JP2003128385A - クレーン - Google Patents

クレーン

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JP2003128385A
JP2003128385A JP2001327841A JP2001327841A JP2003128385A JP 2003128385 A JP2003128385 A JP 2003128385A JP 2001327841 A JP2001327841 A JP 2001327841A JP 2001327841 A JP2001327841 A JP 2001327841A JP 2003128385 A JP2003128385 A JP 2003128385A
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jib
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JP2001327841A
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Shinichi Ota
伸一 太田
Kunihiko Takada
邦彦 高田
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66CCRANES; LOAD-ENGAGING ELEMENTS OR DEVICES FOR CRANES, CAPSTANS, WINCHES, OR TACKLES
    • B66C23/00Cranes comprising essentially a beam, boom, or triangular structure acting as a cantilever and mounted for translatory of swinging movements in vertical or horizontal planes or a combination of such movements, e.g. jib-cranes, derricks, tower cranes
    • B66C23/62Constructional features or details
    • B66C23/64Jibs
    • B66C23/68Jibs foldable or otherwise adjustable in configuration
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66CCRANES; LOAD-ENGAGING ELEMENTS OR DEVICES FOR CRANES, CAPSTANS, WINCHES, OR TACKLES
    • B66C13/00Other constructional features or details
    • B66C13/18Control systems or devices
    • B66C13/20Control systems or devices for non-electric drives

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Jib Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】補ジブの張り出し作業及びロック作業時の安全
性をも十分に確保することができる簡単な構造を有する
補ジブの連結ピンのロック機構を備えたクレーンを提供
する。 【解決手段】補ジブ30の連結ピン23のロック機構
は、ブーム20の先端部と補ジブ30の基端部との各ピ
ン取付部に対して挿脱する連結ピン23を油圧シリンダ
22のシリンダロッド22bにより作動し、連結ピン2
3がロック位置にあるときのシリンダロッド22bに対
してロックプレート部材34を覆い被さるように回動さ
せることで機械的なロックを行う。補ジブ30の先端部
に設けられた手動レバー36を操作すると、プッシュプ
ルワイヤ37等の連動部材を介してロックプレート部材
34が遠隔操作される。補ジブ30の張り出し作業時
に、補ジブ先端に設けた手動レバー36を操作するだけ
で作業者が地盤上に立ったままの状態でロック機構を直
接操作できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブームの先端部と
補ジブの基端部とを互いに連結固定する連結ピンのロッ
ク機構を装備したクレーンに係わり、特に、連結ピンの
ロック機構を手動操作する際の手作業を合理的に行うこ
とができると共に、ロック作業の安全確認作業をさらに
確実に行うことができるクレーンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、クレーン作業には、例えばラ
フテレンクレーン、トラッククレーン等の移動式クレー
ンが多用されている。この種の移動式クレーンは、例え
ば下部走行体と、同下部走行体の前後両側にそれぞれ装
着されたアウトリガと、同下部走行体上に旋回支持部を
介して垂直軸線回りに旋回自在に装着された上部旋回台
と、同上部旋回台の前方片側部に設置されたキャブとを
備えている。更に、この移動式クレーンには、キャブの
内側側部に隣接して上部旋回台の略中央部から立ち上が
る多段に伸縮可能なブームと、同ブームの長さを延長す
るための補ジブとが装備されている。
【0003】前記ブームは上部旋回台との間に設けられ
た一対のブームシリンダにより、その基端を中心として
