JP2003136457A - 操縦レバー用のロボットハンドとその把持確認機構 - Google Patents

操縦レバー用のロボットハンドとその把持確認機構

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JP2003136457A
JP2003136457A JP2001334530A JP2001334530A JP2003136457A JP 2003136457 A JP2003136457 A JP 2003136457A JP 2001334530 A JP2001334530 A JP 2001334530A JP 2001334530 A JP2001334530 A JP 2001334530A JP 2003136457 A JP2003136457 A JP 2003136457A
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lever
grip
hand
robot
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Daiki Morimoto
大樹 森元
Takayuki Kataoka
隆之 片岡
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 強い衝撃や振動を受けても安定して操作がで
き、緊急時には操作部を離して不都合な状態となるのを
防止でき、簡単で取扱い容易な構成の操縦レバー用のロ
ボットハンドとその把持確認機構を提供する。 【解決手段】 操縦レバーに対する把持部12を上方か
ら被せて保持し操作するロボットハンド10であって、
ハンド部に衝撃や振動で把持部12が遊離して外脱する
のを防止する外脱防止機構20を付設した。また、前記
把持部12には、保持している操縦レバーもしくはその
保持体30の存在を検知するセンサが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レバー式操縦装置
を有する建設機械や農業機械その他産業機械における操
縦レバーを、ロボットにより操作するのに適した操縦レ
バー用のロボットハンドとその把持確認機構に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】レバー式の操縦装置を持った建設機械や
車両におけるレバー操作を人の代わりにロボットを使っ
て操作させることについては,いくらかの試みがなされ
ており、その一例として特開平9−304236号公報
に記載されているような車両の自動運転ロボットとし
て、トランスミッションの耐久試験などにおけるギアチ
ェンジレバーの操作を行わせるものが知られている。
【0003】このロボットによるレバー操作では、車両
の運転席に設けられたギアチェンジレバー操作部材の先
端に備えられたギアチェンジノブの把持部に、ギアチェ
ンジレバーを介したギアチェンジの際ギアチェンジノブ
の操作力を検出するスイッチを周方向に分割して4箇所
で設けた把持部が、アームの先端部に取付けられ、これ
らスイッチによって検出したそのギアチエンジノブの操
作力により、ギア位置を自動的に学習する制御部と繋い
で、車両の加減速時にギアチェンジレバーに無理な力が
働くことがないようにして、レバー操作ができる構成が
示されている。
【0004】また、ロボットによって操縦用のレバーを
操作して、緊急時にそのレバーを離し、不測の事態を招
かないようにしようとするロボットハンドを備えるロボ
ットについて、本発明者らの先願発明にかかるものが特
開2000−343467号公報によって開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平9−304
236号公報によって開示されているロボットの操作レ
バー操作把持部では、保持手段を確実にする目的で、操
作される側の操作レバーのノブに対するロボットの把持
部を周囲四方から挟み付けるとともに、上側からあてが
うようにするという手数のかかる手段を講じている。し
