JP2003127896A - 車両の衝撃吸収構造 - Google Patents

車両の衝撃吸収構造

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JP2003127896A
JP2003127896A JP2001325499A JP2001325499A JP2003127896A JP 2003127896 A JP2003127896 A JP 2003127896A JP 2001325499 A JP2001325499 A JP 2001325499A JP 2001325499 A JP2001325499 A JP 2001325499A JP 2003127896 A JP2003127896 A JP 2003127896A
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shaft
vehicle
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crushing
shock absorbing
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JP2001325499A
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Akiyoshi Watanabe
明義 渡辺
Tomoko Suzuki
智子 鈴木
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、車両の衝撃吸収構造に関し、衝突
による衝撃力を吸収すべく車体の安定した圧壊性能を確
保することを目的とする。 【解決手段】 車体側面において車体前後方向に延在す
るサイドメンバ20を、フロアアンダR/F24に連結
する中空のボディ本体部26と、バンパR/F22に連
結する軸圧壊部材28と、により構成する。ボディ本体
部26の外周内壁に、法線方向が軸方向に向く軸壁3
4,36を一体に形成する。また、軸圧壊部材28の内
部に、外周部40の内壁に接続する複数のリブ42を設
ける。軸圧壊部材28を、その端部における外周部40
とリブ42との接続部位およびリブ42同士の接続部位
がボディ本体部26の軸壁34,36に当接するように
ボディ本体部26内に挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の衝撃吸収構
造に係り、特に、衝突時に車体を構成する部材を圧壊さ
せることにより衝突による衝撃力を吸収するうえで好適
な車両の衝撃吸収構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開2001−132
788号に開示される如く、車両のサイドメンバやバン
パ等の車体ボディを構成する部材を圧壊させることによ
り衝突による衝撃を吸収する衝撃吸収構造が知られてい
る。この衝撃吸収構造は、筒状の外周部と、その外周部
の内壁に接続するリブとを有している。筒状の外周部の
内壁に接続するリブが設けられている構成においては、
軸方向に荷重が作用すると、座屈変形が生ずるのが抑制
され、均一な蛇腹を形成した収縮変形が生ずる。従っ
て、上記の構成によれば、車両が衝突した際にその衝撃
力を安定して吸収することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の衝撃
吸収構造において車両に加わった衝撃力を収縮変形によ
り安定して吸収するためには、荷重が加わった側と反対
側の軸方向端部を適切に支える必要がある。特に、外周
部とリブとが接続する部位やリブ同士が接続する部位
は、加わった荷重の多くを軸方向へ伝達する部位である
ため、その軸方向端部を確実に支持する必要がある。こ
の点、外周部とリブとの接続部位およびリブ同士の接続
部位の軸方向端部が支持されることなく、外周部の軸方
向端部のみが支持されている構造では、上記の接続部位
を伝わる荷重が収縮変形に寄与しないため、均一の蛇腹
を形成した収縮変形を発生させることは困難となる。従
って、かかる構造では、車体構成部材の圧壊性能を確保
することができず、車両に加わる衝撃を安定して吸収す
ることができない。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、衝突による衝撃力を吸収すべく車体の安定した
圧壊性能を確保することが可能な車両の衝撃吸収構造を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、中空のボディ骨格部材と、前記ボディ
骨格部材内に軸方向に挿入されると共に、外周部と該外
周部の内壁に接続するリブとを有する軸圧壊部材と、を
備える車両の衝撃吸収構造であって、前記ボディ骨格部
材の内部に、前記軸圧壊部材の端部に隣接し、少なくと
も該軸圧壊部材の前記外周部と前記リブとが接続する部
位を軸方向で支持する支持部材を設けた車両の衝撃吸収
構造により達成される。
【0006】請求項1記載の発明において、外周部と該
外周部の内壁に接続するリブとを有する軸圧壊部材は、
中空のボディ骨格部材内に軸方向に挿入されている。ボ
ディ骨格部材の内部には、軸圧壊部材の端部に隣接し、
少なくとも軸圧壊部材の外周部とリブとが接続する部位
を軸方向で支持する支持部材が設けられている。このよ
うに支持部材により軸圧壊部材の外周部とリブとの接続
部位が軸方向で支持されていれば、軸圧壊部材の外周部
及びリブを伝わった荷重は支持部材に作用することで、
軸圧壊部材が支持部材に支持されつつ適切に収縮変形す
ることができる。従って、本発明によれば、車体の軸方
向における安定した圧壊性能を確保することができる。
【0007】尚、軸圧壊部材が、互いに接続する複数の
リブを有する構成においては、車両に生じた衝撃が、外
周部とリブとの接続部位以外に、リブ同士の接続部位を
