JP2003130947A - 目標追尾装置及び方法 - Google Patents
目標追尾装置及び方法Info
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- JP2003130947A JP2003130947A JP2001327781A JP2001327781A JP2003130947A JP 2003130947 A JP2003130947 A JP 2003130947A JP 2001327781 A JP2001327781 A JP 2001327781A JP 2001327781 A JP2001327781 A JP 2001327781A JP 2003130947 A JP2003130947 A JP 2003130947A
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Abstract
デルでは目標の運動を表現できないと判定された場合、
信頼度計算における残差共分散行列を再計算することに
より、所望の誤差楕円体重複度を実現し、追尾性能の向
上を図ることができる目標追尾装置及び方法を得る。 【解決手段】 多重運動モデルを用いたカルマンフィル
タにおける各運動モデルの信頼度を計算する際、N個の
運動モデルの予測位置を中心とした目標の存在期待確率
を示す等確率密度ラインである誤差楕円体同士の重複度
を判定し、重複度が設定値を満たしていないと判定され
た場合に、信頼度算出に用いる残差共分散行列を再計算
し、各軸方向で誤差楕円体を所望の大きさに制御する。
Description
目標の位置情報に関する観測データに基づいて目標の位
置や速度などの目標運動諸元を推定する目標追尾装置及
び方法に関し、特に複数の運動モデルの確率密度分布に
ついて所望の重なりを実現することにより、いかなる目
標に対しても安定した追尾精度を維持する目標追尾装置
および方法に関する。
示すブロック図である。また、図11は、図10に示す
目標追尾装置の動作を説明するためのフローチャートを
示す。以下、図10を参照して従来の目標追尾装置の構
成を説明する。図10において、1は、目標観測装置を
示し、センサが観測する目標位置に関する観測情報(以
下、「目標位置観測情報」と称する)を取得する。2
は、ゲート判定器を示し、目標観測装置1からの目標位
置観測情報と、予測位置、予測誤差共分散行列とにより
対象追尾目標の選択を行い、得られた観測値を後述する
信頼度算出器、平滑器に出力する。
2からの観測値と、運動モデルごとの予測値、運動モデ
ルごとの予測誤差共分散行列、および1サンプリング前
の各運動モデルの信頼度を基に、各運動モデルの信頼度
を算出する。4は、信頼度メモリを示し、信頼度算出器
3によって算出された1サンプリング前の信頼度を蓄積
し、信頼度算出器3に出力する。5は、平滑器を示し、
ゲート判定器2からの観測値と、各運動モデルの信頼
度、定数加速度ベクトル、加速度平滑値、ゲイン行列、
および1サンプリング前の平滑値及び平滑誤差共分散行
列を基に、平滑値及び平滑誤差共分散を算出する。6
は、平滑器メモリを示し、平滑器5によって出力された
1サンプリング前の平滑値及び平滑誤差を蓄積し、平滑
器5へ再び出力する。
値と、各運動モデル信頼度、定数加速度ベクトルを基
に、予測値及び予測誤差共分散行列を算出する。8は、
第1の遅延回路を示し、予測器7によって算出された予
測値を単位時間だけ遅延させる。9は、各運動モデル毎
の予測器を示し、平滑器5からの平滑値を基に、運動モ
デルごとの予測値及び予測誤差共分散行列を算出する。
10及び11は、第2および第3の遅延回路を示し、そ
れぞれ各モデル毎予測器9より算出された予測値および
予測誤差共分散行列の位置成分と観測誤差共分散行列の
和である残差共分散行列を単位時間だけ遅延させる。
じめ設定された観測モデルより得られる観測雑音共分散
行列および1サンプリング前に算出しておいた各モデル
毎予測器9より得られる予測誤差共分散行列を後述する
第4の遅延回路を介して入力し、平滑値算出に使用する
ゲイン行列を算出する。13は、第4の遅延回路を示
し、各モデル毎予測器9より算出された予測誤差共分散
行列を単位時間だけ遅延させる。
ベクトル及びモデル遷移行列を設定し、設定された定数
加速度ベクトルを、平滑器5、予測器7、各モデル毎予
測器9、後述する入力ベクトル平滑器へ、また、モデル
遷移行列を、信頼度算出器3へ出力する。15は、入力
ベクトル平滑器を示し、算出された各モデルの信頼度と
設定された定数ベクトルより、入力ベクトル平滑値を算
出する。16は、入力ベクトル予測器を示し、算出され
た各モデルの信頼度とモデル遷移行列より、入力ベクト
ル予測値を算出する。17は、第5の遅延回路を示し、
各モデルの事前信頼度を単位時間だけ遅延させる。
観測値と各運動モデルの予測位置間の距離を残差共分散
行列で正規化した残差二次形式としきい値を比較、ある
いは残差共分散共分散行列より算出した誤差楕円体の各
軸半径を予測値間距離で除した誤差楕円体重複度係数を
しきい値と比較することにより、誤差楕円体制御実行の
可否を判定する。19は、乗算係数算出器を示し、誤差
楕円体拡大及び縮小のための乗算係数を算出し、信頼度
計算に用いる残差共分散行列を定数倍する。20は、乗
算器を示し、第3の遅延回路10と乗算係数算出器19
からの出力を乗算して信頼度算出器3に出力する。21
は、表示装置を示し、平滑器3からの平滑値を離散的に
画面上に表示する。
回路11、誤差楕円体重複度判定器18、乗算係数算出
器19及び乗算器20により誤差楕円体制御装置が構成
される。
置の動作について図11に示すフローチャートを参照し
て説明する。はじめに、目標追尾装置では、目標観測装
置1より得られる目標位置観測情報を基に、通常のカル
マンフィルタ理論に基づき、目標位置・速度の平滑値、
及び平滑誤差共分散行列の初期値が設定される(ステッ
プS101)。次に、目標の運動モデルとして、N個の
定数加速度ベクトル(零加速度ベクトルを含む)よりな
るN個の運動モデルが設定される(ステップS10
2)。
滑器5から出力される平滑値およびN個の運動モデルを
構成している定数加速度ベクトルより各運動モデルごと
の予測値を算出し、平滑器5から出力される平滑誤差共
分散行列及びあらかじめ設定されたの駆動雑音教分散行
列を用いて、各運動モデルごとの予測誤差共分散行列を
算出する(ステップS103)。
