JP2003136987A - 自動車における動力伝達装置 - Google Patents

自動車における動力伝達装置

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JP2003136987A JP2001333365A JP2001333365A JP2003136987A JP 2003136987 A JP2003136987 A JP 2003136987A JP 2001333365 A JP2001333365 A JP 2001333365A JP 2001333365 A JP2001333365 A JP 2001333365A JP 2003136987 A JP2003136987 A JP 2003136987A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動手段の出力軸、もしくはデフの入力軸の
自由端部の寿命を、より向上させるようにする。 【解決手段】 駆動手段8の出力軸20もしくはデフ6
の入力軸17の自由端部21と、推進軸11との間に介
設されるクラッチ装置12を備える。自由端部21の基
部21aの外径寸法が中途部21bのそれよりも大きく
なるよう基部21aと中途部21bとの間に段差部21
cを形成する。自由端部21の突出端部に規制体21d
を取り付ける。中途部21bにその軸方向に摺動自在と
なるようクラッチ装置12を外嵌させて支持させる。段
差部21cと規制体21dとが、クラッチ装置12の軸
方向の摺動を許容しながら所定以上に摺動することを規
制するようにする。段差部21cをその軸方向で上記中
途部21b側に向ってのテーパ形状とする。中途部21
bの外周面と、段差部21cの外周面との互いの接合面
46が円弧凹面となるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、走行用駆動手段と
デフ(ディファレンシャル)との間に介設される推進軸
およびクラッチ装置を備え、このクラッチ装置が上記駆
動手段の出力軸もしくはデフの入力軸の自由端部(突出
端部)に外嵌されて支持されるようにした自動車におけ
る動力伝達装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】上記自動車における動力伝達装置には、
従来、特開平10−71865号公報で示されるものが
ある。 【0003】上記公報のものによれば、自動車は、車体
に支持される走行用駆動手段およびデフと、これら駆動
手段の出力軸とデフの入力軸とを互いに連動連結可能と
させる推進軸と、上記出力軸もしくは入力軸の自由端部
と上記推進軸との間に介設され上記自由端部と推進軸と
の間の動力伝達を断接自在とするクラッチ装置とを備え
ている。 【0004】上記自由端部の基部の外径寸法がこの自由
端部の軸方向の中途部のそれよりも大きくなるよう上記
基部と中途部との間に段差部が形成され、一方、上記自
由端部の突出端部に規制体が取り付けられている。そし
て、上記中途部にその軸方向に摺動自在となるよう上記
クラッチ装置が外嵌されて支持され、上記段差部と規制
体とが、上記クラッチ装置の上記軸方向の極めてわずか
な寸法(例えば、1μm)での摺動を許容しながら所定
以上に摺動することを規制している。 【0005】上記の場合、自由端部の中途部側から上記
基部側にまで延びる上記段差部の段差面は、上記自由端
部の軸心に直交する面とされていて、上記中途部の外周
面と上記段差部の段差面との接合部は直交する隅部を有
するよう形成されている。 【0006】また、上記したように、クラッチ装置は上
記自由端部に対しその軸方向でわずかな摺動が許容され
ているが、このようにした理由は次の通りである。 【0007】即ち、上記クラッチ装置は、上記自由端部
の中途部に外嵌されてこの自由端部と共に回転する軸方
向で複数の円筒状内側部材と、これら内側部材に外嵌さ
れてこれら内側部材と相対回動自在とされ上記推進軸に
連動連結される外側部材とを備え、上記内側部材と外側
部材との間の動力伝達が断接自在とされている。 【0008】上記構成において、「仮想の技術」とし
て、上記規制体に代えて上記自由端部の最端部にナット
をねじ付け、このナットにより、上記各内側部材を一体
的に上記段差面に締結させ、もって、上記クラッチ装置
の各内側部材を上記自由端部に対し軸方向の摺動ができ
ないようにこの自由端部に固定させることが考えられ
る。 【0009】しかし、上記のようにすると、上記各内側
部材はその軸方向の全体で長いものであることから、こ
れら内側部材は上記ナットの締結による外力を付与され
て軸方向の一部が径方向で変形するおそれを生じ、これ
が生じると、上記クラッチ装置はその重心が自由端部の
軸心上から径方向に偏位して、上記自由端部と共に回転
