JP2003129329A - 再生ポリプロピレン系繊維及びその製造方法 - Google Patents

再生ポリプロピレン系繊維及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003129329A
JP2003129329A JP2001322841A JP2001322841A JP2003129329A JP 2003129329 A JP2003129329 A JP 2003129329A JP 2001322841 A JP2001322841 A JP 2001322841A JP 2001322841 A JP2001322841 A JP 2001322841A JP 2003129329 A JP2003129329 A JP 2003129329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
recycled
recycled polypropylene
polypropylene
light stabilizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001322841A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshishige Shimizu
喜茂 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2001322841A priority Critical patent/JP2003129329A/ja
Publication of JP2003129329A publication Critical patent/JP2003129329A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生原料から優れた耐光堅牢性と良好な繊維
強度とを備え、且つ、焼却時に有毒ガスの発生のない再
生ポリプロピレン系繊維を提供する。 【解決手段】 ポリプロピレンのフィルム、不織布等か
ら発生する廃材を再賦型した原料からなり、メルトフロ
ーレート値が5〜70g/10分、耐光性向上の光安定
剤を0.1〜3質量%の範囲で含有する繊維強度が1.
50cN/dtex以上、カーボンアーク耐光試験機に
よる600時間の光照射後の強度保持率が50%以上で
あることを特徴とする再生ポリプロピレン系繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性プラスチ
ックの廃棄プラスチック材を再賦型した樹脂から得られ
る繊維であって、十分な強度を有し、且つ、耐光堅牢性
に優れる、例えば、産業資材用途及びカーペット用途に
好適なポリプロピレン系再生繊維とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物を利用した再生繊維として
は、回収ペット(ポリエチレンテレフタレート樹脂)ボ
トルから再賦型されたポリエステルを原料とした繊維が
一般的である。更に近年、地球環境の保護や省エネルギ
ー問題、資源再利用の観点から、ポリエステル樹脂以外
の熱可塑性樹脂についても、再生化が求められている。
しかしながら、ポリプロピレン系樹脂は染色ができない
ため、繊維、成型品等に賦型する段階で着色する必要が
あり、繊維、成型品等の廃棄プラスチックは着色されて
いる。このため再生時の色管理が困難であるという問題
があり、ポリプロピレン系樹脂の再生化が進まない原因
ともなっている。
【0003】一般に、リサイクル可能で、廃棄処分時に
焼却しても有害物を何ら発生させない樹脂原料からの繊
維を、「環境に優しい繊維」と称している。これに該当
するものとして、ポリプロピレン繊維が環境に優しい繊
維として脚光を浴びており、これには多くの特許出願が
公開されている。特開平6−330444号公報、特開
平9−188798号公報、特開平11−151782
号公報、特開平11−302463号公報、特開200
0−129534号公報等である。これら公報に開示さ
れている廃棄物は、リサイクルし易いマット及び成型体
等である。また、再利用法として特開平4−26711
0号公報、特開平7−68551号公報、特開2000
−129534号公報等に開示されているものに廃材内
の繊維分をほぐし、及び粉砕しシート等に成型加工する
ことなどがある。
【0004】また、再生使用としては特開平5−116
228号公報、特開平5−154840号公報、特開平
11−123751号公報、特開平11−314074
号公報等に開示されているが、これらは複数の可塑化ユ
