JP2003130819A - 放射線利用検査装置 - Google Patents

放射線利用検査装置

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JP2003130819A JP2001330690A JP2001330690A JP2003130819A JP 2003130819 A JP2003130819 A JP 2003130819A JP 2001330690 A JP2001330690 A JP 2001330690A JP 2001330690 A JP2001330690 A JP 2001330690A JP 2003130819 A JP2003130819 A JP 2003130819A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】X線やγ線の放射方向や照射面積と照射体積を
容易にコントロールすることができ、高い解像度と高い
コントラストの得られる放射線利用検査装置を提供す
る。 【解決手段】被検体3にむけてX線またはγ線からなる
放射線ビーム2を放出する放射線源1と、遮光箱内14a
に設けられ前記被検体3内で散乱されずに透過した放射
線ビームのみを通過させる回転コリメータ4aおよびこ
の回転コリメータ4aを通過した放射線ビームを受けて
発光するシンチレータ10と、このシンチレータ10上の発
光像を撮影するカメラ12とを備えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線やγ線によっ
て被検体の内部状態の観察撮像、組成分析、非破壊検査
等をおこなう放射線利用検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種対象物の内部観察等のためにX線が
用いられているが、代表的なX線発生装置と言えるX線
管は、装置構成が簡単で低コストである反面、発生点の
サイズが大きく放出角が広いという短所があり、それに
よって対象物の撮像、診断、分析、照射等に利用する場
合の性能限界が大きく制限されるものとなる。
【0003】図20は、X線透過撮像法における空間分解
能(解像度)とコントラストについての説明を示したも
のである。この図に示すように、X線発生点のサイズが
小さくなり点光源に近づくことによって撮像の解像度を
向上することができ、その効果のみに着目すれば、電子
ビームを極限サイズにまで集束してターゲットに入射し
てX線を発生させるマイクロフォーカスX線管を利用す
ることが考えられるが、被検体内部での散乱成分による
コントラストの低下を防止するには至らない。
【0004】また、点光源であることと放射X線の発散
角が小さいという特徴を備えたX線源として電子蓄積リ
ング加速器からの放射光があるが、利用できるX線のエ
ネルギーは最大20keV程度までにとどまることと設備コ
ストが膨大となるので汎用的なものとしてしての適用は
困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように理想的な
X線源として汎用的なものは無く、また数10keV以上の
高エネルギーX線については反射,屈折作用により自由
にビームを集束,発散させるような光学素子が無いた
め、X線を利用した撮像装置、照射装置、その他の装置
いずれにおいてもX線の放射方向や照射面積・体積を任
意にコントロールする技術は非常に重要なものである。
【0006】そこで本発明は、X線やγ線の放射方向や
照射面積と照射体積を容易にコントロールすることがで
き、高い解像度と高いコントラストの得られる放射線利
用検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明の放射線利用検査装置は、被検体にむ
けてX線またはγ線からなる放射線ビームを放出する放
射線源と、遮光箱内に設けられ前記被検体内で散乱され
ずに透過した放射線ビームのみを通過させる回転コリメ
ータおよびこの回転コリメータを通過した放射線ビーム
を受けて発光するシンチレータと、このシンチレータ上
の発光像を撮影するカメラとを備えた構成とする。
【0008】この発明によれば、解像度の低下をもたら
す放射線源の発散成分と、コントラストの低下の要因と
なる散乱成分を取り除くことができる。したがって、X
線やγ線の放射方向や照射面積と体積を容易にコントロ
ールすることができ、高い解像度と高いコントラストが
得られる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、放射線源は、狭い放出領域を有する点状線源であ
り、回転コリメータは延長された中心軸上の1点に集束
する形状の複数のビーム通過孔を有する構成とする。こ
の発明によれば、解像度の低下をもたらす放射線源の発
散成分と、コントラストの低下の要因となる散乱成分を
取り除くことができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、回転コリメータは、X線またはγ線の遮蔽材となる
鉛、タングステンなどの高原子番号の金属、または合金
のブロックを複数等配に分割し、それぞれの分割パーツ
の分割面に複数の溝を1点に集束するように形成し、再
度、元のブロック形状となるように結合して、前記溝に
よってビーム通過孔を形成した構成である構成とする。
この発明によれば、集束、発散、平行など、所期の角度
