JP2003136726A - 記録ヘッド - Google Patents

記録ヘッド

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JP2003136726A
JP2003136726A JP2001333279A JP2001333279A JP2003136726A JP 2003136726 A JP2003136726 A JP 2003136726A JP 2001333279 A JP2001333279 A JP 2001333279A JP 2001333279 A JP2001333279 A JP 2001333279A JP 2003136726 A JP2003136726 A JP 2003136726A
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recording head
heating elements
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JP2001333279A
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Yoichi Moto
洋一 元
Jun Komori
順 小森
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Kyocera Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】良好な画像を記録することが可能な高性能の記
録ヘッドを提供する。 【解決手段】主走査方向に配列した多数の発熱素子4か
ら成り、副走査方向にずらして配されるN列(Nは2以
上の自然数)の発熱素子列3a,3b,3cと、これら
発熱素子列3a,3b,3cに対して副走査方向の一方
側に位置し、且つ発熱素子列3a,3b,3cに対し略
平行に配される複数個のドライバーIC(図示せず)及
び共通電極配線6とを有し、前記発熱素子4の一端を前
記ドライバーICの出力端子に、他端を共通電極配線6
に、配線長を異ならせた一対の個別電極配線7a,7
b,7cで接続して成るヘッド基板1を備えた記録ヘッ
ドにおいて、前記発熱素子4が、その両端に接続されて
いる一対の個別電極配線7a,7b,7cの配線長の総
和が大きくなるにしたがって抵抗値が小さくなるように
発熱素子列毎に異なる値に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリやビ
デオプリンタ等の記録デバイスとして用いられるサーマ
ルヘッドやインクジェットヘッド等の記録ヘッドに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ファクシミリやビデオプリン
タ等の記録デバイスとしてサーマルヘッドやインクジェ
ットヘッド等の記録ヘッドが用いられている。
【0003】例えば従来の記録ヘッドとして、図5に示
すようなインクジェットヘッドが知られており、かかる
インクジェットヘッドは、アルミナセラミックスから成
るベースプレート22の上面に、主走査方向に直線状に
配列した多数の発熱素子24から成る3列の発熱素子列
23a,23b,23cと、これら発熱素子列23a,
23b,23cに対して副走査方向の一方側に位置し、
且つ発熱素子列23a,23b,23cと略平行に配さ
れる複数個のドライバーIC25及び共通電極配線26
とを取着するとともに、前記発熱素子24の一端を図示
しないドライバーICの出力端子に、他端を共通電極配
線26に、一対の個別電極配線27a,27b,27c
で接続して成るヘッド基板21の上方に、前記発熱素子
24と1対1に対応したインク吐出孔29を有する天板
28を、間に所定の間隙を形成するように配設し、該間
隙にインク(図示せず)を充填した構造を有し、記録紙
等の記録媒体を天板28の外表面に沿って副走査方向に
搬送しながら発熱素子24を列毎に選択的に発熱させる
とともに、該発熱した熱エネルギーによってインク中に
気泡を発生させ、この気泡発生時の圧力でもってインク