も通って軸方向に伝達される。
【0008】従って、請求項2に記載する如く、請求項
1記載の車両の衝撃吸収構造において、前記軸圧壊部材
が、互いに接続する複数の前記リブを有し、前記支持部
材は、また、前記リブ同士が接続する部位を軸方向で支
持することとすれば、軸圧壊部材が支持部材に支持され
つつ適切に収縮変形するので、車体の軸方向における圧
壊性能を更に向上させることができる。
【0009】この際、請求項3に記載する如く、請求項
1又は2記載の車両の衝撃吸収構造において、前記支持
部材は、前記ボディ骨格部材の内壁に一体的に形成され
ていることとすれば、車体の圧壊性能の向上を別途の部
材を設けることなく簡素な構成で実現することができ
る。
【0010】また、上記の目的は、請求項4に記載する
如く、ボディ骨格部材内に軸方向に挿入されると共に、
外周部と該外周部の内壁に接続するリブとを有する軸圧
壊部材を備える車両の衝撃吸収構造であって、前記軸圧
壊部材が、前記外周部と前記リブとが接続する部位に形
成されたビードを有する車両の衝撃吸収構造により達成
される。
【0011】請求項4記載の発明において、軸圧壊部材
は、外周部とリブとが接続する部位に形成されたビード
を有している。ところで、軸圧壊部材の収縮変形を生じ
易くするためには、その外周部にビードを設定すること
が考えられるが、軸圧壊部材の外周部とリブとが接続す
る部位は、加わった荷重の多くを軸方向へ伝達する部位
であるため、その接続部位にビードが設けられていない
ものとすると、軸圧壊部材が収縮変形し難くなり、曲げ
変形が生じ易くなる。これに対して、本発明において
は、上述の如く、外周部とリブとの接続部位にビードが
形成されているため、かかる接続部位における荷重負担
分が他の部位に作用し、軸圧壊部材が収縮変形し易くな
る。従って、本発明によれば、衝突により作用する荷重
のピーク値を確実に低減させることができ、車体の軸方
向における安定した圧壊性能を確保することができる。
【0012】この場合、請求項5に記載する如く、請求
項4記載の車両の衝撃吸収構造において、前記軸圧壊部
材は、互いに軸方向等位置に形成された複数の前記ビー
ドを有することとすれば、荷重が加わった際にそれら複
数のビードにおいて同時に変形が生ずるため、車体の軸
方向における安定した圧壊性能を確実に確保することが
できる。
【0013】また、請求項6に記載する如く、請求項4
又は5記載の車両の衝撃吸収構造において、前記軸圧壊
部材は、軸方向に所定の間隔をあけて形成された複数の
前記ビードを有することとすれば、所望の周期で荷重の
ピーク値を確実に低減させることができる。
【0014】また、請求項7に記載する如く、バンパリ
インフォースメントと、前記バンパリインフォースメン
トを車体側に固定する固定部材と、を備える車両の衝撃
吸収構造であって、前記固定部材の、前記バンパリイン
フォースメントとの連結部位が、該バンパリインフォー
スメントに要求される圧壊性能に応じた面積を有する車
両の衝撃吸収構造は、バンパリインフォースメントの構
成を変更することなくその圧壊性能を調整するうえで有
効である。
【0015】請求項7記載の発明において、バンパリイ
ンフォースメントと固定部材との連結部位は、バンパリ
インフォースメントに要求される圧壊性能に応じた面積
を有している。バンパリインフォースメントと固定部材
との連結部位の面積が大きいほど、固定部材の耐力が大
きくなるので、バンパリインフォースメントを圧壊させ
る荷重が大きくなる。従って、本発明によれば、バンパ
リインフォースメントの構成を変更することなく、固定
部材との連結部位の面積を変更するだけで、その車両の
バンパリインフォースメントに要求される圧壊特性を実
現することができる。
【0016】更に、請求項8に記載する如く、請求項7
記載の車両の衝撃吸収構造において、前記固定部材は、
前記バンパリインフォースメントとの連結側に開口する
牽引用フック取付孔を有する車両の衝撃吸収構造は、牽
引用フックを取り付けるための部材を別途設けるのを不
用とするうえで有効である。
【0017】請求項8記載の発明において、バンパリイ
ンフォースメントを車体側に固定する固定部材は、その
連結側に開口する牽引用フック取付孔を有している。こ
のため、牽引用フックを取り付けるための部材を車体に
別途設けるのが不用となる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施例であ
る車両の衝撃吸収構造の要部斜視図を示す。本実施例の
車両は、図1に示す如く、車体側面において車体前後方
向に延在する骨格部材を構成するサイドメンバ20と、
車体前部において車幅方向に延在する骨格部材を構成す
るバンパリインフォースメント(以下、バンパR/Fと
称す)22と、を備えている。バンパR/F22は、後
に詳述するクラッシュボックス50を介して、車体左側
面のサイドメンバ20と車体右側面のサイドメンバ20
とに連結されている。尚、図1においては、車体両側面
のサイドメンバ20のうち一方(車体右側)のみが示し
ていると共に、サイドメンバ20とバンパR/F22と
が組み付けられ連結される前の状態が示されている。
【0019】バンパR/F22は、アルミニウム押出し
材等による押出しにより成形された部材である。また、
サイドメンバ20は、フロアアンダR/F24に連結す
るボディ本体部26と、ボディ本体部26に連結する軸
圧壊部材28と、により構成されている。ボディ本体部
26は、U字状に形成されたサイドメンバアッパ30及
びサイドメンバロア32を備えている。サイドメンバア
ッパ30及びサイドメンバロア32は、それぞれアルミ
ニウム等により構成された鋳物である。ボディ本体部2
6は、サイドメンバアッパ30とサイドメンバロア32
とが開口部を対向させた状態で溶接等により接合される
ことにより中空の断面8角形状に形成されている。
