JP2003131725A - 学習制御空調装置の教師データ評価方法 - Google Patents

学習制御空調装置の教師データ評価方法

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JP2003131725A
JP2003131725A JP2001326819A JP2001326819A JP2003131725A JP 2003131725 A JP2003131725 A JP 2003131725A JP 2001326819 A JP2001326819 A JP 2001326819A JP 2001326819 A JP2001326819 A JP 2001326819A JP 2003131725 A JP2003131725 A JP 2003131725A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニューラルネットワークによって学習制御さ
れる空調装置を設計するにあたり、教師データの評価日
数を短縮して設計費を低減する。 【解決手段】 教師データを用いて、エアコンECUに
代わって空調制御量を直接算出するエミュレート手段を
備え、エミュレート手段により直接算出された空調制御
量に基づいて教師データの良否を評価する。これによ
り、従来膨大な時間がかかっていた学習作業を省いて教
師データの良否を評価できる。そして、エミュレート手
段によれば、時間のかからない簡易な手法で空調制御量
を直接算出できるので、教師データの評価日数を短縮す
ることができ、ひいては学習制御空調装置の設計費のコ
ストダウンを図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニューラルネット
ワークによって学習制御される空調装置において、教師
データを評価する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平11−301239号公報では、
上記学習制御空調装置を車両用の空調装置に適用したも
のが記載されている。この空調装置は、乗員の設定温度
操作等に基づいて学習するニューラルネットワークを備
えており、このニューラルネットワークにより算出され
た空調制御量に基づいて空調制御を行うものである。
【0003】このような学習制御空調装置では、空調装
置を市場に出荷する前段階において、数万点〜数十万点
からなる教師データによりニューラルネットワークを学
習させて、ニューラルネットワークの結合係数を予め初
期設定しておくといったチューニング作業が必要とな
る。ここで、上記教師データに不具合があると、空調装
置の作動に対する乗員の温感、音感等の不満が多くなっ
てしまう。そこで従来では、以下の手順で教師データの
良否を評価しつつ、チューニング作業を行うようにして
いる。
【0004】初めに、所定の教師データに基づいて学習
したニューラルネットワークを用いて空調装置を実際に
作動させる。そして、この作動に対する温感、音感等の
評価を、環境条件(例えば外気温度、日射量等)や乗員
操作(例えば設定温度等)の設定毎に行う(空調評
価)。
【0005】その後、上記評価に基づいて、温感、音感
等の評価に不満があったポイントを抽出し、教師データ
をどのように変更したら不満が解消されるかを検討する
(空調評価結果検討)。そして、上記検討に基づいて
前記所定の教師データを変更して作成する(教師デー
タ作成)。
【0006】そして、変更作成された教師データに基づ
いて再度ニューラルネットワークを学習させる(学
習)。そして、再度学習したニューラルネットワークの
出力と教師データの出力データとの誤差が、所定の誤差
範囲に収まっているか否かを検証する(学習誤差検
証)。なお、所定誤差範囲に収まっていない場合には、
再度教師データ作成および学習の作業を行い、所定
誤差範囲に収まるようにする。
【0007】そして、所定誤差範囲に収まった状態のニ
ューラルネットワークをROMに搭載し(ROM搭
載)、ROMに搭載されたニューラルネットワークによ
り実際に空調装置を作動させてみて不具合の有無をチェ
ックする(ROMチェック)。その後、上記空調評
価の作業を再度行う(再空調評価)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記手番〜