吐出孔29よりインク滴を外部に吐出させて記録紙に付
着させることにより所定の画像が記録される。
【0004】尚、前記発熱素子列23a,23b,23
cは、共通電極配線26に一度に大量の電流が流れ込む
ことを防ぐために列毎に異なるタイミングで時分割駆動
されるようになっており、記録紙に対するインク滴の着
弾位置を副走査方向に合わせるために、副走査方向に所
定の距離(5μm〜50μm)ずつずらして配されてい
る。
【0005】また、前記共通電極配線26及び一対の個
別電極配線27a,27b,27cは、発熱素子24に
電力を供給するための給電配線として機能するものであ
り、一対の個別電極配線27a,27b,27cの一方
を共通電極配線26を介して例えば24Vの電位(外部
電源)に、他方をドライバーICを介して基準電位に保
持し、ドライバーIC内のスイッチングトランジスタが
オン状態となったとき、発熱素子24に所定の電力を印
加するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たインクジェットヘッドにおいては、3列の発熱素子列
23a,23b,23cが副走査方向にずれて配されて
おり、発熱素子24に接続されている一対の個別電極配
線27a,27b,27cの配線長が発熱素子列毎によ
って異なっている。それ故、個別電極配線27a,27
b,27cを介して発熱素子24に電力を供給すると、
配線長が長い個別電極配線27aの内部では、配線長が
短い個別電極配線27b,27cよりも大きな電圧降下
が発生して、発熱素子24に印加される電圧が小さくな
ってしまい、その結果、発熱素子24の発する熱エネル
ギーにバラツキを生じ、良好な画像を得ることが不可と
なる欠点を有していた。
【0007】また、上述した従来の記録ヘッドが、ヘッ
ド基板のみで構成されるサーマルヘッドである場合にお
いても、発熱素子に接続される一対の個別電極配線の配
線長が発熱素子列毎に異なっていると、発熱素子の発す
る熱エネルギーにバラツキを生じ、記録ヘッドをインク
ジェットヘッドとして用いる場合と同様に感熱記録紙等
の記録媒体に良好な画像を得ることが不可となる欠点を
有していた。
【0008】本発明は、上記欠点に鑑み案出されたもの
であり、その目的は、良好な画像を記録することが可能
な高性能の記録ヘッドを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の記録ヘッドは、
多数の発熱素子を主走査方向に、且つ副走査方向にずら
して配列してなるN列(Nは2以上の自然数)の発熱素
子列と、これら発熱素子列に対して副走査方向の一方側
に位置し、且つ発熱素子列に対し略平行に配される複数
個のドライバーIC及び共通電極配線と、前記発熱素子
の一端を前記ドライバーICの出力端子に、他端を共通
電極配線に接続する配線長の異なる一対の個別電極配線
とから成り、記録媒体を副走査方向に搬送しながら発熱
素子を列毎に選択的に発熱させることにより記録動作を
行う記録ヘッドにおいて、前記発熱素子が、その両端に
接続されている一対の個別電極配線の配線長の総和が大
きくなるにしたがって抵抗値が小さくなるように発熱素
子列毎に異なる値に設定されていることを特徴とするも
のである。
【0010】また、本発明の記録ヘッドは、前記発熱素
子の抵抗値は、パルストリミング法により調整されてい
ることを特徴とするものである。
【0011】更に、本発明の記録ヘッドは、前記発熱素
子はTaSiO系抵抗材料から成り、且つTa含有率が
50原子%〜60原子%に設定されていることを特徴と
するものである。
【0012】本発明の記録ヘッドによれば、N列の発熱
素子列を構成する発熱素子に、配線長を発熱素子列毎に
異ならせた一対の個別電極配線を接続し、かかる発熱素
子を、その両端に接続される一対の個別電極配線の配線
長の総和が大きくなるにしたがって抵抗値が小さくなる
ように発熱素子列毎に異なる値に設定するようにしたこ
とから、これら個別電極配線の配線長が異なることに起
因して発熱素子に印加される電圧の大きさにバラツキが
あっても、全ての発熱素子の発する熱エネルギーを略等
しく設定することができ、インク吐出孔より吐出される
