JP2003130948A - 目標追尾装置 - Google Patents

目標追尾装置

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JP2003130948A JP2001327896A JP2001327896A JP2003130948A JP 2003130948 A JP2003130948 A JP 2003130948A JP 2001327896 A JP2001327896 A JP 2001327896A JP 2001327896 A JP2001327896 A JP 2001327896A JP 2003130948 A JP2003130948 A JP 2003130948A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラスタ内の目標数が増えると信頼度を算出
すべき事象の数が爆発的に増加し信頼度算出時の演算負
荷が非常に大きくなるという課題があった。 【解決手段】 各仮説の成立する確率を仮説信頼度とし
て算出する仮説信頼度算出部21と、全クラスタに含ま
れる全航跡に対して、航跡の運動が各運動モデルに合致
する確率をモデル信頼度として算出するモデル信頼度算
出部22と、各航跡がゲート内の各観測ベクトルと相関
するとの仮定の下で、それぞれの運動モデルに従って運
動を行う場合の平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列を
算出する運動モデルごと平滑処理部23と、各航跡に対
して平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列を1つにまと
める平滑統合処理部24などを備えた。 【効果】 高精度な相関性能と高機動目標への追従性能
とを保ったまま、実用的な演算時間で追尾結果を得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、航空機や船舶等
の移動体を追尾対象とし、レーダ等のセンサから得られ
る移動体の位置の観測情報から、移動体の位置、速度等
の運動諸元の真値を推定する目標追尾装置に関するもの
であって、特に、機動力の高い目標に対処し高精度の相
関を行う目標追尾装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】センサによって得られる位置の観測値に
基づいて複数の目標の追尾を行うために、各目標に対す
る前時刻の運動諸元の推定結果より、現時刻における位
置を予測し、さらに各目標に対する現時刻の観測値の存
在期待領域(以後、この領域をゲートと呼ぶ)を算出し
て、上記ゲート内に実際に取得された観測値と各目標と
の対応を判定する相関処理が行われる。
【0003】ここで、実際には、センサから目標の観測
値以外にも誤信号が得られたり、逆に目標の観測に失敗
して目標の観測値が得られなかったりすることがある。
また、複数の目標が密集していると、一つの目標のゲー
ト内に、複数の目標の観測値が得られる場合がある。こ
のような状況においても、各目標を見失うことなく、正
しく追尾を維持していくためには、どの観測値がどの目
標のものであるかの相関処理を精度良く行う必要があ
る。
【0004】また、旋回運動を頻繁に行うような機動力
の高い目標への追従性を高めるためには、N個の運動モ
デルを定義し、各運動モデルに基づく推定値を運動モデ
ルの適合度(モデル信頼度)によって重みをつけて統合
する方式が考えられる。
【0005】このような要求に応えるものとして、例え
ば図6のような目標追尾装置が提案されている。
【0006】従来の目標追尾装置について図面を参照し
ながら説明する。図6は、例えば『小菅義夫、辻道信
吾、”最適クラスタによる旋回多目標用の航跡型MH
T”、計測自動制御学会論文集、Vol.36、No.
5、pp.371−381(2000)』でM3航跡型
MHT(M3=Multiple Maneuver
Model、MHT=Multiple Hypoth
esis Tracking)として示された従来の目
標追尾装置の構成を示す図である。
【0007】図6において、1は移動体の位置を観測す
るセンサである目標観測装置、2は目標追尾装置、3は
ディスプレイ上に目標の航跡を表示し移動体の位置や速
度等の推定値を運用者に示すための航跡表示装置であ
る。
【0008】また、同図において、4は全クラスタに含
まれる全航跡に対して次の観測ベクトル入力時刻におけ
る予測ベクトルと予測誤差共分散行列を算出する予測処
理部、5は全クラスタに含まれる全航跡に対して観測ベ
クトルの存在期待領域であるゲートを算出するゲート算
出部、6は目標観測装置1より入力した観測ベクトル全
体から上記航跡の各々に対しそのゲート内に存在する観
測ベクトルを選択する観測ベクトル選択部、7は観測ベ
クトル選択部6の選択結果と各クラスタに含まれる各航
跡の前時刻までの観測ベクトルの構成に基づいて、クラ
スタの統合や分離を行うことによってクラスタを構成す
るクラスタ構成部、8は観測ベクトル選択部6の出力と
各クラスタ内の前時刻までの仮説の状態から、現時刻の
観測ベクトルに対応した新たな仮説を作成する仮説作成
部である。
【0009】また、図6の目標追尾装置2内において、
9は各クラスタごとに定義されるクラスタ状況データ群
であって、クラスタ状況データ群9内の10はクラスタ
内の各航跡に対する平滑ベクトルと平滑誤差共分散行列
とモデル信頼度の値を格納する平滑諸元ファイル、11
はクラスタ内の各航跡に対して航跡を構成する観測ベク
トルを示した航跡対観測ベクトル対応表、12はクラス
タ内のすべての仮説を示したクラスタ内仮説表、13は
クラスタ内のそれぞれの仮説を構成する航跡を示した仮
説内航跡表である。
【0010】ここで、「航跡」とは、各サンプリング時
刻で得られた観測ベクトルを高々1個選んだ観測ベクト
ルの時系列として定義され、航跡対観測ベクトル対応表
11に記述される。また、「仮説」は、上記航跡の集合
として定義され、仮説内航跡表13に記述される。
【0011】さらに、図6において、14は全クラスタ
に含まれる全航跡に対して、各運動モデルが真であると
の条件の下で、次の観測ベクトル入力時刻における予測
ベクトルと予測誤差共分散行列を算出する運動モデルご
と予測処理部、15は前時刻の仮説信頼度と運動モデル
ごと予測処理部14の出力である予測諸元とクラスタ状
況データ群9からの各航跡と相関する観測ベクトルか
ら、各航跡の運動モデルの信頼度と各仮説の信頼度を算
出するモデル信頼度および仮説信頼度算出部、16は運
動モデルごと予測処理部14の出力である予測諸元とク
ラスタ状況データ群9からの観測ベクトルから、各仮説
が真であり、さらにその仮説内の各航跡が各運動モデル
に合致するとの条件の下で平滑ベクトルと平滑誤差共分
散行列を算出する運動モデルおよび仮説ごと平滑処理
部、17は運動モデルおよび仮説ごと平滑処理部16か
らの運動モデルおよび仮説に基づくの平滑諸元を、モデ
ル信頼度および仮説信頼度算出部15からの運動モデル
および仮説が同時に成り立つ確率で統合して、各航跡に
ついて平滑諸元を1つにまとめる平滑統合処理である。
【0012】またさらに、図6において、18は各クラ
スタ内に複数の仮説がある場合に、最も信頼度の高い仮
説を選択するなどして各追尾目標の位置、速度等の推定
値を決定する表示用航跡決定部である。
【0013】動作を説明する前に、目標追尾装置2に実
装された追尾アルゴリズムの理論的な前提となる運動モ
デルおよび観測モデルについて述べる。
【0014】航跡l(l=1,2,...,L)の運動
モデルを次式で定義する。
【0015】
【数1】
【0016】状態ベクトルの真値は、例えばx−y−z
直交座標系における位置と速度からなる場合、次式のよ
うにかける。なお、Tは行列の転置を意味する。
【0017】
【数2】
【0018】状態ベクトルの推移行列は、次式で与えら
れる。Inはn行n列の単位ベクトルである。
【0019】
【数3】
【0020】駆動雑音ベクトルは、次式を満たす6変量
白色正規分布に従う。
【0021】
【数4】
【0022】定数加速度ベクトルは、以下のようにN個
設定する。これにより運動モデルがN個並列に設定され
る。
【0023】
【数5】
【0024】図7は、定数加速度ベクトルを説明する図
である。
【0025】図7において、Olは航跡lの定数加速度
ベクトルを設定する座標xl−yl−zlの原点であ
る。本座標は、例えば、xl軸方向を航跡lの進行方向
(速度ベクトル方向)、yl軸方向を水平面に平行な面
内で速度ベクトルに垂直で右手方向、zl軸方向を速度
ベクトルに垂直で上向き、航跡lの位置を原点とする。
【0026】さらに、同図において、α1はyl軸正方
