JP2003129380A - 蛋白質繊維の処理剤および処理方法 - Google Patents

蛋白質繊維の処理剤および処理方法

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JP2003129380A
JP2003129380A JP2001321980A JP2001321980A JP2003129380A JP 2003129380 A JP2003129380 A JP 2003129380A JP 2001321980 A JP2001321980 A JP 2001321980A JP 2001321980 A JP2001321980 A JP 2001321980A JP 2003129380 A JP2003129380 A JP 2003129380A
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water
monomer
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Masahiko Maeda
昌彦 前田
Masahiko Ueda
晶彦 上田
Masashi Nanri
昌史 南里
Teruyuki Fukuda
晃之 福田
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱処理をする必要なく、蛋白質繊維製品が
本来持つ独特の外観・感触・風合い、柔軟性等の性質を
維持しつつ、高度な撥水性および撥油性を蛋白質繊維製
品に与える。 【解決手段】 含フッ素化合物を用いる蛋白質繊維製品
の撥水撥油処理方法であって、 含フッ素化合物が、
(A)汚れ離脱性化合物および(B)撥水撥油性化合物
の組合せを含んでなる方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛋白質繊維製品を
処理する為の処理剤および処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衣服用、家具用、靴の甲革用、手
袋用などのなめし皮革の仕上げ処理を行わないか、ある
いは、わずかにしか行わない傾向がある。仕上げ処理を
省略することにより、天然皮革本来の外観・感触・風合
い、柔軟性等の性質を備えたなめし皮革が得られる。
【0003】しかしながら仕上げ処理の省略には、吸水
性の増大、水滴の形成等による防水性の減少、油汚れな
どに対する防汚性の減少という重大な欠点を伴う。これ
らの欠点には煩雑な手入れが必要になるなど皮革製品の
実用上の障害となる。従来より、なめし皮の欠点を補う
為に、加脂と称される工程で多用な油剤(加脂剤)を用
いることにより、水や薬剤からの革繊維の保護(疎水化
など)、および、革の感触、ふくらみ、艶、柔軟性その
他外観品質の改善を達成しようとする努力が行われてい
る。
【0004】油剤を用いること以外に皮革の撥水撥油性
を向上させる目的で、含フッ素化合物を用いることが従
来より行われている。しかしながら、従来用いられてき
た含フッ素化合物で高度な撥水撥油性を得る為には、繊
維製品の乾燥とは別に加熱処理が必要とされた。加熱処
理は蛋白質繊維製品が本来持つ独特の外観・感触・風合
い、柔軟性等の性質に悪影響を及ぼす為、これらの性質
を維持しつつ高度な撥水撥油性を得ることができなかっ
た。
【0005】例えば、WO94/24179(特表平8
−509034号公報)は、撥水撥油性のフルオロ(メ
タ)アクリレートコポリマーを開示しており、このコポ
リマーを皮の基材に処理できることを開示している。し
かし、このコポリマーを使用した場合においても、熱処
理が必要とされ、皮革に悪影響を及ぼす。
【0006】カシミヤや羊毛繊維製品に撥水撥油防汚性
能を付与する場合においても同様で、従来から使用され
ている含フッ素化合物の処理で高度な撥水撥油性能を得
る為には乾燥とは別に加熱処理が必要であった。加熱処
理はこれら蛋白質繊維製品のもつ独特の外観・感触・風
合い、柔軟性等の性質に悪影響を及ぼす為、これらの性
質を維持しつつ高度な撥水撥油性を得ることができなか
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、加熱
処理をする必要なく、蛋白質繊維製品が本来持つ独特の
外観・感触・風合い、柔軟性等の性質を維持しつつ、高
度な撥水および撥油性を蛋白質繊維製品に与える処理剤
および処理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、含フッ素化合
物を用いる蛋白質繊維製品の撥水撥油処理方法であっ
て、含フッ素化合物が、(A)汚れ離脱性化合物および
(B)撥水撥油性化合物の組合せを含んでなる方法を提
供する。
【0009】汚れ離脱性化合物(A)は、一般に「SR
剤」と呼ばれる汚れ離脱剤において、有効成分として使
用される化合物である。撥水撥油性化合物(B)は、撥