インク滴のサイズを揃えて良好な画像を記録することが
可能となる。
【0013】また、本発明の記録ヘッドによれば、発熱
素子をTaSiO系抵抗材料により形成し、且つTa含
有率を50原子%〜60原子%に設定することにより、
発熱素子を形成する抵抗材料の抵抗値を従来周知のパル
ストリミング法にて調整する際、所定のパルスを印加し
たときの抵抗値変動量が適度な大きさになり、パルスト
リミング法によってより細かな抵抗値調整がしやすくな
るという利点もある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は本発明の記録ヘッドをインク
ジェットヘッドに適用した実施形態を示す分解斜視図、
図2は図1のインクジェットヘッドの断面図、図3は図
1のインクジェットヘッドに用いられるヘッド基板の平
面図であり、同図に示すインクジェットヘッドは、大略
的にヘッド基板1と天板8とで構成され、両部材間には
インク10が充填されている。
【0015】前記ヘッド基板1は、ベースプレート2の
上面にN列(Nは2以上の自然数、本形態においてN=
3とする)の発熱素子列3a,3b,3cや複数個のド
ライバーIC5、帯状の共通電極配線6、一対の個別電
極配線7a,7b,7c等を取着した構造を有してい
る。
【0016】前記ベースプレート2は、アルミナセラミ
ックスや単結晶シリコン等の種々の材料により矩形状に
形成されており、その略平坦な上面で発熱素子列3a,
3b,3cやドライバーIC5、共通電極配線6、一対
の個別電極配線7a,7b,7c等を支持する支持母材
として機能する。
【0017】このようなベースプレート2は、単結晶シ
リコンからなる場合、従来周知のチョコラルスキー法
(引き上げ法)等によって形成した単結晶シリコンのイ
ンゴット(塊)を、所定厚みにスライスすることにより
製作される。尚、この場合、得られたベースプレート2
の表面には従来周知の熱酸化法によって酸化シリコン
(SiO2)等の電気絶縁性材料からなる絶縁膜が1μ
m〜3μmの厚みに形成されており、このような絶縁膜
によってベースプレート2を形成する単結晶シリコンと
発熱素子4等とが電気的に絶縁される。
【0018】また、前記ベースプレート2の上面には、
多数の発熱素子を主走査方向に、かつ副走査方向にずら
して配列される3列の発熱素子列3a,3b,3cが互
いに略平行となるようにベースプレート2の一方長辺に
沿って配されている。
【0019】前記発熱素子列3a,3b,3cを構成す
る発熱素子4は、主走査方向に200dpi(dot per
inch)の密度で直線状に配列されており、任意の1列の
発熱素子4が他の列の発熱素子4間に位置するように斜
線状に配置されており(図3参照)、記録動作時、発熱
素子列毎に0.6μsec〜2.0μsecずつ異なる
タイミングでジュール発熱するこのような発熱素子4
は、TaNやTaSiO,TaSiNO,TiSiO,
TiSiCO,NbSiO等の電気抵抗材料により形成
されており、発熱素子4の主走査方向の両端に接続され
る一対の個別電極配線7a,7b,7cを介して所定の
電力が印加されるとジュール発熱を起こし、インク10
中に気泡Aを発生させるのに必要な所定の温度(200
℃〜400℃)となる。
【0020】尚、発熱素子4は、発熱素子列毎に異なる
タイミングで時分割駆動されるため、記録紙Mの搬送速
度に対応させて発光素子列毎に副走査方向に5μm〜5
0μmずらして配置されており、これによってインク滴
iの着弾位置を副走査方向に揃えるようにしている。
【0021】更に、前記発熱素子列3a,3b,3cに
対して副走査方向の一方側(ベースプレート2の他方の
長辺側)に位置する領域には、発熱素子列3a,3b,
3cに対して略平行に配される複数個のドライバーIC
5及び帯状の共通電極配線6が取着されており、これら
ドライバーIC5及び共通電極配線6と発熱素子4と
は、発熱素子4の一端をドライバーIC5の出力端子
に、他端を共通電極配線6に一対の個別電極配線7a,
7b,7cで電気的に接続されている。
【0022】前記複数のドライバーIC5は、ベースプ
レート2の他方の長辺に沿って直線状に配列され、各々
の下面には高密度に集積されたスイッチングトランジス
