JP2003129146A - 精鉱バーナの制御方法 - Google Patents
精鉱バーナの制御方法Info
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Abstract
る精鉱バーナの制御方法を提供する。 【解決手段】 自溶炉の精鉱バーナを制御する方法にお
いて、自溶炉内の反応と熱と粒子を同時に考慮した総括
反応速度式を作成し、この総括反応速度式のパラメータ
を所望の数値に設定して、精鉱バーナを制御する。自溶
炉内の反応と熱と粒子を同時に考慮した総括反応速度式
を作成することで、自溶炉内の反応をモデル化すること
ができる。この総括反応速度式を形成する要素の値を適
宜変更することで、自溶炉内の反応をシミュレーション
することができるので、精鉱バーナを効率的に最適化す
ることができる。
Description
の制御方法に関し、より特定すれば、自溶炉の反応シャ
フトをモデル化したコンピュータシミュレーションによ
り精鉱バーナを制御する方法に関する。
炉は、給鉱装置11、精鉱バーナ12、及び炉体13を
具備して構成される。炉体13は、反応シャフト14、
セットラ15及びアップテイク16からなる。給鉱装置
11には銅精鉱と溶剤が供給され、精鉱バーナ12には
酸素と空気が供給される。
す。精鉱バーナ12は、装入シュート17、内筒18、
外筒19、並びに内筒18及び外筒19にそれぞれ設け
られた内/外切替弁20及び21を具備して構成され
る。給鉱装置11からの銅精鉱と溶剤は、装入シュート
17を介して精鉱バーナ12に供給される。酸素と空気
は、内/外切替弁20、21を介して内筒18及び外筒
19に供給される。
素と言える。例えば、精鉱バーナ12から反応シャフト
14内に吹き込まれる送風と精鉱粒子の状態が、反応シ
ャフト14での反応を決定する。
2を様々な条件で稼動させ、反応シャフト14での反応
状態を把握して、これを精鉱バーナ12の制御にフィー
ドバックしていた。このような制御では、精鉱バーナ1
2を効果的かつ効率的に制御することができず、精鉱バ
ーナ12を最適化することは困難であるという問題点が
あった。
解決し、精鉱バーナを効率的に最適化することができる
精鉱バーナの制御方法を提供することを目的とする。
に、本発明は、自溶炉の精鉱バーナを制御する方法にお
いて、自溶炉内の反応と熱と粒子を同時に考慮した総括
反応速度式を作成し、この総括反応速度式のパラメータ
を所望の数値に設定して、精鉱バーナを制御することを
特徴とする。自溶炉内の反応と熱と粒子を同時に考慮し
た総括反応速度式を作成することで、自溶炉内の反応を
モデル化することができる。この総括反応速度式を形成
する要素の値を適宜変更することで、自溶炉内の反応を
シミュレーションすることができるので、精鉱バーナを
効率的に最適化することができる。
明する。
での流体や粒子の挙動をシミュレーションするモデルを
作成し、このモデルを用いて反応シャフト内に吹き込ま
れる送風と精鉱粒子の分散挙動等を最適化する。このよ
うなモデルを作成するために、熱、反応及び粒子を以下
に説明するように取り扱う。
1個当りの総括反応速度を求める。この時、前記総括反
応速度式は、粒子の体積の変化を酸素濃度の変化に関連
付ける。具体的には、
関連付ける。このようにして粒子の体積の変化が酸素濃
度の変化に関連付けられた粒子1個当りの総括反応速度
は、後述する(3)式で記述される。
応速度式を作成する。この総括反応速度式は、後述する
(11)式として示される反応速度定数kを記述する式
である。
速度式において、粒子が流体から受ける抗力がどのよう
に影響するのかを検討する。この検討が、後述する(1
2)〜(15)式である。
前に、以下の説明で用いられるパラメータの主なものの
定義を示す。
精鉱粒子を仮想し、その仮想の精鉱粒子と酸素との化学
反応を「1界面の未反応核モデル」で解析した。
気体のみの反応式
粒子との間で起こり、それにより発生した反応熱でガス
が加熱,昇温されるものとした。ここで発熱量はO 2の反
応熱として与える。なお、kは後述する反応速度定数で
ある。総括反応速度 1界面未反応核モデルを用い、ガス境膜物質移動係数を
kg,有効拡散係数をDe,銅精鉱粒子の界面における反応
速度定数をkrとすれば、粒子1個あたりの
たりの
は次式で表される。
精鉱の界面反応の反応速度定数における活性化エネルギ
ーErと頻度因子k0の値が必要となる。
の銅精鉱をアルミナウール中に散布して酸化反応を行な
った実験から得られた値Er=55kJ/molを採用した。
て計算し最適値を求めた。粒子に関する諸条件 粒子の密度ρP、粒子及びガスの流速をそれぞれup, ug
とすると、粒子が流体からうける抗力f[N]は(12)
式のように表わされる。
るが、実際の精鉱粒子は角張った形状をしている。粒子
の形状係数φSを(14)式のように定義すると、形状
係数φSの粒子の抗力係数CDは、完全な球形粒子の抗力
係数をCDsとすると(15)式で表わされる。
と仮定すると、φS =0.81となり、Rep = 0〜10で、CDは