で放射線ビームの出射方向を定める回転コリメータを提
供することができる。
【0011】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、放射線源は広い放出領域を有する面状線源であり、
回転コリメータは中心軸に平行な複数のビーム通過孔を
有する構成とする。
【0012】この発明によれば、面状の放射線放射が得
られる放射線源に対して平行に出射される成分のみを通
過させる回転コリメータにより被検体の透過画像が得ら
れ、より高い強度の放射線ビームを利用した透過撮影を
行うことができる。
【0013】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、カメラは遮光箱の外に設けられ、シンチレータの発
光像を前記カメラへ導くファイバー光学系を備えた構成
とする。この発明によれば、撮像ヘッドを構成する遮光
箱を小型化し、カメラで発生する画像ノイズを低減する
ことができる。
【0014】請求項6の発明は、請求項1の発明におい
て、シンチレータの後に微小径の光ファイバーを束ねて
作られたファイバー光学系を設け、その終端にCCDを直
結して直接画像信号をモニタに映し出すようにした構成
とする。この発明によれば、撮像ヘッドを構成する遮光
箱を小型化し、カメラで発生する画像ノイズを低減する
ことができる。
【0015】請求項7の発明の放射線利用検査装置は、
X線またはγ線からなる放射線ビームを放出する放射線
源と、前記放射線ビームから細いペンシル状ビームを形
成するコリメータと、前記ペンシル状ビームを被検体に
入射したとき発生する所定のコンプトン散乱X線を通過
させる回転コリメータと、この回転コリメータを通過し
たコンプトン散乱X線を受けて発光するシンチレータ
と、このシンチレータの発光を検出する光検出器と、前
記固定コリメータと前記回転コリメータと前記シンチレ
ータを収容する遮光箱とを備えた構成とする。この発明
によれば、被検体内部の情報を持ったコンプトン散乱信
号を有効にとらえて被検体内部の任意位置の状態の検査
を行うことができる。
【0016】請求項8の発明の放射線利用検査装置は、
X線またはγ線からなる放射線ビームを放出する放射線
源と、前記放射線ビームを被検体内の所定の一点に向け
て集束するコリメータと、前記放射線ビームによって被
検体内で発生する所定のコンプトン散乱X線を通過させ
る回転コリメータと、この回転コリメータを通過したコ
ンプトン散乱X線を受けて発光するシンチレータと、こ
のシンチレータの発光を検出する光検出器と、前記回転
コリメータとシンチレータを収容する遮光箱とを備えた
構成とする。この発明によれば、より高強度の放射線ビ
ームによるコンプトン散乱信号をとらえて被検体内部の
検査を行うことができる。
【0017】請求項9の発明の放射線利用検査装置は、
X線またはγ線からなる放射線を放出する被検体に対向
して配置される撮像装置と、この撮像装置から信号を受
けて被検体の放射線画像および可視光画像を表示する画
像処理ユニットとを備え、前記撮像装置は、被検体に対
して斜に向けられた放射線・可視光分割ミラーと、この
分割ミラーの放射線透過側に設けられコリメータとシン
チレータと光検出器を有するコリメータ・検出ユニット
と、前記分割ミラーの可視光反射側に設けられた可視光
画像撮像部とを備えた構成とする。この発明によれば、
放射線を放射する被検体について放射線と可視光の複合
画像を得ることができる。
【0018】請求項10の発明の放射線利用検査装置は、
回転コリメータ,シンチレータ,ファイバー光学系およ
び光検出器を備え被検体から放出されるX線またはγ線
からなる放射線を検出する撮像装置と、この撮像装置を
支持し被検体に沿って移動させるマニピュレータと、こ
のマニピュレータの位置を制御するコントローラと、こ
のコントローラおよび前記撮像装置から信号を受けて被
検体の放射線画像を表示する画像処理ユニットとを備え
た構成とする。この発明によれば、放射化された被検体
内部の欠陥の有無やサイズを検知することができる。
【0019】請求項11の発明の放射線利用検査装は、X
線またはγ線からなる放射線ビームを放出する面状線源
と、この面状線源の前面に設けられ前記放射線ビームを
集束する方向にビーム通過孔を設けた回転コリメータと
を備えた複数の線源ユニットを備え、前記複数の線源ユ
ニットは被検体内の同一部分に放射線ビームの集束点有
するように配置された構成とする。この発明によれば、
被検体内の1点に高密度の放射線を照射し高感度の検査
を行うことができる。
【0020】請求項12の発明の放射線利用検査装は、X
線またはγ線からなる放射線ビームを放出する面状線源
と、この面状線源の前面に設けられ前記放射線ビームを
集束する方向にビーム通過孔を設けた回転コリメータと
を備えたX線源ユニットと、前記集束された放射線ビー
ムから所定の単一エネルギー成分を取り出し被検体表面
に入射させる分光器と、前記被検体表面で発生する蛍光
X線を検出するエネルギー分別型の検出器と、この検出
器に接続された光子カウンターとを備えた構成とする。
この発明によれば、放射線の散乱成分を除去して被検体
表面からの蛍光X線だけをとらえて被検体の組成分析を
行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態の放射
線利用検査装置を図1を参照して説明する。すなわち、