向の定数加速度ベクトル(左旋回モデル)、α2はyl
軸負方向の定数加速度ベクトル(右旋回モデル)、α3
はxl軸正方向の定数加速度ベクトル(加速モデル)、
α4はxl軸負方向の定数加速度ベクトル(減速モデ
ル)、α5はzl軸正方向の定数加速度ベクトル(上昇
モデル)、α6はzl軸負方向の定数加速度ベクトル
(下降モデル)である。この他に、加速度0の定数加速
度ベクトルα7(等速直線運動モデル)を考えた運動モ
デルの場合モデル数Nは7となる。
【0027】定数加速度ベクトルの変換行列Γは、次式
のように表す。Fl kは定数加速度ベクトルを設定した座
標系からx−y−z直交座標系への変換行列である。
【0028】
【数6】
【0029】サンプリング時刻tkにおいて、式(8)
が真である(航跡lの運動モデルがalである)との仮
説を式(9)で表す。
【0030】
【数7】
【0031】なお、L個の全航跡に対する運動モデルの
仮説を次式で表す。
【0032】
【数8】
【0033】運動モデルの推移にマルコフ性を仮定す
る。すなわち、サンプリング時刻tkにおける運動モデ
ルは、サンプリング時刻tk-1の運動モデルにより決ま
り、サンプリング時刻tk-2までの運動モデルには依存
しないと仮定する。航跡lの運動モデルの推移確率を次
の式(11)の意味で設定する。また、航跡全体に対す
る運動モデルの推移確率を次の式(12)で表す。
【0034】
【数9】
【0035】運動モデルは、航跡間で独立、すなわち、
次式が成立するとする。
【0036】
【数10】
【0037】目標観測装置1による、航跡lよりの探知
データである観測ベクトルを表現した観測モデルを次式
で定義する。なお、観測ベクトルは、時刻tkにおい
て、一般的には複数個(j=1,2,...)得られる
とする。
【0038】
【数11】
【0039】観測雑音ベクトルは、次式を満たす3変量
白色正規分布に従う。
【0040】
【数12】
【0041】時刻tkまでに得られた観測ベクトル全体
の集合をZkと表す。MkをZkに対応する時刻tkまでの
観測ベクトル数の情報とする。
【0042】なお、新目標および誤信号(クラッタなど
の追尾目標以外からの信号)は、空間に一様分布し、新
目標及び誤信号から得られる観測ベクトルの個数は、ポ
アソン分布に従うとし、時刻tkにおける単位体積あた
りの平均をそれぞれβk NT、β k FTと設定する。
【0043】つぎに、従来の目標追尾装置の動作につい
て図面を参照しながら説明する。
【0044】時刻tkにおいて、目標観測装置1から観
測ベクトル k j(j=1,2,...)が入力される
と、予測処理部4がクラスタ状況データ群9の平滑諸元
ファイル10よりすべての航跡に対する前時刻tk-1
平滑ベクトルと平滑誤差共分散行列とモデル信頼度を読
み出し、次式に従って、各航跡lの現時刻tkに対する
予測ベクトルと予測誤差共分散行列を算出する。
【0045】
【数13】
【0046】次に、ゲート算出部5が、各航跡の上記予
測ベクトルと予測誤差共分散行列を入力とし、また目標
観測装置1による時刻tkの観測ベクトルの観測誤差共
分散行列を設定して、各航跡対応の観測ベクトルの存在
期待領域であるゲートを算出する。
【0047】
【数14】
【0048】次に、観測ベクトル選択部6が、各航跡ご
とにその航跡のゲート内に存在するすべての観測ベクト
ルを選びだすことにより、各航跡に相関可能な観測ベク
トルを決定する。すなわち、各航跡lに対して次式を満
たす観測ベクトルを選択する。
【0049】
【数15】
【0050】次に、クラスタ作成部7では、上記観測ベ
クトル選択部6より送られてくる選択結果と前時刻まで
に作成された航跡(既存航跡と呼ぶ)を基に、まず、航
跡を更新する。すなわち、既存航跡と選択結果であるゲ
ート内に得られた各観測ベクトルの組み合わせにより既
存航跡を更新し、また、観測ベクトルを現時刻で新たに
現れた目標と見なした新航跡も作成する。なお、新航跡
も次時刻では既存航跡として扱われる。
【0051】クラスタ作成部7では、さらに、以下のク
ラスタの定義に従って既存クラスタの再構成および新ク
ラスタの作成を行う。すなわち、次に示す2つの基準
(A)及び(B)に従い、全航跡を複数の集合に分割し
てこの各集合をクラスタと呼ぶ。クラスタ作成結果は、
クラスタ状況データ群9に反映させる。
【0052】(A)航跡T1と航跡T2が、過去から現
時刻に至るまで少なくとも1個の観測ベクトルを共有す
る場合、航跡T1と航跡T2は同一クラスタとする。
【0053】(B)航跡T1と航跡T2が同一クラスタ
で、かつ航跡T2と航跡T3が同一クラスタの場合、航
跡T1と航跡T3は同一クラスタである。
【0054】なお、クラスタに分けられた航跡単位で独
立に以後の処理を実行することができる。現時刻tkに
おいて、あるクラスタ内の全航跡(L個とする)に対し
て観測ベクトル選択部6で選択された観測ベクトルの集
合を次のように表す。
【0055】
【数16】
【0056】次に、仮説作成部8が、各クラスタ内の前
時刻の仮説を現時刻の観測ベクトルに対応した新たな仮
説に更新するための処理を行う。現時刻の仮説は前時刻
の仮説を拡張することによってできる。一般に、前時刻
の1つの仮説から複数の仮説が作成される。
【0057】まず、前時刻の仮説Xk-1 , rに含まれる全
航跡と、観測ベクトル選択部6で得られたこれらの航跡
と相関の可能性のある観測ベクトルの選択結果を用い
て、前記選択された観測ベクトルに対して、それぞれ新
航跡であるか誤信号であるか相関の可能性のある既存航
跡であるかのいずれかを割り当てた相関仮説Hk s r(s
=1,2,...)を可能な限り作成する。このとき、
相関仮説では1つの既存航跡には高々1つの相関可能性
のある観測ベクトルが割り当てられるようにする。
【0058】次に、仮説作成部8は、前時刻の仮説X
k-1 , rとXk-1 , rから作成した相関仮説Hk s rとを組み合
わせて拡張し、現時刻の仮説Xk , iを作成する。この結
果は、クラスタ状況データ群9に反映される。
【0059】このように、この目標追尾装置2では、各
仮説が次の時刻でさらに複数の仮説に拡張されていき、
仮説の数が次第に増大していく。ただし、各時刻で成立
確率(信頼度)の低い仮説を削除することで装置全体の
処理規模を一定の範囲に保つことも可能である。
【0060】次に、運動モデルごと予測処理部14が、
クラスタ状況データ群9の平滑諸元ファイル10より、
すべての航跡に対する前時刻tk-1の平滑ベクトルと平
滑誤差共分散行列とモデル信頼度を読み出し、次式に従
って、現時刻tkに対する各航跡の各運動モデルに基づ
く予測ベクトルと予測誤差共分散行列を算出する。
【0061】
【数17】
【0062】モデル信頼度および仮説信頼度算出部15
において、運動モデルごと予測処理部14から運動モデ
ルに基づく予測ベクトルと予測誤差共分散行列、クラス
タ状況データ群9から各クラスタ内の仮説情報、および
平滑諸元ファイル10から各航跡lの前時刻tk-1のモ
デル信頼度を入力として、時刻tkまでの観測情報に基
づいた、クラスタ内の仮説Xk , iと全航跡の運動モデル
仮説Ψk , a、Ψk-1 , bが同時に成り立つ確率を次式で算出
する。
【0063】
【数18】
【0064】続いて、上記信頼度を用いて以下の信頼度
を算出する。
【0065】
【数19】
【0066】モデル信頼度および仮説信頼度算出部15
は、上記各種信頼度を算出後、各仮説の仮説信頼度をク
ラスタ状況データ群9のクラスタ内仮説表12に記録
し、各航跡のモデル信頼度をクラスタ状況データ群9の
平滑諸元ファイル10に記録する。
【0067】次に、運動モデルおよび仮説ごと平滑処理
部16において、クラスタ状況データ群9の航跡対観測
ベクトル対応表11より航跡lの現時刻tkにおける観
測ベクトルと、運動モデルごと予測処理部14より航跡
lの運動モデルに基づく予測ベクトルおよび予測誤差共
分散行列を入力し、航跡lの仮説および運動モデルに基
づく平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列を次式に従い算
出する。
【0068】
【数20】
【0069】次に、平滑統合処理部17において、運動
モデルおよび仮説ごと平滑処理部16より仮説および運
動モデルに基づく平滑ベクトルと平滑誤差共分散行列を
入力し、モデル信頼度および仮説信頼度算出部15より
仮説および各航跡の運動モデルが真である確率を入力
し、各航跡の平滑ベクトルおよび平滑誤差共分散行列を
次式に従い算出する。算出された平滑ベクトルおよび平
滑誤差共分散行列は、クラスタ状況データ群9の平滑諸
元ファイル10に記録される。
【0070】
【数21】
【0071】次に、表示用航跡決定部18が、クラスタ
状況データ群9のクラスタ内仮説表12に記録されてい
