JP2003127583A - 液容器 - Google Patents

液容器

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JP2003127583A
JP2003127583A JP2002190612A JP2002190612A JP2003127583A JP 2003127583 A JP2003127583 A JP 2003127583A JP 2002190612 A JP2002190612 A JP 2002190612A JP 2002190612 A JP2002190612 A JP 2002190612A JP 2003127583 A JP2003127583 A JP 2003127583A
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floating body
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JP2002190612A
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Atsushi Tamai
淳 玉井
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Pentel Co Ltd
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Pentel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内溶液の収容された容器を運搬する時の振動
や、落下等の衝撃など、荷重が付与されたときに、内容
液の逆流防止機能を維持できなくなることによって発生
する、液洩れなどの問題を極力抑制する。 【解決手段】 逆流防止体の濡れ高さに応じて逆流防止
体が充填される、液容器の最大外接円の内径または、液
容器内壁と浮体外壁との隙間の幅と浮体の先端部と液界
面との間である逆流防止体層の長さを規定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールペンやマー
カーなどの筆記具や、アイライナー、リップカラーなど
の液状化粧料や液状糊、修正液などを収容する塗布具、
インキジェットプリンタのインキカートリッジなどに使
用され、容器内に自由状態で収容する内容液の界面に接
触して逆流防止体を配置してなる液容器、又は容器内に
自由状態で収容する内容液の界面に接触した逆流防止体
と、この逆流防止体に少なくとも一部浸漬した浮体とを
配置してなる液容器に関する。
【0002】
【従来の技術】内容液としてインキを収容するインキ容
器として、インキ筒内に自由状態でインキを収容し、こ
のインキの界面に高粘度流体を配置して、インキの逆流
防止をなすボールペンが知られている。また、合成樹脂
製の棒状物のような浮体を高粘度流体の層中に浸漬させ
たものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】内溶液の収容された容
器を運搬する時の振動や、落下等の衝撃など、荷重が付
与されたとき、上述の高粘度流体は、内容液の逆流防止
機能を維持できなくなり、液洩れなどが発生することが
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、容器内
に自由状態で収容する内容液の界面に接触して逆流防止
体を配置してなる液容器において、前記液容器の内容液
が収容される部分の最大外接円の直径が、前記逆流防止
体の前記液容器の内壁を形成する材質に対する濡れ高さ
より大きく、且つ前記濡れ高さの2倍以下である液容
器、又は、容器内に自由状態で収容する内容液の界面に
接触した逆流防止体と、この逆流防止体に少なくとも一
部浸漬した浮体とを配置してなる液容器において、前記
液容器内壁と浮体外壁との隙間の幅が、前記逆流防止体
の前記液容器の内壁を形成する材質に対する濡れ高さ及
び前記逆流防止体の前記浮体の外壁を形成する材質に対
する濡れ高さよりも大きく、且つ前記逆流防止体の前記
液容器の内壁を形成する材質に対する濡れ高さと前記逆
流防止体の前記浮体の外壁を形成する材質に対する濡れ
高さとの和以下であると共に、前記浮体の先端部と前記