タ等の電子回路や多数の出力端子、入力端子等が設けら
れており、発熱素子4のジュール発熱を制御する作用、
具体的には、外部からの画像データに基づいてドライバ
ーIC5の内部に設けられるスイッチングトランジスタ
のオン・オフを切り替えることにより、各発熱素子4へ
の電力供給を制御する作用を為す。
【0023】前記共通電極配線6及び一対の個別電極配
線7a,7b,7cは、アルミニウム、銅等の金属材料
により所定パターンをなすように被着・形成されてお
り、一対の個別電極配線7a,7b,7cの一方を共通
電極配線6を介して例えば24Vの電位(外部電源)
に、他方をドライバーICを介して基準電位(0V)に
保持し、ドライバーIC5内のスイッチングトランジス
タがオン状態となったとき、発熱素子4に所定の電力
(1.3W〜3.5W)が印加されるようになってい
る。
【0024】尚、前記発熱素子列3a,3b,3cや共
通電極配線6及び一対の個別電極配線7a,7b,7c
は、従来周知の薄膜形成技術、具体的には、スパッタリ
ング、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術等
を採用し、前述の電気抵抗材料や金属材料を所定パター
ンに被着させることにより形成され、このように形成さ
れた一対の個別電極配線7a,7b,7cは、その配線
幅及び配線厚みが実質的に同一(平均配線幅及び平均配
線厚みに対して±5%以内)となるように設定されてい
る。
【0025】また、ドライバーIC5は、従来周知の半
導体製造技術を採用することによって製作され、得られ
たドライバーIC5を従来周知のフェイスダウンボンデ
ィング、すなわち仮面に設けられている出力端子や入力
端子が半田を介して対応する個別電極配線上に位置する
ようにしてベースプレート2の所定位置に取着・実装さ
れる。
【0026】そして、本形態において最も重要なこと
は、上述した発熱素子4を、その両端に接続されている
一対の個別電極配線7の配線長の総和が大きくなるにし
たがって抵抗値が小さくなるように発熱素子列毎に異な
る値に設定したことである。
【0027】例えば、一対の個別電極配線7a,7b,
7cの配線長の総和が、個別電極配線7aで0.400
mm、個別電極配線7bで0.375mm、個別電極配
線7cで0.350mmである場合に、個別電極配線7
bの配線長の総和を基準値とすると、発熱素子4の抵抗
値は、発熱素子列3aで約100.0Ω、発熱素子列3
bで約101.0Ω、発熱素子列3cで約102.0Ω
の大きさに設定される。
【0028】このように、発熱素子4を、その両端に接
続される一対の個別電極配線7a,7b,7cの配線長
の総和が大きくなるにしたがって抵抗値が小さくなるよ
うに発熱素子列毎に異なる値に設定したことから、これ
ら個別電極配線7a,7b,7cの配線長が異なること
に起因して発熱素子4に印加される電圧の大きさにバラ
ツキがあっても、全ての発熱素子4の発する熱エネルギ
ーを略等しく設定することができ、インク吐出孔9より
吐出されるインク滴iのサイズを揃えて良好な画像を記
録することが可能となる。
【0029】尚、発熱素子4の抵抗値は、従来周知のパ
ルストリミング法を採用することにより調整される。具
体的には、発熱素子4の抵抗値を下降させる場合は、発
熱素子4に対してパルス幅(通電時間)が短く、振幅
(電圧値)が大きなトリミングパルスを印加することに
より、発熱素子4を形成する抵抗材料がアニールされて
抵抗値の下降現象が起こり、また、発熱素子4の抵抗値
を上昇させる場合は、発熱素子4に対してパルス幅が長
く、振幅が小さなトリミングパルスを印加することによ
り、発熱素子4を形成する抵抗材料の一部が酸化されて
抵抗値の上昇現象が起こる。
【0030】このとき、発熱素子4をTaSiO系抵抗
材料により形成し、且つTa含有率を50原子%〜60
原子%に設定しておけば、発熱素子4を形成する抵抗材
料の抵抗値を従来周知のパルストリミング法にて調整す
る際、所定のパルスを印加したときの抵抗値変動量が適
度な大きさになり、パルストリミング法によってより細
かな抵抗値調整がしやすくなるという利点がある。