たがって、その把持部の構造が複雑になり、装着時には
いちいち挟み幅の調整操作とその固定操作を行わねばな
らず、非常に手数を要するという問題点がある。
【0006】また、このロボットのレバー操作装置で
は、三次元的な動作を行うことになるので、構造的に複
雑化して部品点数が増え、重量が重くなるという問題が
ある。さらに、非常停止を行わせる場合、通常は位置を
ロックしてしまうために、例えば走行しておれば、その
まま走行を続けることになり、ロボットは非常停止でも
機械は非常停止にならない。したがって、ロボット側で
非常停止の操作が行われたならば、操作レバーに加える
操作力を断って機械側が自動復帰して中立状態に戻すよ
うな操作を必要とする場合には、開示されている構成で
あると簡単に操作レバーからロボット側の操作部を離す
ことができず、不都合になるという問題点がある。しか
も、操作レバーのノブの形状が頭部で丸みを帯びたもの
でない場合には対応できないという問題点もある。
【0007】一方、前記先願発明の特開2000−34
3467号公報によるものでは、重力だけを利用してロ
ボットハンド(操作レバーの操作部)が操作レバーから
離れないようにしている構成であるために、強い振動・
衝撃があったときや、ロボットが急加速したときに、そ
のロボットハンドが操作レバーから離れる可能性があっ
た。さらに、振動に弱いために、ロボットは振動の少な
い環境での使用に限られるという問題点がある。
【0008】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、レバーを把持しないで強い衝撃や
振動を受けても安定して操作ができ、緊急時には操作部
を離して不都合な状態となるのを防止でき、簡単な構成
で取扱い容易な構成の操縦レバー用のロボットハンドと
その把持確認機構を提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、第1発明による操縦用のロ
ボットハンドは、操縦レバーに対する把持部を上方から
被せて保持し操作するロボットハンドにおいて、アーム
部に前記把持部が外力で遊離外脱するのを防止する外脱
防止機構を付設したことを特徴とするものである。
【0010】本発明によれば、把持部に外脱防止機構に
よって保持力が付勢されるようにされているので、操縦
レバーを操作中に衝撃や振動を強く受けて把持部が浮き
上がろうとすることがあっても、外れなくなり、操縦操
作を確実に行わせることができる。したがって、振動の
少ない場所という使用時の環境の制限がなくなり、使用
目的に対応させることができるという効果を奏する。
【0011】第1発明における前記外脱防止機構は、ハ
ンドのアーム部における関節部近傍にてそのアーム部に
下げ方向の付勢力が加えられ、緊急時にはハンドを退避
させる直線作動手段と連動して前記把持部によるレバー
保持力を開放できる機能を備えている構成であるのがよ
い(第2発明)。こうすると、ハンドの操縦レバーの把
持部には常時保持力が付勢されるように機能して、通常
運転時に振動や衝撃が加えられても把持部の浮き上がり
などを防止してハンドによる操縦操作が自在に行えると
いう効果を奏するのである。そして、非常時にハンドの
保持解放が直線作動手段の働きで行われるときには、そ
の直線作動手段と連動して保持力を解除する方向に作動
することにより、非常時の動作を妨げることはない。
【0012】前記外脱防止機構は、操縦レバーに対する
ハンドの把持部に下げ方向の付勢力を生じさせる弾性体
を、ハンドのアーム部とその支持部材に付設される前記
直線作動手段とに跨って設けられているのがよい(第3
発明)。このようにすると、弾性体によってハンドのア
ーム部を通常時は下向きに下げる方向に作用させ、把持
部が操縦レバーのノブに被せられて保持する状態を維持
され、ハンドによる操縦が非常停止されるとき、直線作
動手段が働いてハンドの把持部を操縦レバーのノブから
強制的に外すときに、弾性体がその直線作動手段に繋が
って設けられているので、下げ方向の付勢力を同時解放
されて、ロボットによる操縦を無理なくおこなえるとい
