JP2003137675A - 二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造方法 - Google Patents
二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】グレーズ層凸部頂面の長さ方向の表面うねりが
小さく、かつ寸法精度の高い凸状グレーズドセラミック
基板を提供すること。 【解決手段】セラミック基板3上のグレーズ層上にマス
キング部5’を形成した後、サンドブラスト処理により
非マスキング部を除去して断面形状が凸形状をした二段
グレーズ層とし、しかる後、二段グレーズ層を形成する
ガラスの軟化点以上の温度で熱処理を加えて二段グレー
ズ層を有するセラミック基板3の製造するにあたり、上
記セラミック基板3をマスキング部5’の長辺に対して
垂直な方向に、ブラストノズル10をマスキング部5’
の短辺に対して垂直な方向にそれぞれ移動させ、セラミ
ック基板3の移動速度をA、ブラストノズル10の移動
速度をBとした時、その比率(B/A)を300〜40
0とし、かつブラストノズルより10800#〜100
0#の研磨材を0.15〜0.20kPaの圧力で噴出
させるようにする。
小さく、かつ寸法精度の高い凸状グレーズドセラミック
基板を提供すること。 【解決手段】セラミック基板3上のグレーズ層上にマス
キング部5’を形成した後、サンドブラスト処理により
非マスキング部を除去して断面形状が凸形状をした二段
グレーズ層とし、しかる後、二段グレーズ層を形成する
ガラスの軟化点以上の温度で熱処理を加えて二段グレー
ズ層を有するセラミック基板3の製造するにあたり、上
記セラミック基板3をマスキング部5’の長辺に対して
垂直な方向に、ブラストノズル10をマスキング部5’
の短辺に対して垂直な方向にそれぞれ移動させ、セラミ
ック基板3の移動速度をA、ブラストノズル10の移動
速度をBとした時、その比率(B/A)を300〜40
0とし、かつブラストノズルより10800#〜100
0#の研磨材を0.15〜0.20kPaの圧力で噴出
させるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にサーマルプリ
ンターヘッド用のグレーズドセラミック基板として用い
られる、断面形状が凸形状をした二段グレーズ層を有す
るセラミック基板の製造方法に関するものである。
ンターヘッド用のグレーズドセラミック基板として用い
られる、断面形状が凸形状をした二段グレーズ層を有す
るセラミック基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、サーマルプリンターにも印字の高
密度化、高画質化、高速化が求められており、このうち
密度と画質を高めることができるサーマルプリンター用
ヘッドとして、図3に示すようなものが提案されてい
る。
密度化、高画質化、高速化が求められており、このうち
密度と画質を高めることができるサーマルプリンター用
ヘッドとして、図3に示すようなものが提案されてい
る。
【0003】このサーマルプリンターヘッドは、セラミ
ック基板53上に断面形状が凸形状をした二段グレーズ
層52を有し、この二段グレーズ層52の凸部52aに
発熱抵抗体層22と電極層23を備え、さらに保護膜2
4で覆った構造をしたもので、このようにグレーズ層5
2に凸部52aを設け、そこに発熱抵抗体層22を設け
ることにより、保護膜24の頂面と印字媒体である記録
紙との接触圧力を高め、印字性能を向上させることがで
きるようになっていた。
ック基板53上に断面形状が凸形状をした二段グレーズ
層52を有し、この二段グレーズ層52の凸部52aに
発熱抵抗体層22と電極層23を備え、さらに保護膜2
4で覆った構造をしたもので、このようにグレーズ層5
2に凸部52aを設け、そこに発熱抵抗体層22を設け
ることにより、保護膜24の頂面と印字媒体である記録
紙との接触圧力を高め、印字性能を向上させることがで
きるようになっていた。
【0004】ところで、このような二段グレーズ層52
の凸部52aを形成する方法としては、スクリーン印刷
法、ケミカルエッチング処理法、ブラスト処理法等が知
られている。
の凸部52aを形成する方法としては、スクリーン印刷
法、ケミカルエッチング処理法、ブラスト処理法等が知
られている。
【0005】例えば、特開2000−25259号公報
にはスクリーン印刷法を用いた製造方法が開示されてい
る。スクリーン印刷法を用いて二段グレーズ層52を有
するセラミック基板53を製作するには、まず図4
(a)に示すように、セラミック基板53にガラスペー
スト54’をスクリーン印刷により印刷し、熱処理を加
えて硬化させることにより、図4(b)に示すグレーズ
層54を備えたセラミック基板53を製作し、次いで図
4(c)に示すように、グレーズ層54より軟化点の低
いガラスペースト54’’をスクリーン印刷にてグレー
ズ層54上に塗布し、しかる後、所定の温度で熱処理を
加えてガラスペースト54’’を硬化させることによ
り、図4(d)に示すような、平坦なグレーズ層52b
上の凸部52a頂面が丸みを持った二段グレーズ層52
を形成するようになっていた。
にはスクリーン印刷法を用いた製造方法が開示されてい
る。スクリーン印刷法を用いて二段グレーズ層52を有
するセラミック基板53を製作するには、まず図4
(a)に示すように、セラミック基板53にガラスペー
スト54’をスクリーン印刷により印刷し、熱処理を加
えて硬化させることにより、図4(b)に示すグレーズ
層54を備えたセラミック基板53を製作し、次いで図
4(c)に示すように、グレーズ層54より軟化点の低
いガラスペースト54’’をスクリーン印刷にてグレー
ズ層54上に塗布し、しかる後、所定の温度で熱処理を
加えてガラスペースト54’’を硬化させることによ
り、図4(d)に示すような、平坦なグレーズ層52b
上の凸部52a頂面が丸みを持った二段グレーズ層52
を形成するようになっていた。
【0006】また、特開平7−329332号公報には
ケミカルエッチング処理法を用いた製造方法が開示され
ている。ケミカルエッチング処理法を用いて二段グレー
ズ層51を有するセラミック基板53を製作するには、
まず図5(a)に示すように、セラミック基板53にガ
ラスペースト52’をスクリーン印刷により印刷し、熱
処理を加えて硬化させることにより、図5(b)に示す
グレーズ層52を備えたセラミック基板53を製作し、
次いで図5(c)に示すように、グレーズ層52の凸部
となる部分にマスキング部55を形成した後、マスキン
グをした部分以外をケミカルエッチングすることによ
り、図5(d)に示すような断面形状が凸形状をした二
段グレーズ層52とし、しかる後、二段グレーズ層52
を形成するガラスの軟化点以上の温度で熱処理を施すこ
とにより、図5(e)に示すように、平坦なグレーズ層
52b上の凸部52a頂面が丸みを持った二段グレーズ
層52を形成するようになっていた。
ケミカルエッチング処理法を用いた製造方法が開示され
ている。ケミカルエッチング処理法を用いて二段グレー
ズ層51を有するセラミック基板53を製作するには、
まず図5(a)に示すように、セラミック基板53にガ
ラスペースト52’をスクリーン印刷により印刷し、熱