【0031】ここで、発熱素子4内のTa含有率が60
原子%よりも大きいと、トリミングパルスを印加したと
きの発熱素子4の抵抗値変動が大きくなって細かな抵抗
値調整が困難になる傾向があり、一方、発熱素子4内の
Ta含有率が50原子%よりも小さいと、トリミングパ
ルスを印加したときの発熱素子4の抵抗値変動が小さい
ため、発熱素子4の抵抗値を大きく変化させる場合に、
抵抗値調整に長時間を要してしまう。従って、発熱素子
4内のTa含有率を50原子%〜60原子%に設定して
おくことが好ましい。
【0032】一方、前記天板8は、前記ヘッド基板1上
に、間に所定の間隙(例えば20μm〜300μm)を
形成するように配設される。
【0033】前記天板8は、発熱素子4と1対1に対応
する略円形状のインク吐出孔9を多数有しており、これ
らのインク吐出孔9が前記発熱素子4の真上に位置する
ようにしてスペーサを介してヘッド基板1上に固定され
る。
【0034】また、前記多数のインク吐出孔9は、各々
が直径10μm〜100μmの大きさに設定されてお
り、インクジェットヘッドの記録動作時、発熱素子4の
発熱に伴いインク10中に気泡Aが発生すると、この気
泡発生時の圧力でもってインク滴iをインク吐出孔9よ
り記録紙Mに向けて吐出するようになっている。
【0035】尚、前記天板8は、モリブデン等の金属や
アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料あるいは感光
性樹脂から成り、例えばモリブデンから成る場合、モリ
ブデンのインゴット(塊)を従来周知の金属加工法によ
って所定厚みの板体と成し、得られた板体に従来周知の
レーザー加工によってインク吐出孔9を厚み方向に穿設
することにより製作され、得られた天板8をヘッド基板
1上にスペーサを介して載置することで固定される。
【0036】そして、ヘッド基板1−天板8間に形成さ
れる隙間にはインク10が充填される。
【0037】前記インク10としては、例えば顔料タイ
プの水性インクや水性染料インク等が使用され、該イン
ク10は図示しないインクタンクからヘッド基板1−天
板8間に供給され、前述した発熱素子4の発熱に伴う熱
エネルギーによってインク10中に気泡Aが発生する
と、該気泡Aによる圧力でもってインク10の一部がイ
ンク滴iとなってインク吐出孔9より外部に吐出され
る。
【0038】かくして上述したインクジェットヘッド
は、記録紙Mを天板8の外表面に沿って副走査方向に搬
送しながら、発熱素子4を発熱素子列毎に選択的に発熱
させ、この熱エネルギーによってインク10中に気泡A
を発生させるとともに、該発生した気泡Aによる圧力で
もってインク吐出孔9よりインク滴iを外部に吐出さ
せ、吐出したインク滴iを記録紙Mに付着させることに
よって所定の画像が記録される。
【0039】尚、本発明は上述の実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において
種々の変更、改良等が可能である。
【0040】例えば、上述の実施形態においては、記録
ヘッドをインクジェットヘッドに適用した場合について
説明したが、記録ヘッドを、図4に示す如く、上記ヘッ
ド基板で感熱式のサーマルヘッドを構成するようにして
も良いし、或いは熱転写式のサーマルヘッドを構成する
ようにしても良い。
【0041】このようにサーマルヘッドを構成する場合
であっても、発熱素子4’を、その両端に接続される一
対の個別電極配線の配線長の総和が大きくなるにしたが
って抵抗値が小さくなるように発熱素子列毎に異なる値
に設定しておけば、かかる個別電極配線の配線長が発熱
素子毎に異なることに起因して各発熱素子4’に印加さ
れる電力の大きさにバラツキを発生しても、全ての発熱
素子4’を略等しい温度で発熱させて、感熱記録紙に形
成される印画のドット径を揃えることができ、これによ
って良好な画像を記録することが可能となる。
【0042】また、上述の実施形態においては、トリミ
ングパルスを発熱素子4に印加してトリミングを行なう
パルストリミング法により発熱素子4の抵抗値を調整す
るようにしたが、これに代えて、レーザービームを発熱
素子4に照射してトリミングを行うレーザートリミング
