JP2003127876A - 操舵装置 - Google Patents

操舵装置

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JP2003127876A
JP2003127876A JP2001329886A JP2001329886A JP2003127876A JP 2003127876 A JP2003127876 A JP 2003127876A JP 2001329886 A JP2001329886 A JP 2001329886A JP 2001329886 A JP2001329886 A JP 2001329886A JP 2003127876 A JP2003127876 A JP 2003127876A
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Japan
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rack
vehicle
steering
rear direction
steering device
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JP2001329886A
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English (en)
Inventor
Michito Hirahara
道人 平原
Mitsuhiro Makita
光弘 牧田
Keijiro Iwao
桂二郎 巖
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アッカーマン率を変更する機構に不具合を生
じても、運転者のステアリング操作をナックルアームに
伝達できるようにする。 【解決手段】 ラックハウジング5の下部に、当該ラッ
クハウジング5を車両前後方向に移動するためのアクチ
ュエータを構成するラック移動機構8を配設し、そのラ
ック移動機構8を、ラックハウジング5の両端下部に取
り付けられて内部に螺旋状の雌ねじ部を有する螺旋ギア
9と、その螺旋ギア9の雌ねじ部と噛合する螺旋状の雄
ねじ部を有する2つのシャフト10と、それらのシャフ
ト10を車両前後方向に向けて回転可能に支持する支持
ベアリング11と、各シャフト10の車両前方側の端部
に装着される傘歯車12と、それらの傘歯車12と個別
に噛合する2つの傘歯車13を回転駆動する駆動用モー
タ14とで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走行条件に応じ
てアッカーマン率を変更する操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置としては、例えば特
開平10‐203402号公報に記載されている「車両
のステアリング装置におけるトー角調整装置」が知られ
ている。この従来例には、左右のナックルアームを連結
するステアリングリンクとして、車幅方向に伸縮可能な
油圧シリンダを用い、低速旋回時にアッカーマン率が適
正に近づく方向(具体的には内輪をトーアウト方向)に
左右輪のトー角を調整制御する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例にあっては、ステアリングリンクを油圧シリンダで
伸縮するため、その油圧シリンダに不具合が生じてオイ
ル漏れが発生してしまうと、運転者のステアリング操作
がナックルアームに伝達されないという問題点があっ
た。そこで、本発明は、上記従来の技術の未解決の問題
点に着目してなされたものであって、アッカーマン率を
変更する機構に不具合を生じても、運転者のステアリン
グ操作をナックルアームに伝達できる操舵装置を提供す
ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明である操舵装置は、前輪を操舵
するタイロッドに接続されているラックを備えた操舵装
置において、前記ラックを車両の前後方向に移動するこ
とによりアッカーマン率を変更するラック位置移動手段
を備えたことを特徴とする。また、請求項2に係る発明
は、請求項1に記載の発明である操舵装置において、前
記ラックがキングピン軸よりも車両前方にあり、且つ、
ナックルボールがキングピン軸よりも車幅方向外側にあ
り、前記ラック位置移動手段は、前記ラックの車両前後
方向位置を前記ナックルボールと略同位置に移動してア
ッカーマン率を大きくすると共に、前記ラックの車両前
後方向位置を前記ナックルボールに対し前側に移動して
アッカーマン率を小さくすることを特徴とする。
【0005】一方、請求項3に係る発明は、請求項1に
記載の発明である操舵装置において、前記ラックがキン
グピン軸よりも車両後方にあり、且つ、ナックルボール
の車幅方向位置がキングピン軸と略同位置にあり、前記
ラック位置移動手段は、前記ラックの車両前後方向位置
を前記ナックルボールと略同位置に移動してアッカーマ
ン率を小さくすると共に、前記ラックの車両前後方向位
置を前記ナックルボールに対し後側に移動してアッカー