る仮説信頼度を見て、最も仮説信頼度の高い仮説を採用
することを決定し、その仮説内の航跡の平滑諸元を航跡
表示装置3に出力する。
【0072】そして、航跡表示装置3は、入力された平
滑諸元をディスプレイに出力する。
【0073】目標観測装置1で観測ベクトルが得られる
たびに、上記一連の動作を追尾終了まで繰り返す。
【0074】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
目標追尾装置では、モデル信頼度および仮説信頼度算出
部15において相関仮説と各航跡の運動モデルが同時に
成り立つ確率(信頼度)を全仮説および各航跡のとりう
る運動モデルのすべての組み合わせに対して算出してい
るため、クラスタ内の目標数が増えると上記信頼度を算
出すべき事象の数が爆発的に増加し信頼度算出時の演算
負荷が非常に大きくなるという問題点があった。
【0075】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたもので、機動性の高い目標への追従性能と
精度の高い相関性能とを、実用的な演算負荷で実現する
ことができる目標追尾装置を得ることを目的とする。
【0076】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る目標追尾装置は、クラスタ毎に定義され、クラスタ内
の各航跡に対する平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列、
及びモデル信頼度の値を格納する平滑諸元ファイル、ク
ラスタ内の各航跡に対して航跡を構成する観測ベクトル
を示した航跡対観測ベクトル対応表、クラスタ内の全て
の仮説及び仮説信頼度を示したクラスタ内仮説表、並び
にクラスタ内のそれぞれの仮説を構成する航跡を示した
仮説内航跡表を有するクラスタ状況データ群と、前記平
滑諸元ファイルの平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列、
及びモデル信頼度に基づいて、全クラスタに含まれる全
航跡に対して次の観測ベクトル入力時刻における予測ベ
クトル及び予測誤差共分散行列を算出する予測処理手段
と、前記算出された予測ベクトル及び予測誤差共分散行
列に基づいて、全クラスタに含まれる全航跡に対して観
測ベクトルの存在期待領域であるゲートを算出するゲー
ト算出手段と、観測された観測ベクトル全体から前記航
跡の各々に対し前記算出されたゲート内に存在する観測
ベクトルを選択する観測ベクトル選択手段と、前記観測
ベクトル選択手段による選択結果、及び各クラスタに含
まれる各航跡の前時刻までの観測ベクトルの構成に基づ
いて、前記航跡対観測ベクトル対応表を更新し、クラス
タの統合、分離を行うことによってクラスタを構成する
クラスタ作成手段と、前記観測ベクトル選択手段による
選択結果、及び各クラスタ内の前時刻までの仮説の状態
に基づいて、現時刻の観測ベクトルに対応した新たな仮
説を作成し、前記クラスタ内仮説表、及び前記仮説内航
跡表を更新する仮説作成手段と、前記ゲート算出手段か
らのゲート中心位置及び残差共分散行列、前記航跡対観
測ベクトル対応表の各航跡のゲート内観測ベクトル、並
びに前記クラスタ内仮説表の前時刻における仮説信頼度
に基づいて、各仮説の成立する確率を仮説信頼度として
算出して前記クラスタ内仮説表を更新する仮説信頼度算
出手段と、前記平滑諸元ファイルの平滑ベクトル、平滑
誤差共分散行列、及びモデル信頼度に基づいて、全クラ
スタに含まれる全航跡に対して、あらかじめ設定した各
運動モデルが真であるとの条件の下で、次の観測ベクト
ル入力時刻における運動モデルに基づいた予測ベクトル
及び予測誤差共分散行列を算出する運動モデルごと予測
処理手段と、前記運動モデルごと予測処理手段からの各
航跡の運動モデルに基づく予測ベクトル及び予測誤差共
分散行列、前記平滑諸元ファイルの前時刻における各航
跡のモデル信頼度、並びに前記航跡対観測ベクトル対応
表の各航跡のゲート内観測ベクトルに基づいて、全クラ
スタに含まれる全航跡に対して、航跡の運動が各運動モ
デルに合致する確率をモデル信頼度として算出して前記
平滑諸元ファイルを更新するモデル信頼度算出手段と、
前記運動モデルごと予測処理手段からの各航跡の運動モ
デルに基づく予測ベクトル及び予測誤差共分散行列、並
びに前記航跡対観測ベクトル対応表の各航跡のゲート内
観測ベクトルに基づいて、各航跡がゲート内の各観測ベ
クトルと相関するとの仮定の下で、それぞれの運動モデ
ルに従って運動を行う場合の平滑ベクトル及び平滑誤差
共分散行列を算出する運動モデルごと平滑処理手段と、
前記予測処理手段からの予測ベクトル及び予測誤差共分
散行列、前記モデル信頼度算出手段からのモデル信頼
度、並びに前記運動モデルごと平滑処理手段からの運動
モデルごとの平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列に基
づいて、各航跡に対して平滑ベクトル及び平滑誤差共分
散行列を1つにまとめて前記平滑諸元ファイルを更新す
る平滑統合処理手段と、各クラスタ内に複数の仮説があ
る場合に、前記クラスタ内仮説表の仮説信頼度に基づい
て最も信頼度の高い仮説を選択し、前記最も信頼度の高
い仮説内の航跡の平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列
を出力する表示用航跡決定手段とを備えたものである。
【0077】また、この発明の請求項2に係る目標追尾
装置は、前記運動モデルごと平滑処理手段を削除し、前
記平滑統合処理手段は、前記運動モデルごと平滑処理手
段からの運動モデルごとの平滑ベクトル及び平滑誤差共
分散行列の代わりに、前記運動モデルごと予測処理手段
からの運動モデルに基づく予測誤差共分散行列、並びに
前記平滑諸元ファイルの前時刻における平滑ベクトル及
び平滑誤差共分散行列を利用して、直接現時刻の平滑ベ
クトル及び平滑誤差共分散行列を算出するものである。
【0078】また、この発明の請求項3に係る目標追尾
装置は、前記予測処理手段による予測処理を行う前に、
前記航跡対観測ベクトル対応表に基づいて、追尾初期状
態にある航跡に対しては運動モデル数を1個、追尾維持
状態にある航跡に対しては運動モデル数をN個に切り替
える初期追尾判定手段をさらに備えたものである。
【0079】また、この発明の請求項4に係る目標追尾
装置は、観測雑音に乱されて前記算出されたモデル信頼
度の精度が劣化していると判断する場合には前記算出さ
れたモデル信頼度を修正して前記平滑諸元ファイルを更
新するモデル信頼度修正手段をさらに備え、前記平滑統
合処理手段は、前記モデル信頼度算出手段からのモデル
信頼度の代わりに、前記モデル信頼度修正手段からの修
正されたモデル信頼度を利用するものである。
【0080】また、この発明の請求項5に係る目標追尾
装置は、あらかじめ与えられた各目標の位置、速度の初
期推定値に基づいて、各目標ごとのクラスタを設置し前
記クラスタ状況データ群の初期値を設定する初期値設定
手段をさらに備え、前記クラスタ作成部及び前記仮説作
成部において新目標の発生を考慮しないようにしたもの
である。
【0081】さらに、この発明の請求項6に係る目標追
尾装置は、前記表示用航跡決定手段の代わりに、前記平
滑諸元ファイルからの各航跡の平滑ベクトル、平滑誤差
共分散行列、及びモデル信頼度、並びに前記クラスタ内
仮説表からの仮説信頼度に基づいて、クラスタごとに仮
説を1つに統合し、追尾目標に対して1つの統合された
平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列、及びモデル信頼度
を算出する仮説統合手段と、各クラスタごとに前記航跡
対観測ベクトル対応表を既存航跡の初期値のみに戻し、
前記平滑諸元ファイルの内容は前記仮説統合部からの既
存航跡に対する平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列、及
びモデル信頼度で置き換え、前記統合された1つの仮説
のみを持つように前記クラスタ内仮説表及び前記仮説内
航跡表を更新する統合仮説設定手段を備えたものであ
る。
【0082】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の実施の
形態1に係る目標追尾装置について図面を参照しながら
説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る目標
追尾装置の構成を示す図である。なお、各図中、同一符
号は同一又は相当部分を示す。すなわち、従来例を示す
図6と同様の構成部分は同じ符合を付してある。
【0083】図1において、1は移動体の位置を観測す
