JP2003128418A - 非晶質酸化錫を含有する水分散液、非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水分散液、及びそれらの製造方法、並びに帯電防止層塗布組成物及び帯電防止層を有するプラスティックフィルム。 - Google Patents

非晶質酸化錫を含有する水分散液、非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水分散液、及びそれらの製造方法、並びに帯電防止層塗布組成物及び帯電防止層を有するプラスティックフィルム。

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JP2003128418A
JP2003128418A JP2001319299A JP2001319299A JP2003128418A JP 2003128418 A JP2003128418 A JP 2003128418A JP 2001319299 A JP2001319299 A JP 2001319299A JP 2001319299 A JP2001319299 A JP 2001319299A JP 2003128418 A JP2003128418 A JP 2003128418A
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aqueous dispersion
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polyvinyl alcohol
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JP2001319299A
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Inventor
Akihisa Nakajima
彰久 中島
Eiichi Ueda
栄一 上田
Sunao Arimoto
直 有本
Kenji Onuma
憲司 大沼
Kamiyuki Sasaki
頂之 佐々木
Ikuo Kurachi
育夫 倉地
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過剰のアンモニアによる弊害を排除し、導電
性や透明性に変化がなく、且つ経時において粘度変化の
ない非晶質酸化錫を含有する水分散液及びその製造方法
を提供する。また該水分散液を含有する帯電防止層塗布
組成物と該組成物をプラスティックフィルム上に塗設
し、帯電防止性能(導電性)、透明性に優れた帯電防止
層を有するプラスティックフィルムを提供する。 【解決手段】 錫化合物を加水分解して得られる非晶質
酸化錫を含有する水分散液を製造する方法において、錫
化合物を加水分解した後、該加水分解物を水洗を行い、
且つアルカリ水溶液でpHを6.0〜7.5に調整する
ことを特徴とする非晶質酸化錫を含有する水分散液の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非晶質酸化錫を含
有する帯電防止層を有するプラスティックフィルムに関
し、詳しくは、非晶質酸化錫を含有する水分散液、及び
その製造方法、更に、画像形成材料、電子材料、包装材
料等に有用な該水分散液を含有する帯電防止層塗布組成
物、それを塗設した帯電防止層を有するプラスティック
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にプラスティックフィルムは絶縁
体であり、望まざる静電気の発生が色々な分野で問題に
なっている。とりわけ感光材料、特にハロゲン化銀写真
感光材料では、製造工程、カメラ内などでの搬送中に帯
電による障害が起こり易く、また同種あるいは異質の物
質の表面との間の接触摩擦、剥離などにより発生し蓄積
された静電気が放電して、ハロゲン化銀写真感光材料を
感光させ、現像してみなければ検出出来ないやっかいな
欠陥を生ずる。すなわちハロゲン化銀写真感光材料はユ
ーザの手に渡る前に破壊検査をして出荷するわけにいか
ず、ユーザが撮影し、現像してその欠陥が発見されたの
では欠陥商品となってしまう。そこでメーカーは今まで
に種々な帯電防止技術を開発し、絶縁体であるプラスチ
ック支持体の帯電防止加工方法を数多く提案している。
提案されている技術の最も多いものは、イオン性ポリマ
ーを用いるものであるが、イオン性ポリマーによる帯電
防止加工は、帯電性能が湿度に依存するという性質があ
り、冬等湿度の低い状態で静電気が発生しやすいという
欠点を有していた。また、π電子系導電性ポリマーによ
る導電性帯電防止技術が提案されているが、着色するな
どの欠点があった。この欠点を解決する方法として酸化
錫を代表とした金属酸化物粒子による導電性帯電防止技
術が提案されている。
【0003】一般に酸化錫は半導体であり、単体では高
い導電性を示さないが、異原子をドープすることにより
高い導電性を得ることが知られている。また、透明性、
物理的化学的安定性に優れた材料であり、電気・電子的
用途に期待される材料である。このような酸化錫に、ア
ンチモンやインジウムをドーピングした透明導電性酸化
皮膜がいろいろな用途に利用されている。透明導電性酸
化皮膜の形成方法としては、一般に化学蒸着法、真空蒸
着法、反応性イオンプレーティング法、スパッタリング
法、イオンビームスパッタリング法等がある。
【0004】しかしこれらの方法は、いずれも装置が高
価、複雑、大型であるだけでなく、膜形成速度が小さ
く、且つ大面積の膜を得ることが出来ないという欠点も
有している。更に複雑形状の膜を形成する場合、不均一
となり易く、利用上の制約が多かった。
【0005】上記皮膜形成方法に対し、酸化錫を含有す
る組成物を基材に塗布する方法、例えば、ロールコーテ
ィング、スプレーコーティング、エアードクターコーテ
ィング、バーコーターコーティング等を用いて塗布する
方法等があり、比較的容易に大面積の成膜が得ることが
出来る。また、複雑形状の部位にも比較的容易に適用出
来、塗布による方法は工業的に有望な方法である。
【0006】このような方法として、特開昭62−22
3019号及び同62−278705号公報には、結晶
質酸化錫ゾルを用いる方法が開示されている。しかし、
これらの技術では、得られる結晶性酸化錫のゾル液が着
色していたり、結晶質であるために粒径が大きかった
り、塗布面の平滑性が損なわれたり、また塗布してから
一度焼成しなければ高い導電性を発現することが出来な
い等の問題点を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、特公昭35−6
616号公報には、非晶質の酸化錫ゾルの製造方法が記
載されており、加水分解した状態の酸化錫は、焼成して
いないため非晶質であり製造上利点がある。
【0008】本発明者らはこの技術に対し、特開平10
−59720号、特開2000−128532、同20
00−128533、同2001−67938、同20
01−72421等の公報において各種の改良技術を提
案して来た。
【0009】これらの技術は、錫化合物を加水分解し、
生成する非晶質酸化錫を水洗後、水に分散した時の分散
性、経時安定性、導電性及び透明性の向上をはかるた
め、アンモニアを使用してpHを10程度まで高めた水
分散液とするものである。この水分散液を他の添加剤を
加えて帯電防止層塗布組成物として塗布することによ
り、優れた導電性が得られた。ある種のハロゲン化銀写
真感光材料ではカブリ濃度が増加したり、取り扱う上で
アンモニア臭が問題になり、アンモニアフリー化、もし
くは減量化の技術が求められていた。
【0010】本発明の目的は、過剰のアンモニアによる
弊害を排除し、導電性や透明性に変化がなく、且つ経時
において粘度変化のほとんどない非晶質酸化錫を含有す
