JP2002192726A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2002192726A
JP2002192726A JP2000395991A JP2000395991A JP2002192726A JP 2002192726 A JP2002192726 A JP 2002192726A JP 2000395991 A JP2000395991 A JP 2000395991A JP 2000395991 A JP2000395991 A JP 2000395991A JP 2002192726 A JP2002192726 A JP 2002192726A
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JP
Japan
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ink
nozzle member
head
head substrate
substrate
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JP2000395991A
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English (en)
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Kazuyuki Itagi
和幸 板木
Yoichi Moto
洋一 元
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】インク滴を記録紙に対して正確に着弾させて、
所望する画像を形成することが可能な高性能のインクジ
ェットヘッドを提供する。 【解決手段】絶縁基板2の上面にガラス製の帯状蓄熱層
2aと多数の発熱抵抗体3とを順次被着させてなるヘッ
ド基板1と、発熱抵抗体3に対応した多数のインク吐出
孔を有するノズル部材とを所定の間隔をあけて配置させ
るとともに、この両者間に設けられる間隙にインクを充
填してなり、該インクを発熱抵抗体3の配列と直交する
方向に流動させながら記録動作を行うインクジェットヘ
ッドであって、前記ヘッド基板1に、ヘッド基板1−ノ
ズル部材間にインク導入用の複数個のインク供給穴1a
を発熱抵抗体3の配列と平行に形成し、これらインク供
給穴1aの間に位置する絶縁基板2の上面に蓄熱層2a
と同質のガラスから成るグレーズ層2bを一端側がイン
クの流動方向に延在するように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録紙にインク滴
を所定パターンに付着させて画像等を形成するインクジ
ェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、記録紙に画像を形成するため
の記録デバイスとしてインクジェットヘッドが用いられ
ている。
【0003】このようなインクジェットヘッドの記録方
式には、インク滴を記録紙に向けて吐出させるのに発熱
抵抗体の発する熱エネルギーを利用するものや圧電素子
の変形を利用するもの,更には電磁波の照射に伴って発
生する熱を利用するもの等があり、これらの中でも発熱
抵抗体の熱エネルギーを利用するサーマルジェットタイ
プのものは、発熱抵抗体のパターニングが容易である上
に、小さな面積の発熱抵抗体であっても比較的大きな熱
エネルギーを発生させることができることから、高密度
記録への対応に適したものとして注目されている。
【0004】かかるサーマルジェットタイプのインクジ
ェットヘッドとしては、例えば図3に示す如く、絶縁基
板22の上面に蓄熱層22aを被着させるとともに該蓄
熱層22a上に多数の発熱抵抗体23を被着・配列させ
たヘッド基板21と、前記発熱抵抗体23と1対1に対
応する多数のインク吐出孔27を有するノズル部材26
とを、間に所定の間隔をあけて配置させるとともに、ヘ
ッド基板21−ノズル部材26間の間隙にインク28を
充填した構造のものが知られており、記録紙を前記ノズ
ル部材26の外表面に沿って搬送しなから、ヘッド基板
21の発熱抵抗体23を外部からの画像データに基づい
て個々に選択的に発熱させ、この熱エネルギーによって
インク28中に気泡Aを発生させるとともに、該気泡A
による圧力でもってインク28の一部をノズル部材26
のインク吐出孔27より外部に吐出させ、これを記録紙
に付着させることによって所定の画像が記録される。
【0005】尚、前記蓄熱層22aは、その内部で発熱
