4,5−b]
    インドール誘導体、その互変異体もしくは立体異性体、
    またはそれらの塩。 【化1】 式中、R1は水素またはアミノであり、R2は5〜7員環
    のシクロアルキルまたは直鎖もしくは分枝C1-6アルキ
    ルであり、そのC1-6アルキルは任意にフェニルで置換
    されているかまたは任意に飽和の5〜7員環で置換され
    ており、前記飽和の5〜7員環は、NおよびOからなる
    群から選択される0から3個のヘテロ原子を有し、R3
    は、水素、5〜7員環のシクロアルキル、または直鎖も
    しくは分枝C1-6アルキルであり、そのC1-6アルキルは
    任意にフェニルで置換されているかまたは任意に飽和の
    5〜7員環で置換されており、前記飽和の5〜7員環
    は、NおよびOからなる群から選択される0から3個の
    ヘテロ原子を有するか、または、R2およびR3は、共同
    して、それらが付加している窒素原子とともに飽和の5
    〜7員環を形成し、その環は、任意にNHまたはOで中
    断されており、ここで、前記飽和の環は任意にベンゼン
    環に縮合しているか、または、前記飽和の環は、任意
    に、C1-6アルキル、ハロゲン、フェニル置換されたC
    1-6アルキル、カルボキシ、C1-6アルコキシカルボニ
    ル、もしくは0から3個のN原子を有する飽和の5〜7
    員環で置換されているか、または、前記飽和の環は、0
    から3個のNもしくはO原子を有する飽和の5〜7員環
    とともにヘテロサイクリックなスピロ環を形成してお
    り、R4は、ヒドロキシ、C1-6アルキル、ハロゲン、ま
    たはC1-6アルコキシであり、そして、R5は水素または
    1-6アルコキシである。
  2. 【請求項2】 下記の条件を満たす請求項1に記載のピ
    リミド[4,5−b]インドール誘導体、その互変異体
    もしくは立体異性体、またはそれらの塩。式中、R1
    水素またはアミノであり、R2は、ピロリジノC1-6アル
    キル、シクロヘキシル、ベンジル、またはC2-6アルキ
    ルであり、R3は水素またはベンジルであるか、また
    は、R2およびR3は、共同して、それらが付加している
    窒素原子とともに飽和のヘテロ環を形成し、そのヘテロ
    環は、1,4−ジオキサ−8−アザ−スピロ[4,5]
    デカン、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、ホモピ
    ペリジノ、およびモルホリノからなる群から選択され、
    そして、前記ヘテロ環は、任意に、ベンジル、ブロモ、
    メチル、カルボキシ、もしくはピロリジノで置換されて
    いるか、または、前記ヘテロ環は、任意にベンゼンに縮
    合しており、R4は、ヒドロキシ、メチル、クロロ、ま
    たはメトキシであり、そして、R5は水素またはメトキ
    シである。
  3. 【請求項3】 R4がヒドロキシであり、かつR5が水素
    である請求項1または2に記載のピリミド[4,5−
    b]インドール誘導体、その互変異体もしくは立体異性
    体、またはそれらの塩。
  4. 【請求項4】 前記ピリミド[4,5−b]インドール
    誘導体が下記の化合物からなる群から選択される、請求
    項1に記載のピリミド[4,5−b]インドール誘導
    体、その互変異体もしくは立体異性体、またはそれらの
    塩。2−アミノ−4−(1−ホモピペリジノ)−6−ヒ
    ドロキシ−(9H)−ピリミド[4,5−b]インドー
    ル、2−アミノ−6−ヒドロキシ−4−(1−ピロリジ
    ノ)−(9H)−ピリミド[4,5−b]インドール、
    2−アミノ−6−ヒドロキシ−4−(1−モルホリノ)
    −(9H)−ピリミド[4,5−b]インドール、2−
    アミノ−6−ヒドロキシ−4−(1−ピペリジノ)−
    (9H)−ピリミド[4,5−b]インドール、2−ア
    ミノ−4−ベンジルアミノ−6−ヒドロキシ−(9H)
    −ピリミド[4,5−b]インドール、2−アミノ−4
    −(4−ブロモ−1−ピペリジノ)−6−ヒドロキシ−
    (9H)−ピリミド[4,5−b]インドール、6−ヒ
    ドロキシ−4−(1−ピペリジノ)−(9H)−ピリミ
    ド[4,5−b]インドール、および2−アミノ−4−
    シクロヘキシルアミノ−6−ヒドロキシ−(9H)−ピ
    リミド[4,5−b]インドール。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のピリミド[4,5−
    b]インドール誘導体、その互変異体もしくは立体異性
    体、または生理学的に許容可能なそれらの塩を活性成分
    として含む医薬品。
  6. 【請求項6】 一以上の薬学的に許容可能な添加物をさ
    らに含む請求項5に記載の医薬。
  7. 【請求項7】 前記ピリミド[4,5−b]インドール
    誘導体、その互変異体もしくは立体異性体、または生理
    学的に許容可能なそれらの塩がMKK7インヒビターで
    ある請求項5に記載の医薬。
  8. 【請求項8】 前記ピリミド[4,5−b]インドール
    誘導体、その互変異体もしくは立体異性体、または生理
    学的に許容可能なそれらの塩がMKK4インヒビターで
    ある請求項5に記載の医薬。
  9. 【請求項9】 喘息、アトピー性皮膚炎、鼻炎、アレル
    ギー性鼻炎、アレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(C
    OPD)、敗血症性ショック、関節炎、関節病および心
    筋障害、ならびに慢性関節リウマチ、甲状腺機能亢進
    症、およびアテローム性動脈硬化症のような自己免疫性
    疾患等の炎症性または免疫調節性疾患を治療または予防
    するための薬剤であり、請求項1に記載のピリミド
    [4,5−b]インドール誘導体、その互変異体もしく
    は立体異性体、または生理学的に許容可能なそれらの塩
    を活性成分として含む薬剤。
  10. 【請求項10】 パーキンソン病、アルツハイマー病お
    よび局所性虚血症等の神経変性疾患を治療するための薬
    剤であり、請求項1に記載のピリミド[4,5−b]イ
    ンドール誘導体、その互変異体もしくは立体異性体、ま
    たは生理学的に許容可能なそれらの塩を活性成分として
    含む薬剤。
  11. 【請求項11】 虚血症、心筋障害、肺動脈高血圧症、
    腎不全症、ハンチントン舞踏病および心臓肥大症からな
    る群から選択される疾患を治療するための薬剤であり、
    請求項1に記載のピリミド[4,5−b]インドール誘
    導体、その互変異体もしくは立体異性体、または生理学
    的に許容可能なそれらの塩を活性成分として含む薬剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013532662A (ja) * 2010-07-23 2013-08-19 プレジデント アンド フェロウズ オブ ハーバード カレッジ プロテアソーム活性を向上させる三環系化合物

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