JP2003137008A - スライド装置および車両用シート - Google Patents

スライド装置および車両用シート

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JP2003137008A
JP2003137008A JP2001336644A JP2001336644A JP2003137008A JP 2003137008 A JP2003137008 A JP 2003137008A JP 2001336644 A JP2001336644 A JP 2001336644A JP 2001336644 A JP2001336644 A JP 2001336644A JP 2003137008 A JP2003137008 A JP 2003137008A
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male screw
vehicle
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Masa Takenoshita
雅 竹之下
Yoshiyuki Miura
芳幸 三浦
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成部品を少なくすることのできるスライド
装置および車両用シートを提供する。 【解決手段】 ベース部材10上にスライド可能に設け
られた可動部材14と、可動部材14を所定のスライド
方向に案内するガイド機構12と、可動部材14をスラ
イド方向にスライドさせるための駆動手段4とを備え
る。駆動手段4は、第1の駆動機構5と第2の駆動機構
6とを有する。第1の駆動機構5は、ベース部材10に
対して第2の駆動機構6を可動部材14のスライド方向
にかつ所定の移動速度で移送可能に設けられる。第2の
駆動機構6は、第1の駆動機構5に対して可動部材14
をそのスライド方向にかつ第1の駆動機構5による移動
速度と異なる移動速度で移送可能に設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スライド装置お
よび車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスライド装置を備えた車両用シー
トについて図5を参照して述べる。車両用シート102
は、シート本体102Aと、該シート本体102Aを車
両の前後方向(図5において左右方向)に沿って、該シ
ート本体102Aを運転席位置と後部席用の乗降口に隣
接する乗降位置との間で移送可能であるとともに、運転
席位置においてシート本体102Aを車両前後方向の位
置を微調整可能なスライド装置103と、前記後部席用
の乗降口を通して前記シート本体102Aを室内外に出
し入れ可能なリフトアップ装置108とを備えている。
なお、図5において、シート本体102Aが、乗降位置
に位置する状態が実線102Aで示され、運転席位置に
位置する状態が二点鎖線102Aで示されている。
【0003】前記シート本体102Aは、スライド装置
103の上に前記リフトアップ装置108を介して支持
されている。リフトアップ装置108は、回転装置10
8Aと昇降装置108Bとを備えている。回転装置10
8Aは、昇降装置108Bとともにシート本体102A
をほぼ鉛直軸線回りに回転可能に支持している。また、
昇降装置108Bは、四節リンク機構を利用して、シー
ト本体102Aを昇降させるものであって、前記乗降位
置に隣接する乗降口を通して室内から室外へ送り出しな
がら下降させたり、逆に室外から室内へ引き込みながら
上昇させたりすることができる。
【0004】ところで、前記シート本体102Aの運転
席位置と後部席用の乗降口に隣接する乗降位置との間の
移送は、速やかに行えるようにするために、比較的速い
移動速度が求められる。これに対し、前記シート本体1
02Aの運転席位置における位置の微調整は、細やかに
行えるようにするために、比較的遅い移動速度が求めら
れる。このため、前記スライド装置103は、車両のフ
ロア110上にスライド可能に設けられた第1の可動部
材107と、その第1の可動部材107を車両の前後方
向に案内する第1のガイド機構と、前記第1の可動部材