水撥油剤において、有効成分として使用される化合物で
ある。
【0010】汚れ離脱性化合物(A)は、含フッ素重合
体または含フッ素低分子量化合物である。汚れ離脱化合
物(A)は、フルオロアルキル基、例えばパーフルオロ
アルキル基、特に炭素数1〜21のパーフルオロアルキ
ル基を有することが好ましい。成分(A)は、フルオロ
アルキル基および親水性基を有する化合物(重合体また
は低分子量化合物)であってよい。親水性基の例は、オ
キシアルキレン基などのエーテル基、ヒドロキシル基、
カルボキシル基、カルボニル基、スルホ基(スルホン酸
基)、スルホンアミド基、およびリン酸基である。
【0011】フルオロアルキル基および親水性基を有す
る重合体は、(A−I)フルオロアルキル基を有する単
量体から誘導された構成単位、(A−II)親水性基を有
する単量体から誘導された構成単位、および(A−II
I)必要により存在する、非フッ素系単量体から誘導さ
れた構成単位を有する重合体であることが好ましい。
【0012】構成単位(A−1)は、フルオロアルキル
基含有(メタ)アクリレート単量体(A−I)から誘導
されたものであってよい。フルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリレート単量体(A−I)は、次の一般式で表
されるものであってよい。 Rf−A−OCOCR11=CH2 [式中、Rfは炭素数3〜21のフルオロアルキル基、
11は水素またはメチル基、Aは2価の有機基であ
る。]
【0013】上記式において、Aは、1〜20個の炭素
原子をもつ直鎖状または分岐状のアルキレン基、−SO
N(R21)R22−基または−CHCH(OR23)C
−基(但し、R21は1〜10個の炭素原子をもつア
ルキル基、R22は1〜10個の炭素原子をもつ直鎖状
または分岐状のアルキレン基、R23は水素原子または
1〜10個の炭素原子をもつアシル基である。)であっ
てよい。
【0014】フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレ
ート単量体としては、例えば以下のものを例示できる。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】[式中、Rfは炭素数3〜21のフルオロア
ルキル基、R1は水素または炭素数1〜10のアルキル
基、R2は炭素数1〜10のアルキレン基、R3は水素ま
たはメチル基、Arは置換基を有することもあるアリー
レン基、nは1〜10の整数である。]
【0018】フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレ
ート単量体の具体例は次のとおりである。 CF(CF)(CH)10OCOCCH=CH CF(CF)(CH)10OCOC(CH)=CH
CF(CF)CHOCOCH=CH CF(CF)CHOCOC(CH)=CH (CF)CF(CF)(CH)OCOCH=CH
(CF)CF(CF)(CH)OCOCH=CH
(CF)CF(CF)10(CH)OCOCH=C
(CF)CF(CF)(CH)OCOC(CH)
=CH (CF)CF(CF)(CH)OCOC(CH)
=CH (CF)CF(CF)10(CH)OCOC(CH
)=CH
【0019】 CFCF(CF)(CH)OCOCH=CH CFCF(CF)(CH)OCOCH=CH CFCF(CF)10(CH)OCOCH=CH
CFCF(CF)(CH)OCOC(CH)=
CH CFCF(CF)(CH)OCOC(CH)=
CH CFCF(CF)10(CH)OCOC(CH)
=CH CF(CF)SON(CH)(CH)OCOC
H=CH CF(CF)SON(C)(CH)OCO
CH=CH (CF)CF(CF)CHCH(OCOCH)C
OCOC(CH)=CH (CF)CF(CF)CHCH(OH)CHOC
OCH=CH
【0020】
【化3】
【0021】親水性基を有する構成単位(A−II)
は、親水性基含有単量体(A−II)から誘導できる。
親水性基の例は、オキシアルキレン基などのエーテル
基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、
スルホ基(スルホン酸基)、スルホンアミド基、および
リン酸基である。親水性基含有単量体(A−II)は、
炭素−炭素二重結合および親水性基を有していてよい。
単量体(A−I)および単量体(A−II)の量は、フ
ルオロアルキル基を有する単量体(A−I)100重量
部に対して、親水性基を有する単量体(A−II)1〜
200重量部、例えば5〜50重量部であってよい。
【0022】親水性基含有単量体(A−II)は、例え
ば、 式: CH2=CR21COO−(R22O)n−R23 [式中、R21およびR23は水素原子またはメチル基、R
22は炭素数2〜6のアルキレン基、nは1〜50、例え
ば3〜40の整数を表す。]で示される化合物であるこ
とが好ましい。
【0023】R22としては、通常−CH2CH2−が好適