力される平滑値と平滑誤差共分散行列、信頼度算出器3
から出力される各運動モデルの信頼度、および入力ベク
トル予測器16から出力される入力ベクトル予測値が読
み込まれる。予測器7は、それらの入力データに基づ
き、予測値及び予測誤差共分散行列を算出する(ステッ
プS104)。
観測情報が読み込まれる(ステップS105)。前記観
測値は目標からの信号検出及びゲート判定による追尾目
標選択の結果であり、位置情報で構成されている。そし
て、各運動モデルごとの予測値及び予測誤差共分散行列
は、各モデル毎予測器9から誤差楕円体重複度判定器1
8へ出力され、誤差楕円体重複度判定器18は、観測値
と各運動モデルの予測位置間の距離について、予測誤差
共分散行列の位置成分と予め設定されている観測雑音共
分散行列の和である残差共分散行列で正規化した残差二
次形式、あるいは、図12に示すように、誤差楕円体の
半径をA、予測値間の距離(楕円中心間距離)をBとし
た場合の誤差楕円体重複度係数(C=A/B)を用いた
誤差楕円体重複度判定を行い、生成した判定係数テーブ
ルを乗算係数算出器19へ出力する(ステップS10
6)。
複判定器18を経由して、各モデル毎予測器9より運動
モデルごとの予測値及び残差共分散行列を、また、誤差
楕円体重複度判定器18から判定係数テーブルを読み込
み、誤差楕円体の拡大・縮小のための乗算係数を算出す
る(ステップS107)。
頼度算出器3に出力される。信頼度算出器3は、更に、
信頼度メモリ4に格納した現時刻より1サンプル前に算
出した各運動モデルの信頼度を読み込み、各モデル毎予
測器9が1サンプリング前に算出した運動モデルごとの
予測値及び乗算係数により定数倍された残差共分散行列
を第3の遅延回路11及び乗算器20を介して読み込
む。信頼度算出器3は、これらに入力データと、モデル
設定器14から入力される運動モデルの推移確率に基づ
いて、運動モデルの信頼度を算出する(ステップS10
8)。
時刻より1サンプリング前に各モデル毎予測器9が算出
した予測誤差共分散行列を第4の遅延回路13を介して
読み込む。ゲイン行列算出器12は、その入力データ
と、予め設定された観測雑音共分散行列に基づいてゲイ
ン行列を算出する(ステップS109)。
ンプリング前に算出しておいた平滑値及び平滑誤差共分
散行列が平滑メモリ6より読み込まれる。平滑器3は、
更に、信頼度算出器3が出力する各運動モデルの信頼
度、ゲイン行列算出器12が出力するゲイン行列、入力
ベクトル平滑器15が出力する入力ベクトル平滑値、モ
デル設定器14が出力する定数加速度ベクトル、及び観
測値を読み込む。平滑器5は、それらの入力データに基
づいて平滑値及び平滑誤差共分散行列を算出する(ステ
ップS110)。
理の終了が要求されているか否かが判別される(ステッ
プS111)。その結果、処理の終了が要求されていな
いと判別される場合、処理が繰り返される(ステップS
112)。
の目標追尾装置では、信頼度計算における各運動モデル
の誤差楕円体同士の重複度を判定するために、各運動モ
デルの残差二次形式あるいは残差共分散行列より求めた
誤差楕円体重複度係数をしきい値と比較することによ
り、誤差楕円体制御を行うかどうかを決定している。
円体の重複度を判定する際、観測雑音が大きい、あるい
はサンプリング間隔が短い場合には、良好な判定結果が
得られない可能性があり、また、誤差楕円体重複度係数
を用いる際に、誤差楕円体重複度係数の算出に、残差共
分散行列の固有値を求める必要があるため、残差を用い
る方法よりも計算負荷が大きいという問題がある。
係数によって定数倍するため、図13に示すように、誤
差楕円体は、その形状を変えずに拡大、縮小が行われ
る。そのため、観測雑音の大きさが異なる距離及び角度
方向で、所望の誤差楕円体重複度を各軸方向で独立して
実現することが難しく、所望の重複度を得るには各方向
について異なる定数加速度を設定して予測値間距離を調
整する必要がある。
なされたもので、誤差楕円体の重複度判定によりフィル
タのモデルでは目標の運動を表現できないと判定された
場合、信頼度計算における残差共分散行列を再計算する
ことにより、観測雑音が異なる距離、角度方向それぞれ
について所望の誤差楕円体重複度を実現し、追尾性能の
向上を図ることができる目標追尾装置及び方法を得るこ
とを目的とする。また、小さい計算負荷で、より安定し
た誤差楕円体の重複度判定を行うことができる目標追尾
装置及び方法を得ることを目的とする。
装置は、多重運動モデルを用いたカルマンフィルタにお
ける各運動モデルの信頼度を計算する際、N個の運動モ
デルの予測位置を中心とした目標の存在期待確率を示す
等確率密度ラインである誤差楕円体同士の重複度を判定
し、重複度が設定値を満たしていないと判定された場合
に、信頼度算出に用いる残差共分散行列を再計算し、各
軸方向で誤差楕円体を所望の大きさに制御する誤差楕円
体制御手段を備えたことを特徴とするものである。
円体同士の重複度として、各運動モデルの予測値間の中
点における尤度をフィルタの残差共分散行列を用いて算
出し、算出された尤度と設定値としての2つの事前に設
定したしきい値との比較に基づいて誤差楕円体の重複度
を判定する誤差楕円体重複度判定手段と、その判定結果
により信頼度計算における残差共分散行列の再計算を行
う残差共分散行列算出手段とを備えたことを特徴とする
ものである。
OS(Line Of Sight)直交座標における残差共分散行
列の対角成分である各軸方向の分散を算出し、算出した
LOS直交座標における残差共分散行列をフィルタの座
標系へ変換することを特徴とするものである。
円体重複度係数をデータベースより検索する誤差楕円体
重複度検索手段を備え、前記残差共分散行列算出手段
は、前記誤差楕円体重複検索手段から得られた重複度係
数と各運動モデルの予測値間距離より誤差楕円体の各軸
半径を算出し、算出された半径よりLOS直交座標にお
ける残差共分散行列の対角成分である各軸方向の分散を
算出することを特徴とするものである。
データベースにレーダの観測条件(サンプリング間隔、
観測雑音の標準偏差)および目標の運動条件(目標の平
滑速度、ゲート内の観測値数)の組み合わせを入力し、
これらの条件に適した、事前にデータベースに登録され
ている誤差楕円体重複度係数を出力することを特徴とす
るものである。
モデルの予測値間の中点における尤度をデータベースよ
り検索する予測値間尤度検索手段を備え、前記残差共分
散行列算出手段は、前記予測値間尤度検索手段から得ら