107上にスライド可能に設けられた第2の可動部材1
14と、その第2の可動部材114を車両の前後方向に
案内する第2のガイド機構と、前記車両のフロア110
と前記第1の可動部材107との間に設けられ、前記第
1の可動部材107を車両のフロア110に対して移送
可能な第1の駆動機構105と、前記第1の可動部材1
07と前記第2の可動部材114との間に設けられ、第
2の可動部材114を前記第1の可動部材107に対し
て移送可能な第2の駆動機構(図示省略)とを備えてお
り、前記第1の駆動機構105による第1の可動部材1
07の移動速度は、比較的速く設定されており、前記第
2の駆動機構による第2の可動部材114の移動速度は
比較的遅く設定されている。なお、シート本体102A
は、リフトアップ装置108を介して第2の可動部材1
14上に支持されている。また、第1のガイド機構は、
ロングスライドレール112を主体として構成されてい
る。また、第2のガイド機構は、ショートスライドレー
ル(図示省略)を主体として構成されている。
【0005】上記した車両用シート102のスライド装
置103によれば、第1の駆動機構105の駆動によっ
て、第1の可動部材107とともにシート本体102
A、リフトアップ装置108、第2の可動部材114お
よび第2の駆動機構を乗降位置と運転席位置との間で速
やかに移送することができる。また、シートセット位置
における第2の駆動機構(図示省略)の駆動によって、
第2の可動部材114とともにシート本体102Aおよ
びリフトアップ装置108の運転席位置における位置の
微調整を細やかに行うことができる。なお、上記したよ
うな車両用シート102は、同一出願人によって提案し
ている(例えば、特願2001−44065号(本件出
願時、未公開)参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
車両用シート102のスライド装置103では、車両の
フロア110上に第1の可動部材107をスライド可能
に設け、第1の可動部材107上に第2の可動部材11
4をスライド可能に設けるとともに、それぞれの可動部
材107,114を車両の前後方向に案内するための第
1および第2のガイド機構を設けていた。このため、構
成部品が多く、コストが高いという問題があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、構成部品を少な
くすることのできるスライド装置および車両用シートを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題は、特許請求の
範囲の欄に記載された構成を要旨とするスライド装置お
よび車両用シートにより解決することができる。すなわ
ち、特許請求の範囲の請求項1に記載されたスライド装
置によれば、第1の駆動機構の駆動により、第2の駆動
機構とともに可動部材を、ベース部材に対して所定の移
動速度で移送することができる。また、第2の駆動機構
の駆動により、可動部材を、第1の駆動機構およびベー
ス部材に対して第1の駆動機構による移動速度とは異な
る移動速度で移送することができる。そして、可動部材
は、第1の駆動機構による移送時も、第2の駆動機構に
よる移送時も、ベース部材との間に設けた1つのガイド
機構により所定のスライド方向に案内される。したがっ
て、上記従来のスライド装置と比較して構成部品を少な
くすることができる。
【0009】また、特許請求範囲の請求項2に記載され
たスライド装置によると、第1の駆動機構が有するモー
タの駆動によって雄ネジ部材に回転力が付与されること
により、該雄ネジ部材と雌ネジ部材とが雄ネジ部材の軸
方向すなわち可動部材のスライド方向に相対的に移動さ
れる。そして、雄ネジ部材および雌ネジ部材のうち、一
方がベース部材に支持され、他方が第2の駆動機構に支
持されているから、ベース部材に対し第2の駆動機構が
移送される。また、第2の駆動機構がベース部材と可動
部材との間に設けられているから、ベース部材に対し可
動部材が移送される。したがって、第1の駆動機構にお
けるモータの回転力を可動部材の移送力として伝達する
動力伝達機構に雄ネジ部材と雌ネジ部材を採用したこと
により、該第1の駆動機構を簡単かつコンパクトに構成
することができる。
【0010】また、特許請求範囲の請求項3に記載され