る水分散液及びその製造方法を提供することにあり、本
発明の第2の目的は、該水分散液を含有する帯電防止層
塗布組成物と該組成物をプラスティックフィルム上に塗
設し、帯電防止性能(導電性)、透明性に優れた帯電防
止層を有するプラスティックフィルムを提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成より
なる。
【0012】(1) 錫化合物を加水分解して得られる
非晶質酸化錫を含有する水分散液を製造する方法におい
て、錫化合物を加水分解した後、該加水分解物を水洗中
または水洗後にアルカリ水溶液でpHを6.0〜7.5
に調整することを特徴とする非晶質酸化錫を含有する水
分散液の製造方法。
【0013】(2) 前記pHを6.5〜7.0に調整
することを特徴とする(1)に記載の非晶質酸化錫を含
有する水分散液の製造方法。
【0014】(3) 錫化合物を加水分解して得られる
非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水
分散液を製造する方法において、錫化合物を加水分解し
た後、該加水分解物を水洗中または水洗後にアルカリ水
溶液でpHを5.8〜7.7に調整し、調整後にポリビ
ニルアルコール類の水溶液を添加することを特徴とする
ことを特徴とする非晶質酸化錫及びポリビニルアルコー
ル類を含有する水分散液の製造方法。
【0015】(4) 錫化合物を加水分解して得られる
非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水
分散液を製造する方法において、錫化合物を加水分解し
た後、該加水分解物を水洗中または水洗後にポリビニル
アルコール類の水溶液を添加し、添加後にアルカリ水溶
液でpHを5.8〜7.7に調整することを特徴とする
非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水
分散液の製造方法。
【0016】(5) 前記pHを6.0〜7.5に調整
することを特徴とする(3)または(4)に記載の非晶
質酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水分散
液の製造方法。
【0017】(6) ポリビニルアルコール類を非晶質
酸化錫に対して0.01〜10質量%として添加するこ
とを特徴とする(3)乃至(5)の何れか1項に記載の
非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水
分散液の製造方法。
【0018】(7) ポリビニルアルコール類の数平均
重合度が、100〜4,000であることを特徴とする
(3)乃至(6)の何れか1項に記載の非晶質酸化錫及
びポリビニルアルコール類を含有する水分散液の製造方
法。
【0019】(8) ポリビニルアルコール類の鹸化度
が80mol%以上であることを特徴とする(3)乃至
(7)の何れか1項に記載の非晶質酸化錫及びポリビニ
ルアルコール類を含有する水分散液の製造方法。
【0020】(9) (1)または(2)に記載の方法
で製造したことを特徴とする非晶質酸化錫を含有する水
分散液。
【0021】(10) 800℃で1時間加熱乾燥した
後の残留固形分が3〜20質量%であることを特徴とす
る(9)に記載の非晶質酸化錫を含有する水分散液。
【0022】(11) (3)乃至(8)の何れか1項
に記載の方法で製造したことを特徴とする非晶質酸化錫
及びポリビニルアルコール類を含有する水分散液。
【0023】(12) 800℃で1時間加熱乾燥した
後の残留固形分が3〜20質量%であることを特徴とす
る(11)に記載の非晶質酸化錫及びポリビニルアルコ
ール類を含有する水分散液。
【0024】(13) (9)または(10)に記載の
非晶質酸化錫を含有する水分散液として水性液に添加し
たことを特徴とする帯電防止層塗布組成物。
【0025】(14) (11)または(12)に記載
の非晶質酸化錫及びポリビニルアルコールを含有する水
分散液として水性液に添加したことを特徴とする帯電防
止層塗布組成物。
【0026】(15) ポリマーラテックスまたはバイ
ンダー樹脂を含有することを特徴とする(13)または
(14)に記載の帯電防止層塗布組成物。
【0027】(16) (13)乃至(15)の何れか
1項に記載の帯電防止層塗布組成物を、プラスティック
フィルム上に直接または他の層を介して塗設したことを
特徴とする帯電防止層を有するプラスティックフィル
ム。
【0028】(17) 23℃、20%RHの雰囲気で
の表面比抵抗値がlog(Ω/□)として12.0以下
であることを特徴とする(16)に記載の帯電防止層を
有するプラスティックフィルム。
【0029】以下、本発明を詳述する。先ず、非晶質酸
化錫と結晶質酸化錫について説明する。
【0030】本発明において非晶質は、結晶質とは異な
る物質の状態を意味しているものである。ここで、結晶
質とは、電気・電子工学大系72巻、結晶の評価(伊藤
次、犬塚直夫、コロナ社、1982年)第4頁に記載さ
れているように、原子の配列に長距離秩序があり、その
物質に固相の融点があることが特徴である。例えば、高
純度で無色透明な結晶性の酸化錫であれば、正方晶系ル
チル型構造であり、屈折率1.9968、電気伝導性は
室温で106Ωcm以上の高抵抗を示すことが知られて
いる。また融点は1127℃であり、結晶性酸化錫であ
ればこの温度まで熱的に安定である。これに対して、一
般に非晶質酸化錫は、以上の性質を示さない物質であ
り、原子の配列に長距離秩序がなく、しかも結晶性酸化
錫の融点以下に物質の変化を示す温度領域が存在する酸
化錫である。
【0031】酸化錫は、X線回折によりその構造を同定
することが可能であり、新版カリティX線回折要論(松
村源太郎訳、アグネ社、1977年)に記載された結晶
子サイズの測定から長距離秩序のおおよその値を知るこ
とが出来る。例えば、酸化錫の(110)面の面間隔は
おおよそ0.33nmであり、結晶性酸化錫ならば数1
0個以上の繰り返し単位がなければならず、結晶子測定
を行うことによって、10数nmの値が観測出来ること
から判別が出来る。従って、結晶子測定において10n
m未満であれば、もはや長距離秩序があるとはいえず、
非晶質と考えられることが出来る。まして5nm未満で
あれば、もはや繰り返し単位がなく結晶は存在しない。
非晶性であるか、結晶性であるかについては固体の熱分
析を行うことによって容易に明らかとなり、測定条件の
影響、試料サイズの影響を考慮しても1000℃未満で
熱的な変化が生じるならば結晶とは言い難い。熱的な変
化で容易に観測出来るのは熱質量分析であり、200℃
での質量を測定開始質量として質量減少を、結晶性酸化
錫の融点よりはるかに低い500℃までの温度領域で
0.1質量%以上生じるならばもはや単結晶酸化錫では
ない。
【0032】本発明に使用される非晶質酸化錫は、その
製造過程で200℃以上の高温で処理されないため、上
記の条件を満たしており、明らかに非晶質なものであ
る。
【0033】次に、本発明の非晶質酸化錫含有する水分
散液の製造方法を説明する。本発明において、非晶質酸
化錫を含有する水分散液というのは、少なくとも非晶質
酸化錫を含有する水分散液という意味であり、その他の
金属化合物や有機化合物が少量含まれていてもよい。
【0034】非晶質酸化錫を含有する水分散液の製造工
程は、加水分解性の錫化合物を加水分解処理する工程
と、加水分解物の水洗工程、水洗中または後においてp
Hを調整して分散する工程の主に3工程からなるが、水
洗工程とpH調整工程とを同時に行ってもよい。また、
強制的に機械的に分散させる工程を、水洗工程後、また
はpH調整工程の後に行ってもよい。また、各工程が更
に細分化されることに本発明は制限を加えない。
【0035】酸化錫の原料は加水分解性の錫化合物であ
り、これを加水分解して非晶質酸化錫を調製する。錫化
