JP2003134997A - チーズカードの製造方法 - Google Patents
チーズカードの製造方法Info
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Abstract
することによる凝乳酵素の反応阻害を回避でき、収率の
向上したチーズカードの製造方法を提供すること。 【解決手段】原料乳を乳タンパク質が凝乳酵素の作用に
よっても凝固の起きない低温下に保持し、その状態でこ
れに凝乳酵素を添加して凝乳酵素を作用させた後、トラ
ンスグルタミナーゼを添加し、昇温してトランスグルタ
ミナーゼを作用させることにより、または前記低温下に
凝乳酵素とトランスグルタミナーゼを同時に添加し、一
定時間この温度に保持して主として凝乳酵素を作用さ
せ、次いで昇温して主としてトランスグルタミナーゼを
作用させることにより凝乳させ、凝固した乳をカッティ
ングし、ホエー分離を経てチーズカードを得る方法。
Description
造方法に関する。より詳しくは、凝乳酵素による原料乳
に対する酵素作用の発現を低温下で行うことと、トラン
スグルタミナーゼ(以下、TGと略記することがある)
の酵素作用を組み合わせて活用することによりチーズカ
ードの収率を向上させる方法に関する。また、本発明
は、このようにして得られたチーズカードを使用して製
造されるチーズに関する。
とは、乳、クリーム、脱脂乳または部分脱脂乳、バター
ミルクまたはこれらの製品の一部または全部を組み合わ
せて凝固させた後、ホエーを排出して得られる新鮮物ま
たは熟成品と定義されている(「乳製品製造I」、乳業
技術講座編集委員会編、昭和38年10月30日 初
版、朝倉書店、東京)。
ーズとプロセスチーズに分けることができる。前者は、
乳に乳酸菌や凝乳酵素などを加え、凝固させた新鮮物あ
るいはその熟成したもの、そして後者は、ナチュラルチ
ーズを加熱溶融し、乳化して作られる加工チーズのこと
を指す。ナチュラルチーズは、さらに超硬質チーズ、硬
質チーズ、半硬質チーズ、軟質チーズなど熟成を伴うタ
イプのものと、熟成工程のないフレッシュチーズとに分
類される。
乳酵素による凝乳工程である。もちろん、上記のチーズ
の定義からいえば、凝乳酵素を用いずに乳を凝固させ、
チーズを製造することも可能であるが、本発明に関して
は、チーズとは凝乳酵素を用いて凝乳させて製造するチ
ーズのことを指すものとする。
るいはキモシンと呼ばれ、子牛の第四胃から抽出して得
ることができるが、その他の起源のもの、例えば微生物
起源のレンネットも存在する。
つ洗練された原理によるものである。この凝乳反応に付
すべき乳(原料乳)としては、牛乳、山羊乳、水牛乳、
トナカイ乳、ロバ乳、ラクダ乳などがあるが、これら全
乳だけでなく、部分脱脂乳、脱脂乳あるいは乾燥して得
られる粉乳類も用いることができる。いずれの場合も、
原料乳を構成しているタンパク質の主要成分はカゼイン
であり、カゼインが凝乳酵素により反応するのが、凝乳
における重要な段階である。
カゼインに分けられ、乳中ではα−とβ−カゼインを内
部に、そしてκ−カゼインが外部に局在し、さらにカル
シウムを介したカゼインミセル構造を形成している。す
なわち、κ−カゼインがカゼインミセルの表面に露出し
ている。κ−カゼインは、分子量約19,000の糖を
含むタンパク質であり、親水性に富む部分と疎水性に富
む部分が存在する。そして、疎水性部分が内部に親水性
部分が外側に配置しており、このためカゼインミセルが
安定して乳中に存在している。
テアーゼであり、κ−カゼインのN末端から105番目
のアミノ酸であるフェニルアラニンと106番目のアミ
ノ酸であるメチオニンとの間の結合を切断する。この切
断点は疎水性部分と親水性部分との境界点であり、従っ
て凝乳酵素の酵素作用により、κ−カゼインは親水性部