たスライド装置によると、第2の駆動機構が有するモー
タの駆動によって雄ネジ部材に回転力が付与されること
により、該雄ネジ部材と雌ネジ部材とが雄ネジ部材の軸
方向すなわち可動部材のスライド方向に相対的に移動さ
れる。そして、雄ネジ部材および雌ネジ部材のうち、一
方が第1の駆動機構に支持され、他方が可動部材に支持
されているから、第1の駆動機構すなわちベース部材に
対し可動部材が移送される。したがって、第2の駆動機
構におけるモータの回転力を可動部材の移送力として伝
達する動力伝達機構に雄ネジ部材と雌ネジ部材を採用し
たことにより、該第2の駆動機構を簡単かつコンパクト
に構成することができる。
【0011】また、特許請求範囲の請求項4に記載され
た車両用シートによると、請求項1〜3のいずれか1つ
に記載のスライド装置を備え、該スライド装置のベース
部材が車両のフロア側に設けられ、前記スライド装置の
可動部材にはシート本体が支持されている。したがっ
て、第1の駆動機構の駆動により、可動部材および第2
の駆動機構とともにシート本体を、ベース部材に対して
所定の移動速度で移送することができる。また、第2の
駆動機構の駆動により、可動部材とともにシート本体
を、第1の駆動機構すなわちベース部材に対して第1の
駆動機構による移動速度とは異なる移動速度で移送する
ことができる。そして、可動部材は、第1の駆動機構に
よる移送時も、第2の駆動機構による移送時も、ベース
部材との間に設けた1つのガイド機構により所定のスラ
イド方向に案内される。したがって、上記従来のスライ
ド装置と比較して構成部品を少なくすることができる。
【0012】また、特許請求範囲の請求項5に記載され
た車両用シートによると、可動部材は、駆動手段におけ
る第1の駆動機構と第2の駆動機構のうちの何れか一方
の駆動機構の駆動によって、車両の所定の乗降口にシー
ト本体が隣接する乗降位置と、該乗降位置から離れた所
定のシートセット位置との間において移送される。ま
た、可動部材の移動速度が、 Va>Vb の関係を満たすように設定されているため、駆動手段の
一方の駆動機構の駆動によって、シート本体を乗降位置
とシートセット位置との間で素早く移送させることがで
きる。これとともに、駆動手段の他方の駆動機構の駆動
によって、シート本体をスライド方向にゆっくり移送さ
せることにより、シート本体の位置を容易に微調整する
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を説明す
る。図1は車両用シートの側面図、図2は車両用シート
の平面図である。図1および図2に示すように、車両用
シート2は、シート本体2Aと、該シート本体2Aを所
定のスライド方向、例えば車両1の前後方向(図1およ
び図2において左右方向)に沿って、該シート本体10
2Aを運転席位置と後部席用の乗降口(図示省略)に隣
接する乗降位置との間で移送可能であるとともに、運転
席位置においてシート本体102Aを車両前後方向の位
置を微調整可能なスライド装置3と、前記車両1のリヤ
ドア1a(図2参照)によって開閉されるリア乗降口1
bを通して前記シート本体2Aを車室内外に出し入れす
るためのリフトアップ装置8(図1参照)とを備えてい
る。なお、図1において、シート本体2Aは、乗降位置
に位置する状態が二点鎖線2Aで示され、運転席位置す
なわちシートセット位置に位置する状態が実線2Aおよ
び二点鎖線2A(1)で示されている。また、シート本
体2Aのシートセット位置では、車両1のフロントドア
1c(図2参照)によって開閉されるフロント乗降口1
dに該シート本体2Aが隣接するとともに、シート本体
2Aに着座した運転者がステアリングホイール1Sを操
作することができる。
【0014】図1に示すように、前記シート本体2A
は、スライド装置3の可動部材14上に前記リフトアッ
プ装置8を介して支持されている。リフトアップ装置8
は、回転装置8Aと昇降装置8Bとを備えている。回転
装置8Aは、昇降装置8Bとともにシート本体2Aをほ
ぼ鉛直軸線PL(図1参照)の回りに回転可能に支持し
ている。また、昇降装置8Bは、四節リンク機構を利用
して、シート本体2Aを昇降させるものであって、前記
リア側のリア乗降口1bを通して室内から室外へ送り出
しながら下降させたり(図2中、二点鎖線2A参照)、