のうち特にの学習作業に膨大な時間(例えば20時
間)がかかるため、〜のチューニング作業による教
師データの評価にかかる日数(通常、〜の作業で1
週間程度)が長くなってしまい、ひいては、空調装置の
設計費のコストアップを招いてしまう。
【0009】さらに、日本と時差のある海外での空調
評価をしている場合には、データやROMの受け渡しに
更に日数が必要となり、設計費がより一層高くなってし
まう。
【0010】本発明は、上記点に鑑み、ニューラルネッ
トワークによって学習制御される空調装置を設計するに
あたり、教師データの評価日数を短縮して設計費を低減
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、ニューラルネットワー
クによって空調制御量を算出する算出手段(10)を備
え、算出された空調制御量に基づいて空調制御を行う学
習制御空調装置において、ニューラルネットワークの結
合係数を計算するために用いる教師データの評価方法で
あって、教師データを用いて、算出手段(10)に代わ
って空調制御量を直接算出するエミュレート手段(S4
0)を備え、エミュレート手段(S40)により直接算
出された空調制御量に基づいて教師データの良否を評価
することを特徴とする。
【0012】これにより、従来膨大な時間がかかってい
た手番の学習作業を省いて教師データの良否を評価で
きる。そして、エミュレート手段(S40)によれば、
以下に説明するような時間のかからない簡易な手法で空
調制御量を直接算出できるので、教師データの評価日数
を短縮することができ、ひいては学習制御空調装置の設
計費のコストダウンを図ることができる。
【0013】上記エミュレート手段(S40)による空
調制御量の算出手法の一例として、例えば、教師データ
の入力値と出力値とをデータ補間(例えば線形補間、最
近傍点補間、キュービック補間等)した値を空調制御量
とするようにすればよい。
【0014】また、請求項2に記載の発明では、ニュー
ラルネットワークによって空調制御量を算出する算出手
段(10)を備え、算出された空調制御量に基づいて空
調制御を行う学習制御空調装置において、ニューラルネ
ットワークの結合係数を計算するために用いる教師デー
タの評価方法であって、教師データを用いて、算出手段
(10)に代わって空調制御量を直接算出するエミュレ
ート手段(S40)と、結合係数を用いて、算出手段
(10)に代わって空調制御量を算出する学習手段(S
41)とを備え、エミュレート手段(S40)により直
接算出された空調制御量と学習手段(S40)により算
出された空調制御量とを選択し、選択された空調制御量
に基づいて教師データの良否を評価することを特徴とす
る。
【0015】これにより、エミュレート手段(S40)
を用いて、まずは時間のかかる結合係数を学習する手番
を省き教師データを直接算出して空調評価するフェーズ
と、学習手段(S41)を用いて、ニューラルネットワ
ーク学習後、流動品と学習誤差まで同等になるよう、結
合係数を使って空調評価するフェーズとを組み合わせる
ことにより、教師データの評価を短期間でも行えるよう
にすることができる。
【0016】また、請求項3に記載の発明では、エミュ
レート手段(S40)は、汎用コンピュータを用いて行
われる手段であることを特徴とする。これにより、大画
面、高速、大容量の汎用コンピュータを用いることで、
膨大なデータ処理が必要な教師データを用いたエミュー
レート手段()による空調制御量の直接算出を容易に行
うことができる。
【0017】また、請求項4に記載の発明では、学習制
御空調装置は、車両に搭載された車両用空調装置であ
り、算出手段(10)は、当該車両に搭載された他のコ
ンピュータと通信線(W)により接続された空調用コン
ピュータを用いて行われる手段であり、空調用コンピュ
ータ(10)と汎用コンピュータ(20)とが、通信線
(W)を用いて接続可能になっていることを特徴とす
る。
【0018】これにより、車両にもともと存在する通信
線(W)を利用することにより、空調用コンピュータの
ハード改造を無くすことができる。或いは、このような
ハード改造を最小限に抑えることができる。よって、学
習制御空調装置の設計費のより一層のコストダウンを図
ることができる。