分が切り離されて疎水性部分がカゼインミセル構造の表
面に露出することになる。疎水性部分同士は、やがて疎
水性部分の相互作用により凝集し、カルシウムイオンの
存在によりさらに不安定になり、温度を上げることによ
り沈殿を生ずることになる。これが凝乳であり、凝乳し
ない水溶性部分は、ホエーとして分離する。ホエー画分
にはα−ラクトアルブミン、β−ラクトグロブリン、乳
糖などが主要成分として存在する。凝乳した画分は、カ
ゼインであり、いわゆるチーズカードを得ることができ
る。チーズカードは、その後、一般には加塩処理され、
ナチュラルチーズとなる。
イン画分を沈殿して得られるものであり、その収率の向
上は工業的視点からは非常に重要な問題である。すなわ
ち、一定量の原料乳からより大量のチーズカードを得る
ことは、製造コストの低減、乳資源の有効活用、消費者
により安価に製品を提供できる、などの点で大きなメリ
ットがあることは論を待たない。
上に関する技術が開発されてきている。収率をいかにあ
げるかという問題を解決することと、ホエーとして排出
されるタンパク質や乳糖をいかにカードへ取り込ませる
かという技術的課題とが密接に関連している。
書には、限外濾過法による濃縮により高濃度の乳を調製
し、これを用いてチーズカードの、延いてはチーズの収
率を向上させる技術が記載されている。また、特表昭5
7−501810号公報には、原料乳を選択的に限外濾
過で濃縮して、原料乳中のイオン強度を高めてから発酵
させ、水を除去したものを原料乳としてチーズを製造す
る方法が記載されている。また、特開平2−30875
6号公報には、チーズ製造時に副生するホエーを濃縮
し、この濃縮ホエータンパク質と濃縮原料乳とを用いて
チーズを製造すると、得られたチーズカード中にはホエ
ータンパク質が高濃度に含有されており、結果として副
生するホエータンパク質を有効利用できる、とする記述
がある。
または再利用するホエーに限外ろ過などによる前処理を
行う必要があり、工業的に簡便な方法とは言い難い。ま
た、限外ろ過により処理された原料乳を用いたチーズ製
造方法は、短期熟成型のチーズでは製品の品質に影響が
ないことが知られているが、長期熟成型の場合、タンパ
ク質の分解やチーズのフレーバー生成を阻害することが
ある。これらは未変性ホエータンパク質の豊富なチーズ
において、ホエータンパク質自身が分解しにくいこと及
びホエータンパク質がプロテアーゼによるカゼインの分
解を阻害することで説明できると思われる(Jameson an
d Lelierve; Bulletin of the IDF, 313巻、3〜8頁、19
96年、deKoning et al.; Neth. Milk Dairy Journal, 3
5巻、35〜46頁、1981年、Bech; International Dairy J
ournal, 3巻、329〜342頁、1993年)。
ズ製造技術では、品質的な意味で消費者を十分に満足さ
せているとは言い難い。
たチーズ製造の技術が報告されてきている。ここでいう
タンパク質架橋酵素とは、TGのことをいう。例えば、
特開昭64−27471号公報では、TGを用いたチー
ズの製造例が開示されている。しかし、この場合、乳の
凝固は、凝乳酵素ではなく、グルコノデルタラクトンあ
るいは乳酸菌による酸性化により行っていることに加え
て、本明細書において先に掲げたFAO委員会によるチ
ーズの定義の中に有る「ホエーを排出して得られる」点
が欠けていることから、後に詳述する本発明に係わるチ
ーズとは異なるものである。また、特開平2−1315
37号公報では、TGを用いてチーズフードを製造する
技術が記載されている。ここでいうチーズフードとは、
ナチュラルチーズを原料としたプロセスチーズのことを
指し、本発明に係わるナチュラルチーズとは異なる食品
である。