であるが、−CH(CH3)CH2−、−CH(C25)CH
2−などであっても良い。即ち本発明においては、R22
が−CH2CH2−であるポリエチレングリコールアクリ
レートまたはメタクリレートが特に好ましく用いられ得
る。また、R22の種類やnの数値が異なる二種以上の混
合物の形態であってもよい。
【0024】親水性基含有単量体の具体例を以下に挙げ
る。 CH2=C(CH3)COOCH2CH2OH CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)9H CH2=CHCOO(CH2CH(CH3)O)11CH3 CH2=CHCOO(CH2CH2O)9H CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)5(CH2CH(CH3)O)3H CH2=C(CH3)COO(CH2CH2O)40H
【0025】成分(A)である重合体は、フルオロアル
キル基(Rf基)含有単量体および親水性基含有単量体
の他に、必要に応じて、他の構成単位(A−III)を
形成する他の単量体(A−III)を含有してもよい。
他の単量体(A−III)の例は、エチレン、塩化ビニ
ル、ハロゲン化ビニリデン、スチレン、アクリル酸とそ
のアルキルエステル、メタクリル酸とそのアルキルエス
テル、ベンジルメタクリレート、ビニルアルキルケト
ン、ビニルアルキルエーテル、イソプレン、クロロプレ
ン、無水マレイン酸、ブタジエン、3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール
モノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レートのようなRf基を含まない単量体である。他の単
量体(A−III)は、フルオロアルキル基および親水
性基の両方を有しない単量体であってよい。
【0026】他の単量体(A−III)を共重合させる
ことにより、撥水撥油性、耐久性、柔軟性、溶解性、耐
水圧性に加え、価格的に有利な共重合体とすることがで
きる。また、連鎖移動剤により分子量を調節すること
で、その他の種々の性質を適宜改善することができる。
他の単量体(A−III)の量は、重合体に対して、0
〜40重量%、好ましくは0〜20重量%であってよ
い。
【0027】他の単量体(A−III)は、アルキル基
を有する(メタ)アクリル酸エステルであってよい。ア
ルキル基の炭素数は、1〜30、例えば、6〜30、例
示すれば、10〜30であってよい。例えば、単量体
(A−III)は一般式: CH2=CA11COOA12 [式中、A11は水素原子またはメチル基、A12はCn
2n+1(n=1〜30)で示されるアルキル基である。]で
示されるアクリレート類であってよい。
【0028】構成単位(A−III)は、架橋性単量体に
よって形成されてもよい。架橋性単量体は、少なくとも
2つの反応性基を有するフッ素を含有しないビニル性単
量体であってよい。架橋性単量体は、少なくとも2つの
炭素−炭素二重結合を有する化合物、あるいは少なくと
も1つの炭素−炭素二重結合および少なくとも1つの反
応性基を有する化合物であってよい。
【0029】架橋性単量体としては、例えば、ジアセト
ンアクリルアミド、(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,
N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N
−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ブタジエ
ン、クロロプレン、グリシジル(メタ)アクリレートなど
が例示されるが、これらに限定されるものでない。これ
らのモノマーを共重合させることにより、撥水性や防汚
性およびこれらの性能の耐クリーニング性、耐洗濯性、
溶剤への溶解性、硬さ、感触などの種々の性質を必要に
応じて改善することができる。
【0030】汚れ離脱化合物(A)は、水酸基を有する
含フッ素低分子量化合物であってよい。水酸基を有する
含フッ素低分子量化合物の例は、フルオロアルキル基含
有マレエートまたはフマレート、フルオロアルキル基含
有エステルおよびフルオロアルキル基含有ウレタンであ
る。
【0031】フルオロアルキル基含有マレエートもしく
はフマレートとしては、例えば、(A)式:
【化4】 [式中、Rfは、炭素数3〜21のパーフルオロアルキ
ル基である。]で示される含OH含フッ素マレエート、
式:
【化5】 [式中、Rfは、炭素数3〜21のパーフルオロアルキ
ル基である。]で示される含OH含フッ素フマレートな
どが挙げられる。
【0032】フルオロアルキル基含有エステルは、フル
オロアルキル基含有脂肪族アルコールと脂肪酸との反応
により得られる脂肪族エステルであってよい。フルオロ
アルキル基含有脂肪族アルコールは、フルオロアルキル
基と水酸基を有する化合物である。水酸基の数は、1ま
たは2以上であってよい。フルオロアルキル基と水酸基