【0020】図2は、本実施例のサイドメンバ20を、
図1に示す直線III−IIIに沿って切断した際の断面図を
示す。また、図3は、本実施例のサイドメンバ20を、
図2に示す矢視IVで見た際の正面図を示す。図2及び図
3に示す如く、ボディ本体部26のサイドメンバアッパ
30には、U字状の内部において法線方向が軸方向に向
く軸壁34が一体に形成されている。サイドメンバロア
32にも、U字状の内部において法線方向が軸方向に向
く軸壁36が一体に形成されている。ボディ本体部26
は、サイドメンバアッパ30とサイドメンバロア32と
が接合された際にその軸壁34と軸壁36とが軸方向等
位置で対向するように、かつ、軸方向から見て軸壁34
と軸壁36との間にほとんど隙間が生じないように構成
されている。尚、図3には、サイドメンバアッパ30の
軸壁34及びサイドメンバロア32の軸壁36が、共に
斜線で示されている。
【0021】ボディ本体部26の軸壁34,36には、
軸圧壊部材28の端部が当接している。軸圧壊部材28
は、その一部がボディ本体部26の内部に挿入されてお
り、ボディ本体部26の外周内壁に嵌るように断面8角
形状に形成されている。軸圧壊部材28は、軸方向に延
在する8角形状の外周部40と、その外周部40の各角
部の内壁に接続する複数のリブ42と、を有しており、
アルミニウム押出し材等による押出しにより成形された
部材である。各リブ42は、断面中心部において接続さ
れており、その断面中心部から放射状に外周部40の各
角部に向けて延びている。
【0022】図4は、本実施例のサイドメンバ20を構
成する軸圧壊部材28の斜視図を示す。また、図5は、
本実施例の軸圧壊部材28を図4に示す直線V-Vに沿っ
て切断した際の要部断面図を示す。軸圧壊部材28の外
周部40には、図4に示す如く、複数のビード44が形
成されている。ビード44は、リブ42が接続する外周
部40の各角部にそれぞれ、図5に示す如くリブ42が
座屈するように設けられている。尚、図5には、本実施
例の如くビード44が形成された状態を実線で、ビード
44が形成されていない状態を破線で、それぞれ示して
いる。外周部40の各角部に設けられたビード44は、
隣り合う角部に設けられたビード44に対して軸方向端
部から等位置に形成されていると共に、同一の角部にお
いて軸方向で隣り合うビード44と所定距離離間して形
成されている。尚、この所定距離は、軸圧壊部材28が
圧壊すべき軸方向の波長に対応した距離に設定される。
【0023】図6は、本実施例のバンパR/F22を車
体側に固定するクラッシュボックス50の斜視図を示
す。バンパR/F22には、図1に示す如く、各サイド
メンバ20とそれぞれ連結する2つのクラッシュボック
ス50が固定されている。クラッシュボックス50は、
図6に示す如く、本体部52とブラケット部54とによ
り構成されている。本体部52は、車体前後方向に延在
し、外周にビードが形成された筒状部56と、角部近傍
にボルト孔58が形成されたフランジ部60と、を有し
ている。また、ブラケット部54は、本体部52に溶接
等により固定される固定部62と、角部近傍にボルト孔
64が形成されたフランジ部66と、を有している。
【0024】軸圧壊部材28の、ボディ本体部26内に
挿入された端部と軸方向反対側の端部には、図1に示す
如く、角部近傍にボルト孔70が形成されたフランジ部
72が形成されている。サイドメンバ20とクラッシュ
ボックス50とは、軸圧壊部材28のフランジ部72と
クラッシュボックス50のフランジ部60とがボルト孔
70,58でボルト締結されることにより連結される。
また、クラッシュボックス50とバンパR/F22と
は、クラッシュボックス50のフランジ部66がバンパ
R/F22の外周にボルト孔64においてボルト締結さ
れることにより連結される。クラッシュボックス50
は、バンパR/F22を車体側(具体的にはサイドメン
バ20)に固定する機能を有している。
【0025】クラッシュボックス50のブラケット部5
4には、その軸中央に軸方向に貫通するフック孔80が
形成されている。フック孔80には、バンパR/F22
と連結される側から、車両を牽引するために用いられる
牽引用フック(図示せず)がねじ込み固定される。フッ
ク孔80は、牽引用フックをねじ込み固定する程度の径
を有している。
【0026】図7は、本実施例のサイドメンバ20を構
成する軸圧壊部材28が軸圧壊する状況を表した図を示
す。本実施例において、上記したボディ構成を有する車
両が障害物等に衝突することによりバンパR/F22が
前部に衝撃を受けると、その荷重が、バンパR/F22
に連結された2つのクラッシュボックス50に伝達され
る。クラッシュボックス50は、前方から荷重を受ける
と、後方に連結するサイドメンバ20の軸圧壊部材28
から反力を受けながら、本体部52を外周に形成された
ビード部分で収縮変形させることにより軸圧壊する。車
両の衝突によりバンパR/F22が受けた衝撃力があま
り大きくない場合は、クラッシュボックス50が軸圧壊
するのみで、その衝撃が吸収される。
【0027】一方、車両の衝突によりバンパR/F22
が受けた衝撃力が大きいと、クラッシュボックス50が
軸圧壊すると共に、クラッシュボックス50に加わった
荷重の一部がサイドメンバ20の軸圧壊部材28に伝達
される。上述の如く、軸圧壊部材28の挿入側端部は、
ボディ本体部26に形成された軸壁34,36に当接し
ている。このため、サイドメンバ20に荷重が伝達され
ると、軸圧壊部材28は、ボディ本体部26の軸壁3
4,36から反力を受けながら、すなわち、軸壁34,
36に支持されながら、図7に示す如く、収縮変形し蛇
腹状に軸圧壊する。かかる構造においては、サイドメン
バ20に荷重が伝達された場合にも、軸圧壊部材28が
軸圧壊することで、その衝撃が吸収される。従って、本
実施例のボディ構造によれば、バンパR/F22に車両
衝突による衝撃が加わった際、サイドメンバ20の軸圧