【0019】また、請求項5に記載の発明では、学習制
御空調装置は、車両に搭載された車両用空調装置であ
り、算出手段(10)は、当該車両に搭載された他のコ
ンピュータと所定の通信プロトコルにより通信可能な空
調用コンピュータを用いて行われる手段であり、空調用
コンピュータ(10)と汎用コンピュータ(20)と
が、所定の通信プロトコルにより通信可能になっている
ことを特徴とする。
【0020】これにより、車両でもともと使用されてい
る通信プロトコルを利用することにより、空調用コンピ
ュータのハード改造を無くすことができる。或いは、こ
のようなハード改造を最小限に抑えることができる。よ
って、学習制御空調装置の設計費のより一層のコストダ
ウンを図ることができる。
【0021】また、請求項6に記載の発明では、エミュ
レート手段(S40)により直接算出された空調制御量
に基づいて学習制御空調装置を作動させ、この作動を検
証することにより教師データの良否を評価するようにな
っており、学習制御空調装置の作動を検証するにあた
り、学習制御空調装置の作動が教師データのうちいずれ
の部分のデータに基づくものかを、表示可能にしたこと
を特徴とする。
【0022】これにより、教師データのどの部分で空調
が行われているかが表示されることで、空調内容に不満
があった時、教師データが悪いのか、ニューラルネット
ワーク以外の制御が悪いのかが判断しやすくなる。
【0023】また、請求項7に記載の発明では、エミュ
レート手段(S40)により直接算出された空調制御量
に基づいて学習制御空調装置を作動させ、この作動を検
証することにより教師データの良否を評価するようにな
っており、学習制御空調装置の作動を検証しているとき
に、算出手段(10)の余裕処理能力を用いて、ニュー
ラルネットワークの学習を行うことを特徴とする。
【0024】これにより、コンピュータの処理能力を有
効に生かし、ニューラルネットワークを学習すること
で、容易に流動品と学習誤差まで同等になるよう、結合
係数を使って教師データの良否を評価できる。
【0025】また、請求項8に記載の発明では、ニュー
ラルネットワークによって空調制御量を算出する算出手
段(10)を備え、算出された空調制御量に基づいて空
調制御を行う学習制御空調装置において、ニューラルネ
ットワークの結合係数を計算するために用いる教師デー
タの評価をコンピュータ(20)に機能させるためのプ
ログラムであって、教師データを用いて、算出手段(1
0)に代わって空調制御量を直接算出するエミュレート
手段(S40)としてコンピュータ(20)を機能さ
せ、エミュレート手段(S40)により直接算出された
空調制御量に基づいて教師データの良否を評価するよう
にコンピュータ(20)を機能させることを特徴とす
る。これにより、請求項1に記載の発明の効果と同様の
効果をコンピュータに発揮させることができる。
【0026】また、請求項9に記載の発明では、ニュー
ラルネットワークによって空調制御量を算出する算出手
段(10)を備え、算出された空調制御量に基づいて空
調制御を行う学習制御空調装置において、ニューラルネ
ットワークの結合係数を計算するために用いる教師デー
タの評価をコンピュータ(20)に機能させるためのプ
ログラムであって、教師データを用いて、算出手段(1
0)に代わって空調制御量を直接算出するエミュレート
手段(S40)としてコンピュータ(20)を機能さ
せ、エミュレート手段(S40)により直接算出された
空調制御量と算出手段(10)により算出された空調制
御量とを選択し、選択された空調制御量に基づいて教師
データの良否を評価するようにコンピュータ(20)を
機能させることを特徴とする。これにより、請求項2に
記載の発明の効果と同様の効果をコンピュータに発揮さ
せることができる。
【0027】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。
【0029】(第1実施形態)本実施形態は、ニューラ
ルネットワークによって学習制御される空調装置のうち
車両用空調装置に、本発明の教師データの評価方法を適
用したものである。図1は、車両用空調装置に備えられ
た空調用電子制御装置(以下、エアコンECUという)
10および本実施形態の評価方法を行うための汎用コン
ピュータ20等のハード構成を示す模式図であり、前記