本実施の形態の放射線利用検査装置は、X線源1と撮像
装置14とモニタ15を備えている。X線源1は小さい表面
積の点状線源1aを備え、X線ビーム2を発生する。撮
像装置14は、遮光箱14a内にコリメータ装置4とミラー
11とCCDカメラ12を備えている。
【0022】コリメータ装置4は、ビーム通過孔4bを
有する円柱状の回転コリメータ4aと、この回転コリメ
ータ4aを保持するコリメータハウジング5と、このコ
リメータハウジング5に取付けられた回転子6を回転駆
動するモータ7と、このモータ7等を収めコリメータハ
ウジング5をベアリング8を介して支持する外部ハウジ
ング9からなる。
【0023】コリメータ装置4には蛍光板からなるシン
チレータ10が取付けられている。遮光箱14a内壁のX線
源1側には開口を有するX線遮蔽板13が設けられてい
る。被検体3はX線源1と撮像装置14の間に設置されて
いる。
【0024】このように構成された本実施の形態の放射
線利用検査装置においては、図2に示すように、X線源
1の所定の領域以外から放出された発散X線である無効
成分2bと被検体3の内部で散乱を受けた散乱成分2c
を回転コリメータ4aで除去して、有効成分2aだけを
シンチレータ10に導き、これによってこ解像度とコント
ラストの低下の要因を除去することが可能となり、鮮明
な透過画像を得ることができる。
【0025】回転コリメータ4aにほどこされたビーム
通過孔4bは、回転コリメータ4aが回転しなければ、
1方向からだけ飛来するX線ビームを通過することにな
るので、シンチレータ10には点状の透過像を映すだけと
なるが、回転コリメータ4aが回転することにより被検
体3を通過するX線を回転コリメータ4aの全面積に対
してまんべんなく通過させることができ、シンチレータ
10に透過像を映すことが可能となる。
【0026】このように回転コリメータ4aを通過でき
るX線ビームの有効成分2aは、透過像の解像度とコン
トラストを低下させる成分を除去する一方で、シンチレ
ータ10に到達するX線ビーム量を非常に小さなものとし
てしまうので、シンチレータ10には特に使用するX線エ
ネルギーに対して蛍光効率の高い素材を選んでつくられ
たもの、あるいは反応面積を大きくするような針状の表
面構造を持った素材を用いる。
【0027】シンチレータ10に映し出された透過像は、
CCDカメラ12で撮影し、外部に置かれたモニタ15に映す
が、シンチレータ10を通過してCCDカメラ12に入射する
X線成分による画像ノイズの発生を抑制するために、シ
ンチレータ10の映像はミラー11を介して、透過X線が飛
び込まない位置に置かれたCCDカメラ12に導く。コリメ
ータ装置4やCCDカメラ12は、X線遮蔽板13を設けた遮
光箱14aの中に設置してあるので、散乱X線や外光の入
射を防ぐことができる。
【0028】ここで本実施の形態の放射線利用検査装置
に備えられる回転コリメータ4aについて詳細に説明す
る。すなわち、回転コリメータ4aは、多数本の微細な
ビーム通過孔4bが1点で集束するようにな方向で設け
られていることが必要である。このような構成の回転コ
リメータ4aをつくるために図3に示すように、X線の
遮蔽材となる鉛、タングステンなどの高原子番号の金
属、または合金のブロックを複数等配に分割し、それぞ
れの分割パーツの分割面にX線ビームが通過できる溝4
cを、それぞれの溝4cが1点に集束するよう切削して
つくり、再度、元のブロック形状となるように貼り合わ
せて組み上げた構成とする。
【0029】ここで切削形成するビーム通過孔4bのサ
イズ(幅、深さ)は、要求するX線透過像の解像度に合
わせて調整するものとし、1面にできるだけ多数本の溝
を形成することと、各面で溝の位相を少しずつずらせて
形成することによって、回転コリメータ4aが回転した
ときにX線ビームの不通過となる領域をなくすような構
成とする。こうすることによって、回転コリメータ4a
を通過してシンチレータ10に映し出される像の中にX線
不透過部分によって円形の影が生じることを防ぐことが
できる。
【0030】以上のように構成された回転コリメータ4
aは、図1に示したように、全ての分割ブロックに設け
られたビーム通過孔4bが所定の焦点位置に向くように
精度よくつくられたコリメータハウジング5に収納され
る。
【0031】このような方法で回転コリメータ4aを構
成すると、全てのビーム通過孔4bの集束点は任意に設
定することができる。例えば、逆方向の集束点を持つ
(発散)ケースや、中心軸に対して全てのビーム通過孔
4bが平行に向いたようなケースにも自由に対応するこ
とができ、いろいろな形態の放射線利用検査装置に適用
することができる。
【0032】次に本発明の第2の実施の形態の放射線利
用検査装置を図4を参照して説明する。本実施の形態
は、前記第1の実施の形態の放射線利用検査装置に対し
てそのX線源の部分と、回転コリメータの部分を以下の
ように変更した構成である。すなわち、X線源1は放出
領域1cが大面積の大面積X線源1bを適用し、撮像装
置14内のコリメータ装置4は、大面積X線源1bから放
出されるX線ビーム2のうち、中心軸に対して平行に出
射された成分で、被検体3内部で散乱を受けなかった成
分だけを選別して透過できるように中心軸に対して平行
にビーム通過孔4bを設けた構造を持つ回転コリメータ
4aを適用した構成とする。
【0033】この第2の実施の形態の放射線利用検査装
置においては、面状のX線発生領域を持つ大面積X線源