壊部材28及びクラッシュボックス50を軸圧壊させる
ことで、その衝撃を有効に吸収することができる。
【0028】ところで、サイドメンバ20の軸圧壊部材
28に伝達された荷重は、軸圧壊部材28の外周部40
及びリブ42を介してボディ本体部26の軸壁34,3
6へ伝達される。このため、外周部40とリブ42との
接続部位、及び、リブ42同士の接続部位の近傍は、多
くの荷重を軸壁34,36に伝達している。かかる事態
が生ずるにもかかわらず、軸圧壊部材28の、ボディ本
体部26内への挿入側端部におけるかかる部位が軸壁3
4,36に当接せず、何ら支持されていないものとする
と、その部分において軸圧壊部材28が軸壁34,36
から受ける反力が消滅し、軸圧壊部材28に均一の蛇腹
を形成する収縮変形が生じ難いものとなる。
【0029】従って、かかる不都合を生じさせないため
には、軸圧壊部材28の、ボディ本体部26内への挿入
側端部における外周部40とリブ42との接続部位およ
びリブ42同士の接続部位を、確実に軸壁34,36に
当接させ支持することが重要である。そこで、本実施例
の車両は、かかるボディ構造を有する点に第1の特徴を
有している。
【0030】本実施例において、軸圧壊部材28は、そ
の端部がボディ本体部26の軸壁34,36に当接する
ように、具体的には、図3に示す如く、その端部におけ
る外周部40とリブ42とが接続する部位、及び、リブ
42同士が接続する中心部が、軸方向で軸壁34,36
に当接するように構成されている。尚、図3には、外周
部40とリブ42とが接続する各部位、及び、リブ42
同士が接続する中心部が、それぞれ○印で示されてい
る。
【0031】図8は、本実施例のサイドメンバ20を構
成する軸圧壊部材28の圧壊特性を測定した結果を示
す。本実施例の如く、軸圧壊部材28の挿入側端部にお
ける外周部40とリブ42とが接続する部位、及び、リ
ブ42同士が接続する中心部が、軸方向で軸壁34,3
6に当接する構成においては、軸圧壊部材28からボデ
ィ本体部26へ荷重が伝達される際に、かかる接続部位
がボディ本体部26の軸壁34,36に支持されること
となる。この場合、軸圧壊部材28は、それらの接続部
位においても確実に軸壁34,36から反力を受けるこ
とができる。
【0032】このため、本実施例によれば、バンパR/
F22側からサイドメンバ20に荷重が伝達された際
に、軸圧壊部材28の挿入側端部全体に軸壁34,36
からの反力が作用するので、軸圧壊部材28に均一の蛇
腹を形成した収縮変形が生じ易くなる。均一の蛇腹が形
成されれば、その蛇腹形成ごとに現われるサイドメンバ
20に加わる荷重のピーク値が、図8に示す如くほぼ一
定に維持される。このように、本実施例の車両のボディ
構造によれば、衝突時に軸圧壊部材28を軸方向に安定
して圧壊させることができ、車体の軸方向における安定
した圧壊性能を確保することが可能となっている。
【0033】尚、本実施例においては、軸圧壊部材28
の端部が軸方向で当接し支持される軸壁34,36が、
サイドメンバ20のボディ本体部26に一体に形成され
ている。このため、本実施例の車両のボディ構造におい
ては、車体の軸方向における圧壊性能の向上を図るため
に別途の部材を設ける必要がなく、部品点数の削減およ
び組み付け工数の低減が図られている。この点、車体の
軸方向における圧壊性能の向上が簡素な構成で実現され
ている。
【0034】また、軸圧壊部材28の収縮変形を生じ易
くするためには、その外周部40にビードを設定するこ
とが有効である。しかしながら、上述の如く、軸圧壊部
材28の外周部40とリブ42とが接続する部位は多く
の荷重を軸壁34,36に伝達するにもかかわらず、か
かる接続部位にビードが設けられていないものとする
と、軸圧壊部材28の曲げ耐力が軸耐力よりも小さくな
り易くなる。このため、軸圧壊部材28に加わる荷重が
大きくなった際に、収縮変形が生じ難くなり、曲げ変形
が生じるおそれがある。従って、かかる不都合を生じさ
せないためには、軸圧壊部材28の外周部40とリブ4
2との接続部位である角部にビードを設けることが適切
である。そこで、本実施例の車両は、かかるボディ構造
を有する点に第2の特徴を有している。
【0035】図9は、軸圧壊部材28に、ビード44
が設けられていない場合と、本実施例の如くビード4
4が設けられている場合との軸圧壊部材28の圧壊特性
を測定した結果を比較した図を示す。本実施例におい
て、軸圧壊部材28の外周部40に形成されたビード4
4は、リブ42が接続する外周部40の各角部に、リブ
42が座屈するように設けられている。
【0036】本実施例の如くビード44が設けられてい
る構成においては、外周部40とリブ42との接続部分
を伝わった荷重がビード44において分散されることに
より、かかる接続部分において圧壊が生じ易くなる。こ
の場合には、軸圧壊部材28に加わる荷重がある程度大
きくなっても、その軸圧壊部材28が均一の蛇腹を形成
して収縮変形し易くなるので、衝突により車体に作用す
る荷重のピーク値が、図9に示す如く、軸圧壊部材28
にビード44が設けられていない構成に比して小さくな
る。このように、本実施例の車両のボディ構造によれ
ば、衝突により車体に作用する荷重のピーク値を確実に
低減させることができ、車体の軸方向における安定した
圧壊性能を確保することが可能となっている。
【0037】尚、本実施例においては、軸圧壊部材28
の外周部40の角部に設けられたビード44は、上述の
如く、隣り合う角度に設けられたビード44に対して軸
方向端部から等位置に形成されている。この場合には、
荷重が加わった際に軸圧壊部材28のかかる位置におい
て外周全体で同時に変形が生ずるため、軸圧壊部材28
に外周全体で蛇腹状の軸圧壊が生じ易くなる。このた
め、衝突により車体に作用する荷重のピーク値が確実に
低減される。また、ビード44は、同一の角部において