マン率を大きくする。
【0006】また、請求項4に係る発明は、請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の発明である操舵装置にお
いて、前記ラック位置移動手段は、大転舵時にアッカー
マン率を大きくすると共に、小転舵時に小さくするよう
に前記ラックの車両前後方向位置を移動することを特徴
とする。さらに、請求項5に係る発明は、請求項1乃至
請求項4のいずれかに記載の発明である操舵装置におい
て、前記ラック位置移動手段は、低速走行時にアッカー
マン率を大きくすると共に、高速走行時に小さくするよ
うに前記ラックの車両前後方向位置を移動することを特
徴とする。
【0007】また、請求項6に係る発明は、請求項1乃
至請求項5のいずれかに記載の発明である操舵装置にお
いて、前記ラック位置移動手段は、ラックハウジングに
取り付けられて内部に螺旋状の溝を有する直動部材と、
その直動部材の溝と噛合し車両前後方向に延設された螺
旋シャフトと、その螺旋シャフトを車両前後方向の軸周
りに回転可能に支持する支持部材と、前記螺旋シャフト
を回転駆動するアクチュエータと、を有することを特徴
とする。
【0008】さらに、請求項7に係る発明は、請求項4
に記載の発明である操舵装置において、前記ラック位置
移動手段は、一端が車体側部材へ車幅方向の軸周りに回
転可能に取り付けられ且つ他端がラックハウジングに取
り付けられて、当該ラックハウジングを車両前後方向に
揺動可能に垂下する垂直リンクと、一端が前記ラックよ
りも車両後方で車体側部材へ車両上下方向の軸周りに回
転可能に取り付けられ且つ他端が前記ラックへ車両上下
方向の軸周りに回転可能に取り付けられる水平リンク
と、を有することを特徴とする。
【0009】一方、請求項8に係る発明である操舵装置
は、ステアリングシャフトに取り付けられるピニオン
と、そのピニオンに噛合すると共に、左右輪のタイロッ
ドに個別に接続される2つのハス歯ラックと、それら両
ハス歯ラック間の間隔を転舵角度に応じて変更するラッ
ク間隔変更手段と、を備え、前記ハス歯ラック間の間隔
に応じてラック長が伸縮されるように、前記ハス歯ラッ
クの歯を設定したことを特徴とする。
【0010】また、請求項9に係る発明は、請求項8に
記載の発明である操舵装置において、前記ラック間隔変
更手段は、大転舵時にアッカーマン率が大きくなると共
に、小転舵時に小さくなるように前記ラック長が変更さ
れるよう前記ハス歯ラックの歯を設定することを特徴と
する。
【0011】
【発明の効果】したがって、請求項1に係る発明である
操舵装置にあっては、タイロッドに接続されているラッ
クを車両前後方向に移動して、アッカーマン率を変更す
るようにしたため、アッカーマン率を変更する機構に不
具合を生じても、運転者のステアリング操作をナックル
アームに伝達できる。また、請求項2に係る発明である
操舵装置にあっては、前記ラックの車両前後方向位置を
前側に移動してアッカーマン率が小さい時に、車両直進
状態で前記ナックルボールが車幅方向内側に引っ張ら
れ、キングピン軸を中心として前輪の前部が車幅方向内
側に回転し、トーインの度合いが大きくなって直進性が
向上し、高速走行時に都合が良い。
【0012】一方、請求項3に係る発明である操舵装置
にあっては、前記ラックの車両前後方向位置を前側であ
る前記ナックルボールと略同位置に移動してアッカーマ
ン率が小い時に、車両直進状態で前記ナックルボールが
車幅方向外側に押し出され、キングピン軸を中心として
前輪の前部が車幅方向内側に回転し、トーインの度合い
が大きくなって直進性が向上し、高速走行時等に都合が
良い。また、請求項4に係る発明である操舵装置にあっ
ては、大転舵時にアッカーマン率を大きくすると共に、
小転舵時に小さくするようにしたため、大転舵時におい
てはタイヤの滑りが小さくなり、当該タイヤから発生さ
れるスリップ音が抑制されると共に、ハンドルの戻りが
良好になり、主に小転舵しか行わない高速走行時におい
ては車両コントロール性と操舵感とが向上する。
【0013】さらに、請求項5に係る発明である操舵装
置にあっては、低速走行時にアッカーマン率を大きくす
ると共に、高速走行時に小さくするようにしたため、低
速走行時が多い大転舵時においてはタイヤの滑りが小さ
くなり、当該タイヤから発生されるスリップ音が抑制さ
れると共に、ハンドルの戻りが良好になり、高速走行時
においては車両コントロール性と操舵感とが向上する。
また、請求項6に係る発明である操舵装置にあっては、
螺旋シャフトをアクチュエータで回転駆動して、その螺
旋シャフトと噛合する直動部材に取り付けられているラ
ックハウジングを車両前後方向に移動するため、前記ラ
ックハウジング等に外力が加わったとしても、その外力
で当該ラックハウジングが移動してしまうことはなく、
アッカーマン率を確実に変更することができる。
【0014】さらに、請求項7に係る発明である操舵装
置にあっては、運転者のステアリング操作により、前記
ラックが車幅方向に移動すると、当該ラックに取り付け
られている水平リンクの端部が横方向に引っ張られ、そ
の反力として前記端部が前記ラックを車両後方に引っ張
って、垂直リンクで垂下されているラックハウジングを