1bとして一般的には平板形状の同位体(RI)線源を適
用することができ、また、X線管または電子ビーム源を
用いたX線源でも、そのようなX線放出面となるように
構成されたタイプのものを適用することができる。この
ような大面積X線源1bを適用することによって、一般
的なX線管のような小サイズのX線放出面を持つX線源
よりも結果的に高い強度のX線を利用した撮像をするこ
とができ、撮像時間の短縮に効果的である。
【0034】次に本発明の第3の実施の形態の放射線利
用検査装置を図5を参照して説明する。本実施の形態の
放射線利用検査装置は、放出領域(X線放出領域)1c
が大面積のX線管または同位体のような平板型X線源1
dとし、X線出射口にコリメータ装置41を設置し、X線
源1dから放出されるX線ビーム2のうち、中心軸に平
行に出射される成分だけを選別して取り出す構成とす
る。コリメータ装置41は、撮像装置14に備えられるコリ
メータ装置4と同じ構成であり、その入射側には不要な
低エネルギー成分を除去するX線フィルター18を備え
る。
【0035】本実施の形態の放射線利用検査装置におい
ては、平板型X線源1dから出射するX線ビーム2を平
行ビームとして保つことが可能となり、これによって撮
像装置14の周辺に向けて照射されるX線成分を低減する
ことができ、撮像系の遮蔽構造を簡略化し、ノイズを低
減することができる。
【0036】ここで、上記第2および第3の実施の形態
の放射線利用検査装置に備えられるコリメータ装置4,
41を構成する回転コリメータ4aについて図6を参照し
て説明する。
【0037】この回転コリメータ4aは、多数本の微細
なビーム通過孔4bが中心軸に対して平行な方向で設け
られていることが必要である。このような回転コリメー
タ4aは、先に図3に示した方法によってもつくること
ができるが、ここでは図6に示すように、重金属からな
る遮蔽ロッド4cを多数本束ね、その隙間をビーム通過
孔4bとする。これによって、図3の場合のように部品
に高精度の加工を施すことをしなくても比較的容易に平
行ビームの回転コリメータ4aを構成することができ
る。
【0038】次に本発明の第4の実施の形態の放射線利
用検査装置を図7を参照して説明する。本実施の形態
は、CCDカメラ12を、コリメータ装置4とシンチレータ1
0を収容する遮光箱14aの外部に設け、石英などの細線
ロッドを束ねてつくられたフィバー光学系16と、同じよ
うに光ファイバーを多数本束ねてつくられたバンドルフ
ァイバー16bからなる画像伝送系を設ける。シンチレー
タ10に投影された透過像は、前記画像伝送系によって遮
光箱14aの外部に設置されたCCDカメラ12に送られ、モ
ニタ15に映し出される。本実施の形態によれば、耐久性
の劣るCCDカメラ12をX線バックグランドの低い離れた
場所に設置し、ノイズの少ない環境下でモニタすること
ができる。
【0039】次に本発明の第5の実施の形態の放射線利
用検査装置を図8を参照して説明する。本実施の形態
は、コリメータ装置4とシンチレータ10を収容する遮光
箱14aの中に、石英などの細線ロッドを束ねてつくられ
90°屈曲したフィバー光学系16aと、その端部にCCDチ
ップ12aを設けて、シンチレータ10に投影された透過像
をこれらの画像伝送系によって遮光箱14aの外部に設置
されたモニタ15に伝送し映し出すものである。
【0040】本実施の形態によれば、コリメータ装置4
を含む撮像装置14の中でCCDチップ12aへX線が直接入
射することを防止することができ、これによってCCDチ
ップ12aの耐久性を上げ、撮像装置14を小型化すること
ができる。
【0041】次に本発明の第6の実施の形態の放射線利
用検査装置を図9と図11を参照して説明する。本実施の
形態の放射線利用検査装置は、X線源1と、光線処理装
置17と、光子カウンタ22とを備えている。X線源1は表
面積の小さい点状線源1aを備えている。
【0042】光線処理装置17は遮光箱17aの中に、それ
ぞれ中心孔を有する固定コリメータ19とミラー11bとシ
ンチレータ10bとコリメータ装置4を備え、また、レン
ズ20と光電子増倍管21を備えている。また遮光箱17aの
被検体3側の内壁には開口部を有するX線遮蔽板13が設
けられている。コリメータ装置4において回転コリメー
タ4aを保持し回転させるための構成は第1〜第5の実
施の形態におけると同じである。
【0043】このような構成によって、X線源1内の点
状線源1aから放出されたX線は、固定コリメータ19の
中心孔を通ることによってペンシル状のX線ビーム2d
となる。このペンシル状X線ビーム2dは、ミラー11
b、シンチレータ10bおよび回転コリメータ4aの中心
孔を通って被検体3に入射し、被検体3の所定の部分か
らコンプトン散乱X線2eを発生させる。
【0044】コンプトン散乱X線2eは、回転コリメー
タ4aに設けられたビーム通過孔4bを通ってシンチレ
ータ10bに当り発光を生じる。この発光は、ミラー11b
で反射され、レンズ20で集光されて、光電子増倍管21に
入り、増幅された電気信号となって光子カウンタ22へ伝
送される。
【0045】図11の説明図に示すように、被検体内に入
射したX線ビームは、その到達点において、その部分の
物質の電子密度に比例したコンプトン散乱を起こすの
で、被検体内に欠陥などの欠損した部分があればコンプ
トン散乱X線は急減する。したがって、所定の位置にお
けるコンプトン散乱X線を測定することによって欠陥の