車両用空調装置は特開平11−301239号公報に記
載の車両用空調装置と同様のものである。
【0030】このエアコンECU10は、乗員の設定温
度操作等に基づいて学習するニューラルネットワークを
備えており、このニューラルネットワークにより算出さ
れた空調制御量に基づいて車両用空調装置の空調制御を
行うものである。なお、エアコンECU10は、特開平
11−301239号公報に記載のECUと同様のもの
であり、周知のマイクロコンピュータ(空調用コンピュ
ータ)とその周辺回路との組み合わせからなるものであ
る。
【0031】なお、この車両用空調装置には、車室内の
設定温度tsetを設定する温度設定器が設けられてい
る。この温度設定器は車両計器盤の空調操作パネルに設
けられ、手動操作される温度設定手段である。また、車
両用空調装置には、車室内の内気温trを検出する内気
センサと車室外の外気温tamを検出する外気センサが
設けられ、さらに、車室内への日射量tsを検出する日
射センサ、エバポレータの冷却温度(吹出空気温度)t
eを検出するエバポレータ温度センサ、およびヒータコ
アに流入する温水の温度Twを検出する水温センサが設
けられている。
【0032】そして、エアコンECU10は、温度設定
信号tset、内気温センサ信号tr、および外気温セ
ンサ信号tamを入力とし、ニューラルネットワークに
より目標吹出温度TAOを算出する算出手段として機能
する。
【0033】次に、ニューラルネットワークの概要につ
いて簡単に説明すると、ニューラルネットワークは、あ
る入力信号(例えば、tset、tam、tr)を与え
たときに、その出力が、予め設定された所望の値(教師
データ)になるように、ニューラルネットワークの結合
係数(シナプス荷重)を修正するという誤差逆伝播学習
機能(バックプロパーゲーション機能)を備えた階層構
造のネットワークである。
【0034】そして、教師データを変更した場合は、再
び、ある入力信号に対する出力が変更後の教師データと
なるように、繰り返し「学習」させることにより、結合
係数(シナプス荷重)を修正する。つまり、多量のデー
タ(教師データ)からその相関関数(結合係数)を自動
生成する特徴を持っている。
【0035】ところで、このような学習制御機能を有す
る車両用空調装置では、空調装置を市場に出荷する前段
階において、数万点〜数十万点からなる教師データによ
りニューラルネットワークを学習させて、ニューラルネ
ットワークの結合係数を予め初期設定しておくといった
チューニング作業が必要となる。ここで、上記教師デー
タに不具合があると、空調装置の作動に対する乗員の温
感、音感等の不満が多くなってしまう。
【0036】そこで本実施形態では、図2のフローチャ
ートに示す手順で、教師データの良否を評価しつつチュ
ーニング作業を行っている。
【0037】初めに、所定の教師データに基づいて学習
したニューラルネットワークを用いて空調装置を実際に
作動させる。そして、この作動に対する温感、音感(例
えば送風機の騒音に対する音感)等の評価を、環境条件
(例えば、tam、tr、ts等)や乗員操作(例えば
tset等)の設定毎に行う(空調評価(ステップS1
0))。
【0038】その後、上記評価に基づいて、温感、音感
等の評価に不満があったポイントを抽出し、教師データ
をどのように変更したら不満が解消されるかを検討する
(空調評価結果検討(ステップS20))。そして、汎
用コンピュータ20を用いて、上記検討に基づいて前記
所定の教師データを変更して作成する(教師データ作成
(ステップS30))。なお、図1の符号21は、ステ
ップS30で変更作成された教師データ群を示してお
り、汎用コンピュータ20のディスプレイ(表示装置)
22に表示されている。
【0039】また、この教師データ21の入力値はts
etd、dsetd、tam、trであり、出力値(空
調制御量)はtaodである。ここで、本実施形態の車
両用空調装置は車室内の運転席側と助手席側とを左右独
立に空調可能なものであり、前記tsetdは運転席側
のtset、tsetpは助手席側のtset、tao
dは運転席側の目標吹出温度taoである。そして、d
setdはtsetdとtsetpの差を示している
(dsetd=tsetd−tsetp)。
【0040】ところで、エアコンECU10は、当該車