処理を加えて硬化させることにより、図5(b)に示す
グレーズ層52を備えたセラミック基板53を製作し、
次いで図5(c)に示すように、グレーズ層52の凸部
となる部分にマスキング部55を形成した後、マスキン
グをした部分以外をケミカルエッチングすることによ
り、図5(d)に示すような断面形状が凸形状をした二
段グレーズ層52とし、しかる後、二段グレーズ層52
を形成するガラスの軟化点以上の温度で熱処理を施すこ
とにより、図5(e)に示すように、平坦なグレーズ層
52b上の凸部52a頂面が丸みを持った二段グレーズ
層52を形成するようになっていた。
【0007】さらに、特開平6−40064号公報、特
開平6−171128号公報、及び特開平7−1789
43号公報にはサンドブラスト処理法を用いた製造方法
が開示されている。サンドブラスト処理法を用いて二段
グレーズ層52を有するセラミック基板53を製作する
には、まず図6(a)に示すように、セラミック基板5
3にガラスペースト52’をスクリーン印刷により印刷
し、熱処理を加えて硬化させることにより、図6(b)
に示すグレーズ層52を備えたセラミック基板53を製
作し、次いで図6(c)に示すように、グレーズ層52
の凸部となる部分にマスキング部55を形成した後、図
6(d)に示すように、マスキングをした部分以外をサ
ンドブラストによって削ることにより、図6(e)に示
すような断面形状が凸形状をした二段グレーズ層52と
し、しかる後、二段グレーズ層52を形成するガラスの
軟化点以上の温度で熱処理を施すことにより、図6
(f)に示すように、平坦なグレーズ層52b上の凸部
52a頂面が丸みを持った二段グレーズ層52を形成す
るようになっていた。
開平6−171128号公報、及び特開平7−1789
43号公報にはサンドブラスト処理法を用いた製造方法
が開示されている。サンドブラスト処理法を用いて二段
グレーズ層52を有するセラミック基板53を製作する
には、まず図6(a)に示すように、セラミック基板5
3にガラスペースト52’をスクリーン印刷により印刷
し、熱処理を加えて硬化させることにより、図6(b)
に示すグレーズ層52を備えたセラミック基板53を製
作し、次いで図6(c)に示すように、グレーズ層52
の凸部となる部分にマスキング部55を形成した後、図
6(d)に示すように、マスキングをした部分以外をサ
ンドブラストによって削ることにより、図6(e)に示
すような断面形状が凸形状をした二段グレーズ層52と
し、しかる後、二段グレーズ層52を形成するガラスの
軟化点以上の温度で熱処理を施すことにより、図6
(f)に示すように、平坦なグレーズ層52b上の凸部
52a頂面が丸みを持った二段グレーズ層52を形成す
るようになっていた。
【0008】また、特開平6−171128号公報によ
れば、サンドブラストの条件として、砥粒に80#〜2
000#のAl2O3含有量が99.5%以上であるアラ
ンダムのセラミック粒子を用い、ブラストノズルより1
0Kgf/cm2(0.98KPa)の噴出圧で砥粒を
噴出させることにより、凸部52a頂面の表面うねりの
最大振幅を、長さ5.0mm当たり1μmとすることが
できるという実施例のデーターが開示されており、少な
くとも長さ2.7mm当たり1μm以下にできることが
示されている。
れば、サンドブラストの条件として、砥粒に80#〜2
000#のAl2O3含有量が99.5%以上であるアラ
ンダムのセラミック粒子を用い、ブラストノズルより1
0Kgf/cm2(0.98KPa)の噴出圧で砥粒を
噴出させることにより、凸部52a頂面の表面うねりの
最大振幅を、長さ5.0mm当たり1μmとすることが
できるという実施例のデーターが開示されており、少な
くとも長さ2.7mm当たり1μm以下にできることが
示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図4(a)
〜(d)に示すようなスクリーン印刷法は、生産コスト
面で最も優れているものの、スクリーン製版をスキージ
で押圧し、凸部52aとなるガラスペースト54’を印
刷する際にはスクリーン製版の伸びにより、図7に示す
ように、凸部52a頂面の長辺方向の直線度Dが悪く、
凸部52aの長さが100〜300mmと長い場合、量
産における直線度Dの技術限界が±30μm程度と悪い
ため、今日要求されているそれ以上の直線度Dを達成す
ることができないといった課題があった。
〜(d)に示すようなスクリーン印刷法は、生産コスト
面で最も優れているものの、スクリーン製版をスキージ
で押圧し、凸部52aとなるガラスペースト54’を印
刷する際にはスクリーン製版の伸びにより、図7に示す
ように、凸部52a頂面の長辺方向の直線度Dが悪く、
凸部52aの長さが100〜300mmと長い場合、量
産における直線度Dの技術限界が±30μm程度と悪い
ため、今日要求されているそれ以上の直線度Dを達成す
ることができないといった課題があった。
【0010】また、図5(a)〜(e)に示すようなケ
ミカルエッチング処理法は、生産コスト面では良いもの
の、凸部52aの長さが100〜300mmと長い場
合、凸部52a頂面のうねりをその全長にわたって小さ
くすることが難しく、うねりの少ない二段グレーズ層5
2を形成することが難しいといった課題があった。
ミカルエッチング処理法は、生産コスト面では良いもの
の、凸部52aの長さが100〜300mmと長い場
合、凸部52a頂面のうねりをその全長にわたって小さ
くすることが難しく、うねりの少ない二段グレーズ層5
2を形成することが難しいといった課題があった。
【0011】即ち、ケミカルエッチング処理法を用いる
と、エッチング液がマスキング55と凸部52aの間に
染み込んで図8に示すように凸部52a頂面のエッジ部
52’に凹凸ができ、このような状態で熱処理を施す
と、エッジ部52’の凹凸が凸部52a頂面の表面うね
りに影響を与え、うねりを小さくすることができなかっ
た。
と、エッチング液がマスキング55と凸部52aの間に
染み込んで図8に示すように凸部52a頂面のエッジ部
52’に凹凸ができ、このような状態で熱処理を施す
と、エッジ部52’の凹凸が凸部52a頂面の表面うね
りに影響を与え、うねりを小さくすることができなかっ
た。
【0012】一方、図6(a)〜(f)に示すようなサ
ンドブラスト処理法は、スクリーン印刷法やケミカルエ
ッチング処理法と比較して凸部52a頂面における表面
うねりを小さくすることができ、例えば、特開平6−1
71128号公報では、凸部52a頂面のうねりの最大
振幅を、長さ5.0mm当たり1μmとできることが示
されているものの、この値は凸部52a頂面の部分的な
うねりを見ただけのものであって、凸部52a頂面の長
辺方向全長にわたってうねりを小さくすることは特開平
6−171128号公報でも難しいものであった。
ンドブラスト処理法は、スクリーン印刷法やケミカルエ
ッチング処理法と比較して凸部52a頂面における表面
うねりを小さくすることができ、例えば、特開平6−1
71128号公報では、凸部52a頂面のうねりの最大
振幅を、長さ5.0mm当たり1μmとできることが示
されているものの、この値は凸部52a頂面の部分的な
うねりを見ただけのものであって、凸部52a頂面の長