上下方向に起伏動作する。前記補ジブは、車両走行時に
おいてはブームの側面部に平行に格納されている。クレ
ーン作業時にはブームの先端部の一側を回動支点として
ブームの前方に張り出される。
【0004】図7〜図9は移動式クレーン10における
補ジブ30の張り出し手順の一部を示している。ブーム
20の前方に補ジブ30を張り出すとき、先ず、車両前
後両側の各アウトリガ11を下部走行体12から地盤に
張り出させ、車両を地盤から持ち上げた状態で各アウト
リガ11に車両の自重を受けさせて地盤に支持する。次
に、所定の作業準備を行ったのち、倒伏姿勢に保持され
たブーム20を所望の角度に起立させる。
【0005】次に、ブーム20の外側側部に平行に格納
された補ジブ30を水平軸線周りに下方に向けて揺動さ
せることにより、所望の角度をもって振り出す。次い
で、図7に示すように、ブーム20の先端部の一側を回
動支点として補ジブ30を垂直軸線周りに180度反転
させ、ブーム20の前方に補ジブ30を張り出す。補ジ
ブ30をブーム20の前方に張り出したのち、図示せぬ
連結ピンをブーム20の先端部の他側と、それに対応す
る補ジブ30の基端部とにそれぞれ設けられたピン取付
孔に挿入することにより、ブーム20と補ジブ30とが
互いに連結固定される。
【0006】一般に、移動式クレーン10は補ジブ30
をブーム20の前方に張り出したのち、連結ピンのロッ
ク機構の作動不良等により連結ピンがピン取付孔から抜
け出ることを防止するため、各種の電気的な安全確認装
置の他に作業者自身が前記連結ピンを機械的にロック
し、そのロック状態の確認がなされる。
【0007】この補ジブ30のロック作業は、図8及び
図9に示すように補ジブ30をブーム20に対して延ば
した状態で、ブーム20を車両走行時の姿勢に倒伏させ
る。これらの操作を完了したのち、作業者が脚立等の上
に乗って前記補ジブのロック機構に対してロック作業を
行う。このとき、ロック作業位置を低くするため、補ジ
ブ30はブーム20に対して延ばした状態で行う必要が
ある。このロック作業を行う際には、図9に示すように
キャブ13から補ジブ30の先端部に到るまでの距離間
隔L1の作業スペースが必要となる。なお、ブーム20
の前方に張り出された補ジブ30をブーム20の側面部
に格納する場合には、前述とは逆の手順で操作を行う。
【0008】ところで、このブーム20の先端部と補ジ
ブ30の基端部との取付けに際しては、何らかの車両故
障や作動不良等により前記連結ピンがブーム20の先端
部と補ジブ30の基端部との各ピン取付孔から抜け出る
ことを未然に防止するため、前記連結ピンを機械的、電
気的にロック操作を行い得るように何重にも安全装置が
施されている。
【0009】かかる移動式クレーンにおけるブームの先
端部と補ジブの基端部とを連結固定する連結ピンの機械
的なロック機構の構造例が、例えば本出願人が先に提案
した特開平8−188382号公報に開示されている。
同公報に開示されたロック機構は、ブームの先端部と補
ジブの基端部との双方に形成されたピン取付孔の中心部
に沿って補ジブの基端部に設けられた連結ピン挿入用の
ロック油圧シリンダと、同ロック油圧シリンダとは平行
に回動可能に固設されたロックプレート部材とを備えて
いる。
【0010】この従来のロック機構は、前記ロック油圧
シリンダの伸長動により、同ロック油圧シリンダの作動
方向両端部に固着された連結ピンをブームの先端部と補
ジブの基端部との各ピン取付孔に自動的に挿入したの
ち、前記ロックプレート部材を伸長状態にあるシリンダ
ロッドに覆い被さるように嵌着固定している。
【0011】かかる構成によれば、伸長状態にあるシリ
ンダロッドをロックプレート部材にて機械的にロック状
態に保持しているため、ロック油圧シリンダの油漏れ、
逆流等による誤作動があっても、シリンダロッドが収縮
できないようになり、前記連結ピンが各ピン取付孔から
抜け出ることを防止することができると共に、クレーン
作業時の安全性が十分に確保されるという利点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平
8−188382号公報に開示された連結ピンの機械的
なロック機構は、作業者が地盤上に立ったままでは操作
できない程度に高い部位にあるブームの先端部と補ジブ
の基端部との各ピン取付部位に設けられている。このた
め、上述のようにブームの側面部に平行に格納された補
ジブをブームの前方に張り出したのち、ブーム及び補ジ
ブの起伏操作を繰り返し、作業者がロック機構を直接操
作できるような作業高さにブーム及び補ジブを保持して
手動によるロック作業を行っている。このように、従来
の補ジブの張り出し操作では、ブーム及び補ジブの双方
を起伏させる操作を繰り返しており、ロック機構を手動
操作するまでに段取り時間がかかったり、そのための手
間がかかっている。
【0013】一般に、移動式クレーンは車高が高いた
め、作業用の脚立等を使って作業を行う。このため、補
ジブを必要最小限の作業高さに倒伏させることによりブ
ーム及び補ジブの双方を車両の前方に延ばして手作業に
よる作業位置を低くする必要がある。その結果、キャブ
から補ジブの先端部に到るまでの距離間隔が相当に長く
なり、補ジブを張り出すことができる広い作業スペース
を確保しなければならなかった。また、不整地などの足
場の悪い不安定な場所で脚立等を使って作業する場合に
は、足場を確保したのち作業を行わなければならず、円
滑に作業を行うことが難しくなる。
【0014】本発明は、かかる従来の課題を解消すべく
なされたものであり、その具体的な目的は、ブームの先
端部を回動支点としてブームの前方に張り出された補ジ
