JP2003130783A - 粒度分布測定装置 - Google Patents
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Abstract
に比して、測定の1サイクルに要する時間を大幅に短縮
化することができ、高速粉砕機等に適用して粒度分布測
定結果をフィードバックすることによってその粉砕機を
制御するような用途等に適した粒度分布測定装置を提供
する。 【解決手段】 レーザ光が照射されるフローセル3に対
して媒液を供給した後に外部に排出し、フローセル3の
上流側で随時に被測定粒子群を投入可能に構成された媒
液供給・排出系2を設け、フローセル3内の粒子群によ
る回折・散乱光の空間強度分布の測定出力が所定レベル
に達しているときにその出力を有効データとして記憶
し、演算手段7による粒度分布の算出に供することで、
フローセル3を含む媒液供給・排出系2内には、被測定
粒子群を投入した後の僅かな時間だけ粒子群が流れ、そ
の粒子群はフローセル3を通過後に直ちに系外に排出さ
れて洗浄状態となる。また、被測定粒子群が投入される
分散槽1を複数の槽1a,1b,1cで構成すること
で、粒子の分散性と洗浄性の双方を向上させる。
Description
式の粒度分布測定装置に関し、特に短いインターバルで
被測定粒子群をサンプリングして次々とその粒度分布を
測定する必要のある分野に用いるのに適した粒度分布測
定装置に関する。
測定する装置として、レーザ回折・散乱法に基づく、い
わゆるレーザ回折・散乱式粒度分布測定装置が知られて
いる。このレーザ回折・散乱式粒度分布測定装置におい
ては、分散飛翔状態の被測定粒子群にレーザ光を照射す
ることによって生じる回折・散乱光の空間強度分布を測
定し、その光強度分布がミーの散乱理論ないしはフラウ
ンホーファの回折理論に則ることを利用し、回折・散乱
光の空間強度分布の測定結果からミーの散乱理論ないし
はフラウンホーファ回折理論に基づく演算によって被測
定粒子群の粒度分布を算出する。
は、図7に例示するような装置構成が採用されている。
すなわち、被測定粒子群Pは、媒液供給ポンプ211か
ら供給される媒液Lとともに、攪拌機212および超音
波振動子213を備えた分散槽210に投入され、ここ
で媒液L中に被測定粒子群Pが分散してなる懸濁液Sが
生成される。分散槽210は、循環用配管221により
フローセル230と連通しており、循環/排出ポンプ2
22を駆動することによって懸濁液Sが分散槽210と
フローセル230の間で循環する。
ル230中を懸濁液Sが流れている状態で、レーザ光源
241からのレーザ光を集光レンズ242,空間フィル
タ243およびコリメータ244を介してフローセル2
30に照射することによって、フローセル230中の被
測定粒子群Pによりそのレーザ光は回折・散乱を受け
る。この回折・散乱光のうち、前方への回折・散乱光は
集光レンズ251を介して前方散乱光センサ252の受
光面上に集光されて測定され、側方への散乱光は側方散
乱光センサ253に、また、後方への散乱光は後方散乱
光センサ254によって測定される。
その正面図を例示するように、互いに半径の異なるリン
グの一部をなす受光面を有する複数の光センサPSを同
心状に並べたものであり、この前方散乱光センサ252
によって前方所定角度範囲の回折・散乱光の空間強度分
布を測定することができ、側方散乱光センサ253およ
び後方散乱光センサ254による測定と併せて、図8
(B)に測定結果を表す棒グラフを示すように、回折・
散乱光の空間強度分布を広い角度範囲で測定することが
できる。
は、各光センサの出力を増幅するアンプおよびその増幅
信号をデジタル化するA−D変換器を備えてなるデータ
サンプリング回路260を介してコンピュータ270に
取り込まれる。コンピュータ270では、この回折・散
乱光の空間強度分布の測定データと、被測定粒子群Pお
よび媒液Lの屈折率を用いることにより、ミーの散乱理