う効果を奏するのである。
【0013】次に、第4発明にかかるロボットハンドの
把持確認機構は、操縦レバーに対する把持部を上方から
被せて保持し操作するロボットハンドであって、アーム
部に下げ方向の付勢力が加えられる外脱防止機構を備
え、前記把持部には保持されている操縦レバーもしくは
その保持体の存在を検知するセンサが設けられているこ
とを特徴とするものである。
【0014】本発明によれば、把持部にセンサを設け
て、操作される操縦レバーもしくはその保持体がロボッ
トハンドの把持部に係合状態にあるときは前記センサに
よって把持状態が確認され、センサが把持状態を確認で
きないときには、操縦レバーもしくはその保持体がロボ
ットハンドの把持部に装着されていないと認識される。
したがって、非常停止時におけるロボットハンドの跳ね
上げの確認や、その復帰の際の確認が容易に行える。当
然、このセンサの働きを制御部に伝達することによっ
て、ロボットの作動を制御することができ、特に非把持
状態を検知した時点でロボットの作動を停止させて損傷
などを防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明による操縦レバー用
のロボットハンドとその把持確認機構の具体的な実施の
形態につき、図面を参照しつつ説明する。
【0016】図1には本発明にかかるロボットハンドを
備える車両操縦ロボットの一実施形態概要図が示されて
いる。図2にはロボットハンドを一部断面で表わす正面
図が示され、図3には本実施形態のロボットハンドの要
部平面図(a)と縦断面図(b)が示され、図4に操作
レバーのノブに装着されるカバー部材の縦断面図が、そ
れぞれ示されている。
【0017】この実施形態の操縦レバー用のロボットハ
ンドは、図1に示されるような要部のみを表わされる車
両の操縦席に設置して使用される車両操縦ロボット1に
組み込まれて使用されるものである。その車両操縦ロボ
ット1は、操縦席の要所に設置される支持体2の上部
に、水平回動可能に支持される支柱3が立設され、この
支柱3の上端部にて上下揺動可能に基端を軸ピン8にて
枢支されてロボットハンド10が取付けられている。
【0018】前記支柱3は、その基部に設けられた支持
ブラケット4内部に取付けられている傾動用のモータ7
Aによって、前後方向に所要角度の範囲で回動するよう
にされている。また、その支柱3の支持ブラケット4
は、上下2重に形成される支持体2の上側ベース2aに
基軸5を軸支されており、その基軸5の下端部に取付く
プーリ6aと、適宜距離離れて上側ベース2a上に設け
られた旋回用モータ7Bの下向き出力軸に取付くプーリ
6bとに、ベルト6c(例えば歯付きベルト)を巻掛け
て、旋回用モータ7Bによって支持ブラケット4を介し
て支柱3が回動できるようにされている。前記傾動用の
モータ7Aおよび旋回用モータ7Bにはサーボモータが
用いられる。それらモータおよび各部の作動機器は、図
示されない別途設置の制御装置により、予め設定された
プログラムによって作動するようにされていたり、遠隔
コントローラによりリアルタイムに指示を受けて作動し
たりする。
【0019】前記支柱3に基端を支持されて前方に突出
すように設けられたロボットハンド10は、図2および
図3にて示されるように、所要長さのアーム11と、目
的の操縦レバーのノブに対し上側から被せるようにして
係合させて保持する把持部12とで構成されている。前
記アーム11は、基端部を支柱3の頂部における二股状
の支持部3aにて、支柱3の軸線に直交する横向きの軸
ピン8により上下方向に揺動可能に連結されている。そ
して、アーム11の先端部には、前記操縦レバーと係合
して操作する前記把持部12が設けられている。
【0020】このロボットハンド10の把持部12は、
主体13をリング状にされ、その主体13の内周部を後
述する球面部材が受入れられる直径で、上側がすぼまっ
た形状の円形の把持穴13aに形成されている。そし
て、この把持部12における主体13の上面には、把持
確認機構として、把持部12の中心を通る線上で相対向