軸方向で隣り合うビードと所定距離離間して形成されて
いる。この場合には、所望の周期で荷重のピーク値が低
減される。従って、本実施例によれば、車体の軸方向に
おける安定した圧壊性能が確実に確保されている。
【0038】図10は、本実施例のバンパR/F22を
車体側に固定するクラッシュボックス50の斜視図を示
す。尚、図10(A)にはバンパR/F22との連結部
位における面積が中程度である場合を、同図(B)には
バンパR/F22との連結部位における面積が小さい場
合を、また、同図(C)にはバンパR/F22との連結
部位における面積が大きい場合を、それぞれ示してい
る。また、図11は、バンパR/F22とクラッシュボ
ックス50との連結部位における面積が異なる場合のバ
ンパR/Fの圧壊特性の比較結果を表した図を示す。
【0039】バンパR/F22とクラッシュボックス5
0との連結部位における面積が大きいほど、クラッシュ
ボックス50の耐え得る荷重が大きくなる。このため、
上記した連結部位における面積が大きいほど、クラッシ
ュボックス50側からバンパR/F22へ作用する反力
が大きくなり得るので、バンパR/F22を押圧方向に
圧壊させるための荷重が大きくなる。
【0040】本実施例において、クラッシュボックス5
0は、バンパR/F22に連結されるブラケット部54
を有している。かかる構成においては、ブラケット部5
4のフランジ部66の大きさ(具体的には、バンパR/
F22に連結される部位の面積)が図10の各図に示す
如く変更された場合、バンパR/F22が受ける反力の
大きさが変化する。具体的には、図11に示す如く、ブ
ラケット54のフランジ部66の面積が大きくなるほ
ど、バンパR/F22を押圧方向に圧壊させるための荷
重が大きくなる。従って、本実施例によれば、バンパR
/F22に要求される圧壊特性は、クラッシュボックス
50のブラケット部54におけるフランジ部66の大き
さを変更することにより実現することができる。具体的
には、バンパR/F22に要求される圧壊特性が荷重の
大きなものであるほど、フランジ部66の軸方向におけ
る表面積を大きくすればよい。
【0041】本実施例において、クラッシュボックス5
0のブラケット部54は、収縮変形し得る本体部52と
は別体に形成されている。このため、本実施例の車両の
ボディ構造によれば、バンパR/F22の構成を大きく
変更することなく、ブラケット54の大きさの適当に設
定するだけで、バンパR/F22に要求される圧壊特性
を実現することが可能となっている。尚、フランジ部6
6の表面積が大きくなる場合には、図10(C)に示す
如く、リブ68により固定部62とフランジ部66との
強度を確保することとしてもよい。
【0042】また、本実施例においては、クラッシュボ
ックス50のブラケット部54に、牽引用フックを取り
付けるためのフック孔80が形成されている。このた
め、牽引用フックを取り付けるための部材を車体の他の
部位に別途設けることが不用となっている。従って、本
実施例の車両のボディ構造においては、車体組み付け時
における作業性の向上が図られている。
【0043】尚、上記の第1実施例においては、サイド
メンバ20のボディ本体部26が特許請求の範囲に記載
した「ボディ骨格部材」に、サイドメンバ20のボディ
本体部26に形成された軸壁34,36が特許請求の範
囲に記載した「支持部材」に、クラッシュボックス50
が特許請求の範囲に記載した「固定部材」に、それぞれ
相当している。
【0044】次に、上記図1及び図2と共に、図12乃
至図14を参照して、本発明の第2実施例について説明
する。
【0045】上記した第1実施例では、サイドメンバ2
0が断面8角形状に形成され、軸圧壊部材28が断面中
心部から放射状に各角部に向けて延びる複数のリブ42
を有している。これに対して、本実施例においては、サ
イドメンバの形状が異なり、かつ、軸圧壊部材に形成さ
れたリブの構成が異なる。
【0046】図12は、本実施例の車両の衝撃吸収構造
が有するサイドメンバ100を、図2に示す矢視IVと同
一の方向から見た際の正面図を示す。本実施例におい
て、車両は、車体側面において車体前後方向に延在する
骨格部材を構成するサイドメンバ100を備えている。
サイドメンバ100は、ボディ本体部102と軸圧壊部
材104とにより構成されている。ボディ本体部102
は、コの字状に形成されたサイドメンバアッパ106及
びサイドメンバロア108を備えている。サイドメンバ
アッパ106はその側面が比較的高く形成され、サイド
メンバロア108はその側面が比較的低く形成されてい
る。ボディ本体部102は、サイドメンバアッパ106
とサイドメンバロア108とが開口部を対向させた状態
で溶接等により接合されることにより中空の断面4角形
状に形成されている。
【0047】サイドメンバアッパ106には、コの字状
の内部において法線方向が軸方向に向く軸壁110が断
面全体に一体に形成されている。また、サイドメンバロ
ア108にも、コの字状の内部において法線方向が軸方
向に向く軸壁112が断面全体に一体に形成されてい
る。ボディ本体部102は、サイドメンバアッパ106
とサイドメンバロア108とが接合された際にその軸壁
110と軸壁112とが軸方向等位置で対向するよう
に、かつ、軸壁110の下端が断面中心よりも下方に配
置され、軸壁112の上端が軸壁110の下端よりも下
方に配置されるように構成されている。尚、図12に
は、サイドメンバアッパ106の軸壁110及びサイド
メンバロア108の軸壁112が、共に斜線で示されて
いる。
【0048】ボディ本体部102の軸壁110,112
には、軸圧壊部材104の端部が当接している。軸圧壊
部材104は、その一部がボディ本体部102の内部に
挿入されており、ボディ本体部102の外周内壁に嵌る
ように断面4角形状に形成されている。軸圧壊部材10
4は、軸方向に延在する4角形状の外周部114と、そ
の外周部114の内壁に接続する複数のリブ116と、
