JP2003135025A - ゴレンシ葉抽出物組成物及びゴレンシ葉抽出物含有飲食物並びにゴレンシ葉抽出物の呈味改善方法 - Google Patents
ゴレンシ葉抽出物組成物及びゴレンシ葉抽出物含有飲食物並びにゴレンシ葉抽出物の呈味改善方法Info
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Abstract
度がショ糖の0.1〜0.7倍である単糖類及び甘味度が
ショ糖の0.1〜0.7倍である二糖類から選ばれる少な
くとも1種類の化合物と、(B)ゴレンシ葉抽出物とを
含有する呈味良好なゴレンシ葉抽出物組成物、ゴレンシ
葉抽出物含有飲食物、及びゴレンシ葉抽出物の呈味改善
方法。 【効果】 ゴレンシ葉抽出物が有する苦味及び渋み等の
非嗜好性の呈味を簡便な操作により改善し得、飲食物の
製造における経済性、安全性の点に優れており極めて有
用なものであり、ゴレンシ葉抽出物を必要とする幅広い
分野に利用することができるものである。
Description
組成物及びゴレンシ葉抽出物含有飲食物並びにゴレンシ
葉抽出物の呈味改善方法に関し、更に詳述すると、ゴレ
ンシ葉抽出物を利用する場合の障害となる苦味や渋味等
の不快な呈味を解消することができるゴレンシ葉抽出物
組成物、ゴレンシ葉抽出物含有飲食物、並びにゴレンシ
葉抽出物の呈味改善方法に関するものである。
果実を横に切ると星形をしていることからスターフルー
ツとも呼ばれており、栄養分が高く、ジュース、缶詰、
料理の添え物、サラダなど用いられている。薬効として
は、疲労回復、肝臓病、二日酔いなどによいとされてい
る。
ンシ葉の抽出物は、骨芽細胞増殖促進活性及び/又は骨
芽細胞石灰化促進活性を有すること(特願2000−3
79801号)、ヒトの繊維芽細胞に対する優れたヒア
ルロン酸産生促進効果を有すること(特願2001−2
37549号)が既に知見されている。
し、活性の強いゴレンシ葉抽出物を飲料に添加して飲用
するか、又は飲食物に添加して摂取することが試みられ
ている。
シ葉抽出物は、有効成分それ自体が苦味及び渋味を強く
感じさせる不快な味を有するため飲用又は飲食に適さ
ず、またそれを飲食物に配合すればその飲食物本来の風
味を著しく損なうか、味の調和をとることが困難とな
り、広汎な利用が妨げられるという問題がある。
る諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題と
する。即ち、本発明は、苦味及び渋味等の不快な呈味が
利用の妨げとなっていたゴレンシ葉抽出物の呈味を改善
し得、飲料や飲食物の形での摂取を容易にすることがで
き、幅広い分野に有効利用を図ることができるゴレンシ
葉抽出物組成物、ゴレンシ葉抽出物含有飲食物、並びに
ゴレンシ葉抽出物の呈味改善方法を提供することを目的
とする。
発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を進めた結
果、ゴレンシ葉抽出物に糖アルコール、可食性酸類、甘
味度がショ糖の0.1〜0.7倍である単糖類及び甘味度
がショ糖の0.1〜0.7倍である二糖類から選ばれる少
なくとも1種類の化合物を配合することにより、これら
各成分が相乗的に働いて、苦味及び渋味等の不快な呈味
を効果的に抑えることができ、優れた作用を有するゴレ
ンシ葉抽出物を飲料や飲食物の形で安全かつ安価に提供
できることを知見し、本発明をなすに至った。
組成物及びゴレンシ葉抽出物含有飲食物並びにゴレンシ
葉抽出物の呈味改善方法を提供する。
可食性酸類、甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である単
糖類及び甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である二糖類
から選ばれる少なくとも1種類の化合物と、(B)ゴレ
ンシ葉抽出物とを含有することを特徴とする呈味良好な
ゴレンシ葉抽出物組成物である。請求項2の発明は、前
記(A)成分の糖アルコールが、エリスリトール、キシ
リトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトー
ル、パラチニット、ラクチトール及び還元デンプン糖化
物から選ばれる1種又は2種以上である請求項1に記載
のゴレンシ葉抽出物組成物である。請求項3の発明は、