両に搭載された他のECUと通信線Wにより接続されて
おり、所定の通信プロトコル(例えばCAN)により通
信可能になっている。そして、汎用コンピュータ10に
は通信線Wを接続するための通信線接続用カード22が
備えられており、このカード22に通信線Wを接続する
ことにより、エアコンECU10と汎用コンピュータ2
0とが、上記通信プロトコルで通信可能になっている。
【0041】これにより、ステップS30では、エアコ
ンECU10からtr、tam、ts等のデータを汎用
コンピュータ20に入力し、これらの入力データを用い
て教師データ21を作成することができる。そして、車
両にもともと存在する通信線Wおよび通信プロトコルを
利用することにより、空調用コンピュータのハード改造
を無くすことができる。或いは、このようなハード改造
を最小限に抑えることができる。よって、学習制御空調
装置の設計費のより一層のコストダウンを図ることがで
きる。
【0042】次に、変更作成された教師データ21の入
力値と出力値とをデータ補間(例えば線形補間、最近傍
点補間、キュービック補間等)して最適化関数を計算
し、空調装置作動中の入力値(この場合はtsetd、
dsetd、tam、tr)に対する最適化関数の演算
値を出力値(この場合はtaod)とする(エミュレー
タ組み込み(ステップS40))。
【0043】本実施形態ではデータ補間として線形補間
を採用しており、例えば、教師データ21のうち図1の
下線21aおよび下線21bに示すデータを線形補間す
ると、(167.5+137.5)/2=152.5を
taodとして出力する。従って、本実施形態における
最適化関数を計算する時間は、従来の手番によりニュ
ーラルネットワークを学習させる時間に比べて極めて短
時間で済む。
【0044】なお、汎用コンピュータ10には上記のよ
うにデータ補間して最適化関数を計算するアプリケーシ
ョンソフト(例えばMATLAB)がインストールされ
ている。
【0045】次に、最適化関数の演算値である出力値
(taod)をエアコンECU10に送信し、この送信
された出力値(taod)に基づいて、実際に車両用空
調装置を作動させてみる。そして、通信入出力値、演算
値に不具合がないかを検証する(作動チェック(ステッ
プS50))。
【0046】ここで、このように検証するにあたり、空
調装置の作動が教師データ21のうちいずれの部分のデ
ータに基づくものかを、図1の符号22aに示すように
ディスプレイ22に表示するようにしている。これによ
り、空調内容に不満があった時、教師データが悪いの
か、ニューラルネットワーク以外の制御が悪いのかが判
断しやすくなる。
【0047】次に、空調の再評価を行い、ステップS2
0での不満が軽減されているかを確認する(再空調評価
(ステップS60))。
【0048】なお、入出力値はセンサ信号等をそれぞれ
0〜1に規格化(正規化)されたものであり、実際に出
力された値は、0〜1から逆変換する作業が必要であ
る。例えば、内気センサにより検出される内気温Trの
実際の検出範囲は、通常、0℃〜50℃であり、この検
出値を規格化部で0〜1に割り当て、ニューラルネット
ワークの入力層に入力する。出力層からの出力結果も0
〜1の値が出力されるので、出力変換部において予め設
定された変換マップによってセンサ信号等に対応する実
際の値に逆変換される。
【0049】以上により、本実施形態によれば、ステッ
プS40がエミュレート手段として機能し、教師データ
21を用いて、エアコンECU10に代わって汎用コン
ピュータ20が出力値(tao)を直接算出することが
できる。よって、従来膨大な時間がかかっていた手番
の学習作業を省いて教師データの良否を評価できるとと
もに、時間のかからない簡易な手法で出力値(tao)
を直接算出できるので、教師データの評価日数を短縮す
ることができ、ひいては学習制御空調装置の設計費のコ
ストダウンを図ることができる。
【0050】(第2実施形態)図3は、本実施形態のエ
アコンECU10および汎用コンピュータ20等のハー
ド構成を示す模式図であり、ハード構成は第1実施形態
と同様である。図4は、教師データの良否を評価しつつ
チューニング作業を行う手順を示すフローチャートであ
り、本実施形態では、第1実施形態のステップS40に
示すエミュレート手段の他に、ステップS41に示す学