してセンサの投光部14と受光部14′が配設されてい
る。なお、前記投光部14と受光部14′とによる投受
光を確実にするために、センサの配置箇所前位置に窪所
14dが設けてある。
【0021】このようにされたロボットハンド10に対
して、そのアーム11の基端部近傍には、ロボットハン
ドの外脱防止機構20が付設されている。この外脱防止
機構20は、アーム11に引っ掛けられる引下げ部材2
1と、前記支柱3の側面に取付けられたロボットハンド
跳ね上げ用のエアシリンダ22(本発明における直線作
動手段に相当)とで構成され、このエアシリンダ22に
よって操作される作動片23に前記引下げ部材21の下
端部を取付けて、アーム11を引き下げ方向に維持さ
せ、把持部12による操縦レバー40の保持力が維持で
きるようにされている。なお、前記引下げ部材21とし
ては、ワイヤを用いる、あるいはゴム質材の紐状のもの
(例えば、ゴムの紐,ゴム質の紐状のもので編まれてい
る弾性紐など)を掛けて端部を前記作動片23に固着す
る。前記ワイヤを引下げ部材21として使用するとき
は、前記エアシリンダ22を常時縮む方向に作動させ
る。
【0022】前記ロボットハンド10によって操作され
る操縦レバー40のノブ41には、図4に示されるよう
に、外周面が球面に形成されてその内部にノブ41を挿
入して所定の姿勢を保てる装着穴33を備えたカバー部
材30(球面部材)を着脱可能に装着して使用される。
なお、このカバー部材30の装着穴33は、穴形成部分
32をシリコン樹脂のような軟質で弾性の高い材料によ
って形成され、操縦レバー40のノブ41を傷めること
なく確実に被嵌装着して使用できるようにされている。
【0023】このように構成される車両操縦ロボット1
におけるロボットハンド10は、目的車両の操縦席に支
持体2を装着して設置し、その車両の操縦レバー40の
ノブ41に前述のカバー部材30を装着し、そのカバー
部材30に対して把持部12の把持穴13aを上側から
被せて保持状態として準備する。その後に、車両操縦ロ
ボット1における図示されない駆動制御装置により予め
設定されているプログラムによって傾動用モータ7Aと
旋回用モータ7Bとを作動させることにより操縦が行わ
れることになる。また、遠隔コントローラによりリアル
タイムに指示を受けて傾動用モータ7Aと旋回用モータ
7Bとを作動させることにより、操縦が行なわれること
になる。
【0024】車両操縦ロボット1が作動して、ロボット
ハンド10により操縦レバー40が操作されるとき、そ
の操作レバー40には、前述の球面をしたカバー部材3
0が取付けられていて、このカバー部材30に対してロ
ボットハンド10の把持部12を被せた状態で係合され
ているので、ロボットハンド10がその自重によって把
持穴13aでカバー部材30と摺動係合されている。し
たがって、運転中に振動や衝撃が加わると、ロボットハ
ンド10の把持部12が浮き上がる傾向にあるが、アー
ム11の基端部近傍で外脱防止機構20の引下げ部材2
1によって常時エアシリンダ22の縮み方向の操作力を
受けて、アーム11を介して把持部に下向きの付勢力が
与えられ、常に保持状態を維持して運転を継続すること
ができるのである。
【0025】前記操縦操作に際して、ロボットハンド1
0の把持部12が操縦レバー40のノブ41に装着した
カバー部材30に正しく係合しているか否かは、ロボッ
トハンド10の把持部12の上面に設けられたセンサ1
4,14′によって判断される。すなわち、図5に示さ
れるように、把持確認機構として、センサの投光部14
から受光部14′に投光されている光のビームBが、把
持部12の把持穴13aに操縦レバー40のノブ41に
装着されたカバー部材30が正しく受入れられると、カ
バー部材30の一部によって遮断される。その結果、セ
ンサからの信号で図示されない制御部でロボットハンド
10が正常にセットされていることを認識して、運転操
作が開始できることになる。したがって、センサ14,
14′間の光のビームBが遮断されていないと、ロボッ
トハンド10が正常にセットされていないことになる。