有無を検知することができ、X線源と検査ヘッド(光線
処理装置17)をスキャンニングすることによって被検体
内部の欠陥の位置、形状をとらえた3次元断層画像を得
ることができる。
【0046】この場合、コンプトン散乱を起こす散乱微
分断面積は、非常に小さいオーダ(〜10-27cm2/sterad
/電子)であるため、小さい領域からの少量の散乱X線
を効果的に集めることが重要なポイントとなる。
【0047】そのため、本実施の形態では、被検体内部
の特定位置からの散乱成分を見込む角度でビーム通過孔
4bを設けた回転コリメータ4aを適用し、被検体3内
部の所定の領域から放出されたコンプトン散乱X線2e
を集めてシンチレータ10bを発光させる。これにより、
被検体3内部の小さい領域からのコンプトン散乱X線を
有効に集めて被検体3の内部状態を検査することができ
る。
【0048】次に本発明の第7の実施の形態の放射線利
用検査装置を図10を参照して説明する。本実施の形態に
おいては、回転コリメータ4aのビーム通過孔4bはす
べて、中心孔と一定の角度を有する構成とする。他の構
成は上述の第6の実施の形態と同じである。
【0049】この構成によって、回転コリメータ4aを
通過してシンチレータ10bに入射するコンプトン散乱X
線は、被検体3に入射するペンシル状X線ビーム2dの
通過軌跡上に存在する部分から発せられた成分を集めた
ものとなる。したがって、得られる信号は、ペンシル状
X線ビーム2dの入射した軌跡上の深さ方向の所定の範
囲にわたるコンプトン散乱X線を積分したものとなるの
で、被検体3内部の深さ方向の欠陥情報を取得すること
ができる。
【0050】次に本発明の第8の実施の形態の放射線利
用検査装置を図12を参照して説明する。本実施の形態
は、図9に示した第6の実施の形態において、X線源と
して面状線源1eを有する平板型X線源1dを備え、そ
こから放出されるX線ビームのうち、1点に集束する点
集束X線ビーム2fを取り出すようにビーム通過孔を設
けた回転コリメータ4a1を有するコリメータ装置41を
X線源のX線放出口の前面に設置し、コリメータ装置41
の入口側にX線エネルギーの不要な成分を除去するため
のX線フィルター18を設置した構成とする。
【0051】この放射線利用検査装置において、X線源
1dから出射されるX線ビームは、コリメータ装置41に
よってコーン状のものとなり、中心に穴を設けたミラー
11bとシンチレータ10bを通過し、さらにもう1つのコ
リメータ装置4の中心の穴を通って被検体3の特定部位
に集束して到達する。その集束点から放出されるコンプ
トン散乱X線2eは、回転コリメータ4aに設けられた
ビーム通過孔を通ってシンチレータ10bに当たって蛍光
を発し、その発光はミラー11bで反射され集束レンズ20
を通して光電子増倍管21に集められて光子カウンタ22に
よってその量が検出される。
【0052】この実施の形態によれば、より大強度のX
線を集束して入射してコンプトン散乱X線量を増加させ
ることが可能となり、コンプトン散乱量の小さい低密
度、低原子番号の被検体、または散乱X線の吸収の大き
い高原子番号の材質で厚さのある被検体の深い部位の検
査を効率よく行うことができる。
【0053】次に本発明の第9の実施の形態の放射線利
用検査装置を図13を参照して説明する。本実施の形態
は、図9,10,12に示した第6,7,8の実施の形態に
おいて、光電子増倍管21を光線処理装置17の外に設け、
光線処理装置17と光電子増倍管21のあいだに光ファイバ
ー23を設けて、レンズ20によって集められたシンチレー
タ10bでの発光を光ファイバー23で光線処理装置17の外
に導き、外部に設置した光電子増倍管21と光子カウンタ
22で検出する構成である。
【0054】この構成によれば、シンチレータ10bで発
生された蛍光信号は光ファイバー23で外部に導かれるの
で、X線バックグラウンドの低い場所に光電子増倍管21
を設置することによって、信号対ノイズ比率の高い検出
を行うことができる。
【0055】次に本発明の第10の実施の形態の放射線利
用検査装置を図14を参照して説明する。この実施の形態
の放射線利用検査装置は、ステージ26a,26bに搭載さ
れ被検体3を挟んで配置されたX線源ユニット24および
検出ユニット25と、ステージ26aと26bを駆動するステ
ージコントローラ27と、このステージコントローラ27お
よび検出ユニット25から信号を受けて被検体3内のX線
画像を処理表示する画像処理ユニット28とを備えてい
る。X線源ユニット24はX線源1とコリメータ装置41を
備え、検出ユニット25はコリメータ装置4およびシンチ
レータ,ミラー,レンズ等を備えている。
【0056】この実施の形態の放射線利用検出装置にお
いては、X線源ユニット24と検出ユニット25をステージ
コントローラ27で同期をとって駆動することにより、被
検体3の透過像を連続的に撮像することができ、この連
続撮像画像データは、画像処理装置28において画像処理
することにより大面積の撮像画像として表示することが
できる。
【0057】本実施の形態の放射線利用検査装置は、大
サイズの被検体の透過像を得るのに有効であり、平行X
線ビームを使用することにより散乱成分に対する防護の
ための遮蔽措置が不要である。
【0058】次に本発明の第11の実施の形態の放射線利
用検査装置を図15を参照して説明する。この実施の形態
の放射線利用検査装置は、同図(a)に示すように、X