るセンサである目標観測装置、20は目標追尾装置、3
はディスプレイ上に目標の航跡を表示し移動体の位置や
速度等の推定値を運用者に示すための航跡表示装置であ
る。
【0084】また、同図において、4は全クラスタに含
まれる全航跡に対して次の観測ベクトル入力時刻におけ
る予測ベクトルと予測誤差共分散行列を算出する予測処
理部(予測処理手段)、5は全クラスタに含まれる全航
跡に対して観測ベクトルの存在期待領域であるゲートを
算出するゲート算出部(ゲート算出手段)、6は目標観
測装置1より入力した観測ベクトル全体から上記航跡の
各々に対しそのゲート内に存在する観測ベクトルを選択
する観測ベクトル選択部(観測ベクトル選択手段)であ
る。
【0085】また、同図において、7は観測ベクトル選
択部7の選択結果と各クラスタに含まれる各航跡の前時
刻までの観測ベクトルの構成に基づいて、クラスタの統
合や分離を行うことによってクラスタを構成するクラス
タ作成部(クラスタ作成手段)、8は観測ベクトル選択
部6の出力と各クラスタ内の前時刻までの仮説の状態か
ら、現時刻の観測ベクトルに対応した新たな仮説を作成
する仮説作成部(仮説作成手段)である。
【0086】また、図1の目標追尾装置20内におい
て、9は各クラスタごとに定義されるクラスタ状況デー
タ群であって、クラスタ状況データ群9内の10はクラ
スタ内の各航跡に対する「平滑ベクトル」と「平滑誤差
共分散行列」と「モデル信頼度の値」を格納する平滑諸
元ファイル、11はクラスタ内の各航跡に対して航跡を
構成する観測ベクトルを示した航跡対観測ベクトル対応
表、12はクラスタ内のすべての仮説を示したクラスタ
内仮説表、13はクラスタ内のそれぞれの仮説を構成す
る航跡を示した仮説内航跡表である。
【0087】また、図1において、14は全クラスタに
含まれる全航跡に対して、各運動モデルが真であるとの
条件の下で、次の観測ベクトル入力時刻における予測ベ
クトルと予測誤差共分散行列を算出する運動モデルごと
予測処理部(運動モデルごと予測処理手段)、18は各
クラスタ内に複数の仮説がある場合に、最も信頼度の高
い仮説を選択するなどして各追尾目標の位置、速度等の
推定値を決定する表示用航跡決定部(表示用航跡決定手
段)である。
【0088】さらに、図1において、21はゲート算出
部5からゲート中心位置と残差共分散行列、クラスタ状
況データ群9からの各航跡のゲート内観測ベクトルおよ
び前時刻における仮説信頼度を入力とし、各仮説の成立
する確率を仮説信頼度として算出する仮説信頼度算出部
(仮説信頼度算出手段)である。
【0089】さらに、同図において、22は全クラスタ
に含まれる全航跡に対して、クラスタ状況データ群9か
らの前時刻における各航跡のモデル信頼度と各航跡のゲ
ート内観測ベクトルと、運動モデルごと予測処理部14
から各航跡の運動モデルごとの予測ベクトルおよび予測
誤差共分散行列とを利用して、航跡の運動が各運動モデ
ルに合致する確率をモデル信頼度として算出するモデル
信頼度算出部(モデル信頼度算出手段)である。
【0090】さらに、同図において、23は運動モデル
ごと予測処理部14からの各航跡が各運動モデルに従う
場合の運動モデルごと予測諸元と、クラスタ状況データ
群9からの各航跡のゲート内観測ベクトルから、各航跡
がゲート内の各観測ベクトルと相関するとの仮定の下
で、それぞれの運動モデルに従って運動を行う場合の平
滑ベクトルおよび平滑誤差共分散行列を算出する運動モ
デルごと平滑処理部(運動モデルごと平滑処理手段)で
ある。
【0091】さらに、同図において、24は運動モデル
ごと平滑処理部23からの運動モデルごとの平滑諸元
を、モデル信頼度算出部22からのモデル信頼度で重み
をつけて統合することで、各航跡について平滑諸元を1
つにまとめる平滑統合処理部(平滑統合処理手段)であ
る。
【0092】つぎに、この実施の形態1に係る目標追尾
装置の動作について図面を参照しながら説明する。
【0093】運動モデルおよび観測モデルは、従来例と
同じ設定を使用する。時刻tkにおいて、目標観測装置
1から観測ベクトル k,j(j=1,2,...)が入
力されると、予測処理部4がクラスタ状況データ群9の
平滑諸元ファイル10よりすべての航跡に対する前時刻
k-1の平滑ベクトルと平滑誤差共分散行列とモデル信
頼度を読み出し、次式に従って、各航跡lの現時刻tk
に対する予測ベクトルと予測誤差共分散行列を算出す
る。
【0094】
【数22】
【0095】次に、ゲート算出部5が、各航跡の上記予
測ベクトルと予測誤差共分散行列を入力とし、また目標
観測装置1による時刻tkの観測ベクトルの観測誤差共
分散行列を設定して、各航跡対応の観測ベクトルの存在
期待領域であるゲートを算出する。
【0096】
【数23】
【0097】次に、観測ベクトル選択部6が、各航跡ご
とにその航跡のゲート内に存在するすべての観測ベクト
ルを選びだすことにより、各航跡に相関可能な観測ベク
トルを決定する。すなわち、各航跡lに対して次式を満
たす観測ベクトルを選択する。
【0098】
【数24】
【0099】次に、クラスタ作成部7では、観測ベクト
ル選択部6より送られてくる選択結果と前時刻までに作
成された航跡(既存航跡と呼ぶ)を基に、まず、航跡を
更新する。すなわち、既存航跡と選択結果であるゲート
内に得られた各観測ベクトルの組み合わせにより既存航
跡を更新し、また、観測ベクトルを現時刻で新たに現れ
た目標と見なした新航跡も作成する。なお、新航跡も次
時刻では既存航跡として扱われる。ここでは、既存航跡
に対し各時刻のゲート内から高々1個の観測ベクトルを
選択していくことによって構成される観測ベクトルの時
系列データを航跡と呼ぶ。ある時刻より0個の観測ベク
トルを選択する場合は、その時刻で目標の観測ベクトル
が探知されなかったことを想定する。この発明では、各
目標に対して一般に複数の航跡が作成される。
【0100】例えば、時刻t2において航跡更新前に航
跡対観測ベクトル対応表11が、 ・航跡T1「 1,1」、 ・航跡T2「 1,2」 で、各航跡のゲート内観測ベクトルが、 ・航跡T1のゲート内観測ベクトル: 2,1 2,2、 ・航跡T2のゲート内観測ベクトル: 2,2 2,3
2,4 のとき、航跡更新後の航跡対観測ベクトル対応表11に
は、以下の11航跡が記録されている。 ・航跡T11「 1,1 2,1」、 ・航跡T12「 1,1 2,2」、 ・航跡T13「 1,1」、 ・航跡T21「 1,2 2,2」、 ・航跡T22「 1,2 2,3」、 ・航跡T23「 1,2 2,4」、 ・航跡T24「 1,2」、 ・航跡T31「 2,1」、 ・航跡T32「 2,2」、 ・航跡T33「 2,3」、 ・航跡T34「 2,4」。
【0101】クラスタ作成部7では、さらに、以下のク
ラスタの定義に従って既存クラスタの再構成および新ク
ラスタの作成を行う。すなわち、次に示す2つの基準
(A)及び(B)に従い、全航跡を複数の集合に分割し
て、この各集合をクラスタと呼ぶ。クラスタ作成結果
は、クラスタ状況データ群9に反映させる。
【0102】(A)航跡T1と航跡T2が、過去から現
時刻に至るまで少なくとも1個の観測ベクトルを共有す
る場合、航跡T1と航跡T2は同一クラスタとする。
【0103】(B)航跡T1と航跡T2が同一クラスタ
で、かつ航跡T2と航跡T3が同一クラスタの場合、航
跡T1と航跡T3は同一クラスタである。例えば、上記
航跡T11〜T34の11航跡は、すべて同一クラスタ
に含まれる。
【0104】なお、クラスタに分けられた航跡単位で独
立に以後の処理を実行することができる。このとき、現
時刻tkにおいて、あるクラスタ内の全航跡(L個とす
る)に対して観測ベクトル選択部6で選択された観測ベ
クトルの集合を次のように表す。
【0105】
【数25】
【0106】次に、仮説作成部8が、各クラスタ内の前
時刻の仮説を現時刻の観測ベクトルに対応した新たな仮
説に更新するための処理を行う。現時刻の仮説は、前時
刻の仮説を拡張することによってできる。一般に、前時
刻の1つの仮説から複数の仮説が作成される。
【0107】まず、前時刻の仮説Xk-1,rに含まれる全
航跡と、観測ベクトル選択部6で得られたこれらの航跡
と相関の可能性のある観測ベクトルの選択結果を用い
て、前記選択された観測ベクトルに対して、それぞれ新
航跡であるか誤信号であるか相関の可能性のある既存航
跡であるかのいずれかを割り当てた相関仮説Hk,s r(s
=1,2,...)をすべて作成する。このとき、相関
仮説では1つの既存航跡には高々1つの相関可能性のあ
る観測ベクトルが割り当てられるようにする。
【0108】次に、仮説作成部8は、前時刻の仮説X
k-1,rとXk-1,rから作成した相関仮説Hk,s rとを組み合
わせて拡張し、現時刻の仮説Xk,iを作成する。このと
き、仮説に含まれる航跡は、相関仮説において探知され