を有しており、アルミニウム押出し材等による押出しに
より成形された部材である。各リブ116は、断面中心
部において接続されており、断面十字が形成されるよう
にその断面中心部から各4辺中点に向けて延びている。
【0049】図13は、本実施例のサイドメンバ100
を構成する軸圧壊部材104の斜視図を示す。また、図
14は、本実施例の軸圧壊部材104を図12に示す直
線VI-VIに沿って切断した際の要部断面図を示す。軸圧
壊部材104の外周部114には、図13に示す如く、
複数のビード120が形成されている。ビード120
は、一方の角部からリブ116と外周部114との接続
部位を含んで軸に垂直方向に所定距離形成されており、
図14に示す如くリブ116が座屈するように設けられ
ている。尚、図14には、本実施例の如くビード120
が形成された状態を実線で、ビード120が形成されて
いない状態を破線で、それぞれ示している。
【0050】外周部114の各面にはそれぞれ、一方の
角部からその外周部114とリブ116との接続部位が
含まれるように所定距離形成されたビード120と、他
方の角部からその外周部114とリブ116との接続部
位が含まれるように所定距離形成されたビード120と
が交互に並んでいる。ビード120は、隣り合う面に設
けられたビード120に対して軸方向端部から等位置に
形成されていると共に、同一面において軸方向で隣り合
うビード120と所定距離離間して形成されている。
尚、外周部114の各面に形成された一方の角部からの
ビード120と他方の角部からのビード120との距離
は、軸圧壊部材104が圧壊すべき軸方向の波長に対応
した距離に設定される。
【0051】本実施例において、軸圧壊部材104は、
その端部がボディ本体部102の軸壁110,112に
当接するように、具体的には、図12に示す如く、その
端部における外周部114とリブ116との接続部位、
及び、リブ42同士の接続部位(中心部)が、軸方向で
軸壁110,112に当接するように構成されている。
尚、図12には、外周部114とリブ116とが接続す
る各部位、及び、リブ116同士が接続する中心部が、
それぞれ○印で示されている。
【0052】かかる構成の如く、軸圧壊部材104の外
周部114とリブ116との接続部位及びリブ116同
士の接続部位が軸方向で軸壁110,112に当接する
構成においては、軸圧壊部材104からボディ本体部1
02へ荷重が伝達される際に、かかる接続部位がボディ
本体部102の軸壁110,112に支持されることと
なる。この場合、軸圧壊部材104は、それらの接続部
位においても確実に軸壁110,112から反力を受け
ることができる。
【0053】このため、本実施例によれば、バンパR/
F22側からサイドメンバ100に荷重が伝達された際
に、軸圧壊部材104の挿入側端部全体に軸壁110,
112からの反力が作用するので、軸圧壊部材104に
均一の蛇腹を形成した収縮変形が生じ易くなる。従っ
て、本実施例の車両のボディ構造によれば、上記の第1
実施例の場合と同様に、衝突時に軸圧壊部材104を軸
方向に安定して圧壊させることができ、車体の軸方向に
おける安定した圧壊性能を確保することができる。
【0054】尚、本実施例においても、軸圧壊部材10
4の端部が軸方向で当接し支持される軸壁110,11
2が、サイドメンバ100のボディ本体部102に一体
に形成されているため、車体の軸方向における圧壊性能
の向上を図るために別途の部材を設ける必要がなく、部
品点数の削減および組み付け工数の低減が図られ、車体
の軸方向における圧壊性能の向上が簡素な構成で実現さ
れている。
【0055】また、本実施例において、軸圧壊部材10
4の外周部114に形成されたビード120は、リブ1
16が接続する外周部114にリブ116が座屈するよ
うに設けられている。かかる構成においても、外周部1
14とリブ116との接続部分を伝わった荷重がビード
120において分散されることにより、かかる接続部分
において圧壊が生じ易くなる。従って、本実施例の車両
のボディ構造によれば、上記の第1実施例の場合と同様
に、衝突により車体に作用する荷重のピーク値を確実に
低減させることができ、車体の軸方向における安定した
圧壊性能を確保することが可能となっている。
【0056】尚、本実施例において、軸圧壊部材104
の外周部114に設けられたビード120は、隣り合う
面に設けられたビード120に対して軸方向端部から等
位置に形成されている。この場合には、荷重が加わった
際に軸圧壊部材104のかかる位置において外周全体で
同時に変形が生ずるため、軸圧壊部材28に外周全体で
蛇腹状の軸圧壊が生じ易くなる。また、外周部114の
各面にはそれぞれ、一方の角部からその外周部114と
リブ116との接続部位が含まれるように所定距離形成
されたビード120と、他方の角部からその外周部11
4とリブ116との接続部位が含まれるように所定距離
形成されたビード120とが交互に並んでいると共に、
同一面において軸方向で隣り合うビード120と所定距
離離間して形成されている。この場合には、剛性を確保
しつつ所望の周期で荷重のピーク値が低減される。従っ
て、本実施例においても、車体の軸方向における安定し
た圧壊性能が確実に確保されることとなる。
【0057】尚、上記の第2実施例においては、サイド
メンバ100のボディ本体部102が特許請求の範囲に
記載した「ボディ骨格部材」に、サイドメンバ100の
ボディ本体部102に形成された軸壁110,112が
特許請求の範囲に記載した「支持部材」に、それぞれ相
当している。
【0058】次に、上記図1及び図2と共に、図15を
参照して、本発明の第3実施例について説明する。
【0059】図15は、本実施例の車両の衝撃吸収構造
が有するサイドメンバ200を、図2に示す矢視IVと同
一の方向から見た際の正面図を示す。本実施例におい
て、車両は、車体側面において車体前後方向に延在する