酸性乳タンパク質溶液にTGを添加する方法が開示され
ているが、ここでは凝乳酵素による凝固が含まれておら
ず、本発明に係わるナチュラルチーズとは異なるもので
ある。WO94/21129でも、乳タンパク質の酸性
食用ゲルにTGを使用する方法が記されているが、ここ
でも凝乳酵素は用いられておらず、本発明に係わるナチ
ュラルチーズとは異なるものである。WO93/229
30では凝乳酵素を用いた乳様製品(milk like produc
t)の製造方法が開示されているが、チーズそのものの
製造については全く言及されていない。また、本発明の
チーズカードの製造方法における必須の特徴となってい
る乳タンパク質溶液への凝乳酵素とTGの添加順序につ
いても全く開示されていない。
にTGを添加し、続いて凝乳酵素を添加し、加熱処理を
行う乳ベースの非酸性可食ゲルの製造方法が述べられて
いる。この際の加熱処理は、TGと凝乳酵素添加後、6
0〜140℃の加熱であるが、これが酵素の失活とゲル
形成をもたらすものと推定される。ここでも、チーズ製
造の特徴であるホエー分離は含まれておらず、また、T
Gと凝乳酵素の添加順序及び加熱の温度範囲は本発明の
ものと大きく異なるものである。
にTGを添加し、続いて凝乳酵素を添加し、ホエーを分
離するチーズの製造方法が開示されている。ここでは、
TGの反応を5〜60℃、好ましくは40〜55℃で行
うことが記載されている。本発明のチーズカードの製造
方法におけるTGの作用温度は、同じ酵素(TG)の作
用温度であることからこの温度範囲と重複することはも
ちろんであるが、本発明の場合、TGによる酵素反応に
先だって凝乳酵素によるκ−カゼインの切断反応を行う
ことが必須の要件となっている点で上記WO97/01
961に開示の製造方法とは明確に異なるものである。
は、(1)原料乳にTGを添加し、一定時間酵素反応を
行った後、加熱処理をしてTGを失活させた後、凝乳酵
素を添加する、(2)原料乳に凝乳酵素を添加し、一定
時間反応を行った後、TGを添加する、(3)原料乳に
凝乳酵素とTGを同時に添加する、方法について記載さ
れている。これらの工程において、TGによる酵素反応
を10〜40℃で行うことも記載されているが、本発明
に係わる低温下で凝乳酵素を作用させるものとは明らか
に異なるものである。
として、EP1057411には、原料乳にTGとレン
ネットではないプロテアーゼ(非レンネット)とを添加
してチーズカードを調製する方法が開示されているが、
非レンネットを用いることが特徴であり、本発明の製造
方法とは本質的に異なるものである。また、EP105
7412では、原料乳にTGを添加し、一定時間反応さ
せた後、脂肪、乳化剤、食塩などを添加し、それを別に
既に加熱溶解させてあるチーズ溶液に混合させ、チーズ
を調製する方法が開示されているが、これはプロセスチ
ーズの製造方法であり、ナチュラルチーズを対象とする
本発明の製造方法とは異なるものである。また、上記E
P1057411には、ホエーを原料乳に添加して、相
対的なホエータンパク質濃度を上げた状態でTGを反応
させ、さらに凝乳酵素でカードを得る方法が記載されて
いるが、これもまた本発明とは全く異なるものである。
いて、TGを利用する場合、(1)原料乳にTGを直接
添加し、一定時間反応後、凝乳酵素を添加する方法、
(2)原料乳に凝乳酵素を添加し、一定時間反応後、T
Gを添加する方法、(3)原料乳に凝乳酵素とTGを同
時に添加する方法の3通りが考えられる。
のタンパク質(カゼイン)にTGが最初に作用し、次に
凝乳酵素が作用することになる。凝乳酵素は、先に述べ
たように、基質特異性の非常に高い酵素であり、TGに
より修飾されたκ−カゼインに対しては反応性が低下す
る(酵素反応が阻害を受ける)こと、すなわち凝乳反応
が抑制されてしまう可能性が考えられる。Lorenzenによ