ブの連結ピンをロックする手作業を合理的に行うことが
できると共に、作業スペースが狭くても手動によるロッ
ク作業を行うことができ、クレーン作業時ばかりでな
く、補ジブの張り出し作業及びロック作業時の安全性を
も十分に確保することができる簡単な構造を有する補ジ
ブの連結ピンのロック機構を備えたクレーンを提供する
ことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本件請求項
1に係る発明は、ブームの先端部を回動支点とした補ジ
ブの基端部と前記ブームの先端部とに設けたピン係合部
を互いに連結固定する連結ピンを備えたクレーンにあっ
て、前記連結ピンを前記ピン係合部に対して挿入・離脱
させるピン挿脱手段と、同ピン挿脱手段によるピン挿入
時に前記ピン挿脱手段を機械的に係止して前記連結ピン
を不動に固定するピン抜脱防止手段とを有し、前記補ジ
ブの先端部に、前記ピン抜脱防止手段を遠隔操作する手
動操作手段が配されてなることを特徴とするクレーンに
ある。
【0016】本件請求項1に係る発明は、クレーンのブ
ーム先端部を回動支点とした補ジブをブームの前方に張
り出したのち、同ブームの先端部と補ジブの基端部との
間でピン係合部に対して連結ピンを挿入・離脱するピン
挿脱手段のピン挿入時に、ピン抜脱防止手段により機械
的に係止することにより前記連結ピンを不動に固定して
いる。このピン抜脱防止手段は、補ジブの先端部に設け
た手動操作手段により遠隔操作し得るように構成してい
る。同手動操作手段は、作業者が地盤上に立ったままの
状態、或いはしゃがんだ状態で前記ピン抜脱防止手段の
操作が可能な高さ位置であって補ジブの先端部に設けら
れている。
【0017】かかる構成を備えることにより、従来のご
とく補ジブの基端部と前記ブームの先端部とに設けたピ
ン係合部を互いに連結固定する作業を行うのに必要な最
小限の高さ位置まで倒伏させることを不要とし、作業者
が作業用の脚立等に乗って作業を行う必要もない。従っ
て、前記補ジブをブームの前方に張り出したのち、前記
ブーム及び補ジブの起伏操作を繰り返す手順を取ること
なく、作業者が地盤上に立った状態、或いはしゃがんだ
状態で前記ピン抜脱防止手段を直接操作できるようにな
る。
【0018】本発明によれば、上述のように作業者が脚
立等に乗った状態で作業できる最小限の高さに前記ブー
ム及び補ジブの双方を起伏させる操作を行う必要がない
ので、前記補ジブの張り出し作業スペースを広い範囲に
確保する必要がなくなる。また、ブーム先端部から離れ
た安全な場所で前記連結ピンを不動に固定するロック作
業を短時間に且つ合理的に行うことができるようにな
り、補ジブの張り出し作業及びクレーン作業ばかりでな
く、前記連結ピンのロック作業をさらに安全に行うこと
ができる。
【0019】請求項2に係る発明は、前記ピン挿脱手段
がシリンダにより構成されていることを特徴としてい
る。この発明は、ブームの先端部と補ジブの基端部との
ピン係合部の中心部に沿って連結ピンを挿入・離脱させ
るシリンダにより、ブームの先端部と補ジブの基端部と
の間でピン係合部に対して自動的に前記連結ピンを連結
固定している。
【0020】かかる構成によれば、前記シリンダを前記
ピン係合部の中心部に沿って配することが可能であり、
前記ブームの先端部と補ジブの基端部とのピン係合部の
中心部に沿って挿脱する連結ピンを互いに同時に且つ強
固に連結固定することができる。また、前記シリンダを
前記ピン係合部の中心部に沿って配することができるた
め、前記連結ピンのロック機構の構造を簡略化すると共
に、そのコンパクト化が効果的に達成される。
【0021】前記シリンダとして、シリンダ本体及びシ
リンダロッドが相互に移動可能に配されたシリンダ、独
立した2基のシリンダ、或いはシリンダ本体内に一対の
シリンダロッドを有する単一のシリンダなどを使用する
ことができる。
【0022】請求項3に係る発明は、前記ピン抜脱防止
手段が、前記補ジブの基端部に設けられ、前記シリンダ
のシリンダロッドに形成された段部に係止可能なロック
プレート部材を有してなり、前記手動操作手段は、前記
補ジブの先端部に設けられた手動レバーと、同手動レバ
ーの操作により前記ロックプレート部材をロック位置と
非ロック位置とに作動させる連動部材とを有しているこ
とを特徴としている。
【0023】この発明は、例えばブームの先端部と補ジ
ブの基端部とのピン係合部の中心部に沿って連結ピンを
挿入・離脱するシリンダが、前記補ジブの基端部に配さ
れると共に、ロック方向と非ロック方向とに回動可能な
ロックプレート部材が前記シリンダに平行に配されてい
る。前記補ジブをブームの前方に張り出したのち、作業
者が地盤上に立った状態で前記補ジブの先端部に設けた
手動レバーをロック方向に操作すると、前記ロックプレ
ート部材は、手動レバーの操作力を伝達する連動部材を
介して前記シリンダの伸長状態にあるシリンダロッドの
段差部に覆い被さるようにして回動し、機械的なロック
がなされる。
【0024】かかる構成によれば、前記手動操作手段の
設置部位についても、簡単な構造であるため自由度が大
きい。また、伸長状態にあるシリンダロッドを機械的に
ロック状態に保持しているため、シリンダの油漏れ、逆
流等による誤作動があっても、前記シリンダロッドが収
縮することなく前記連結ピンが各ピン係合部から抜け出
ることを確実に防止できる。前記連動部材としては、所
謂プッシュプルワイヤーが設置部位の自由度、重量や操
作性などの点から望ましいが、他の部材を採用すること
もできる。
【0025】請求項4に係る発明は、前記手動操作手
