JP2003136488A - 工業用刃物およびトリミング装置 - Google Patents

工業用刃物およびトリミング装置

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JP2003136488A
JP2003136488A JP2001338301A JP2001338301A JP2003136488A JP 2003136488 A JP2003136488 A JP 2003136488A JP 2001338301 A JP2001338301 A JP 2001338301A JP 2001338301 A JP2001338301 A JP 2001338301A JP 2003136488 A JP2003136488 A JP 2003136488A
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Japan
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blade
industrial
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cutting
plate material
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Application number
JP2001338301A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Takai
俊広 高井
Hideki Usami
秀樹 宇佐美
Tomoaki Haruta
智明 春田
Kenichi Mizoguchi
憲一 溝口
Koichi Tanaka
皓一 田中
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Asano Laboratories Co Ltd
Original Assignee
Asano Laboratories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切り込み深さの微調整には熟練した技術が必
要であるとともに作業が非常に面倒であるといった課題
があった。 【解決手段】 トムソン刃12bに弾性を生成可能な開
口部12b2〜12b6およびバネ構造12c〜12e
を形成した場合、切断に際して、これらの開口部12b
2〜12b6およびバネ構造12c〜12eが切断高さ
のばらつきに応じて適宜変形する。これによって、切断
高さのばらつきが吸収され、切断ムラを抑制することが
可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用刃物および
トリミング装置に関し、刃先の切れ込み深さを調整する
工業用刃物およびトリミング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の刃先の切れ込み深さを調整するト
リミング装置としては、工業用刃物を有する切断型と、
この切断型に対面して設けられ、切断型に向かって昇降
可能なテーブルと、このテーブルを切断型に向かって昇
降させるモータの回転運動を昇降運動に変換して上記テ
ーブルに伝達するクランク機構とを有するものが知られ
ている。ここで、工業用刃物は、刃が摩耗したり切り込
み形状を変更する際に容易にその交換ができる様に、所
定の刃交換カセットを介して切断型に着脱可能に取り付
けられている。
【0003】このため、この刃交換カセットは、切断型
の上面に設けられている刃物取付ネジによって脱着され
る様になっている。また、このトリミング装置には、工
業用刃物による切り込み深さを調整するために、クラン
ク機構による昇降距離を微調整するための切り込み高さ
調整ネジが備えられている。そして、このトリミング装
置を用いて樹脂成形シートのトリミングを実行する際に
は、実際に試し切りを行いながら、作業者が切り込み高
さ調整ネジによる微調整を実行している。さらに微調整
を行なう場合には、工業用刃物と刃交換カセットとの間
に薄厚のスチールテープを適宜挟み込んでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のトリミ
ング装置においては、切り込み深さの微調整には熟練し
た技術が必要であるとともに作業が非常に面倒であると
いった課題があった。また、微調整の際に樹脂成形シー
トを試し切りしなければならないため、無駄になってし
まう樹脂成形シートが量が多くなり、資源節約上の課題
もあった。