辺方向全長にわたってうねりを小さくすることは特開平
6−171128号公報でも難しいものであった。
【0013】例えば、粒径が約800#未満の砥粒を用
いた場合、図9に示すように、凸部52a頂面のエッジ
部52’に20μmを超える幅のチッピング56が部分
的に発生し、このような状態で熱処理を施すと、チッピ
ング56の影響によって凸部52a頂面のうねりを長辺
方向全長にわたって小さくすることができなかった。ま
た、この問題は、ブラストノズルより研磨材を噴出させ
る噴出圧やブラストノズルの送り速度によっても影響も
受け易いものであった。
いた場合、図9に示すように、凸部52a頂面のエッジ
部52’に20μmを超える幅のチッピング56が部分
的に発生し、このような状態で熱処理を施すと、チッピ
ング56の影響によって凸部52a頂面のうねりを長辺
方向全長にわたって小さくすることができなかった。ま
た、この問題は、ブラストノズルより研磨材を噴出させ
る噴出圧やブラストノズルの送り速度によっても影響も
受け易いものであった。
【0014】
【発明の目的】そこで、本発明は上記課題に鑑み、スク
リーン印刷法やケミカルエッチング処理法と比較して二
段グレーズ層の凸部頂面における表面うねりを小さくし
易いサンドブラスト処理法を用い、凸部頂面の長手方向
における全長にわたってうねりの小さな二段グレーズ層
を有するセラミック基板の製造方法を提供することにあ
る。
リーン印刷法やケミカルエッチング処理法と比較して二
段グレーズ層の凸部頂面における表面うねりを小さくし
易いサンドブラスト処理法を用い、凸部頂面の長手方向
における全長にわたってうねりの小さな二段グレーズ層
を有するセラミック基板の製造方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、セラミ
ック基板の全面又は部分的にガラスペーストを印刷し、
熱処理を加えてグレーズ層を形成する工程と、該グレー
ズ層上の一部に平面形状が略長方形をしたマスキング部
を形成する工程と、上記グレーズ層にサンドブラスト処
理を施し、非マスキング部のグレーズ層の一部を除去し
て断面形状が凸形状を成す二段グレーズ層を形成する工
程と、上記二段グレーズ層を形成するガラスの軟化点以
上の温度で熱処理する工程とからなる二段グレーズ層を
有するセラミック基板の製造方法であって、上記サンド
ブラスト処理工程において、上記セラミック基板をマス
キング部の長辺に対して垂直な方向に、ブラストノズル
を上記マスキング部の短辺に対して垂直な方向にそれぞ
れ移動させるとともに、上記セラミック基板の移動速度
をA、上記ブラストノズルの移動速度をBとした時、そ
の比率(B/A)を300〜400とし、かつ上記ブラ
ストノズルより800#〜1000#の研磨材を0.1
5〜0.20kPaの圧力で噴出させるようにしたこと
を特徴とする。
ック基板の全面又は部分的にガラスペーストを印刷し、
熱処理を加えてグレーズ層を形成する工程と、該グレー
ズ層上の一部に平面形状が略長方形をしたマスキング部
を形成する工程と、上記グレーズ層にサンドブラスト処
理を施し、非マスキング部のグレーズ層の一部を除去し
て断面形状が凸形状を成す二段グレーズ層を形成する工
程と、上記二段グレーズ層を形成するガラスの軟化点以
上の温度で熱処理する工程とからなる二段グレーズ層を
有するセラミック基板の製造方法であって、上記サンド
ブラスト処理工程において、上記セラミック基板をマス
キング部の長辺に対して垂直な方向に、ブラストノズル
を上記マスキング部の短辺に対して垂直な方向にそれぞ
れ移動させるとともに、上記セラミック基板の移動速度
をA、上記ブラストノズルの移動速度をBとした時、そ
の比率(B/A)を300〜400とし、かつ上記ブラ
ストノズルより800#〜1000#の研磨材を0.1
5〜0.20kPaの圧力で噴出させるようにしたこと
を特徴とする。
【0016】また、上記ブラストノズルより噴出させる
研磨材としては、Al2O3とZrO 2を主成分とし、か
つAl2O3含有量が30〜55重量%であるセラミック
粒子を用いることが好ましい。
研磨材としては、Al2O3とZrO 2を主成分とし、か
つAl2O3含有量が30〜55重量%であるセラミック
粒子を用いることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の二段グレーズ層を
有するセラミック基板の製造方法を図1(a)〜(g)
を基に説明する。
有するセラミック基板の製造方法を図1(a)〜(g)
を基に説明する。
【0018】まず、図1(a)に示すように、セラミッ
ク基板3の全面又は部分的にガラスペースト4′をスク
リーン印刷等により塗布し、上記ガラスペースト4′の
軟化点以上の温度で熱処理を加えることにより、図1
(b)に示すように、セラミック基板3上に平面形状が
略長方形をしたグレーズ層4を形成する。
ク基板3の全面又は部分的にガラスペースト4′をスク
リーン印刷等により塗布し、上記ガラスペースト4′の
軟化点以上の温度で熱処理を加えることにより、図1
(b)に示すように、セラミック基板3上に平面形状が
略長方形をしたグレーズ層4を形成する。
【0019】セラミック基板を形成する材質としては特
に限定するものではなく、アルミナ質焼結体、窒化アル
ミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体、炭化珪素質焼結
体などのセラミック焼結体を用いることができ、これら
は使用目的に応じて要求される機械的特性や熱的特性に
見合ったものを用いれば良い。
に限定するものではなく、アルミナ質焼結体、窒化アル
ミニウム質焼結体、窒化珪素質焼結体、炭化珪素質焼結
体などのセラミック焼結体を用いることができ、これら
は使用目的に応じて要求される機械的特性や熱的特性に
見合ったものを用いれば良い。
【0020】また、グレーズ層4を形成するセラミック
基板3の表面は、この後形成する凸部頂面における表面
うねりに悪影響を与えないようにするため、その表面粗
さを算術平均粗さ(Ra)で0.6μm以下とすること
が好ましい。
基板3の表面は、この後形成する凸部頂面における表面
うねりに悪影響を与えないようにするため、その表面粗
さを算術平均粗さ(Ra)で0.6μm以下とすること
が好ましい。
【0021】一方、グレーズ層4を形成する材質として
は、1200℃〜1300℃の温度で熱処理を施しても
結晶化することがなく、かつ硬化後におけるグレーズ層
4上面における表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.
020μm以下できるものが良く、例えば、酸化珪素を
主体とし、他にアルミニウム、カルシウム、バリウム等
の金属酸化物を含むものを用いることができ、代表的な
組成としては、SiO 2:45〜60重量%、BaO:
5〜30重量%、CaO:10〜20重量%、Al
2O3:5〜10重量%、B2O3:0〜10重量%のガラ
スを挙げることができる。
は、1200℃〜1300℃の温度で熱処理を施しても
結晶化することがなく、かつ硬化後におけるグレーズ層
4上面における表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.