段、前記ロックプレート部材及び前記シリンダロッドの
うちの少なくとも1つには、前記ピン係合部のロック状
態を外部から認識可能な視認部を有していることを特徴
としている。
【0026】この発明は、前記手動レバー、前記ロック
プレート部材及び前記シリンダロッドのうちの少なくと
も1つには、前記ブームの先端部と前記補ジブの基端部
とに設けたピン係合部を互いに連結固定する連結ピンの
ロック状態及び非ロック状態を視認できる視認部として
色、模様や形状等を有している。この色等の意匠上の変
化を見れば、前記連結ピンのロック状態及び非ロック状
態を簡単に区別することができるようになる。
【0027】この発明の好適な形態の一例として、例え
ば手動レバーのロック操作位置と非ロック操作位置とに
おいて、手動レバーで覆われる部位に異なる色を塗るこ
とにより手動レバーにより覆われていない部位の色を視
認できるため、手動レバーがどの位置にあるのかを容易
に確認することができる。また、例えば前記ロックプレ
ート部材及び前記シリンダロッドに、ロック操作位置で
塗装色を視認可能であって、非ロック操作位置において
塗装色を隠蔽する部位に塗装を施しさえすれば、前記ロ
ックプレート部材及び前記シリンダロッドのロック状態
及び非ロック状態を容易に確認することができる。ま
た、例えば前記手動レバー、前記ロックプレート部材及
び前記シリンダロッドを、ロック操作位置及び非ロック
操作位置において視認できる部位が異なるように配すれ
ば、上述の塗装色との組み合わせによって、前記手動レ
バー、前記ロックプレート部材及び前記シリンダロッド
のロック状態及び非ロック状態をさらに容易に確認する
ことができる。
【0028】このように、前記視認部は、キャブ内から
前記手動レバー、前記ロックプレート部材、前記シリン
ダロッドを確認できるように、これらの位置を視認可能
な位置に配することが望ましい。運転者が補ジブの連結
ピンのロック状態をキャブ内から前記手動レバー、前記
ロックプレート部材、前記シリンダロッドを直視するこ
とでロック状態か非ロック状態かを確認することができ
るようになり、補ジブの張り出し作業、補ジブのロック
作業及びクレーン作業が安全になされる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明
の代表的な実施形態であるクレーン用の補ジブの基端部
とブームの先端部とを互いに連結固定する連結ピンのロ
ック機構を概略的に示す説明図、図2は同ロック機構に
適用される油圧シリンダの作動状態を概略的に示す要部
断面図、図3は同ロック機構の一部を概略的に示す部分
斜視図、図4は同ロック機構に適用される手動レバーを
概略的に示す説明図である。なお、これらの図にあっ
て、上記従来技術と実質的に同じ部材には同一の部材名
と符号を付している。
【0030】図1において、符号20は移動式クレーン
のキャブの内側側部に隣接して上部旋回台の略中央部か
ら立ち上がる多段に伸縮可能なブームの先端部を概略的
に示している。符号30はブーム20の長さを延長する
ための補ジブの基端部の要部を概略的に示している。な
お、図1は前記ブーム20及び補ジブ30の右側面部を
示している。
【0031】前記ブーム20の先端部の上下両側には、
それぞれ上下に対面する二股状をなすブームブラケット
21,…,21が突設されている。一方の前記補ジブ3
0の基端部には、その左右両側を水平軸線周りに回動可
能に支承する一対の補ジブブラケット31,31が取り
付けられている。この補ジブブラケット31には、前記
ブームブラケット21の二股間に挿入される上下一対の
取付突片32,32が突設されている。同取付突片32
には、前記ブームブラケット21に形成されたピン取付
孔21aに対応する部位に同一径を有するピン取付孔3
2aが穿設されている。
【0032】次に、前記補ジブ30の左側面部を説明す
る。前記補ジブ30のキャブと反対側の左側端部は、上
下左側の前記補ジブブラケット31の取付突片32と前
記ブームブラケット21との各ピン取付孔32a、21
aに挿入された連結ピン23を介して垂直軸線周りに回
動可能に連結固定されている。前記補ジブ30は、車両
走行時にはブーム20の左側の側面部に平行に格納され
る。
【0033】本実施形態では、前記補ジブ30は、連結
ピン23を介して前記ブーム20の左側に回動可能に連
結固定された状態でブーム20の左側側面部に平行に格
納されているが、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではない。本発明にあっては、例えば本出願人が先に
提案した特開平9−156882号公報の技術のごとく
多節リンクとリンク駆動シリンダとを組み合わせた複合
作動機構を採用することもできる。また、前記ブームブ
ラケット21及び補ジブブラケット31の形状、構造は
図示例に限定されるものではないことは勿論である。
【0034】次に、キャブの内側側部とは対向する側で
あって前記補ジブ30の右側面部を説明する。クレーン
作業時には、前記補ジブ30は、図示せぬ回転シリンダ
を伸長させることにより上下左側の前記連結ピン23,
23を回動中心として180度反転させ、前記連結ピン
23を上下右側の前記補ジブブラケット31の取付突片
32に対応するブームブラケット21の二股間に挿入す
ることにより、前記ブーム20の前方に張り出される。
図1に示すように前記補ジブ30を張り出したのち、上
下右側の前記補ジブブラケット31の取付突片32と同
取付突片32に対応するブームブラケット21との各ピ
ン取付孔32a,21aに対して連結ピン23を挿入す
ることにより前記ブーム20と補ジブ30との双方が互