合物とは、K2SnO3・3H2Oのようなオキソ陰イオ
ンを含む化合物、SnCl4、SnCl4・5H2Oのよ
うな水溶性ハロゲン化物、RSnR4-m・R′4-m-n・X
4-m-n-p(ここで、Rはアルキル基もしくは芳香環を有
する基、R′はアルキルオキシ基、芳香環を有するエー
テル基、脂肪族カルボオキシ基もしくはβ−ケトン環を
有する基、Xはハロゲン原子を示し、mは0、1、2、
3を、nは0、1、2、3を、またpは0、1、2を示
す)の構造を有する化合物、例えば(C254Sn、
(CH33SnOC25、(C492Sn(OCOC2
52、(C252SnCl2、(CH33SnCl・
55N等の有機錫化合物、Sn(SO42・2H2
等のようなオキソ塩を含む化合物等を挙げることが出来
る。
【0036】加水分解工程では、錫化合物を水中に添加
する際は温度条件は重要で、その温度としては、10〜
50℃が好ましく、更に好ましくは15〜45℃であ
り、特に好ましくは20〜40℃である。加水分解工程
で錫化合物は分割投入することが好ましく、その際、2
回目以降の投入量を1回目の投入量の1/2以下、好ま
しくは1/5以下とすることが好ましい。投入後の加水
分解工程の温度は72〜98℃であることが好ましい。
錫化合物を分割投入するにあたり、2回目以降の投入を
1回目の投入から1〜25分後とすることが好ましい。
加水分解された非晶質酸化錫を水洗する工程において
は、固液分離した非晶質酸化錫と上澄み液とに分離した
後の上澄み液を捨てるデカンテーションや限外濾過等の
適当な濾過で非晶質酸化錫を分離して取り出すことが出
来るが、これらに限定されない。
【0037】デカンテーションには純水を用いることが
好ましく、不要な成分を新たに加えないためにも好まし
い。沈降した非晶質酸化錫の上澄みの水分を捨てること
により、効率的に塩素イオン(ここでは塩化第2錫を加
水分解したので、塩素イオン)や溶解性の金属化合物を
取り除くことが出来る。水は全部除くことが出来ないた
め、非晶質酸化錫はスラリー状になる。非晶質酸化錫の
沈降を早めるためには40℃前後に加熱することが好ま
しい。この工程において、水洗を数回から20回程度繰
り返すことが好ましい。そのようにしても塩素イオン等
は酸化錫に吸着するため残存している。つまり、スラリ
ー状のものの中に10〜100ppm程度の塩素が残存
している。
【0038】本発明におけるpHを調製する工程、つま
り非晶質酸化錫を含有する水分散液を調製する工程は、
分離水洗中または後において、スラリー状の非晶質酸化
錫に吸着等により残存する塩素イオンのためpHが4程
度となっているのを、アルカリ水溶液を用いてpHを
6.0〜7.5になるように調整し、好ましくは6.5
〜7.0になるように調整する工程である。アルカリ水
溶液は水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化セシウム、アンモニア等のアルカリ性の水
溶液である。このpH調整工程はアルカリ水溶液で一度
で調整してもよいし、また数回に分けてpHを上記範囲
にしてもよい。本発明においては後者の方がコントロー
ルし易く好ましい。pHが上記範囲になってくるとスラ
リー状のものは、サラサラした粘度の低い状態に移って
来る。従来技術のアンモニアによるpHを9.5〜1
0.5に調整すると、水分散液はより透明性を増し、し
かも粘度が1〜2mPa・sの低い状態であった。pH
を8.0以上9.5未満の範囲に調整すると水分散液の
透明性は維持出来るが粘度は高くなり、且つ経時での粘
度上昇が起こった。また、pHを水酸化ナトリウムや水
酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物の水溶液で
9.5〜10.5に調整すると水分散液が薄い乳白色に
なるが、経時で粘度が上昇したり、ゲル化や沈降が起こ
り水分散液が不安定になる。このような高アルカリ状態
では、アンモニアを使用した場合の臭いの問題、また他
のアルカリ水溶液を用いた場合の様々な悪影響があり好
ましくなかったのに対して、本発明においては、pHは
ほぼ中性であり、そのような現象は起こりにくいことが
わかった。
【0039】本発明の非晶質酸化錫を含有する水分散液
に水溶性ポリマーを添加してもよい。水溶性ポリマーと
しては、例えば、ポリアクリルアミド、アクリルアミド
/ナトリウムスルホ−2,2ジメチルエチルアクリルア
ミドコポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム及び他のモ
ノマーとのコポリマー、ポリメタクリル酸ナトリウム、
ポリ−p−クロロアンモニウムメチルスチレン及び他の
モノマーとのコポリマー、ポリビニルピロリドン等を挙
げることが出来、これらに限定されない。
【0040】本発明の非晶質酸化錫を含有する水分散液
中の固形分量は、水分散液1gをルツボ中で800℃で
1時間加熱した残留物が30〜200mgになるように
仕上げることが好ましい。ここで、本発明において、固
形分というのは、該水分散液中にはほとんどが非晶質酸
化錫ではあるが、他の金属化合物も若干含まれる場合が
あり、全体が800℃の加熱により残存するもの全てを
いう。しかし実質的には非晶質酸化錫が固形分のほとん
どを占めている。
【0041】本発明の非晶質酸化錫を含有する水分散液
が薄い場合濃縮してもよい。濃縮は、非晶質酸化錫の分
散性を劣化させないよう限外濾過膜を使用して濃縮する
ことが好ましい。
【0042】また、上記スラリー中の粒子を適度の分散
状態とするため、またはpH調整を容易にするために、
超音波分散や機械的分散を行ってもよい。特に凝集した
粒子を粉砕することが出来、分散性を向上させることが
出来る。また、粒子サイズを揃える意味でも機械的な分
散方法を使用してもよい。本発明でいう機械的な分散方
法としては、媒体ミル、コロイドミル、高速剪断撹拌、
高圧衝撃分散等によるものが好ましい。媒体ミルの具体
的装置としては、ボールミル、アトライター、サンドミ
ル及びビーズミルなどを挙げることが出来る。コロイド
ミルの具体的装置としては、コロイドミル、ストーンミ
ル、ケーデーミル及びホモジナイザー等を挙げることが
出来る。高速剪断撹拌の具体的装置としては、商品名と
してハイスピードディスパーサー、ハイスピードインペ
ラー及びデイゾルバーと呼ばれているものを挙げること
が出来る。
【0043】本発明の非晶質酸化錫を含有する水分散液
は、経時の粘度上昇が、従来技術のアンモニアによるp
H9.5〜10.5のものよりは若干起こり易いが、そ
のレベルは小さく、安定した水分散液である。pHが本
発明の範囲、つまり6.0〜7.5の範囲外にある場
合、粒子同士が凝集し易くなるので、非晶質酸化錫を含
有する水分散液は高粘度状態となる。従来技術のアンモ
ニアによる高pHの非晶質酸化錫を含有する水分散液に
おける粒子は、電子顕微鏡の観察ではかなり一次粒子程
度まで分散していることがわかる。これに対して本発明
のpH範囲にある非晶質酸化錫を含有する水分散液は若
干粒子はつながりを見せるが、強い凝集状態とはなって
おらず、経時しても粘度の上昇は僅か2ヶ月で0.1〜
4mPa・s程度でほとんど変化は認められない。
【0044】本発明者らは、ポリビニルアルコール類を
非晶質酸化錫を含有する調製過程において、水分散液に
含有させることによって、経時安定性を更に向上させる
ことが出来ることを発見した。ポリビニルアルコール類
水溶液は、前述のアルカリ水溶液によるpH調整後に非
晶質酸化錫を含有する水分散液に添加するか、またはp
H調整前に添加してもよく、その方法は二通りある。何
れの方法も経時での沈降や分散性、経時粘度上昇がほと
んどない水分散液を調製することが出来るが、ポリビニ
ルアルコール類をpH調整後に添加するのが最も適した
方法である。
【0045】この第2の本発明の非晶質酸化錫及びポリ
ビニルアルコール類を含有する水分散液は、pHを5.