【0005】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、切り込み深さの調整を容易に行なうことが可能
な工業用刃物およびトリミング装置の提供を目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、長尺の略等幅に形成され
た板材の幅方向における一方の端部に刃部を形成した工
業用刃物であって、上記刃部以外の部位に幅方向への弾
性を生成するバネ構造を形成した構成としてある。従
来、長尺の略等幅に形成された板材の幅方向における一
方の端部に刃部を形成した工業用刃物を利用して樹脂シ
ート等を切断する場合、板材の幅に若干の誤差があった
り、工業用刃物を取り付ける台座の溝深さがばらついて
いると、切断高さにばらつきが発生する。これによっ
て、樹脂シートを均等に切断することができず、切断ム
ラが生じる場合がある。このとき、台座とこの工業用刃
物の間にスチールテープ等の薄厚の調整材を適宜介在さ
せることによって、切断高さを調整し、切断ムラが生じ
ないようにしている。この切断高さの調整は熟練を要
し、作業時間も多くなり効率的でなかった。そこで、上
記のように構成した請求項1にかかる発明においては、
この工業用刃物の刃部以外の部位に幅方向への弾性を生
成するバネ構造を形成した。これにより、切断に際して
バネ構造にて生成される弾性が作用し、切断高さのばら
つきを吸収することが可能になり、切断ムラを生じない
ようにすることが可能になる。
【0007】弾性を生成することが可能なバネ構造の一
例として、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記
載の工業用刃物において、上記バネ構造は、上記板材に
所定の開口形状の開口部にて形成される構成としてあ
る。上記のように構成した請求項2にかかる発明におい
ては、バネ構造を板材に所定の開口形状の開口部を形成
することによって実現する。工業用刃物が切断に際して
衝撃力を受けると、開口部は変形する。この変形を利用
して弾性を生成させる。
【0008】上述した開口部を形成する部位の一例とし
て、請求項3にかかる発明は、上記請求項2に記載の工
業用刃物において、上記開口部は、上記刃部を形成した
側と対をなす端部に形成される構成としてある。上記の
ように構成した請求項3にかかる発明においては、開口
部を刃部を形成した側と対をなす端部に形成する。
【0009】端部に形成する開口部の具体的形状の一例
として、請求項4にかかる発明は、上記請求項3に記載
の工業用刃物において、上記開口部は、上記板材の幅方
向略中央に形成した略円形形状の円形孔部と、同円形孔
部の上端部と上記刃部を形成した側と対をなす端部とを
連通させて形成した連通孔部とから形成される構成とし
てある。上記のように構成した請求項4にかかる発明に
おいては、開口部を板材の幅方向略中央に形成した略円
形形状の円形孔部と、この円形孔部の上端部と上記刃部
を形成した側と対をなす端部とを連通させて形成した連
通孔部とから形成し、各孔部の弾性変形を利用して弾性
を生成させる。
【0010】端部に形成する開口部の具体的形状の一例
として、請求項5にかかる発明は、上記請求項3に記載
の工業用刃物において、上記開口部は、上記刃部を形成
した側と対をなす端部から所定幅にて上記板材に対して
斜めに切れ込んで形成される構成としてある。上記のよ
うに構成した請求項5にかかる発明においては、刃部を
形成した側と対をなす端部から所定幅にて上記板材に対
して斜めに切れ込んで開口部を形成する。
【0011】上述した開口部を形成する部位の他の一例
として、請求項6にかかる発明は、上記請求項2に記載
の工業用刃物において、上記開口部は、上記板材に形成
される構成としてある。上記のように構成した請求項6
にかかる発明においては、開口部を端部に連通すること
なく板材に形成する。
【0012】板材に形成される開口部の形状は単純であ
れば、板材に対して形成し易く好適である。そこで、請
求項7にかかる発明は、上記請求項6に記載の工業用刃
物において、上記開口部は、所定の孔形状に形成される
構成としてある。上記のように構成した請求項7にかか
る発明においては、開口部を所定の孔形状に形成する。
【0013】板材に形成する孔形状の開口部の具体的な
一例として、請求項8にかかる発明は、上記請求項7に
記載の工業用刃物において、上記開口部は、略円形形状
に形成される構成としてある。上記のように構成した請
求項8にかかる発明においては、板材に略円形形状の開
口部を形成する。
【0014】板材に形成する孔形状の開口部の具体的な
他の一例として、請求項9にかかる発明は、上記請求項
7に記載の工業用刃物において、上記開口部は、頂角を