逆に室外から室内へ引き込みながら上昇させたり(図2
中、実線2A参照)することができる。なお、本実施の
形態におけるリフトアップ装置8は、前記した「特願2
001−44065号」で提案したものとほぼ同様の構
成・作用を有するものであるから、その詳細な説明は省
略する。
【0015】次に、スライド装置3について説明する。
なお、図3はスライド装置の側断面図、図4は図3のI
V−IV線断面図である。図1および図2に示すよう
に、前記スライド装置3は、前記車両1のフロア10に
対してスライド可能に設けられた可動部材14と、該可
動部材14をシート本体2Aのスライド方向にスライド
させるための駆動手段4とを備えている。
【0016】前記可動部材14は、図3および図4に示
すように、左右の両側板部14aと、該両側板部14a
の上部相互間に架設されかつ前記シート本体2A(図1
参照)を支持する支持板部14bと、両側板部14aの
下縁部の前後両端部にそれぞれ支軸15aを介して回転
可能に支持されかつ左右一対で1組をなしかつ前後2組
で計4組のガイドローラ15とを備えている。
【0017】一方、前記車両1のフロア10上には、左
右2本のガイドレール12が平行状にシートセット位置
から乗降位置まで延設されている。図4に示すように、
該ガイドレール12は、チャンネル型鋼材によって形成
されており、その開口溝12aが上方に指向されてい
る。各ガイドレール12内には、前記可動部材14の両
側板部14aの各ガイドローラ15が該可動部材14の
前記スライド方向(図4において紙面表裏方向)に転動
可能に配置されている。可動部材14の各側板部14a
は、各ガイドレール12の開口溝12a内を左右方向
(図4において紙面表裏方向)に移動可能である。な
お、車両1のフロア10は本明細書でいう「ベース部
材」に相当する。また、ガイドレール12は、本明細書
でいう「ガイド機構」を構成している。
【0018】図3および図4に示すように、前記駆動手
段4は、第1の駆動機構5と第2の駆動機構6とを有し
ている。第1の駆動機構5は、雄ネジ部材51とモータ
52と雌ネジ部材53と結合部材7とを備えている。前
記雄ネジ部材(説明の都合上、第1の雄ネジ部材とい
う)51は、いわゆる外周面に雄ネジを形成したネジ軸
からなる。第1の雄ネジ部材51は、前記車両1のフロ
ア10上に対し前記可動部材14のスライド方向(図3
において左右方向)に沿って延在する軸線L1(図3参
照)を中心として回転可能に設けられており、シートセ
ット位置から乗降位置まで延在している。なお、第1の
雄ネジ部材51の前端部(図3において左端部)は、前
記フロア10上に対し軸受部材54を介して回転可能に
支持されている。
【0019】前記モータ(説明の都合上、第1のモータ
という)52は、正逆回転可能な電動モータからなり、
前記第1の雄ネジ部材51に回転力を付与可能に設けら
れている。すなわち、第1のモータ52は前記第1の雄
ネジ部材51の後端部(図3において右端部)に対応す
る前記フロア10上に設置されており、該モータ52の
出力軸(図示省略)が第1の雄ネジ部材51に動力伝達
可能に連結されている。前記雌ネジ部材(説明の都合
上、第1の雌ネジ部材という)53は、いわゆる雌ネジ
孔を形成したナット部材からなる。第1の雌ネジ部材5
3は、前記第1の雄ネジ部材51に螺合されている。ま
た、ほぼ帯板状の結合部材7の一端部は、前記第1の雄
ネジ部材51に結合されている。
【0020】上記第1の駆動機構5は、第1のモータ5
2の駆動により、第1の雄ネジ部材51を正方向または
逆方向に回転させることで、該雄ネジ部材51に螺合さ
れた第1の雌ネジ部材51とともに結合部材7を、可動
部材14のスライド方向(図3において左右方向)にか
つ所定の移動速度Vaで移送可能である。
【0021】また、第2の駆動機構6は、雄ネジ部材6
1とモータ62と雌ネジ部材63とを備えている。前記
雄ネジ部材(説明の都合上、第2の雄ネジ部材という)
61は、いわゆる外周面に雄ネジを形成したネジ軸から
なる。第2の雄ネジ部材61は、前記可動部材14の支
持板部14bの下面に対し該可動部材14のスライド方
向(図3において左右方向)に沿って延在する軸線L2
(図3参照)を中心として回転可能に設けられており、
シート本体2Aのシートセット位置における微調整範囲