020μm以下できるものが良く、例えば、酸化珪素を
主体とし、他にアルミニウム、カルシウム、バリウム等
の金属酸化物を含むものを用いることができ、代表的な
組成としては、SiO 2:45〜60重量%、BaO:
5〜30重量%、CaO:10〜20重量%、Al
2O3:5〜10重量%、B2O3:0〜10重量%のガラ
スを挙げることができる。
【0022】スクリーン印刷には、60#〜200#の
ステンレスメッシュのスクリーン製版を用い、スキージ
で圧力を加えながらガラスペースト4′をセラミック基
板3上に印刷すれば良い。なお、二段グレーズ層2を有
するセラミック基板3をサーマルプリンターヘッド用と
して用いる場合、蓄熱性及び単一時間当たりの印字濃度
を高くするためには、最終的に形成される二段グレーズ
層2の高さを約80μm〜約200μmとすることが良
く、そのためには、熱処理によって硬化されたグレーズ
層4の厚みTが約80μm〜約200μmとなるように
すれば良い。
ステンレスメッシュのスクリーン製版を用い、スキージ
で圧力を加えながらガラスペースト4′をセラミック基
板3上に印刷すれば良い。なお、二段グレーズ層2を有
するセラミック基板3をサーマルプリンターヘッド用と
して用いる場合、蓄熱性及び単一時間当たりの印字濃度
を高くするためには、最終的に形成される二段グレーズ
層2の高さを約80μm〜約200μmとすることが良
く、そのためには、熱処理によって硬化されたグレーズ
層4の厚みTが約80μm〜約200μmとなるように
すれば良い。
【0023】また、ガラスペースト4′として、上述し
た酸化珪素を主体とし、他にアルミニウム、カルシウ
ム、バリウム等の金属酸化物を含むものを用いる場合、
軟化点以上の温度である1200℃〜1300℃の温度
で溶融硬化させて非晶質のグレーズ層4とする。
た酸化珪素を主体とし、他にアルミニウム、カルシウ
ム、バリウム等の金属酸化物を含むものを用いる場合、
軟化点以上の温度である1200℃〜1300℃の温度
で溶融硬化させて非晶質のグレーズ層4とする。
【0024】次に、図1(c)に示すように、グレーズ
層4上の全面に感光性樹脂のレジストフィルム5を熱圧
着し、さらにガラスマスク8を用いて露光処理を施して
二段グレーズ層の凸部となる部分を感光させ、感光され
ていない部分のレジストフィルム5を現像液で除去する
ことにより図1(d)に示すような平面形状が略長方形
をしたマスキング部5′を形成する。
層4上の全面に感光性樹脂のレジストフィルム5を熱圧
着し、さらにガラスマスク8を用いて露光処理を施して
二段グレーズ層の凸部となる部分を感光させ、感光され
ていない部分のレジストフィルム5を現像液で除去する
ことにより図1(d)に示すような平面形状が略長方形
をしたマスキング部5′を形成する。
【0025】この時、露光処理を行うガラスマスク8の
寸法精度は±3μm以内とすることが好ましく、このよ
うな精度に制御することで露光後のマスキング部5′の
パターン幅及びパターン長さ方向の直線度の寸法精度を
±10μm以内に抑えることができる。
寸法精度は±3μm以内とすることが好ましく、このよ
うな精度に制御することで露光後のマスキング部5′の
パターン幅及びパターン長さ方向の直線度の寸法精度を
±10μm以内に抑えることができる。
【0026】次いで、図1(e)に示すように、マスキ
ング部5′を有するグレーズ層4にサンドブラスト処理
を施してマスキング部5′以外の部分を所定の深さまで
研削した後、マスキング部5′を剥離液で除去すること
により、図1(f)に示すような、断面形状が凸形状を
した二段グレーズ層2を形成する。
ング部5′を有するグレーズ層4にサンドブラスト処理
を施してマスキング部5′以外の部分を所定の深さまで
研削した後、マスキング部5′を剥離液で除去すること
により、図1(f)に示すような、断面形状が凸形状を
した二段グレーズ層2を形成する。
【0027】研削深さは、サーマルプリンターヘッドの
用途によっても異なるが、通常30μm〜80μm程度
であり、放熱性を重視する場合には、研削深さを深くし
下層のグレーズ層2bの厚みを薄くすることが好まし
い。
用途によっても異なるが、通常30μm〜80μm程度
であり、放熱性を重視する場合には、研削深さを深くし
下層のグレーズ層2bの厚みを薄くすることが好まし
い。
【0028】この時、図2にサンドブラスト処理時にお
けるブラストノズル10と被処理物であるグレーズ層4
を有するセラミック基板3の配置構造を示すように、セ
ラミック基板3は移動用テーブル11上に載置され、マ
スキング部5′の長辺に対して垂直な方向(X方向)に
移動するようになっており、また、ブラストノズル10
はマスキング部5′の短辺に対して垂直な方向(Y方
向)に移動するようになっている。
けるブラストノズル10と被処理物であるグレーズ層4
を有するセラミック基板3の配置構造を示すように、セ
ラミック基板3は移動用テーブル11上に載置され、マ
スキング部5′の長辺に対して垂直な方向(X方向)に
移動するようになっており、また、ブラストノズル10
はマスキング部5′の短辺に対して垂直な方向(Y方
向)に移動するようになっている。
【0029】そして、セラミック基板3の移動速度を
A、ブラストノズル10の移動速度をBとした時、B/
Aを300〜400とするとともに、ブラストノズル1
0より800#〜1000#の研磨材を0.15〜0.
20kPaの圧力で噴出させながらサンドブラスト処理
を施すことが重要である。
A、ブラストノズル10の移動速度をBとした時、B/
Aを300〜400とするとともに、ブラストノズル1
0より800#〜1000#の研磨材を0.15〜0.
20kPaの圧力で噴出させながらサンドブラスト処理
を施すことが重要である。
【0030】即ち、研磨材の番手が800#未満あるい
はその噴出圧力が0.20kPaを超えると、研削され
た二段グレーズ層2の深さがバラツキ、その後、後述す
る熱処理を施すと二段グレーズ層2の凸部2a頂面の長
辺方向における表面うねりをその全長にわたって小さく
することができないからであり、また、研磨材の番手が
1000#を超えるか、あるいはその噴出圧力が0.1
5kPa未満となると、研削された二段グレーズ層2の
深さのバラツキは抑えられるものの、研削時間が大幅に
伸びコスト高となり量産に適さないからである。
はその噴出圧力が0.20kPaを超えると、研削され
た二段グレーズ層2の深さがバラツキ、その後、後述す
る熱処理を施すと二段グレーズ層2の凸部2a頂面の長
辺方向における表面うねりをその全長にわたって小さく
することができないからであり、また、研磨材の番手が
1000#を超えるか、あるいはその噴出圧力が0.1
5kPa未満となると、研削された二段グレーズ層2の
深さのバラツキは抑えられるものの、研削時間が大幅に
伸びコスト高となり量産に適さないからである。
【0031】また、セラミック基板3の移動速度Aとブ
ラストノズル10の移動速度Bの比率(B/A)が30
0未満となると、研削されたグレーズ層2のブラストノ
ズル10の移動方向における研削深さにバラツキが生
じ、また、セラミック基板3の移動速度Aとブラストノ
ズル10の移動速度Bの比率(B/A)が400を超え
ると、研削された二段グレーズ層2のセラミック基板3
の移動方向における研削深さにバラツキが生じ、その結
果、いずれの場合も後述する熱処理を施すと二段グレー
ズ層2の凸部2a頂面の長辺方向における表面うねりを
その全長にわたって小さくすることができないからであ
る。