骨格部材を構成するサイドメンバ200を備えている。
サイドメンバ200は、ボディ本体部202と軸圧壊部
材204とにより構成されている。ボディ本体部202
は、コの字状に形成されたサイドメンバアッパ206及
びサイドメンバロア208を備えている。サイドメンバ
アッパ206とサイドメンバロア208とは、側面が同
程度の高さとなるように形成されている。ボディ本体部
202は、サイドメンバアッパ206とサイドメンバロ
ア208とが開口部を対向させた状態で溶接等により接
合されることにより中空の断面4角形状に形成されてい
る。
【0060】サイドメンバアッパ206には、コの字状
の内部において法線方向が軸方向に向く軸壁210が断
面全体に一体に形成されている。また、サイドメンバロ
ア208にも、コの字状の内部において法線方向が軸方
向に向く軸壁212が断面全体に一体に形成されてい
る。ボディ本体部202は、サイドメンバアッパ206
とサイドメンバロア208とが接合された際にその軸壁
210と軸壁212とが軸方向等位置で対向するよう
に、かつ、軸方向から見て軸壁210と軸壁212との
間に僅かな隙間が生じるように構成されている。尚、図
15には、サイドメンバアッパ206の軸壁210及び
サイドメンバロア208の軸壁212が、共に斜線で示
されている。
【0061】ボディ本体部202の軸壁210,212
には、軸圧壊部材204の端部が当接している。軸圧壊
部材204は、その一部がボディ本体部202の内部に
挿入されており、ボディ本体部202の外周内壁に嵌る
ように断面4角形状に形成されている。軸圧壊部材20
4は、軸方向に延在する4角形状の外周部214と、そ
の外周部214の内壁に接続する複数のリブ216と、
を有しており、アルミニウム押出し材等による押出しに
より成形された部材である。リブ216は、断面目の字
が形成されるように車幅方向に延びている。
【0062】本実施例において、軸圧壊部材204は、
その端部がボディ本体部202の軸壁210,212に
当接するように、具体的には、図15に示す如く、その
端部における外周部214とリブ216との接続部位が
軸方向で軸壁210,212に当接するように構成され
ている。尚、図15には、外周部214とリブ216と
が接続する各部位がそれぞれ○印で示されている。
【0063】かかる構成の如く、軸圧壊部材204の外
周部214とリブ216との接続部位が軸方向で軸壁2
10,212に当接する構成においては、軸圧壊部材2
04からボディ本体部202へ荷重が伝達される際に、
かかる接続部位がボディ本体部202の軸壁210,2
12に支持されることとなる。この場合、軸圧壊部材2
04は、それらの接続部位においても確実に軸壁21
0,212から反力を受けることができる。
【0064】このため、本実施例によれば、バンパR/
F22側からサイドメンバ200に荷重が伝達された際
に、軸圧壊部材204の挿入側端部全体に軸壁210,
212からの反力が作用するので、軸圧壊部材204に
均一の蛇腹を形成した収縮変形が生じ易くなる。従っ
て、本実施例の車両のボディ構造によれば、上記の第1
実施例の場合と同様に、衝突時に軸圧壊部材204を軸
方向に安定して圧壊させることができ、車体の軸方向に
おける安定した圧壊性能を確保することができる。
【0065】尚、本実施例においても、軸圧壊部材20
4の端部が軸方向で当接し支持される軸壁210,21
2が、サイドメンバ200のボディ本体部202に一体
に形成されているため、車体の軸方向における圧壊性能
の向上を図るために別途の部材を設ける必要がなく、部
品点数の削減および組み付け工数の低減が図られ、車体
の軸方向における圧壊性能の向上が簡素な構成で実現さ
れている。
【0066】尚、上記の第3実施例においては、サイド
メンバ200のボディ本体部202が特許請求の範囲に
記載した「ボディ骨格部材」に、サイドメンバ200の
ボディ本体部202に形成された軸壁210,212が
特許請求の範囲に記載した「支持部材」に、それぞれ相
当している。
【0067】ところで、上記の第1乃至第3実施例にお
いては、軸圧壊部材の端部が当接する軸壁をサイドメン
バのボディ本体部に一体に形成することとしているが、
本発明はこれに限定されるものではなく、図16に示す
如く、ボディ本体部26のサイドメンバアッパ30に一
体に形成された支持部300、及び、サイドメンバロア
32に一体に形成された支持部302と、軸圧壊部材2
8の挿入側端部との間に、ボディ本体部26の断面に沿
った形状を有する平板304を介装し、その平板304
を軸圧壊部材28の端部が当接する軸壁として機能させ
ることとしてもよい。かかる構成においては、軸圧壊部
材28からボディ本体部26側へ荷重が伝達される際
に、軸圧壊部材28の挿入側端部における外周部40と
リブ42とが接続する部位、及び、リブ42同士が接続
する中心部が平板304に支持されることとなるので、
軸圧壊部材28は、それらの接続部位においても確実に
軸壁34,36から反力を受けることができる。従っ
て、かかる構成によれば、衝突時に軸圧壊部材28を軸
方向に安定して圧壊させることができ、車体の軸方向に
おける安定した圧壊性能を確保することが可能となる。
この場合には、平板304が特許請求の範囲に記載した
「支持部材」に相当する。
【0068】また、上記の第1乃至第3実施例において
は、サイドメンバの断面を8角形状又は4角形状として
いるが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の
多角形状としてもよい。また、サイドメンバの軸圧壊部
材の断面とボディ本体部の断面とを互いに同一の形状と
しているが、互いに異なる形状とすることとしてもよ
い。更に、サイドメンバの断面を一方の軸方向端部と他
方の軸方向端部との間において同一の形状としている
が、異なる形状とすることとしてもよい。
【0069】