抵抗体23の発した熱の一部を蓄積することによりイン
クジェットヘッドの熱応答特性を良好に維持するための
ものであり、ガラス等の低熱伝導性材料によって例えば
20μm〜80μmの厚みに形成されていた。
【0006】また前記ノズル部材26には、図示しない
インクタンクからのインク28をヘッド基板21−ノズ
ル部材26間の間隙に導入するためのインク供給穴29
が設けられており、このインク供給穴29には、インク
28を前述のインクタンクからインク供給穴29まで導
くためのインク供給管30がノズル部材26の外表面側
で接続されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のインクジェットヘッドにおいては、インクタン
クからのインク28がノズル部材26のインク供給穴2
9を介してヘッド基板21−ノズル部材26間に導入さ
れるようになっており、ノズル部材26の外表面には、
インク28をインクタンクからインク供給穴29まで導
くためのインク供給管30が上方に突出した形で取着さ
れている。それ故、記録動作時、記録紙がインク供給管
30と接触しないように、記録紙の走行位置をノズル部
材26より出来るだけ遠ざけておく必要があり、この場
合、インク吐出孔27から記録紙までの距離が長くなっ
てインク滴を記録紙の所定位置に正確に着弾させること
が困難になり、所望する印画を形成することが不可とな
る欠点を有していた。
【0008】また上述した従来のインクジェットヘッド
を用いて記録動作を行う際、例えば駆動周期0.4ms
ec以下の高速記録に対応すべく発熱抵抗体23を短時
間で繰り返し発熱させると、その直下に配されている蓄
熱層22aや絶縁基板22の内部に多くの熱が蓄積さ
れ、蓄熱層22aや絶縁基板22の温度が過度に高温と
なることがある。このような温度状態のまま記録動作を
続けると、インク28の吐出量が変動し、画像の濃度む
らが形成される欠点を有していた。
【0009】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は、インク滴を記録紙に対して正確に着弾
させて、所望する画像を形成することが可能な高性能の
インクジェットヘッドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドは、絶縁基板の上面にガラス製の蓄熱層を主走査
方向に帯状に被着させるとともに該蓄熱層上に多数の発
熱抵抗体を被着・配列させてなるヘッド基板と、前記発
熱抵抗体に対応した多数のインク吐出孔を有するノズル
部材とを、間に所定の間隔をあけて配置させるととも
に、前記ヘッド基板−ノズル部材間の間隙にインクを充
填してなり、該インクが多数の発熱抵抗体上を副走査方
向に流動するようにインクを循環させながら記録動作を
行うインクジェットヘッドであって、前記ヘッド基板
に、ヘッド基板の下面側よりヘッド基板−ノズル部材間
にインクを導入するための複数個のインク供給穴を発熱
抵抗体の配列と略平行に配列・形成し、これらインク供
給穴の間に位置する絶縁基板の上面に前記蓄熱層と同質
のガラスから成るグレーズ層を、その一端側がインクの
流動方向に延在するようにして被着・形成したことを特
徴とするものである。
【0011】また本発明のインクジェットヘッドは、前
記グレーズ層の幅が発熱抵抗体側に向かって漸次狭くな
してあることを特徴とするものである。
【0012】本発明のインクジェットヘッドによれば、
インクタンク等からのインクを、ヘッド基板に設けたイ
ンク供給穴を介してヘッド基板の下面側よりヘッド基板
−ノズル部材間の間隙に導入するように構成したことか
ら、ノズル部材の外表面にインク供給管等の突出物を取
着させる必要がなく、これにより、記録紙の走行位置を
ノズル部材の外表面に近づけてインクジェットヘッドが
組み込まれるプリンタの全体構造を小型化することがで
きるとともに、記録紙をノズル部材の外表面に沿ってス
ムーズに搬送することができるようになる。従って、ノ
ズル部材のインク吐出孔より吐出されるインク滴は記録
紙の所定位置に正確に着弾されるようになり、所望する
画像を形成することが可能となる。
【0013】また本発明のインクジェットヘッドによれ
ば、ヘッド基板−ノズル部材間のインクを副走査方向に
流動させながら記録動作を行うようにしたことから、ヘ
ッド基板中の熱は流動するインクによって吸収され、記
録動作時、ヘッド基板が効率良く冷却されるようにな
る。従って、高速記録に対応すべく発熱抵抗体を短時間
で繰り返し発熱させる場合であっても、ヘッド基板の温
度を記録動作に適した温度に維持してインクの吐出量を