は、直接結合またはアルキレン基(例えば、炭素数1〜
10)で結合されていてよい。
【0033】脂肪酸は、少なくとも1または2以上(例
えば3の)の不飽和結合(重合性の炭素−炭素二重結
合)を有することが好ましい。脂肪酸の例は、アマニ油
脂肪酸、リノレン酸、オレオステアリン酸、リシノール
酸、オレイン酸、リノール酸、ソルビン酸、および二量
体酸(マレイン酸、フマル酸、アジピン酸など)。フル
オロアルキル基含有脂肪族アルコールは、少なくとも1
つの水酸基を有するので、フルオロアルキル基含有脂肪
族アルコールの例としては、二量体酸のモノエステル
(片末端にカルボキシル基を有する)や、このモノエス
テルのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
【0034】フルオロアルキル基含有ウレタンは、少な
くとも2つの末端セグメントおよび1つの中間セグメン
トからなるウレタン化合物であり、少なくとも1つの末
端セグメントはフルオロアルキル基を含み、中間セグメ
ントは少なくとも2つの−CONH−結合基を含むウレタン
化合物である。フルオロアルキル基含有ウレタンは、さ
らに少なくとも1つの水酸基を有するOH基含有フルオ
ロアルキル基含有ウレタンである。OH基含有フルオロ
アルキル基含有ウレタンの例は、 Rf-CH2CH2-O-CONH-C6H4-CH2-C6H4-NHCO-O-(CH2CH2O)nH [式中、Rfは、炭素数3〜21のフルオロアルキル
基、特に、パーフルオロアルキル基、nは、1〜20、
例えば1〜5、特に1〜3の整数である。]である。
【0035】撥水撥油性化合物(B)は、含フッ素重合
体または含フッ素低分子量化合物である。成分(B)
は、フルオロアルキル基、例えばパーフルオロアルキル
基、特に炭素数1〜21のパーフルオロアルキル基を有
することが好ましい。成分(B)は、フルオロアルキル
基を有し、親水性基を有しない化合物であってよい。
【0036】成分(B)は、重合体である場合に、含フ
ッ素単量体の単独重合体または共重合体であってよい。
重合体である成分(B)を構成する含フッ素単量体の例
は、フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート単量
体、フルオロアルキル基含有マレエートまたはフマレー
ト単量体、ウレタンまたはウレア結合およびフルオロア
ルキル基を有する単量体などである。
【0037】重合体である成分(B)の例は、(B−
1)フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレート単量
体から誘導された構成単位を有する重合体、(B−2)
フルオロアルキル基含有マレエートまたはフマレート単
量体から誘導された構成単位を有する重合体、(B−
3)ウレタンまたはウレア結合およびフルオロアルキル
基を有する単量体から誘導された構成単位を有する重合
体、ならびに(B−4)フルオロアルキル基を有するポ
リエステルである。
【0038】フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレ
ート単量体から誘導された構成単位を有する重合体(B
−1)は、フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレー
ト単量体の単独重合体または共重合体である。重合体
(B−1)におけるフルオロアルキル基含有(メタ)ア
クリレート単量体の例は、成分(A)における構成単位
(A−1)において説明したものと、同様のものであ
る。
【0039】重合体(B−2)は、ウレタンまたはウレ
ア結合およびフルオロアルキル基を有する単量体の単独
重合体または共重合体である。ウレタンまたはウレア結
合およびフルオロアルキル基を有する単量体は、一般
式: Rf-X-A-CONH-Y-NHCO-A-O-C
(=O)-CR=CH [式中、Rfは炭素数4〜16個のフルオロアルキル
基であり、Xは−R−、−CON(R)−Q1−、
または−SON(R)−Q−であり、Rはアルキ
レン基、Rは水素原子、または低級アルキル基、Q
はアルキレン基であり、Aは、−O−、−S−、また
は−N(R)−であり、Rは水素原子または低級アル
キル基であり、Yは芳香族または脂環族ジイソシアナ
ートからイソシアナートを除いた残基であり、Aは2
〜9個の炭素原子を有しかつ1つ以上の酸素原子を含む
ことができる2価の有機基であり、Rは水素原子また
はメチル基を表す。]で示されるものであってよい。ウ
レタンまたはウレア結合およびフルオロアルキル基を有
する単量体の具体例は、次のとおりである。
【0040】
【化6】
【0041】ウレタンまたはウレア結合を有し、フルオ
ロアルキル基を有する構成単位を形成する単量体は、
(a)少なくとも2つのイソシアネート基を有する化合
物、(b)1つの炭素−炭素二重結合および少なくとも
1つのヒドロキシル基またはアミノ基を有する化合物、