論ないしはフラウンホーファの回折理論に基づいた公知
の演算によって、被測定粒子群Pの粒度分布を算出する
ことができる。
バルブであって、この循環/排出バルブ223を操作す
ることにより、上記したように懸濁液Sをフローセル2
30との間で循環させるか、あるいは、分散槽210並
びにフローセル230中の懸濁液Sを外部に排出できる
ようになっており、一つのサンプルの測定後に、懸濁液
Sを外部に排出して分散槽210および循環用配管22
1並びにフローセル230内を洗浄することによって、
先のサンプルの影響が後のサンプルの測定結果に及ばな
いようにすることができる。
測定装置においては、回折・散乱光の測定に要する時間
が短く、従って他の測定方法を用いた粒度分布測定装置
に比して、その測定に要する時間が短くてすむという大
きなメリットがある。
て普及してきている高速粉砕機においては、その粉砕過
程を監視するために、短時間、例えば20秒程度ごとに
粉体の粒度分布の測定を繰り返し、その結果に基づいて
粉砕機の運転の続行/停止を行う、という要求がある。
式粒度分布測定装置においては、回折・散乱光の空間強
度分布の測定に要する時間は短時間ですむのであるが、
被測定粒子群のサンプリングを含めた測定の1サイクル
に要する時間は、上記した要求にはとても応えられな
い。
分布測定装置では、「分散槽内への媒液の供給→同じく
分散槽内へのサンプル投入→分散→懸濁液の循環→回折
・散乱光測定→懸濁液の排出→循環系の洗浄」が測定の
1サイクルであり、しかも、洗浄工程自体が、「分散槽
内への媒液の供給→一定時間の循環→排出」という工程
が必要であり、測定全体としての1サイクルを数十秒と
することは実質的に不可能である。
もので、従来のレーザ回折・散乱式粒度分布測定装置に
比して、測定の1サイクルを大幅に短縮化することがで
き、もって高速粉砕機における上記した要求等を十分に
満たすことのできる粒度分布測定装置の提供を目的とし
ている。
め、本発明の粒度分布測定装置は、分散飛翔状態の被測
定粒子群にレーザ光を照射することによって得られる回
折・散乱光の空間強度分布を測定し、その測定結果を用
いて被測定粒子群の粒度分布を演算する粒度分布測定装
置であって、フローセルと、そのフローセルに対して媒
液を供給し、かつ、当該フローセルから流出した媒液を
排出するとともに、フローセルの上流側で被測定粒子群
を投入可能に構成された媒液供給・排出系と、上記フロ
ーセルに対してレーザ光を照射する照射光学系と、その
レーザ光の照射により生じる回折・散乱光の空間強度分
布を測定する測定光学系と、その測定光学系により測定
された回折・散乱光強度があらかじめ設定されたレベル
以上になったとき、当該測定光学系による測定結果を用
いて粒度分布を演算する演算手段を備えるとともに、上
記媒液供給・排出系は、上流側から供給される媒液が下
流側に向けて流れるよう互いに連通する複数の槽を備え
てなる分散槽を含み、その分散槽の各槽のいずれかに、
攪拌機および/または超音波振動子が配置されていると
ともに、上記被測定粒子群は当該分散槽の各槽のうち最
下流側以外の槽に対して投入可能に構成されていること
によって特徴づけられる(請求項1)。
攪拌機および超音波振動子が配置され、超音波振動子は
攪拌機が配置されている槽よりも上流側の槽に配置され
ている構成(請求項2)を好適に採用することができ
る。
槽のそれぞれに媒液の供給口が設けられている構成(請
求項3)を好適に採用することができる。
分布測定装置のように被測定粒子群を媒液中に分散させ
た懸濁液をフローセルと分散槽の間で循環させるのでは
なく、フローセルに対して清浄な媒液を常時供給して排
出する媒液供給・排出系を設け、粒度分布の測定に際し
ては被測定粒子群をその系内に投入することによって懸
濁液として、フローセルを経て外部に排出するととも
に、被測定粒子群を分散させるための分散槽を複数の槽
に分割し、最下流の槽以外の槽に被測定粒子群を投入す
るように構成することで、被測定粒子群の媒液中への分