ニットのうちに1つのリサイクル材料として使用した複
合材料である。これらは、リサイクルし易い樹脂の製
品、または、成型品内の一部としての再利用法であり、
真の再利用法としての再生繊維ではない。また、特開2
001−20127号公報は熱可塑性の廃棄プラスチッ
ク材を再賦型して素材ペレット化後に繊維化するとのみ
記載されているにすぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、再生ポリプ
ロピレン樹脂を用い、産業資材用途として要求される屋
外で長期間使用可能な耐光堅牢性及び繊維強度を維持で
き、また、カーペット等の資材用用途に要求される嵩高
性を十分に備え、且つ、廃棄処分の際焼却処分しても有
害ガスを発生することのない環境にやさしいポリプロピ
レン系再生繊維を提供しようとするものである。
【0006】本発明は、上述したような従来技術と異な
り、焼却処分しても有害物を何ら発生させない樹脂であ
る再生ポリプロピレン系樹脂からの繊維であって、フィ
ルム、不織布等から発生する廃材である端材を再賦型し
た再生原料が好ましく用いられる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者は鋭意検討を行った結果、再生ポリプロピレ
ン系繊維の原料として、着色されていないフィルム、不
織布等無着色の繊維、成型品の廃棄物からの再賦型原料
が無着色であることに着目し、本発明を完成した。
【0008】本発明は、ポリプロピレン系樹脂の再生原
料からなり、光安定剤を0.1〜3質量%の範囲で含有
し、繊維強度が1.50cN/dtex以上、カーボン
アーク耐光試験機による600時間の光照射後の強度保
持率が50%以上であることを特徴とする再生ポリプロ
ピレン系繊維にある。更に本発明は、メルトフローレー
ト値が5〜70g/10分である再生ポリプロピレン系
樹脂を少なくとも30質量%含有してなり、光安定剤を
0.1〜3質量%の範囲で含有させた再生ポリプロピレ
ン系樹脂を溶融紡糸して未延伸糸を形成し、次いで、延
伸倍率2〜7倍、延伸温度50〜100℃の条件下で延
伸または延伸同時エアー加工することを特徴とする再生
ポリプロピレン系繊維の製造方法。耐光堅牢性向上のた
めの光安定剤を0.1〜3質量%の範囲で含有し、メル
トフローレート値が5〜70g/10分である再生ポリ
プロピレン系樹脂を、溶融紡糸して未延伸糸を形成し、
次いで、延伸倍率2〜7倍、延伸温度50〜100℃の
条件下で延伸または延伸同時エアー加工することを特徴
とする再生ポリプロピレン系繊維の製造方法にある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の再生ポリプロピレン系繊
維の原料としては、プロピレンホモポリマーまたはプロ
ピレンと他のα−オレフィンモノマー例えばエチレン、
ブテン−1等とのコポリマーからの繊維、フィルム等の
成型物で使用に耐えない不良品、カット屑、廃棄物等を
再賦型したものが用いられる。好ましいのはポリプロピ
レン樹脂を主体とするフィルム、不織布等の端部をカッ
トしたときに生ずる端材である。これらは着色されてい
ないものが好ましい。
【0010】本発明に係る再生ポリプロピレン系繊維
は、メルトフローレート(以下、MFRと略記する。)
値が5〜70g/10分の再生ポリプロピレン系樹脂か
ら構成されるものが好ましい。ここにMFR値はJIS
K−7210に準拠し、試験温度230℃、試験荷重
2.16kgの測定条件での測定値である。
【0011】本発明の再生ポリプロピレン系繊維は、産
業資材用途に使用可能な物性を有している必要がある。
これを達成するためには、光安定剤を0.1〜3質量%
の範囲を含有する再生ポリプロピレン系樹脂から構成さ
れ、耐光堅牢性としては、初期の繊維強度の1/2に強
度が低下する時間が600時間以上である必要がある。
すなわち、カーボンアーク耐光試験機による600時間
の光照射後の強度保持率が50%以上であることであ
る。使用される光安定剤としては、アルキル化ヒンダー
ドアミン系光安定剤が好ましい。
【0012】本発明の再生ポリプロピレン系繊維には、
再生ポリプロピレン系樹脂が少なくとも30%以上含有
されていることが必要である。これが30%未満では再
生ポリプロピレン系樹脂を用いる量が少なく再利用の効
率が低下し、本発明の目的に添わない。
【0013】本発明に係る再生ポリプロピレン系繊維
は、マルチフィラメント糸であることが好ましい。これ
は再生ポリプロピレン系繊維がマルチフィラメント糸で
ある場合、布帛にしたときの強度や布帛の緻密性などに