れた尤度と各運動モデルの予測値間の距離を正規分布表
に照らし合わせることにより、LOS直交座標における
残差共分散行列の対角成分である各軸方向の分散を算出
することを特徴とするものである。
タベースにレーダの観測条件(サンプリング間隔、観測
雑音の標準偏差)および目標の運動条件(目標の平滑速
度、ゲート内の観測値数)の組み合わせを入力し、条件
と一致するこれらの条件に適した、事前にデータベース
に登録されている尤度を出力することを特徴とするもの
である。
重運動モデルを用いたカルマンフィルタの信頼度計算の
際に、N個の運動モデルの予測位置を中心とした目標の
存在期待確率を示す等確率密度ラインである誤差楕円体
同士の重複度を判定する誤差楕円体重複度判定ステップ
と、判定された重複度が設定値を満たしていない場合
に、信頼度算出に用いる残差共分散行列を再計算する残
差共分散行列算出ステップとを有する誤差楕円体制御ス
テップを備え、各軸方向で誤差楕円体を所望の大きさに
制御することを特徴とするものである。
は、誤差楕円体同士の重複度として、各運動モデルの予
測値間の中点における尤度をフィルタの残差共分散行列
を用いて算出する尤度算出ステップと、前記尤度算出ス
テップにより算出された尤度と設定値としての2つの事
前に設定したしきい値を比較し、その比較結果、重複度
が設定値を満たしていないと判定された場合に信頼度計
算における残差共分散行列の再計算を選択するステップ
とを備えたことを特徴とするものである。
は、LOS(Line Of Sight)直交座標における残差共
分散行列の対角成分である各軸方向の分散を算出するス
テップと、算出したLOS直交座標における残差共分散
行列をフィルタの座標系へ変換するステップとを備えた
ことを特徴とするものである。
差楕円体重複度係数をデータベースより検索する誤差楕
円体重複度検索ステップを備え、前記残差共分散行列算
出ステップは、前記誤差楕円体重複度検索ステップから
得られた重複度係数と各運動モデルの予測値間距離より
誤差楕円体の半径を算出するステップと、得られた半径
よりLOS直交座標における残差共分散行列の対角成分
である各軸方向の分散を算出するステップとを備えたこ
とを特徴とするものである。
は、データベースにレーダの観測条件(サンプリング間
隔、観測雑音の標準偏差)および目標の運動条件(目標
の平滑速度、ゲート内の観測値数)の組み合わせを入力
し、これらの条件に適した、事前にデータベースに登録
されている誤差楕円体重複度係数を出力することを特徴
とするものである。
運動モデルの予測値間の中点における尤度をデータベー
スより検索する予測値間尤度検索ステップを備え、前記
残差共分散行列算出ステップは、前記予測値間尤度検索
ステップから得られた尤度と各運動モデルの予測値間の
距離を正規分布表に照らし合わせることにより、LOS
直交座標における残差共分散行列の対角成分である各軸
方向の分散を算出することを特徴とするものである。
は、データベースにレーダの観測条件(サンプリング間
隔、観測雑音の標準偏差)および目標の運動条件(目標
の平滑速度、ゲート内の観測値数)の組み合わせを入力
し、条件と一致するこれらの条件に適した、事前にデー
タベースに登録されている尤度を出力することを特徴と
するものである。
に係る目標追尾装置において追尾フィルタとして用いる
N個の運動モデルを持つ多重運動モデルを用いたカルマ
ンフィルタについて説明する。目標の運動モデルを式
(1)のように定義する。
る目標運動諸元の真値をあらわす状態ベクトルであり、
例えば、xyzの直交座標系における目標位置ベクトル
を式(2)、直交座標系における目標速度ベクトルを式
(3)とした時、Xkは式(4)である。
の状態ベクトルXkの推移を表す推移行列で、目標が等
速直線運動を行うと仮定した場合、式(5)である。こ
こでIは式(6)の通り単位行列である。
音ベクトルで、Γkはサンプリング時刻tkにおける駆動
雑音ベクトルの変換行列である。目標の運動モデルを等
速直線運動と仮定したことによる打切り誤差項をΓk-1
wk-1とみれば、wkは加速度ベクトル相当であり、Γ
k-1は式(7)である。
で、式(8)、式(9)とする。ここで、0は零ベクト
ルを表し、Qkはサンプリング時刻tkにおける駆動雑
音共分散行列である。
運動モデルを構成する定数加速度ベクトルであり式(1
0)である。
ルの変換行列で、式(11)である。
明する図であり、図14において、Oは目標観測装置を
原点とした座標O−xyzの原点、Xは東方向をX軸の
正とした座標O−xyzのX軸、Yは北方向をY軸の正
とした座標O−xyzのY軸、Zは上方向をZ軸の正と
した座標O−xyzのZ軸、α1はY軸正方向の定数加
速度ベクトル、α2はY軸負方向の定数加速度ベクト
ル、α3はX軸正方向の定数ベクトル、α4はX軸正方向
の定数加速度ベクトル、α5はZ軸正方向の定数加速度
ベクトル、α6はZ軸負方向の定数加速度ベクトルであ
る。この他に、定数加速度ベクトルα7=0を考えた運
動モデルの場合、モデル数Nは7となる。定数加速度ベ
クトルを定義する座標としては、図15に示すLOS直
交座標、運動座標、北基準直交座標などが考えられる。
ここで、運動座標とは目標の推定速度ベクトルを1軸と
した座標であり、LOS直交座標とはレーダと目標を結
んだベクトルを1軸とした座標のことである。
(12)が真であるとの仮説を式(13)と書く。
動モデルΨk,aはサンプリング時刻tk-1の運動モデルよ
り決まり、サンプリング時刻tk-2までの運動モデルに
は依存しないとする。
式(14)のように表す。例えば、最小サンプリング間
隔をtsとし、サンプリング間隔tk−tk-1=tsの場
合の運動モデル間推移確率を式(14)と同様の意味で
Pabとする。さらに、N×N行列でa行b列の要素をP
abとしたものを運動モデル間推移確率行列Πと表す。サ
ンプリング間隔がtk−tk-1=m・ts,(m=1,
2,・・・)と表せる場合、サンプリング時刻tkでの
運動モデル間推移確率行列Πkは式(15)で表せる。
このときのΠkのa行b列の要素が運動モデル間推移確
率Pk,abである。
基づく、サンプリング時刻tkでの運動モデルの信頼度
を条件付き確率密度関数により、式(16)と定義する
と、式(17)で計算される。
尤度であり、観測ベクトルの正規分布近似P[Zk|Ψ
k,a,Zk-1]を多変量正規分布で近似することにより、
式(18)のように表される。