および(c)フルオロアルキル基および1つのヒドロキ
シル基またはアミノ基を有する含フッ素化合物、を反応
させることによって得られる。化合物(a)の例は、以
下のとおりである。
【0042】
【化7】
【0043】
【化8】
【0044】化合物(a)は好ましくはジイソシアネー
トである。しかし、トリイソシアネートおよびポリイソ
シアネートも反応に使用できる。たとえば、ジイソシア
ネートの3量体、ポリメリックMDI(ジフェニルメタ
ジイソシアネート)、更には、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、グリセリン等の多価アルコ
ールとジイソシアネートのアダクト体も反応に使用でき
る。
【0045】トリイソシアネートおよびポリイソシアネ
ートの例は、以下のとおりである。
【0046】
【化9】
【0047】
【化10】
【0048】化合物(b)は、例えば、式:
【化11】
【化12】 で示される化合物であってよい。
【0049】式中、R1は水素原子またはメチル基であ
る。Xは次の通りである。
【化13】
【0050】
【化14】 [式中、mおよびnは、1〜300の数である。]
【0051】化合物(c)は、式: Rf−R2−OH または Rf−R2−NH2 [式中、Rfは、炭素数1〜22のフルオロアルキル基
を表わす。R2は炭素数1〜10のアルキレン基を表わ
し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。]で示される化合
物であってよい。
【0052】化合物(c)の例は、
【化15】 であってよい。
【0053】化合物(a)、(b)および(c)は、
(a)がジイソシアネートの時、(a)1モルに対し、
(b)、(c)ともに1モル、(a)がトリイソシアネ
ートの時、(a)1モルに対し(b)1モル、(c)2
モルで反応させてよい。
【0054】重合体(B−3)は、フルオロアルキル基
含有マレエートもしくはフマレートの単独重合体または
共重合体である。
【0055】重合体(B−3)を構成するフルオロアル
キル基含有マレエートもしくはフマレートとしては、例
えば、(A)式:
【化16】 [式中、Rfは、炭素数3〜21のパーフルオロアルキ
ル基である。]で示される含OH含フッ素マレエート、
式:
【化17】 [式中、Rfは、炭素数3〜21のパーフルオロアルキ
ル基である。]で示される含OH含フッ素フマレート、
式:
【化18】 [式中、Rfは、炭素数3〜21のパーフルオロアルキ
ル基、Aは、炭素数1〜4のアルキレン基、または
【化19】 (但し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基である。)であ
る。]で示される含フッ素マレエート、ならびに式:
【化20】 [式中、Rfは、炭素数3〜21のパーフルオロアルキ
ル基、Aは、炭素数1〜4のアルキレン基、または
【化21】 (但し、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル
基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基である。)であ
る。]で示される含フッ素フマレートが挙げられる。
【0056】含フッ素マレエートおよび含フッ素フマレ
ートの具体例としては以下のものが挙げられる。
【化22】
【化23】
【0057】
【化24】
【化25】
【0058】
【化26】
【化27】
【0059】
【化28】
【化29】 [式中、Rfは炭素数3〜21のパーフルオロアルキル
基である。]
【0060】成分(B)は、(B−4)フルオロアルキ
ル基を有するポリエステルであってもよい。ポリエステ
ル(B−4)は、2価以上の酸と2価以上のアルコール
とのポリエステルである。2価以上のアルコールが、フ
ルオロアルキル基を有することが好ましい。ポリエステ
ル(B−4)の例は、ダイマー酸および/またはトリマ
ー酸のフルオロアルキル基含有ポリエステルである。
【0061】成分(B)が共重合体である場合に、他の
単量体の例は、成分(A)における他の単量体(A−I
II)と同様のものである。例えば、フルオロアルキル
基含有(メタ)アクリレート単量体を含む共重合体(B
−1)は、フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレー
ト単量体、および一般式: CH2=CA11COOA12 [式中、A11は水素原子またはメチル基、A12はCn
2n+1(n=1〜30)で示されるアルキル基である。]で
示されるアクリレート単量体から構成されてよい。重合
体である成分(B)において、含フッ素単量体の量は、
重合体の30重量%以上、例えば、50重量%以上であ
ってよい。
【0062】成分(B)として使用する含フッ素低分子
量化合物の例は、フルオロアルキル基含有マレエートま
たはフマレート、フルオロアルキル基含有エステルおよ
びフルオロアルキル基含有ウレタンである。フルオロア