後方に移動させ、アッカーマン率が大転舵時に大きくな
ると共に、小転舵時に小さくなるので、アクチュエータ
等を用いずに、請求項4に記載の発明を実施することが
できる。
【0015】一方、請求項8に係る発明である操舵装置
にあっては、2つのハス歯ラックがステアリングシャフ
トに取り付けられるピニオンと噛合するため、ピニオン
の歯に沿ってハス歯ラックを滑らせて、2つのハス歯ラ
ック間の間隔を変更し、左右輪のタイロッド間の長さを
変更することができ、転舵角に応じてアッカーマン率を
変更することができる。このように、2つのハス歯ラッ
ク間の間隔を変更して、アッカーマン率を変更するよう
にしたため、アッカーマン率を変更する機構に不具合を
生じても、運転者のステアリング操作をナックルアーム
に伝達できる。
【0016】また、請求項9に係る発明である操舵装置
にあっては、前記ハス歯ラック間の間隔を変更してラッ
ク長を伸縮し、大転舵時にアッカーマン率を大きくする
と共に、小転舵時に小さくするようにしたため、請求項
4に記載の発明と同様に、大転舵時においてはタイヤの
滑りが小さくなり、当該タイヤから発生されるスリップ
音が抑制されると共に、ハンドルの戻りが良好になり、
主に小転舵しか行わない高速走行時においては車両コン
トロール性と操舵感とが向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る操舵装置を図
面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形
態を示す概略構成図であり、1FL,1FRは前輪、1
RL及び1RRは後輪を示し、前輪1FL,1FRには
一般的なラックアンドピニオン式の操舵機構が配設され
ている。この操舵機構は、前輪1FL,1FRのタイロ
ッド2に接続されるラック3と、これに噛合するピニオ
ン4と、これらを囲むラックハウジング5と、前記ピニ
オン4をステアリングホイール6に与えられる操舵トル
クで回転させるステアリングシャフト7とを備えてい
る。
【0018】また、ラックハウジング5の下部には、当
該ラックハウジング5を車両前後方向に移動するための
アクチュエータを構成するラック移動機構8が配設され
ている。このラック移動機構8は、図2に示すように、
ラックハウジング5の両端下部に取り付けられて内部に
螺旋状の雌ねじ部を有する螺旋ギア9と、その螺旋ギア
9の雌ねじ部と噛合する螺旋状の雄ねじ部を有する2つ
のシャフト10と、それらのシャフト10を車両前後方
向の軸周りに回転可能に支持する支持ベアリング11
と、各シャフト10の車両後方側の端部に装着される傘
歯車12と、それらの傘歯車12と個別に噛合する2つ
の傘歯車13を回転駆動する駆動用モータ14とから構
成され、駆動用モータ14が正転して傘歯車13を回転
駆動すると、傘歯車12を介してシャフト10が正転
し、ラックハウジング5が車両前方に移動する。また、
駆動用モータ14が逆転して傘歯車13を回転駆動する
と、傘歯車12を介してシャフト10が逆転し、ラック
ハウジング5が車両後方に移動する。なお、ステアリン
グシャフト7は、図3に示すように、先端部にセレーシ
ョンによる伸縮機構15が設けられており、ラックハウ
ジング5が車両前後方向に移動するのに応じて軸方向に
伸縮する。
【0019】また、ラック移動機構8のシャフト10の
両端付近にはラックハウジング5を検出するタッチセン
サ16a、16bが取り付けられており、それらのタッ
チセンサ16a、16bは、図1に示すように、駆動用
モータ14に電源を供給するインターフェース回路17
に検出結果を出力する。なお、シャフト10前端のタッ
チセンサ16aは、当該タッチセンサ16aにラックハ
ウジング5が接触したときに、ラック3の車両前後方向
位置がナックルボール18と同位置で、且つ、キングピ
ン軸19よりも前側になるように配されている。
【0020】さらに、車両には種々のセンサ類が取り付
けられている。図中、20は操舵角センサであって、ス
テアリングシャフト7の回転角から操舵角δを検出して
制御用コントローラ21に出力する。また、22は車速
センサであって、図示しないプロペラシャフトから回転
速度を検出すると共に車速Vを算出し、制御用コントロ
ーラ21に出力する。制御用コントローラ21は、図示
しないマイクロコンピュータ等の離散化されたディジタ
ルシステムで構成され、車速センサ22で検出された車
速Vに基づいてラック移動指令処理を実行し、駆動用モ
ータ14を正転又は逆転する指令をインターフェース回
路17に出力する。
【0021】制御用コントローラ21で実行されるラッ
ク移動指令処理は、イグニッションキーがON状態に操
作されたときに実行される処理であって、具体的には、
図4のフローチャートに示すように、まず、そのステッ
プS100で、車速センサ22から車速Vを読み込み、
ステップS101に移行する。前記ステップS101で
は、前記ステップS100で読み込んだ車速Vが所定の
閥値Vc(例えば、60km/h)より大きいか否か判定
し、大きいときには(Yes)ステップS102に移行
し、そうでないときには(No)ステップS103に移
行する。