液界面との間である逆流防止体層の長さが前記逆流防止
体の前記浮体の先端部外壁を形成する材質に対する濡れ
高さ以下である液容器を要旨とする。
【0005】液容器としては、内孔の断面形状が円形、
又は略多角形状の筒状体や、箱状体など適宜形状であっ
て良い。筆記具のインキ筒などの内溶液の量や色等を表
示する機能を持たせる場合には、透明性を有する材質に
て形成されることが好ましく、内容液の透過性や成形の
容易性を考慮すると、ポリプロピレン樹脂の射出若しく
は押出し成形品が好適に使用できるものである。また、
内壁に対する内容液の付着を抑制するために、シリコン
グリス等を内壁に塗布した表面処理を施したものであっ
ても良い。
【0006】また、逆流防止体が液容器の内壁、浮体の
外壁に対する濡れ高さを得るためには、各壁面に濡れる
必要があり、また、逆流防止体の壁面からの振動等の衝
撃による離脱を考慮すると、逆流防止体の材質に対する
接触角θは90゜以下でなければならない。濡れが限り
なく0゜に近づくと、逆流防止体の壁面からの離脱はな
くなるが、濡れ高さが0に程近くなるため、液容器の最
大外接円の直径又は、液容器の内壁と浮体の外壁との隙
間の幅を0に程近い寸法になさねばならなくなり、前者
の場合は、液容器内の内容液の確保が困難となり、ま
た、後者では、成形上のバラツキにより液容器の内径に
対し、浮体の外径が同じ又は、大きくなる場合が生じ、
浮体の移動性能が損なわれ、液容器本来のインキ吐出と
いう目的が達成できなくなってしまう。よって、逆流防
止体の材質に対する接触角θは1゜より大きくなければ
ならない。さらに、液容器に配置される逆流防止体の多
くは、液容器の内壁との濡れによって壁面に対する移動
抵抗が生じ、内容液の逆流防止機能と内容液の水頭圧に
対して負圧を確保しているが、一方、浮体は、インキ吐
出に応じて、液容器の内壁と浮体の外壁の隙間において
逆流防止体を剪断して移動しなければならないので、逆
流防止体の浮体の外壁に対する接触角θoは、液容器の
内壁に対する接触角θi以下であることが望ましく、そ
の関係は、θo≦θiと表すことができる。例えば、浮
体を射出成形し、液容器を射出成形に比べて内壁面に比
較的凹凸ができる押出成形することにより、凹凸面の多
い液容器の内壁面に対する接触角を、比較的平滑面の浮
体の外壁に対する接触角よりも大きくすると、逆流防止
体による内容液の逆流防止機能及び負圧を確保しつつ、
インキ吐出が好ましいものとすることができる。
【0007】内容液の界面位置に配置される逆流防止体
は、インキ等の内容液の消費に伴う液界面の移動に追従
して移動するものであり、内溶液の吐出量、液容器の大
きさにより、その粘度の最適値は適宜設定できるが、1
0000mP・s〜1000000mP・sの高粘度の
流体が、その界面追従性、充填の容易性や液界面の安定
性の観点より好ましく使用できる。一例を挙げると、低
分子量の炭化水素系合成油であるポリブテン、α−オレ
フィン、ポリα−オレフィンや、この他シリコンオイ
ル、ワセリン等の一種若しくは二種以上の混合物や、こ
れらを微粒子シリカやデキストリン脂肪酸エステルなど
ゲル化剤にてゲル化した高粘度ゲル状体などが例示でき
る。尚、逆流防止体は、このような混合物でなくてもあ
る程度高粘度の単体であってもよい。さらに、高温環境
下及び長期放置などを考慮するならば、水系インキなど
の内容物の蒸発を防止するために、逆流防止体の基材の
分子間距離が、3.4Åである水分子の大きさ未満であ
ることが望ましく、前述した、例示したものの中では、
特に低分子量の炭化水素系合成油であるポリブテン、α
−オレフィン、ポリα−オレフィンが好適である。
【0008】この逆流防止体中に少なくとも一部浸漬し
て配置される浮体は、逆流防止体と共に移動するもので
あり、この逆流防止体に近い比重(比重差±0.1程
度)を有する材質が好適に使用される。材質としては、
ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成樹脂が好適であ
る。また、その形状としては、棒状体を適宜長さに切断
したものや、有底若しくは無底のインキ筒形状を有する
ものなどが挙げられる。好ましくは、液容器の内面断面
形状に相似の断面外形状を有するものが、容器内壁との
隙間をある程度一定にすることができ好適である。
【0009】ここで、内容液の逆流防止機能を維持する