ルキル基含有マレエートまたはフマレートの例は、上記
の重合体(A−3)について述べたものと同様のもので
ある。
【0063】フルオロアルキル基含有エステルは、フル
オロアルキル基含有脂肪族アルコールと脂肪酸との反応
により得られる脂肪族エステルであってよい。フルオロ
アルキル基含有脂肪族アルコールは、フルオロアルキル
基と水酸基を有する化合物である。水酸基の数は、1ま
たは2以上であってよい。フルオロアルキル基と水酸基
は、直接結合またはアルキレン基(例えば、炭素数1〜
10)で結合されていてよい。脂肪酸は、少なくとも1
または2以上(例えば3の)の不飽和結合(重合性の炭
素−炭素二重結合)を有することが好ましい。脂肪酸の
例は、アマニ油脂肪酸、リノレン酸、オレオステアリン
酸、リシノール酸、オレイン酸、リノール酸、ソルビン
酸、および二量体酸(マレイン酸、フマル酸、アジピン
酸など)。
【0064】フルオロアルキル基含有ウレタンは、少な
くとも2つの末端セグメントおよび1つの中間セグメン
トからなるウレタン化合物であり、各々の末端セグメン
トは少なくとも1つのフルオロアルキル基を含み、中間
セグメントは少なくとも2つの−CONH−結合基を含むウ
レタン化合物である。フルオロアルキル基含有ウレタン
の例は次のとおりである。 Rf-CH2CH2-O-CONH-C6H4-CH2-C6H4-NHCO-O-CH2CH2-Rf Rf-CH2CH2-O-CONH-C6H12-NHCO-O-CH2CH2-Rf [式中、Rfは炭素数3〜21のフルオロアルキル基、
特に、パーフルオロアルキル基である。]
【0065】本発明における含フッ素重合体(即ち、成
分(A)および(B))は通常の重合方法の何れでも製
造でき、また重合反応の条件も任意に選択できる。この
ような重合方法として、溶液重合、乳化重合が挙げられ
る。特に乳化重合が好ましい。
【0066】溶液重合では、重合開始剤の存在下で、単
量体を有機溶剤に溶解させ、窒素置換後、例えば50〜
120℃の範囲で1〜10時間、加熱撹拌する方法が採
用される。重合開始剤としては、例えばアゾビスイソブ
チロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチ
ルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒドロ
パーオキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネートなどが挙げられ
る。重合開始剤は単量体100重量部に対して、0.0
1〜5重量部の範囲で用いられる。
【0067】有機溶剤としては、単量体に不活性でこれ
らを溶解するものであり、例えば、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、
トルエン、キシレン、石油エーテル、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、1,1,
2,2−テトラクロロエタン、1,1,1−トリクロロエ
タン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、テト
ラクロロジフルオロエタン、トリクロロトリフルオロエ
タンなどが挙げられる。有機溶剤は単量体の合計100
重量部に対して、50〜1000重量部の範囲で用いら
れる。
【0068】乳化重合では、重合開始剤および乳化剤の
存在下で、単量体を水中に乳化させ、窒素置換後、例え
ば50〜80℃の範囲で1〜10時間、撹拌して共重合
させる方法が採用される。重合開始剤は、過酸化ベンゾ
イル、過酸化ラウロイル、t−ブチルパーベンゾエー
ト、1−ヒドロキシシクロヘキシルヒドロ過酸化物、3
−カルボキシプロピオニル過酸化物、過酸化アセチル、
アゾビスイソブチルアミジン−二塩酸塩、アゾビスイソ
ブチロニトリル、過酸化ナトリウム、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウムなどの水溶性のものやアゾビスイソ
ブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブ
チルパーオキシド、ラウリルパーオキシド、クメンヒド
ロパーオキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ
イソプロピルパーオキシジカーボネートなどの油溶性の
ものが用いられる。重合開始剤は単量体100重量部に
対して、0.01〜5重量部の範囲で用いられる。
【0069】放置安定性の優れた重合体水分散液を得る
ためには、高圧ホモジナイザーや超音波ホモジナイザー
のような強力な破砕エネルギーを付与できる乳化装置を
用いて、単量体を水中に微粒子化し、水溶性重合開始剤
を用いて重合することが望ましい。乳化剤としては、カ
チオン性、アニオン性およびノニオン性の各種乳化剤を
用いることができ、単量体100重量部に対して、0.