8〜7.7の範囲と、前述のポリビニルアルコール類を
含まない水分散液よりも安定な範囲が広がることが特徴
である。好ましくは、6.0〜7.5である。ポリビニ
ルアルコール類を添加による安定化作用の原因について
は明らかではないが、本発明者らは、ポリビニルアルコ
ール類の水酸基が非晶質酸化錫粒子に何らかの力で吸着
しているため、粒子同士の凝集を抑え粘度の上昇が抑え
られるのではないかと考えている。
【0046】本発明においてポリビニルアルコール類と
は、ポリビニルエステルからの鹸化物、ビニルエステル
と他のエチレン性不飽和モノマーとのランダムコポリマ
ーまたはブロックコポリマーの鹸化物、前記ポリビニル
エステル及びビニルエステルコポリマーを重合する際に
連鎖移動剤を使用することによって変性させ、その後に
鹸化したもの、前記ポリビニルエステルの鹸化物やコポ
リマーの鹸化物に反応剤を反応させて新たな側鎖を導入
したもの等のビニルアルコール単位を多く有するポリマ
ーである。
【0047】ポリビニルエステル、例えばポリ酢酸ビニ
ルを鹸化して得られたポリビニルアルコールとしては、
(株)クラレ、電気化学工業(株)、信越化学工業
(株)等のメーカーから各種グレードが市販されてい
る。これらのうち本発明に有用なものとしては、鹸化度
が80%以上のものが好ましく、より好ましくは85〜
95%、また数平均重合度が100〜4,000のもの
が好ましい。例えば、C−25GP、C−20、C−1
7GP、A、C−10GP、C−05GP、MA−23
GP、MA−23GP、MA−17GP、MA−05、
PA−24GP、PA−20GP、PA−18GP、P
A−15GP、PA−10GP、PA−05GP等(以
上信越化学(株)製)、PVA−102、PVA−10
3、PVA−105、PVA−110、PVA−11
7、PVA−120、PVA−124、PVA−61
7、PVA−624、PVA−613、PVA−70
6、PVA−203、PVA−205、PVA−21
0、PVA−217、PVA−220、PVA−22
4、PVA−228、PVA−235、PVA−217
E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−4
05等((株)クラレ製)等を挙げることが出来、何れ
も好ましく用いることが出来る。
【0048】ビニルエステルと他のエチレン性不飽和モ
ノマーとのランダムコポリマーまたはブロックコポリマ
ーの鹸化物の鹸化度は、ビニルエステル部分の鹸化度
で、80mol%以上、数平均重合度は同様に500〜
4,000であることが好ましい。ビニルエステルの共
重合の相手としてのエチレン性不飽和モノマーとして
は、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、アクリ
ル酸エステル、スチレン等を挙げることが出来るが、特
に制限はない。これらのうち本発明において好ましいコ
ポリマーとしては、酢酸ビニルとエチレンとのコポリマ
ー(通称EVA)であり、例えば、クラレRSポリマー
という名称で、(株)クラレから市販されており、RS
−4105、RS−3110、RS−2113、RS−
2117、RS−2817、RS−2617、RS−2
713、RS−4103等を挙げることが出来る。
【0049】またポリビニルアルコール類のビニルエス
テルとしては、酢酸ビニル以外に、蟻酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等を挙げることが出来
るが酢酸ビニルが最も好ましい。
【0050】本発明において、チオール酢酸、メルカプ
トプロピオン酸などのチオール化合物の連鎖移動剤を使
用した末端変性ポリビニルアルコールまたはエチレンと
のコポリマーを用いることが出来る。また、ポリビニル
エステルの鹸化物やコポリマーの鹸化物に反応剤を反応
させて新たな側鎖を導入したものとしては、ポリビニル
アルコール類の水酸基に反応し得る基を有する化合物を
反応させて変性したものも使用出来る。反応性基として
は、アルデヒド化合物、酸無水物化合物、活性エステル
化合物、ハロゲン化物等を挙げることが出来る。
【0051】ポリビニルアルコール類の溶解は、攪拌し
ながら冷水中にゆっくりと添加した後に加熱することに
より得られる。ポリビニルアルコール類の鹸化度が10
0mol%(完全鹸化物)は溶解しにくい場合があり、
80〜99mol%の鹸化度のものが好ましい。
【0052】本発明の非晶質酸化錫及びポリビニルアル
コール類を含有する水分散液は、分散安定性は著しく向
上し、経時による粘度上昇は2ヶ月経ってもほとんどな
いことが認められた。
【0053】なお、本発明において、非晶質酸化錫及び
ポリビニルアルコール類を含有する水分散液というの
は、少なくとも非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール
類を含有する水分散液という意味であり、非晶質酸化錫
以外の少量の金属化合物も含まれていてもよく、またポ
リビニルアルコール類以外の水溶性バインダーや界面活
性剤等も少量含まれていてもよい。
【0054】本発明において、使用するポリビニルアル
コール類の非晶質酸化錫に対する割合は0.01〜10
質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。ま
た、本発明の非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類
を含有する水分散液中の固形分量は、水分散液1gをル
ツボ中で800℃で1時間加熱した残留物が30〜20
0mgあるように仕上げることが好ましく、ポリビニル
アルコール類は800℃という高温で分解して残存しな
い。ここで、本発明において、固形分というのは、該水
分散液中にはほとんどが非晶質酸化錫ではあるが、非晶
質酸化錫以外の金属化合物も若干含まれる場合があり、
全体が800℃の加熱により残存するもの全てをいう。
しかし実質的には非晶質酸化錫からの固形分がほとんど
を占める。
【0055】次に、本発明の帯電防止層塗布組成物につ
いて説明する。本発明の帯電防止層塗布組成物は、水性
液で本発明の導電性物質として非晶質酸化錫を含有、ま
たは更にポリビニルアルコール類を含有する水分散液を
添加して得たもので、更にその中に帯電防止層として必
要な添加物を加えたものである。添加物としては、例え
ば、プラスティック支持体への帯電防止層塗布組成物を
プラスティックフィルムに塗布する際の塗布性を向上す
るための界面活性剤、帯電防止層に膜としての強度を付
与するためにポリマーラテックスまたはバインダー樹
脂、摩擦係数のコントロールや巻いた場合のクッツキを
防止したり、巻き易くする機能を有するマット剤等を挙
げることが出来、何れも含有させることが好ましい。