【0026】運転の途中において、非常停止の指令が発
せられると、エアシリンダ22のボトム側にエアが送ら
れて作動片23を伸び方向に突出させるので、アーム1
1がその作動片23によって押上げられ、アーム11先
端の把持部12が上昇して把持穴13aとカバー部材3
0との係合が断たれて操縦レバー40をフリーにする。
したがって、操縦自動復帰型の場合、操縦レバー40は
中立位置に自動復帰して操縦が停止される。このロボッ
トハンド10の解放動作に際しては、外脱防止機構20
の引下げ部材21がエアシリンダ22により操作される
作動片23に連結しているので、その作動片23ととも
に上昇して、アーム11の上向き跳ね上げ操作に支障を
与えることはない。なお、エアシリンダ22を元に戻し
てロボットハンド10を復帰させると、引下げ部材21
もともに復帰され、把持部12の外脱を防止する。
【0027】このようにされる本実施形態のロボットハ
ンド10によれば、目的の車両の操縦装置における操縦
レバーに対して、上側からロボットハンド10の把持部
12を被せるようにして係合させるので、把持動作をし
ないために、作動座標軸を意識することなくロボットの
設置が可能になるという効果を奏する。また、複雑な機
構を必要とせずに簡単に操縦レバーを把持させて、かつ
操作中に把持部12が外れることなく操縦できるので、
高速操縦性能を著しく高めることができる。また、ロボ
ットハンド10が跳ね上げられて後の復帰に際しては、
把持部12を上げた状態でモータ制御によって中立点へ
移動させて、その把持部12を下げて操縦レバー40
(具体的にはカバー部材30)に被せるだけで復帰させ
ることができるので、遠隔操作も可能である。
【0028】次に、図6に示されるのは、把持部の外脱
防止機構の他の実施形態であって、その基本構成におい
ては前記実施の形態とほぼ同様であり、引下げ部材を異
にするものである。したがって、前記実施形態と同一構
成の部分については同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0029】この実施形態のロボットハンド10におけ
る把持部の外脱防止機構20Aは、前記実施形態と同様
に支柱3に付設されるロボットハンド跳ね上げ用のエア
シリンダ22により進退操作される作動片23と、アー
ム11の基部との間を、引張バネにてなる引下げ部材2
1Aで繋ぐものである。この形式では、エアシリンダ2
2を常時収縮方向に作動させ、前記引張バネ(引下げ部
材21A)の引張力でアーム11を下げ方向に付勢し
て、把持部12が操縦レバー40に装着したカバー部材
30から外れないようにされている。
【0030】この実施形態の把持部の外脱防止機構20
Aにあっては、バネの引張力を利用して把持部12の外
脱を防止する構成であるので、短い引張バネを用いて機
能を発揮させることができる。なお、非常時にエアシリ
ンダ22の作動でロボットハンド10を跳ね上げる際に
は、作動片23とともに引下げ部材21Aが移動できる
ので、非常時のロボットハンド10の退避動作を妨げる
ことはない。このように、引下げ部材そのものの弾性力
を利用してアーム11に常時下げ方向の作用力を付勢す
る形式は、前記エアシリンダ22の作用力が強い場合に
利用して効果的である。
【0031】さらに、図7に他の実施形態のロボットハ
ンドが示されている。この実施形態のロボットハンド1
0Bは、基本的構成において前記実施形態と同様である
が、その支持部の構造と把持部の外脱防止機構の構造
を、前記実施形態と異にするものである。したがって、
前記実施形態と同一もしくは同様の構造部分について
は、前記実施形態のものと同一符号を付して詳細な説明
を省略する。
【0032】この実施形態のロボットハンド10Bは、
水平方向に回動できるとともに上下に揺動可能なよう
に、その基端部を、図示されない支持体から突き出され
たアーム10′の先端部で、直立軸支持される連結軸5
0の下端部に直結される連結ヘッド51に、水平に軸線
を配される軸ピン52により支持されている。そして、
所要長さのアーム11の先端に前述の構成の把持部12