前記(A)成分の可食性酸類が、クエン酸、リンゴ酸、
乳酸及びリン酸から選ばれる1種又は2種以上である請
求項1又は2に記載のゴレンシ葉抽出物組成物である。
請求項4の発明は、前記(A)成分の甘味度がショ糖の
0.1〜0.7倍である単糖類又は二糖類が、グルコー
ス、キシロース、ガラクトース、マルトース、乳糖、ラ
クチュロース及びパラチノースから選ばれる1種又は2
種以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゴ
レンシ葉抽出物組成物である。請求項5の発明は、前記
(B)成分のゴレンシ葉抽出物が、カタバミ科ゴレンシ
属ゴレンシの葉を、水若しくは親水性有機溶媒又はこれ
らの混合溶媒により抽出して得られた抽出物である請求
項1乃至4のいずれか1項に記載のゴレンシ葉抽出物組
成物である。請求項6の発明は、ゴレンシ葉抽出物1質
量部に対して糖アルコール、可食性酸類、甘味度がショ
糖の0.1〜0.7倍である単糖類及び甘味度がショ糖の
0.1〜0.7倍である二糖類から選ばれる少なくとも1
種類の化合物を0.001〜5000質量部添加した請
求項1乃至5のいずれか1項に記載のゴレンシ葉抽出物
組成物である。請求項7の発明は、請求項1乃至6のい
ずれか1項に記載のゴレンシ葉抽出物組成物を飲食物に
添加してなることを特徴とするゴレンシ葉抽出物含有飲
食物である。請求項8の発明は、飲食物全体に対し請求
項1乃至6のいずれか1項に記載のゴレンシ葉抽出物組
成物を0.1〜50質量%添加した請求項7に記載のゴ
レンシ葉抽出物含有飲食物である。請求項9の発明は、
ゴレンシ葉抽出物1質量部に対して糖アルコール、可食
性酸類、甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である単糖類
及び甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である二糖類から
選ばれる少なくとも1種類の化合物を0.001〜50
00質量部添加することにより、ゴレンシ葉抽出物の苦
味及び渋味を抑えることを特徴とするゴレンシ葉抽出物
の呈味改善方法である。
る苦味及び渋味等の不快な味を、糖アルコール、可食性
酸類、甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である単糖類及
び甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である二糖類から選
ばれる少なくとも1種類の化合物を配合することによ
り、効果的に抑えることができると共に、ゴレンシ葉抽
出物の有効成分に何ら影響を与えることなく、簡便な操
作で安価に、しかも、後味が良く、総合的な美味しさ
と、繰り返して飲みたいという優れた特性を有するゴレ
ンシ葉抽出物組成物が得られ、この組成物を飲食物に添
加しても、飲食物本来の風味を損うことがなく、また味
の調和をとることが容易なので、ゴレンシ葉抽出物を必
要とする幅広い消費者、特に苦味及び渋味に敏感な女性
などにも安心して気軽に摂取してもらえるゴレンシ葉抽
出物組成物が得られるものである。
る。本発明のゴレンシ葉抽出物組成物は、(A)糖アル
コール、可食性酸類、甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍
である単糖類及び甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍であ
る二糖類から選ばれる少なくとも1種類の化合物と、
(B)ゴレンシ葉抽出物とを含有するものである。
ンシ(Averrhoa carambola L.:
生薬名、陽桃、五斂子)の植物であり、抽出には主に葉
を用い、新鮮な果実は食用される。沖縄、中国東南部や
雲南その他熱帯各地で栽培されている。
述したように、骨芽細胞増殖促進活性及び/又は骨芽細
胞石灰化促進活性を有し、骨粗鬆症の予防又は治療に効
果的な骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療に有効
なものである(特願2000−379801号)。ま
た、特願2001−237549号に記載されているよ
うに、ゴレンシ葉抽出物は、ヒトの繊維芽細胞に対して
優れたヒアルロン酸産生促進効果を有し、皮膚の乾燥、