正規分布のzにおける確率密度関数(尤度)を表す。
k-1に基づくサンプリング時刻tkでの運動モデルの事前
信頼度を条件付き確率密度関数により、式(19)と定
義すると、式(20)と書ける。
基づく、定数加速度ベクトルの推定値を式(21)とし
て定義すると、式(22)と書ける。これを推定加速度
ベクトルと呼ぶ。
k-1に基づく、定数加速度ベクトルの推定値を式(2
3)として定義すると、式(24)と書ける。これを予
測加速度ベクトルと呼ぶ。
時刻tkにおいて1つ得られるとし、その観測系モデル
を式(25)とする。ここで、Zkはサンプリング時刻
tkにおける位置情報の観測値より構成される直交座標
による位置観測ベクトル、Hはサンプリング時刻tkに
おける観測行列で、式(26)である。vkはサンプリ
ング時刻tkでの観測ベクトルZkに対応した観測雑音ベ
クトルであり、平均0の3次元正規分布白色雑音で、式
(27)、式(28)である。なお、Rkはサンプリン
グ時刻tkにおける観測雑音共分散行列で、運動モデル
によらない値とする。また、駆動雑音ベクトルと観測雑
音ベクトルは互いに独立であるとする。
ルの集積を式(29)のように表す。
デルに従いサンプリング時刻tkで観測値が得られた場
合の、状態ベクトルXkの推定値Xk(+)は式(30)
〜(38)によって計算される。
(−)、Xk(+)、Pk,a(−)、Pk,a(+)、P
k(−)、Pk(+)は、それぞれ式(39)〜(46)
のように定義される。
の観測情報Zk-1と運動モデルの仮説Ψk,aに基づくXk
の条件付き平均値で、サンプリング時刻tk-1までの観
測情報Zk-1と運動モデルの仮説Ψk,aに基づいてサンプ
リング時刻tkでの真値を推定した予測ベクトルに相当
する。
観測情報Zkと運動モデルの仮説Ψk ,aに基づくXkの条
件付き平均値で、サンプリング時刻tkまでの観測情報
Zkと運動モデルの仮説Ψk,aに基づいてサンプリング時
刻tkでの真値を推定した平滑ベクトルに相当する。
観測情報Zk-1に基づくXkの条件付き平均値で、サンプ
リング時刻tk-1までの観測情報Zk-1に基づいてサンプ
リング時刻tkでの真値を推定した予測ベクトルに相当
する。
測情報Zkに基づくXkの条件付き平均値で、サンプリン
グ時刻tkまでの観測情報Zkに基づいてサンプリング
時刻tkでの真値を推定した平滑ベクトルに相当する。
k(+)は、それぞれXk,a(−)、Xk,a(+)、X
k(−)、Xk(+)の誤差共分散行列を表す運動モデル
ごとの予測誤差共分散行列、運動モデルごとの平滑誤差
共分散行列、N個の運動モデルによる予測誤差共分散行
列およびN個の運動モデルによる平滑誤差共分散行列で
ある。
るゲイン行列である。また、カルマンフィルタを通常適
用する場合と同様にして、初期値X0(+)、P0(+)
は別途定まっているものとする。
によらない値なので、式(34)よりKk、式(36)
よりPk,a(+)も同様に仮説Ψk,aによらない値とな
る。
追尾装置の構成を示すブロック図である。図1におい
て、図10に示す従来例と同一部分、つまり誤差楕円体
制御装置以外の構成は同一のため同一符号を付しその説
明は省略する。本実施の形態1に係る誤差楕円体制御装
置としては、第3の遅延回路11と、本実施の形態1に
係る誤差楕円体重複度判定器22と、誤差楕円体重複度
検索器23と、残差共分散行列算出器24と、第6の遅
延回路25とを備えている。
各モデル毎予測器9より運動モデル毎の予測値、運動モ
デル毎の予測誤差共分散行列を読み込み、予測値間の中
点における尤度としきい値を比較する。判定情報は誤差
楕円体重複度検索器23へ出力され、また、フィルタの
残差共分散行列もしくは再計算により求められた残差共
分散行列を信頼度算出器3へ出力させるためのスイッチ
切替を行う。
差楕円体重複度判定器22により残差共分散行列の再計
算が必要と判定された場合、各モデル毎予測器9より各
モデル毎の予測位置、レーダの観測条件(サンプリング
間隔、観測雑音の標準偏差)および目標の運動条件(目
標の平滑速度、ゲート内の観測値数)を取得する。そし
て、レーダの観測条件および目標の運動条件の組み合わ
せに最も適した誤差楕円体重複度係数をデータベースよ
り検索し、誤差楕円体重複度係数と各運動モデルの予測
位置を残差共分散行列算出器24へ出力する。
楕円体重複度検索器23から入力された誤差楕円体重複
度係数及び各運動モデルの予測位置より、新たに形成す
る誤差楕円体の各軸半径を算出する。そして、算出した
各軸半径より、LOS直交座標における残差共分散行列
を算出し、フィルタの座標系へ座標変換した後、信頼度
算出器3へと出力される。
置の動作を説明するフローチャートである。誤差楕円体
制御手段以外の動作は、図10に示す従来例と同様であ
り、その説明は省略する。なお、フローチャートは、目
標追尾方法の説明を兼ねる。誤差楕円体重複度判定ステ
ップ(S201)は、各モデル予測ステップより運動モ
デル毎の予測値、運動モデル毎の予測誤差共分散行列を
読み込み、予測値間の中点における尤度としきい値を比
較する。判定情報は誤差楕円体重複度検索ステップ(S
202)へ出力され、また、フィルタの残差共分散行列
もしくは再計算により求められた残差共分散行列を信頼
度算出ステップ(S108)へ出力させるための切替を
行う。
202)は、誤差楕円体重複度判定ステップ(S20
1)により残差共分散行列の再計算が必要と判定された
場合、各モデル毎予測ステップより各モデル毎の予測位
置、レーダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の
標準偏差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲ
ート内の観測値数)を取得する。
動条件の組み合わせに最も適した誤差楕円体重複度係数
をデータベースより検索し、誤差楕円体重複度係数と各
運動モデルの予測位置を残差共分散行列算出ステップへ
出力する。残差共分散行列算出ステップは、誤差楕円体
重複度検索ステップ(S202)から入力された誤差楕
円体重複度係数及び各運動モデルの予測位置より、新た
に形成する誤差楕円体の各軸半径を算出する(S20
3)。そして算出した各軸半径より、LOS直交座標に
おける残差共分散行列を算出し(S204)、フィルタ
の座標系へ座標変換した後、信頼度算出ステップ(S1
08)へと出力される。
追尾装置及び方法によれば、誤差楕円体重複度係数ある