習手段を備えている。
【0051】そして、ステップS41にてニューラルネ
ットワークの学習を行い、その後、ステップS42にて
学習誤差が許容範囲に収まっているか否かを検証する。
なお、これらのステップS41、S42は、線形補間し
たデータで空調評価中に行うようになっている。また、
ステップS41におけるニューラルネットワークの学習
は、エアコンECU10の余裕処理能力を用いて行うよ
うになっている。
【0052】因みに、本実施形態のエアコンECU10
のCPUでは、浮動小数点演算に比べて固定小数点演算
の演算能力に余裕が生じるため、ステップS41におけ
るニューラルネットワークの学習を固定小数点演算で行
うようにしている。これにより、エアコンECU10の
処理能力を有効に生かすことができる。
【0053】そして、ステップS50にて作動チェック
を行った後、ステップS55にて、教師データの線形補
間で演算するか、結合係数で演算するかを選択する。な
お、この選択は、ディスプレイ22上の符号22bに示
す選択画面で選択できるようになっている。
【0054】以上により本実施形態によれば、エミュレ
ート手段を用いて、まずは時間のかかる結合係数を学習
する手番を省き教師データを直接算出して空調評価する
フェーズと、学習手段を用いて、ニューラルネットワー
ク学習後、流動品と学習誤差まで同等になるよう、結合
係数を使って空調評価するフェーズとを組み合わせるこ
とにより、教師データの評価を短期間でも行えるように
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエアコンECUお
よび汎用コンピュータ等のハード構成を示す模式図であ
る。
【図2】第1実施形態に係る教師データの良否を評価し
つつチューニング作業を行う手順を示すフローチャート
である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るエアコンECUお
よび汎用コンピュータ等のハード構成を示す模式図であ
る。
【図4】第2実施形態に係る教師データの良否を評価し
つつチューニング作業を行う手順を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
10…エアコンECU(算出手段)、10…汎用コンピ
ュータ、S40…エミュレート手段、S41…学習手
段。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニューラルネットワークによって空調制
    御量を算出する算出手段(10)を備え、前記算出され
    た空調制御量に基づいて空調制御を行う学習制御空調装
    置において、前記ニューラルネットワークの結合係数を
    計算するために用いる教師データの評価方法であって、 前記教師データを用いて、前記算出手段(10)に代わ
    って前記空調制御量を直接算出するエミュレート手段
    (S40)を備え、 前記エミュレート手段(S40)により直接算出された
    空調制御量に基づいて前記教師データの良否を評価する
    ことを特徴とする学習制御空調装置の教師データ評価方
    法。
  2. 【請求項2】 ニューラルネットワークによって空調制
    御量を算出する算出手段(10)を備え、前記算出され
    た空調制御量に基づいて空調制御を行う学習制御空調装
    置において、前記ニューラルネットワークの結合係数を
    計算するために用いる教師データの評価方法であって、 前記教師データを用いて、前記算出手段(10)に代わ
    って前記空調制御量を直接算出するエミュレート手段
    (S40)と、 前記結合係数を用いて、前記算出手段(10)に代わっ
    て前記空調制御量を算出する学習手段(S41)とを備
    え、 前記エミュレート手段(S40)により直接算出された
    空調制御量と前記学習手段(S40)により算出された
    空調制御量とを選択し、 前記選択された空調制御量に基づいて前記教師データの
    良否を評価することを特徴とする学習制御空調装置の教
    師データ評価方法。
  3. 【請求項3】 前記エミュレート手段(S40)は、汎
    用コンピュータを用いて行われる手段であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の学習制御空調装置の教