肌荒れ、ハリ、弾力性の減少、シミ、シワの増加、又は
関節の湿潤性悪化による関節痛等の予防、改善に有効な
ものであり、このように優れた効果を有するゴレンシ葉
抽出物は、その広汎な利用が望まれている。
シ葉抽出物は、前記ゴレンシ葉を抽出原料とし、植物の
抽出に一般に用いられている抽出方法により得ることが
できる。
た後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供
することにより得ることができる。抽出に用いる溶媒と
しては、水又は親水性有機溶媒及びこれらの混合溶媒を
室温乃至溶媒の沸点程度の温度で用いることが好まし
い。
ばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコー
ル;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケト
ン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなど
が挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒な
どを用いることができる。なお、水と親水性有機溶媒と
の混合系溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場
合は水10質量部に対して1〜90質量部、低級脂肪族
ケトンの場合は水10質量部に対して1〜40質量部、
多価アルコールの場合は水10質量部に対して1〜90
質量部添加することが好ましい。
を抽出するにあたり特殊な抽出方法を採用する必要はな
く、室温乃至還流加熱下で、溶媒の種類や抽出規模に応
じて任意の装置を用いて抽出を行うことができる。
抽出原料を投入し、時々攪拌して可溶性成分を溶出す
る。その後、濾過して抽出残査を除き、得られた抽出液
を濃縮、乾燥することにより、有効成分を含有する抽出
物を得ることができる。抽出条件は、抽出溶媒として水
を用いた場合には、通常50〜90℃で30分〜2時間
程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの
混合溶媒を用いた場合には、通常40〜80℃で30分
〜2時間程度である。なお、溶媒で抽出することにより
得られる抽出液は、抽出溶媒が安全性の高いものであれ
ばそのまま配合することができる。なお、得られる抽出
液を脱色、脱臭、活性向上等を目的として精製すること
もできる。
ンシ葉抽出物は、そのままでは苦味や渋味等の不快な呈
味を有しており、この呈味を改善するため、(A)成分
の糖アルコール、可食性酸類、甘味度がショ糖の0.1
〜0.7倍である単糖類及び甘味度がショ糖の0.1〜
0.7倍である二糖類から選ばれる少なくとも1種類の
化合物を配合し、ゴレンシ葉抽出物組成物として利用に
供される。
基を有する糖の還元基(アルデヒド基及びケトン基)を還
元してアルコール基としたものをいい、この糖アルコー
ルは発酵法などにより天然に産するもの、H2やNaB
H4等の化学試薬で工業的に元の糖の還元基に水素を添
加することにより製造することができる。
リトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトー
ル、マルチトール、パラチニット、ラクチトール、リビ
トール、還元澱粉糖化物などが挙げられ、これらの1種
を単独で又は2種以上を組み合せて用いることができ
る。
〜0.7倍である単糖類としては、グルコース、キシロ
ース、ガラクトースなどが挙げられ、甘味度がショ糖の
0.1〜0.7倍である二糖類としてはマルトース(麦
芽糖)、ラクトース(乳糖)、ラクチュロース、パラチ
ノースなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種
以上を組み合せて用いることができる。これらよりも甘
味度が低い単糖類又は二糖類を用いたのでは呈味改善効
果が発揮されない。一方、これらよりも甘味度が高い単
糖類又は二糖類を用いると強い甘味によって全体に甘っ
たるくキレのないぼけた呈味となってしまう。
エン酸、リンゴ酸、乳酸及びリン酸などが挙げられ、こ
れらの1種又は2種以上を組合わせて用いることができ
る。
(A)糖アルコール、可食性酸類、甘味度がショ糖の
0.1〜0.7倍である単糖類及び甘味度がショ糖の0.