略一定に保つことができ、記録紙に濃度むらの少ない良
好な画像を形成することが可能となる。
【0014】しかも本発明のインクジェットヘッドによ
れば、絶縁基板の上面には隣接するインク供給穴間に、
一端側をインクの流動方向に延在させたグレーズ層が被
着されているため、インク供給穴を介してヘッド基板−
ノズル部材間に導入されたインクはグレーズ層の延在方
向に沿って安定的に流動されることとなり、このように
インクを安定的に流動させることでヘッド基板全体を主
走査方向にわたり均等に冷却することができる。
【0015】またこの場合、前記グレーズ層は蓄熱層と
同質のガラスから成っているため、両者を従来周知のス
クリーン印刷等によって同時に形成することができ、従
来例に比し工数を一つも増やすことなく、上述のインク
ジェットヘッドを得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係るイ
ンクジェットヘッドの断面図、図2は図1のインクジェ
ットヘッドに用いられるヘッド基板の平面図であり、同
図に示すインクジェットヘッドは、大略的に、ヘッド基
板1とノズル部材8とで構成され、この両者間に出来る
間隙にインク10が充填される。
【0017】前記ヘッド基板1は、アルミナセラミック
ス等から成る絶縁基板2の上面に蓄熱層2a及びグレー
ズ層2bを所定パターンに被着させ、前記蓄熱層2a上
に複数の発熱抵抗体3を、これら発熱抵抗体3より副走
査方向に所定の距離だけ離間した位置に複数個のドライ
バーIC7を、両者が平行に並ぶようにして配設すると
ともに、前記発熱抵抗体3と前記ドライバーIC7の端
子とを個別給電配線4等を介して電気的に接続し、これ
ら発熱抵抗体3や個別給電配線4等のパターンが配され
ていない空白部にインク供給穴1aを穿設した構造を有
している。
【0018】前記絶縁基板2は、蓄熱層2aやグレーズ
層2b,発熱抵抗体3,個別給電配線4,ドライバーI
C7等を支持するための支持母材として機能し、アルミ
ナセラミックスから成る場合、アルミナ、シリカ、マグ
ネシア等のセラミックス原料を用いて形成したセラミッ
クグリーンシートを所定形状に打ち抜いた上、これを高
温で焼成することによって製作される。
【0019】また前記蓄熱層2aは、断面円弧状のガラ
スによって主走査方向に帯状に形成されており、その内
部で発熱抵抗体3の発する熱の一部を蓄積することによ
りインクジェットヘッドの熱応答特性を良好に維持する
作用を為す。
【0020】尚、前記蓄熱層2aは、ガラス粉末に適当
な有機溶剤、有機バインダー等を添加・混合して得た所
定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によ
って絶縁基板2の上面に帯状に塗布し、これを高温で焼
き付けることによって例えば20μm〜80μmの厚み
に形成される。
【0021】また前記蓄熱層2a上に配設される多数の
発熱抵抗体3は、例えば600dpi(dot per inch)
の密度で主走査方向に直線状に配列されており、各々が
TaNやTaSiO,TaSiNO,TiSiO,TiS
iCO,NbSiO等の電気抵抗材料から成っているた
め、その両端に接続される個別給電配線4及び共通給電
配線5等を介して電源電力が印加されるとジュール発熱
を起こし、インク10中で気泡Aを発生させるのに必要
な所定の熱エネルギーを発生する。
【0022】また前記発熱抵抗体3に接続されている個
別給電配線4及び共通給電配線5は、アルミニウムや銅
等の金属材料により形成されており、これら給電配線
4,5はドライバーIC7の駆動に基づいて電源電力を
発熱抵抗体3に印加するためのものである。
【0023】尚、前記発熱抵抗体3及び給電配線4,5
は、従来周知の薄膜形成技術、具体的にはスパッタリン
グ法、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術等
を採用し、前述の電気抵抗材料や金属材料を絶縁基板2
の上面に所定厚み、所定パターンに被着させることによ
り形成される。
【0024】また前記発熱抵抗体3に個別に接続されて
いる多数の個別給電配線4は更に、主走査方向に連続す
るN個(Nは2以上の自然数)の個別給電配線4を一単
位とした複数のグループに区分されるとともに、各グル
ープ毎に発熱抵抗体3より離間する方向(ドライバーI
C7の配置されている方向)に導出されている。
【0025】これらの各グループを構成する個別給電配
線4の個数Nは例えば「64」に設定され、これらの各
グループに属するN個の個別給電配線4は、その配列ビ