ために、逆流防止剤が収容される空間の幅がそれぞれの
濡れ高さよりも大きく、そして浮体を使用しない場合
は、容器の内容液が収容される部分の最大外接円が、逆
流防止剤組成物の前記液容器の内壁を形成する材質に対
する濡れ高さの2倍以下、浮体を使用する場合は、液容
器内壁と浮体外壁との隙間の幅が前記逆流防止剤組成物
の前記液容器の内壁を形成する材質に対する濡れ高さと
前記逆流防止体の前記浮体の外壁を形成する材質に対す
る濡れ高さとの和以下であると共に、前記浮体の先端部
と前記液界面との間である逆流防止体層の長さが前記逆
流防止体の前記浮体の先端部外壁を形成する材質に対す
る濡れ高さ以下であることが必要である。ここで言う
「濡れ高さ」とは、重力の方向に対して、垂直方向に置
いた固体の表平面に対して、体積10ccの逆流防止剤
を1.0cmの高さから落とし、24時間静置した後、
滴下した固体の表平面と、液体の大気と接触している面
までの、固体面に垂直方向の最大距離を指すものとす
る。これを模式的に図示したものが図1であり、逆流防
止体1をプレートP上に滴下して24時間静置後の状態
を示しており、濡れ高さはAの距離に相当する。尚、
「濡れ高さ」の「濡れ」の語は、一般に固体と液体との
接触状態を示す語であるが、本発明においては、固体と
ゲルや固体と半固体との間における接触状態においても
この語を使用する。
【0010】
【作用】本発明の「濡れ高さ」は、逆流防止体の硬さを
表す一指標と言える。その逆流防止体が接触する部材に
対する付着維持性、即ち、逆流防止体の移動が壁面に対
して影響を大きく受ける範囲を表しているといえる。接
触する壁面に対して「濡れ高さ」の範囲にある逆流防止
体は、壁面から自由に遠のくことが制限され、インキ等
の内容液に対する移動制限(逆流防止、界面維持機能)
を十分に発揮でき、振動や衝撃等の荷重に対しても液洩
れ等の問題を極力抑制することができる。
【0011】
【実施例】以下図面に基づき一例について説明する。図
2に示したものは、内部に、繊維収束体などのインキ吸
蔵体に保持されていない自由状態のインキ2を収容す
る、所謂生インキ式筆記具の一例である。金属製のボー
ルペンチップ3が液容器であるインキ筒4の先端開口部
に圧入固定されている。また、インキ筒4は、インキ2
の収容される部分の内径が約3mmの略円筒形状として
あり、気体の非透過性に優れ且つ透明性を有する合成樹
脂であるポリプロピレンの射出成形品としてあり、イン
キの残量が目視可能である。
【0012】このインキ筒4の後部開口部には、色表示
できるようなインキ色に着色若しくは染色された合成樹
脂製の尾栓5が圧入固定されている。この尾栓5には、
空気流通路としての通気孔5aが形成されており、イン
キ筒4内の後述する逆流防止体1の後部に外気を連通さ
せている。
【0013】インキ筒4のインキ界面部分に接触して、
逆流防止体1が配置されている。この逆流防止体1は、
平均分子量630のポリブテンを基材とし、これを微粒
子シリカ及びデキストリン脂肪酸エステルにより増粘・
ゲル化させた、粘弾性物質であり、見た目は透明性を有
している。0.12cc配置された逆流防止体1はイン
キ吐出に対するインキ界面の移動に際して、インキ筒4
の内壁面に付着して残り、インキ界面に配置されたの層
としては多少減量していく。この時、内壁面との間に、
インキ界面の移動によって生じる剪断力によって、逆流
防止剤1の層に切れ目が形成されるなどして、そこから
インキが逆流しないような組成設定が必要である。例え
ば、基材として平均分子量300〜3700のポリブテ
ン、αオレフィン、ポリαオレフィンなどを、一種若し
くは二種以上用いたものが好適に使用できる。また、こ
の逆流防止体1は、インキ筒4を形成するポリプロピレ
ン樹脂に対する濡れ高さが、2.0mm、接触角は20
゜になるように調整されて配合されたものであり、イン
キ筒4の内壁面に濡れると共に、内壁面から2.0mm
の範囲ではその自由な移動が制限されることになり、内
径3.0mmのインキ筒4内に層状に充填されることに
よって対峙する内壁による保持効果が重なり合うので、
振動や衝撃等の荷重に対しても、逆流防止体1が内壁面
から分離して移動することは抑制され、インキ洩れの原
因となることが防止される。具体的な逆流防止体の組成
としては、日石ポリブテンHV−15(ポリブテン、日