ると、実際にTGで処理を行ったスキムミルクにおい
て、凝乳性が著しく低下する事例が報告されている(Mi
lchwissenschft, 55, 8, 433-437, 2000)。
素を先に添加することになるが、この場合、凝乳酵素が
作用する間はTGが存在しないために、凝乳酵素による
酵素反応の、TGによる阻害は起きない。しかしなが
ら、凝乳酵素による酵素反応が進行するにつれてκ−カ
ゼインが切断され、親水性部分のグリコマクロペプチド
が遊離し、同時にカゼインミセル表面の疎水性が増加す
ることになる。この現象は、同時に凝乳反応が進行す
る、すなわち乳の凝固が起こることを意味するものであ
る。凝乳反応後すなわちカード形成後にTGを添加する
ことは、TGをカード中に均一に混合させることが困難
であるという問題点が存在する。
素とTGを同時に添加する方法であるが、この場合も
(1)の方法の場合と同様にTG反応の進行とともにκ
−カゼインの修飾が起こり、凝乳酵素による凝乳反応が
阻害されるという問題点が存在する。
ーズ製造におけるカード調製においては、TGの利用
は、凝乳反応を抑制する(カード形成阻害をもたらす)
という観点から、必ずしも好ましいと言うことはできな
い。実際にTG処理により、凝乳反応が阻害を受けるこ
とは、前掲WO93/22930においても記載されて
いる。ただし、凝乳現象が起るには、ある一定温度(3
0℃前後)以上が必要であることや、乳中のカルシウム
濃度が関係していることから、TG処理によっては必ず
しもナチュラルチーズが製造できなくなるということで
はない。いいかえれば、TGで処理を行った原料乳で
も、温度を上げることや、カルシウムを添加することに
よりカードを得ることができるのである。
前掲WO97/01961では、それらを巧みに利用
し、TGによる凝乳阻害効果を回避した技術ではある
が、本質的な解決策は他にも存在するはずである。かく
して、チーズカードの調製においてTGによる凝乳阻害
をいかに回避し、これを有効に添加する方法を生み出す
ことが課題となる。
ンパク質にTGが一定以上作用すると、κ−カゼインが
修飾されることにより乳タンパクが質が凝乳酵素の作用
を受けにくくなり、結果としてカード形成が良好に行わ
れなくなるという問題が存在する。かくして、本発明の
課題は、TGを使用してもカードの形成が妨げられず、
かつTGを利用して品質が良好でかつ収率の向上をはか
ることができるチーズカードの製造技術の開発である。
に、本発明者らは、鋭意研究開発を行った結果、低温下
では原料乳に凝乳酵素が作用しても凝乳しないという性
質を利用し、これをTGと組み合わせることにより前記
課題を解決することができることを見出し、このような
知見に基いて本発明の完成に至った。
乳または乳タンパク質の水溶液に凝乳酵素を添加し、一
定時間保持して凝乳酵素を作用させた後にトランスグル
タミナーゼを添加し、昇温させて一定時間保持してトラ
ンスグルタミナーゼを作用させ、乳または乳タンパク質
の水溶液を凝乳後、ホエーを分離することを特徴とする
チーズカードの製造方法、および原料乳または乳タンパ
ク質の水溶液に低温で凝乳酵素とトランスグルタミナー
ゼを同時に添加し、一定時間保持して主として凝乳酵素
を作用させた後に昇温し、一定時間保持して主としてト
ランスグルタミナーゼを作用させ、乳または乳タンパク
質の水溶液を凝乳後、ホエーを分離することを特徴とす
るチーズカードの製造方法に関する。
下、低温レンネッティングと記す)とは、具体的には原
料乳を0〜25℃、好ましくは5〜15℃の低温に保
ち、そこに凝乳酵素を加えて作用せしめることである。
因みに、通常、凝乳酵素による凝乳反応は、30℃前後
に加温した状態で行う。低温レンネッティング法による
利点としては、キモシンなどの酵素作用によるκ−カゼ