が一体に形成されている。
【0033】前記ロボットハンド10Bを支持する連結
軸50の下端部の連結ヘッド51には、アーム11の伸
びる方向に突出されるとともに下部にも所要寸法伸びる
両側板とそのアーム側端部を繋ぐ板片とで三方を囲うよ
うにされたロボットハンドの跳ね上げ手段の支持フレー
ム54が付設され、かつ軸線よりも前方の下端に底板5
4aを一体に取付けられている。また、前記連結ヘッド
51の下端には、直動形のシリンダ55(例えばエアシ
リンダ)が下向きにロッド55aを突出させて取付けら
れている。
【0034】前記支持フレーム54の内部には、ロボッ
トハンド跳ね上げ手段56として、前記シリンダ55の
ロッド55aの突出しで係止を解くようにされるベルク
ランク形の係止レバー57と、その係止レバー57によ
って動きを規制されて常時は蓄勢状態に保たれる跳ね上
げバネ58とその上側に位置する作動板片59が、支持
フレーム54の底板54aから直立するガイドピンに案
内支持されて設けられている。なお、前記作動板片59
はその側端部59aで前記係止レバー57の上部に設け
られた係止爪部57aと係合して跳ね上げバネ58を蓄
勢状態に保たれるようにされており、その係止レバー5
7は中間部で支持フレーム54の両側板に取付けられる
枢支ピン57bにより回動可能に支持され、下端部を後
方に屈曲させて前記直動形のシリンダ55の作動により
係止機能を解除できるようになっている。
【0035】このような跳ね上げ手段56を備えるロボ
ットハンド10Bは、把持部の外脱防止機構20Bとし
て、前記作動板片59に基端を固着して弾性材にてなる
紐状(例えば、ゴム,ゴム質のひも状のもので編まれて
いる弾性紐など)の引下げ部材21Bをアーム11の基
部寄り位置に引き掛けるようにして、常時はその引下げ
部材21Bのもつ弾性力でロボットハンド10を下げ方
向に維持させ、把持部12において操縦レバー40のカ
バー部材30を把持する状態が保たれるようにされてい
る。この形式においても引下げ部材21Bである弾性材
にてなる紐状の部材は短い寸法で目的を達成でき、構造
を複雑化させることがない。
【0036】このようにされたロボットハンド10Bに
おいて、非常事態で操縦レバー40を離す必要が生じた
場合には、シリンダ55を作動させることによって、そ
のシリンダ55のロッド55aが係止レバー57の後端
部を突き下げると、係止レバー57が枢支ピン57bの
周りに回動して上部の係止爪59aと作動板片59の側
端部59aとの係止が外され、蓄勢されていた跳ね上げ
バネ58が伸長して作動板片59を押上げてアーム11
を跳ね上げさせることにより把持部12を解放する。こ
の際、引下げ部材21Bは作動板片59とともに移動し
てたるみ、ロボットハンド10Bの把持機能解放に支障
を来すことはない。
【0037】また、図8にロボットハンドのさらに他の
実施形態を表わす概要図が示されている。この実施形態
のロボットハンドは、基本的構成において前記実施形態
と同様であるが、その支持部の構造と把持部の外脱防止
機構の構造を、前記実施形態と異にするものである。し
たがって、前記実施形態と同一もしくは同様の構造部分
については、前記実施形態のものと同一符号を付して詳
細な説明を省略する。
【0038】この実施形態のロボットハンド10Cは、
前記の実施形態のものと同様に水平回転と上下揺動との
関節部をアームの中間に設けられたものであり、ロボッ
ト支持構造体60にてモータ(図示せず)により水平回
動自在に支持される基部からほぼ水平に突出すアーム6
1の中間部に水平回動自在な関節部62を有し、この関
節部62に基端を上下に揺動自在に支持されてアーム6
1の前半部がロボットハンド10Cとされた構造であ
る。
【0039】このロボットハンド10Cは、前記関節部
62における軸線が直立する連結軸63の下端部に設け
られるヘッド部63aにて上下揺動の枢支軸ピン64で
アーム11の基端を支持され、アーム11先端のボス部
11aにて押えバネを介在させて常時下向きに押し下げ
られる把持部片65が付設されている。この把持部片6
5は扁平な半円筒状で、下面に前述の操縦レバー40の