に相当する長さを有する。なお、第2の雄ネジ部材61
の後端部(図3において左端部)は、前記可動部材14
の支持板部14bの下面に軸受部材64を介して回転可
能に支持されている。
【0022】前記モータ(説明の都合上、第2のモータ
という)62は、正逆回転可能な電動モータからなり、
前記第2の雄ネジ部材61に回転力を付与可能に設けら
れている。すなわち、第2のモータ62は前記第2の雄
ネジ部材61の前端部(図3において右端部)に対応す
る前記可動部材14の支持板部14bの下面に設置され
ており、該モータ62の出力軸(図示省略)が第2の雄
ネジ部材61に動力伝達可能に連結されている。前記雌
ネジ部材(説明の都合上、第2の雌ネジ部材という)6
3は、いわゆる雌ネジ孔を形成したナット部材からな
る。第2の雌ネジ部材63は、前記結合部材7の他端部
に結合されかつ前記第2の雄ネジ部材61に螺合されて
いる。
【0023】上記第2の駆動機構6は、第2のモータ6
2の駆動により、第2の雄ネジ部材61を正方向または
逆方向に回転させることで、第2の雌ネジ部材63に対
して、第1の雄ネジ部材61とともに結合部材7をその
スライド方向(図3において左右方向)にかつ所定の移
動速度Vbで相対的に移送可能に設けられている。
【0024】なお、前記第1のモータ52および前記第
2のモータ62には、パルスモータが採用されている。
各モータ52,62の起動、停止、およびその回転数、
回転速度、回転方向等が制御装置(図示省略)の制御回
路によって制御される。また、各モータ52,62の減
速比、各雄ネジ部材51,61および各雌ネジ部材5
3,63のリード角を調整することにより、前記第1の
駆動機構5の駆動による可動部材14の移動速度Va
と、第2の駆動機構6の駆動による可動部材14の移動
速度Vbとが、 Va>Vb の関係を満たすように設定されている。
【0025】上記したスライド装置3を備えた車両用シ
ート2の作動を述べる。いま、シート本体2Aが乗降位
置(図1中、二点鎖線2A参照)にあるものとする。ま
た、この状態では、第1の駆動機構5における第1の雄
ネジ部材51に対して第1の雌ネジ部材53が後方位置
(図3中、二点鎖線53参照)にある。これとともに、
第2の駆動機構6における第2の雄ネジ部材61(図3
中、二点鎖線61参照)に対して第2の雌ネジ部材63
が前方位置(図3中、二点鎖線63参照)にある。ま
た、乗降位置にあるシート本体2Aは、リフトアップ装
置8(図1参照)の作動によって、前にも述べたよう
に、車両1のリヤドア1a(図2参照)によって開放さ
れたリア乗降口1bを通して、着座者すなわち運転者を
シート本体2Aに着座させたまま、車室外(図2中、二
点鎖線2A参照)から車室内に乗車させることができる
(図2中、実線2A参照)。
【0026】この状態より、着座者すなわち運転者が着
座したシート本体2A(図1中、二点鎖線2A)をシー
トセット位置(図1中、実線2A参照)に移動させる場
合には、第1の駆動機構5の第1のモータ52の駆動に
より、第1の雄ネジ部材51が、例えば正方向に回転さ
れる。これにより、第1の雄ネジ部材51に螺合された
第1の雌ネジ部材51とともに結合部材7および第2の
駆動機構6の第2の雌ネジ部材63が、車両のフロア1
0に対し図3において左方にかつ所定の移動速度Vaで
前進方向へ移送される。このとき、第2の駆動機構6に
おいて、第2の雌ネジ部材63と、該雌ネジ部材63に
螺合された第2の雄ネジ部材61とは、相対的に回転し
ない。したがって、前記第2の駆動機構6とともに可動
部材14およびシート本体2Aは、車両のフロア10に
対し図1において左方にかつ所定の移動速度Vaで前進
方向へ移送される。そして、シート本体2Aがシートセ
ット位置(図1中、実線2A参照)に移動されたなら
ば、第1のモータ52の駆動が停止される。
【0027】続いて、シート本体2Aのシートセット位
置(図1中、実線2A参照)を微調整する場合には、第
2の駆動機構6の第2のモータ62の駆動により、第2
の雄ネジ部材61が、例えば正方向に回転される。これ
により、結合部材7に結合された第2の雌ネジ部材63
に対して、第2の雄ネジ部材61とともに可動部材14
およびシート本体2Aが、図3において左方にかつ所定
の移動速度Vbで前進方向へ移送される。このとき、第