いは残差二次形式より重複度を判定するよりも、各運動
モデルの予測位置間の中点における尤度を用いること
で、観測雑音が大きい、あるいはサンプリング間隔が短
い場合でも、小さい計算負荷で安定した誤差楕円体重複
度判定を行うことが可能となる。
重複度係数を検索し、誤差楕円体重複度係数より誤差楕
円体の各軸半径を介して残差共分散行列を算出すること
により、図9に示すように、各軸方向において所望の誤
差楕円体重複度を実現することが可能となり、等速直線
運動目標および旋回目標に対してより良好な追尾精度を
得ることができる。
目標追尾装置における誤差楕円体重複度判定器22の動
作を説明するフローチャートを図3に示す。はじめに、
誤差楕円体重複度判定器22は、各モデル毎予測器9よ
り各運動モデルの予測値および残差共分散行列を読み込
み、各モデルの予測値間の中点における位置座標を求め
る(S301)。次いで、式(47)に予測値、予測値
間の中点座標および残差共分散行列を代入することによ
り、各予測値間の中点における尤度を算出する(S30
2)。
中点における位置座標、Sk,aは残差共分散行列とな
る。
間の尤度と2つのしきい値を比較し、すべての尤度がし
きい値1を越えた場合(S303)、各運動モデルの誤
差楕円体の重複度は大きすぎると判定され、一方ですべ
ての尤度がしきい値2を下回った場合(S304)、重
複度は小さすぎると判定され、残差共分散行列の再計算
が行われる(S305)。すべての尤度がしきい値2を
下回らなかった場合(S304)、重複度は適切と判定
される(S306)。ステップS305,S306を経
た後は、ステップS307に移行し、信頼度算出器3へ
の出力切り替えが行われる。処理終了を判定し(S30
8)、終了されていない場合は、ステップS301にリ
ターンする。
追尾装置によれば、誤差楕円体重複度係数あるいは残差
二次形式より重複度を判定するよりも、各運動モデルの
予測位置間の中点における尤度を用いることで、多目標
あるいはクラッタ環境下においても小さい計算負荷で誤
差楕円体重複度の判定を行うことが可能となる。
態3における誤差楕円体重複度検索器23および残差共
分散行列算出器24の動作を説明するフローチャートで
ある。はじめに、誤差楕円体重複度判定器22により信
頼度計算における残差共分散行列の再計算が必要とされ
た場合、レーダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑
音の標準偏差)および目標の運動条件(目標の平滑速
度、ゲート内の観測値数)の組み合わせ条件に最も適し
た誤差楕円体重複度係数をデータベースより検索する
(S501)。ここで、誤差楕円体重複度係数γ
k,aは、以下の式より定義され、データベースへ事前に
登録される。
軸における運動モデルの予測値間距離となる。
た最適な誤差楕円体重複度係数、および各モデル毎予測
器9より得られた予測位置間の距離を式(48)に代入
し、所望の誤差楕円体重複度を実現する誤差楕円体の各
軸半径lk,iを求める(S502)。ここで、誤差楕円
体はレーダと目標を結ぶLOSベクトルに対して垂直で
あると仮定することにより、各軸半径よりLOS座標に
おける残差共分散行列を求めることができる。
入することにより、LOS直交座標における残差共分散
行列の対角成分である固有値λk,iが算出される。
パラメータであり、自由度3のχ2分布表により定め
る。
直であれば各軸の相関はなく、残差共分散行列の固有値
λk,iは各軸方向の分散となる(S503)。そのた
め、残差共分散行列は、算出した固有値を用いて以下の
式より算出される。
OS軸に対して左右方向、上下方向の残差共分散行列の
固有値となる。
分散行列は、フィルタの状態ベクトルが北基準直交座標
で定義されている場合、以下の行列Fにより座標変換さ
れる(S504)。
ダを原点とした目標の位置成分である。次いで、座標変
換された残差共分散行列は、信頼度計算器3へと出力さ
れる。
データベースより最適な誤差楕円体重複度係数を検索
し、誤差楕円体重複度係数より誤差楕円体の各軸半径を
介して残差共分散行列を算出することにより、各軸方向
において所望の誤差楕円体重複度を実現することが可能
となり、サンプリング間隔が長く定数加速度が大きい場
合や、逆にサンプリング間隔が短く定数加速度が小さい
場合においても、等速直線運動目標および旋回目標に対
してより良好な追尾精度を得ることができる。
態4に係る目標追尾装置の構成を示すブロック図であ
る。図6において、図10に示す従来例と同一部分、つ
まり誤差楕円体制御装置以外の構成は同一のため同一符
号を付しその説明は省略する。本実施の形態4に係る誤
差楕円体制御装置としては、第3の遅延回路11と、誤
差楕円体重複度判定器22と、本実施の形態4に係る予
測値間尤度検索器26と、残差共分散行列算出器24
と、第6の遅延回路25とを備えている。
各モデル毎予測器9より運動モデル毎の予測値、運動モ
デル毎の予測誤差共分散行列を読み込み、予測値間の中
点における尤度としきい値を比較する。判定情報は予測
値間尤度検索器26へ出力され、また、フィルタの残差
共分散行列もしくは再計算により求められた残差共分散
行列を信頼度算出器3へ出力させるためのスイッチ切替
を行う。
円体重複度判定器22により残差共分散行列の再計算が
必要と判定された場合、各モデル毎予測器9より各モデ
ル毎の予測位置、レーダの観測条件(サンプリング間
隔、観測雑音の標準偏差)および目標の運動条件(目標
の平滑速度、ゲート内の観測値数)を取得する。そし
て、レーダの観測条件および目標の運動条件の組み合わ
せに最も適した、各運動モデルの予測位置間の中点にお
ける尤度をデータベースより検索し、尤度と各運動モデ
ルの予測位置を残差共分散行列算出器24へ出力する。
度検索器26から入力された尤度及び各運動モデルの予
測位置より、新たに形成する誤差楕円体の各軸方向の分
散を算出する。そして算出した各軸方向の分散より、L
OS直交座標における残差共分散行列を算出し、フィル
タの座標系へ座標変換した後、信頼度算出器3へ出力す
る。
置の動作を説明するフローチャートである。誤差楕円体
制御装置以外の動作は、図10に示す従来装置と同様で
あり、その説明は省略する。なお、フローチャートは目
標追尾方法の説明を兼ねる。誤差楕円体重複度判定ステ
ップ(S701)は、各モデル毎予測器9より運動モデ
ル毎の予測値、運動モデル毎の予測誤差共分散行列を読
み込み、予測値間の中点における尤度としきい値を比較