た既存航跡については既存航跡と相関観測ベクトルより
更新された航跡、探知されなかった既存航跡は既存航跡
そのもの、さらに、相関仮説に含まれる新航跡となる。
この結果はクラスタ状況データ群9に反映される。
【0109】このように、この目標追尾装置20では、
各仮説が次の時刻でさらに複数の仮説に拡張されてい
き、仮説の数が次第に増大していく。ただし、各時刻で
成立確率(信頼度)の低い仮説を削除することで装置全
体の処理規模を一定の範囲に保つことも可能である。
【0110】仮説信頼度算出部21において、クラスタ
状況データ群9から各クラスタ内の仮説情報と、ゲート
算出部5より各航跡の予測位置および残差共分散行列を
入力とし、クラスタ内の仮説Xk,i(i=1,
2,...,Ik)が成り立つ確率(仮説信頼度)を次
式で算出する。
【0111】
【数26】
【0112】上記算出された仮説信頼度は、クラスタ状
況データ群9のクラスタ内仮説表12に記録される。
【0113】次に、運動モデルごと予測処理部14が、
クラスタ状況データ群9の平滑諸元ファイル10より、
すべての航跡に対する前時刻tk-1の平滑ベクトルと平
滑誤差共分散行列とモデル信頼度を読み出し、次式に従
って、現時刻tkに対する各航跡の各運動モデルに基づ
く予測ベクトルと予測誤差共分散行列を算出する。
【0114】
【数27】
【0115】モデル信頼度算出部22は、運動モデルご
と予測処理部14から各運動モデルに基づく予測ベクト
ルと予測誤差共分散行列、クラスタ状況データ群9の平
滑諸元ファイル10から各航跡の前時刻tk-1でのモデ
ル信頼度を入力として、観測ベクトル k,jが航跡lよ
り探知されるとの仮説Xl k,jが成り立つとの条件の下で
現時刻tkのモデル信頼度を算出する。
【0116】
【数28】
【0117】上記算出した観測ベクトルと航跡との仮説
の下でのモデル信頼度は、平滑統合処理部24に出力さ
れ、また、クラスタ状況データ群9の平滑諸元ファイル
10に既存航跡lと観測ベクトル k,jにより更新され
た航跡のモデル信頼度として記録される。
【0118】次に、運動モデルごと平滑処理部23が、
運動モデルごと予測処理部14から各航跡の各運動モデ
ルに基づいた予測ベクトルおよび予測誤差共分散行列
と、クラスタ状況データ群9の航跡対観測ベクトル対応
表11より現時刻で前記航跡と相関する観測ベクトルと
を入力とし、前記観測ベクトルが前記航跡から探知され
るとの仮説Xl k,jごとに、各運動モデルに基づくゲイン
行列、平滑ベクトルおよび平滑誤差共分散行列を次式に
より算出する。
【0119】
【数29】
【0120】次に、平滑統合処理部24が、モデル信頼
度算出部22より仮説Xl k,jの下でのモデル信頼度と、
運動モデルごと平滑処理部23より仮説Xl k,jの下での
各運動モデルに基づく平滑ベクトルおよび平滑誤差共分
散行列と、予測処理部4より予測ベクトルおよび予測誤
差共分散行列を入力として、既存航跡lを観測ベクトル
k,jにより更新した航跡の平滑ベクトルおよび平滑誤
差共分散行列を次式により算出する。
【0121】
【数30】
【0122】上記算出された平滑ベクトルおよび平滑誤
差共分散行列は、既存航跡lを観測ベクトル k,jによ
り更新した航跡の平滑諸元として、クラスタ状況データ
群9の平滑諸元ファイル10に記録される。
【0123】次に、表示用航跡決定部18が、クラスタ
状況データ群9のクラスタ内仮説表12に記録されてい
る仮説信頼度を見て、最も仮説信頼度の高い仮説を採用
することを決定し、その仮説内の航跡の平滑諸元を航跡
表示装置3に出力する。
【0124】そして、航跡表示装置3は、入力された平
滑諸元をディスプレイに出力する。
【0125】目標観測装置1で観測ベクトルが得られる
たびに、上記一連の動作を追尾終了まで繰り返す。
【0126】以上説明した本発明の実施の形態1の目標
追尾装置によれば、モデル信頼度と仮説信頼度を別々に
算出するようにしたので、高精度な相関性能と高機動目
標への追従性能とを保ったまま、実用的な演算時間で追
尾結果を得ることが可能である。
【0127】実施の形態2.この発明の実施の形態2に
係る目標追尾装置について図面を参照しながら説明す
る。図2は、この発明の実施の形態2に係る目標追尾装
置の構成を示す図である。
【0128】図2において、上記実施の形態1の図1と
同様の構成部分は、同じ符合を付して、再度の説明を省
略する。30は本実施の形態2の目標追尾装置、31は
前時刻tk-1における平滑諸元と運動モデル信頼度より
各航跡の現時刻tkの平滑諸元を算出する平滑統合処理
部(平滑統合処理手段)である。
【0129】つぎに、この実施の形態2に係る目標追尾
装置の動作について図面を参照しながら説明する。
【0130】上記実施の形態1との違いは、運動モデル
ごと平滑処理が存在せず、平滑統合処理部31による平
滑統合処理が異なるところなので、平滑統合処理部31
の動作についてのみ説明する。
【0131】平滑統合処理部31は、運動モデルごと予
測処理部14より時刻tkにおける運動モデルに基づく
予測誤差共分散行列、クラスタ状況データ群9の平滑諸
元ファイル10より前時刻tkにおける平滑ベクトルお
よび平滑誤差共分散行列、モデル信頼度算出部22より
観測ベクトルが航跡lより探知されるとの条件の下での
モデル信頼度を入力とし、既存航跡lを観測ベクトル
k,jで更新した航跡の平滑ベクトルおよび平滑誤差共分
散行列を次式にしたがって算出する。
【0132】
【数31】
【0133】上記算出した平滑ベクトルおよび平滑誤差
共分散行列はクラスタ状況データ群9の平滑諸元ファイ
ル10に記録される。
【0134】以上説明した本発明の実施の形態2の目標
追尾装置によれば、運動モデルごと平滑処理部を省略
し、平滑統合処理部31において平滑ベクトルと平滑誤
差共分散行列を直接計算するようにしたので、追尾処理
の演算時間が更に短縮される効果がある。
【0135】実施の形態3.この発明の実施の形態3に
係る目標追尾装置について図面を参照しながら説明す
る。図3は、この発明の実施の形態3に係る目標追尾装
置の構成を示す図である。
【0136】図3において、上記実施の形態2の図2と
同様の構成部分は、同じ符合を付して、再度の説明を省
略する。40は本実施の形態3の目標追尾装置、41は
クラスタ状況データ群9を参照して、追尾の初期状態に
ある航跡に対して運動モデルを等速直線運動モデルのみ
に限定する機能を持つ初期追尾判定部(初期追尾判定手
段)である。
【0137】つぎに、この実施の形態3に係る目標追尾
装置の動作について図面を参照しながら説明する。
【0138】上記実施の形態2との違いは、初期追尾判
定部41を持つという部分のみであるので、初期追尾判
定部41の動作についてのみ説明する。なお、初期追尾
判定部41は、上記実施の形態1にも適用できる。
【0139】時刻tkにおいて、目標観測装置1から観
測ベクトル k,j(j=1,2,...)が入力された
あと、予測処理部4による予測処理を行う前に初期追尾
判定部41により初期追尾判定を行う。
【0140】この初期追尾判定は、クラスタ状況データ
群9の航跡対観測ベクトル対応表11において航跡を構
成する観測ベクトル数があるしきい値以下である場合
に、この航跡を追尾初期段階であると判定する。さら
に、追尾初期段階と判定した航跡について、平滑諸元フ
ァイル10に記録されているモデル信頼度を等速直線運
動モデルについて1とし、運動モデル数Nを1とする。
【0141】以上説明した本発明の実施の形態3の目標
追尾装置によれば、追尾初期判定部41を備え、追尾の
初期状態にある航跡に対して運動モデルを等速直線運動
モデルのみに限定するようにしたので、モデル信頼度に
対する観測雑音の影響が大きい追尾初期状態において追
尾精度の劣化を抑えることができる。
【0142】実施の形態4.この発明の実施の形態4に
係る目標追尾装置について図面を参照しながら説明す
る。図4は、この発明の実施の形態4に係る目標追尾装
置の構成を示す図である。
【0143】図4において、上記実施の形態2の図2と
同様の構成部分は、同じ符合を付して、再度の説明を省
略する。50は本実施の形態4の目標追尾装置、51は
モデル信頼度算出部22により算出されたモデル信頼度
に基づいて、モデル信頼度の精度が観測雑音に乱されて
いると判断される場合にモデル信頼度を修正するモデル
信頼度修正部(モデル信頼度修正手段)である。
【0144】つぎに、この実施の形態4に係る目標追尾
装置の動作について図面を参照しながら説明する。
【0145】上記実施の形態2との違いは、モデル信頼
度修正部51を持つという部分のみであるので、モデル
信頼度修正部51の動作についてのみ説明する。なお、
モデル信頼度修正部51は、上記実施の形態1にも適用
できる。