【0022】前記ステップS102では、駆動用モータ
14を正転する指令をインターフェース回路17に出力
してから、ステップS104に移行する。一方、前記ス
テップS103では、駆動用モータ14を逆転する指令
をインターフェース回路17に出力してから、前記ステ
ップS104に移行する。前記ステップS104では、
所定の終了条件(例えばイグニッションキーがOFF状
態)を満たすかどうか判定し、終了条件を満たすときに
は(Yes)このラック移動指令処理を終了するが、そ
うでないときには(No)再び前記ステップS100に
移行する。
【0023】また、インターフェース回路17は、図5
に示すように、制御用コントローラ21から入力される
指令に基づいて、駆動用モータ14に供給する電流の正
負を切り替える回転方向切替装置23と、シャフト10
前端のタッチセンサ16aにラックハウジング5が接触
しているときに駆動用モータ14を正転させる電流を遮
断するスイッチ24aと、シャフト10後端のタッチセ
ンサ16bに接触しているときに駆動用モータ14を逆
転させる電流を遮断するスイッチ24bと、から構成さ
れる。スイッチ24aと24bは、一方が切れている時
は他方が導通するように構成されている。
【0024】次に、本実施の形態の動作を具体的な状況
に基づいて詳細に説明する。まず、駐車場から車両を発
進させるために、運転者が停止状態にある車両のイグニ
ッションキーをON状態にしてエンジンを始動させたと
する。すると、制御用コントローラ21でラック移動指
令処理が実行されて、図4のフローチャートに示すよう
に、まず、そのステップS100で、車速センサ22か
ら車速Vが読み込まれ、また、車両が停止状態にあるの
でステップS101の判定が「No」となり、ステップ
S103で、インターフェース回路17に駆動用モータ
14を逆転する指示が出力され、また、イグニッション
キーがON状態であるのでステップS104の判定が
「No」となり、再び前記ステップS100から上記フ
ローが繰り返される。
【0025】また、インターフェース回路17に制御用
コントローラ21から指令が入力されると、回転方向切
替装置23で駆動用モータ14に供給する電流の正負が
切り替えられて、ラック移動機構8の駆動用モータ14
が逆転され、傘歯車13が回転駆動されて、傘歯車12
を介してシャフト10が逆転され、ラックハウジング5
が車両後方に移動される。そして、シャフト10の後端
のタッチセンサ16bにラックハウジング5が接触する
と、スイッチ24bで駆動用モータ14を逆転させる電
流が遮断されて、ラックハウジング5の移動が停止され
る。
【0026】そして、ラック3の車両前後方向位置が後
側に移動すると、図6(a)、7(a)、8(a)に示
すように、タイロッド2とナックルアーム半径25との
なす角度は、旋回外輪側で角度θ2が大きくなるよりも
速く、旋回内輪側で角度θ1が小さくなり、旋回内輪の
転舵角が旋回外輪の転舵角よりも大きくなってアッカー
マン率が大きくなるので、低速走行時が多い大転舵時の
タイヤの滑りが小さくなり、当該タイヤから発生される
スリップ音が抑制されると共に、ハンドルの戻りが良好
になる。
【0027】次いで、駐車場から車両を発進させたの
ち、運転者が車両を加速させて高速走行を始めたとす
る。すると、制御用コントローラ21でラック移動指令
処理が実行されて、ステップS100を経て、ステップ
S101の判定が「Yes」となり、ステップS102
で、インターフェース回路17に駆動用モータ14を正
転する指令が出力され、また、ステップS104の判定
が「No」となり、再び前記ステップS100から上記
フローが繰り返される。
【0028】また、インターフェース回路17に制御用
コントローラ21から指令が入力されると、回転方向切
替装置23で駆動用モータ14に供給する電流の正負が
切り替えられて、ラック移動機構8の駆動用モータ14
が正転され、傘歯車13が回転駆動されて、傘歯車12
を介してシャフト10が正転され、ラックハウジング5
が車両前方に移動される。そして、シャフト10の前端
のタッチセンサ16aにラックハウジング5が接触する
と、スイッチ24bで駆動用モータ14を正転させる電
流が遮断されて、ラックハウジング5の移動が停止され
る。
【0029】そして、ラック3の車両前後方向位置が前
側に移動すると、図6(b)、7(b)、8(b)に示
すように、タイロッド2とナックルアーム半径25との
なす角度は、旋回内輪側で角度θ1が小さくなる速さ
と、旋回外輪側で角度θ2が大きくなる速さとがほぼ等
しくなり、旋回内輪の転舵角と旋回外輪の転舵角がほぼ
等しくなってアッカーマン率が小さくなるので、高速走
行時の車両コントロール性と操舵感とが向上する。
【0030】このように、本実施形態にあっては、タイ
ロッド2に接続されているラック3を車両前後方向に移
動して、アッカーマン率を変更するようにしたため、ア
ッカーマン率を変更する機構に不具合を生じても、運転
者のステアリング操作をナックルアームに伝達できる。
なお、本実施形態では、ラックハウジング5を車両前後
方向に移動させる直動部材として螺旋ギア9を用いた例
を示したが、直動部材は螺旋ギア9に限定されるもので