ッチが他端側に比し一端側(発熱抵抗体3側)で大とな
るように、他端側から一端側に向けて放射状に配置され
る。
【0026】また前記個別給電配線4の導出部には、該
配線4を外部電気回路に接続するための端子となる接続
パッドが設けらており、これらの接続パッドは発熱抵抗
体3の配列よりも高い密度でグループ毎にまとまって主
走査方向に配列される。
【0027】尚、本実施形態においては外部電気回路と
してフリップチップ型のドライバーIC7が使用され、
前記接続パッドはドライバーIC7の端子に半田等のロ
ウ材を介して電気的に接続される。このドライバーIC
7は、個別給電配線4のグループと1対1に対応するよ
うにして絶縁基板2の上面にフェースダウンボンディン
グにて搭載され、外部からの画像データに基づいて発熱
抵抗体3のジュール発熱を制御する。
【0028】このように、各グループに属するN個の個
別給電配線4を前述した如く他端側から一端側に向けて
放射状に配置させたことにより、絶縁基板2の上面に
は、隣接するグループ間、及び主走査方向の両端に位置
するグループの外側に、発熱抵抗体3や給電配線4,5
等が配されていない空白部が複数箇所設けられ、これら
の空白部にインク供給穴1aが穿設される。
【0029】前記インク供給穴1aは、図示しないイン
クタンクからのインク10をヘッド基板1の下面側より
ヘッド基板1−ノズル部材8間の間隙に導入するための
ものであり、本実施形態においては各々が略円形状をな
すように形成され、該インク供給穴1aの開口部には、
図示しないインクタンクよりヘッド基板1−ノズル部材
8間にインク10を導くためのインク供給管13がヘッ
ド基板1の下面側で接続されている。
【0030】これらのインク供給穴1aは、その開口面
積が全て等しく揃えられ、発熱抵抗体3の配列領域にわ
たって等間隔で主走査方向に配列されており、従来周知
のレーザー加工等を採用し、絶縁基板2の空白部に略円
形状のインク供給穴1aを穿設することによって形成さ
れる。
【0031】また前記グレーズ層2bは、先に述べた蓄
熱層2aと同質で、かつ同一厚みのガラスにより形成さ
れており、絶縁基板2の上面のうち、隣接するインク供
給穴1a間に、その一端側を発熱抵抗体3側に延在させ
た形で被着されている。
【0032】このグレーズ層2bは、上述した延在部の
幅を発熱抵抗体3側に向かって漸次狭くなすように形成
されており、そのパターン(図2の斜線で示される領
域)に沿って後述するインク10を流動させることでイ
ンク10の流れを整える作用を為す。
【0033】尚、前記グレーズ層2bは、蓄熱層2aを
従来周知のスクリーン印刷等によって絶縁基板2の上面
に形成する際に、グレーズ層2bの形成領域にもガラス
ペーストを塗布して焼き付けることにより蓄熱層2aと
同時に形成される。
【0034】また一方、前記ノズル部材8は、上述した
ヘッド基板1の上面との間に例えば10μm〜100μ
mの間隙を設けるようにして、ヘッド基板1と略平行に
配設される。
【0035】前記ノズル部材8は、前記発熱抵抗体3と
1対1に対応する複数個のインク吐出孔9を有してお
り、各インク吐出孔9を対応する発熱抵抗体3の真上に
位置させてある。
【0036】前記ノズル部材8のインク吐出孔9は、イ
ンクジェットヘッドの記録動作時、インク滴を記録紙に
向けて吐出するためのものであり、発熱抵抗体3と略等
しい密度、例えば600dpiのドット密度で主走査方
向に直線状に配列される。
【0037】尚、前記ノズル部材8は、感光性のエポキ
シ樹脂やポリイミド樹脂,モリブデン等を所定形状に加
工したり、或いは、上記の材料を組み合わせることによ
って形成され、例えばモリブデンから成る場合、モリブ
デンのインゴット(塊)を従来周知の金属加工法によっ
て所定厚みの板体と成し、得られた板体に従来周知のレ
ーザー加工によって直径10μm〜100μmのインク
吐出孔9を複数個、穿設することにより製作され、得ら
れたノズル部材8を図示しないスペーサを介してヘッド
基板1上に載置させることによりノズル部材8がヘッド
基板1上の所定位置に固定される。
【0038】また、ヘッド基板1−ノズル部材8間の間
隙に充填されるインク10としては、水性染料インクや
顔料タイプの油性インク等が好適に使用され、その粘度
は例えば0.3mPa・s〜3.0mPa・s(25℃)
に調整される。
【0039】前記インク10は、図示しないインクタン
クからインク供給管13及びインク供給穴1aを介して
ヘッド基板1−ノズル部材8間に供給され、ヘッド基板
1の副走査方向の端部で発熱抵抗体3の配列領域にわた
り開口する排出孔(図示せず)を介してヘッド基板1−