【0146】モデル信頼度算出部22により運動モデル
信頼度を算出した後、モデル信頼度修正部51は、前記
モデル信頼度算出部22よりモデル信頼度を入力し、以
下の方法にしたがってモデル信頼度を修正する。
【0147】航跡が直進していると考えられる場合(例
えば、モデル信頼度がいずれの運動モデルに対しても等
しくなっているような場合)に、次式にしたがい修正を
行う。
【0148】
【数32】
【0149】上記修正したモデル信頼度を平滑統合処理
部31およびクラスタ状況データ群9の平滑諸元ファイ
ル10に出力する。
【0150】以上説明した本発明の実施の形態4の目標
追尾装置によれば、モデル信頼度修正部51を備えたの
で、観測雑音に乱されてモデル信頼度の精度が劣化して
いると判断された場合にモデル信頼度を修正し、追尾精
度の劣化を防ぐことができる。
【0151】実施の形態5.この発明の実施の形態5に
係る目標追尾装置について図面を参照しながら説明す
る。図5は、この発明の実施の形態5に係る目標追尾装
置の構成を示す図である。
【0152】図5において、上記実施の形態2の図2と
同様の構成部分は、同じ符合を付して、再度の説明を省
略する。60は本実施の形態5の目標追尾装置、61は
あらかじめ与えられた目標の位置、速度の初期値に基づ
き各目標ごとのクラスタを設置しクラスタ状況データ群
9の初期値を設定する初期値設定部、64はクラスタご
とに仮説信頼度に基づいて仮説を1つに統合する仮説統
合部、65は仮説統合部64で統合されたクラスタごと
に1つの仮説をクラスタ状況データ群9に設定して、残
りのすべての仮説を削除する統合仮説設定部である。な
お、初期値設定部61、仮説統合部64、統合仮説設定
部65は、上記実施の形態1にも適用できる。
【0153】つぎに、この実施の形態5に係る目標追尾
装置の動作について図面を参照しながら説明する。
【0154】運動モデルは従来例と同じ設定を使用する
が、観測モデルについては、各時刻においてクラスタ内
の観測ベクトルの観測誤差共分散行列は次式のようにす
べて等しいとする。
【0155】
【数33】
【0156】また、本実施の形態5の目標追尾装置は追
尾維持のみを行うものとする。すなわち、新目標の発生
を考慮しないので、単位体積あたりの新目標発生数の平
均β k NTは0とする
【0157】まず、初期値設定部61によりあらかじめ
与えられた目標の位置、速度の初期値に基づき各目標ご
とのクラスタを設置しクラスタ状況データ群9の初期値
を設定することにより、追尾処理が開始される。
【0158】初期値設定部61は、各目標のクラスタ内
状況データ群9において、平滑諸元ファイル10に以下
に示すこの目標の平滑ベクトルの初期値、平滑誤差共分
散行列の初期値およびモデル信頼度の初期値を設定し、
また航跡対観測ベクトル対応表11に1つの初期航跡を
定義する。ただし、この段階では、まだ1度も観測ベク
トルを入力していないため、この初期航跡lに属する観
測ベクトルには航跡lごとに異なるダミーの観測ベクト
ルを入れて「 0,l」としておく。次に、クラスタ内仮
説表12に1つの仮説を定義し、この仮説に対する仮説
内航跡表13には、上記初期航跡を含むと定義する。以
上のような初期設定を行った後、k=1,2,...の
各時刻ごとの処理を開始する。上記初期設定は、最初の
1回のみ実行する。
【0159】
【数34】
【0160】時刻tkにおいて、目標観測装置1から観
測ベクトル k,j(j=1,2,...)が入力される
と、上記実施の形態2と同様に、予測処理部4による各
航跡lの現時刻tkに対する予測ベクトルと予測誤差共
分散行列の算出、ゲート算出部5による観測誤差共分散
行列の設定および観測ベクトルの存在期待領域であるゲ
ートの算出、観測ベクトル選択部6による各航跡に相関
可能な観測ベクトルの決定を順次実行する。
【0161】次に、クラスタ作成部62では、観測ベク
トル選択部6より送られてくる選択結果と既存航跡を基
に、まず、航跡を更新する。すなわち、既存航跡と選択
結果であるゲート内に得られた各観測ベクトルの組み合
わせにより既存航跡を更新する。ここでは、既存航跡に
対し各時刻のゲート内から高々1個の観測ベクトルを選
択していくことによって構成される観測ベクトルのデー
タを航跡と呼ぶ。ある時刻より0個の観測ベクトルを選
択する場合は、その時刻で目標の観測ベクトルが探知さ
れなかったことを想定する。既存航跡lは各時刻の処理
の最後にすべて「 0,l」にリセットされるため、各目
標に対して各目標のゲート内に得られた観測ベクトルの
数+1の航跡が作成される。
【0162】例えば、航跡更新前に航跡対観測ベクトル
対応表11が、 ・航跡T1「 0,1」、 ・航跡T2「 0,2」 で、各航跡のゲート内観測ベクトルが、 ・航跡T1のゲート内観測ベクトル: k,1 k,2、 ・航跡T2のゲート内観測ベクトル: k,2 k,3
k,4 のとき、航跡更新後の航跡対観測ベクトル対応表11に
は、以下の7航跡が記録されている。 ・航跡T11「 0,1 k,1」、 ・航跡T12「 0,1 k,2」、 ・航跡T13「 0,1」、 ・航跡T21「 0,2 k,2」、 ・航跡T22「 0,2 k,3」、 ・航跡T23「 0,2 k,4」、 ・航跡T24「 0,2」。
【0163】クラスタ作成部62では、さらに、以下の
クラスタの定義に従って既存クラスタの再構成および新
クラスタの作成を行う。すなわち、次に示す2つの基準
(A)及び(B)に従い、全航跡を複数の集合に分割し
てこの各集合をクラスタと呼ぶ。クラスタ作成結果は、
クラスタ状況データ群9に反映させる。
【0164】(A)航跡T1と航跡T2が、過去から現
時刻に至るまで少なくとも1個の観測ベクトルを共有す
る場合、航跡T1と航跡T2は同一クラスタとする。
【0165】(B)航跡T1と航跡T2が同一クラスタ
で、かつ航跡T2と航跡T3が同一クラスタの場合、航
跡T1と航跡T3は同一クラスタである。
【0166】次に、仮説作成部63が、各クラスタ内の
前時刻の1個の仮説を現時刻の観測ベクトルに対応した
新たな仮説に更新するための処理を行う。現時刻の仮説
は、前時刻の仮説を拡張することによってできる。一般
に、前時刻の1つの仮説から複数の仮説が作成される。
【0167】仮説の作成の方法は、上記実施の形態2と
ほぼ同様であるが、新目標の発生は考えないので、相関
仮説は各航跡のゲート内観測ベクトルが誤信号であるか
相関の可能性のある既存航跡であるかのいずれかを割り
当てたものとなる。
【0168】以後、上記実施の形態2と同様に、仮説信
頼度算出部21、運動モデルごと予測処理部14、モデ
ル信頼度算出部22、平滑統合処理部31の順で処理を
行う。
【0169】こうして算出された平滑ベクトルおよび平
滑誤差共分散行列は、既存航跡lを観測ベクトル k,j
により更新した航跡の平滑諸元として、クラスタ状況デ
ータ群9の平滑諸元ファイル10に記録される。
【0170】次に、仮説統合部64が、平滑諸元ファイ
ル10から各航跡の平滑諸元を、クラスタ内仮説表12
から仮説信頼度を読み出し、各クラスタごとに、1つの
既存航跡から更新された各航跡の平滑諸元を仮説信頼度
に基づいて統合し既存航跡に対する現時刻tkにおける
1つの平滑諸元を算出する。この算出された平滑諸元
は、統合仮説設定部65と航跡表示装置3に出力され
る。なお、全クラスタ内の既存航跡の数は常に一定で、
追尾開始前に初期値設定部61により設定した数であ
る。
【0171】上記仮説統合部64での既存仮説の平滑諸
元は以下のようにして求める。なお、クラスタ内の既存
航跡数はL個、観測ベクトルはmk個、仮説数はIk個と
する。
【0172】
【数35】
【0173】次に、統合仮説設定部65が仮説統合部6
4で統合された各クラスタにつき1個の統合仮説を残
し、他のすべての仮説を削除する。すなわち、各クラス
タごとにクラスタ状況データ群9の航跡対観測ベクトル
対応表11を既存航跡の初期値のみに戻し、平滑諸元フ
ァイル10の内容は仮説統合部64から入力された既存
航跡に対する平滑諸元で置き換えられる。また、現時刻
で作成されている仮説をすべて削除し、前記既存航跡を
含む仮説を1個作成して保存する。これをクラスタ内仮
説表12と仮説内航跡表13に反映する。
【0174】そして、航跡表示装置3は、入力された平
滑諸元をディスプレイに出力する。
【0175】目標観測装置1で観測ベクトルが得られる
たびに、上記一連の動作を追尾終了まで繰り返す。
【0176】以上説明した本発明の実施の形態5の目標
追尾装置によれば、初期値設定部61を備え、クラスタ
作成部62と仮説作成部63で新航跡を作らないように
して、あらかじめ決められた目標のみを追尾するように
したので、既追尾目標の追尾維持機能に限定した目標追
尾装置が実現できる。
【0177】また、仮説統合部64を備え、各時刻で仮