上記板材の端部に向けた略方形形状に形成される構成と
してある。上記のように構成した請求項9にかかる発明
においては、板材に頂角をこの板材の端部に向けた略方
形形状の開口部を形成する。
【0015】刃部が形成された側と対をなす端部にバネ
構造を形成することによって、刃部に加えられた切断力
に応じて弾性を生成させるようにしても良い。そこで、
請求項11にかかる発明は、上記請求項1に記載の工業
用刃物において、上記バネ構造は、上記刃部を形成した
側と対をなす端部に形成される構成としてある。上記の
ように構成した請求項10にかかる発明においては、弾
性を生成するバネ構造を刃部側と対をなす端部に形成す
る。
【0016】より弾性を生成可能な開口部の構成の一例
として、請求項11にかかる発明は、上記請求項2〜請
求項10のいずれかに記載の工業用刃物において、上記
開口部は、上記板材の長手方向に所定間隔で複数形成さ
れる構成としてある。上記のように構成した請求項11
にかかる発明においては、開口部を板材の長手方向に所
定間隔で複数形成する。
【0017】上述してきたように、弾性を生成するバネ
構造を有する工業用刃物はそれ単体として発明が成立す
る。一方、このような工業用刃物を組み込んだトリミン
グ装置としても本発明が成立することは言うまでもな
い。そこで、請求項12にかかる発明は、熱成形にて形
成された成形品を多数個取りするための複数の工業用刃
物を有する刃物ユニットと、この刃物ユニットにおける
上記複数の工業用刃物と個々に対面するように受け板を
支持する受け板ユニットとを具備するトリミング装置で
あって、上記工業用刃物は、長尺の略等幅に形成された
板材の幅方向における一方の端部に刃部を形成されると
ともに、同刃部以外の部位に幅方向への弾性を生成する
バネ構造を形成される構成としてある。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、バネ構造
によって生成される弾性により切断高さのばらつきを吸
収することにより、切断ムラを抑制することが可能な工
業用刃物を提供することができる。また、請求項2にか
かる発明によれば、弾性を生成可能なバネ構造の一例を
提示することができる。さらに、請求項3にかかる発明
によれば、開口部を形成する部位の一例を提示すること
ができる。さらに、請求項4にかかる発明によれば、端
部に形成する開口部の具体的形状の一例を提示すること
ができる。さらに、請求項5にかかる発明によれば、端
部に形成する開口部の具体的形状の他の一例を提示する
ことができる。さらに、請求項6にかかる発明によれ
ば、開口部を形成する部位の他の一例を提示することが
できる。
【0019】さらに、請求項7にかかる発明によれば、
簡単な形状で開口部を形成することができる。さらに、
請求項8にかかる発明によれば、簡単な形状にて形成さ
れる開口部の一例を提示することができる。さらに、請
求項9にかかる発明によれば、簡単な形状にて形成され
る開口部の他の一例を提示することができる。さらに、
請求項10にかかる発明によれば、刃部が形成された側
と対をなす端部にバネ構造を形成することにより切断時
に刃部に加えられる切断力によって弾性を生成させるこ
とが可能になる。さらに、請求項11にかかる発明によ
れば、より効果的に弾性を生成することができる開口部
の構成の一例を提示することができる。さらに、請求項
12にかかる発明によれば、バネ構造によって生成され
る弾性により切断高さのばらつきを吸収することによ
り、切断ムラを抑制することが可能なトリミング装置を
提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】ここでは、下記の順序に従って本
発明の実施形態について説明する。 (1)発明の概要について: (2)トリミング装置の構成について: (3)トムソン刃の構成について: (4)トムソン刃の各種変形例について: (5)まとめ:
【0021】(1)発明の概要について:図1は本発明
にかかる工業用刃物の概要を示した概要図である。同図
において、工業用刃物Cは略等幅の板材にて長尺に形成
されており、一方の端部には刃部C1が形成されてい
る。そして、この刃部C1以外の部位にバネ構造C2が
形成されている。このバネ構造C2は図矢印にて示した
幅方向に対して弾性を生成可能に形成されている。従っ
て、当該工業用刃物Cにて切断を行なうに際して、刃部
C1に切断対象が当接すると、バネ構造C2にて幅方向
に弾性が生成される。これにより、刃部C1の刃先に微
少な凹凸(切断高さのばらつき)がある場合において、
この弾性によってこの切断高さのばらつきが吸収され、