ラストノズル10の移動速度Bの比率(B/A)が30
0未満となると、研削されたグレーズ層2のブラストノ
ズル10の移動方向における研削深さにバラツキが生
じ、また、セラミック基板3の移動速度Aとブラストノ
ズル10の移動速度Bの比率(B/A)が400を超え
ると、研削された二段グレーズ層2のセラミック基板3
の移動方向における研削深さにバラツキが生じ、その結
果、いずれの場合も後述する熱処理を施すと二段グレー
ズ層2の凸部2a頂面の長辺方向における表面うねりを
その全長にわたって小さくすることができないからであ
る。
【0032】さらに、ブラストノズル10より噴出させ
る研磨材としては、Al2O3とZrO2を主成分として
含有し、Al2O3含有量が30〜55重量%の範囲にあ
る組成を有するセラミック粒子を用いることが好まし
い。
る研磨材としては、Al2O3とZrO2を主成分として
含有し、Al2O3含有量が30〜55重量%の範囲にあ
る組成を有するセラミック粒子を用いることが好まし
い。
【0033】ここで、研磨材としてAl2O3とZrO2
を主成分とするセラミック粒子を用いるのは、Al2O3
のみを主成分とするセラミック粒子では、グレーズ層4
との衝突により破損することがあり、研削性に劣るので
あるが、Al2O3とZrO2を主成分とするセラミック
粒子はグレーズ層4との衝突によって破損するようなこ
とがなく、グレーズ層4の研削性を高めることができる
からである。
を主成分とするセラミック粒子を用いるのは、Al2O3
のみを主成分とするセラミック粒子では、グレーズ層4
との衝突により破損することがあり、研削性に劣るので
あるが、Al2O3とZrO2を主成分とするセラミック
粒子はグレーズ層4との衝突によって破損するようなこ
とがなく、グレーズ層4の研削性を高めることができる
からである。
【0034】ただし、Al2O3含有量が30重量%未満
となると、研磨材の硬度不足から研削力が低下し、逆に
Al2O3含有量が55重量%を超えると、二段グレーズ
層2に形成した凸部2a頂面のエッジ部にできるチッピ
ングが大きくなる傾向があるためである。
となると、研磨材の硬度不足から研削力が低下し、逆に
Al2O3含有量が55重量%を超えると、二段グレーズ
層2に形成した凸部2a頂面のエッジ部にできるチッピ
ングが大きくなる傾向があるためである。
【0035】その為、研削性と大きなチッピングの発生
を抑えるためには研磨材としてAl 2O3とZrO2を主
成分し、かつAl2O3含有量が30〜55重量%の範囲
にある組成を有するセラミック粒子を用いることが良い
ことが判る。
を抑えるためには研磨材としてAl 2O3とZrO2を主
成分し、かつAl2O3含有量が30〜55重量%の範囲
にある組成を有するセラミック粒子を用いることが良い
ことが判る。
【0036】なお、サンドブラスト用の研磨材としては
SiCを主成分とするセラミック粒子が一般的で研削性
にも優れているが、グレーズ層4表面に厚膜パターンを
印刷、焼成する場合、研削面に研磨材が残留すると、厚
膜ペーストに含まれるガラス成分と焼成時に反応し泡と
なって残ることがあり、グレーズ層4を有するセラミッ
ク基板3のサンドブラスト用研磨材としては適さない。
SiCを主成分とするセラミック粒子が一般的で研削性
にも優れているが、グレーズ層4表面に厚膜パターンを
印刷、焼成する場合、研削面に研磨材が残留すると、厚
膜ペーストに含まれるガラス成分と焼成時に反応し泡と
なって残ることがあり、グレーズ層4を有するセラミッ
ク基板3のサンドブラスト用研磨材としては適さない。
【0037】かくして、このような条件にてサンドブラ
スト処理を施すことにより、二段グレーズ層2の凸部2
a頂面の長辺方向における全長Lが100〜300mm
である場合、後述する熱処理後の全長Lにおける全うね
り平均値を0.3μm未満で、かつ全長Lにおけるうね
りの最大値と最小値の差を0.8μm未満とすることが
でき、凸部2a頂面の全長Lにおける表面うねりを極め
て小さくすることができる。
スト処理を施すことにより、二段グレーズ層2の凸部2
a頂面の長辺方向における全長Lが100〜300mm
である場合、後述する熱処理後の全長Lにおける全うね
り平均値を0.3μm未満で、かつ全長Lにおけるうね
りの最大値と最小値の差を0.8μm未満とすることが
でき、凸部2a頂面の全長Lにおける表面うねりを極め
て小さくすることができる。
【0038】しかる後、二段グレーズ層2を形成するガ
ラスの軟化点より約50℃〜約150℃高い温度で熱処
理を与えることにより、図1(g)に示すように、凸部
2a頂面が丸みを帯びた二段グレーズ層2を形成するこ
とができる。
ラスの軟化点より約50℃〜約150℃高い温度で熱処
理を与えることにより、図1(g)に示すように、凸部
2a頂面が丸みを帯びた二段グレーズ層2を形成するこ
とができる。
【0039】ここで、熱処理温度を、二段グレーズ層2
を形成するガラスの軟化点より約50℃〜約150℃高
い温度とするのは、熱処理温度がガラスの軟化点より5
0℃未満であると、サンドブラスト処理により研削した
凸部2a頂面に十分な丸みを持たせることができないか
らであり、逆に熱処理温度がガラスの軟化点より150
℃を超えると、サンドブラスト処理により研削した凸部
2a頂面の曲率が大きくなり過ぎたり、あるいは必要な
二段グレーズ層2の高さを得ることができなくなるから
である。
を形成するガラスの軟化点より約50℃〜約150℃高
い温度とするのは、熱処理温度がガラスの軟化点より5
0℃未満であると、サンドブラスト処理により研削した
凸部2a頂面に十分な丸みを持たせることができないか
らであり、逆に熱処理温度がガラスの軟化点より150
℃を超えると、サンドブラスト処理により研削した凸部
2a頂面の曲率が大きくなり過ぎたり、あるいは必要な
二段グレーズ層2の高さを得ることができなくなるから
である。
【0040】このように、本発明の製造方法によれば、
レジストフィルム5を厚く形成する必要がないことか
ら、露光法によるパターンマスキングの手法をとること
ができ、これによってマスキング部5′を高精度に形成
できるとともに、サンドブラスト時には凸部2a頂面の
エッジ部に20μmを超えるチッピングを発生させるこ
とがなく、さらにはセラミック基板3の移動速度Aとブ
ラストノズル10の移動速度Bの比率(B/A)を30
0〜400とし、ブラストノズル10より800#〜1
000#の研磨材を0.15〜0.20kPaの圧力で
噴出させることにより、セラミック基板3及びサンドブ
ラストの各移動方向における研削バラツキを極めて小さ
くすることができるため、その後、熱処理を施せば、凸
部2a頂面が丸みを帯びた二段グレーズ層2を形成する
ことができ、しかも凸部2a頂面の全長Lにわたる全う
ねり平均値が0.3μm未満で、かつ凸部2a頂面の全
長Lにおける最大うねりと最小うねりの差を0.8μm
以下と、表面うねりを極めて小さくすることができると
ともに、凸部2aの長辺方向における直線度の寸法精度
を±10μm以内と寸法精度の高い凸部2aを形成する
ことができる。
レジストフィルム5を厚く形成する必要がないことか
ら、露光法によるパターンマスキングの手法をとること
ができ、これによってマスキング部5′を高精度に形成
できるとともに、サンドブラスト時には凸部2a頂面の
エッジ部に20μmを超えるチッピングを発生させるこ
とがなく、さらにはセラミック基板3の移動速度Aとブ
ラストノズル10の移動速度Bの比率(B/A)を30