5〜10重量部の範囲で用いられる。乳化剤として、カ
チオン乳化剤を使用することが好ましい。単量体が完全
に相溶しない場合は、これら単量体に充分に相溶させる
ような相溶化剤、例えば、水溶性有機溶剤や低分子量の
単量体を添加することが好ましい。相溶化剤の添加によ
り、乳化性および共重合性を向上させることが可能であ
る。成分(A)および成分(B)が重合体である場合
に、重合体の重量平均分子量は、GPCにより測定して
5,000〜5,000,000、例えば、10,00
0〜1,000,000であってよい。重合体として
は、5000よりも低い分子量の化合物、例えばオリゴ
マーも使用できる。成分(A)および成分(B)が低分
子量化合物である場合に、低分子量化合物の分子量は
2,000以下、特に1,000であってよい。
【0070】本発明の処理剤で蛋白質繊維製品を処理す
る。蛋白質繊維製品は、繊維そのもの、繊維から形成さ
れる糸状のもの、または布状のものを抱合する。処理さ
れる蛋白質繊維は、革(例えば、牛革、豚革、羊革、山
羊革、馬革、スエード革)、カシミア繊維、羊毛、絹、
羽毛などである。
【0071】革を処理する場合に、一般に、金属塩、植
物タンニン、アルデヒドなどにより革をなめした後に、
本発明の処理剤で革を処理する。加脂工程の前、中また
は後に、本発明の処理剤による処理を行う。炭化水素系
加硫剤、合成タンニン、染料などの非フッ素薬剤による
処理を、含フッ素薬剤による処理の前または後に、ある
いは同時に行うことができる。非フッ素薬剤で処理した
後に、含フッ素薬剤で革を処理することが好ましい。
【0072】革の非フッ素薬剤または含フッ素薬剤によ
る処理は、例えば、革をこれら薬剤に、0〜80℃、特
に20〜50℃の温度で、0.5分〜24時間、特に20〜50分
間浸漬することによって行える。処理は、処理液の噴
霧、塗布などによっても行える。本発明の方法は、例え
ば、80〜120℃の高温でも行える。
【0073】成分(A)と成分(B)を別個の処理浴と
して処理してもよいし、成分(A)と成分(B)の両方
を含む処理浴で処理してもよい。成分(A)と成分
(B)の両方を含む処理浴において、成分(A)と成分
(B)の重量比は、5:95〜95:5、例えば20:
80〜80:20であってよい。処理によって、成分
(A)と成分(B)が、5:95〜95:5、例えば2
0:80〜80:20で被処理物に付着するように処理
すること好ましい。
【0074】本発明に従って処理された蛋白質繊維製
品、例えば、なめし皮革は、なめし皮革の材料を問わ
ず、慣用の方法により、衣服、家具、靴、手袋などのな
めし皮革製品のくみ立て、または製造に使用することが
できる。
【0075】カシミアや羊毛繊維製品に処理する場合
は、一般に最終仕上げ工程(風合い調整工程)の後ある
いは前に本発明の処理剤による処理を行う。カシミアや
羊毛繊維製品を含フッ素薬剤を含む水浴中で0〜80
℃、特に20〜50℃の温度で、0.5分〜24時間、特に5〜
50分間浸漬することによって行える。処理液のpHを酸
性側(pH2.5以下)に調整することが好ましい。
【0076】以下に例を示し、本発明を具体的に説明す
る。例において、革およびカシミア製品の撥水性、撥油
性および撥アルコール性の評価は次のような手順で行っ
た。
【0077】1.撥水性 JIS L 1092 1977法に準じて試験を行い、皮
革およびカシミア繊維製品の撥水性を評価した。
【0078】2.撥油性 AATCC−TM−118−1966法によって、下表に示す
試験液を皮革およびカシミア繊維製品表面に3滴静かに
置き、10秒後の浸漬状態を観測し、浸透を示さない試験
用溶液が与える撥油性の最高点を撥油性とする。
【0079】
【表1】
【0080】3.撥アルコール性 表に示すイソプロピルアルコール(IPA)/水混合液の
小滴を皮革およびカシミア繊維製品表面に静かに置き、
液滴の形状を保っている液の中でIPAの最大含量を撥ア
ルコール性とする。
【表2】
【0081】製造例1 (含フッ素共重合体(A)) 500ccフラスコにCF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2OCOCH=CH2 (n=
3,4,5の化合物の重量比5:3:1の混合物)20g、メト
キシポリエチレングリコールメタクリレート(NKエス
テルM−90G)8g、ポリプロピレングリコールメタ
クリレート(ブレンマーPP800)3.3g、グリセ
ロールメタクリレート(ブレンマーGLM)0.8g、
3−クロロ2−ヒドロキシルプロピルメタクリレート
(トポレンM)2.5g、2−メルカプトエタノール
0.03g、アセトン46gを入れ、十分な窒素置換
後、アゾビスイソブチロニトリル0.2gを入れ、還流
条件下で12時間以上攪拌しながら重合反応を行った。
ガスクロマトグラフィーにより重合反応の転化率が97
%以上であることが示された。重合溶液にジアルキル
(牛脂)ジメチルアンモニウムクロライド(カチオン2
ABT)1.7g、塩化ジポリオキシエチレンココイル
メチルアンモニウム(エソガードC12)1.25g、
ポリエチレングリコール(PEG300)17g、温純
水120gを加え十分攪拌した後、760mmHgの減
圧下で脱アセトンを行った。純水で濃度調整を行い、固
形分30%の重合体の水性分散液を得た。
【0082】製造例2 (含フッ素共重合体(B)) 500ccフラスコにCF3CF2(CF2CF2)nCH2CH2OCOCH=CH2 (n=
3,4,5の化合物の重量比5:3:1の混合物)100g、ステ
アリルアクリレート25g、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート25g、Nメチロールアクリルアミド2g、純水200g、ト