する。判定情報は予測値間尤度検索ステップ(S70
2)へ出力され、また、フィルタの残差共分散行列もし
くは再計算により求められた残差共分散行列を信頼度算
出ステップ(S108)へ出力させるための切替を行
う。
2)は、誤差楕円体重複度判定ステップ(S701)に
より残差共分散行列の再計算が必要と判定された場合、
各モデル毎予測ステップより各モデル毎の予測位置、レ
ーダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)を取得する。
動条件の組み合わせに最も適した、各運動モデルの予測
位置間の中点における尤度をデータベースより検索し、
尤度と各運動モデルの予測位置を残差共分散行列算出ス
テップへ出力する。残差共分散行列算出ステップは、予
測値間尤度検索ステップ(S702)から入力された尤
度及び各運動モデルの予測位置より、新たに形成する誤
差楕円体の各軸方向の分散を算出する(S703)。そ
して算出した各軸方向の分散より、LOS直交座標にお
ける残差共分散行列を算出し(S704)、フィルタの
座標系へ座標変換した後、信頼度算出ステップ(S10
8)へ出力する。
追尾装置及び方法によれば、誤差楕円体重複度係数ある
いは残差二次形式より重複度を判定するよりも、各運動
モデルの予測位置間の中点における尤度を用いること
で、観測雑音が大きい、あるいはサンプリング間隔が短
い場合でも、小さい計算負荷で安定した誤差楕円体重複
度判定を行うことが可能となる。
ルの予測値間の中点における尤度を検索し、尤度から新
たに形成する誤差楕円体の分散を求めて残差共分散行列
を算出することにより、各軸方向において所望の誤差楕
円体重複度を実現することが可能となり、サンプリング
間隔が長く定数加速度が大きい場合や、逆にサンプリン
グ間隔が短く定数加速度が小さい場合においても、等速
直線運動目標および旋回目標に対してより良好な追尾精
度を得ることができる。
態5における予測値間尤度検索器26および残差共分散
行列算出器24の動作を説明するフローチャートであ
る。以下に図を用いて説明する。はじめに、レーダの観
測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏差)およ
び目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内の観測値
数)の組み合わせ条件に最も適した予測値間の中点にお
ける尤度をデータベースより検索する(S801)。
り、かつ目標の存在確率密度分布が3変量正規分布であ
るとの仮定のもとに、データベース検索によって得られ
た最適な尤度及び予測位置と中点との距離を事前に用意
した正規分布表と照らし合わせることにより、誤差楕円
体の各軸方向の分散を求める(S802)。
S’k, aは、以下の式より表される(S803)。
OS方向、LOS軸に対して左右方向、LOS軸に対し
て上下方向における確率密度分布の分散となる。算出さ
れたLOS直交座標における残差共分散行列は、フィル
タの状態ベクトルが定義されている北基準直交座標へ座
標変換される(S804)。次いで、再計算された残差
共分散行列は、信頼度計算器3へと出力される。
データベースより予測値間の中点における最適な尤度を
検索し、LOS直交座標の残差共分散行列の各軸におけ
る最適な分散を求めることで、各軸方向において所望の
誤差楕円体重複度を実現することが可能となり、サンプ
リング間隔が長く定数加速度が大きい場合や、逆にサン
プリング間隔が短く定数加速度が小さい場合において
も、等速直線運動目標および旋回目標に対してより良好
な追尾精度を得ることができる。
楕円体の重複度を判定することにより、小さい計算負荷
で事前に精度良く追尾精度の劣化の可能性を知り、誤差
楕円体を各軸方向について任意の大きさに制御して所望
の誤差楕円体重複度を実現することにより、等速直線運
動目標に対して観測雑音による誤差を低減しつつ、旋回
目標に対しても良好な追尾精度を得ることができる。
ける尤度をフィルタの残差共分散行列を用いて算出し、
前記尤度と2つのしきい値を比較することにより、残差
共分散行列より誤差楕円体重複度係数を求めて重複度を
判定する方法よりも小さい計算負荷で、また、残差二次
形式を求めて重複度を判定するよりも高い精度で誤差楕
円体重複度判定を行うことができる。
はLOS軸に対して垂直であるとの仮定のもとに、レー
ダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)の組み合わせに対する最適な確率密度分布
の分散を算出して残差共分散行列を求め、前記残差共分
散行列をLOS直交座標よりフィルタの座標系へと変換
することにより、各軸方向それぞれについて任意の誤差
楕円体の形状が得られるため、所望の誤差楕円体重複度
を実現することにより、等速直線運動目標に対して観測
雑音による誤差を低減しつつ、旋回目標に対しても良好
な追尾精度を得ることができる。
ダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)の組み合わせに対する最適な誤差楕円体重
複度係数から誤差楕円体の半径を算出し、さらに各軸方
向の半径より誤差楕円体の分散を算出して残差共分散行
列を求めることにより、所望の誤差楕円体重複度を実現
し、等速直線運動目標に対して観測雑音による誤差を低
減しつつ、旋回目標に対しても良好な追尾精度を得るこ
とができる。
(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏差)および目標
の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内の観測値数)を
入力することにより、前記残差共分散行列算出に必要
な、最適な誤差楕円体重複度を得ることができ、所望の
誤差楕円体の重なりを実現し、等速直線運動目標に対し
て観測雑音による誤差を低減しつつ、旋回目標に対して
も良好な追尾精度を得ることができる。
ダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)の組み合わせに対する最適な各運動モデル
の予測値間の中点における尤度より、各軸における確率
密度分布の分散を算出して残差共分散行列を求めること
により、所望の誤差楕円体重複度を実現し、等速直線運
動目標に対して観測雑音による誤差を低減しつつ、旋回