散性と、系の洗浄性の双方を向上させ、所期の目的を達
成しようとするものである。
に対して清浄な媒液を供給し、フローセルを出た媒液は
外部に排出し、その媒液供給・排出系のフローセルの上
流側で被測定粒子群の投入可能な部分を設けるととも
に、フローセルには照射光学系からのレーザ光を常時照
射しておく。従って、媒液供給・排出系に被測定粒子群
を投入することにより、媒液が懸濁化してフローセル内
を流れた後、外部に排出される。この懸濁液がフローセ
ル内を流れている間のみ、被測定粒子群による回折・散
乱光の空間強度分布が測定光学系によって測定される。
このとき、測定光学系による回折・散乱光の空間強度分
布の測定値のレベルが上がるため、演算手段では、その
レベルがあらかじめ設定されているレベルを越えたとき
に、その測定結果を用いて被測定粒子群の粒度分布を演
算する。
よって、投入した被測定粒子群はフローセルを流れた後
に直ちに外部に排出されるとともに、次の被測定粒子群
が投入されるまでの間に清浄な媒液が常時系内を流れて
実質的にサンプリング系が洗浄されているため、被測定
粒子群の投入間隔、従って測定のインターバルを短くし
ても、先に投入した粒子群の影響を受けることなく、正
確な粒度分布の測定が可能となる。
て被測定粒子群と媒液を分散させるための分散槽を、一
定の向きに液が流れるように相互に連通した複数の槽に
分けて、被測定粒子群は最下流の槽を除く槽に投入する
ようにした構成の採用により、単一の槽からなる比較的
大きな分散槽を用いる場合に比して、各槽の役割を適宜
に分担させることができるが故に被測定粒子群の分散性
を向上させることができると同時に、各槽内における液
の流れが単純化されるが故に、槽内に投入された被測定
粒子群の槽からの排出が容易化され、短いインターバル
で異なる被測定粒子群を投入しても、その投入時点で先
に投入した被測定粒子群が槽内に残る確率が小さくな
り、結果的に洗浄性が向上する。
槽を構成する複数の槽のうち、超音波振動子が配置され
ている槽により下流側の槽に攪拌機を配置することによ
り、超音波振動子から液に超音波を照射することによっ
て発生する気泡が、下流側の槽に設けられた攪拌機によ
る攪拌動作により上方に移動して大気中に抜けやすくな
り、気泡による測定誤差の発生を防止することが可能と
なる。
槽を構成する複数の槽のそれぞれに媒液の供給口を設け
て媒液を供給することにより、被測定粒子群を投入後、
次の粒子群を投入するまでの間に、全べての槽に清浄な
媒液が個別に供給され、各槽の洗浄をより一層確実なも
のとすることができる。
実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形
態の構成図で、光学系並びに配管系の構成を表す模式図
と電気的構成を表すブロック図とを併記して示す図であ
る。
a,1bおよび1cに分割され、各槽1a,1bおよび
1cはそれぞれ底部において連通し、液が槽1a〜1b
〜1cの順で流れるようになっている。
1aから1cに向けて低くなるように傾斜しており、こ
の分散槽1内に2枚の仕切り板1e,1fがそれぞれの
下端部を底面1dに接触しない状態で配置されている。
この構成により、上流側の槽1a内の液は、仕切り板1
e,1fの下側を通って槽1b〜1cへと流れる。
には、それぞれ媒液供給ポンプ13の吐出口に連通する
媒液供給口13a,13b,13cが設けられており、
これらの各媒液供給口13a,13b,13cを介して
全ての槽1a,1b,1cに清浄な媒液が個別に供給さ
れる。
槽1aはその上面が開口しており、この開口が被測定粒
子群Pの投入口1gを構成している。また、その次段の
槽1bには超音波振動子12が上方から挿入されている
とともに、最下流の槽1cには攪拌機11が設けられて
いる。そして、この最下流の槽1cの下端部には液出口
1hが設けられており、この液出口1hは送液ポンプ2
1の吸引口が連通している。この送液ポンプ21の吐出
口は液供給用配管22を介してフローセル3の下端開口