優れ、また、カーペットにしたときの柔らかさ、嵩高性
に優れるためである。
【0014】また、本発明の再生ポリプロピレン系繊維
は、短繊維、長繊維の何れでもよく、長繊維はモノフィ
ラメント糸、マルチフィラメント糸及び捲縮糸の何れの
糸形状であってもよい。また、繊度は特に制限はなく任
意の繊度が採用できる。再生ポリプロピレン系繊維の繊
維断面形状は、円形断面、中空断面、三角断面等の異型
断面であってもよい。
【0015】本発明の再生ポリプロピレン系繊維は、再
生ポリプロピレン系原料が繊維全体に対して30質量%
以上であれば、再生原料と汎用のポリプロピレン原料と
の芯鞘型またはサイドバイサイド型の複合繊維であって
もよい。
【0016】本発明の再生ポリプロピレン系繊維は、繊
維物性を損なわない範囲で、着色顔料、分散剤、蛍光増
白剤、艶消剤、滑剤、帯電防止剤、抗菌剤、難燃剤等他
の添加剤を配合してあってもよい。
【0017】上述したような本発明の再生ポリプロピレ
ン系繊維は、MFR値が5〜70g/10分の再生ポリ
プロピレン系樹脂に、光安定剤を0.1〜3質量%の範
囲で混合して、溶融紡糸して未延伸糸を形成し、次い
で、延伸倍率2〜7倍に延伸温度50〜100℃の範囲
で延伸し、更に、60〜140℃の温度で熱セットした
延伸糸及び延伸に引き続いて同時延伸エアー加工して捲
縮加工することによって製造される。
【0018】本発明の再生ポリプロピレン系繊維を製造
するに当たり、再生ポリプロピレン系樹脂に光安定剤を
混合する方法としては、溶融紡糸直前に再生ポリプロピ
レン樹脂に所定量の光安定剤を添加して溶融紡糸する方
法がある。あるいは光安定剤の分散性を考慮すれば、予
め、光安定剤を高濃度でポリプロピレン樹脂に添加した
マスターバッチ(以下、「MB」と略記する。)を製造
し、溶融紡糸直前において再生ポリプロピレン系樹脂の
ペレットに、MBを上述した所定の含有量となるように
ブレンドして溶融紡糸する方法が採用できる。
【0019】なお、MBにおける光安定剤の含有量は、
ポリプロピレン樹脂に対し1.5〜60質量%であるこ
とが好ましい。MBにおける光安定剤の添加量が60質
量%を超えるとMBの製造が難しく、MBの粒径が不揃
いになり製糸段階で不調を来す原因となる。
【0020】本発明の再生ポリプロピレン系繊維におい
て、光安定剤の含有量が0.1%質量未満では、再生ポ
リプロピレン系繊維を屋外で使用する際、短期間に繊維
の強度低下が起こるため耐光堅牢性に劣り産業資材用途
としては使用できない。一方、3%以上添加しても耐光
堅牢性は向上せずコストアップになるだけである。
【0021】再生ポリプロピレン系繊維に用いる再生ポ
リプロピレン系樹脂のMFR値は、繊維強度を考慮して
5〜70g/10分の範囲で設定することが好ましい。
再生ポリプロピレン系樹脂のMFR値が5g/10分未
満であると、溶融紡糸する際、十分な製糸性を確保する
ために紡糸温度を高く設定する必要があり、再生ポリプ
ロピレン樹脂に添加する着色用顔料や紫外線吸収剤等が
変質し着色または変色するといった不都合が生じる。一
方、前記MFR値が70g/10分より高いと、紡糸温
度を低く設定してもカーペット原糸用の単繊維繊度のポ
リプロピレン系再生繊維は得られない。
【0022】溶融紡糸により得られた未延伸糸は、次い
で、延伸倍率2〜7倍、好ましくは4〜7倍に温度50
〜100℃の範囲で延伸し、更に、60〜140℃の温
度で熱セットまたは延伸同時エアー加工を施す。延伸倍
率が2倍未満では、得られる繊維の強度が低く、伸度が
高くなる。延伸倍率が7倍を超えると製糸性が悪化す
る。また、延伸温度が50℃未満では、高倍率延伸がで
きず繊維強度が低く、製糸安定性も悪化する。一方、延
伸温度が100℃を超えると、製糸安定性が低下する。
本発明のポリプロピレン系再生繊維の強度は、1.50
cN/dtex以上である。これより低いと産業資材用
に適合しない。
【0023】熱セットは、熱板方式又は熱ローラー方式
のどちらでも採用可能である。熱セット温度が60℃未
満では得られる繊維に収縮が残り、産業資材及びカーペ
ット等の製品として加工後、製品の寸法安定性が悪化す
る。一方、熱セット温度が140℃を超えると製糸性が
低下する。延伸同時エアー加工は、前記、製糸条件後の
延伸糸を一旦巻き取ることもなく、ホットエアーにて押
し込み捲縮を付与し巻き取る。
【0024】なお、本発明の方法では、溶融紡糸された
未延伸糸を、一旦巻き取ることなく、溶融紡糸した繊維
を連続して延伸する直接紡糸延伸法でも繊維化が可能で
ある。
【0025】
【実施例】[使用したポリプロピレン再生原料] 再生原料−1 ポリプロピレンフィルムの端材からの再