ノズル部材8間より外部に排出されるようになってお
り、記録動作時、インク10が多数の発熱抵抗体3上を
副走査方向(発熱抵抗体3の配列と直交する方向)に流
動するように、図示しないポンプ等によって前述したイ
ンクタンクとの間を循環する。
【0040】このようなインク10の流速は、例えば5
0μm/sec〜2000μm/secの流速で略一定
に保たれており、前述した発熱抵抗体3の熱エネルギー
によってインク10中に気泡Aが発生すると、該気泡A
による圧力でもってインク10の一部がインク滴とな
り、インク吐出孔9より外部に吐出される。
【0041】かくして上述した本形態のインクジェット
ヘッドは、記録紙をノズル部材8の外表面に沿って搬送
しながら、複数個の発熱抵抗体3をドライバーIC7の
駆動に伴って個々に選択的に発熱させ、この熱エネルギ
ーによって発熱抵抗体3上のインク10中に気泡Aを発
生させるとともに、該発生した気泡Aによる圧力でもっ
てインク10の一部をノズル部材8のインク吐出孔9よ
り外部に吐出させ、これを記録紙に付着させることによ
って記録紙に所定の画像が記録される。
【0042】以上のような本実施形態のインクジェット
ヘッドにおいては、インクタンクからのインク10を、
ヘッド基板1に設けたインク供給穴1aを介してヘッド
基板1の下面側よりヘッド基板1−ノズル部材8間の間
隙に導入するようになしたことから、ノズル部材8の外
表面にインク供給管等の突出物を取着させる必要がな
く、これにより、記録紙の走行位置をノズル部材8の外
表面に近づけてインクジェットヘッドが組み込まれるプ
リンタの全体構造を小型化することができるとともに、
記録紙をノズル部材8の外表面に沿ってスムーズに搬送
することができるようになる。従って、ノズル部材8の
インク吐出孔9より吐出されるインク滴は記録紙の所定
位置に正確に着弾されるようになり、所望する画像を形
成することが可能となる。
【0043】また本実施形態のインクジェットヘッドに
よれば、ヘッド基板1−ノズル部材8間のインク10を
副走査方向に流動させながら記録動作が行われることか
ら、ヘッド基板1中の熱は流動するインク10によって
吸収され、印画動作時、ヘッド基板1が効率良く冷却さ
れるようになっている。従って、高速記録に対応すべく
発熱抵抗体3を短時間で繰り返し発熱させる場合であっ
ても、絶縁基板2の温度を記録動作に適した温度に維持
してインク10の吐出量を略一定に保つことができ、記
録紙に鮮明な画像を形成することが可能となる。
【0044】更に本実施形態のインクジェットヘッドに
よれば、絶縁基板2の上面のうち、隣接するインク供給
穴1a間に、ガラス製のグレーズ層2bが、その一端側
をインク10の流動方向(副走査方向)に延在させた形
で設けられているため、インク供給穴1aを介してヘッ
ド基板1−ノズル部材8間に導入されたインク10はグ
レーズ層2bの延在方向に向かって良好かつ安定的に流
動するようになっており、ヘッド基板全体を主走査方向
にわたり均等に冷却することができる。
【0045】しかも前記グレーズ層2bは蓄熱層2aと
同質のガラスによって形成されており、両者を従来周知
のスクリーン印刷等によって同時に形成することができ
るため、従来例のインクジェットヘッドに比し工数を一
つも増やすことなく、上記構成のインクジェットヘッド
を得ることができる。
【0046】また上述した本実施形態のインクジェット
ヘッドにおいては、グレーズ層2bの延在部の幅は発熱
抵抗体3側に向かって漸次狭くなしてあるため、インク
10を発熱抵抗体3の配列領域にわたってより均等に供
給することができる利点もある。
【0047】尚、本発明は上述の実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において
種々の変更、改良等が可能である。
【0048】例えば上述の実施形態においてはヘッド基
板1の空白部に設けられるインク供給穴1aの形状を円
形になしたが、これに代えて楕円形状や多角形状になし
ても構わない。
【0049】また上述の実施形態においてはドライバー
IC7の端子を半田等のロウ材を介して個別給電配線の
接続パッドに接続させるようにしたが、これに代えて、
ドライバーIC7の端子をボンディングワイヤ等の他の
接続部材を介して接続パッドと接続するようにしても良
い。
【0050】更に上述の実施形態においてヘッド基板1
の発熱抵抗体3や給電配線4,5等を窒化珪素等から成
る保護膜で被覆しても良いことは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】本発明のインクジェットヘッドによれ