刃部C1を切断対象に対して切断ムラ無く当接させるこ
とが可能になる。
【0022】(2)トリミング装置の構成について:図
2は、上述した工業用刃物を利用したトリミング装置の
構成を示した構成図である。本実施形態においては、工
業用刃物としてトリミング刃を適用している。同図にお
いて、トリミング装置10は、概略、上テーブル11
と、下テーブル12と、トリミング駆動部13とから構
成されている。そして、上テーブル11の下面には、受
け板台座11aが固定されており、この受け板台座11
aには受け側を下方のトリミング面側に向けた複数の受
け板ホルダー11bが配設されている。そして、この受
け板ホルダー11bの受け側には受け板11cが配設さ
れている。
【0023】また、下テーブル12の上面にはトムソン
刃ホルダー12aが固定されるとともに、このトムソン
刃ホルダー12aには刃部を上方のトリミング面側に向
けた複数のトムソン刃12bが配設されている。また、
トリミング駆動部13には、図示しないサーボモータが
内部に配置され、このサーボモータから回転軸13aに
回転動力が伝達されている。ここで、トリミング面側と
はトリミング装置10に搬入される樹脂シートS側を示
している。
【0024】そして、この回転軸13aには駆動伝達ベ
ルト13bが巻き回しされているとともに、当該駆動伝
達ベルト13bはクランク機構13cに接続されてい
る。また、このクランク機構13cはクランク軸が上述
した上テーブル11に接続されている。従って、サーボ
モータの回転によってクランク機構13cが駆動し、ク
ランク軸を介して上テーブル11が上下駆動する。この
上テーブル11の上下駆動に際して、当該上テーブル1
1が下降駆動すると、受け板ホルダー11bの受け板1
1cがトムソン刃12bに当接する。
【0025】ここで、受け板ホルダー11bの受け板1
1cおよびトムソン刃12bの間には前工程に配置され
た図示しない加熱成形装置から成形品S1が成形された
樹脂シートSが成形インターバルに対応して順次搬入さ
れる。そして、クランク機構13cによる上テーブル1
1の上下駆動はこの成形インターバルに対応して制御さ
れており、樹脂シートSが搬入されると、上テーブル1
1が下降駆動して受け板ホルダー11bの受け板11c
がトムソン刃12bに当接する。これにより、樹脂シー
トSが切断され、成形品S1のトリミングが行われる。
トリミングが終了すると、上テーブル11は上昇駆動し
て次の成形品S1が成形された樹脂シートSの搬入を待
機する。この成形インターバルに対応した上テーブル1
1の下降駆動および上昇駆動の繰り返しによって連続し
た成形品S1のトリミングが実行される。
【0026】(3)トムソン刃の構成について:図3
は、上述したトムソン刃ホルダー12aの外観斜視図で
あり、図4はトムソン刃12bの外観を示すとともに、
トムソン刃12bがトムソン刃ホルダー12aに収容さ
れた状態の外観斜視図である。図において、トムソン刃
ホルダー12aには上面に略方形形状のトムソン刃収容
溝12a1〜12a6が形成されている。このトムソン
刃収容溝12a1〜12a6は、トムソン刃12bの厚
さより若干小さめの溝幅に形成されているとともに、ト
ムソン刃12bを固定可能な所定の溝深さに形成されて
いる。かかる構成において、トムソン刃12bをトムソ
ン刃収容溝12a1〜12a6に装着するに際しては、
長尺の板材にて形成されているトムソン刃12bをトム
ソン刃収容溝12a1〜12a6の略方形形状に併せて
折り曲げ加工するとともに、当該トムソン刃12bをト
ムソン刃収容溝12a1〜12a6に圧入する。
【0027】これにより、トムソン刃12bはトムソン
刃ホルダー12aに固定装着される。ここで、トムソン
刃12bは略等幅の板材にて形成されているとともに、
トムソン刃収容溝12a1〜12a6の溝深さは略一定
に形成されている。従って、トムソン刃12bをトムソ
ン刃ホルダー12aに固定装着した場合、当該トムソン
刃12bの刃部12b1が樹脂シートSの切断面に対し
て一定レベルとならない。すなわち、図5に示すよう
に、切断高さにばらつきが生じる。このように切断高さ
にばらつきが生じると、樹脂シートSを切断した際に切
断ムラが発生する。このとき、従来は、図6に示すよう
に、トムソン刃12bとトムソン刃収容溝12a1〜1
2a6との間に調整用の薄厚のスチールテープ12b7
を適宜介在させることによってこの切断高さのばらつき
を調整し、切断ムラの発生を抑制していた。
【0028】しかし、この調整は熟練を必要とするた
め、作業時間が多く費やされ効率的でなかった。そこ
で、本実施形態においては、トムソン刃12bに弾性を
生成可能な所定のバネ構造を備えさせることにより、刃