部に連通している。また、フローセル3の上端開口部は
液排出用配管23に連通している。
液ポンプ21、液供給用配管22、液排出用配管23等
によって媒液供給・排出系2を構成しており、媒液はフ
ローセルを流れた後、外部に排出されるようになってい
る。
ーザ光が照射される。照射光学系4は、従来と同様にレ
ーザ光源41、集光レンズ42、空間フィルタ43およ
びコリメータ44からなり、フローセル3に対して平行
なレーザ光を照射することができる。
側には、集光レンズ51およびその焦点位置に置かれた
前方散乱光センサ52が配置されており、また、フロー
セル3の側方には側方散乱光センサ53が、更にフロー
セル3の後方、つまり照射光学系4側には後方散乱光セ
ンサ54が配置されており、これらによって、従来と同
様の測定光学系5を構成している。各光センサの出力は
アンプおよびA−D変換器からなるデータサンプリング
回路6を介して刻々とコンピュータ7に取り込まれる。
は、媒液供給ポンプ13および送液ポンプ21、更には
攪拌機11および超音波振動子12が常時駆動状態に置
かれ、フローセル3には清浄な媒液が常時流され、フロ
ーセル3内を流れた媒液は順次外部に排出される。ま
た、フローセル3には常時照射光学系4からのレーザ光
が照射され、測定光学系5の各センサの出力がデータサ
ンプリング回路6により所定の微小時間ごとにデジタル
化されてコンピュータ7に刻々と取り込まれる。
定粒子群Pを投入口1gを介して最上流側の槽1a内に
投入する。これにより、その被測定粒子群Pは槽1a内
の媒液とともに次段の槽1b内に順次流下し、この槽1
b内において超音波振動子12によって媒液中に分散す
る。槽1b内で媒液中に分散した被測定粒子群Pは、最
下流の槽1c内に流下し、この槽1c内において攪拌機
11で攪拌されることにより、媒液中における被測定粒
子群Pの濃度が均一化されると同時に、超音波の照射に
より発生した気泡が上方に浮かび上がって大気中に抜け
る。このようにして、被測定粒子群Pが媒液中に分散し
て生成された懸濁液は、フローセル3内に導かれた後に
系外に排出され、再び媒液のみがフローセル3内を流れ
る状態となる。フローセル3に照射されているレーザ光
は、被測定粒子群Pがフローセル3中を通過している間
のみ、回折・散乱を受ける。
センサの出力の大きさを監視し、その出力値があらかじ
め設定されているレベルに達している間のみ、各光セン
サの出力を有効データとして刻々と蓄積する。より具体
的には、例えば前方散乱光センサ52内の特定の散乱角
度に位置する一つの光センサの出力を監視し、その出力
値とあらかじめ設定されているレベルとを比較して、出
力値がそのレベルに達している間のみ、測定光学系5の
全光センサの出力を各センサごとに順次蓄積していく。
そして、監視している光センサの出力値が上記のレベル
未満になった時点で、それまでに蓄積した各センサごと
の出力を回折・散乱光の空間強度分布データとして、公
知の演算によって粒度分布に換算して、付属の表示器7
aに表示する。
槽1に被測定粒子群Pを投入した後の僅かな間のみ、フ
ローセル3を含む媒液供給・排出系2内の媒液がこの粒
子群Pによって懸濁化し、その状態での測定光学系5の
出力が自動的に有効データとして蓄積されて粒度分布の
算出に供されるものの、その懸濁液はフローセル3を通
過した後に直ちに系外に排出され、後は清浄な媒液のみ
が系内を流れるため、被測定粒子群Pの投入後の僅かな
時間を経過した後は、フローセル3を含む媒液供給・排
出系2内は実質的に洗浄されて次の被測定粒子群Pを測
定するための待機状態となり、従って、測定の1サイク
ルは図7に例示した従来の回折・散乱式粒度分布測定装
置に比して大幅に短くなる。
すべき点は、分散槽1は上流側から下流側に向けて3つ
の槽1a,1b,1cに分割され、被測定粒子群Pの投
入口1gが最上流の槽1aに設けられ、次段の槽1bに
は超音波振動子12が、最下流の槽1cには攪拌機11