インの切断反応が十分進行した状態で原料乳を凝乳待機
状態に置くことができ、温度を上げることにより事実上
瞬時に凝乳させることができる点である。これにより連
続的なチーズカード製造が可能になるわけである。実
際、この方法を用いた連続式カード生産システムとし
て、フランスで開発されたHutin-Stenne方式、カッテー
ジチーズ用にアメリカのCrepaco社の開発したCP方式、
オランダで開発されたNizo方式などが実用化されてい
る。
の架橋酵素である。タンパク質中のグルタミン残基とリ
ジン残基とをアシル交換反応により架橋させ、タンパク
質の網目構造を形成することができる。この網目構造の
中に、本来ホエーとして排出される成分がカード中に取
りこまれることにより、収率を上げることができると推
定される。
に凝乳酵素を作用させるが現実には凝乳を起こさない状
態(以下、「凝乳待機状態」と略称することがある)に
しておき、そして第二段階としてそこにTGを添加し、
温度を上げることで凝乳とタンパク質の均一な分布状態
でTGによる架橋反応を行わせることで、結果的にカー
ドの収率を向上させるものである。
れる原料乳は、牛、山羊などの動物から得られるもので
あり、生乳、脱脂乳、部分脱脂乳および加工乳のことを
指す。生乳とは、搾乳したままの乳、脱脂乳とは、生乳
からほとんどすべての乳脂肪分を除去したもの、部分脱
脂乳とは、生乳から乳脂肪分を除去したもので脱脂乳以
外のもの、そして加工乳とは生乳、脱脂乳、部分脱脂乳
などを加工処理したものをいう。また、粉乳(全脂粉
乳、脱脂粉乳、インスタント粉乳、調製粉乳など)を水
に溶解した乳タンパク質の水溶液も本発明のチーズカー
ドの製造方法の原料として用いることができる。
れるTGは、タンパク質中のグルタミン残基中のγ−カ
ルボキシアミド基とリジン残基中のε−アミノ基間のア
シル交換反応を触媒するものであればその起源を問わず
用いることができる。例えば、放線菌由来のもの(特許
第2572716号明細書)、枯草菌由来のもの(特開
平11−137254号公報)、モルモット肝臓由来の
もの(特許第1689614号明細書)、カキ由来のも
の(米国特許第5736356号明細書)等を挙げるこ
とができる。また、遺伝子組換えにより製造されたもの
も当然用いることができる。このうち、最も用いやすい
ものは、比較的熱に安定で、基質特異性が低く、安定供
給可能である点から、放線菌由来の酵素(前掲特許第2
572716号明細書)である。
については、基質としてベンジルオキシカルボニル−L
−グルタミニル−グリシンとヒドロキシルアミンを用い
た場合、37℃において1分間あたりに1マイクロモル
の反応生成物を生じさせる活性を1ユニットと定義する
(ハイドロキサメート法)。ただし、既に述べたように
TGには様々な起源があり、必ずしも常にこの定義で活
性を決めることができるとは限らない。その場合におい
ても、実質的に本発明の所期の効果を示す量であれば、
本発明におけるTGの添加範囲に含まれ、延いては本発
明の範囲に含まれることはいうまでもない。
れる凝乳酵素は、これが特定の起源に限定されることは
ない。例えば、最も一般的に用いられている仔牛レンネ
ットをはじめ、動物起源のものでは牛レンネット、豚ペ
プシン、鶏レンネット、羊レンネット、山羊レンネッ
ト、微生物起源のものではMucor属由来のもの、その他
植物起源のもの、遺伝子組換えによって生産されたもの
などを用いることができる。
原料乳または乳タンパク質水溶液(以下の説明では、両
者を原料乳をもって代表させる)を0〜25℃、好まし
くは5〜15℃の低温に保持し、この低温状態を維持し
たまま凝乳酵素を添加してκ−カゼインの切断反応を行
う(低温レンネッティング)。反応時間は、温度に依存
するが、15分〜6時間、好ましくは30分〜3時間行