賦型ペレット(浜崎産業株製) 再生原料−2 ポリプロピレン繊維を用いた不織布の端
材からの再賦型ペレット(ロンテック株製) 光安定剤 チバスペシャルティケミカルズ(株)製
のTINUVIN(チヌビン)111(ヒンダードアミ
ン系安定剤、商品名)を5質量%の濃度のMBとして使
用。
【0026】次に、本発明を実施例を挙げて具体的に説
明する。なお、繊維の耐熱性及び捲縮率は次のようにし
て評価した。 [耐光堅牢性評価法] 測定法 JIS法 L−0824に準拠 使用試験機:カーボンアーク耐光試験機 試験温度:63℃ 評価期間:照射時間600時間 耐光強度:強度保持率
【0027】[捲縮率] 測定法 試料を束ねカセ状のサンプル糸を作成し、130℃で1
0分間熱処理をした後、10分以上放置する。次に、サ
ンプル糸の一端に測定荷重Aを掛け1分後に糸長(L
1)を測定する。 測定荷重A=dtex×1/10×(2×巻き回数) 測定荷重Aを除き2分間放置した後、サンプル糸の一端
に測定荷重Bを掛け1分後に糸長(L2)を測定する。 測定荷重B=dtex×1/10×(2×巻き回数) 計算式:捲縮率(%)=〔(L1−L2)/L1〕×1
00 により算出した数値を捲縮率とした。
【0028】[実施例1]メルトフローレート値が9g
/10分の、着色されていないポリプロピレン樹脂フィ
ルムの端材からなる廃材を溶融しペレット状に再賦型し
た再生原料−1(浜崎産業株製、CCP−1、商品番
号)と、光安定剤TINUVIN111(チバスペシャ
リテイケミカルズ株製、商品名)が0.1重量%になる
様に、再生ポリプロピレン原料49質量部に対して光安
定剤のMB1質量部の割合で混合調整し原料とした。
【0029】押出機温度が255℃、紡糸頭温度が25
0℃に調整された溶融紡糸機を使用して溶融し、孔径
0.8mmの円形30ホールの紡糸口金より繊維に賦型
し、引取り速度350m/分で引取り、引続いて温度1
00℃で延伸倍率4.47倍に延伸し、次いで温度12
5℃の熱板上で熱セットし、354T/30fの再生ポ
リプロピレン繊維を得た。得られた繊維は製糸性も良好
であり、表1に示したように、糸物性、及び、耐光堅牢
性に優れたものであった。
【0030】[実施例2]実施例1で得られた未延伸糸
を2本引き揃え、延伸倍率3.88倍、延伸温度100
℃で延伸し、熱セット温度120℃で熱セット、ホット
エアー温度185℃で延伸同時エアー加工して979T
/60fの再生ポリプロピレンの繊維の捲縮加工糸を得
た。得られた繊維は良好な捲縮状態にあり、その工程通
過の安定性も良好であった。得られた加工糸の糸物性及
び耐堅牢光性を表1に示した。
【0031】[実施例3]光安定剤が0.5%になる様
に光安定剤のMBを調整したものを原料としたほかは、
実施例1と同一の条件で347T/30fの再生ポリプ
ロピレン繊維を得た。得られた繊維は製糸性も良好で糸
物性、及び、耐光堅牢性も実施例1と同等の値であっ
た。糸物性、及び、耐光堅牢性を表1に示した。
【0032】[実施例4]実施例1で使用した再生原料
−1と、メルトフローレート値が9g/10分の汎用の
ポリプロピレン樹脂を50/50の比率でブレンドした
ものに、光安定剤の含有量が0.1%になる様に光安定
剤のMBとを調整したものを原料としたほかは、実施例
1と同一の条件で356T/30fの再生ポリプロピレ
ン繊維を得た。得られた繊維は製糸性も良好で糸物性、
及び、耐光堅牢性も実施例1と同等の値であった。糸物
性、及び、耐光堅牢性を表1に示した。
【0033】[実施例5]メルトフローレート値が60
g/10分のポリプロピレン系不織布の廃材から再賦型
した再生原料−2(ロンテック株製)を原料とし、光安
定剤の含有量が0.1%になる様に光安定剤のMBとを
調整したものを原料とした。押出機温度が210℃、紡
糸頭温度が205℃に調整された溶融紡糸機を使用して
溶融し、孔径0.6mmの円形30ホールの紡糸口金に
より繊維に賦型し、引取り速度500m/分で引取り、
引続いて延伸倍率5.47倍、延伸温度70℃で延伸
し、熱セット温度125℃で熱セットし、310T/3
0fの再生ポリプロピレン系繊維を得た。得られた繊維
は製糸性も良好であり、糸物性、及び、耐光堅牢性を表
1に示した。
【0034】[比較例1]実施例1で用いた再生原料−
1に、光安定剤を添加しないほかは、実施例1と同一条
件で350T/30fの再生ポリプロピレン繊維を得
た。得られた繊維は製糸性も良好であるが、耐光堅牢性
が著しく劣り産業資材用として使用できるものではなか
った。糸物性、及び、耐光堅牢性を表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明は、利用されなかったポリプロピ