線源1とコリメータ装置4を有しステージ26に搭載され
てタンク等の被検体3aに対向して配置されたコンプト
ン散乱検出ユニット29と、ステージ26を駆動するステー
ジコントローラ27と、このステージコントローラ27から
コンプトン散乱検出ユニット29の位置信号を受け、光子
カウンター22を介してコンプトン散乱検出ユニット29か
ら散乱X線についての信号を受けて被検体3aの断層画
像を表示する画像処理ユニット28を備えている。
【0059】この実施の形態の放射線利用検査装置は、
コンプトン散乱検出ユニット29をステージ26によって被
検体3aの外壁方向からスキャンニングしながら取り込
んだ信号を画像処理ユニット28で処理することにより、
同図(b)に示すように、構造壁の内表面、または内部
の欠陥、亀裂などの様子をとらえた断層画像を得ること
ができる。したがって、本実施の形態によれば、何らか
の溶液を満たした容器について、溶液を充填したままで
容器の外から容器構造壁の探傷検査を行うことができ
る。
【0060】次に本発明の第12の実施の形態の放射線利
用検査装置を図16を参照して説明する。この実施の形態
の放射線利用検査装置は、放射線(γ線)を放出する被
検体3bに対向して配置される撮像装置42と、この撮像
装置42から信号を受けて被検体3bの放射線画像および
可視光画像を描く画像処理ユニット28aとを備えてい
る。
【0061】撮像装置42は、被検体3bに対して45度の
角度で向けられるγ線・可視光分割ミラー11cと、この
分割ミラー11cのγ線透過側に設けられγ線ビームを集
束させるコリメータ装置4とシンチレータとミラー11と
CCDカメラ12を有するコリメータ・検出ユニット25a
と、前記γ線・可視光分割ミラー11cの可視光反射側に
設けられたミラー11,CCDカメラ12b,自動焦点・ズー
ム制御ユニット30を備えている。γ線・可視光分割ミラ
ー11cは例えばアルミニウム蒸着プラスチックからな
る。
【0062】コリメータ・検出ユニット25a中に設置す
るコリメータ装置4は、ある外部に向かって発散方向で
内部の任意の点に集束点を持つようにビーム通過孔を施
した回転コリメータを適用し、放射性物質の付着した被
検体3bからの放射線(γ線)をとらえることによって
被検体3bの放射線放出強度(放射化の程度)のマッピ
ング画像を得ることがかできる。また、回転コリメータ
のビーム透過溝によって決まる画角にあわせて同一方向
に向けた可視光画像をCCDカメラ12bの可視光撮像系で
とらえ、これを先の放射線強度マッピング画像と合成す
ることによって可視光画像の上に放射線放出強度のマッ
ピング画像を重ねて表示した画像を得ることができる。
【0063】このように、本実施の形態の放射線利用検
出装置では、回転コリメータを用いて画像内に入射する
放射線(γ線)の方向を選択することによって極度に強
い放射線を放出する部分からの放射線による画像上のか
ぶりの発生を防止し、被検体の形状と放射化の程度を同
時に計測することができる。
【0064】次に本発明の第13の実施の形態の放射線利
用検出装置を図17を参照して説明する。本実施の形態の
放射線利用検出装置は、前述の第5の実施の形態(図
8)における撮像装置14をマニピュレータ31上に搭載し
て、格納容器33中にある放射化された構造材等からなる
被検体3bに対向配置し、格納容器33の外部にマニピュ
レータ制御ユニット32と画像処理ユニット28を設けたも
のである。
【0065】この実施の形態によれば、小サイズにまと
めた撮像装置14を格納容器内の構造材の外表面に自在に
走査することができる。また。撮像装置14内に設置する
コリメータ装置4は、構造材から放出されるγ線の中
で、回転コリメータに平行に入射する成分だけを選択し
て透過させることによって構造材の内部から表面への透
過像を、ファイバー光学系16aを通してCCDチップ12a
でとらえ、その画像を画像処理ユニット28で処理するこ
とによって構造材表面の亀裂等の状態や大きさを示す画
像として表示することができる。
【0066】次に本発明の第14の実施の形態の放射線利
用検査装置を図18を参照して説明する。本実施の形態
は、面状のX線放出領域を持つX線源1とX線ビームを
1点に集束するコリメータ装置4を備えた複数のX線源
ユニット24をそれぞれのX線ビーム2の集束点が一致す
るように配置したものである。
【0067】この実施の形態によれば、被検体3d内の
1点に高密度のX線を照射することができ、拡散成分や
散乱成分によるターゲット以外の部位への照射量を最低
限に抑制することができる。また、X線源ユニット24の
備えるコリメータ装置4を集束距離を変更したものに取
りかえることによって照射点に至るまでのX線ビーム2
の形を任意に決めることができる。
【0068】次に本発明の第15の実施の形態の放射線利
用検査装置を図19を参照して説明する。本実施の形態
は、面状のX線放出領域を持つX線源1とX線ビームを
1点に集束するコリメータ装置4を備えたX線源ユニッ
ト24から出射される集束X線ビーム2をX線分光器33に
通して任意の単色(単一エネルギー)成分だけを取り出
し、試料34の表面に焦点位置を合わせて入射することに
よって試料34の表面の元素から蛍光X線を発生させる。
この蛍光X線を、試料34表面のX線照射点に焦点位置を
合わせたようにビーム通過孔を施したコリメータ装置41
を通してSi(Li)のようなエネルギー分別型のX線検出器