うことが望ましい。もっとも、低温レンネッティングの
場合は、通常のレンネッティングと異なり、長時間(例
えば一晩)放置することもできる。また、この段階で必
要に応じて(例えば、クワルクなどのフレッシュチーズ
の場合)、乳酸菌スターターを同時に添加して発酵を行
うこともできる。発酵により原料乳のpHは徐々に低下
するが、凝乳酵素の作用至適pHは酸性域に存在するた
めに、発酵により凝乳酵素の酵素作用に阻害が起きない
ためである。
させた原料乳にTGを添加して作用させる。TGの添加
量は、通常の酵素−基質反応の見地から、原料乳中のタ
ンパク質1g当たり、0.1〜50ユニット、好ましく
は0.5〜20ユニットの範囲である。0.1ユニット
よりも少ない添加量では、TGにより期待される所期の
効果は得られず、また、50ユニットを越える添加量で
は、逆に反応が急激かつ過剰に進行することにより、カ
ードの品質に悪影響を及ぼすことがある。
に、原料乳は凝乳酵素を作用せしめてあるが低温に保持
されているために凝乳は起こらず、溶液状態を保ってい
る(凝乳待機状態)。従って、TGを原料乳中に確実に
均一に分散させることができるのである。
操作に入る。昇温後の原料乳の温度は、通常TGの酵素
作用が発現して架橋反応が起るのに好適な温度が好まし
いことはいうまでもない。昇温の速度は、実用上可能な
範囲であれば特に限定されるものではない。TGによる
架橋反応は、酵素反応であるために、反応量は温度と時
間に依存するが、反応混合物を、通常、25〜60℃、
好ましくは30〜50℃に10分〜3時間、好ましくは
20分〜1時間(昇温後からホエー分離操作に入るまで
の時間)保持することで本発明の所期の効果が十分に得
られる。以上、後出実施例1参照。
た原料乳に凝乳酵素を添加する段階では凝乳は起きな
い。従って、この低温でTGを添加することにより、原
料中に均一にTGを分散させることができることは上に
説明した通りである。また、低温であるために、TGに
よるκ−カゼインの修飾が少ないために凝乳酵素の反応
を阻害しないことが考えられる。すなわち、低温であれ
ば凝乳酵素とTGを同時に添加することができるのであ
る。そして、昇温してTGの酵素作用を発現せしめる
と、凝乳が起るのである。以上、後出実施例2参照。
定されるものではなく、常法により、得られたカードを
カッテイングし、ホエー分離を行い、チーズカードとし
て各種ナチュラルチーズの原料として用いることができ
る。
乳は低温下でレンネッティングを行うことにより、凝乳
酵素を作用せしめたのにもかかわらず溶液状態(凝乳待
機状態)を保持し、この原料乳にTGを添加し作用させ
ることにより、レンネッティグを何ら阻害することなく
チーズカードを調製することができる。そして、得られ
るチーズカードは、TGによりタンパク質が架橋されて
おり(架橋によりタンパク質の網目構造が形成されてい
る)、本来ホエーとして分離される成分(α−ラクトア
ルブミン、β−ラクトグロブリン、乳糖など)をそこに
保持できること、また、保水性の向上が起こることのた
めに、収率の向上されたものとなるわけである。
ードの製造方法の概略を示す。
詳しく説明する。なお、以下の検査例および実施例にお
いて、添加するTGの量は、乳タンパク質1g当りに添
加するユニット数として、ユニット/gと略記する。
阻害 まず始めに、TG処理による凝乳性の低下について示し
た検査例を示す。
3℃、30分殺菌)各1Lに対して、放線菌由来のTG
製剤(味の素社製、比活性1,000ユニット/g)を
0、2、5、8、10または20ユニット/gとなるよ
うに添加し、2時間TGによる酵素反応を行った。続い
て、75℃に達温するまで一旦加熱してTGを失活させ
た後、32℃まで冷却し、レンネット(クリスチャンハ
ンセン社製「StandardPlus 900」)を原料乳重量の0.