【0056】水性液というのは、水そのもの、あるいは
水を主体とし、必要に応じて水に親和性のある有機溶媒
(水親和性有機溶媒)を含有しているものである。水親
和性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、アセトン、ジオキサン、ピロリド
ン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホオキシド等を挙げることが出来る。水親和性有機溶
媒を水と混合する割合は水に対して0.1〜60体積
%、好ましくは1〜30体積%である。
【0057】本発明に有用なバインダー樹脂としては、
例えば、ポリビニルアルコール類、ポリエチレンオキシ
ド、ポリプロピレンオキシド、ヒドロキシセルロース、
カルボキシセルロース、カルボキシセルロースアルカリ
金属塩、メチルセルロース、デキストリン、ポリビニル
ピロリドン、スチレンあるいはアルキルアクリレートと
スチレンスルホン酸ナトリウムとのコポリマー、アクリ
ル酸またはアクリルアミドと2−アクリルアミド−2−
メチルプロパンスルホン酸ナトリウム等とのコポリマ
ー、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸及びナトリウ
ム、ゼラチン、カゼイン等を挙げることが出来るが、架
橋剤により反応するような被反応性基を有するものが好
ましい。
【0058】本発明に有用なポリマーラテックスとして
は、非晶質酸化錫の存在下でエチレン性不飽和モノマー
を乳化重合させたポリマーラテックス、上記バインダー
樹脂水溶液中でエチレン性不飽和モノマー乳化重合させ
たポリマーラテックス、界面活性剤の存在下の水性液中
でエチレン性不飽和モノマーを乳化重合したポリマーラ
テックス等を挙げることが出来る。この場合の重合触媒
としては、通常用いられる水溶性の重合開始剤、過酸化
物あるいはアゾビス系の重合開始剤、レドックス重合開
始剤触媒等で、例えば、K228、(NH42
28、H22−FeSO4、ジナトリウム−α,α′−
アゾビスイソブチルカルボキシレート、α,α′−アゾ
ビスイソブチロニトリル等を挙げることが出来る。
【0059】本発明に有用なポリマーラテックスのエチ
レン性不飽和モノマーとしては、例えば、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピ
ルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチ
ルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチ
ルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、フェニルアクリレート、フ
ェニルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジ
ルメタクリレート、フェネチルアクリレート、フェネチ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリルア
ミド、N−メチルアクリルアミド、N−メトキシアクリ
ルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−フェニル
アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチルアクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、アクリ
ル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、スチレン、
ビニルトルエン、スチレンスルホン酸またはその塩等を
挙げることが出来るが、これらを目的に適合するような
コポリマーとすることが好ましい。しかし、これらに限
定されるものではない。
【0060】界面活性剤としては、アニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤等の分散
剤、塗布助剤、表面張力調整剤等を挙げることが出来
る。
【0061】また、マット剤として酸化珪素微粒子、酸
化チタン微粒子、架橋性高分子微粒子等を挙げることが
出来、マット剤を使用することは好ましい。
【0062】帯電防止層塗布組成物中の非晶質酸化錫の
含有量としては35〜80質量%が好ましい。またその
他のバインダー樹脂の添加量としては20〜65質量
%、またポリマーラテックスの添加量としては0〜45
質量%が好ましい。
【0063】本発明に係る帯電防止層を有するプラステ
ィックフィルムについて述べる。本発明に係わるプラス
ティックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィル
ム、金属スルホ芳香族ジカルボン酸含有変性ポリエステ
ルフィルム、金属スルホ芳香族ジカルボン酸含有ポリエ
ステルとポリエチレンテレフタレート及び/またはポリ
エチレンナフタレートとの積層構造ポリエステルフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリアミドフィルム、
ポリイミドフィルム、ポリフェニレンスルホンフィル
ム、ポリフェニレンエーテルフィルム、セルローストリ
アセテートフィルム、セルロースアセテートプロピオネ
ートフィルム、ポリエチレンフィルムやポリプロピレン
がラミネートされた紙等を挙げることが出来るが、これ
らに限定されるものではない。中でもプラスティックフ
ィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ポリエチレンナフタレートフィルム、金属スルホ芳
香族ジカルボン酸含有変性ポリエステルフィルム、金属
スルホ芳香族ジカルボン酸含有ポリエステルとポリエチ
レンテレフタレート及び/またはポリエチレンナフタレ
ートとの積層構造ポリエステルフィルム、ポリカーボネ
ートフィルム、セルローストリアセテートフィルム、セ
ルロースアセテートプロピオネートフィルムが本発明に
おいて好ましい。プラスティックフィルム中には、リン
酸、亜リン酸およびそれらのエステル、フタル酸エステ
ルならびに無機粒子(シリカ、カオリン、炭酸カルシウ
ム、リン酸カルシウム、二酸化チタンなど)が含まれて
いてもよいし、適宜に顔料、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、マット剤、滑り剤、安定剤、界面活性剤、分散剤、
粘着防止剤、軟化剤、流動性付与剤などが添加されてい
てもよい。
【0064】本発明の帯電防止層を有するプラスティッ
クフィルムは、該フィルムの上に、直接、または他の層
を介して帯電防止層塗布組成物を塗設したものである。