1〜0.7倍である二糖類から選ばれる化合物の1種を
単独で用いても勿論優れた呈味改善効果を奏するもので
あるが、これら化合物を2種以上組合わせることにより
更に優れた呈味改善効果を発揮し得るものである。
わせた例としては、例えば、ゴレンシ葉抽出物とマルチ
トールと乳糖とを配合してなるゴレンシ葉抽出物組成
物、ゴレンシ葉抽出物とエリスリトールとクエン酸とラ
クチュロースとを配合してなるゴレンシ葉抽出物組成
物、ゴレンシ葉抽出物とパラチノースとソルビトールと
を配合してなるゴレンシ葉抽出物組成物、ゴレンシ葉抽
出物とキシリトールとマルチトールとを配合してなるゴ
レンシ葉抽出物組成物、ゴレンシ葉抽出物とソルビトー
ルとクエン酸とを配合してなるゴレンシ葉抽出物組成物
などが好適である。
は、(B)成分のゴレンシ葉抽出物1質量部に対して
(A)成分の糖アルコール、可食性酸類、甘味度がショ
糖の0.1〜0.7倍である単糖類及び甘味度がショ糖の
0.1〜0.7倍である二糖類から選ばれる少なくとも1
種類の化合物を0.001〜5000質量部、より好ま
しくは0.01〜500質量部配合することが好まし
い。呈味改善に寄与する(A)成分の化合物の配合量が
多すぎると呈味の改善効果以外にそれ自体の甘味や酸味
が強く感じられるようになる場合がある。一方、(A)
成分の化合物の配合量が少なすぎるとゴレンシ葉抽出物
に対する呈味改善効果が十分期待できなくなる場合があ
る。なお、呈味改善に寄与する化合物を2種以上組合わ
せて用いる場合の配合量は合計量で上記範囲を満たすも
のである。
に寄与する化合物の種類に応じて異なり、下記の通りで
あることが好ましい。 (1)糖アルコール ゴレンシ葉抽出物1質量部に対して0.01質量部〜5
000質量部、より好ましくは0.1質量部〜100質
量部配合することが好ましい。 (2)甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である単糖類
又は二糖類 ゴレンシ葉抽出物1質量部に対して0.01質量部〜5
000質量部、より好ましくは0.1質量部〜100質
量部配合することが好ましい。 (3)クエン酸等の可食性酸類 ゴレンシ葉抽出物1質量部に対して0.001質量部〜
500質量部、より好ましくは0.005質量部〜50
質量部配合することが好ましい。
善方法は、ゴレンシ葉抽出物1質量部に対して糖アルコ
ール、可食性酸類、甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍で
ある単糖類及び甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である
二糖類から選ばれる少なくとも1種類の化合物を0.0
01〜5000質量部、好ましくは0.01〜500質
量部添加し、同時に飲食することにより、ゴレンシ葉抽
出物の苦味及び渋味を効果的に抑えることができるもの
である。
に飲食させる以外には特段の制限はなく、ゴレンシ葉抽
出物を製造する段階で呈味改善に寄与する化合物を予め
配合しておいても良く、また、ゴレンシ葉抽出物と呈味
改善に寄与する化合物を別々に飲食物中に配合しても構
わない。なお、ゴレンシ葉抽出物と呈味改善に寄与する
化合物との混合は粉末状で行うことが好ましいが、溶液
状で行うことも勿論可能である。
をそのまま健康・栄養補助食品等として摂取することも
勿論可能であるが、各種飲食物に添加してゴレンシ葉抽
出物含有飲食物とすることができる。この場合、ゴレン
シ葉抽出物組成物の飲食物への添加量は、飲食物の種類
に応じて異なり一概に規定することはできないが、ゴレ
ンシ葉抽出物組成物として飲食物全体の0.1〜50質
量%の添加が好ましく、場合によっては50質量%を超
えても使用可能である。また、ゴレンシ葉抽出物として
1日あたり10〜1000mgの摂取量で有効な結果が
得られる。
物が適用できる飲食物は、特に限定されず、例えば、清
涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の
飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);
アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷
菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうま
いの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、
ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケッ
ト、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;
かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;
加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マ
ーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリ
ーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソー
ス、たれ等の調味料;種々の形態の健康・栄養補助食
品;その他スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物など
が挙げられる。更に、本発明組成物は、上記飲食物以外
にも経口摂取する、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、ト