003%となるように添加し、その温度に1時間保持し
た。その後、凝固状態を観察し、凝固したものはカッテ
イングを行い、3,000rpmで10分遠心分離を行
い、カードとホエーを分離した。その結果を下記第1表
に示す。同表中、カード重量はホエーを除いた後のカー
ドの湿重量を表し、またカード収率はTG無添加の場合
のカード重量に対する相対値を表す。
る酵素反応をさせた乳では、レンネットによる乳の凝固
反応は観察されなかった。一方、反応温度を25℃で行
ったものでは、TGの添加量が5ユニット/g以下では
凝固が認められた。しかし、5ユニット/g添加した場
合のものは、実際には遠心分離後の上清は、著しく白濁
しており、凝固反応が阻害されていることが示唆され
た。白濁している原因は、上清部分のタンパク質量が著
しく多いことから、凝固に関与できないカゼインが上清
に残っているためと思われる。2ユニット/gの場合
は、凝固が認められたが、TG無添加のものに比べて明
らかにゆるい凝固であった。これらの結果は、TGによ
る酵素反応が進むに従って凝固が起きにくくなることを
示しており、TGによるκ−カゼインの修飾により凝乳
酵素の反応が起きにくくなってくることを示唆してい
る。
プチドの生成抑制 次に、実際に凝乳酵素の反応生成物であるグリコマクロ
ペプチドの定量を試みた。
mLに対して、塩化カルシウムを乳に対する重量比で
0.05%になるように添加し、30℃に恒温化した。
続いて、その原料乳に対して、TGを5ユニット/gに
なるように添加して1時間酵素反応をさせた。その後、
レンネットを原料乳重量の0.003%となるように添
加し、経時的に一部を取りだし、これを逆相高速液体ク
ロマトグラフィーに供した。得られたクロマトグラムか
ら、グリコマクロペプチドのピークを定量した。その結
果を図2に示す(TG処理あり)。また、比較のために
TGを添加しなかったことを除いては同様に行った。そ
の結果も図2に併示する(TG処理なし)。
ず、原料乳中に生成するグリコマクロペプチドの量は、
時間の経過に伴い増加する傾向を示した。TG無添加の
場合(TG処理なし)、レンネット添加後、生成するグ
リコマクロペプチドの量は、10分程度まで急激に増加
し、約20分でほぼ最大に達した。一方、TGを添加し
た場合(TG処理あり)は、グリコマクロペプチドの増
加は、TG無添加の場合に比べて明らかに遅く、30分
後まで緩やかに増加していく傾向を示した。この結果
は、TGの添加により、明らかにグリコマクロペプチド
の生成が阻害を受けていることを示しており、TG処理
した原料乳の場合、凝乳酵素の作用を受けにくくように
なることを意味しているものである。
固抑制 次に、温度と乳の凝固状態について観察を行った。
て塩化カルシウムを無添加もしくは0.05%になるよ
うに添加し、それぞれを10、15、25、32または
37℃に保持した。続いて、原料乳重量に対して、0.
003%となるようにレンネットを添加し、凝乳反応を
行い60分後の乳の凝固状態の観察を行った。結果を下
記第2表に示す。
加の場合は、15℃以下では乳の凝固は認められなかっ
た。一方、塩化カルシウム無添加の場合、25℃以下で
は乳の凝固は認められなかった。これらの結果より、凝
乳酵素のレンネットを添加作用させても低温では確かに
乳の凝固は抑制され、溶液状態のままであることを確認
した。
向上(図1の方法1) 原料乳(63℃、30分殺菌)1Lを15℃に保ち、レ
ンネットを原料乳の重量に対して0.003%になるよ
うに添加した。レンネット添加60分後に、TGを0、
2、5または10ユニット/gになるように添加し、よ
く攪拌後、32℃に昇温させ、この温度に60分保持し
てTGを作用させた。続いて、凝固した乳をカッティン
グし、3,000rpmで10分の遠心分離を行ってカ
ードとホエーに分離した。
添加の場合の値に対する相対値を算出し(カード収
率)、その増加を観察した。また、カードを凍結乾燥に
より水分を除いて、カードの乾燥重量を測定し、さらに
TG無添加の場合に対する相対値(固形分収率)を算出
した。結果を後記第3表に示す。
TGの濃度増加にしたがって、カードの湿重量および収
率ともに増加し、TG10ユニット/gの場合で、TG
無添加の場合に比べて17%の増加が観察された。ま
た、固形分収率も増加が認められた。これらの結果は、
低温レンネッティングとTGを組み合わせることによ
り、明らかにカード収率の向上が可能であることを示し
ている。また、この時、固形分の収率の増加も認められ
ることから、カード保水性の増加のみならず、乳糖など
の本来ホエーに排出される成分のカードへの取り込みが
起きている可能性が示された。
向上(図1の方法2) 原料乳(63℃、30分殺菌)1Lを15℃に保ち、原