他の層としては下引層、バック層等である。該帯電防止
層のその上に上層があってもよく、上層が最外層として
保護層があってもよい。保護層にはマット剤や滑り剤等
含有していてもよい。帯電防止防止層塗布組成物の塗布
はディップコーティング、エアーナイフコーティング、
スプレイあるいは米国特許第2,681,294号記載
のホッパーを使用するエクストルージョンコーティング
等の方法により行うことが出来る。また米国特許第3,
508,847号、同第2,941,898号、同第
3,526,528号等により、他の層を同時に塗布し
てもよい。
【0065】本発明に係る帯電防止層塗布組成物の塗布
量は、非晶質酸化錫の塗布量を0.0001〜2g/m
2とすることが好ましく、より好ましくは0.001〜
1g/m2である。
【0066】本発明に係る帯電防止層面の表面被抵抗値
は、23℃、20%RHという低湿状態でも、log
(Ω/□)として12.0以下であることが好ましく、
8.0〜12.0であることがより好ましい。
【0067】本発明の帯電防止層を有するプラスティッ
クフィルムは、ハロゲン化銀写真感光材料の支持体、偏
光板の保護フィルム、ディスプレイ用保護フィルム、O
HPフィルム、電子材料の基材フィルム、包装用フィル
ム等に使用することが出来る。
【0068】
〔評価・測定〕
《水分散液の評価》 〈経時粘度の測定〉種々の非晶質酸化錫を含有する水分
散液を調製後、それぞれ20mlの無色透明な広口瓶に
入れて蓋をし、23℃で24時間放置した時の粘度を測
定し経時0H粘度とした。粘度測定後の試料を蓋をして
27℃の恒温漕中で1ヶ月貯蔵後に23℃で測定した粘
度を経時1M粘度を測定した。粘度の測定はE型粘度計
を用いた。なお、経時で内容物が沈降したり、あるいは
ゲル化したものについては、粘度測定が不能のため、そ
の状態のみとした。
【0069】〈外観・臭気等〉非晶質酸化錫を含有する
水分散液の粘度測定時に外観の観察や臭気を嗅ぎ、評価
した。
【0070】《帯電防止層を有するプラスティックフィ
ルムの評価》 〈表面比抵抗の測定〉塗布試料を25℃、20%RHの
条件下に24時間調湿した後、同条件下で川口電気社製
テラオームメーターVE−30を用いて印加電圧100
Vで帯電防止層面の表面比抵抗を測定しlog(Ω/
□)で表した。
【0071】〈ヘイズの測定〉塗布試料のヘイズ値を塗
布する前のヘイズ値を、東京電色社製T2600DAで
測定、その差をヘイズ値とした。
【0072】実施例1 〔非晶質酸化錫を含有する水分散液の調製〕 〈水分散液試料1の作製〉滴下ロート、温度計、攪拌棒
を装着した300リットルの反応釜に純水200リット
ルを入れ、滴下ロートに無水塩化第2錫(SnCl4
5.4kgを入れた。フラスコ内を攪拌棒で攪拌しなが
ら、滴下ロートより無水塩化第2錫をまず4.8kg滴
下して5分間攪拌した。その後、無水塩化第2錫を0.
5kg滴下して5分間攪拌した後、残りの無水塩化第2
錫を滴下した。全第2塩化錫を滴下終了後、滴下ロート
を外し、U字型に曲げた管に取り替えた。管の先は、炭
酸ナトリウムの水溶液に浸した。その後、釜を蒸気で加
熱、釜内を85℃に保った。85℃に近づくにつれフラ
スコ内は白濁してきた。釜内を断続的に攪拌しながら、
1時間保温し、水冷し、内部の温度が60℃となった時
点で、40℃の純水1000リットル中にフラスコ内の
加水分解した内容物を注ぎ込んだ。スラリー状になり自
然沈降するのを待ち、水中でスラリーの嵩高さが1/3
になった時点で、上澄みを捨てた。この中に、600リ
ットルの40℃純水を加え、更に加えては、沈降させデ
カンテーションを17回繰り返した。17回のデカンテ
ーションの途中で、pHが6.8となるように水酸化ナ
トリウム1mol/Lの水溶液を注ぎ込んだ。17回目
のデカンテーションが終わった後、更にSEP−101
3限外濾過膜(旭化成社製)を用いて、非晶質酸化錫の
固形分(800℃で1時間加熱乾涸した後の固形分)が
10質量%となるまで濃縮し水分散液試料1を調製し
た。
【0073】〈水分散液試料2〜5の作製〉pHを表1
に示したように変えた以外は水分散液試料1と同様にし
て水分散液を水分散液試料2〜5として調製した。
【0074】比較例1 〈水分散液試料6の作製〉水酸化ナトリウムをアンモニ
アに変更し、水分散液のpHを9.0とした以外は実施
例1の水分散液試料1と同様に非晶質酸化錫を含有する
水分散液の水分散液試料6を調製した。
【0075】〈水分散液試料7〜10の調製〉pHを
6.0未満、また7.5を越えて調整した以外は実施例
1と同様に非晶質酸化錫を含有する水分散液の水分散液
試料7〜10を調製した。
【0076】pHを変化させた非晶質酸化錫の水分散液
水分散液試料1〜10について外観、臭気、と経時粘度
0Hと1Mを評価し、結果を表1に示した。
【0077】
【表1】
【0078】(結果)本発明の酸化錫を含有する水分散
液試料1〜5は粘度が低く、経時1Mでもほとんど上昇
しないことがわかった。外観は乳白色から薄い乳白色で
臭気も全くなかった。これに対し、pHが本発明の高い
方に範囲外の試料8〜10は外観は本発明と同等かより
透明に近いものであったが、経時で著しく増粘した。ま
たpHが本発明より低い試料7は白濁し、経時で沈降し
た。アンモニアでpHを9.8とした試料6は外観とし
て透明で、粘度も低く、経時でも変化なかったが、アン
モニア臭がひどかった。
【0079】実施例2 〔ポリビニルアルコール水溶液の調製〕環流冷却管、温
度計及び攪拌棒を装着した3リットルの三口フラスコに
純水2580mリットルを入れた。環流冷却管をはず
し、攪拌棒を回転させながら、ポリビニルアルコールP
VA−203(鹸化度88%、数平均重合度300)の
顆粒420gをゆっくりと添加した後、再度環流冷却管
を付した。フラスコをウオーターバスで加熱し、内温を
95±3℃に3時間保ちながら、溶解を続けた。3時間
加熱後、室温まで冷却した。得られたポリビニルアルコ
ールの水溶液の一部をとり、140℃、2時間の乾燥条
件で乾燥させたところ、固形分濃度は、13.5質量%
であった。これをPVA−203水溶液とした。なお、
他の水溶性ポリマーについても同様の方法で溶解し、水
溶液とした。
【0080】〔非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール
を含有する水分散液の調製〕 〈水分散液試料11の調製〉滴下ロート、温度計、攪拌
棒を装着した300リットルの反応釜に純水200リッ
トルを入れ、38℃に保ち、滴下ロートに無水塩化第2
錫(SnCl4)5.4kgを入れた。フラスコ内を攪
拌棒で攪拌しながら、滴下ロートより最初の無水塩化第
2錫を4.8kg滴下して5分間攪拌した。最初の滴下
終了より20分後に、第2回目の無水塩化第2錫を0.