が設けられている点であり、これにより、最上流に位置
する槽1aの投入口1gから投入された被測定粒子群P
は、次段の槽1b内に流下して超音波照射され、更に最
下流の槽1cに流下して攪拌されたうえでフローセル3
内に導かれることになり、フローセル3内には、媒液中
に被測定粒子群Pが均質に分散され、しかも気泡の混在
しない懸濁液が流入し、正確な粒度分布の測定が可能と
なる。しかも、投入された被測定粒子群Pは、媒液の流
れに沿って槽1aから1cへと向けて確実に流下するの
で滞留しにくく、フローセル3を経由して確実に系外に
排出される。
媒液を個別に供給する構成の採用により、被測定粒子群
Pが投入されて懸濁液となってフローセル3に導かれた
後、各槽1a,1b,1c内が個々に清浄な媒液によっ
て洗浄され、次回の被測定粒子群Pの投入時点における
前回の被測定粒子群Pの滞留の防止をより一層確実なも
のとすることができる。
層1を3つの槽に分割した例を示したが、例えば最上流
の槽1aと超音波振動子12が配置されている槽1bと
を合体させる等によって、2つの槽に分割してもよく、
あるいは4つ以上の層に分割してもよい。
態において採用したものに限られることなく、本発明に
おける分散槽の構造は、複数の槽を有し、かつ、その各
槽相互の液の流れが一定であれば任意の構造を採用する
ことができ、以下にその構造例を模式的断面図で示す。
各槽1a,1b,1cの境界部分において段部1jを設
けたものであり、図3に示すものは、実質的に独立的に
形成された複数の箱型の槽1a,1b,1cを階段状に
配置し、それぞれの底面に設けた流出口1kを通じて内
部の液を下流側に流すように構成したものである。ま
た、図4に示すものは、同じく実質的に独立的に形成さ
れた複数の漏斗型の槽1a,1b,1cを鉛直方向に沿
って配置し、それぞれの底面に設けた流出口1kを通じ
て内部の液を下方に流すように構成したものである。
槽に分割する場合、その仕切り板の形状・構造は、前記
した実施の形態で用いた下端部に隙間を設けて液を下流
側に流すものに限られることなく、媒液並びに被測定粒
子群が下流側に流れるものであれば任意の形状・構造の
ものを用いることができる。その例を以下に模式的断面
図により示す。
B−B断面図を示す仕切り板1mは、縦方向に複数の貫
通溝1nを形成したものであり、各貫通溝1nの断面は
下流側に向けて漸次狭くなっており、粒子が下流側に流
れやすくなるように考慮されている。図6(A)に正面
図を、同図(B)にそのB−B断面図を示す仕切り板1
qは、複数の貫通孔1rを設けるとともに、下端部には
底面1dとの間に隙間1sを設けている。
は、分散槽1内に超音波振動子12および攪拌機11の
双方を配置したが、被測定粒子群の性状、特に媒液内で
の分散性によっては、これらのうちのいずれか一方のみ
でもよく、あるいは超音波振動子12ないしは攪拌機1
1を複数個設けてもよい。
測定粒子群の分散槽1内への投入後、前方散乱光センサ
52内の一つの特定の光センサの出力が設定レベルを越
えている間にのみ各光センサの出力を有効データとして
蓄積して粒度分布の算出に供した例を示したが、本発明
はこれに限定されることなく、例えば複数の光センサの
出力を監視し、その平均値が設定レベルを越えている間
にのみ各光センサの出力を有効データとしてもよく、ま
た、大きさの異なる2つのレベルを設定しておき、特定
の一つの光センサの出力、あるいは特定の複数の光セン
サの出力の平均値が、大きい側のレベルを越えた時点で
各光センサの出力の蓄積を開始し、小さい側のレベル未
満になったときにその蓄積を終了するように構成しても
よく、要は、被測定粒子群がフローセル3内に所定の濃
度以上で存在していることを測定光学系5のいずれか適
当な光センサの出力に基づいて自動的に検知し、その被
測定粒子群のフローセル3内の濃度が有効なデータを採
取し得ない程度に低くなった時点で各光センサの出力の
蓄積を自動的に終了できれば、任意の方法を採用するこ
とができる。