ローチ、うがい薬等の医薬品、医薬部外品等、口中清涼
剤、口臭防止剤等の口腔内で使用する口腔清涼剤、歯磨
剤などに添加して用いることができる。
・渋味がなく、後味がよく、匂いにも優れ、総合的な美
味しさを備えており、繰り返して飲みたいという評価が
得られるものであり、粉末、顆粒、キューブ、ペース
ト、液体などいずれの形態でも良く、製剤化に際して
は、必要に応じて更に分散剤、賦形剤等の任意の助剤を
配合することができる。
発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に
制限されるものではない。
量%エタノール2000mLを加え、還流冷却器を付け
て、80℃にて1時間抽出を行った後、濾紙にて濾過
し、抽出液を得た。得られた抽出液を減圧下に濃縮、乾
燥を行い、製造例1のゴレンシ葉抽出物94g(粉末)
を得た。
量%エタノール2000mLを加え、90℃にて1時間
抽出を行った後、濾紙にて濾過し、抽出液Aを得た。ま
た、抽出残渣に再び50質量%エタノール2000mL
を加え、同様に90℃で1時間加熱抽出を行った後、濾
紙にて濾過し、抽出液Bを得た。得られた抽出液A,B
を合せて抽出液とした。得られた抽出液(A+B)を減
圧下に濃縮、乾燥を行い、製造例2のゴレンシ葉の抽出
物108g(粉末)を得た。
00mLを加え、90℃にて1時間抽出を行った後、濾
紙にて濾過し、抽出液Aを得た。また、抽出残渣に再び
水2000mLを加え、同様に90℃で1時間加熱抽出
を行った後、濾紙にて濾過し、抽出液Bを得た。得られ
た抽出液A,Bを合せて抽出液とした。得られた抽出液
(A+B)を減圧下に濃縮、乾燥を行い、製造例3のゴ
レンシ葉の抽出物93g(粉末)を得た。
ンシ葉30質量%エタノール抽出物1質量部にマルチト
ールをそれぞれ0.1質量部、0.5質量部、1質量
部、5質量部、10質量部、50質量部加えて、粉砕機
で粉砕して均一な混合物とし、呈味の改善されたゴレン
シ葉抽出物組成物を製造した。
エタノール抽出物として0.5質量%の濃度となる水溶
液に調製し、下記方法に従って呈味の評価を行った。結
果を表1及び図1〜6に示す。
0質量%エタノール抽出物のみを0.5質量%含む水溶
液を調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表1及
び図1〜6に示す。
物含有水溶液を用いて、呈味の評価を成人パネラー18
名(男性:10名、女性:8名)で行い、試飲を行った
後、アンケート用紙に回答する方法で行った。
価項目(総合的な美味しさ、味、苦味・渋味、
後味、匂い、繰り返して飲みたいか)について各5
段階(5:非常によい、4:比較的よい、3:許容範
囲、2:比較的悪い、1:非常に悪い)に分けて判定し
た。評価の基準は、イチョウ葉抽出物0.05質量%水
溶液の呈味の評価を2点と定めた。なお、検体の提供は
ダブルブラインドで行い、パネラー同士は隔離した状態
で評価を行った。得られたパネラーの評価結果を平均値
化し、レーダーチャートで表現した。
ルコールの一つであるマルチトールはゴレンシ葉抽出物
1質量部に対して0.1〜50質量部添加で優れた呈味
改善効果を有し、総合的な美味しさを備え、繰り返して
飲みたいと感じさせることが認められた。
ンシ葉30質量%エタノール抽出物1質量部に乳糖をそ
れぞれ0.1質量部、0.5質量部、1質量部、5質量
部、10質量部加え、粉砕機で粉砕して均一な混合物と
し、呈味の改善されたゴレンシ葉抽出物組成物を製造し
た。
エタノール抽出物として0.5質量%の濃度となる水溶
液に調製し、上記同様に呈味の評価を行った。結果を表
2及び図7〜11に示す。
0質量%エタノール抽出物のみを0.5質量%含む水溶
液を調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表2及
び図7〜11に示す。
糖類の一つである乳糖はゴレンシ葉抽出物1質量部に対
して0.1〜10質量部添加で優れた呈味改善効果を有
し、総合的な美味しさを備え、繰り返して飲みたいと感
じさせることが認められた。
ンシ葉30質量%エタノール抽出物1質量部にクエン酸
をそれぞれ0.05質量部、0.1質量部、0.5質量
部、1質量部加え、粉砕機で粉砕して均一な混合物と
し、呈味の改善されたゴレンシ葉抽出物組成物を製造し
た。
エタノール抽出物として0.5質量%の濃度となる水溶
液に調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表3及
び図12〜15に示す。
0質量%エタノール抽出物のみを0.5質量%含む水溶
液を調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表3及
び図12〜15に示す。
可食性酸類の一つであるクエン酸はゴレンシ葉抽出物1
質量部に対して0.05〜1質量部添加で優れた呈味改
善効果を有することが認められた。
ンシ葉30質量%エタノール抽出物1質量部にエリスリ
トールをそれぞれ0.5質量部、5質量部、50質量部
加え、粉砕機で粉砕して均一な混合物とし、呈味の改善
されたゴレンシ葉抽出物組成物を製造した。
エタノール抽出物として0.5質量%の濃度となる水溶
液に調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表4及
び図16〜18に示す。
0質量%エタノール抽出物のみを0.5質量%含む水溶
液を調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表4及
び図16〜18に示す。
糖アルコールの一つであるエリスリトールはゴレンシ葉