はなく、例えば直動ボールベアリング等の螺旋状の溝を
持つものであればよく、そのようにすれば、外力によっ
てラックハウジング5が動くのを防ぎ、確実にラックハ
ウジング5を所望の位置に移動することができる。
【0031】また、本実施の形態では、ラック3の車両
前後方向位置をキングピン軸19よりも前側に配する例
を示したが、図9に示すように、キングピン軸19より
も後側に配するようにしてもよい。次に、本発明の操舵
装置の第2の実施形態について説明する。この実施形態
は、操舵角δに基づいてラックハウジング5を移動する
点が第1の実施形態と異なっている。
【0032】つまり、第2の実施形態では、制御用コン
トローラ21で実行される演算処理のうち、図10に示
すように、前述した第1の実施形態の図4の処理のステ
ップS100及びS101に代えて、操舵角センサ20
から操舵角δを読み込むステップS200と、前記ステ
ップS200で読み込んだ操舵角δが所定の閾値δc
り小さいときには(Yes)ステップS102に移行
し、そうでないときには(No)ステップS103に移
行するステップS201と、が設けられていることを除
いては第1の実施形態と同様の処理を行う。なお、図4
に対応する処理には同一符号を付し、その詳細説明は省
略する。
【0033】このように、本実施形態にあっては、大転
舵時にアッカーマン率を大きくすると共に、小転舵時に
小さくするようにしたため、大転舵時においてはタイヤ
の滑りが小さくなり、当該タイヤから発生されるスリッ
プ音が抑制されると共に、ハンドルの戻りが良好にな
り、主に小転舵しか行わない高速走行時においては車両
コントロール性と操舵感とが向上する。次に、本発明の
操舵装置の第3の実施形態について説明する。
【0034】この実施形態は、ラック3がキングピン軸
19よりも車両前方にあり、且つ、ナックルボール18
の車幅方向位置がキングピン軸19よりも車幅方向外側
にあり、ラック移動機構8が、ラック3をナックルボー
ル18よりも前側で移動する点が第1の実施形態と異な
っている。つまり、第3の実施形態では、図11に示す
ように、前述した第1の実施形態の図6よりもラック移
動機構8の車両前後方向位置が前側に配されて、シャフ
ト10後端のタッチセンサ16bにラックハウジング5
が接触したときに、ラック3の車両前後方向位置がナッ
クルボール18と同位置で、且つ、キングピン軸19よ
りも前側になることを除いては第1の実施形態と同様の
構成である。なお、図6に対応する部材には同一符号を
付し、その詳細説明は省略する。
【0035】このように、本実施形態にあっては、ラッ
ク3がキングピン軸19よりも車両前方にあり、且つ、
ナックルボール18がキングピン軸19よりも車幅方向
外側にあるため、高速走行時に、図11(b)のように
ラック3の車両前後方向位置が前側に移動してアッカー
マン率を小さくすると、車両直進状態ではナックルボー
ル18が車幅方向内側に引っ張られ、キングピン軸19
を中心として前輪の前部が車幅方向内側に回転し、図1
1(a)の低速走行時に比べて、トーインの度合いを大
きくすることができ、高速走行時のみトーインにして直
進性を向上できる。
【0036】なお、本実施の形態では、ラック3の車両
前後方向位置をキングピン軸19よりも前側に配する例
を示したが、図12に示すように、キングピン軸19よ
りも車両後方に配するようにしてもよく、そのようにす
るときは、ナックルボール18の車幅方向位置をキング
ピン軸と同じ位置に配し、ラック3の車両前後方向位置
をナックルボールと同位置に移動した時にアッカーマン
率を小さくすると共に、ラック3の車両前後方向位置を
後側に移動した時にアッカーマン率を大きくするように
すればよい。
【0037】次に、本発明の操舵装置の第4の実施形態
について説明する。この実施形態は、操舵角δと車速V
とに基づいてラック3を移動する点が第1の実施形態と
異なっている。つまり、第4の実施形態では、制御用コ
ントローラ21で実行される演算処理のうち、図13に
示すように、前述した第1の実施形態の図4の処理のス
テップS100に替えて、車速センサ22から車速Vを
読み込むと共に、操舵角センサ20から操舵角δを読み
込むステップS300が設けられると共に、ステップS
101とステップS103との間に、前記ステップS3
00で読み込んだ操舵角δが所定の閾値δcより小さい
ときに(Yes)ステップS102に移行し、そうでな
いときには(No)前記ステップS103に移行するス
テップS301が設けられていることを除いては第1の
実施形態と同様の処理を行う。なお、図4に対応する処
理には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
【0038】このように、本実施形態では、車速Vが閾
値Vcより大きいときだけでなく、操舵角δが閾値δc
り小さいときにも、ラック3の車両前後方向位置を前側
の所定位置に移動させるようにしたため、曲率半径の大
きい道路や直線路等で車両を加速させたとしても、加速
中にラック3の車両前後方向位置が動いてしまうことは
なく、走行速度だけの変化によって車両の直進性や操舵
感が変化してしまうことを抑制することができる。