1の駆動機構5において、結合部材7に結合された第1
の雌ネジ部材53と、該雌ネジ部材53に螺合された第
1の雄ネジ部材51とは、相対的に回転しない。
【0028】したがって、可動部材14およびシート本
体2Aは、前記第1の雄ネジ部材61すなわち車両のフ
ロア10に対し図1において左方にかつ所定の移動速度
Vaで前進方向へ移送される。なお、図1には、可動部
材14およびシート本体2Aを最前端位置へ移動させた
状態が二点鎖線14(1),2A(1)で示されてい
る。また、第2の駆動機構6の第2のモータ62の駆動
により、第2の雄ネジ部材61を逆方向に回転すれば、
前記とは逆に、可動部材14およびシート本体2Aが、
車両のフロア10に対し図3において右方にかつ所定の
移動速度Vbで後退方向へ移送される。上記のようにし
て、シート本体2Aのシートセット位置を微調整したな
らば、第2のモータ52の駆動が停止される。これによ
り、着座者すなわち運転者は、最適なドライビングポジ
ションが得られる。なお、シートセット位置におけるシ
ート本体2Aに対し着座者がいない場合には、車両1の
フロントドア1c(図2参照)によって開放されたフロ
ント乗降口1dを通じてシート本体2Aに対し他の運転
者が乗降することが可能である。
【0029】次に、着座者が降車する場合には、上記と
逆順によって、シート本体2Aおよび可動部材14を乗
降位置(図1中、二点鎖線2A,14参照)に戻す。そ
の後、リフトアップ装置8(図1参照)の作動によっ
て、車両1のリヤドア1a(図2参照)によって開放さ
れたリア乗降口1bを通して、着座者すなわち運転者を
シート本体2Aに着座させたまま、車室内(図2中、実
線2A参照)から車室外に降車させればよい(図2中、
二点鎖線2A参照)。なお、リフトアップ装置8(図1
参照)の作動にあたって、スライド装置3の第1の駆動
機構5または第2の駆動機構6が作動される。
【0030】上記したスライド装置3によれば、第1の
駆動機構5の駆動により、第2の駆動機構6とともに可
動部材14を、車両1のフロア10に対して所定の移動
速度Vaで移送することができる。また、第2の駆動機
構6の駆動により、可動部材14を、第1の駆動機構5
および車両1のフロア10に対して第1の駆動機構5に
よる移動速度Vaとは異なる移動速度Vbで移送するこ
とができる。そして、可動部材14は、第1の駆動機構
5による移送時も、第2の駆動機構6による移送時も、
車両1のフロア10との間に設けた1つのガイド機構に
より所定のスライド方向に案内される。したがって、上
記従来のスライド装置と比較して構成部品を少なくする
ことができる。
【0031】また、第1の駆動機構5が有する第1のモ
ータ52の駆動によって第1の雄ネジ部材51に回転力
が付与されることにより、該雄ネジ部材51と第1の雌
ネジ部材53とが雄ネジ部材51の軸方向すなわち可動
部材14のスライド方向に相対的に移動される。そし
て、第1の雄ネジ部材51が車両1のフロア10に支持
され、第1の雌ネジ部材53が第2の駆動機構6(詳し
くは、第2の駆動機構6のベース側部材である結合部材
7)に支持されているから、車両1のフロア10に対し
第2の駆動機構6が移送される。また、第2の駆動機構
6は、車両1のフロア10と可動部材14との間に設け
られているから、車両1のフロア10に対し可動部材1
4が移送される。したがって、第1の駆動機構5におけ
る第1のモータ52の回転力を可動部材14の移送力と
して伝達する動力伝達機構に第1の雄ネジ部材51と第
1の雌ネジ部材53を採用したことにより、該第1の駆
動機構5を簡単かつコンパクトに構成することができ
る。
【0032】また、第2の駆動機構6が有する第2のモ
ータ62の駆動によって第2の雄ネジ部材61に回転力
が付与されることにより、該雄ネジ部材61と第2の雌
ネジ部材63とが雄ネジ部材61の軸方向すなわち可動
部材14のスライド方向に相対的に移動される。そし
て、第2の雌ネジ部材63が第1の駆動機構5(詳しく
は、第1の駆動機構5の移動側部材である結合部材7)
に支持され、第2の雄ネジ部材61が可動部材14に支
持されているから、第1の駆動機構5すなわち車両1の
フロア10に対し可動部材14が移送される。したがっ
て、第2の駆動機構6における第2のモータ62の回転