35に入射することによって蛍光X線のスペクトルを検出
し、試料表面の元素組成を測定、判別する。
【0069】この実施の形態によれば、試料34表面の目
標領域以外へのX線照射や試料34内部から発せられる散
乱成分がX線検出器35に入射することによって生じるバ
ックグラウンドレベルの増加を抑制し、試料34に微量に
含まれる元素の検出を行うことができる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、X線やγ線の放射方向
や照射面積と照射体積を容易にコントロールすることが
でき、高い解像度と高いコントラストの得られる放射線
利用検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の放射線利用検査装
置の構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の放射線利用検査装
置における透過撮像作用を説明する図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の放射線利用検査装
置における回転コリメータの構成方法を説明する図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の放射線利用検査装
置の構成図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の放射線利用検査装
置の構成図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の放射線利用検査装
置における回転コリメータの構成方法を説明し、(a)
は部分図、(b)は全体図、(c)は部分側面図。
【図7】本発明の第4の実施の形態の放射線利用検査装
置の構成図。
【図8】本発明の第5の実施の形態の放射線利用検査装
置の構成図。
【図9】本発明の第6の実施の形態の放射線利用検査装
置の構成図。
【図10】本発明の第7の実施の形態の放射線利用検査
装置の構成図。
【図11】X線コンプトン散乱撮像法の説明図。
【図12】本発明の第8の実施の形態の放射線利用検査
装置の構成図。
【図13】本発明の第9の実施の形態の放射線利用検査
装置の構成図。
【図14】本発明の第10の実施の形態の放射線利用検査
装置の構成図。
【図15】本発明の第11の実施の形態の放射線利用検査
装置を示し、(a)は全体構成図、(b)は断層画像を
例示する図。
【図16】本発明の第12の実施の形態の放射線利用検査
装置の構成図。
【図17】本発明の第13の実施の形態の放射線利用検査
装置の構成図。
【図18】本発明の第14の実施の形態の放射線利用検査
装置の構成図。
【図19】本発明の第15の実施の形態の放射線利用検査
装置の構成図。
【図20】従来の技術を説明する図。
【符号の説明】
1…X線源、1a…点状線源、1b…大面積X線源、1
c…放出領域、1d…平板型X線源、1e…面状線源、
2…X線ビーム、2a…X線ビームの有効成分、2b…
X線ビームの無効成分、2c…X線ビームの散乱成分、
2d…ペンシル状X線ビーム、2e…コンプトン散乱X
線、2f…点集束X線ビーム、3,3a,3b,3c,
3d…被検体、4…コリメータ装置、4a,4a1…回
転コリメータ、4b…ビーム通過孔、4c…溝、4d…
遮蔽ロッド、5…コリメータハウジング、6…回転子、
7…モータ、8…ベアリング、9…外部ハウジング、1
0,10b…シンチレータ、11,11b…ミラー、11c…γ
線・可視光分割ミラー、12…CCDカメラ、12a…CCDチッ
プ、13…X線遮蔽板、14…撮像装置、14a…遮光箱、15
…モニタ、16,16a…ファイバー光学系、16b…バンド
ルファイバー、17…光線処理装置、17a…遮光箱、18…
X線フィルター、19…固定コリメータ、20…レンズ、21
…光電子増倍管、21a…X線検出器、22,22a…光子カ
ウンタ、23…光ファイバ、24…X線源ユニット、25…検
出ユニット、25a…コリメータ・検出ユニット、26,26
a,26b…ステージ、27…ステージコントローラ、28,
28a…画像処理ユニット、29…コンプトン散乱検出ユニ
ット、30…自動焦点・ズーム制御ユニット、31…マニピ
ュレータ、32…マニピュレータ制御ユニット、33…格納
容器、33…X線分光器、34…試料、35…X線検出器、41
…コリメータ装置、42…撮像装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G001 AA01 AA02 BA11 BA16 CA01 CA02 DA01 DA03 DA09 GA06 HA12 HA13 JA01 JA06 KA03 LA20 SA02 SA10 SA30 2G088 EE27 EE29 FF02 FF04 FF14 GG15 GG16 GG20 JJ01 JJ05 JJ12 JJ13 JJ18 KK32 LL09 LL12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体にむけてX線またはγ線からなる
    放射線ビームを放出する放射線源と、遮光箱内に設けら
    れ前記被検体内で散乱されずに透過した放射線ビームの
    みを通過させる回転コリメータおよびこの回転コリメー
    タを通過した放射線ビームを受けて発光するシンチレー