部12b1に切断力が発生すると、この切断力に応じて
各部位に適宜弾性を発生させることによって、切断高さ
のばらつきを吸収させ切断ムラを抑制する構成を採用す
る。
【0029】図7は、弾性を発生可能なバネ構造を有す
るトムソン刃12bの外観図である。本実施形態におい
ては、トムソン刃12bに所定の開口形状を有する開口
部を形成し、この開口部を上述した切断力にて適宜変形
可能とすることによって、弾性を発生させ切断高さのば
らつきを吸収可能とする。同図においては、トムソン刃
12bは、刃部12b1を形成した側と対をなす端部か
ら略中央に向けて開口部12b2を所定の間隔で長手方
向に複数形成する。このとき、この開口部12b2をト
ムソン刃12bを構成する板材の幅方向略中央に形成し
た略円形形状の円形孔部12b21と、同円形孔部12
b21の上端部と刃部12b1を形成した側と対をなす
端部とを連通させて形成した連通孔部12b22とから
形成する。
【0030】図8は、このように開口部12b2を形成
したトムソン刃12bを折り曲げ加工してトムソン刃ホ
ルダー12aに固定装着した状態を示した外観斜視図で
ある。同図において、トムソン刃12bは連通孔部12
b22側をトムソン刃収容溝12a1〜12a6に圧入
することによりトムソン刃ホルダー12aに固定装着さ
れる。このとき、上述したように、トムソン刃12b自
体の製作誤差や、トムソン刃収容溝12a1〜12a6
の溝深さの不均一さが原因となり、図9に示すように切
断面に対して刃部12b1による切断高さにばらつきが
生ずる。
【0031】しかし、本実施形態のように開口部12b
2を形成した場合、図10に示す通り、切断に際して、
樹脂シートSを介して受け板ホルダー11bに取り付け
られた受け板11cがトムソン刃12bに当接すると、
上述した切断高さのばらつきに応じて各開口部12b2
が適宜図矢印方向に変形する。これにより弾性が発生
し、切断高さのばらつきが吸収され、切断ムラを抑制す
ることが可能になる。
【0032】上述した実施形態においては、弾性を生成
可能なバネ構造としてトムソン刃12bに開口部12b
2を形成し、この開口部12b2を円形孔部12b21
と、連通孔部12b22とから形成する構成を採用し
た。むろん、弾性を生成可能なバネ構造としての開口部
12b2は、この円形孔部12b21と連通孔部12b
22とから形成される構成に限定されるものではなく、
適宜変形可能であることは言うまでもない。そこで、以
下、このような開口部の変形例について説明する。
【0033】(4)トムソン刃の各種変形例について:
図11は、トムソン刃12bの第一変形例の構成を示し
た構成図である。同図においては、トムソン刃12bに
開口部12b3を形成する。このとき、この開口部12
b3を刃部12b1を形成した側と対をなす端部から幅
d1を有するとともに所定の傾斜を有する略方形形状に
形成する。そして、所定間隔でトムソン刃12bの長手
方向に複数形成する。このように開口部12b3を所定
の傾斜を持たせた開口形状にすることによって、刃部1
2b1に切断力が加えられた場合に、開口部12b3が
より変形し易くすることができるので、弾性を生成し易
くすることができる。これにより、開口部12b3は切
断高さのばらつきに応じて適宜変形することによって、
切断に際してこの切断高さのばらつきを吸収することが
できるようになる。
【0034】図12は、トムソン刃12bの第二変形例
の構成を示した構成図である。同図においては、トムソ
ン刃12bに開口部12b4を形成する。このとき、こ
の開口部12b4を当該トムソン刃12bの本体の幅方
向略中央部に略円形形状に形成する。そして、所定間隔
でトムソン刃12bの長手方向に複数形成する。
【0035】上述した第二変形例においては、略円形形
状の開口部12b4をトムソン刃12bの幅方向略中央
部に一列で形成する態様を採用した。むろん、このよう
な開口部12b4を形成する場合は一列に限定されるも
のではなく、複数列であっても良い。図13は、かかる
構成を採用した場合のトムソン刃12bの第三変形例の
構成を示した構成図である。同図においては、トムソン
刃12bに開口部12b5を形成する。このとき、この
開口部12b5を当該トムソン刃12bの本体の幅方向
略中央部に略円形形状に二列にて形成する。このとき相
互の列の開口部12b5を互い違いであって、各開口部
12b5の端部が若干重なり合うように形成するととも
に、所定間隔でトムソン刃12bの長手方向に複数形成
する。
【0036】図14は、トムソン刃12bの第四変形例
の構成を示した構成図である。同図においては、トムソ
ン刃12bに開口部12b6を形成する。このとき、こ