目標に対しても良好な追尾精度を得ることができる。
(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏差)および目標
の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内の観測値数)を
入力することにより、前記残差共分散行列算出に必要
な、最適な予測値間の中点における尤度を得ることがで
き、所望の誤差楕円体の重なりを実現し、等速直線運動
目標に対して観測雑音による誤差を低減しつつ、旋回目
標に対しても良好な追尾精度を得ることができる。
により、小さい計算負荷で事前に精度良く追尾精度の劣
化の可能性を知り、誤差楕円体を各軸方向について任意
の大きさに制御して所望の誤差楕円体重複度を実現する
ことにより、等速直線運動目標に対して観測雑音による
誤差を低減しつつ、旋回目標に対しても良好な追尾精度
を得ることができる。
ける尤度をフィルタの残差共分散行列を用いて算出し、
前記尤度と2つのしきい値を比較することにより、残差
共分散行列より誤差楕円体重複度係数を求めて重複度を
判定する方法よりも小さい計算負荷で、また、残差二次
形式を求めて重複度を判定するよりも高い精度で誤差楕
円体重複度判定を行うことができる。
はLOS軸に対して垂直であるとの仮定のもとに、レー
ダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)の組み合わせに対する最適な確率密度分布
の分散を算出して残差共分散行列を求め、前記残差共分
散行列をLOS直交座標よりフィルタの座標系へと変換
することにより、各軸方向それぞれについて任意の誤差
楕円体の形状が得られるため、所望の誤差楕円体重複度
を実現することにより、等速直線運動目標に対して観測
雑音による誤差を低減しつつ、旋回目標に対しても良好
な追尾精度を得ることができる。
ダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)の組み合わせに対する最適な誤差楕円体重
複度係数から誤差楕円体の半径を算出し、さらに各軸方
向の半径より誤差楕円体の分散を算出して残差共分散行
列を求めることにより、所望の誤差楕円体重複度を実現
し、等速直線運動目標に対して観測雑音による誤差を低
減しつつ、旋回目標に対しても良好な追尾精度を得るこ
とができる。
(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏差)および目標
の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内の観測値数)を
入力することにより、前記残差共分散行列算出に必要
な、最適な誤差楕円体重複度を得ることができ、所望の
誤差楕円体の重なりを実現し、等速直線運動目標に対し
て観測雑音による誤差を低減しつつ、旋回目標に対して
も良好な追尾精度を得ることができる。
ダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)の組み合わせに対する最適な各運動モデル
の予測値間の中点における尤度より、各軸における確率
密度分布の分散を算出して残差共分散行列を求めること
により、所望の誤差楕円体重複度を実現し、等速直線運
動目標に対して観測雑音による誤差を低減しつつ、旋回
目標に対しても良好な追尾精度を得ることができる。
(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏差)および目標
の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内の観測値数)を
入力することにより、前記残差共分散行列算出に必要
な、最適な予測値間の中点における尤度を得ることがで
き、所望の誤差楕円体の重なりを実現し、等速直線運動
目標に対して観測雑音による誤差を低減しつつ、旋回目
標に対しても良好な追尾精度を得ることができる。
の構成を示すブロック図である。
を示すフローチャートである。
の誤差楕円体重複度判定器22の動作を示すフローチャ
ートである。
複度判定器22における尤度としきい値の比較の様子を
示した図である。
の誤差楕円体重複度係数検索器及び残差共分散行列算出
器24の動作を示すフローチャートである。
の構成を示すブロック図である。
を示すフローチャートである。
の予測値間尤度検索器26及び残差共分散行列算出器2
4の動作を示すフローチャートである。
の様子を示した図である。
図である。
ャートである。
と、予測位置間の距離および各軸半径の関係を示した図
である。
を示した図である。
の定数加速度ベクトル(零加速度ベクトルを含む)を示
した図である。
の関係を示した図である。
器、4 信頼度メモリ、5 平滑器、6 平滑器メモ
リ、7 予測器、8 第1の遅延回路、9 各モデル毎
予測器、10 第2の遅延回路、11 第3の遅延回
路、12 ゲイン行列算出器、13 第4の遅延回路、
14 モデル設定器、15 入力ベクトル平滑器、16
入力ベクトル予測器、17 第5の遅延回路、22
誤差楕円体重複度判定器、23 誤差楕円体重複度検索
器、24 残差共分散行列算出器、25 第6の遅延回
路、26 予測値間尤度検索器。
Claims (14)
- 【請求項1】 多重運動モデルを用いたカルマンフィル
タにおける各運動モデルの信頼度を計算する際、 N個の運動モデルの予測位置を中心とした目標の存在期
待確率を示す等確率密度ラインである誤差楕円体同士の
重複度を判定し、重複度が設定値を満たしていないと判
定された場合に、信頼度算出に用いる残差共分散行列を
再計算し、各軸方向で誤差楕円体を所望の大きさに制御
する誤差楕円体制御手段を備えたことを特徴とする目標
追尾装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の目標追尾装置におい
て、 前記誤差楕円体制御手段は、誤差楕円体同士の重複度と
して、各運動モデルの予測値間の中点における尤度をフ
ィルタの残差共分散行列を用いて算出し、算出された尤
度と設定値としての2つの事前に設定したしきい値との
比較に基づいて誤差楕円体の重複度を判定する誤差楕円
体重複度判定手段と、その判定結果により信頼度計算に
おける残差共分散行列の再計算を行う残差共分散行列算
出手段とを備えたことを特徴とする目標追尾装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の目標追尾装置におい