いに連結固定される。
【0035】本実施形態によれば、前記補ジブブラケッ
ト31の取付突片32と同取付突片32に対応するブー
ムブラケット21とはピン係合部を構成している。右側
の前記ブームブラケット21には、そのピン取付孔21
aの中心部に沿ってピン挿脱手段である油圧シリンダ2
2が移動可能に取り付けられている。同油圧シリンダ2
2のシリンダ本体22a及びシリンダロッド22bに
は、それぞれ作動軸線上に連結ピン23,23が固着さ
れている。前記シリンダロッド22bには、そのロッド
径よりも大径の段部22b−1が形成されている。な
お、前記油圧シリンダ22の配置位置は図示例に限定さ
れるものではなく、例えばブームブラケット21に配し
てもよく、また油圧シリンダの代わりに空気圧シリンダ
を使用できることは勿論である。
【0036】右側の前記ブームブラケット21には、前
記シリンダ本体22a及びシリンダロッド22bの移動
限位置に対応する部位にそれぞれシリンダ本体22a及
びシリンダロッド22bの移動を阻止するためのストッ
パ部材24,24が外方に突設されている。本図示例で
は、前記シリンダロッド22bの段部22b−1は、そ
のシリンダロッド22bによる伸長時に前記ストッパ部
材24に当接するようになっている。なお、ストッパ部
材24の配置位置は図示例に限定されるものではなく、
例えば前記ブームブラケット21のピン取付孔21aの
開口周辺部を閉鎖するように前記ストッパ部材24を設
け、同ストッパ部材24に前記連結ピン23の端面が当
接することによりシリンダ本体22a及びシリンダロッ
ド22bの移動を阻止するようにしてもよい。
【0037】図2に示すごとく前記油圧シリンダ22の
ヘッド側油室に圧油を供給することによりシリンダロッ
ド22b及びシリンダ本体22aを伸長させると、シリ
ンダロッド22bの連結ピン23は上部右側の前記補ジ
ブブラケット31の取付突片32と同取付突片32に対
応するブームブラケット21との各ピン取付孔32a,
21aに挿入され、シリンダ本体22aの連結ピン23
は対応する各ピン取付孔32a,21aに挿入される。
【0038】シリンダロッド22b又はシリンダ本体2
2aの移動ストロークが所定量に達し、前記シリンダロ
ッド22b又はシリンダ本体22aの一方が前記ストッ
パ部材24に当接すると、当接した方のシリンダロッド
22b又はシリンダ本体22aの移動が自動的に停止す
る。例えば、シリンダロッド22bが停止すると、前記
ヘッド側油室に供給される圧油によりシリンダ本体22
aがシリンダロッド22bとは反対側に移動する。
【0039】シリンダ本体22aが所定量移動すると、
シリンダ本体側の連結ピン23は下部右側の前記補ジブ
ブラケット31の取付突片32と同取付突片32に対応
するブームブラケット21との各ピン取付孔32a,2
1aに挿入される。シリンダ本体22aの移動ストロー
クが所定量に達すると、シリンダロッド22bと同様に
シリンダ本体22aが前記ストッパ部材24に当接し
て、シリンダ本体22aの移動が自動的に停止する。
【0040】また、油圧シリンダ22のロッド側油室に
圧油を供給すると、上述の操作とは逆の操作がなされ
る。シリンダ本体22a及びシリンダロッド22bの各
連結ピン23は、上下右側の補ジブブラケット31の取
付突片32とそれに対応するブームブラケット21との
各ピン取付孔32a,21aから離脱される。
【0041】なお、油圧シリンダ22は、図示例に限定
されるものではなく、例えば独立した2基の油圧シリン
ダを用いて行うことも、或いはシリンダ本体内に一対の
シリンダロッドを有する単一の油圧シリンダを上部右側
の前記補ジブブラケット31の取付突片32と同取付突
片32に対応するブームブラケット21との各ピン取付
孔32a,21aに挿入するように配して行うことがで
きる。
【0042】上記のごとく構成された補ジブ30の基端
部とブーム20の先端部とに設けたピン係合孔32a,
21aを互いに連結固定する連結ピン23を備えたクレ
ーンは、従来から広く知られた周知の構造を有している
ため、ここではその詳しい説明は省略する。本発明は、
前記ブーム20のブームブラケット21に前記補ジブ3
0の補ジブブラケット31を合理的にロックするための
連結ピン23のロック機構を対象としている。
【0043】本発明の対象とするロック機構は、油圧シ
リンダ22のシリンダロッド22bを機械的に係止して
前記連結ピン23を不動に固定するピン抜脱防止手段
と、同ピン抜脱防止手段を手動により遠隔操作可能な手
動操作手段とを備えている。本発明の最も特徴とすると
ころは、作業者が地盤上に立った状態でピン抜脱防止手
段を直接操作できる補ジブ30の先端部に手動操作手段
を配して、同手動操作手段により前記ピン抜脱手段を遠
隔操作し得るように構成している。
【0044】本実施形態であるピン抜脱防止手段は、図
1及び図3に示すように前記補ジブブラケット31に固
設された取付ブラケット部33と、同取付ブラケット部
33に回動可能に支承されたロックプレート部材34
と、同ロックプレート部材34をロック方向及び非ロッ
ク(ロック解除)方向に付勢する引張りコイルバネ35
とを備えている。前記ロックプレート部材34は、前記
油圧シリンダ22の作動方向に沿って平行に配されてお
り、伸長状態にあるシリンダロッド22bに覆い被さる
ように嵌まり込む形状をなしている。なお、ロックプレ
ート部材34の形状は図示例に限定されるものではない
ことは勿論である。
【0045】前記引張りコイルバネ35の両端は、それ
ぞれ前記取付ブラケット部33とロックプレート部材3
4とに回転自在に枢着されると共に、前記取付ブラケッ