力を可動部材14の移送力として伝達する動力伝達機構
に第2の雄ネジ部材61と第2の雌ネジ部材63を採用
したことにより、該第2の駆動機構6を簡単かつコンパ
クトに構成することができる。
【0033】また、上記した車両用シート2によると、
上記スライド装置3を備え、該スライド装置3のベース
部材が車両1のフロア10側に設けられ、前記スライド
装置3の可動部材14にはシート本体2Aが支持されて
いる。したがって、第1の駆動機構5の駆動により、可
動部材14および第2の駆動機構6とともにシート本体
2Aを、車両1のフロア10に対して所定の移動速度V
aで移送することができる。また、第2の駆動機構6の
駆動により、可動部材14とともにシート本体2Aを、
第1の駆動機構5すなわち車両1のフロア10に対して
第1の駆動機構5による移動速度Vaとは異なる移動速
度Vbで移送することができる。そして、可動部材14
は、第1の駆動機構5による移送時も、第2の駆動機構
6による移送時も、車両1のフロア10との間に設けた
1つのガイド機構すなわちガイドレール12により所定
のスライド方向に案内される。したがって、上記従来の
スライド装置103(図5参照)と比較して構成部品を
少なくすることができる。
【0034】また、可動部材14は、第1の駆動機構5
の駆動によって、車両1の所定の乗降口1bにシート本
体2Aが隣接する乗降位置と、該乗降位置から離れた所
定のシートセット位置との間において移送される。ま
た、可動部材14の移動速度が、 Va>Vb の関係を満たすように設定されているため、第1の駆動
機構5の駆動によって、シート本体2Aを乗降位置とシ
ートセット位置との間で素早く移送させることができ
る。これとともに、第2の駆動機構6の駆動によって、
シート本体2Aをスライド方向にゆっくり移送させるこ
とにより、シート本体2Aの位置を容易に微調整するこ
とができる。
【0035】本発明は上記した実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における
変更が可能である。例えば、本発明のスライド装置3
は、車両用シート2以外のスライド装置としても適用す
ることができる。また、車両1の所定の乗降口には、上
記したリア乗降口1bの他、助手席用のフロント乗降口
またはリア乗降口あるいはバックドア開口部を設定する
ことができる。また、所定のシートセット位置には、運
転席の以外の席、例えば助手席、後席、3列目の席ある
車両では3連目の席を設定することができる。また、リ
フトアップ装置8(図1参照)の有無は、本発明の要旨
を左右するものではない。また、第1の駆動機構5にお
いて、第1の雄ネジ部材51と第1の雌ネジ部材53と
は逆配置、すなわち、第1の雄ネジ部材51を結合部材
7側に配置し、第1の雌ネジ部材53を車両1のフロア
10側に配置することもできる。また、第2の駆動機構
6において、第2の雄ネジ部材61と第2の雌ネジ部材
63とは逆配置、すなわち、第2の雄ネジ部材61を結
合部材7側に配置し、第2の雌ネジ部材63を可動部材
14側に配置することもできる。また、各駆動機構5,
6には、上記雄ネジ部材51,61と雌ネジ部材53,
63による駆動機構の他、ボールネジ機構、あるいはラ
ックアンドピニオン機構等の駆動機構を採用することも
考えられる。また、可動部材14の移動速度を、 Va
>Vb に代えて、 Va<Vbの関係を満たすように
設定してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
第1の駆動機構の駆動により、第2の駆動機構とともに
可動部材を、ベース部材に対して所定の移動速度で移送
することができる。また、第2の駆動機構の駆動によ
り、可動部材を、第1の駆動機構およびベース部材に対
して第1の駆動機構による移動速度とは異なる移動速度
で移送することができる。そして、第1の駆動機構によ
る移送時も、第2の駆動機構による移送時も、可動部材
がベース部材との間に設けた1つのガイド機構により所
定のスライド方向に案内されることにより、上記従来の
スライド装置と比較して構成部品を少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る車両用シートを示
す側面図である。
【図2】車両用シートを示す平面図である。