0〜400とし、ブラストノズル10より800#〜1
000#の研磨材を0.15〜0.20kPaの圧力で
噴出させることにより、セラミック基板3及びサンドブ
ラストの各移動方向における研削バラツキを極めて小さ
くすることができるため、その後、熱処理を施せば、凸
部2a頂面が丸みを帯びた二段グレーズ層2を形成する
ことができ、しかも凸部2a頂面の全長Lにわたる全う
ねり平均値が0.3μm未満で、かつ凸部2a頂面の全
長Lにおける最大うねりと最小うねりの差を0.8μm
以下と、表面うねりを極めて小さくすることができると
ともに、凸部2aの長辺方向における直線度の寸法精度
を±10μm以内と寸法精度の高い凸部2aを形成する
ことができる。
【0041】
【実施例】(実施例1)ここで、研磨材の番手、研磨材
の噴出圧を異ならせてサンドブラスト処理によりグレー
ス層に凸部を形成し、その後、熱処理を加えて凸部頂面
に丸みを持たせた時の凸部頂面の全長における全うねり
平均値、最大うねりと最小うねりの差、及び凸部の直線
度について調べる実験を行った。
の噴出圧を異ならせてサンドブラスト処理によりグレー
ス層に凸部を形成し、その後、熱処理を加えて凸部頂面
に丸みを持たせた時の凸部頂面の全長における全うねり
平均値、最大うねりと最小うねりの差、及び凸部の直線
度について調べる実験を行った。
【0042】まず、外辺寸法が290mm×78mm、
厚み1.0mmであるアルミナ含有量が96重量%のア
ルミナセラミックスからなるセラミック基板1を用意
し、このセラミック基板上に、SiO2:45〜60重
量%、BaO:5〜30重量%、CaO:10〜20重
量%、Al2O3:5〜10重量%、B2O3:0〜10重
量%の組成からなるガラスペースト(転移点685℃、
軟化点845℃)を、60#のステンレスメッシュから
なるスクリーン製版を用いて印刷し、焼成後のグレーズ
層の厚みが200μmとなるようにスクリーン印刷す
る。
厚み1.0mmであるアルミナ含有量が96重量%のア
ルミナセラミックスからなるセラミック基板1を用意
し、このセラミック基板上に、SiO2:45〜60重
量%、BaO:5〜30重量%、CaO:10〜20重
量%、Al2O3:5〜10重量%、B2O3:0〜10重
量%の組成からなるガラスペースト(転移点685℃、
軟化点845℃)を、60#のステンレスメッシュから
なるスクリーン製版を用いて印刷し、焼成後のグレーズ
層の厚みが200μmとなるようにスクリーン印刷す
る。
【0043】次に、ガラスペーストを乾燥させた後、ト
ンネル型連続焼成炉を用いて1200℃の温度で熱処理
を加え、非晶質化したグレーズ層を形成した。
ンネル型連続焼成炉を用いて1200℃の温度で熱処理
を加え、非晶質化したグレーズ層を形成した。
【0044】次いで、このグレーズ層上全面に感光性樹
脂であるポリウレタン樹脂系のレジストフィルムを熱圧
着し、ガラスマスクを用いて凸部になる部分のレジスト
フィルムを露光して感光させ、感光した部分以外のレジ
ストフィルムを剥離液で除去することにより、グレーズ
層の凸部になる部分にのみマスキング部を形成する。な
お、ガラスマスクのパターン寸法精度は2μm以内のも
のを用いた。
脂であるポリウレタン樹脂系のレジストフィルムを熱圧
着し、ガラスマスクを用いて凸部になる部分のレジスト
フィルムを露光して感光させ、感光した部分以外のレジ
ストフィルムを剥離液で除去することにより、グレーズ
層の凸部になる部分にのみマスキング部を形成する。な
お、ガラスマスクのパターン寸法精度は2μm以内のも
のを用いた。
【0045】そして、サンドブラスト処理を施してマス
キング部以外の部分を研削して断面形状が凸形状をな
し、凸部の長さが100mmの二段グレーズ層を形成す
るのであるが、上記サンドブラスト処理時には、研磨材
の番手及び研磨材の噴出圧をそれぞれ表1に示すように
異ならせて実施した。
キング部以外の部分を研削して断面形状が凸形状をな
し、凸部の長さが100mmの二段グレーズ層を形成す
るのであるが、上記サンドブラスト処理時には、研磨材
の番手及び研磨材の噴出圧をそれぞれ表1に示すように
異ならせて実施した。
【0046】ただし、サンドブラスト処理にあたっては
セラミック基板を図2に示すように配置し、セラミック
基板の移動速度Aを70mm/Min、ブラストノズル
の移動速度Bを24500mm/minとし、その比率
(B/A)が350となるようにするとともに、研磨材
には、Al2O3含有量が46重量%、ZrO2含有量が
46重量%、残部がSiO2、Fe2O3、TiO2を含有
するセラミック粒子を用いた。また、サンドブラスト処
理により研削する深さは55μmとなるようにした。
セラミック基板を図2に示すように配置し、セラミック
基板の移動速度Aを70mm/Min、ブラストノズル
の移動速度Bを24500mm/minとし、その比率
(B/A)が350となるようにするとともに、研磨材
には、Al2O3含有量が46重量%、ZrO2含有量が
46重量%、残部がSiO2、Fe2O3、TiO2を含有
するセラミック粒子を用いた。また、サンドブラスト処
理により研削する深さは55μmとなるようにした。
【0047】しかる後、サンドブラスト処理を終えた二
段グレーズ層を有するセラミック基板を最高温度約95
0℃−10分間保持の温度プロファイルでIN−OUT
2時間で加熱処理を施し、凸部頂面が所定の曲率を有す
る二段グレーズ層を備えた試料としてのセラミック基板
を形成した。
段グレーズ層を有するセラミック基板を最高温度約95
0℃−10分間保持の温度プロファイルでIN−OUT
2時間で加熱処理を施し、凸部頂面が所定の曲率を有す
る二段グレーズ層を備えた試料としてのセラミック基板
を形成した。
【0048】そして、各試料は3個ずつ用意し、二段グ
レーズ層の凸部頂面をその全長にわたってレーザー変位
計を走査させ、その値を演算処理して凸部頂面の全長に
おける全うねり平均値と、最大うねりと最小うねりの差
を測定するとともに、二段グレーズ層の凸部の長辺方向
における直線度を工具顕微鏡を用い測定し、凸部頂面の
うねりの評価にあっては、これまでの評価より厳しい、
凸部頂面の全長における全うねり平均値が0.3以下
で、かつ最大うねりと最小うねりの差が0.8以下であ
るものを良好とし、また、凸部の直線度の評価にあって
は5μm以下であるものを良好とした。
レーズ層の凸部頂面をその全長にわたってレーザー変位
計を走査させ、その値を演算処理して凸部頂面の全長に
おける全うねり平均値と、最大うねりと最小うねりの差
を測定するとともに、二段グレーズ層の凸部の長辺方向
における直線度を工具顕微鏡を用い測定し、凸部頂面の
うねりの評価にあっては、これまでの評価より厳しい、
凸部頂面の全長における全うねり平均値が0.3以下
で、かつ最大うねりと最小うねりの差が0.8以下であ
るものを良好とし、また、凸部の直線度の評価にあって
は5μm以下であるものを良好とした。
【0049】結果は表1に示す通りである。
【0050】
【表1】
【0051】この結果、まず、二段グレーズ層の凸部の
長辺方向における直線度には大きな差は見られなかった
ものの、研磨材の番手が800#〜1000#以外でか
つ研磨材の噴出圧が0.15〜0.20kPaの範囲外
である本発明範囲外の方法は、凸部頂面の全長における
全うねり平均値を0.3以下、最大うねりと最小うねり
の差を0.8以下とすることができず、凸部頂面のうね
りをその全長にわたって十分に小さくすることができな
かった。
長辺方向における直線度には大きな差は見られなかった