説を1つに統合することによって、各追尾目標に対して
相関や運動モデルの可能性を統合した最適な平滑諸元を
算出することができる。
【0178】さらに、統合仮説設定部65を備え、クラ
スタにつき1個の統合仮説しか保存しないようにしたの
で、仮説信頼度を算出すべき仮説の数を抑え演算量を大
幅に削減することができる。
【0179】
【発明の効果】この発明の請求項1に係る目標追尾装置
は、以上説明したとおり、クラスタ毎に定義され、クラ
スタ内の各航跡に対する平滑ベクトル、平滑誤差共分散
行列、及びモデル信頼度の値を格納する平滑諸元ファイ
ル、クラスタ内の各航跡に対して航跡を構成する観測ベ
クトルを示した航跡対観測ベクトル対応表、クラスタ内
の全ての仮説及び仮説信頼度を示したクラスタ内仮説
表、並びにクラスタ内のそれぞれの仮説を構成する航跡
を示した仮説内航跡表を有するクラスタ状況データ群
と、前記平滑諸元ファイルの平滑ベクトル、平滑誤差共
分散行列、及びモデル信頼度に基づいて、全クラスタに
含まれる全航跡に対して次の観測ベクトル入力時刻にお
ける予測ベクトル及び予測誤差共分散行列を算出する予
測処理手段と、前記算出された予測ベクトル及び予測誤
差共分散行列に基づいて、全クラスタに含まれる全航跡
に対して観測ベクトルの存在期待領域であるゲートを算
出するゲート算出手段と、観測された観測ベクトル全体
から前記航跡の各々に対し前記算出されたゲート内に存
在する観測ベクトルを選択する観測ベクトル選択手段
と、前記観測ベクトル選択手段による選択結果、及び各
クラスタに含まれる各航跡の前時刻までの観測ベクトル
の構成に基づいて、前記航跡対観測ベクトル対応表を更
新し、クラスタの統合、分離を行うことによってクラス
タを構成するクラスタ作成手段と、前記観測ベクトル選
択手段による選択結果、及び各クラスタ内の前時刻まで
の仮説の状態に基づいて、現時刻の観測ベクトルに対応
した新たな仮説を作成し、前記クラスタ内仮説表、及び
前記仮説内航跡表を更新する仮説作成手段と、前記ゲー
ト算出手段からのゲート中心位置及び残差共分散行列、
前記航跡対観測ベクトル対応表の各航跡のゲート内観測
ベクトル、並びに前記クラスタ内仮説表の前時刻におけ
る仮説信頼度に基づいて、各仮説の成立する確率を仮説
信頼度として算出して前記クラスタ内仮説表を更新する
仮説信頼度算出手段と、前記平滑諸元ファイルの平滑ベ
クトル、平滑誤差共分散行列、及びモデル信頼度に基づ
いて、全クラスタに含まれる全航跡に対して、あらかじ
め設定した各運動モデルが真であるとの条件の下で、次
の観測ベクトル入力時刻における運動モデルに基づいた
予測ベクトル及び予測誤差共分散行列を算出する運動モ
デルごと予測処理手段と、前記運動モデルごと予測処理
手段からの各航跡の運動モデルに基づく予測ベクトル及
び予測誤差共分散行列、前記平滑諸元ファイルの前時刻
における各航跡のモデル信頼度、並びに前記航跡対観測
ベクトル対応表の各航跡のゲート内観測ベクトルに基づ
いて、全クラスタに含まれる全航跡に対して、航跡の運
動が各運動モデルに合致する確率をモデル信頼度として
算出して前記平滑諸元ファイルを更新するモデル信頼度
算出手段と、前記運動モデルごと予測処理手段からの各
航跡の運動モデルに基づく予測ベクトル及び予測誤差共
分散行列、並びに前記航跡対観測ベクトル対応表の各航
跡のゲート内観測ベクトルに基づいて、各航跡がゲート
内の各観測ベクトルと相関するとの仮定の下で、それぞ
れの運動モデルに従って運動を行う場合の平滑ベクトル
及び平滑誤差共分散行列を算出する運動モデルごと平滑
処理手段と、前記予測処理手段からの予測ベクトル及び
予測誤差共分散行列、前記モデル信頼度算出手段からの
モデル信頼度、並びに前記運動モデルごと平滑処理手段
からの運動モデルごとの平滑ベクトル及び平滑誤差共分
散行列に基づいて、各航跡に対して平滑ベクトル及び平
滑誤差共分散行列を1つにまとめて前記平滑諸元ファイ
ルを更新する平滑統合処理手段と、各クラスタ内に複数
の仮説がある場合に、前記クラスタ内仮説表の仮説信頼
度に基づいて最も信頼度の高い仮説を選択し、前記最も
信頼度の高い仮説内の航跡の平滑ベクトル及び平滑誤差
共分散行列を出力する表示用航跡決定手段とを備えたの
で、高精度な相関性能と高機動目標への追従性能とを保
ったまま、実用的な演算時間で追尾結果を得ることがで
きるという効果を奏する。
【0180】また、この発明の請求項2に係る目標追尾
装置は、以上説明したとおり、前記運動モデルごと平滑
処理手段を削除し、前記平滑統合処理手段は、前記運動
モデルごと平滑処理手段からの運動モデルごとの平滑ベ
クトル及び平滑誤差共分散行列の代わりに、前記運動モ
デルごと予測処理手段からの運動モデルに基づく予測誤
差共分散行列、並びに前記平滑諸元ファイルの前時刻に
おける平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列を利用し
て、直接現時刻の平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列
を算出するので、追尾処理の演算時間を更に短縮するこ
とができるという効果を奏する。
【0181】また、この発明の請求項3に係る目標追尾
装置は、以上説明したとおり、前記予測処理手段による
予測処理を行う前に、前記航跡対観測ベクトル対応表に
基づいて、追尾初期状態にある航跡に対しては運動モデ
ル数を1個、追尾維持状態にある航跡に対しては運動モ
デル数をN個に切り替える初期追尾判定手段をさらに備
えたので、モデル信頼度に対する観測雑音の影響が大き
い追尾初期状態において追尾精度の劣化を抑えることが
できるという効果を奏する。
【0182】また、この発明の請求項4に係る目標追尾
装置は、以上説明したとおり、観測雑音に乱されて前記
算出されたモデル信頼度の精度が劣化していると判断す
る場合には前記算出されたモデル信頼度を修正して前記
平滑諸元ファイルを更新するモデル信頼度修正手段をさ
らに備え、前記平滑統合処理手段は、前記モデル信頼度
算出手段からのモデル信頼度の代わりに、前記モデル信
頼度修正手段からの修正されたモデル信頼度を利用する
ので、追尾精度の劣化を防ぐことができるという効果を
奏する。
【0183】また、この発明の請求項5に係る目標追尾
装置は、以上説明したとおり、あらかじめ与えられた各
目標の位置、速度の初期推定値に基づいて、各目標ごと
のクラスタを設置し前記クラスタ状況データ群の初期値
を設定する初期値設定手段をさらに備え、前記クラスタ
作成部及び前記仮説作成部において新目標の発生を考慮
しないようにしたので、既追尾目標の追尾維持機能に限
定することができるという効果を奏する。
【0184】さらに、この発明の請求項6に係る目標追
尾装置は、以上説明したとおり、前記表示用航跡決定手
段の代わりに、前記平滑諸元ファイルからの各航跡の平
滑ベクトル、平滑誤差共分散行列、及びモデル信頼度、
並びに前記クラスタ内仮説表からの仮説信頼度に基づい
て、クラスタごとに仮説を1つに統合し、追尾目標に対
して1つの統合された平滑ベクトル、平滑誤差共分散行
列、及びモデル信頼度を算出する仮説統合手段と、各ク
ラスタごとに前記航跡対観測ベクトル対応表を既存航跡
の初期値のみに戻し、前記平滑諸元ファイルの内容は前
記仮説統合部からの既存航跡に対する平滑ベクトル、平
滑誤差共分散行列、及びモデル信頼度で置き換え、前記
統合された1つの仮説のみを持つように前記クラスタ内
仮説表及び前記仮説内航跡表を更新する統合仮説設定手
段を備えたので、各追尾目標に対して相関や運動モデル
の可能性を統合した最適な平滑諸元を算出することがで
き、また、仮説信頼度を算出すべき仮説の数を抑え演算
量を大幅に削減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る目標追尾装置
の構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態2に係る目標追尾装置
の構成を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態3に係る目標追尾装置
の構成を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態4に係る目標追尾装置
の構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態5に係る目標追尾装置
の構成を示す図である。
【図6】 従来の目標追尾装置の構成を示す図である。
【図7】 定数加速度ベクトルを説明する図である。
【符号の説明】
1 目標観測装置、3 航跡表示装置、4 予測処理
部、5 ゲート算出部、6 観測ベクトル選択部、7
クラスタ作成部、8 仮説作成部、9 クラスタ状況デ
ータ群、10 平滑諸元ファイル、11 航跡対観測ベ