ば、インクタンク等からのインクを、ヘッド基板に設け
たインク供給穴を介してヘッド基板の下面側よりヘッド
基板−ノズル部材間の間隙に導入するように構成したこ
とから、ノズル部材の外表面にインク供給管等の突出物
を取着させる必要がなく、これにより、記録紙の走行位
置をノズル部材の外表面に近づけてインクジェットヘッ
ドが組み込まれるプリンタの全体構造を小型化すること
ができるとともに、記録紙をノズル部材の外表面に沿っ
てスムーズに搬送することができるようになる。従っ
て、ノズル部材のインク吐出孔より吐出されるインク滴
は記録紙の所定位置に正確に着弾されるようになり、所
望する画像を形成することが可能となる。
【0052】また本発明のインクジェットヘッドによれ
ば、ヘッド基板−ノズル部材間のインクを副走査方向に
流動させながら記録動作を行うようにしたことから、ヘ
ッド基板中の熱は流動するインクによって吸収され、記
録動作時、ヘッド基板が効率良く冷却されるようにな
る。従って、高速記録に対応すべく発熱抵抗体を短時間
で繰り返し発熱させる場合であっても、ヘッド基板の温
度を記録動作に適した温度に維持してインクの吐出量を
略一定に保つことができ、記録紙に濃度むらの少ない良
好な画像を形成することが可能となる。
【0053】しかも本発明のインクジェットヘッドによ
れば、絶縁基板の上面には隣接するインク供給穴間に、
一端側をインクの流動方向に延在させたグレーズ層が被
着されているため、インク供給穴を介してヘッド基板−
ノズル部材間に導入されたインクはグレーズ層の延在方
向に沿って安定的に流動されることとなり、このように
インクを安定的に流動させることでヘッド基板全体を主
走査方向にわたり均等に冷却することができる。
【0054】またこの場合、前記グレーズ層は蓄熱層と
同質のガラスから成っているため、両者を従来周知のス
クリーン印刷等によって同時に形成することができ、従
来例のインクジェットヘッドに比し工数を一つも増やす
ことなく、上述のインクジェットヘッドを得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッ
ドの断面図である。
【図2】図1のインクジェットヘッドに用いられるヘッ
ド基板の平面図である。
【図3】従来のインクジェットヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1・・・ヘッド基板、1a・・・インク供給穴、2・・
・絶縁基板、2a・・・蓄熱層、2b・・・グレーズ
層、3・・・発熱抵抗体、8・・・ノズル部材、9・・
・インク吐出孔、10・・・インク
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA06 EA28 HA05 HA15 HA16 KB16 2C057 AF23 AF30 AG16 AG46 AG84 AP02 AP22 AP23 AP31 AP52 AP57 AQ03 AQ06 AQ10 BA03 BA13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板の上面にガラス製の蓄熱層を主走
    査方向に帯状に被着させるとともに該蓄熱層上に多数の
    発熱抵抗体を被着・配列させてなるヘッド基板と、前記
    発熱抵抗体に対応した多数のインク吐出孔を有するノズ
    ル部材とを、間に所定の間隔をあけて配置させるととも
    に、前記ヘッド基板−ノズル部材間の間隙にインクを充
    填してなり、該インクが多数の発熱抵抗体上を副走査方
    向に流動するようにインクを循環させながら記録動作を
    行うインクジェットヘッドであって、 前記ヘッド基板に、ヘッド基板の下面側よりヘッド基板
    −ノズル部材間にインクを導入するための複数個のイン
    ク供給穴を発熱抵抗体の配列と略平行に配列・形成し、
    これらインク供給穴の間に位置する絶縁基板の上面に前
    記蓄熱層と同質のガラスから成るグレーズ層を、その一
    端側がインクの流動方向に延在するようにして被着・形
    成したことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】前記グレーズ層の幅が発熱抵抗体側に向か
    って漸次狭くなしてあることを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェットヘッド。
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