5kg滴下して5分間攪拌した後、更に残りの無水塩化
第2錫を滴下した。全第2塩化錫を滴下終了後、滴下ロ
ートを外し、U字型に曲げた管に取り替えた。管の先
は、炭酸ナトリウムの水溶液に浸した。その後、釜を蒸
気で加熱、釜内を85℃に保った。85℃に近づくにつ
れフラスコ内は白濁してきた。釜内を断続的に攪拌しな
がら、1時間保温し、水冷し、内部の温度が60℃とな
った時点で、40℃の純水1000リットル中にフラス
コ内の加水分解した内容物を注ぎ込んだ。スラリー状に
なり自然沈降するのを待ち、水中でのスラリーの嵩高さ
が1/3になった時点で、上澄みを捨てた。この中に、
600リットルの40℃純水を加え更に加えては沈降さ
せデカンテーションを17回繰り返した。15回のデカ
ンテーションの途中で、ゆっくりと水酸化ナトリウム1
mol/Lの水溶液を注ぎ、よく攪拌した。このスラリ
ーのpHは6.8、塩素濃度3.6ppmであった。1
7回目のデカンテーションが終わった後、スラリーをS
EP−1013限外濾過膜(旭化成社製)を用いて、非
晶質酸化錫の固形分(800℃で1時間加熱乾涸した後
の固形分)が10質量%となるまで濃縮して調製しスラ
リーを得た。このスラリーから2000gを採取し、5
0℃に加熱し、超音波分散機で分散し、分散後の更に該
スラリーを830g採取した。純水162gに上記PV
A−203水溶液8gを加えて希釈し攪拌しながら、P
VA−203希釈水溶液170gに該スラリー830g
をゆっくりと添加し非晶質酸化錫及びポリビニルアルコ
ールを含有す水分散液を得、水分散液試料11を調製し
た。なお、塩素濃度はイオンクロマトグラフィーで測定
した。
【0081】〈水分散液試料12の調製〉滴下ロート、
温度計、攪拌棒を装着した300リットルの反応釜に純
水200リットルを入れ、38℃に保ち、滴下ロートに
無水塩化第2錫(SnCl4)5.4kgを入れた。フ
ラスコ内を攪拌棒で攪拌しながら、滴下ロートより最初
の無水塩化第2錫を4.8kg滴下して5分間攪拌し
た。最初の滴下終了より20分後に、第2回目の無水塩
化第2錫を0.5kg滴下して5分間攪拌した後、更に
残りの無水塩化第2錫を滴下した。全第2塩化錫を滴下
終了後、滴下ロートを外し、U字型に曲げた管に取り替
えた。管の先は、炭酸ナトリウムの水溶液に浸した。そ
の後、釜を蒸気で加熱、釜内を85℃に保った。85℃
に近づくにつれフラスコ内は白濁してきた。釜内を断続
的に攪拌しながら、1時間保温し、水冷し、内部の温度
が60℃となった時点で、40℃の純水1000リット
ル中にフラスコ内の加水分解した内容物を注ぎ込んだ。
スラリー状になり自然沈降するのを待ち、水中でのスラ
リーの嵩高さが1/3になった時点で、上澄みを捨て
た。この中に、600リットルの40℃純水を加え更に
加えては沈降させデカンテーションを17回繰り返し
た。17回目のデカンテーションが終わった後、スラリ
ーをSEP−1013限外濾過膜(旭化成社製)を用い
て、非晶質酸化錫の固形分(800℃で1時間加熱乾涸
した後の固形分)が10質量%となるまで濃縮して調製
しスラリーを得た。このスラリーから2000gを採取
し、50℃に加熱し、超音波分散機で分散し、分散後の
更に該スラリーを830g採取した。純水162gに上
記PVA−203水溶液8gを加えて希釈し攪拌しなが
ら、PVA−203希釈水溶液170gに該スラリー8
30gをゆっくりと添加し、高速攪拌機で充分に攪拌し
た。攪拌速度を落として、濃度1mol/Lの水酸化ナ
トリウム水溶液をpHが6.8付近になるように注意深
く滴下すると粘度が下がりほとんど透明な非晶質酸化錫
及びポリビニルアルコールを含有する水分散液を得た。
これを水分散液試料12とした。
【0082】〈水分散液試料13〜16の調製〉PVA
−203を表2に示したポリビニルアルコール類に変更
した以外は実施例2水分散液試料11と同様にして水分
散液試料13〜16を調製した。
【0083】〈水分散液試料17〜21の調製〉pHを
表2に示したように調整した以外は実施例2の水分散液
試料11と同様にして水分散液試料17〜21を調製し
た。
【0084】〈水分散液試料22〜24の調製〉ポリビ
ニルアルコール類の代わりに表2に示したような水溶性
ポリマーを使用した以外は実施例2の水分散液試料11
と同様にして水分散液試料22〜24を調製した。
【0085】比較例2 ポリビニルアルコール類、他の水溶性ポリマー及びpH
を表2に示したように変化させた以外は実施例1と同様
にして水分散液試料25〜30を調製した。
【0086】以上実施例2及び比較例2の水分散液試料
11〜30について外観と経時粘度0Hと1Mを評価し
た結果を表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】なお、表2の中で、水溶性ポリマー添加順
序はpH調節前または後にそれらを添加する順序を示し
ており、pH調整後に添加したものをA、pH調整前に
添加したものをBとした。
【0089】また、水溶性ポリマーのPAM、PAAN
a、PVPはそれぞれ、ポリアクリルアミド、ポリアク
リル酸ナトリウム塩、ポリビニルピロリドンの略であ
る。
【0090】(結果)本発明の酸化錫とポリビニルアル
コールを含有する水分散液の試料11〜16、及び18
〜20は粘度が低くしかも経時1Mでもほとんど粘度上
昇がなく、ポリビニルアルコールを含有することによっ
て、より安定な水分散液となった。また外観では薄い乳
白色であった。また本発明の試料17は粘度が若干高
く、値経時粘度上昇もやや大く、外観も乳白色から薄い
乳白色でかなり安定していることがわかり、pHの範囲
が本発明の請求項1よりひろいことがわかった。これに
対して、本発明の範囲外の比較試料25〜28は粘度上
昇が大きく、ゲル化も起こった。ポリビニルアルコール
の添加順序BがpH調節の後の本発明試料12はほんの
わずか経時変化があった。また比較例の試料26は25
に比べ極端に粘度及び粘度変化が大きくなり、添加Aの
方がより好ましいことがわかる。請求項1のpHの範囲
内にある実施例1と同じ試料にポリビニルアルコール以
外の水溶性ポリマーを添加した試料22〜24は実施例
1と同等あるいはやや劣る程度の結果が得られた。これ
はポリビニルアルコールのような効果はないものの、添
加してもよいという結果となった。
【0091】実施例3 〔帯電防止層塗布組成物の調製〕実施例1及び実施例2
で調製した水分散液試料1〜30のうちから表3のよう
にピックアップし、経時0Hと経時2週間(経時2W)
の水分散液試料を使用して帯電防止層塗布組成物を下記
のように調製した。
【0092】 非晶質酸化錫(試料中の非晶質酸化錫の量) 592g ポリマーラテックス(ブチルアクリレート/スチレン/グリシジルアクリ レート:(質量比)30/20/50)(固形分30質量%) 83g ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.5g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.5g 蒸留水で1000mlに仕上げる。
【0093】〔帯電防止層を有するプラスティックフィ
ルムの作製〕2軸延伸熱固定済みのポリエチレン−2,
6−ナフタレートフィルムに8W/cm2/分の強度の
コロナ放電を施し、その面に非晶質酸化錫の乾燥後の塗
布量が0.12/m2となるようにエクストルージョン
コーターを用いて、経時0Hと経時2Wの2種類を塗布
し、140℃で2分間乾燥した。
【0094】帯電防止層を有するプラスティックフィル
ムについて表面比抵抗値及びヘイズを測定した結果を表
3に示した。
【0095】
【表3】
【0096】(結果)本発明の帯電防止層を有するプラ
スティックフィルムの試料1〜11の表面比抵抗値は水
分散液の経時2Wしたものでも12.0以下であり、ヘ
イズも小さく変化も少ないことがわかった。これに対し
て比較例の試料12〜15は表面比抵抗値が12.1以
上であり、経時2Wで更に大きくなりほとんどが>14
であった。またヘイズでは経時0Hでは小さいものの経