する時に振動するおそれを生じる。 【0010】そこで、クラッチ装置に軸方向の外力を付
与してこのクラッチ装置を自由端部に固定する、という
ことが避けられており、この結果、前記のように、クラ
ッチ装置は、自由端部に対しその軸方向でわずかな摺動
が許容されるものとされている。 【0011】そして、自動車の走行時、通常は、上記ク
ラッチ装置は切断動作させられていて、上記駆動手段か
らの駆動力は前車輪にのみ伝達されるようになってお
り、つまり、自動車は前2輪駆動状態とされる。 【0012】一方、自動車の走行中に、例えば、前車輪
がぬかるみに入り込んで空転したときには、上記クラッ
チ装置が自動的に接続動作させられるようになってお
り、この場合には、駆動手段からの駆動力は前、後車輪
に共に伝達されて自動車が前、後4輪駆動状態とされ、
上記ぬかるみからの脱出が可能とされる。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】ところで、近時、上記
クラッチ装置がソレノイドを備え、このソレノイドのオ
ン、オフ動作により、上記クラッチ装置が断接動作させ
られるようにしたものが提案されており、このようなク
ラッチ装置の重量は、上記ソレノイドやその周辺機器が
追加されたことにより大きいものとなっている。 【0014】このため、上記したクラッチ装置を、前記
従来の技術のように出力軸もしくは入力軸の自由端部に
外嵌させて支持させると、この自由端部の基部側には、
上記クラッチ装置の大きい重量に基づき大きいモーメン
トが与えられることとなる。 【0015】よって、上記自由端部の中途部の外周面と
上記段差面とが直交する隅部を有するよう形成されてい
る上記接合部には、上記した大きいモーメントにより、
大きい応力が集中しがちとなり、これは、上記自由端部
の寿命を低下させるものであって、好ましくない。 【0016】なお、前記した「仮想の技術」では、自由
端部とクラッチ装置の各内側部材とは締結により互いに
一体化されるため、上記した自由端部の中途部の外周面
と上記段差部の段差面との接合部は、上記各クラッチ装
置によって補強されることとなって、上記接合部に応力
集中が生じることは抑制される。 【0017】即ち、本願は、クラッチ装置が自由端部に
対しその軸方向で摺動が許容されていて、上記自由端部
の上記接合部に応力集中が生じるおそれがある、という
課題のあることが前提条件となる。 【0018】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、走行用駆動手段の出力軸、もしくはデフ
の入力軸の自由端部にクラッチ装置を外嵌させて支持さ
せ、このクラッチ装置が上記自由端部に対しその軸方向
で摺動が許容された自動車における動力伝達装置におい
て、上記自由端部の寿命を、より向上させるようにする
ことを課題とする。 【0019】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車における動力伝達装置は、次の如くで
ある。なお、この項において各用語に付記した符号は、
本発明の技術的範囲を後述の「発明の実施の形態」の項
の内容に限定解釈するものではない。 【0020】請求項1の発明は、車体2に支持される走
行用駆動手段8およびデフ6と、これら駆動手段8の出
力軸20とデフ6の入力軸17とを互いに連動連結可能
とさせる推進軸11と、上記出力軸20もしくは入力軸
17の自由端部21と上記推進軸11との間に介設され
上記自由端部21と推進軸11との間の動力伝達を断接
自在とするクラッチ装置12とを備え、上記自由端部2
1の基部21aの外径寸法がこの自由端部21の軸方向
の中途部21bのそれよりも大きくなるよう上記基部2
1aと中途部21bとの間に段差部21cを形成する一
方、上記自由端部21の突出端部に規制体21dを取り
付け、上記中途部21bにその軸方向に摺動自在となる
よう上記クラッチ装置12を外嵌させて支持させ、上記
段差部21cと規制体21dとが、上記クラッチ装置1
2の上記軸方向の摺動を許容しながら所定以上に摺動す
ることを規制するようにした自動車における動力伝達装
置において、 【0021】上記段差部21cをその軸方向で上記中途
部21b側に向ってのテーパ形状とし、上記中途部21
bの外周面と、上記段差部21cの外周面との互いの接
合面46が円弧凹面となるようにしたものである。 【0022】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。 【0023】図1〜3において、符号1は自動車で、矢
印Frはこの自動車1の前方を示している。 【0024】上記自動車1の車体2の前部に左右一対の
前車輪3,3が懸架装置により懸架され、これら両前車
輪3,3の間にフロントディファレンシャルであるフロ