レン系樹脂製品の廃材を用いることによって資源を有効
利用でき、その再生ポリプロピレン系繊維ば、焼却して
も有毒なガスを発生せず環境に優しい素材であり、且
つ、繊維物性及び耐光堅牢性に富み産業資材用途、カー
ペット等の用途として十分な強度、耐光堅牢性、嵩高性
を有する再生ポリプロピレン系繊維である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生原料からなり、光安定剤を0.1〜
    3質量%の範囲で含有し、繊維強度が1.50cN/d
    tex以上、カーボンアーク耐光試験機による600時
    間の光照射後の強度保持率が50%以上であることを特
    徴とする再生ポリプロピレン系繊維。
  2. 【請求項2】 再生原料が、ポリプロピレン系樹脂であ
    ってメルトフローレート値が5〜70g/10分である
    請求項1記載の再生ポリプロピレン系繊維。
  3. 【請求項3】 再生ポリプロピレン系樹脂が、ポリプロ
    ピレン系樹脂フィルム、不織布等の廃材を再賦型した再
    生ポリプロピレン系樹脂である請求項1または2記載の
    再生ポリプロピレン系繊維。
  4. 【請求項4】 光安定剤が、アルキル化ヒンダードアミ
    ン系である請求項1〜3の何れかに記載の再生ポリプロ
    ピレン系繊維。
  5. 【請求項5】 原料のポリプロピレン系樹脂の30質量
    %以上が、再生ポリプロピレン系樹脂である請求項1〜
    4の何れかに記載の再生ポリプロピレン系繊維。
  6. 【請求項6】 メルトフローレート値が5〜70g/1
    0分である再生ポリプロピレン系樹脂を少なくとも30
    質量%含有してなり、光安定剤を0.1〜3質量%の範
    囲で含有する再生ポリプロピレン系樹脂を溶融紡糸して
    未延伸糸を形成し、次いで延伸倍率2〜7倍、延伸温度
    50〜100℃の条件下で延伸または延伸同時エアー加
    工することを特徴とする再生ポリプロピレン系繊維の製
    造方法。
JP2001322841A 2001-10-19 2001-10-19 再生ポリプロピレン系繊維及びその製造方法 Pending JP2003129329A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001322841A JP2003129329A (ja) 2001-10-19 2001-10-19 再生ポリプロピレン系繊維及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001322841A JP2003129329A (ja) 2001-10-19 2001-10-19 再生ポリプロピレン系繊維及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003129329A true JP2003129329A (ja) 2003-05-08

Family

ID=19139814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001322841A Pending JP2003129329A (ja) 2001-10-19 2001-10-19 再生ポリプロピレン系繊維及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003129329A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005306676A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Dainichi Seikan Kk コンクリート補強用ポリプロピレン短繊維
CN102154718A (zh) * 2011-04-18 2011-08-17 福建三宏再生资源科技有限公司 一种再生丙纶直纺工艺
CN111018471A (zh) * 2019-12-16 2020-04-17 深圳市龙岗大工业区混凝土有限公司 一种绿色高性能混凝土及其制备方法
CN113500832A (zh) * 2021-05-12 2021-10-15 浩阳环境股份有限公司 一种防淤堵型三维复合排水网
WO2024003162A1 (en) * 2022-06-28 2024-01-04 Ikea Supply Ag Filament of recycled polypropylene for pile yarn