ものの、研磨材の番手が800#〜1000#以外でか
つ研磨材の噴出圧が0.15〜0.20kPaの範囲外
である本発明範囲外の方法は、凸部頂面の全長における
全うねり平均値を0.3以下、最大うねりと最小うねり
の差を0.8以下とすることができず、凸部頂面のうね
りをその全長にわたって十分に小さくすることができな
かった。
【0052】これに対し、研磨材の番手が800#〜1
000#でかつ研磨材の噴出圧が0.15〜0.20k
Paの範囲にある本発明の方法では、凸部頂面の全長に
おける全うねり平均値を0.3以下、最大うねりと最小
うねりの差を0.8以下とすることができ、凸部頂面の
うねりをその全長にわたって十分に小さくすることがで
き、優れていた。 (実施例2)次に、精度の良かった表1の試料No.2
の条件(研磨材の番手:900#、研磨材の噴出圧:
0.17KPa)を固定し、セラミック基板の移動速度
Aとブラストノズルの移動速度Bの比率(B/A)を表
2のように異ならせ、実施例1と同様の条件にて熱処理
後における凸部頂面の全長における全うねり平均値、最
大うねりと最小うねりの差、及び凸部の直線度について
調べる実験を行った。
000#でかつ研磨材の噴出圧が0.15〜0.20k
Paの範囲にある本発明の方法では、凸部頂面の全長に
おける全うねり平均値を0.3以下、最大うねりと最小
うねりの差を0.8以下とすることができ、凸部頂面の
うねりをその全長にわたって十分に小さくすることがで
き、優れていた。 (実施例2)次に、精度の良かった表1の試料No.2
の条件(研磨材の番手:900#、研磨材の噴出圧:
0.17KPa)を固定し、セラミック基板の移動速度
Aとブラストノズルの移動速度Bの比率(B/A)を表
2のように異ならせ、実施例1と同様の条件にて熱処理
後における凸部頂面の全長における全うねり平均値、最
大うねりと最小うねりの差、及び凸部の直線度について
調べる実験を行った。
【0053】結果は表2に示す通りである。
【0054】
【表2】
【0055】この結果、表2より判るように、セラミッ
ク基板の移動速度Aとブラストノズルの移動速度Bの比
率(B/A)が300〜400の範囲外である本発明範
囲外の方法では、研磨材の番手及び研磨材の噴出圧が同
じ条件であるにもかかわらず、凸部頂面の全長における
全うねり平均値を0.3以下、最大うねりと最小うねり
の差を0.8以下とすることができず、凸部頂面のうね
りをその全長にわたって十分に小さくすることができな
かった。
ク基板の移動速度Aとブラストノズルの移動速度Bの比
率(B/A)が300〜400の範囲外である本発明範
囲外の方法では、研磨材の番手及び研磨材の噴出圧が同
じ条件であるにもかかわらず、凸部頂面の全長における
全うねり平均値を0.3以下、最大うねりと最小うねり
の差を0.8以下とすることができず、凸部頂面のうね
りをその全長にわたって十分に小さくすることができな
かった。
【0056】これに対し、セラミック基板の移動速度A
とブラストノズルの移動速度Bの比率(B/A)が30
0〜400範囲にある本発明の方法を用いれば、凸部頂
面の全長における全うねり平均値を0.3以下、最大う
ねりと最小うねりの差を0.8以下とすることができ、
凸部頂面のうねりをその全長にわたって十分に小さくす
ることができ、優れていた。 (実施例3)さらに、精度の良かった表2の試料No.
7の条件(研磨材の番手:900#、研磨材の噴出圧:
0.17KPa、セラミック基板の移動速度Aとブラス
トノズルの移動速度Bの比率(B/A):350)を固
定し、研磨材を形成するセラミック粒子のAl2O3含有
量を表3のように異ならせ、実施例1と同様の条件にて
熱処理後における凸部頂面の全長における全うねり平均
値、最大うねりと最小うねりの差、及び凸部の直線度に
ついて調べる実験を行った。
とブラストノズルの移動速度Bの比率(B/A)が30
0〜400範囲にある本発明の方法を用いれば、凸部頂
面の全長における全うねり平均値を0.3以下、最大う
ねりと最小うねりの差を0.8以下とすることができ、
凸部頂面のうねりをその全長にわたって十分に小さくす
ることができ、優れていた。 (実施例3)さらに、精度の良かった表2の試料No.
7の条件(研磨材の番手:900#、研磨材の噴出圧:
0.17KPa、セラミック基板の移動速度Aとブラス
トノズルの移動速度Bの比率(B/A):350)を固
定し、研磨材を形成するセラミック粒子のAl2O3含有
量を表3のように異ならせ、実施例1と同様の条件にて
熱処理後における凸部頂面の全長における全うねり平均
値、最大うねりと最小うねりの差、及び凸部の直線度に
ついて調べる実験を行った。
【0057】結果は表3に示す通りである。
【0058】
【表3】
【0059】この結果、表3より判るように、Al2O3
含有量が30〜55重量%以外である本発明範囲外の方
法では、研磨材の番手、研磨材の噴出圧、及びセラミッ
ク基板の移動速度Aとブラストノズルの移動速度Bの比
率(B/A)が同じ条件であるにもかかわらず、凸部頂
面の全長における全うねり平均値を0.3以下、最大う
ねりと最小うねりの差を0.8以下とすることができ
ず、凸部頂面のうねりをその全長にわたって十分に小さ
くすることができなかった。
含有量が30〜55重量%以外である本発明範囲外の方
法では、研磨材の番手、研磨材の噴出圧、及びセラミッ
ク基板の移動速度Aとブラストノズルの移動速度Bの比
率(B/A)が同じ条件であるにもかかわらず、凸部頂
面の全長における全うねり平均値を0.3以下、最大う
ねりと最小うねりの差を0.8以下とすることができ
ず、凸部頂面のうねりをその全長にわたって十分に小さ
くすることができなかった。
【0060】これに対し、Al2O3含有量が30〜55
重量%の範囲にある本発明の方法を用いれば、凸部頂面
の全長における全うねり平均値を0.3以下、最大うね
りと最小うねりの差を0.8以下とすることができ、凸
部頂面のうねりをその全長にわたって十分に小さくする
ことができ、優れていた。
重量%の範囲にある本発明の方法を用いれば、凸部頂面
の全長における全うねり平均値を0.3以下、最大うね
りと最小うねりの差を0.8以下とすることができ、凸
部頂面のうねりをその全長にわたって十分に小さくする
ことができ、優れていた。
【0061】以上、実施例1乃至実施例3の結果より、
サンドブラスト処理時の条件として、セラミック基板の
移動速度Aとブラストノズルの移動速度Bの比率(B/
A)を300〜400とするとともに、ブラストノズル
より噴出させる研磨材として、Al2O3とZrO2を主
成分として含有し、Al2O3含有量が30〜55重量%
である、800#〜1000#のセラミック粒子を用
い、0.15〜0.20kPaの圧力で噴出させること
により、凸部頂面の全長における全うねり平均値が0.
3以下で、かつ最大うねりと最小うねりの差が0.8以
下と凸部頂面のうねりがその全長にわたって十分に小さ
く、かつ凸部の直線度も5μm以下と小さな寸法精度の
高い凸部を形成することができることが判る。
サンドブラスト処理時の条件として、セラミック基板の
移動速度Aとブラストノズルの移動速度Bの比率(B/
A)を300〜400とするとともに、ブラストノズル
より噴出させる研磨材として、Al2O3とZrO2を主
成分として含有し、Al2O3含有量が30〜55重量%
である、800#〜1000#のセラミック粒子を用
い、0.15〜0.20kPaの圧力で噴出させること
により、凸部頂面の全長における全うねり平均値が0.