ト部33側の引張りコイルバネ35の回転中心位置をロ
ックプレート部材34の回動中心よりも下方にずらすこ
とにより、そのロックプレート部材34の回動中間位置
を境目として前記引張りコイルバネ35によりロックプ
レート部材34を相反する回動方向に向けて弾力付与す
るようになっている。
【0046】前記ロックプレート部材34をシリンダロ
ッド22bに機械的に係止するときには、前記引張りコ
イルバネ35により図3に示す時計回り方向に付勢さ
れ、ロックプレート部材34が前記シリンダロッド22
bに係合する。一方、前記ロックプレート部材34を反
時計回り方向に回動させて回動中間位置を通過すると、
前記引張りコイルバネ35により反時計回り方向の付勢
力が付与され、前記ロックプレート部材34が前記シリ
ンダロッド22bから開放される。即ち、前記ロックプ
レート部材34と引張りコイルバネ35とによりフリッ
プフロップ機構が構成される。
【0047】前記ロックプレート部材34のロック方向
の付勢力により前記ロックプレート部材34のロック解
除方向への回動を阻止しているため、ガタつくことなく
前記シリンダロッド22bを確実にロックすることがで
きる。また、伸長状態にあるシリンダロッド22bを作
業者自身により機械的にロック状態に保持できるため、
油圧シリンダ22の油漏れや逆流等による誤作動があっ
ても、シリンダロッド22bが収縮することなく連結ピ
ン23がピン取付孔21a,32aから抜け出ることを
防止することができる。
【0048】本発明の最も特徴とする手動操作手段は、
図4に示すように前記補ジブ30の先端部に固設された
レバー取付ブラケットにロック方向及び開放方向に回動
可能に支承された手動レバー36と、同手動レバー36
の操作に連動して前記ロックプレート部材34を回動さ
せるプッシュプルワイヤ37とを備えている。前記手動
レバー36は、その回動軸にレバー本体に直交して延び
るリンク部材を有するクランク状をなしている。
【0049】前記補ジブ30の先端部には、前記手動レ
バー36がロック位置にあるときのレバー本体に対して
平行状態になる部位に、バネを相反する方向に向けて弾
力を付与するように回動する略コ字状をなすレバー回動
阻止用のレバー係止部材38が固設されている。同レバ
ー係止部材38は、前記手動レバー36のロック位置に
おいて手動によりレバー本体に覆い被さるようにして機
械的に係止するようになっている。なお、前記レバー係
止部材38の形状は図示例に限定されるものではない。
【0050】前記手動レバー36のリンク部材の先端部
にはプッシュプルワイヤ37の一端が回転自在に枢着さ
れている。同プッシュプルワイヤ37の中間部は右側の
前記補ジブ30の側面部に沿って延在されている。同プ
ッシュプルワイヤ37の他端は、前記補ジブブラケット
31に回動自在に固設された中間リンク部材39の一端
部に回転自在に枢着されている。同中間リンク部材39
の他端部には、ロッド部材40の一端が回転自在に枢着
されており、同ロッド部材40の他端はロックプレート
部材34に回転自在に枢着されている。前記プッシュプ
ルワイヤ37、中間リンク部材39及びロッド部材40
は本発明の連動部材を構成している。
【0051】前記手動レバー36及びプッシュプルワイ
ヤ37等の手動操作手段は簡単な構造であるため、それ
らの設置部位の自由度が大きい。なお、プッシュプルワ
イヤー37は設置位置の自由度、重量、操作性、コスト
等の点から望ましいが、連動部材としては、プッシュプ
ルワイヤに代えてリンク部材やロッド部材等を使用する
こともできる。また、ワイヤを巻き戻し・巻き取り自在
に装着することもできる。
【0052】図示例によれば、前記手動レバー36を図
4に示す矢印A方向に回動操作させると、その操作力
は、前記プッシュプルワイヤ37を介して前記中間リン
ク部材39へ作用し、同中間リンク部材39は手動レバ
ー36と同一方向に回動する。その中間リンク部材39
が回動すると、前記ロッド部材40を介して前記ロック
プレート部材34がロック解除位置からロック位置へと
回動する。こうして、前記ロックプレート部材34は、
手動レバー36の操作に連動して伸長状態にあるシリン
ダロッド上に覆い被さるように回動し、機械的なロック
がなされる。なお、手動レバー36をロック位置から開
放位置へ操作する場合には、前述とは逆の操作がなされ
る。
【0053】かかる構成によれば、図8及び図9に示す
ようにブーム20及び補ジブ30の起伏操作を排除し
て、図7に示すごとき補ジブ30をブーム20の前方に
張り出したのち、作業者が地盤上に立ったままの状態で
前記手動レバー36をロック方向に直接操作することが
できる。このため、キャブ13から補ジブ30の先端部
に到るまでの距離間隔L2を図9に示す距離間隔L1よ
りも短くすることができるようになり、作業範囲が短縮
されて作業効率が大幅に向上できる。
【0054】更に、本発明にあっては、前記手動レバー
36、前記ロックプレート部材34及び前記油圧シリン
ダ22のシリンダロッド22bのうちの少なくとも1つ
は、前記ブーム20の先端部と補ジブ30の基端部との
ロック状態及びロック解除状態を外部から認識可能な
色、模様や形状等を有している。本実施形態にあって
は、前記手動レバー36のレバー係止部材38の上面に
赤色塗料や模様を施しており、前記補ジブ30のロック
状態及びロック解除状態を容易に区別することができる
ようになっている。
【0055】また、手動レバー36のロック操作位置と
ロック解除操作位置において、手動レバー36で覆われ
る部位に異なる色を塗っておけば、手動レバー36で覆
われていない部位の色を視認できるので、手動レバー3