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005306676A (ja) * 2004-04-22 2005-11-04 Dainichi Seikan Kk コンクリート補強用ポリプロピレン短繊維
JP4611660B2 (ja) * 2004-04-22 2011-01-12 大日製罐株式会社 コンクリート補強用ポリプロピレン短繊維の製造方法
CN102154718A (zh) * 2011-04-18 2011-08-17 福建三宏再生资源科技有限公司 一种再生丙纶直纺工艺
CN111018471A (zh) * 2019-12-16 2020-04-17 深圳市龙岗大工业区混凝土有限公司 一种绿色高性能混凝土及其制备方法
CN113500832A (zh) * 2021-05-12 2021-10-15 浩阳环境股份有限公司 一种防淤堵型三维复合排水网
WO2024003162A1 (en) * 2022-06-28 2024-01-04 Ikea Supply Ag Filament of recycled polypropylene for pile yarn

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11732384B2 (en) Polyester fiber blends and methods of manufacturing same
US8465684B1 (en) Self-reinforced composite made of recycled materials and process of making the same
JP7209248B2 (ja) 繊維強化ポリプロピレン複合材料の製造方法及び繊維強化ポリプロピレン複合材料
CN1157015A (zh) 可染色的聚烯烃组合物和染色方法
US10858512B1 (en) Biodegradable textile yarn and textile made from recycled materials
JP2010116630A (ja) 原着ポリエチレンテレフタレート仮撚糸及びその製造方法並びにそれを用いたカーペット
CN111041608A (zh) 一种原液着色皮芯抗紫外阻燃拒水聚酯纤维及其制备方法
JP2003129329A (ja) 再生ポリプロピレン系繊維及びその製造方法
GB2341183A (en) Reuse of polyamide and polyester mixed waste by addition of compatibilizer
KR100376232B1 (ko) 부직포조의장용 수지조성물 및 부직포조의장성수지성형물의 제조방법
WO2008086570A1 (en) Semi-synthetic material
CA2461945C (en) Improved polyolefin-based synthetic fibers and method therefor
JP5301806B2 (ja) 繊維製品
JP2002060502A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂ペレットおよびその製法
JP4705386B2 (ja) 繊維強化プラスチックの製造方法および強化用繊維材料
MXPA05004599A (es) Composicion de resina de poliolefina y metodo para producirla.
JP2004100087A (ja) 再生ポリエステル繊維
AU2001294875A1 (en) Improved polyolefin-based synthetic fibers and method therefor
JP7385490B2 (ja) 成形体着色用樹脂組成物、成形体およびマスターバッチ
KR102618984B1 (ko) 항균기능성 중공단면 리사이클 폴리에스테르 부분연신사의 제조방법 및 이를 이용한 복합사, 원단
JP2004131862A (ja) リサイクルポリエステル複合繊維
JP2002004133A (ja) 回収ペットボトル原料からなる色原着ポリエステル繊維およびそれを用いた繊維製品
JP2004075974A (ja) 樹脂組成物からなる成形品及び材料
IT202100031088A1 (it) Metodo di produzione di un materiale composito in matrice polimerica a partire da scarti tessili
JP2004161850A (ja) 難燃性シート状物