3以下で、かつ最大うねりと最小うねりの差が0.8以
下と凸部頂面のうねりがその全長にわたって十分に小さ
く、かつ凸部の直線度も5μm以下と小さな寸法精度の
高い凸部を形成することができることが判る。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明は、セラミック基
板の全面又は部分的にガラスペーストを印刷し、熱処理
を加えてグレーズ層を形成する工程と、該グレーズ層上
の一部に平面形状が略長方形をしたマスキング部を形成
する工程と、上記グレーズ層にサンドブラスト処理を施
し、非マスキング部のグレーズ層の一部を除去して断面
形状が凸形状を成す二段グレーズ層を形成する工程と、
上記二段グレーズ層を形成するガラスの軟化点以上の温
度で熱処理する工程とからなる二段グレーズ層を有する
セラミック基板の製造方法であって、上記サンドブラス
ト処理工程において、上記セラミック基板をマスキング
部の長辺に対して垂直な方向に、ブラストノズルを上記
マスキング部の短辺に対して垂直な方向にそれぞれ移動
させるとともに、上記セラミック基板の移動速度をA、
上記ブラストノズルの移動速度をBとした時、その比率
(B/A)を300〜400とし、かつ上記ブラストノ
ズルより800#〜1000#の研磨材を0.15〜
0.20kPaの圧力で噴出させるようにしたことによ
って、サンドブラスト処理時に二段グレーズ層の凸部頂
面のエッジ部に発生するチッピングを抑え、かつグレー
ズ層の研削面におけるばらつきを抑えることができるた
め、熱処理した後の凸部頂面の全長における全うねり平
均値を0.3以下で、かつ最大うねりと最小うねりの差
を0.8以下と、凸部頂面のうねりをその全長にわたっ
て十分に小さくすることができるとともに、凸部の直線
度も5μm以下と小さくすることができ、極めて寸法精
度の高い凸部を形成することができる。
板の全面又は部分的にガラスペーストを印刷し、熱処理
を加えてグレーズ層を形成する工程と、該グレーズ層上
の一部に平面形状が略長方形をしたマスキング部を形成
する工程と、上記グレーズ層にサンドブラスト処理を施
し、非マスキング部のグレーズ層の一部を除去して断面
形状が凸形状を成す二段グレーズ層を形成する工程と、
上記二段グレーズ層を形成するガラスの軟化点以上の温
度で熱処理する工程とからなる二段グレーズ層を有する
セラミック基板の製造方法であって、上記サンドブラス
ト処理工程において、上記セラミック基板をマスキング
部の長辺に対して垂直な方向に、ブラストノズルを上記
マスキング部の短辺に対して垂直な方向にそれぞれ移動
させるとともに、上記セラミック基板の移動速度をA、
上記ブラストノズルの移動速度をBとした時、その比率
(B/A)を300〜400とし、かつ上記ブラストノ
ズルより800#〜1000#の研磨材を0.15〜
0.20kPaの圧力で噴出させるようにしたことによ
って、サンドブラスト処理時に二段グレーズ層の凸部頂
面のエッジ部に発生するチッピングを抑え、かつグレー
ズ層の研削面におけるばらつきを抑えることができるた
め、熱処理した後の凸部頂面の全長における全うねり平
均値を0.3以下で、かつ最大うねりと最小うねりの差
を0.8以下と、凸部頂面のうねりをその全長にわたっ
て十分に小さくすることができるとともに、凸部の直線
度も5μm以下と小さくすることができ、極めて寸法精
度の高い凸部を形成することができる。
【0063】その為、本発明の製造方法によって製造し
た断面形状が凸形状をした二段グレーズ層を有するセラ
ミック基板をサーマルプリンターヘッド用として用いれ
ば、高画質印刷が可能なヘッドを提供することができ
る。
た断面形状が凸形状をした二段グレーズ層を有するセラ
ミック基板をサーマルプリンターヘッド用として用いれ
ば、高画質印刷が可能なヘッドを提供することができ
る。
【図1】(a)〜(g)は本発明の二段グレーズ層を有
するセラミック基板の製造工程を説明するための断面図
である。
するセラミック基板の製造工程を説明するための断面図
である。
【図2】本発明の製造工程におけるサンドブラスト処理
時のセラミック基板とブラストノズルの配置構造を説明
するための平面図である。
時のセラミック基板とブラストノズルの配置構造を説明
するための平面図である。
【図3】一般的なサーマルプリンターヘッドの要部を示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】(a)〜(d)はスクリーン印刷法を用いた従
来の二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造工程
を示す断面図である。
来の二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造工程
を示す断面図である。
【図5】(a)〜(e)はケミカルエッチング処理法を
用いた従来の二段グレーズ層を有するセラミック基板の
製造工程を示す断面図である。
用いた従来の二段グレーズ層を有するセラミック基板の
製造工程を示す断面図である。
【図6】(a)〜(f)はサンドブラスト処理法を用い
た従来の二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造
工程を示す断面図である。
た従来の二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造
工程を示す断面図である。
【図7】二段グレーズ層の凸部の変形度合いを説明する
ための平面図である。
ための平面図である。
【図8】従来のケミカルエッチング処理法にて得られた
二段グレーズ層の凸部頂面におけるエッジ部の状況を説
明するための平面図である。
二段グレーズ層の凸部頂面におけるエッジ部の状況を説
明するための平面図である。
【図9】従来のサンドブラスト処理法にて得られた二段
グレーズ層の凸部頂面におけるチッピング状態を説明す
るための部分斜視図である。
グレーズ層の凸部頂面におけるチッピング状態を説明す
るための部分斜視図である。
2:二段グレーズ層
2a:二段グレーズ層の凸部
2b:二段グレーズ層の下層部
3:セラミック基板
4:グレーズ層
4′:ガラスペースト
5:レジストフィルム
5′:マスキング部
8:ガラスマスク
10:ブラストノズル
11:移動用テーブル
Claims (2)
- 【請求項1】セラミック基板の全面又は部分的にガラス
ペーストを印刷し、熱処理を加えてグレーズ層を形成す
る工程と、該グレーズ層上の一部に平面形状が略長方形
をしたマスキング部を形成する工程と、上記グレーズ層
にサンドブラスト処理を施し、非マスキング部のグレー
ズ層の一部を除去して断面形状が凸形状を成す二段グレ
ーズ層を形成する工程と、上記二段グレーズ層を形成す
るガラスの軟化点以上の温度で熱処理する工程とからな
る二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造方法で
あって、上記サンドブラスト処理工程において、上記セ
ラミック基板をマスキング部の長辺に対して垂直な方向
に、ブラストノズルを上記マスキング部の短辺に対して
垂直な方向にそれぞれ移動させるとともに、上記セラミ
ック基板の移動速度をA、上記ブラストノズルの移動速
度をBとした時、その比率(B/A)を300〜400
とし、かつ上記ブラストノズルより800#〜1000
#の研磨材を0.15〜0.20kPaの圧力で噴出さ
せるようにしたことを特徴とする二段グレーズ層を有す
るセラミック基板の製造方法。 - 【請求項2】上記ブラストノズルより噴出させる研磨材
が、Al2O3とZrO 2を主成分とし、かつAl2O3含
有量が30〜55重量%であるセラミック粒子からなる
ことを特徴とする請求項1に記載の二段グレーズ層を有
するセラミック基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001333584A JP2003137675A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001333584A JP2003137675A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003137675A true JP2003137675A (ja) | 2003-05-14 |
Family
ID=19148823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001333584A Pending JP2003137675A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 二段グレーズ層を有するセラミック基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003137675A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006344776A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Alpha Electronics Corp | チップ抵抗器とその製造方法 |
US7965307B2 (en) | 2006-11-20 | 2011-06-21 | Sony Corporation | Thermal head and method of manufacturing thermal head |
-
2001
- 2001-10-31 JP JP2001333584A patent/JP2003137675A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006344776A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Alpha Electronics Corp | チップ抵抗器とその製造方法 |
US7965307B2 (en) | 2006-11-20 | 2011-06-21 | Sony Corporation | Thermal head and method of manufacturing thermal head |
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Date | Code | Title | Description |
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