法により発熱素子4の抵抗値を調整するようにしても構
わない。
【0043】更に、上述の実施形態において、前記発熱
素子4やドライバーIC5、共通電極配線6、一対の個
別電極配線7a,7b,7c等を窒化珪素等からなる保
護膜によって被覆するようにしても良いことは言うまで
もない。
【0044】
【発明の効果】本発明の記録ヘッドによれば、N列の発
熱素子列を構成する発熱素子に、配線長を発熱素子列毎
に異ならせた一対の個別電極配線を接続し、かかる発熱
素子を、その両端に接続される一対の個別電極配線の配
線長の総和が大きくなるにしたがって抵抗値が小さくな
るように発熱素子列毎に異なる値に設定するようにした
ことから、これら個別電極配線の配線長が異なることに
起因して発熱素子に印加される電圧の大きさにバラツキ
があっても、全ての発熱素子の発する熱エネルギーを略
等しく設定することができ、インク吐出孔より吐出され
るインク滴のサイズを揃えて良好な画像を記録すること
が可能となる。
【0045】また、本発明の記録ヘッドによれば、発熱
素子をTaSiO系抵抗材料により形成し、且つTa含
有率を50原子%〜60原子%に設定することにより、
発熱素子を形成する抵抗材料の抵抗値を従来周知のパル
ストリミング法にて調整する際、所定のパルスを印加し
たときの抵抗値変動量が適度な大きさになり、パルスト
リミング法によってより細かな抵抗値調整がしやすくな
るという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録ヘッドをインクジェットヘッドに
適用した実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】図1のインクジェットヘッドの断面図である。
【図3】図1のインクジェットヘッドに用いられるヘッ
ド基板の平面図である。
【図4】本発明の記録ヘッドをサーマルヘッドに適用し
た実施形態を示す断面図である。
【図5】従来のインクジェットヘッドの分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1,1’・・・ヘッド基板、2,2’・・・ベースプレ
ート、3a,3b,3c・・・発熱素子列、4,4’・
・・発熱素子、5,5’・・・ドライバーIC、6,
6’・・・共通電極配線、7a,7b,7c・・・個別
電極配線、8・・・天板、9・・・インク吐出孔、10
・・・インク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の発熱素子を主走査方向に、且つ副走
    査方向にずらして配列してなるN列(Nは2以上の自然
    数)の発熱素子列と、これら発熱素子列に対して副走査
    方向の一方側に位置し、且つ発熱素子列に対し略平行に
    配される複数個のドライバーIC及び共通電極配線と、
    前記発熱素子の一端を前記ドライバーICの出力端子
    に、他端を共通電極配線に接続する配線長の異なる一対
    の個別電極配線とから成り、記録媒体を副走査方向に搬
    送しながら発熱素子を列毎に選択的に発熱させることに
    より記録動作を行う記録ヘッドにおいて、 前記発熱素子が、その両端に接続されている一対の個別
    電極配線の配線長の総和が大きくなるにしたがって抵抗
    値が小さくなるように発熱素子列毎に異なる値に設定さ
    れていることを特徴とする記録ヘッド。
  2. 【請求項2】前記発熱素子の抵抗値は、パルストリミン
    グ法により調整されていることを特徴とする請求項1に
    記載の記録ヘッド。
  3. 【請求項3】前記発熱素子はTaSiO系抵抗材料から
    成り、且つTa含有率が50原子%〜60原子%に設定
    されていることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の記録ヘッド。
JP2001333279A 2001-10-30 2001-10-30 記録ヘッド Pending JP2003136726A (ja)

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