ノブに装着される球面を備えるカバー部材30と係合し
て把持できるように凹球面の把持部65aが形成されて
おり、上面中央に所要長さの保持軸66が基端を固着さ
れ、前記アーム11先端のボス部11aを貫通して上下
摺動自在に支持されるようになされ、その保持軸66に
は把持部片65の上面と前記アームのボス部11a下面
との間にコイルバネ67を被嵌介在させて、把持部片6
5が常時下向きに付勢される構成とされている。そし
て、ロボットハンドの跳ね上げ手段としては、前記関節
部62の側面にエアシリンダ68を設けて、このエアシ
リンダ68のロッド68aを下向きにして端部に付設の
部片68bと前記アーム11の基部とを可動的に連結
し、非常時にはエアシリンダ68のロッド68aを後退
させることによりロボットハンド10Cを跳ね上げるよ
うにされている。
【0040】また、このロボットハンド10Cでは、運
転時における把持部65aの外脱防止機構として、前記
エアシリンダ68を通常時にはアーム11が押し下げら
れるように作動させ、その押し下げ力によって前記把持
部片65にコイルバネ67による付勢力が作用するよう
に関連させてある。したがって、通常運転時には、外脱
防止機構の働きで把持部片65が操縦レバーを把持する
機能を維持し、非常時にはエアシリンダ68の働きでロ
ボットハンド10Cを跳ね上げて運転動作を解除でき
る。
【0041】次に、図9(a)(b)に把持部の把持確
認機構の他の実施形態を表わす図が、図10(a)
(b)に他の把持確認機構の実施形態を表わす図が、そ
れぞれ示されている。
【0042】図9(a)に示されるのは、近接センサを
用いる把持確認機構の一例で、前記ロボットハンド10
(10B,10C、以下符号10で代表する)における
把持部12の上面に磁気検知式の近接スイッチ14aを
設け、前述の操縦レバーのノブに装着するカバー部材3
0として磁性金属製のものを使用する。この場合、把持
部12を合成樹脂で形成して、その上面に孔縁に近い位
置で前記光センサと同様に配置する。ただし、この場合
前記近接スイッチ14aは1個でよい。このようにする
と、把持部12の把持穴13aにカバー部材30が嵌っ
ておれば、磁気感知して把持状態にあることが確認でき
る。
【0043】また、図9(b)に示されるのは、磁気検
知式の近接スイッチ14aを把持部12の内部に埋設し
ておき、磁性金属製のカバー部材30が把持穴13aに
収まると磁気感知して把持状態にあることを確認できる
ものである。なお、この場合は、感度を低くしてカバー
部材が確実に把持穴に収まっていないと把持確認されな
いようにするのが好ましい。
【0044】図10(a)に示されるのは、レバー式の
検知部を備えるセンサを用いたものであって、把持部1
2の上面に、把持穴13aの縁部にレバー式マイクロス
イッチのような信号検知器14b(センサ)を取付け、
カバー部材30が把持部12の把持穴13aに受入れら
れると、図10(b)にて示されるように、前記センサ
14bのレバー14b′が押されてスイッチONされ、
把持状態確認ができるものである。この形式では機械式
のセンサであるから、把持部やカバー部材についての材
質は問われない。なお、図示省略するが、このような機
械式の検知部を備えるセンサの場合は、カバー部材が把
持穴に収まるときプッシュボタンを押すことで信号を出
す形式のものを採用することができる。
【0045】このように、把持部の把持確認機構として
は、前述の光センサや近接スイッチを用いる磁気式、あ
るいは機械式などのセンサを用い、把持部が操縦レバー
の操作部に被せられることにより信号を発するものを把
持部に付設しておくことにより、自動的に把持状態を確
認して運転を行うことができ、前記外脱防止機構の作動
と相俟って無理な運転や空運転を防止することができる
のである。
【0046】上述したように、本発明にかかるロボット
ハンドは、操縦席に載置して使用される構成のものにつ
いて記載したが、これに限定されるものではなく、スタ
ンド式のロボットやその他ロボットの設置構造について