6がどの位置にあるのかを確認することができる。ま
た、前記ロックプレート部材34のロッドとの当接面
に、例えば赤色を塗っておけば、ロックプレート部材3
4によりロッドをロックしていない状態では赤色を視認
でき、前記補ジブ30のロック解除状態であることを確
認することができる。
【0056】また更に、前記シリンダロッド22bのロ
ックプレート係止部分を着色しておけば、ロックプレー
ト部材34でロックされていない状態では、同着色した
色を視認でき、ロックプレート部材34で覆われている
とき、即ちロックされているときには、着色した色を視
認できないので、ロックされていることを確認すること
ができる。
【0057】本実施形態にあっては、色、模様による視
認部を有するだけではなく、例えば前記レバー係止部材
38が前記手動レバー36を覆っているときのレバーノ
ブ自体の形態、それらの形状を互いに組み合わせた形態
などによりロックされていることを確認することができ
る。また、上述のごとき形状や着色等を組み合わせるこ
とにより前記補ジブ30のロック状態及びロック解除状
態の視認性がさらに向上できる。
【0058】上記簡単な構成を有する視認部を備えるこ
とにより、運転者が補ジブ30のロック状態をキャブ内
から直視して確認することができる。このため補ジブ3
0の張り出し作業、補ジブ30のロック作業及びクレー
ン作業が効率よく且つ安全になされる。
【0059】図5は前記連結ピン23を前記ピン係合孔
21a,32aに対して挿入・離脱させるピン挿脱手段
の変形例を示している。上記実施形態では油圧シリンダ
22により連結ピン23を挿入・離脱する構造であった
ものを、この変形例ではモータによる回転運動を直線運
動に変えるラック・ピニオン機構により連結ピン23を
挿入・離脱している。なお、同図において上記実施形態
と実質的に同じ部材には同一の部材名と符号を付してい
る。従って、これらの部材に関する詳細な説明は省略す
る。
【0060】同図において、右側の前記ブームブラケッ
ト21には、そのピン取付孔21aの中心部に沿って、
図示せぬ減速機構を介して同じく図示を省略した油圧モ
ータの回転軸に固着された平歯車41と同平歯車41に
噛合して互いに反対側に直線移動する一対の平ラック4
2,42とが取り付けられている。各平ラック42の端
部には、右側の前記ブームブラケット21のピン取付孔
21aに対して挿脱する連結ピン23,23が同一直線
上に固着されている。
【0061】前記連結ピン23は、前記平ラック42の
移動限位置に対応する部位に突出されたピン移動規制部
43を介して取り付けられている。同ピン移動規制部4
3は前記平ラック42の移動を阻止する機能を有してい
る。前記連結ピン23を不動に固定するピン抜脱防止手
段として、上記実施形態と同様にロックプレート部材3
4により前記ピン移動規制部43を機械的に係止するこ
とができる。この場合には、ロックプレート部材34の
係合面に前記平ラック42の歯部と合致する形状をなす
歯部を形成することにより、互いに嵌着固定することが
できる。
【0062】かかる構成によれば、回転する平歯車41
と直線移動する平ラック42との噛合と共に、前記ロッ
クプレート部材34と前記ピン移動規制部43とにより
機械的に係止しているため、前記連結ピン23をさらに
確実にロックすることができる。
【0063】前記平歯車41が反時計回り方向に回転す
ると、平ラック42の連結ピン23は互いに反対方向に
直線移動し、右側の前記補ジブブラケット31の取付突
片32と、同取付突片32に対応するブームブラケット
21との各ピン取付孔32a,21aに同時に挿入され
る。各平ラック42が所定量移動すると、そのピン移動
規制部43が前記ブームブラケット21の側面に当接
し、各平ラック42の移動が自動的に同時に停止する。
一方、前記平歯車41が時計回り方向に回転するときに
は、上述の操作とは逆の操作がなされ、各平ラック42
の連結ピン23は同時に各ピン取付孔32a,21aか
ら離脱される。
【0064】図6は前記ピン挿脱手段の他の変形例を示
している。この変形例ではボールネジ軸を有する回転ロ
ッド44のネジ部に螺合して互いに反対側に移動する一
対の連結ピン23,23をそれぞれ前記ピン係合孔21
a,32aに対して挿入・離脱している。なお、同図に
おいて上記実施形態と実質的に同じ部材には同一の部材
名と符号を付している。
【0065】同図において、右側の前記ブームブラケッ
ト21には、そのピン取付孔21aの中心部に沿って回
転ロッド44が回転自在に支承されている。この回転ロ
ッド44の中央部に固着された第1歯車46は、図示せ
ぬ減速機構を介して右側の前記ブームブラケット21に
固設された油圧モータ47の回転軸に固着された第2歯
車に噛合している。
【0066】前記回転ロッド44の両側端部には、互い
に逆方向のおねじ44a,44bが形成されている。各
おねじ44a,44bには、それぞれ逆方向のめねじが
形成された筒状をなす連結ピン45が螺合されている。
同連結ピン45には、その移動限位置に対応する部位に
ピン移動規制部45aが突設されている。前記連結ピン
45を不動に固定するピン抜脱防止手段として、上記実
施形態と同様に前記ロックプレート部材34を前記回転
ロッド44のおねじ44aに覆い被さるようにして前記
ピン移動規制部45aに機械的に係止するようになって
いる。かかる構成によれば、前記回転ロッド44及び連
結ピン45は互いにネジ部により螺合しているため、前
記連結ピン23の抜脱をさらに確実に防止することがで
きる。
【0067】前記油圧モータ47の正回転により回転ロ