抽出物1質量部に対して0.5〜50質量部添加で優れ
た呈味改善効果を有することが認められた。
ンシ葉30質量%エタノール抽出物1質量部にマルトー
スをそれぞれ0.1質量部、1質量部、10質量部加
え、粉砕機で粉砕して均一な混合物とし、呈味の改善さ
れたゴレンシ葉抽出物組成物を製造した。
エタノール抽出物として0.5質量%の濃度となる水溶
液に調製し、呈味の評価を行った。結果を表5及び図1
9〜21に示す。
0質量%エタノール抽出物のみを0.5質量%含む水溶
液を調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表5及
び図19〜21に示す。
二糖類の一つであるマルトースはゴレンシ葉抽出物1質
量部に対して0.1〜10質量部添加で優れた呈味改善
効果を有することが認められた。
ンシ葉30質量%エタノール抽出物1質量部にキシリト
ールをそれぞれ0.1質量部、1質量部、10質量部加
え、粉砕機で粉砕して均一な混合物とし、呈味の改善さ
れたゴレンシ葉抽出物組成物を製造した。
エタノール抽出物として0.5質量%の濃度となる水溶
液に調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表6及
び図22〜24に示す。
0質量%エタノール抽出物のみを0.5質量%含む水溶
液を調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表6及
び図22〜24に示す。
糖アルコールの一つであるキシリトールはゴレンシ葉抽
出物1質量部に対して0.1〜10質量部添加で優れた
呈味改善効果を有することが認められた。
ンシ葉30質量%エタノール抽出物1質量部にパラチノ
ースをそれぞれ0.1質量部、1質量部、10質量部加
え、粉砕機で粉砕して均一な混合物とし、呈味の改善さ
れたゴレンシ葉抽出物組成物を製造した。
エタノール抽出物として0.5質量%の濃度となる水溶
液に調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表7及
び図25〜27に示す。
0質量%エタノール抽出物のみを0.5質量%含む水溶
液を調製し、同様に呈味の評価を行った。結果を表7及
び図25〜27に示す。
二糖類の一つであるパラチノースはゴレンシ葉抽出物1
質量部に対して0.1〜10質量部添加で優れた呈味改
善効果を有することが認められた。
を通常の打錠機により製造した。 製造例2のゴレンシ葉抽出物の粉末 20質量部 マルチトール 72質量部 乳糖 100質量部 グリセリン脂肪酸エステル 8質量部 原料の混合と打錠が容易であり、呈味の良好な錠剤が得
られた。
ティー顆粒を流動層造粒機により製造した。 製造例2のゴレンシ葉抽出物の粉末 20質量部 エリスリトール 40質量部 クエン酸 50質量部 ラクチュロース 50質量部 デキストリン 810質量部 原料の混合と流動層造粒機による顆粒化は容易であり、
呈味の良好な顆粒が得られた。
50g、マーガリン125g、食塩5g、炭酸ソーダ2
5g、炭酸アンモニウム9g、レシチン6g、全卵75
g、乳酸カルシウム50g、製造例1のゴレンシ葉抽出
物粉末2g及び水350gを用いてドウを作成し、延展
後、これを成形してばい焼し、呈味の良好なビスケット
を製造した。
0gを混合して加熱し、そこにゼラチン80g、及び製
造例3のゴレンシ葉抽出物粉末10gを水150gに溶
かした溶液と、50質量%リン酸水溶液8gとを混合
し、型に流し込んで冷却することにより、呈味の良好な
グミキャンディーを得た。
部、パラチニットシロップ14質量部を加え混合した。
更に、粉末キシリトール35質量部と粉末マルチトール
25質量部、製造例1のゴレンシ葉抽出物粉末14質量
部、ステビア甘味料(丸善製薬株式会社製、商品名:マ
ルミロン50)0.4質量部を予め混合したものを数回
に分けて加え、よく練り合わせた。次いで、グリセリン
を1質量部加えて充分混合した後、ミキサーから取り出
し、ローラーで圧延することによって呈味の良好なチュ
ーインガムを製造した。
た。
得られる抽出物が有する苦味及び渋み等の非嗜好性の呈
味を簡便な操作により改善し得、飲食物の製造における
経済性、安全性の点に優れており非常に有用なゴレンシ
葉抽出物組成物が得られる。
は、苦味・渋味がなく、後味がよく、匂いにも優れ、総
合的な美味しさを備えており、繰り返して飲みたいとい
う優れた評価が得られるものであり、各種飲食物などに
添加して、ゴレンシ葉抽出物を必要とする幅広い分野に
利用することができるものである。
たレーダーチャートである。
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Claims (9)
- 【請求項1】 (A)糖アルコール、可食性酸類、甘味
度がショ糖の0.1〜0.7倍である単糖類及び甘味度が
ショ糖の0.1〜0.7倍である二糖類から選ばれる少な
くとも1種類の化合物と、(B)ゴレンシ葉抽出物とを
含有することを特徴とする呈味良好なゴレンシ葉抽出物
組成物。 - 【請求項2】 前記(A)成分の糖アルコールが、エリ
スリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトー
ル、マルチトール、パラチニット、ラクチトール及び還
元デンプン糖化物から選ばれる1種又は2種以上である
請求項1に記載のゴレンシ葉抽出物組成物。 - 【請求項3】 前記(A)成分の可食性酸類が、クエン
酸、リンゴ酸、乳酸及びリン酸から選ばれる1種又は2
種以上である請求項1又は2に記載のゴレンシ葉抽出物
組成物。 - 【請求項4】 前記(A)成分の甘味度がショ糖の0.