て、 前記残差共分散行列算出手段は、LOS(Line Of Sigh
t)直交座標における残差共分散行列の対角成分である
各軸方向の分散を算出し、算出したLOS直交座標にお
ける残差共分散行列をフィルタの座標系へ変換すること
を特徴とする目標追尾装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載の目標追尾装置におい
て、 前記誤差楕円体制御手段は、誤差楕円体重複度係数をデ
ータベースより検索する誤差楕円体重複度検索手段を備
え、 前記残差共分散行列算出手段は、前記誤差楕円体重複検
索手段から得られた重複度係数と各運動モデルの予測値
間距離より誤差楕円体の各軸半径を算出し、算出された
半径よりLOS直交座標における残差共分散行列の対角
成分である各軸方向の分散を算出することを特徴とする
目標追尾装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の目標追尾装置におい
て、 前記誤差楕円体重複度検索手段は、データベースにレー
ダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)の組み合わせを入力し、これらの条件に適
した、事前にデータベースに登録されている誤差楕円体
重複度係数を出力することを特徴とする目標追尾装置。 - 【請求項6】 請求項3に記載の目標追尾装置におい
て、 前記誤差楕円体制御手段は、各運動モデルの予測値間の
中点における尤度をデータベースより検索する予測値間
尤度検索手段を備え、 前記残差共分散行列算出手段は、前記予測値間尤度検索
手段から得られた尤度と各運動モデルの予測値間の距離
を正規分布表に照らし合わせることにより、LOS直交
座標における残差共分散行列の対角成分である各軸方向
の分散を算出することを特徴とする目標追尾装置。 - 【請求項7】 請求項6に記載の目標追尾装置におい
て、 前記予測値間尤度検索手段は、データベースにレーダの
観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏差)お
よび目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内の観測
値数)の組み合わせを入力し、条件と一致するこれらの
条件に適した、事前にデータベースに登録されている尤
度を出力することを特徴とする目標追尾装置。 - 【請求項8】 多重運動モデルを用いたカルマンフィル
タの信頼度計算の際に、N個の運動モデルの予測位置を
中心とした目標の存在期待確率を示す等確率密度ライン
である誤差楕円体同士の重複度を判定する誤差楕円体重
複度判定ステップと、 判定された重複度が設定値を満たしていない場合に、信
頼度算出に用いる残差共分散行列を再計算する残差共分
散行列算出ステップとを有する誤差楕円体制御ステップ
を備え、各軸方向で誤差楕円体を所望の大きさに制御す
ることを特徴とする目標追尾方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載の目標追尾方法におい
て、 前記誤差楕円体重複度判定ステップは、誤差楕円体同士
の重複度として、各運動モデルの予測値間の中点におけ
る尤度をフィルタの残差共分散行列を用いて算出する尤
度算出ステップと、前記尤度算出ステップにより算出さ
れた尤度と設定値としての2つの事前に設定したしきい
値を比較し、その比較結果、重複度が設定値を満たして
いないと判定された場合に信頼度計算における残差共分
散行列の再計算を選択するステップとを備えたことを特
徴とする目標追尾方法。 - 【請求項10】 請求項8に記載の目標追尾方法におい
て、 前記残差共分散行列算出ステップは、LOS(Line Of
Sight)直交座標における残差共分散行列の対角成分で
ある各軸方向の分散を算出するステップと、算出したL
OS直交座標における残差共分散行列をフィルタの座標
系へ変換するステップとを備えたことを特徴とする目標
追尾方法。 - 【請求項11】 請求項10に記載の目標追尾方法にお
いて、 前記誤差楕円体制御ステップは、誤差楕円体重複度係数
をデータベースより検索する誤差楕円体重複度検索ステ
ップを備え、 前記残差共分散行列算出ステップは、前記誤差楕円体重
複度検索ステップから得られた重複度係数と各運動モデ
ルの予測値間距離より誤差楕円体の半径を算出するステ
ップと、得られた半径よりLOS直交座標における残差
共分散行列の対角成分である各軸方向の分散を算出する
ステップとを備えたことを特徴とする目標追尾方法。 - 【請求項12】 請求項11に記載の目標追尾方法にお
いて、 前記誤差楕円体重複度検索ステップは、データベースに
レーダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準
偏差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート
内の観測値数)の組み合わせを入力し、これらの条件に
適した、事前にデータベースに登録されている誤差楕円
体重複度係数を出力することを特徴とする目標追尾方
法。 - 【請求項13】 請求項10に記載の目標追尾方法にお
いて、 前記誤差楕円体制御ステップは、各運動モデルの予測値
間の中点における尤度をデータベースより検索する予測
値間尤度検索ステップを備え、 前記残差共分散行列算出ステップは、前記予測値間尤度
検索ステップから得られた尤度と各運動モデルの予測値
間の距離を正規分布表に照らし合わせることにより、L
OS直交座標における残差共分散行列の対角成分である
各軸方向の分散を算出することを特徴とする目標追尾方
法。 - 【請求項14】 請求項13に記載の目標追尾方法にお
いて、 前記予測値間尤度検索ステップは、データベースにレー
ダの観測条件(サンプリング間隔、観測雑音の標準偏
差)および目標の運動条件(目標の平滑速度、ゲート内
の観測値数)の組み合わせを入力し、条件と一致するこ
れらの条件に適した、事前にデータベースに登録されて
いる尤度を出力することを特徴とする目標追尾方法。
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---|---|---|---|
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