ッド44が時計回り方向に回転すると、各連結ピン45
は互いに反対方向に離間するように移動し、右側の前記
補ジブブラケット31の取付突片32と同取付突片32
に対応するブームブラケット21との各ピン取付孔32
a,21aに同時に挿入される。各連結ピン45が所定
量移動すると、そのピン移動規制部45aが前記ブーム
ブラケット21の側面に当接し、各連結ピン45の移動
が自動的に同時に停止する。一方、前記油圧モータ47
の逆回転により回転ロッド44が反時計回り方向に回転
するときは、上述の操作とは逆の操作がなされる。
【0068】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態に係るクレーンは、図8及び図9に示すような前記
ブーム20及び補ジブ30を必要最小限の作業高さに倒
伏させる操作、広い作業範囲を排除して、図7に示すよ
うに作業範囲を短縮化して補ジブ30をブーム20の前
方に張り出したのち、補ジブ30の張り出し作業時に、
補ジブ先端に設けた手動レバー36を単に操作するだけ
で作業者が地盤上に立ったままの状態でロックプレート
部材34を直接操作できる。
【0069】このように、従来のごとく作業者が操作で
きる作業高さに前記ブーム20及び補ジブ30の双方を
起伏させる操作を行う必要がなくなるため、限られた狭
小な作業現場であっても、ブーム先端部から離れた安全
な場所で前記連結ピン23,45のロック作業を短時間
に且つ合理的に行うことができる。また、補ジブ30の
張り出し作業及びクレーン作業ばかりでなく、連結ピン
23,45のロック作業の安全性をさらに向上させるこ
とができる。なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、それらの実施形態から当業者が容易に変
更可能な技術的な範囲をも当然に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるクレーン用の
補ジブの基端部とブームの先端部とを互いに連結固定す
る連結ピンのロック機構を概略的に示す説明図である。
【図2】同ロック機構に適用されるピン挿脱手段である
油圧シリンダの作動状態を概略的に示す要部断面図であ
る。
【図3】同ロック機構の一部を概略的に示す部分斜視図
である。
【図4】同ロック機構に適用される手動レバーを概略的
に示す説明図である。
【図5】同ロック機構に適用される連結ピンのピン挿脱
手段の変形例を示す説明図である。
【図6】同ピン挿脱手段の他の変形例を示す説明図であ
る。
【図7】移動式クレーンにおける補ジブの張り出し手順
を示す説明図である。
【図8】図7の次の張り出し手順を示す説明図である。
【図9】図8の次の張り出し手順を示す説明図である。
【符号の説明】
10 移動式クレーン 11 アウトリガ 12 下部走行体 13 キャブ 20 ブーム 21 ブームブラケット 21a,32a ピン取付孔 22 油圧シリンダ 22a シリンダ本体 22b シリンダロッド 22b−1 段部 23,45 連結ピン 24 ストッパ部材 30 補ジブ 31 補ジブブラケット 32 取付突片 33 取付ブラケット部 34 ロックプレート部材 35 引張りコイルバネ 36 手動レバー 37 プッシュプルワイヤ 38 レバー係止部材 39 中間リンク部材 40 ロッド部材 41 平歯車 42 平ラック 43,45a ピン移動規制部 44 回転ロッド 44a,44b おねじ 46 第1歯車 47 油圧モータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブーム(20)の先端部を回動支点とした補
    ジブ(30)の基端部と前記ブーム(20)の先端部とに設けた
    ピン係合部(21,32) を互いに連結固定する連結ピン(23)
    を備えたクレーンにあって、 前記連結ピン(23)を前記ピン係合部(21,32) に対して挿
    入・離脱させるピン挿脱手段と、同ピン挿脱手段による
    ピン挿入時に前記ピン挿脱手段を機械的に係止して前記
    連結ピン(23)を不動に固定するピン抜脱防止手段とを有
    し、 前記補ジブ(30)の先端部に、前記ピン抜脱防止手段を遠
    隔操作する手動操作手段が配されてなる、ことを特徴と
    するクレーン。
  2. 【請求項2】 前記ピン挿脱手段はシリンダ(22)により
    構成されてなることを特徴とする請求項1記載のクレー
    ン。
  3. 【請求項3】 前記ピン抜脱防止手段は、前記補ジブ(3
    0)の基端部に設けられ、前記シリンダのシリンダロッド
    (22b) に形成された段部(22b-1) に係止可能なロックプ
    レート部材(34)を有してなり、 前記手動操作手段は、前記補ジブ(30)の先端部に設けら
    れた手動レバー(36)と、同手動レバー(36)の操作により
    前記ロックプレート部材(34)をロック位置と非ロック位
    置とに作動させる連動部材(37,39,40)とを有してなる、
    ことを特徴とする請求項2記載のクレーン。
  4. 【請求項4】 前記手動操作手段、前記ロックプレート
    部材(34)及び前記シリンダロッド(22b) のうちの少なく
    とも1つには、前記ピン係合部(21,32) のロック状態を
    外部から認識可能な視認部を有してなることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載のクレーン。
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