ントデフ4が介設されている。また、上記車体2の後部
に左右一対の後車輪5,5が懸架装置により懸架され、
これら両後車輪5,5の間にリヤディファレンシャルで
あるリヤデフ6が介設されている。上記フロントデフ4
とリヤデフ6とはそれぞれ上記懸架装置を介して車体2
に支持されている。 【0025】上記車体2の前部に支持されて走行用の駆
動力を出力可能とする駆動手段8が設けられている。こ
の駆動手段8は、上記車体2の前部に支持されるエンジ
ン9と、このエンジン9に変速機9aを介し連設される
トランスファー10とを備え、上記エンジン9に、変速
機9a、トランスファー10、およびフロントデフ4を
介して上記各前車輪3が連動連結されている。また、上
記エンジン9に、変速機9a、トランスファー10、推
進軸11、クラッチ装置12、およびリヤデフ6を介し
て上記各後車輪5が連動連結されている。即ち、上記自
動車1はフロントエンジンフロントドライブ(FF)車
である。また、図1,2中矢印Aは、上記推進軸11の
回転方向を示している。 【0026】上記リヤデフ6は、上記車体2に支持され
るデフケース14と、前後方向に延びる軸心15回りに
回転自在となるよう上記デフケース14に軸受16を介
し支承される入力軸17と、上記デフケース14の内部
空間18に収容され上記入力軸17に入力された上記エ
ンジン9からの駆動力を所定のトルク配分で左右後車輪
5,5に伝達する不図示のディファレンシャル本体とを
備えている。 【0027】上記推進軸11は、上記駆動手段8の出力
軸20と上記リヤデフ6の入力軸17とを互いに連動連
結可能とさせている。また、上記入力軸17は、その一
端部側(後部側)が上記したようにデフケース14に軸
受16により支承され、他端部側(前部側)は上記デフ
ケース14から前方に向って突出する自由端部21とさ
れている。 【0028】上記クラッチ装置12は、上記入力軸17
の自由端部21と上記推進軸11の後端部との間に介設
され上記入力軸17の自由端部21と推進軸11との間
の動力伝達を断接自在とする。つまり、上記クラッチ装
置12は、上記駆動手段8のエンジン9からの駆動力を
上記推進軸11を介し入力し、上記駆動力を上記リヤデ
フ6の入力軸17に断接自在に伝達する。 【0029】上記入力軸17の自由端部21の基部21
aの外径寸法が、この自由端部21の軸方向の中途部2
1bのそれよりも大きくなるよう上記基部21aと中途
部21bとの間に段差部21cが形成されている。一
方、上記自由端部21の突出端部にはスナップリングで
例示される規制体21dが着脱自在に取り付けられてい
る。 【0030】上記自由端部21の中途部21bにその軸
方向に摺動自在となるよう上記クラッチ装置12がスプ
ラインにより外嵌されて上記中途部21bに支持されて
いる。この場合、上記段差部21cと規制体21dと
は、上記クラッチ装置12の上記軸方向の極めてわずか
な摺動を許容しながら所定以上に摺動することを規制し
ている。 【0031】上記クラッチ装置12につき、より詳しく
説明すると、このクラッチ装置12は、上記軸心15上
に配置されて上記入力軸17の自由端部21の中途部2
1bに支持されるメインクラッチ22、パイロットクラ
ッチ23、および上記メインクラッチ22を上記パイロ
ットクラッチ23に連動連結させるカム機構24を備え
ている。 【0032】上記メインクラッチ22は、上記クラッチ
装置12の外殻を構成し上記エンジン9からの駆動力を
入力して上記軸心15回りに回転自在となるよう上記入
力軸17の自由端部21に前後一対の軸受25,26に
より支承されるクラッチハウジング27と、このクラッ
チハウジング27に内有されてこのクラッチハウジング
27と共に回転するクラッチプレート29と、上記入力
軸17の自由端部21の中途部21bにスプラインによ
り外嵌しこの入力軸17と共に回転する円筒形状の回転
体28と、この回転体28に外嵌されてこの回転体28
と共に回転し上記クラッチプレート29と互いに摩擦接
合可能とされて、この接合によりこのクラッチプレート
29に連動して回転するクラッチプレート30とを備え
ている。 【0033】上記パイロットクラッチ23は、上記クラ
ッチハウジング27と共に回転するクラッチプレート3
2と、このクラッチプレート32と互いに摩擦接合可能
とされて、この接合によりこのクラッチプレート32に
連動して回転するクラッチプレート33とを備えてい
る。 【0034】上記カム機構24は、上記パイロットクラ
ッチ23のクラッチプレート33と共に回転する第1カ
ム部材34と、上記入力軸17と共に回転する第2カム
部材35と、この第2カム部材35を上記第1カム部材
34に対しカム係合により連動連結させる球形状のカム
フォロワー36とを備えている。 【0035】また、上記クラッチ装置12は、上記クラ