【0039】次に、本発明の操舵装置の第5の実施形態
について説明する。この実施形態は、アクチュエータ等
を用いずにラック3を車両前後方向に移動する点が第1
の実施形態と異なっている。つまり、第5の実施形態で
は、図14に示すように、前述した第1の実施形態の図
2のラック移動機構8に代えて、ラックハウジング5を
垂直リンク26で車両前後方向に揺動可能に垂下すると
共に、ラック3を水平リンク27で車幅方向に揺動可能
に支持する点を除いて第1の実施形態と同様の構成であ
る。つまり、垂直リンク26の一端を車体サイドメンバ
28に車幅方向の軸周りに回転可能に取り付け、その他
端をラックハウジング5に車幅方向の軸周りに回転可能
に取り付ける。また、水平リンク27の一端をラック3
よりも車両後方にあるサスペンションメンバ29に車両
上下方向の軸周りに回転可能に取り付け、その他端をラ
ック3に車両上下方向の軸周りに回転可能に取り付け
る。なお、図2に対応する構成には同一符号を付し、そ
の詳細説明は省略する。
【0040】このように、本実施形態にあっては、図1
5に示すように、運転者のステアリング操作により、ラ
ック3が車幅方向に移動すると、当該ラック3に取り付
けられている水平リンク27の端部が横方向に引っ張ら
れ、その反力として前記端部がラック3を車両後方に引
っ張って、垂直リンク26で垂下されているラックハウ
ジング5を後方に移動させる。このため、操舵角(量)
が大きいほど、ラックハウジング5の後方への移動量が
大きくなってアッカーマン率が大きくなるので、アッカ
ーマン率が大転舵時に大きくなると共に、小転舵時に小
さくなるので、大転舵時においてはタイヤの滑りが小さ
くなり、当該タイヤから発生されるスリップ音が抑制さ
れると共に、ハンドルの戻りが良好になり、主に小転舵
しか行わない高速走行時においては車両コントロール性
と操舵感とが向上する。
【0041】次に、本発明の操舵装置の第6の実施形態
について説明する。この実施形態は、ラック長を調整し
てアッカーマン率を変更する点が第1の実施形態と異な
っている。つまり、第6の実施形態では、図16に示す
ように、前述した第1の実施形態の図1の操舵機構に代
えて、タイロッド2を揺動可能に支持するタイロッド支
持部材30と、そのタイロッド支持部材30と直交する
方向に形成されたL字状の端部を有し、当該タイロッド
支持部材30の両端部に個別に接続される2つのハス歯
ラック31a、31bと、これらに噛合するピニオン4
と、これらを囲むラックハウジング32と、を備えてい
る。なお、タイロッド支持部材30は、図17に示すよ
うに、中央にセレーションによる伸縮機構33が設けら
れると共に、両端部にハス歯ラック31a、31bのL
字状の端部を挟む一対のガイドローラ34が取り付けら
れて、ハス歯ラック31a、31bと一体に車幅方向に
動くようになっている。
【0042】また、ラックハウジング32は、キングピ
ン軸19よりも前側に配されており、その内部には、両
ハス歯ラック31a、31b間の間隔を変更するための
ラック間隔変更機構が設けられている。このラック間隔
変更機構は、図18に示すように、各ハス歯ラック31
a、31bの背面の両端に設けられた突起35と、その
突起35を収容して案内する案内溝36を四隅に有する
ラックハウジング32の内面と、で構成される。各案内
溝36は、中央部が狭い対向する波形の溝であって、図
19に示すように、操舵角δが小さくて、ラック3の車
幅方向の動きが小さいときに、両ハス歯ラック31a、
31b間の間隔であるラック間隔xが小さくなるように
突起35を案内し、且つ、操舵角δが大きくて、ラック
3の車幅方向の動きが大きいときに、ラック間隔xが大
きくなるように突起35を案内する。また、図20に示
すように、各ハス歯ラック31a、31bには、ラック
ハウジング32に取り付けたときに当該ラックハウジン
グ32の外側から内側に向かうにつれてL字状の端部か
ら離れる方向に傾くハス歯が形成されており、そのハス
歯がピニオン4と噛合しているため、ラック間隔xが大
きくなると、各ハス歯ラック31a、31bはピニオン
4の歯に沿ってハス歯の角度方向にスライドし、互いに
車幅方向外側に移動して、図21に示すように、タイロ
ッド支持部材30の長さであるラック長Lが大きくな
る。
【0043】このように、本実施形態にあっては、図2
2(b)、23に示すように、操舵角δを小さくすると
ラック長Lが小さくなり、旋回内輪側でタイロッド2と
ナックルアーム半径25とのなす角度θ1が小さくなる
速さと、旋回外輪で前記角度θ2が大きくなる速さとが
ほぼ等しくなり、旋回内輪の転舵角と旋回外輪の転舵角
がほぼ等しくなり、アッカーマン率が小さくなるため、
主に小転舵しか行わない高速走行時においては車両コン
トロール性と操舵感とが向上する。また、図22
(a)、23に示すように、操舵角δを大きくするとラ
ック長Lが大きくなり、タイロッド2とナックルアーム
半径25とのなす角度は、旋回外輪側で角度θ 2が大き
くなるよりも速く、旋回内輪側で角度θ1が小さくな
り、旋回内輪の転舵角が旋回外輪の転舵角よりも大きく
なって、アッカーマン率が大きくなるため、。大転舵時