1〜0.7倍である単糖類又は二糖類が、グルコース、
キシロース、ガラクトース、マルトース、乳糖、ラクチ
ュロース及びパラチノースから選ばれる1種又は2種以
上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のゴレン
シ葉抽出物組成物。 - 【請求項5】 前記(B)成分のゴレンシ葉抽出物が、
カタバミ科ゴレンシ属ゴレンシの葉を、水若しくは親水
性有機溶媒又はこれらの混合溶媒により抽出して得られ
た抽出物である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
ゴレンシ葉抽出物組成物。 - 【請求項6】 ゴレンシ葉抽出物1質量部に対して糖ア
ルコール、可食性酸類、甘味度がショ糖の0.1〜0.7
倍である単糖類及び甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍で
ある二糖類から選ばれる少なくとも1種類の化合物を
0.001〜5000質量部添加した請求項1乃至5の
いずれか1項に記載のゴレンシ葉抽出物組成物。 - 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
ゴレンシ葉抽出物組成物を飲食物に添加してなることを
特徴とするゴレンシ葉抽出物含有飲食物。 - 【請求項8】 飲食物全体に対し請求項1乃至6のいず
れか1項に記載のゴレンシ葉抽出物組成物を0.1〜5
0質量%添加した請求項7に記載のゴレンシ葉抽出物含
有飲食物。 - 【請求項9】 ゴレンシ葉抽出物1質量部に対して糖ア
ルコール、可食性酸類、甘味度がショ糖の0.1〜0.7
倍である単糖類及び甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍で
ある二糖類から選ばれる少なくとも1種類の化合物を
0.001〜5000質量部添加することにより、ゴレ
ンシ葉抽出物の苦味及び渋味を抑えることを特徴とする
ゴレンシ葉抽出物の呈味改善方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001339205A JP2003135025A (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | ゴレンシ葉抽出物組成物及びゴレンシ葉抽出物含有飲食物並びにゴレンシ葉抽出物の呈味改善方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001339205A JP2003135025A (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | ゴレンシ葉抽出物組成物及びゴレンシ葉抽出物含有飲食物並びにゴレンシ葉抽出物の呈味改善方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003135025A true JP2003135025A (ja) | 2003-05-13 |
Family
ID=19153590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001339205A Pending JP2003135025A (ja) | 2001-11-05 | 2001-11-05 | ゴレンシ葉抽出物組成物及びゴレンシ葉抽出物含有飲食物並びにゴレンシ葉抽出物の呈味改善方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003135025A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006204210A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Towa Corporation 株式会社 | ベンジルグルコシノレート含有組成物、その呈味改善方法およびベンジルグルコシノレート含有飲料物 |
JP2007153788A (ja) * | 2005-12-05 | 2007-06-21 | Maruzen Pharmaceut Co Ltd | グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤、抗う蝕剤、口腔用剤及びう蝕予防用飲食物 |
-
2001
- 2001-11-05 JP JP2001339205A patent/JP2003135025A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007153788A (ja) * | 2005-12-05 | 2007-06-21 | Maruzen Pharmaceut Co Ltd | グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤、抗う蝕剤、口腔用剤及びう蝕予防用飲食物 |
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