時2Wで1.0以上となり透明性が劣化した。
【0097】
【発明の効果】導電性や透明性に変化がなく、且つ経時
において粘度変化のない非晶質酸化錫を含有する水分散
液及びその製造方法を、また該水分散液を含有する帯電
防止層塗布組成物と該組成物をプラスティックフィルム
上に塗設し、帯電防止性能、透明性に優れた帯電防止層
を有するプラスティックフィルムを提供出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/85 G03C 1/85 (72)発明者 大沼 憲司 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 佐々木 頂之 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 倉地 育夫 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2H023 FC02 4J038 BA031 BA161 BA191 CC021 CC091 CE021 CE022 CG031 CG141 CG181 CK031 DF021 EA011 HA216 KA09 KA16 LA03 MA08 MA10 NA01 NA20 NA26 NA27 PC08 (54)【発明の名称】 非晶質酸化錫を含有する水分散液、非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水分散 液、及びそれらの製造方法、並びに帯電防止層塗布組成物及び帯電防止層を有するプラスティッ クフィルム。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錫化合物を加水分解して得られる非晶質
    酸化錫を含有する水分散液を製造する方法において、錫
    化合物を加水分解した後、該加水分解物を水洗中または
    水洗後にアルカリ水溶液でpHを6.0〜7.5に調整
    することを特徴とする非晶質酸化錫を含有する水分散液
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記pHを6.5〜7.0に調整するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の非晶質酸化錫を含有す
    る水分散液の製造方法。
  3. 【請求項3】 錫化合物を加水分解して得られる非晶質
    酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水分散液
    を製造する方法において、錫化合物を加水分解した後、
    該加水分解物を水洗中または水洗後にアルカリ水溶液で
    pHを5.8〜7.7に調整し、調整後にポリビニルア
    ルコール類の水溶液を添加することを特徴とすることを
    特徴とする非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール類を
    含有する水分散液の製造方法。
  4. 【請求項4】 錫化合物を加水分解して得られる非晶質
    酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水分散液
    を製造する方法において、錫化合物を加水分解した後、
    該加水分解物を水洗中または水洗後にポリビニルアルコ
    ール類の水溶液を添加し、添加後にアルカリ水溶液でp
    Hを5.8〜7.7に調整することを特徴とする非晶質
    酸化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水分散液
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記pHを6.0〜7.5に調整するこ
    とを特徴とする請求項3または4に記載の非晶質酸化錫
    及びポリビニルアルコール類を含有する水分散液の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 ポリビニルアルコール類を非晶質酸化錫
    に対して0.01〜10質量%として添加することを特
    徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の非晶質酸
    化錫及びポリビニルアルコール類を含有する水分散液の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリビニルアルコール類の数平均重合度
    が、100〜4,000であることを特徴とする請求項
    3乃至6の何れか1項に記載の非晶質酸化錫及びポリビ
    ニルアルコール類を含有する水分散液の製造方法。
  8. 【請求項8】 ポリビニルアルコール類の鹸化度が80
    mol%以上であることを特徴とする請求項3乃至7の
    何れか1項に記載の非晶質酸化錫及びポリビニルアルコ
    ール類を含有する水分散液の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1または2に記載の方法で製造し
    たことを特徴とする非晶質酸化錫を含有する水分散液。
  10. 【請求項10】 800℃で1時間加熱乾燥した後の残
    留固形分が3〜20質量%であることを特徴とする請求
    項9に記載の非晶質酸化錫を含有する水分散液。
  11. 【請求項11】 請求項3乃至8の何れか1項に記載の
    方法で製造したことを特徴とする非晶質酸化錫及びポリ
    ビニルアルコール類を含有する水分散液。
  12. 【請求項12】 800℃で1時間加熱乾燥した後の残
    留固形分が3〜20質量%であることを特徴とする請求
    項11に記載の非晶質酸化錫及びポリビニルアルコール
    類を含有する水分散液。
  13. 【請求項13】 請求項9または10に記載の非晶質酸
    化錫を含有する水分散液として水性液に添加したことを
    特徴とする帯電防止層塗布組成物。
  14. 【請求項14】 請求項11または12に記載の非晶質
    酸化錫及びポリビニルアルコールを含有する水分散液と
    して水性液に添加したことを特徴とする帯電防止層塗布
    組成物。
  15. 【請求項15】 ポリマーラテックスまたはバインダー
    樹脂を含有することを特徴とする請求項13または14
    に記載の帯電防止層塗布組成物。
  16. 【請求項16】 請求項13乃至15の何れか1項に記
    載の帯電防止層塗布組成物を、プラスティックフィルム
    上に直接または他の層を介して塗設したことを特徴とす
    る帯電防止層を有するプラスティックフィルム。
  17. 【請求項17】 23℃、20%RHの雰囲気での表面
    比抵抗値がlog(Ω/□)として12.0以下である
    ことを特徴とする請求項16に記載の帯電防止層を有す
    るプラスティックフィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009274739A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Meiji Milk Prod Co Ltd 梱包装置
JP2012503064A (ja) * 2008-09-19 2012-02-02 デュポン テイジン フィルムズ ユー.エス.リミテッド パートナーシップ コートされた高分子基板

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JP2012503064A (ja) * 2008-09-19 2012-02-02 デュポン テイジン フィルムズ ユー.エス.リミテッド パートナーシップ コートされた高分子基板

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