    師データ評価方法。
  4. 【請求項4】 前記学習制御空調装置は、車両に搭載さ
    れた車両用空調装置であり、 前記算出手段(10)は、当該車両に搭載された他のコ
    ンピュータと通信線(W)により接続された空調用コン
    ピュータを用いて行われる手段であり、 前記空調用コンピュータ(10)と前記汎用コンピュー
    タ(20)とが、前記通信線(W)を用いて接続可能に
    なっていることを特徴とする請求項3に記載の学習制御
    空調装置の教師データ評価方法。
  5. 【請求項5】 前記学習制御空調装置は、車両に搭載さ
    れた車両用空調装置であり、 前記算出手段(10)は、当該車両に搭載された他のコ
    ンピュータと所定の通信プロトコルにより通信可能な空
    調用コンピュータを用いて行われる手段であり、 前記空調用コンピュータ(10)と前記汎用コンピュー
    タ(20)とが、前記所定の通信プロトコルにより通信
    可能になっていることを特徴とする請求項3に記載の学
    習制御空調装置の教師データ評価方法。
  6. 【請求項6】 前記エミュレート手段(S40)により
    直接算出された空調制御量に基づいて前記学習制御空調
    装置を作動させ、この作動を検証することにより前記教
    師データの良否を評価するようになっており、 前記学習制御空調装置の作動を検証するにあたり、前記
    学習制御空調装置の作動が前記教師データのうちいずれ
    の部分のデータに基づくものかを、表示可能にしたこと
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の
    学習制御空調装置の教師データ評価方法。
  7. 【請求項7】 前記エミュレート手段(S40)により
    直接算出された空調制御量に基づいて前記学習制御空調
    装置を作動させ、この作動を検証することにより前記教
    師データの良否を評価するようになっており、 前記学習制御空調装置の作動を検証しているときに、前
    記算出手段(10)の余裕処理能力を用いて、前記ニュ
    ーラルネットワークの学習を行うことを特徴とする請求
    項1ないし6のいずれか1つに記載の学習制御空調装置
    の教師データ評価方法。
  8. 【請求項8】 ニューラルネットワークによって空調制
    御量を算出する算出手段(10)を備え、前記算出され
    た空調制御量に基づいて空調制御を行う学習制御空調装
    置において、前記ニューラルネットワークの結合係数を
    計算するために用いる教師データの評価をコンピュータ
    (20)に機能させるためのプログラムであって、 前記教師データを用いて、前記算出手段(10)に代わ
    って前記空調制御量を直接算出するエミュレート手段
    (S40)として前記コンピュータ(20)を機能さ
    せ、 前記エミュレート手段(S40)により直接算出された
    空調制御量に基づいて前記教師データの良否を評価する
    ように前記コンピュータ(20)を機能させることを特
    徴とするプログラム。
  9. 【請求項9】 ニューラルネットワークによって空調制
    御量を算出する算出手段(10)を備え、前記算出され
    た空調制御量に基づいて空調制御を行う学習制御空調装
    置において、前記ニューラルネットワークの結合係数を
    計算するために用いる教師データの評価をコンピュータ
    (20)に機能させるためのプログラムであって、 前記教師データを用いて、前記算出手段(10)に代わ
    って前記空調制御量を直接算出するエミュレート手段
    (S40)として前記コンピュータ(20)を機能さ
    せ、 前記エミュレート手段(S40)により直接算出された
    空調制御量と前記算出手段(10)により算出された空
    調制御量とを選択し、前記選択された空調制御量に基づ
    いて前記教師データの良否を評価するように前記コンピ
    ュータ(20)を機能させることを特徴とするプログラ
    ム。
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