クトル対応表、12 クラスタ内仮説表、13 仮説内
航跡表、14 運動モデルごと予測処理部、18 表示
用航跡決定部、20 目標追尾装置、21 仮説信頼度
算出部、22 モデル信頼度算出部、23 運動モデル
ごと平滑処理部、24 平滑統合処理部、30 目標追
尾装置、31 平滑統合処理部、40 目標追尾装置、
41初期追尾判定部、50 目標追尾装置、51 モデ
ル信頼度修正部、60 目標追尾装置、61 初期値設
定部、62 クラスタ作成部、63 仮説作成部、64
仮説統合部、65 統合仮説設定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小菅 義夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AC01 AC06 AE02 AE04 AH04 AH19 AK14 AK22 BB05 BB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラスタ毎に定義され、クラスタ内の各
    航跡に対する平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列、及び
    モデル信頼度の値を格納する平滑諸元ファイル、クラス
    タ内の各航跡に対して航跡を構成する観測ベクトルを示
    した航跡対観測ベクトル対応表、クラスタ内の全ての仮
    説及び仮説信頼度を示したクラスタ内仮説表、並びにク
    ラスタ内のそれぞれの仮説を構成する航跡を示した仮説
    内航跡表を有するクラスタ状況データ群と、 前記平滑諸元ファイルの平滑ベクトル、平滑誤差共分散
    行列、及びモデル信頼度に基づいて、全クラスタに含ま
    れる全航跡に対して次の観測ベクトル入力時刻における
    予測ベクトル及び予測誤差共分散行列を算出する予測処
    理手段と、前記算出された予測ベクトル及び予測誤差共
    分散行列に基づいて、全クラスタに含まれる全航跡に対
    して観測ベクトルの存在期待領域であるゲートを算出す
    るゲート算出手段と、 観測された観測ベクトル全体から前記航跡の各々に対し
    前記算出されたゲート内に存在する観測ベクトルを選択
    する観測ベクトル選択手段と、 前記観測ベクトル選択手段による選択結果、及び各クラ
    スタに含まれる各航跡の前時刻までの観測ベクトルの構
    成に基づいて、前記航跡対観測ベクトル対応表を更新
    し、クラスタの統合、分離を行うことによってクラスタ
    を構成するクラスタ作成手段と、 前記観測ベクトル選択手段による選択結果、及び各クラ
    スタ内の前時刻までの仮説の状態に基づいて、現時刻の
    観測ベクトルに対応した新たな仮説を作成し、前記クラ
    スタ内仮説表、及び前記仮説内航跡表を更新する仮説作
    成手段と、 前記ゲート算出手段からのゲート中心位置及び残差共分
    散行列、前記航跡対観測ベクトル対応表の各航跡のゲー
    ト内観測ベクトル、並びに前記クラスタ内仮説表の前時
    刻における仮説信頼度に基づいて、各仮説の成立する確
    率を仮説信頼度として算出して前記クラスタ内仮説表を
    更新する仮説信頼度算出手段と、 前記平滑諸元ファイルの平滑ベクトル、平滑誤差共分散
    行列、及びモデル信頼度に基づいて、全クラスタに含ま
    れる全航跡に対して、あらかじめ設定した各運動モデル
    が真であるとの条件の下で、次の観測ベクトル入力時刻
    における運動モデルに基づいた予測ベクトル及び予測誤
    差共分散行列を算出する運動モデルごと予測処理手段
    と、 前記運動モデルごと予測処理手段からの各航跡の運動モ
    デルに基づく予測ベクトル及び予測誤差共分散行列、前
    記平滑諸元ファイルの前時刻における各航跡のモデル信
    頼度、並びに前記航跡対観測ベクトル対応表の各航跡の
    ゲート内観測ベクトルに基づいて、全クラスタに含まれ
    る全航跡に対して、航跡の運動が各運動モデルに合致す
    る確率をモデル信頼度として算出して前記平滑諸元ファ
    イルを更新するモデル信頼度算出手段と、 前記運動モデルごと予測処理手段からの各航跡の運動モ
    デルに基づく予測ベクトル及び予測誤差共分散行列、並
    びに前記航跡対観測ベクトル対応表の各航跡のゲート内
    観測ベクトルに基づいて、各航跡がゲート内の各観測ベ
    クトルと相関するとの仮定の下で、それぞれの運動モデ
    ルに従って運動を行う場合の平滑ベクトル及び平滑誤差
    共分散行列を算出する運動モデルごと平滑処理手段と、 前記予測処理手段からの予測ベクトル及び予測誤差共分
    散行列、前記モデル信頼度算出手段からのモデル信頼
    度、並びに前記運動モデルごと平滑処理手段からの運動
    モデルごとの平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列に基
    づいて、各航跡に対して平滑ベクトル及び平滑誤差共分
    散行列を1つにまとめて前記平滑諸元ファイルを更新す
    る平滑統合処理手段と、 各クラスタ内に複数の仮説がある場合に、前記クラスタ
    内仮説表の仮説信頼度に基づいて最も信頼度の高い仮説
    を選択し、前記最も信頼度の高い仮説内の航跡の平滑ベ
    クトル及び平滑誤差共分散行列を出力する表示用航跡決
    定手段とを備えたことを特徴とする目標追尾装置。
  2. 【請求項2】 前記運動モデルごと平滑処理手段を削除
    し、 前記平滑統合処理手段は、 前記運動モデルごと平滑処理手段からの運動モデルごと
    の平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列の代わりに、 前記運動モデルごと予測処理手段からの運動モデルに基
    づく予測誤差共分散行列、並びに前記平滑諸元ファイル
    の前時刻における平滑ベクトル及び平滑誤差共分散行列
    を利用して、直接現時刻の平滑ベクトル及び平滑誤差共
    分散行列を算出することを特徴とする請求項1記載の目
    標追尾装置。
  3. 【請求項3】 前記予測処理手段による予測処理を行う
    前に、前記航跡対観測ベクトル対応表に基づいて、追尾
    初期状態にある航跡に対しては運動モデル数を1個、追
    尾維持状態にある航跡に対しては運動モデル数をN個に
    切り替える初期追尾判定手段をさらに備えたことを特徴
    とする請求項1又は2記載の目標追尾装置。
  4. 【請求項4】 観測雑音に乱されて前記算出されたモデ
    ル信頼度の精度が劣化していると判断する場合には前記
    算出されたモデル信頼度を修正して前記平滑諸元ファイ
    ルを更新するモデル信頼度修正手段をさらに備え、 前記平滑統合処理手段は、前記モデル信頼度算出手段か
    らのモデル信頼度の代わりに、前記モデル信頼度修正手
    段からの修正されたモデル信頼度を利用することを特徴
    とする請求項1又は2記載の目標追尾装置。
  5. 【請求項5】 あらかじめ与えられた各目標の位置、速
    度の初期推定値に基づいて、各目標ごとのクラスタを設
    置し前記クラスタ状況データ群の初期値を設定する初期
    値設定手段をさらに備え、 前記クラスタ作成部及び前記仮説作成部において新目標
    の発生を考慮しないようにしたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の目標追尾装置。
  6. 【請求項6】 前記表示用航跡決定手段の代わりに、前
    記平滑諸元ファイルからの各航跡の平滑ベクトル、平滑
    誤差共分散行列、及びモデル信頼度、並びに前記クラス
    タ内仮説表からの仮説信頼度に基づいて、クラスタごと
    に仮説を1つに統合し、追尾目標に対して1つの統合さ
    れた平滑ベクトル、平滑誤差共分散行列、及びモデル信
    頼度を算出する仮説統合手段と、 各クラスタごとに前記航跡対観測ベクトル対応表を既存
    航跡の初期値のみに戻し、前記平滑諸元ファイルの内容
    は前記仮説統合部からの既存航跡に対する平滑ベクト
    ル、平滑誤差共分散行列、及びモデル信頼度で置き換
    え、前記統合された1つの仮説のみを持つように前記ク
    ラスタ内仮説表及び前記仮説内航跡表を更新する統合仮
    説設定手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の目
    標追尾装置。
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