においてはタイヤの滑りが小さくなり、当該タイヤから
発生されるスリップ音が抑制されると共に、ハンドルの
戻りが良好になる。
【0044】このように、本実施形態にあっては、2つ
のハス歯ラック31a、31b間の間隔を変更して、ア
ッカーマン率を変更するようにしたため、アッカーマン
率を変更する機構に不具合を生じても、運転者のステア
リング操作をナックルアームに伝達できる。なお、本実
施形態では、ハス歯ラック31a、31bとして、ラッ
クハウジング32に取り付けたときに当該ラックハウジ
ング32の外側から内側に向かうにつれてL字状の端部
から離れる方向に傾くハス歯を有するものを用いた例を
示したが、逆の傾きを持つものを用いてもよく、そのと
きは、案内溝36として中央部が広い対向する波形に形
成された溝を用いればよい。
【0045】また、本実施の形態では、ラック3の車両
前後方向位置をキングピン軸19よりも前側に配する例
を示したが、キングピン軸19よりも後側に配するよう
にしてもよく、そのときも、案内溝36として中央部が
広い対向する波形に形成された溝を用いればよい。さら
に、本実施例はピニオン4の回転によってラック間隔x
を変更する例を示したが、ラック間隔xを変更する手段
を限定するものではなく、操舵角センサ20で検出した
操舵角δに基づいて動作するアクチュエータを用いても
よい。また、アクチュエータを用いるときには操舵角δ
に代えて、車速センサ22に基づいてラック間隔xを変
更するようにしてもよく、そのようにすれば、低速走行
時に多い大転舵時においてはタイヤの滑りが小さくな
り、当該タイヤから発生されるスリップ音が抑制される
と共に、ハンドルの戻りが良好になり、高速走行時にお
いては車両コントロール性と操舵感とが向上する。
【0046】なお、上記実施の形態においては、ラック
位置移動手段はラック移動機構8に対応し、直動部材は
螺旋ギア9に対応し、螺旋シャフトはシャフト10に対
応し、支持部材は支持ベアリング11に対応し、アクチ
ュエータは駆動用モータ14に対応し、ラック間隔変更
手段は突起35及び案内溝36に対応する。また、上記
実施の形態は本発明の操舵装置の一例を示したものであ
り、装置の構成等を限定するものではない。
【0047】例えば、制御用コントローラ21をマイク
ロコンピュータ等の離散化されたディジタルシステムで
構成した場合について説明したが、これに限定されるも
のではなく、関数発生器、比較器、演算器等の電子回路
を組み合わせて構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操舵装置の第1の実施形態を示す概略
構成図である。
【図2】図1のラック移動機構を拡大して示す要部拡大
図である。
【図3】図1のステアリングシャフトを拡大して示す要
部拡大図であって、(a)は側面図であり、(b)は
(a)のA−A線断面図である。
【図4】図1の制御用コントローラで実行されるラック
移動指令処理を示すフローチャートである
【図5】図1のインターフェース回路の内部構成を示す
回路図である。
【図6】図1の操舵機構を拡大して示す要部拡大図であ
って、(a)はラックを後側に移動したときの図であ
り、(b)はラックを前側に移動したときの図である。
【図7】ラックストロークと転舵角との関係を表すグラ
フであって、(a)はラックをアッカーマン率が増える
側に移動したときのグラフであり、(b)はラックをア
ッカーマン率が減る側に移動したときのグラフである。
【図8】各車輪の軸線の延長線を示す図であって、
(a)はアッカーマン率が100%のときの平面図であ
り、(b)はアッカーマン率が0%のときの平面図であ
る。
【図9】第1の実施形態の操舵機構の変形例を拡大して
示す要部拡大図であって、(a)はラックを後側に移動
したときの図であり、(b)はラックを前側に移動した
ときの図である。
【図10】本発明の第2の実施形態を示す図であって、
制御用コントローラで実行されるラック移動指令処理を
示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施形態の操舵機構を拡大し
て示す要部拡大図であって、(a)はラックを後側に移
動したときの図であり、(b)はラックを前側に移動し
たときの図である
【図12】第3の実施形態の操舵機構の変形例を拡大し
て示す要部拡大図であって、(a)はラックを後側に移
動したときの図であり、(b)はラックを前側に移動し
たときの図である
【図13】本発明の第4の実施形態を示す図であって、
制御用コントローラで実行されるラック移動指令処理を
示すフローチャートである。
【図14】本発明の操舵装置の第5の実施形態を示す概
略構成図である。
【図15】図14のラック移動機構を拡大して示す要部
拡大図である。
【図16】本発明の操舵装置の第6の実施形態を示す概
略構成図である。
【図17】図16のタイロッド支持部材を示す図であっ
て、(a)は側面図であり、(b)は(a)のA−A線
断面図である。
【図18】図16のラック移動機構を拡大して示す要部
拡大図である。
【図19】操舵角とラック間隔との関係を表すグラフで
ある。
【図20】ハス歯ラックとピニオンとの配置を示す平面