【図3】スライド装置を示す側断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】従来例に係る車両用シートを示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 車両 2 車両用シート 2A シート本体 3 スライド装置 4 駆動手段 5 第1の駆動機構 6 第2の駆動機構 7 結合部材 10 車両のフロア(ベース部材) 14 可動部材 51 第1の雄ネジ部材 52 第1のモータ 53 第1の雌ネジ部材 61 第2の雄ネジ部材 62 第2のモータ 63 第2の雌ネジ部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材上にスライド可能に設けられ
    た可動部材と、 前記ベース部材と前記可動部材との間に設けられ、該可
    動部材を所定のスライド方向に案内するガイド機構と、 前記可動部材を前記スライド方向にスライドさせるため
    の駆動手段と、 を備え、 前記駆動手段は、第1の駆動機構と第2の駆動機構とを
    有し、 前記第1の駆動機構は、前記ベース部材と前記第2の駆
    動機構との間に設けられ、前記ベース部材に対して前記
    第2の駆動機構を前記可動部材のスライド方向にかつ所
    定の移動速度で移送可能であり、 前記第2の駆動機構は、前記第1の駆動機構と前記可動
    部材との間に設けられ、前記第1の駆動機構に対して前
    記可動部材をそのスライド方向にかつ前記第1の駆動機
    構による移動速度と異なる移動速度で移送可能に設けら
    れていることを特徴とするスライド装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の駆動機構は、雄ネジ部材とモ
    ータと雌ネジ部材とを備え、 前記雄ネジ部材は、前記ベース部材と前記第2の駆動機
    構のうちの何れか一方の部材に対し、前記可動部材のス
    ライド方向に沿って延在する軸線を中心として回転可能
    に支持され、 前記モータは、前記雄ネジ部材に回転力を付与可能に設
    けられ、 前記雌ネジ部材は、前記ベース部材と前記第2の駆動機
    構のうちの他方の部材に支持されかつ前記雄ネジ部材に
    螺合されていることを特徴とする請求項1に記載のスラ
    イド装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の駆動機構は、雄ネジ部材とモ
    ータと雌ネジ部材とを備え、 前記雄ネジ部材は、前記第1の駆動機構と前記可動部材
    のうちの何れか一方の部材に対し、前記可動部材のスラ
    イド方向に沿って延在する軸線を中心として回転可能に
    支持され、 前記モータは、前記雄ネジ部材に回転力を付与可能に設
    けられ、 前記雌ネジ部材は、前記第1の駆動機構と前記可動部材
    のうちの他方の部材に支持されかつ前記雄ネジ部材に螺
    合されていることを特徴とする請求項1または2に記載
    のスライド装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載のス
    ライド装置を備え、 前記スライド装置のベース部材が車両のフロア側に設け
    られ、 前記スライド装置の可動部材にはシート本体が支持され
    ていることを特徴とする車両用シート。
  5. 【請求項5】 前記可動部材は、前記駆動手段における
    第1の駆動機構と前記第2の駆動機構のうちの何れか一
    方の駆動機構の駆動によって、前記車両の所定の乗降口
    に前記シート本体が隣接する乗降位置と、該乗降位置か
    ら離れた所定のシートセット位置との間において移送可
    能に設けられ、 前記駆動手段の一方の駆動機構の駆動による前記可動部
    材の移動速度をVa、他方の駆動機構の駆動による前記
    可動部材の移動速度をVbとしたときに、該可動部材の
    移動速度が、 Va>Vb の関係を満たすように設定されたことを特徴とする請求
    項4に記載の車両用シート。
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