の開口部12b6を当該トムソン刃12bの本体の幅方
向略中央部に略方形形状であって、頂角を刃部12b1
が形成されている端部およびその対の端部に向けて形成
する。そして、所定間隔でトムソン刃12bの長手方向
に複数形成する。
【0037】上述した実施形態においては、弾性を生成
可能なバネ構造として、所定の開口形状に形成された開
口部12b2〜12b6を採用した。しかし、弾性を生
成可能なバネ構造は、このような開口形状の開口部12
b2〜12b6に限定されるものではない。そこで、開
口形状とは異なる形状によって弾性を生成可能なバネ構
造を有するトムソン刃12bの構成の変形例を図15の
構成図に示す。同図においては、トムソン刃12bにバ
ネ構造12cを刃部12b1が形成した側と対をなす端
部に形成する。
【0038】このとき、バネ構造12cをこの端部から
略下方に立設した基部12c2と、この基部12c2の
先端から図右側の横方向に折り曲げて形成した支持部1
2c1とから構成する。この支持部12c1はトムソン
刃収容溝12a1〜12a6の溝底面に当接し、刃部1
2b1に切断力が加わると、基部12c2との接続部位
を軸にして内側に変形する。そして、この変形によって
弾性が生成される。このとき、各支持部12c1は切断
高さのばらつきに応じて適宜変形することによって、切
断に際してこの切断高さのばらつきを吸収することがで
きるようになる。また、バネ構造12cを形成すると、
トムソン刃12bを製造するにあたり、一度の打ち抜き
作業で二つのバネ構造12cを形成することが可能とな
り、製造効率が向上する。
【0039】図16は、トムソン刃12bの第六変形例
の構成を示した構成図である。同図においては、トムソ
ン刃12bにバネ構造12dを刃部12b1が形成した
側と対をなす端部に形成する。このとき、バネ構造12
dをこの端部から略下方に略半円形形状にて立設した基
部12d1と、この基部12d1に形成した孔部12d
2とから構成する。この基部12d1の下方端はトムソ
ン刃収容溝12a1〜12a6の溝底面に当接し、刃部
12b1に切断力が加わると、孔部12d2が基部12
d1において変形する。そして、この変形によって弾性
が生成される。このとき、各孔部12d2は切断高さの
ばらつきに応じて適宜変形することによって、切断に際
してこの切断高さのばらつきを吸収することができるよ
うになる。
【0040】図17は、トムソン刃12bの第七変形例
の構成を示した構成図である。同図において、トムソン
刃12bにバネ構造12eを刃部12b1が形成した側
と対をなす端部に形成する。このとき、バネ構造12e
をこの端部から略下方に先端を二股にて末広がりに形成
されるとともに同先端が鋭角に形成された第一支持部1
2e1と、第二支持部12e2とから構成する。この第
一支持部12e1および第二支持部12e2の先端はト
ムソン刃収容溝12a1〜12a6の溝底面に当接し、
刃部12b1に切断力が加わると、第一支持部12e1
および第二支持部12e2が接続部位を中心にして上方
に向けて変形する。そして、この変形によって弾性が生
成される。このとき、各第一支持部12e1および第二
支持部12e2が切断高さのばらつきに応じて適宜変形
することによって、切断に際してこの切断高さのばらつ
きを吸収することができるようになる。
【0041】(5)まとめ:このように、トムソン刃1
2bに弾性を生成可能な開口部12b2〜12b6およ
びバネ構造12c〜12eを形成した場合、切断に際し
て、これらの開口部12b2〜12b6およびバネ構造
12c〜12eが切断高さのばらつきに応じて適宜変形
する。これによって、切断高さのばらつきが吸収され、
切断ムラを抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる工業用刃物の概要を示した概要
図である。
【図2】トリミング装置の構成を示した構成図である。
【図3】トムソン刃ホルダーの外観斜視図である。
【図4】トムソン刃12bの外観図である。
【図5】切断高さのばらつきが発生する態様を示した図
である。
【図6】切断高さのばらつきを解消する従来の態様を示
した図である。
【図7】弾性を発生可能なバネ構造を有するトムソン刃
の外観図である。
【図8】トムソン刃を折り曲げ加工してトムソン刃ホル
ダーに固定装着した状態を示した外観斜視図である。
【図9】切断高さのばらつきが発生する態様を示した図
である。
【図10】切断高さのばらつきを解消する態様を示した
図である。
【図11】トムソン刃の第一変形例の構成を示した構成
図である。
【図12】トムソン刃の第二変形例の構成を示した構成
図である。
【図13】トムソン刃の第三変形例の構成を示した構成