図である。
【図21】ラック間隔とラック長との関係を示すグラフ
である。
【図22】図16の操舵機構を拡大して示す要部拡大図
であって、(a)は操舵角を大きくしたときの図であ
り、(b)は操舵角を小さくしたときの図である。
【図23】操舵角とアッカーマン率との関係を表すグラ
フである。
【符号の説明】
1FL,1FRは前輪 2はタイロッド 3はラック 4はピニオン 5はラックハウジング 7はステアリングシャフト 8はラック移動機構 9は螺旋ギア 10はシャフト 11は支持ベアリング 14は駆動用モータ 18はナックルボール 19はキングピン軸 20は操舵角センサ 21は制御用コントローラ 22は車速センサ 25はナックルアーム半径 26は垂直リンク 27は水平リンク 31a、31bはハス歯ラック 32はラックハウジング 35は突起 36は案内溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 巖 桂二郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪を操舵するタイロッドに接続されて
    いるラックを備えた操舵装置において、前記ラックを車
    両の前後方向に移動することによりアッカーマン率を変
    更するラック位置移動手段を備えたことを特徴とする操
    舵装置。
  2. 【請求項2】 前記ラックがキングピン軸よりも車両前
    方にあり、且つ、ナックルボールがキングピン軸よりも
    車幅方向外側にあり、前記ラック位置移動手段は、前記
    ラックの車両前後方向位置を前記ナックルボールと略同
    位置に移動してアッカーマン率を大きくすると共に、前
    記ラックの車両前後方向位置を前記ナックルボールに対
    し前側に移動してアッカーマン率を小さくすることを特
    徴とする請求項1に記載の操舵装置。
  3. 【請求項3】 前記ラックがキングピン軸よりも車両後
    方にあり、且つ、ナックルボールの車幅方向位置がキン
    グピン軸と略同位置にあり、前記ラック位置移動手段
    は、前記ラックの車両前後方向位置を前記ナックルボー
    ルと略同位置に移動してアッカーマン率を小さくすると
    共に、前記ラックの車両前後方向位置を前記ナックルボ
    ールに対し後側に移動してアッカーマン率を大きくする
    ことを特徴とする請求項1に記載の操舵装置。
  4. 【請求項4】 前記ラック位置移動手段は、大転舵時に
    アッカーマン率を大きくすると共に、小転舵時に小さく
    するように前記ラックの車両前後方向位置を移動するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の操舵装置。
  5. 【請求項5】 前記ラック位置移動手段は、低速走行時
    にアッカーマン率を大きくすると共に、高速走行時に小
    さくするように前記ラックの車両前後方向位置を移動す
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
    記載の操舵装置。
  6. 【請求項6】 前記ラック位置移動手段は、ラックハウ
    ジングに取り付けられて内部に螺旋状の溝を有する直動
    部材と、その直動部材の溝と噛合し、車両前後方向に延
    設された螺旋シャフトと、その螺旋シャフトを車両前後
    方向の軸周りに回転可能に支持する支持部材と、前記螺
    旋シャフトを回転駆動するアクチュエータと、を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記
    載の操舵装置。
  7. 【請求項7】 前記ラック位置移動手段は、一端が車体
    側部材へ車幅方向の軸周りに回転可能に取り付けられ且
    つ他端がラックハウジングに取り付けられて、当該ラッ
    クハウジングを車両前後方向に揺動可能に垂下する垂直
    リンクと、一端が前記ラックよりも車両後方で車体側部
    材へ車両上下方向の軸周りに回転可能に取り付けられ且
    つ他端が前記ラックへ車両上下方向の軸周りに回転可能
    に取り付けられる水平リンクと、を有することを特徴と
    する請求項4に記載の操舵装置。
  8. 【請求項8】 ステアリングシャフトに取り付けられる
    ピニオンと、そのピニオンに噛合すると共に、左右輪の
    タイロッドに個別に接続される2つのハス歯ラックと、
    それら両ハス歯ラック間の間隔を転舵角度に応じて変更
    するラック間隔変更手段と、を備え、前記ハス歯ラック
    間の間隔に応じてラック長が伸縮されるように、前記ハ
    ス歯ラックの歯を設定したことを特徴とする操舵装置。
  9. 【請求項9】 前記ラック間隔変更手段は、大転舵時に
    アッカーマン率が大きくなると共に、小転舵時に小さく
    なるように前記ラック長が変更されるよう前記ハス歯ラ
    ックの歯を設定することを特徴とする請求8に記載の操
    舵装置。
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