は目的に応じて各種構造の支持構造体であっても、それ
に適用することができる。また、上記説明において記載
の各シリンダには、駆動源としてエアを用いるもののほ
かに、油圧作動式のシリンダや電磁作動式シリンダを採
用することも可能である。さらに、上記説明は1つのロ
ボットハンドについて記載したが、左右に操縦レバーを
備える車両に対するには、前記説明の装置を左右一対配
置して操縦するようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかるロボットハンドを備え
る車両操縦ロボットの一実施形態概要図である。
【図2】図2は、ロボットハンドを一部断面で表わす正
面図である。
【図3】図3は、ロボットハンドの要部平面図(a)と
縦断面図(b)である。
【図4】図4は、操作レバーのノブに装着されるカバー
部材の縦断面図である。
【図5】図5は、把持確認手段を表わす図である。
【図6】図6は、把持部の外脱防止機構の他の実施形態
を表わす図である。
【図7】図7は、他の実施形態のロボットハンドを表わ
す図である。
【図8】図8は、ロボットハンドの他の実施形態を表わ
す概要図である。
【図9】図9は、把持部の把持確認機構の他の実施形態
を表わす図である。
【図10】図10は、他の把持確認機構の実施形態を表
わす図である。
【符号の説明】
1 ロボット 2 支持体 3 支柱 8 軸ピン 10,10B,10C ロボットハンド 11 アーム 12, 把持部 13 把持部の主体 13a 把持穴 14,14′、14b センサ 14a 近接スイッチ(センサ) 20,20B 把持部の外脱防止機構 21,21A,21B 引下げ部材 22 エアシリンダ 23 作動片 30 カバー部材 40 操縦レバー 41 操縦レバーのノブ 50 連結軸 51 連結ヘッド 52 枢支軸ピン 54 支持フレーム 55,68 シリンダ 56 跳ね上げ手段 57 係止レバー 58 跳ね上げバネ 59 作動板片 64 枢支ピン 65 把持部片 66 保持軸 67 コイルバネ 68b シリンダのロッドに取付く部片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D003 BA03 BA04 BB07 DB05 EA00 3C007 AS21 BS09 CT05 CV08 DS01 ES00 EV07 HS14 JS02 JU12 KS03 KS30 KS36 KV12 KX07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操縦レバーに対する把持部を上方から被
    せて保持し操作するロボットハンドにおいて、アーム部
    に前記把持部が外力で遊離外脱するのを防止する外脱防
    止機構を付設したことを特徴とする操縦レバー用のロボ
    ットハンド。
  2. 【請求項2】 前記外脱防止機構は、ハンドのアーム部
    における関節部近傍にてそのアーム部に下げ方向の付勢
    力が加えられ、緊急時にはハンドを退避させる直線作動
    手段と連動して前記把持部によるレバー保持力を開放で
    きる機能を備えている構成である請求項1に記載の操縦
    レバー用のロボットハンド。
  3. 【請求項3】 前記外脱防止機構は、操縦レバーに対す
    るハンドの把持部に下げ方向の付勢力を生じさせる弾性
    体を、ハンドのアーム部とその支持部材に付設される前
    記直線作動手段とに跨って設けられている請求項1また
    は2に記載の操縦レバー用のロボットハンド。
  4. 【請求項4】 操縦レバーに対する把持部を上方から被
    せて保持し操作するロボットハンドであって、アーム部
    に下げ方向の付勢力が加えられる外脱防止機構を備え、
    前記把持部には保持されている操縦レバーもしくはその
    保持体の存在を検知するセンサが設けられていることを
    特徴とする操縦レバー用のロボットハンドの把持確認機
    構。
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