料乳の重量に対してレンネットを0.003%、そして
TGを0、2、5または10ユニット/gになるように
同時に添加し、よく攪拌した。15℃に60分間保持し
た後、32℃に昇温させ、この温度に60分保持した。
続いて、凝固した乳をカッティングし、3,000rp
mで10分の遠心分離を行ってカードとホエーに分離し
た。
添加の場合の値に対する相対値を算出し(カード収
率)、その増加を観察した。また、カードを凍結乾燥に
より水分を除いて、カードの乾燥重量を測定し、さらに
TG無添加の場合に対する相対値(固形分収率)を算出
した。結果を後記第4表に示す。
がって、カードの湿重量および収率ともに増加し、TG
10ユニット/gの場合で、TG無添加の場合に比べて
15%の増加が観察された。また、乾燥物重量も増加が
認められた。さらに、固形分収率の増加も認められた。
これらの結果は、実施例1(方法1)の場合とほぼ同じ
効果が期待できることを示している。固形分収率の増加
は、上記方法1の場合と同様に、カードの収率向上が保
水性の増加と乳糖などのカードへの取り込みを示唆する
ものである。
たフレッシュチーズの収率向上 原料乳(63℃、30分殺菌)5Lを85℃達温まで加
熱処理を行い殺菌した。15℃まで原料乳を冷却後、原
料乳の重量に対して乳酸菌スターター(クリスチャンハ
ンセン社「YoFlexY370」)を0.02%、レンネットを
0.003%、および塩化カルシウムを0.01%とな
るように添加し、よく攪拌混合した。続いて、TGを
0、2、5または10ユニット/gとなるように添加
し、これを21℃に26時間保持して発酵させた。その
後、凝固した乳を加温し、ホエー排出の効率化の目的で
55℃で2分間保持した。続いて、30℃まで冷却し、
カッティングを行った。カードをガーゼで回収し、冷蔵
庫内で一晩釣り下げ、ホエーを排出させた。得られたカ
ードにその重量の1%となるように食塩を添加し、よく
混練りし、フレッシュチーズとした。
率(TG無添加の場合に対する相対値)、製造3日後の
離水および食感の評価を下記第5表に示す。その結果、
TG添加量の増加に従って、得られるフレッシュチーズ
の重量は増加し、TG10ユニット/gの添加により、
27%の収率向上が認められた。また、TG無添加のも
のでは3日間の保存により、離水が認められたが、TG
を添加することにより離水が抑えられた。食感について
は、TG無添加の場合は、ややぱさぱさしており、クリ
ーミー感に欠けたが、TGを添加することにより適度な
口当たりで、クリーミー感のあるものとなった。TG1
0ユニット/gの添加では、やや水っぽい食感となった
が、官能的には問題はなかった。
においては、通常のレンネッティング温度(30℃付
近)でチーズカードを調製した例が記載されているが、
フレッシュチーズ(クワルク)の評価系において、TG
5ユニット/gの添加により収率13%増、また、チェ
ダーチーズの評価系において、TG10ユニット/gの
添加により収率19%増であったことが述べられてい
る。これらの結果と比較して、本発明の方法では、上記
第5表に示したように、TG5ユニット/gの添加で1
6%増、そして10ユニット/gの添加で27%増と、
明らかに高い収率を得ることができるのである。
スグルタミナーゼが反応することによる凝乳酵素に対す
る反応阻害を回避でき、収率の向上したチーズカードの
製造方法を提供することができる。
ズカードの製造工程を例示する。
ロペプチドの定量結果を示す(検査例2)。
Claims (3)
- 【請求項1】0〜25℃の低温に保持した原料乳または
乳タンパク質の水溶液に凝乳酵素を添加し、15分〜6
時間その温度に保持して凝乳酵素を作用させた後、トラ
ンスグルタミナーゼを添加し、25〜60℃の温度に昇
温し、10分〜3時間その温度に保持してトランスグル
タミナーゼを作用させ、乳または乳タンパク質の水溶液
を凝乳後、ホエーを分離することを特徴とするチーズカ
ードの製造方法。 - 【請求項2】0〜25℃の低温に保持した原料乳または
乳タンパク質の水溶液に凝乳酵素とトランスグルタミナ
ーゼを同時に添加し、15分〜3時間その温度に保持し
て主として凝乳酵素を作用させた後、25〜60℃の温
度に昇温し、10分〜3時間その温度に保持して主とし
てトランスグルタミナーゼを作用させ、乳または乳タン
パク質の水溶液を凝乳後、ホエーを分離することを特徴
とするチーズカードの製造方法。 - 【請求項3】請求項1または2のいずれかに記載の製造
方法により得られるチーズカードを使用して製造された
ことを特徴とするチーズ。
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