【発明の効果】上述の如く、請求項1及び2記載の発明
によれば、軸圧壊部材を適切に収縮変形させることがで
き、車体の軸方向における安定した圧壊性能を確保する
ことができる。
【0070】請求項3記載の発明によれば、車体の軸方
向における圧壊性能の向上を別途の部材を設けることな
く簡素な構成で実現することができる。
【0071】請求項4乃至6記載の発明によれば、衝突
により作用する荷重のピーク値を低減させることがで
き、車体の軸方向における安定した圧壊性能を確保する
ことができる。
【0072】請求項7記載の発明によれば、バンパリイ
ンフォースメントの構成変更を伴うことなく、バンパリ
インフォースメントに要求される圧壊特性を実現するこ
とができる。
【0073】また、請求項8記載の発明によれば、車両
を牽引用フックを取り付けるための部材を車体に別途設
けるのを不用とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である車両の衝撃吸収構造
の要部斜視図である。
【図2】本実施例のサイドメンバを、図1に示す直線II
I−IIIに沿って切断した際の断面図である。
【図3】本実施例のサイドメンバを、図2に示す矢視IV
で見た際の正面図である。
【図4】本実施例のサイドメンバを構成する軸圧壊部材
の斜視図である。
【図5】本実施例のサイドメンバを構成する軸圧壊部材
を、図4に示す直線V-Vに沿って切断した際の要部断面
図である。
【図6】本実施例のバンパR/Fを車体側に固定する固
定部材の斜視図である。
【図7】本実施例のサイドメンバを構成する軸圧壊部材
が軸圧壊する状況を表した図である。
【図8】本実施例のサイドメンバを構成する軸圧壊部材
の圧壊特性を測定した結果を表す図である。
【図9】軸圧壊部材に、ビードが設けられていない場
合と、本実施例の如くビードが設けられている場合と
の軸圧壊部材の圧壊特性を測定した結果を比較した図で
ある。
【図10】本実施例のバンパR/Fを車体側に固定する
固定部材の斜視図である。
【図11】バンパR/Fと固定部材との連結部位におけ
る面積が異なる場合のバンパR/Fの圧壊特性の比較結
果を表した図である。
【図12】本発明の第2実施例である車両の衝撃吸収構
造が有するサイドメンバを、図2に示す矢視IVと同一の
方向から見た際の正面図である。
【図13】本実施例のサイドメンバを構成する軸圧壊部
材の斜視図である。
【図14】本実施例のサイドメンバを構成する軸圧壊部
材を、図12に示す直線VI-VIに沿って切断した際の要
部断面図である。
【図15】本発明の第3実施例である車両の衝撃吸収構
造が有するサイドメンバを、図2に示す矢視IVと同一の
方向から見た際の正面図である。
【図16】本発明の他の実施例である車両の衝撃吸収構
造が有するサイドメンバを、図1に示す直線III−IIIと
同一の線に沿って切断した際の断面図である。
【符号の説明】
20,100,200 サイドメンバ 22 バンパリインフォースメント(バンパR/F) 26,102,202 ボディ本体部 28,104,204 軸圧壊部材 34,36,110,112,210,212 軸壁 40,114,214 外周部 42,116,216 リブ 44,120 ビード 50 クラッシュボックス 54 ブラケット部 66 フランジ部 80 フック孔 304 平板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空のボディ骨格部材と、前記ボディ骨
    格部材内に軸方向に挿入されると共に、外周部と該外周
    部の内壁に接続するリブとを有する軸圧壊部材と、を備
    える車両の衝撃吸収構造であって、 前記ボディ骨格部材の内部に、前記軸圧壊部材の端部に
    隣接し、少なくとも該軸圧壊部材の前記外周部と前記リ
    ブとが接続する部位を軸方向で支持する支持部材を設け
    たことを特徴とする車両の衝撃吸収構造。
  2. 【請求項2】 前記軸圧壊部材が、互いに接続する複数
    の前記リブを有し、 前記支持部材は、また、前記リブ同士が接続する部位を
    軸方向で支持することを特徴とする請求項1記載の車両
    の衝撃吸収構造。
  3. 【請求項3】 前記支持部材は、前記ボディ骨格部材の
    内壁に一体的に形成されていることを特徴とする請求項
    1又は2記載の車両の衝撃吸収構造。
  4. 【請求項4】 ボディ骨格部材内に軸方向に挿入される
    と共に、外周部と該外周部の内壁に接続するリブとを有
    する軸圧壊部材を備える車両の衝撃吸収構造であって、 前記軸圧壊部材が、前記外周部と前記リブとが接続する
    部位に形成されたビードを有することを特徴とする車両
    の衝撃吸収構造。
  5. 【請求項5】 前記軸圧壊部材は、互いに軸方向等位置
    に形成された複数の前記ビードを有することを特徴とす
    る請求項4記載の車両の衝撃吸収構造。
  6. 【請求項6】 前記軸圧壊部材は、軸方向に所定の間隔
    をあけて形成された複数の前記ビードを有することを特
    徴とする請求項4又は5記載の車両の衝撃吸収構造。
  7. 【請求項7】 バンパリインフォースメントと、前記バ
    ンパリインフォースメントを車体側に固定する固定部材
    と、を備える車両の衝撃吸収構造であって、前記固定部
    材の、前記バンパリインフォースメントとの連結部位
    が、該バンパリインフォースメントに要求される圧壊性
    能に応じた面積を有することを特徴とする車両の衝撃吸
    収構造。
  8. 【請求項8】 前記固定部材は、前記バンパリインフォ
    ースメントとの連結側に開口する牽引用フック取付孔を
    有することを特徴とする請求項7記載の車両の衝撃吸収
    構造。
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