リプロピレングリコール60g、酢酸0.3g、アルキルトリ
メチルアンモニウムクロライド4g、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル10gを入れ、攪拌下に60℃で1
5分間、超音波で乳化分散させた。アゾビスイソブチル
アミジン‐2塩酸塩0.75gを添加し、5時間反応させ、純
水で濃度調整を行い、固形分30%の重合体の水性分散液
を得た。
【0083】実施例1 (なめし皮革処理・評価) 製造例1および製造例2で得られた水性分散液を固形分
比、0対100、20対80、40対60、60対40、80対20、1
00対0の割合で混合し、撥水撥油剤を得た。各混合比
の撥水撥油剤を以下に示す方法で処理し、性能評価に至
った。
【0084】本発明によるなめし革の処理加工は、通常
のなめし後処理、湿式加工操作と組み合わせて湿式加工
ドラムにて行った。すなわち第A表に示した順序で処理
を行った。
【表3】第A表
【0085】水洗工程IIIは、なめし革の乾燥重量の約
10倍量の水をドラムに添加し、次にドラムを30℃に
て約10分間回転後、水きりした。水洗工程Iは、温度
を50℃でした以外は、水洗工程IIIと同じであった。
【0086】トッピング工程IIでは、(i)なめし革
の乾燥重量の約4倍量の50℃の水、および(ii)な
めし革の乾燥重量の3%(有効成分)の撥水撥油剤を5
0℃の水で10倍に希釈した撥水撥油剤希釈液を、ドラ
ムに添加し、30分間回転させた。
【0087】最終の水洗工程IIIの後、さらに流水系で
充分洗浄した後、25℃で24時間風乾、あるいは85
℃で3分加熱を行った後に性能試験に供した。
【0088】性能試験を行った結果を第B表に示す。
【表4】
【0089】実施例2 (カシミア編地製品) 製造例1および製造例2で得られた水性分散液を固形分
比、0対100、30対70、50対50、70対30、100対0
の割合で混合し、撥水撥油剤を得た。各混合比の撥水撥
油剤を以下に示す方法で処理し、性能評価に至った。
【0090】本発明のカシミア編地製品での加工は、風
合い調整の終わった生地で行った。生地重量のおよそ5
0倍量の水浴(水温30℃)に、生地重量の3.3%
(owf3.3%)の撥水撥油剤を溶解した。10%ス
ルファミン酸水溶液を用い、処理液pHを2.2に調整
し、風合い調整の終わった生地を15分間浸漬した。処
理液を排水後、十分水洗を行い、室温で乾燥したのち、
性能評価を行った。
【0091】性能試験を行った結果を第C表に示す。
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南里 昌史 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 福田 晃之 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4H020 BA11 BA12 BA13 BA15 BA21 BA22 BA24 4L033 AA03 AB01 AB03 AB04 AB09 AC03 AC04 CA22 CA53

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含フッ素化合物を用いる蛋白質繊維製品
    の撥水撥油処理方法であって、 含フッ素化合物が、(A)汚れ離脱性化合物および
    (B)撥水撥油性化合物の組合せを含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 汚れ離脱性化合物(A)が、親水性基を
    有しており、含フッ素重合体または含フッ素低分子量化
    合物である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 汚れ離脱性化合物(A)が、(A−I)
    フルオロアルキル基を有する単量体から誘導された構成
    単位、および(A−II)親水性基を有する単量体から誘
    導された構成単位から構成される含フッ素重合体である
    請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 汚れ離脱性化合物(A)が、(A−I)
    フルオロアルキル基を有する単量体から誘導された構成
    単位、(A−II)親水性基を有する単量体から誘導され
    た構成単位、および(A−III)非フッ素系単量体から
    誘導された構成単位から構成される含フッ素重合体であ
    る請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 撥水撥油性化合物(B)が、汚れ離脱性
    化合物(A)以外の含フッ素化合物である請求項1に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 撥水撥油性化合物(B)が、含フッ素重
    合体または含フッ素低分子量化合物である請求項1に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 撥水撥油性化合物(B)が、フルオロア
    ルキル基を有する化合物である請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の方法により得られた蛋
    白質繊維製品。
  9. 【請求項9】 (A)汚れ離脱性化合物および(B)撥
    水撥油性化合物の組み合わせを含んでなる、蛋白質繊維
    製品の撥水撥油処理のための含フッ素組成物。
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