ッチハウジング27と共に回転し上記パイロットクラッ
チ23の各クラッチプレート32,33に対向するアー
マチュア39と、電流の入力による磁力でこのアーマチ
ュア39を吸引可能とさせ、吸引させたこのアーマチュ
ア39を上記各クラッチプレート32,33に押圧可能
とさせるソレノイド40と、上記軸心15上に位置して
上記デフケース14に連結具42により連結され上記ソ
レノイド40を支持する支持体43と、上記クラッチハ
ウジング27と上記支持体43との間に介設される軸受
44とを備えている。 【0036】図1、4において、上記段差部21cはそ
の軸方向でほぼ全体にわたり上記中途部21b側に向っ
てのテーパ形状とされて円錐台形状とされ、また、上記
段差部21cにその軸方向で対向する上記回転体28の
端部(後端部)内周面も、上記中途部21b側に向って
のテーパ形状とされて円錐台形状とされ、上記段差部2
1cの外周面と、上記回転体28の端部内周面とは面接
触させられている。 【0037】また、上記中途部21bの上記段差部21
c側の端部外周面と、上記段差部21cの上記中途部2
1b側の端部外周面との互いの接合面46は、その径方
向外方からの視線で見て、円弧凹面とされ、このため、
上記中途部21bと段差部21cの互いに対向する上記
各端部の径寸法は互いに同じ寸法とされている。 【0038】図1〜4において、自動車1の走行時にお
いて、上記ソレノイド40が不作動であれば、上記クラ
ッチ装置12は切断動作するようになっており、このた
め、上記エンジン9の駆動力は上記トランスファー10
とフロントデフ4を介し左右前車輪3にのみ伝達される
こととなって、自動車1は前2輪駆動状態とされる。 【0039】一方、上記ソレノイド40に電流を流すこ
とにより、このソレノイド40を作動させれば、その磁
力により上記アーマチュア39が吸引され、このアーマ
チュア39が上記パイロットクラッチ23の各クラッチ
プレート32,33を押圧して互いに摩擦接合させる。
すると、上記カム機構24の第1カム部材34が上記ク
ラッチハウジング27に連動して回転させられ、上記第
1カム部材34は第2カム部材35に対し、軸心15回
りで偏位させられる(図3中矢印A、一点鎖線)。 【0040】すると、上記第1カム部材34に第2カム
部材35をカム係合させているカムフォロワー36が、
上記第2カム部材35を上記軸心15に沿った方向に向
う大きい分力で押動する(図3中矢印B、二点鎖線)。
すると、上記第2カム部材35が上記メインクラッチ2
2の各クラッチプレート32,33を押圧して互いに摩
擦接合させる。 【0041】即ち、上記クラッチ装置12が接続動作さ
せられて、上記エンジン9からの駆動力が上記クラッチ
装置12とリヤデフ6とを介し左右後車輪5,5にも伝
達され、もって、前、後4輪駆動状態が得られる。 【0042】上記の場合、ソレノイド40を流れる電流
値は、上記自動車1の運転状態に基づき自動的に調整自
在とされており、この電流値の調整による上記ソレノイ
ド40の磁力の調整で、上記クラッチ装置12を介し上
記エンジン9から後車輪5,5に向う駆動力の伝達量が
調整可能とされている。そして、この調整により、所望
の4輪駆動状態による自動車1の走行が可能とされてい
る。 【0043】上記構成によれば、段差部21cをその軸
方向で上記中途部21b側に向ってのテーパ形状とし、
上記中途部21bの外周面と、上記段差部21cの外周
面との互いの接合面46が円弧凹面となるようにしてあ
る。 【0044】このため、上記自由端部21の中途部21
bと段差部21cの各外周面が互いに接合する接合面4
6は滑らかに変化することから、上記自由端部21の中
途部21bと、この中途部21b側から基部21a側に
まで延びる段差部の段差面との接合部が直交する隅部を
有するよう形成されている従来の技術に比べて、上記実
施の形態に係る接合面46には応力集中が生じるという
ことは、より確実に防止される。 【0045】よって、上記リヤデフ6の入力軸17の自
由端部21にクラッチ装置12を外嵌させて支持させ、
このクラッチ装置12が上記自由端部21に対しその軸
方向で摺動が許容された自動車における動力伝達装置に
おいて、上記自由端部21の寿命が、より向上させられ
ることとなる。 【0046】図5は、動力伝達装置におけるリヤデフ6
の入力軸17の自由端部21にクラッチ装置12を外嵌
させて支持させた従来の技術に係るものと、上記実施の
形態に係るものとについての耐久実験の結果を対比した
グラフ図を示している。 【0047】従来の技術に係る3本のそれぞれの自由端
部21と、上記実施の形態に係る2本のそれぞれの自由
端部21とにほぼ同じ値のモーメントをそれぞれ繰り返
し与えるよう負荷したとき、図中黒丸で示すように、従
来の技術に係る自由端部21では約500万回の繰り返