図である。
【図14】トムソン刃の第四変形例の構成を示した構成
図である。
【図15】トムソン刃の第五変形例の構成を示した構成
図である。
【図16】トムソン刃の第六変形例の構成を示した構成
図である。
【図17】トムソン刃の第七変形例の構成を示した構成
図である。
【符号の説明】
C…工業用刃物 C1…刃部 C2…バネ構造 12a…トムソン刃ホルダー 12a1〜12a6…トムソン刃収容溝 12b…トムソン刃 12b1…刃部 12b2…開口部 12b21…円形孔部 12b22…連通孔部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 春田 智明 愛知県愛知郡東郷町大字諸輪字北山158番 地の247 株式会社浅野研究所内 (72)発明者 溝口 憲一 愛知県愛知郡東郷町大字諸輪字北山158番 地の247 株式会社浅野研究所内 (72)発明者 田中 皓一 愛知県西春日井郡師勝町大字鹿田字廻間27 番3 Fターム(参考) 3C060 AA04 BA10 BG01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺の略等幅に形成された板材の幅方向
    における一方の端部に刃部を形成した工業用刃物であっ
    て、 上記刃部以外の部位に幅方向への弾性を生成するバネ構
    造を形成したことを特徴とする工業用刃物。
  2. 【請求項2】 上記バネ構造は、上記板材に所定の開口
    形状の開口部にて形成されることを特徴とする上記請求
    項1に記載の工業用刃物。
  3. 【請求項3】 上記開口部は、上記刃部を形成した側と
    対をなす端部に形成されることを特徴とする上記請求項
    2に記載の工業用刃物。
  4. 【請求項4】 上記開口部は、上記板材の幅方向略中央
    に形成した略円形形状の円形孔部と、同円形孔部の上端
    部と上記刃部を形成した側と対をなす端部とを連通させ
    て形成した連通孔部とから形成されることを特徴とする
    上記請求項3に記載の工業用刃物。
  5. 【請求項5】 上記開口部は、上記刃部を形成した側と
    対をなす端部から所定幅にて上記板材に対して斜めに切
    れ込んで形成されることを特徴とする上記請求項3に記
    載の工業用刃物。
  6. 【請求項6】 上記開口部は、上記板材に形成されるこ
    とを特徴とする上記請求項2に記載の工業用刃物。
  7. 【請求項7】 上記開口部は、所定の孔形状に形成され
    ることを特徴とする上記請求項6に記載の工業用刃物。
  8. 【請求項8】 上記開口部は、略円形形状に形成される
    ことを特徴とする上記請求項7に記載の工業用刃物。
  9. 【請求項9】 上記開口部は、頂角を上記板材の端部に
    向けた略方形形状に形成されることを特徴とする上記請
    求項7に記載の工業用刃物。
  10. 【請求項10】 上記バネ構造は、上記刃部を形成した
    側と対をなす端部に形成されることを特徴とする上記請
    求項1に記載の工業用刃物。
  11. 【請求項11】 上記バネ構造は、上記板材の長手方向
    に所定間隔で複数形成されることを特徴とする上記請求
    項2〜請求項10のいすれかに記載の工業用刃物。
  12. 【請求項12】 熱成形にて形成された成形品を多数個
    取りするための複数の工業用刃物を有する刃物ユニット
    と、この刃物ユニットにおける上記複数の工業用刃物と
    個々に対面するように受け板を支持する受け板ユニット
    とを具備するトリミング装置であって、 上記工業用刃物は、 長尺の略等幅に形成された板材の幅方向における一方の
    端部に刃部を形成されるとともに、同刃部以外の部位に
    幅方向への弾性を生成するバネ構造を形成されることを
    特徴とするトリミング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010240729A (ja) * 2009-04-10 2010-10-28 Asano Laboratories Co Ltd クランク装置、シート製品製造装置、熱成形装置、及び、過負荷検出機能付きコンロッド
JP2013141713A (ja) * 2012-01-10 2013-07-22 Toshio Yamada トムソン刃の加工方法
JP2019038085A (ja) * 2017-08-28 2019-03-14 東洋製罐株式会社 トムソン刃ユニット及びそのトムソン刃の高さ調整方法

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