    タと、このシンチレータ上の発光像を撮影するカメラと
    を備えたことを特徴とする放射線利用検査装置。
  2. 【請求項2】 放射線源は、狭い放出領域を有する点状
    線源であり、回転コリメータは延長された中心軸上の1
    点に集束する形状の複数のビーム通過孔を有することを
    特徴とする請求項1記載の放射線利用検査装置。
  3. 【請求項3】 回転コリメータは、X線またはγ線の遮
    蔽材となる鉛、タングステンなどの高原子番号の金属、
    または合金のブロックを複数等配に分割し、それぞれの
    分割パーツの分割面に複数の溝を1点に集束するように
    形成し、再度、元のブロック形状となるように結合し
    て、前記溝によってビーム通過孔を形成した構成である
    ことを特徴とする請求項2記載の放射線利用検査装置。
  4. 【請求項4】 放射線源は広い放出領域を有する面状線
    源であり、回転コリメータは中心軸に平行な複数のビー
    ム通過孔を有することを特徴とする請求項1記載の放射
    線利用検査装置。
  5. 【請求項5】 カメラは遮光箱の外に設けられ、シンチ
    レータの発光像を前記カメラへ導くファイバー光学系を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の放射線利用検査
    装置。
  6. 【請求項6】 シンチレータの後に微小径の光ファイバ
    ーを束ねて作られたファイバー光学系を設け、その終端
    にCCDを直結して直接画像信号をモニタに映し出すよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の放射線利用検査
    装置。
  7. 【請求項7】 X線またはγ線からなる放射線ビームを
    放出する放射線源と、前記放射線ビームから細いペンシ
    ル状ビームを形成するコリメータと、前記ペンシル状ビ
    ームを被検体に入射したとき発生する所定のコンプトン
    散乱X線を通過させる回転コリメータと、この回転コリ
    メータを通過したコンプトン散乱X線を受けて発光する
    シンチレータと、このシンチレータの発光を検出する光
    検出器と、前記固定コリメータと前記回転コリメータと
    前記シンチレータを収容する遮光箱とを備えたことを特
    徴とする放射線利用検査装置。
  8. 【請求項8】 X線またはγ線からなる放射線ビームを
    放出する放射線源と、前記放射線ビームを被検体内の所
    定の一点に向けて集束するコリメータと、前記放射線ビ
    ームによって被検体内で発生する所定のコンプトン散乱
    X線を通過させる回転コリメータと、この回転コリメー
    タを通過したコンプトン散乱X線を受けて発光するシン
    チレータと、このシンチレータの発光を検出する光検出
    器と、前記回転コリメータとシンチレータを収容する遮
    光箱とを備えたことを特徴とする放射線利用検査装置。
  9. 【請求項9】 X線またはγ線からなる放射線を放出す
    る被検体に対向して配置される撮像装置と、この撮像装
    置から信号を受けて被検体の放射線画像および可視光画
    像を表示する画像処理ユニットとを備え、前記撮像装置
    は、被検体に対して斜に向けられた放射線・可視光分割
    ミラーと、この分割ミラーの放射線透過側に設けられコ
    リメータとシンチレータと光検出器を有するコリメータ
    ・検出ユニットと、前記分割ミラーの可視光反射側に設
    けられた可視光画像撮像部とを備えていることを特徴と
    する放射線利用検査装置。
  10. 【請求項10】 回転コリメータ,シンチレータ,ファ
    イバー光学系および光検出器を備え被検体から放出され
    るX線またはγ線からなる放射線を検出する撮像装置
    と、この撮像装置を支持し被検体に沿って移動させるマ
    ニピュレータと、このマニピュレータの位置を制御する
    コントローラと、このコントローラおよび前記撮像装置
    から信号を受けて被検体の放射線画像を表示する画像処
    理ユニットとを備えたことを特徴とする放射線利用検査
    装置。
  11. 【請求項11】 X線またはγ線からなる放射線ビーム
    を放出する面状線源と、この面状線源の前面に設けられ
    前記放射線ビームを集束する方向にビーム通過孔を設け
    た回転コリメータとを備えた複数の線源ユニットを備
    え、前記複数の線源ユニットは被検体内の同一部分に放
    射線ビームの集束点を有するように配置されていること
    を特徴とする放射線利用検査装置。
  12. 【請求項12】 X線またはγ線からなる放射線ビーム
    を放出する面状線源と、この面状線源の前面に設けられ
    前記放射線ビームを集束する方向にビーム通過孔を設け
    た回転コリメータとを備えたX線源ユニットと、前記集
    束された放射線ビームから所定の単一エネルギー成分を
    取り出し被検体表面に入射させる分光器と、前記被検体
    表面で発生する蛍光X線を検出するエネルギー分別型の
    検出器と、この検出器に接続された光子カウンターとを
    備えたことを特徴とする放射線利用検査装置。
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