群を分散槽1内に投入する方法については特に言及しな
かったが、例えば投入用の容器を用意し、その容器に被
測定粒子群を満たして人手によって投入するほか、同様
の容器に自動的に被測定粒子群を満たして分散槽1内に
投入する投入機構を設け、スイッチ操作によってその投
入機構を駆動して被測定粒子群を分散槽1内に投入し、
あるいは一定のインターバルでその投入機構を駆動して
自動的に被測定粒子群を分散槽1内に投入するように構
成することもできる。
成する複数の槽のそれぞれに媒液供給口を設けた旨を説
明したが、その媒液供給口については、各槽について必
ずしも1個である必要はなく、一定の間隔で複数個の媒
液供給口を設けることもでき、その場合、各槽の洗浄性
をより一層向上させることができる。
光が照射されるフローセル内に媒液を供給した後に系外
に排出する媒液供給・排出系を設け、その媒液排出・供
給系を介して随時に被測定粒子群を投入して懸濁化させ
てフローセルに導いた後、その懸濁液を直ちに系外に排
出できるように構成するとともに、その被測定粒子群の
投入があったことを測定光学系の出力から自動的に検知
して、有効データとして粒度分布の算出に供するように
構成しているので、被測定粒子群を投入した後、僅かな
時間の経過によってフローセルを含む媒液供給・排出系
内が清浄な媒液の流れによって自動的に洗浄されること
になり、従来のように洗浄工程を別途設ける必要がなく
なり、測定の1サイクルを大幅に短縮化することができ
る。
投入された被測定粒子群を分散させるための分散槽が、
上流から下流へと向かう複数の槽からなり、その最下流
の槽以外の槽に被測定粒子群の投入口を設けるととも
に、これらの槽のいずれかに超音波振動子および攪拌機
の双方もしくはいずれかを配置した構成を有しているた
め、分散槽内の被測定粒子群を含む懸濁液の流れが、比
較的大きな単一の分散槽を用いる場合に比して単純とな
り、最下流の分散槽を経て滞留することなくフローセル
内へと流れると同時に、各槽の役割を分担させることに
よって被測定粒子群の分散性も向上する。
波振動子を配置する槽よりも下流側の槽に攪拌機を配置
する構成の採用により、強力な超音波振動子を用いて媒
液中に気泡が生じても、下流側の槽に設けられた攪拌機
で攪拌されることによって、気泡が上昇して大気中に抜
けやすく、気泡による測定誤差を生じる恐れがなくな
る。
槽を構成する複数の槽のそれぞれに媒液供給口を設けて
清浄な媒液を供給する構成を採用することにより、被測
定粒子群を投入して後、次の被測定粒子群を投入するま
での間の洗浄期間において、各槽は個別に供給される清
浄な媒液によって確実に洗浄され、前の粒子群が槽内に
滞留することをより一層確実に防止することができる。
どに適用して、粒度分布測定結果をフィードバックして
これらの装置やプラントなどを制御することが可能とな
った。
配管系の構成を表す模式図と電気的構成を表すブロック
図とを併記して示す図である。
散槽の他の構成例を示す模式図である。
能な分散槽の更に他の構成例を示す模式図である。
能な分散槽の更にまた他の構成例を示す模式図である。
槽を仕切り板を用いて複数の槽に分割する場合、採用可
能な仕切り板の形状・構造の他の例の説明図で、(A)
は正面図で、(B)はそのB−B断面図である。
る分散槽を仕切り板を用いて複数の槽に分割する場合、
採用可能な仕切り板の形状・構造の更に他の例の説明図
で、(A)は正面図で、(B)はそのB−B断面図であ
る。
構成例を示す図で、光学系並びに配管系の構成を表す模
式図と電気的構成を表すブロック図とを併記して示す図
である。
れている前方散乱光センサの説明図で、(A)はその構
成例を示す正面図であり、(B)はその各光センサPS
の出力による回折・散乱光の空間強度分布の測定例を示
すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 分散飛翔状態の被測定粒子群にレーザ光
を照射することによって得られる回折・散乱光の空間強