CDsの1.2〜3.2倍になる。
した影響についてシミュレーションで確認し、最適値を
選択した。モデルと実操業との比較 (シャフトサンプリングについて)自溶炉のシャフト反
応の実態把握方法として、反応シャフト14に複数個サ
ンプリング孔を設ける。この様子を図3に示す。図3
中、×が炉内サンプリング点を示す。炉内サンプリング
点で落下粒子を氷水中に捕捉採取し観察を行う。なお、
本明細書中の実測値は、このサンプリング結果である。 (反発係数の最適化検討)本モデルでは、シミュレーシ
ョン計算の妥当性について、実炉での測定結果と計算結
果を比較することで評価した。図4(a)、(b)、
(c)が、反発係数を変化させた場合のシミュレーショ
ンモデル計算値と実測値との粒子落下頻度分布の比較で
ある。表1にシミュレーション計算条件および実測時の
操業条件を比較して示す。
数40,000サイクル目から50,000サイクル目
まで2,500サイクル毎に5回、0.1秒間づつ各位
置で落下粒子数(重量)をカウントし、装入量を150ト
ン/時から1133トン/時に補正した。
の測定値をプロットしたものである。図4の(a)、
(b)、(c)を比較すると、反発係数1の分布幅, 分
布形状が実測値に最も近くなっており、反発係数は1を
採用した。頻度因子k0の最適化検討 図5に、界面反応速度定数の頻度因子k0を10,00
0、300及び100m/sとした場合の酸素濃度分布
のシミュレーション結果を示す。これ以外の条件は上記
反発係数の最適化検討と同様である。なお、図5の結果
は、図6に示すように、精鉱バーナの出力領域をメッシ
ュに分割した座標系に、酸素濃度の分布をプロットした
ものである。
000で2.1m、300で3.5m、100で4.8
mと、頻度因子k0で大きな差が生じた。
フトサンプリング位置、すなわち天井から4.5mでは
反応は完全に終了していると推定されている。また、粒
子の反応開始〜終了に0.05〜0.10秒必要である
ことから、落下速度を合わせると、反応終了位置は天井
下2mよりは下であると推定される。以上から、頻度因
子k0は300〜1,000m/sが好ましい。
速度定数kは実操業での状態を高い精度で反映してい
る。(11)式を用いて、精鉱バーナの内筒と外筒間で
の流量の割り振りや、内筒及び/又は外筒の径の調整等
を行うことで、反応シャフト内に吹き込まれる送風と精
鉱粒子の分子挙動等を最適化することができる。
体解析ソフト(例えば、商品名STREAM)を用いた
コンピュータシミュレーションを利用することができ
る。上記商品名の汎用熱流体解析ソフトに組み込まれて
いる総括反応速度式を、以下のように改変する。第1
に、粒子1個あたりの総括反応速度を算出する前述の
(3)式を作成し、最終的に前述した(11)式で定義
される反応速度定数kを求める式をメインルーチンに組
み込む。第2に、(11)式を構成する各変数に所定の
値を取り込むためのサブルーチンを作成する。このサブ
ルーチンは、自溶炉の反応の計算を開始する時に1回呼
び出されるものである。第3に、反応を計算する各サイ
クルで、発熱量、酸素の減少量、SO2の増加量などの
時間とともに変化する変数値をメインルーチンに取り込
むサブルーチンを作成する。
精鉱バーナを効率的に最適化することができる精鉱バー
ナの制御方法を提供することができる。
る。
比較するグラフである。
である。
座標系を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 自溶炉の精鉱バーナを制御する方法にお
いて、 自溶炉内の反応と熱と粒子を同時に考慮した総括反応速
度式を作成し、 この総括反応速度式のパラメータを所望の数値に設定し
て、精鉱バーナを制御することを特徴とする精鉱バーナ
の制御方法。 - 【請求項2】 前記総括反応速度式は、粒子の体積の変
化を酸素濃度の変化に関連付けていることを特徴とする
請求項1記載の精鉱バーナの制御方法。 - 【請求項3】 前記総括反応速度式は、 【数1】 ただし、 ro :精鉱粒子の半径 ri :反応界面の半径 η:無次元化反応界面半径(=ri/r0) CO2:酸素濃度 CO2、in:反応開始前の酸素濃度 なる式を用いて、粒子の体積の変化を酸素濃度の変化に
関連付けていることを特徴とする請求項1又は2記載の
精鉱バーナの制御方法。 - 【請求項4】 前記総括反応速度式は 【数2】 ただし、 ro : 精鉱粒子の半径 [m] ri :反応界面の半径 [m] η :無次元化反応界面半径(=ri/r0) [−] Np :精鉱粒子の平均空間密度 [個/m3] ε :気孔率 [−] Do :分子拡散係数 [m2/s] k0 :頻度因子 [m/s] Er :活性化エネルギ [J/mol] R0 :普遍ガス定数 [J/mol・K] T :温度 [K] であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一
項記載の精鉱バーナの制御方法。
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