し負荷ですべてが破損した。しかし、図中白丸で示すよ
うに、上記実施の形態に係る自由端部21は2000万
回の繰り返し負荷を越えても破損しなかった。そこで、
これ以上の実験は不要としてこの実験を中止した。 【0048】即ち、上記実験結果によれば、上記実施の
形態に係る自由端部21の寿命が著しく向上することが
わかる。 【0049】なお、図2中一点鎖線で示すように、上記
駆動手段8の出力軸20の自由端部21と上記推進軸1
1との間にクラッチ装置12を介設して、このクラッチ
装置12により、上記自由端部21と推進軸11との間
の動力伝達を断接自在としてもよく、この場合、上記駆
動手段8の出力軸20をリヤデフ6の入力軸17と同じ
構成としてもよく、この場合も上記したと同様の作用効
果が生じる。 【0050】また、上記自動車1はリヤエンジンリヤド
ライブ(RR)車など、であってもよく、この場合、上
記リヤデフ6はこれに代えてフロントデフ4としてもよ
い。 【0051】 【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。 【0052】請求項1の発明は、車体に支持される走行
用駆動手段およびデフと、これら駆動手段の出力軸とデ
フの入力軸とを互いに連動連結可能とさせる推進軸と、
上記出力軸もしくは入力軸の自由端部と上記推進軸との
間に介設され上記自由端部と推進軸との間の動力伝達を
断接自在とするクラッチ装置とを備え、上記自由端部の
基部の外径寸法がこの自由端部の軸方向の中途部のそれ
よりも大きくなるよう上記基部と中途部との間に段差部
を形成する一方、上記自由端部の突出端部に規制体を取
り付け、上記中途部にその軸方向に摺動自在となるよう
上記クラッチ装置を外嵌させて支持させ、上記段差部と
規制体とが、上記クラッチ装置の上記軸方向の摺動を許
容しながら所定以上に摺動することを規制するようにし
た自動車における動力伝達装置において、 【0053】上記段差部をその軸方向で上記中途部側に
向ってのテーパ形状とし、上記中途部の外周面と、上記
段差部の外周面との互いの接合面が円弧凹面となるよう
にしてある。 【0054】このため、上記自由端部の中途部と段差部
の各外周面が互いに接合する接合面は滑らかに変化する
ことから、上記自由端部の中途部と、この中途部側から
基部側にまで延びる段差部の段差面との接合部が直交す
る隅部を有するよう形成されている従来の技術に比べ
て、上記本発明に係る接合面には応力集中が生じるとい
うことは、より確実に防止される。 【0055】よって、上記駆動手段の出力軸、もしくは
デフの入力軸の自由端部にクラッチ装置を外嵌させて支
持させ、このクラッチ装置が上記自由端部に対しその軸
方向で摺動が許容された自動車における動力伝達装置に
おいて、上記自由端部の寿命がより向上させられること
となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】図2の1‐1線矢視拡大断面図である。 【図2】自動車の全体平面線図である。 【図3】図1の3‐3線矢視拡大断面、作用説明図であ
る。 【図4】図1の部分拡大図である。 【図5】実験結果を示すグラフ図である。 【符号の説明】 1 自動車 2 車体 5 後車輪 6 リヤデフ(デフ) 8 駆動手段 11 推進軸 12 クラッチ装置 17 入力軸 20 出力軸 21 自由端部 21a 基部 21b 中途部 21c 段差部 21d 規制体 46 接合面

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 車体に支持される走行用駆動手段および
    デフと、これら駆動手段の出力軸とデフの入力軸とを互
    いに連動連結可能とさせる推進軸と、上記出力軸もしく
    は入力軸の自由端部と上記推進軸との間に介設され上記
    自由端部と推進軸との間の動力伝達を断接自在とするク
    ラッチ装置とを備え、上記自由端部の基部の外径寸法が
    この自由端部の軸方向の中途部のそれよりも大きくなる
    よう上記基部と中途部との間に段差部を形成する一方、
    上記自由端部の突出端部に規制体を取り付け、上記中途
    部にその軸方向に摺動自在となるよう上記クラッチ装置
    を外嵌させて支持させ、上記段差部と規制体とが、上記
    クラッチ装置の上記軸方向の摺動を許容しながら所定以
    上に摺動することを規制するようにした自動車における
    動力伝達装置において、 上記段差部をその軸方向で上記中途部側に向ってのテー
    パ形状とし、上記中途部の外周面と、上記段差部の外周
    面との互いの接合面が円弧凹面となるようにした自動車
    における動力伝達装置。
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