度分布を測定し、その測定結果を用いて被測定粒子群の
粒度分布を演算する粒度分布測定装置であって、 フローセルと、そのフローセルに対して媒液を供給し、
かつ、当該フローセルから流出した媒液を排出するとと
もに、フローセルの上流側で被測定粒子群を投入可能に
構成された媒液供給・排出系と、上記フローセルに対し
てレーザ光を照射する照射光学系と、そのレーザ光の照
射により生じる回折・散乱光の空間強度分布を測定する
測定光学系と、その測定光学系により測定された回折・
散乱光強度があらかじめ設定されたレベル以上になった
とき、当該測定光学系による測定結果を用いて粒度分布
を演算する演算手段を備えるとともに、 上記媒液供給・排出系は、上流側から供給される媒液が
下流側に向けて流れるように互いに連通する複数の槽を
備えてなる分散槽を含み、その分散槽の各槽のいずれか
に、攪拌機および/または超音波振動子が配置され、上
記被測定粒子群は当該分散槽の各槽のうち最下流側以外
の槽に対して投入可能に構成されていることを特徴とす
る粒度分布測定装置。 - 【請求項2】 上記分散槽に攪拌機および超音波振動子
が配置され、超音波振動子は攪拌機が配置されている槽
よりも上流側の槽に配置されていることを特徴とする請
求項1に記載の粒度分布測定装置。 - 【請求項3】 上記分散槽の各槽のそれぞれに媒液の供
給口が設けられていることを特徴とする請求項1または
2に記載の粒度分布測定装置。
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JP2001330861A JP3783606B2 (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 粒度分布測定装置 |
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JP2001330861A JP3783606B2 (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | 粒度分布測定装置 |
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JP3783606B2 JP3783606B2 (ja) | 2006-06-07 |
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JP (1) | JP3783606B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007024783A (ja) * | 2005-07-20 | 2007-02-01 | Shimadzu Corp | 粒度分布測定装置 |
CN105067487A (zh) * | 2015-07-03 | 2015-11-18 | 江苏大学 | 一种确立低空喷雾作业高度的方法 |
CN112161842A (zh) * | 2020-11-03 | 2021-01-01 | 攀钢集团钒钛资源股份有限公司 | 一种可移动的角度可调的取样观察装置 |
-
2001
- 2001-10-29 JP JP2001330861A patent/JP3783606B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2007024783A (ja) * | 2005-07-20 | 2007-02-01 | Shimadzu Corp | 粒度分布測定装置 |
JP4701892B2 (ja) * | 2005-07-20 | 2011-06-15 | 株式会社島津製作所 | 粒度分布測定装置 |
CN105067487A (zh) * | 2015-07-03 | 2015-11-18 | 江苏大学 | 一种确立低空喷雾作业高度的方法 |
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