本石油(株)製)96.0重量部、レオパールKE(ゲ
ル化剤、デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)
製)2.0重量部、アエロジルR972(増粘剤、微粒
子シリカ、日本アエロジル(株)製)2.0重量部とし
てある。尚、本例の逆流防止体1の粘度は、15000
mP・sに設定してあり、ボールペンの筆記荷重100
gの連続筆記において、筆跡幅0.25mm〜0.35
mmで、100m当たり、0.10g〜0.15gのイ
ンキ吐出に対するインキ界面の移動速度に対して、追従
して移動するように粘度設定したものである。これは、
一例であって、実際の仕様やインキ筒内径、水頭圧、イ
ンキ種類等によって、逆流防止体1の粘度は適宜設定さ
れるべき事項であるが、例えば、インキ界面に対して、
約1.5mm/分で追従する様に逆流防止体1を調整し
たいときは、粘度を10000mP・sにしつつ、イン
キ洩れを防止するために、インキ筒4内壁面にシリコン
を塗布して、シリコン層を設けることで、逆流防止体1
に対して、親油性処理をし、接触角を低くしつつ、濡れ
高さを維持させるようになし、よりインキ洩れを抑制す
るようなすこともできる。このシリコン層の形成は、単
なる塗布の他にインキ筒4を押出成形する際に同時に塗
布されるようになすこともできる。
【0014】また、本例のインキ筒4に収容されている
インキ2は、着色剤として染料を使用し、水を主媒体と
した水性染料インキであるが、顔料インキ、有機溶剤を
主媒体とした油性インキとすることもできる。逆流防止
体1は実質的にインキ2と相溶しないものであることが
望ましいので、油性インキを使用する場合には、水を媒
体とした水性系の逆流防止体1を使用することができ
る。但し、水性系の逆流防止体1は気体透過性が高くな
ったり、乾燥しやすかったりするので、更にその上に、
本例の逆流防止体1である、高粘度ゲル状流体や、有機
溶剤を媒体とした油性系の逆流・透過・乾燥防止体組成
物の層を形成しても良く、両者の間に板状の蓋部材を配
置するなどできる。
【0015】図3に他の一例を示す。本例のものも図2
と同様、繊維収束体などのインキ吸蔵体に保持されてい
ない自由状態のインキ2を収容する、所謂生インキ式筆
記具の一例である。ボールペンチップ3はインキ筒4に
直接固定せずに、インキ筒4の先端に固着されたチップ
ホルダー6を介して固定されている。液容器であるイン
キ筒4の先側外部分には、小径部としての凹部4aが形
成されており、エチレン系のエラストマーである筒状の
グリップ7を装着している。グリップ7は前記凹部4a
の後端部である段部4bとボールペンチップ3を固定し
たチップホルダー6の後端とにて挟持された状態となっ
ており位置決めがなされている。このグリップ7を装着
した状態で、グリップ7の外径とインキ筒4の外径とが
近似するし、かつインキ筒4の壁の厚みを薄くせずに済
むように、インキ筒4の内孔はグリップ7の配置される
範囲にて小径部となっている。ちなみに、チップホルダ
ー6の固着による小径部分も含めると、先端側より4.
0mm、5.5mm、7.0mmの内径となっている
が、4.0mmの小径部分の先端には、ボールペンチッ
プ3内へのインキの流量を調節する小孔6aが形成され
ている。
【0016】本例においては、インキ筒4を形成するポ
リプロピレン樹脂に対する濡れ高さを、3.4mm、接
触角を32゜になるように設定した逆流防止体1を使用
してある。浮体8はインキ筒4と同様にポリプロピレン
樹脂の射出成形品であるので、浮体8の外壁面に対する
濡れ高さ及び、接触角はインキ筒4と同じである。具体
的な逆流防止体の組成としては、モービルSHF100
3(ポリα−オレフィン、モービルケミカル(株)製)
50.0重量部、ルーカントHC−100(α−オレフ
ィン、三井石油化学(株)製)2.0重量部、レオパー
ルKL(ゲル化剤、デキストリン脂肪酸エステル、千葉
製粉(株)製)1.6重量部、アエロジルR972(前
述)3.7重量部としてある。濡れ高さが大きな値とな
るような比較的に硬い物性を示す配合とすることも可能
であるが、インキ界面に対する追従性やインキ界面との
密接性など、反対に流動性が損なわれる可能性があるの
で、その分浮体8を逆流防止体1の層内に配置して空間
の幅を短いものとしている。
【0017】浮体8先端とインキ界面との距離(図中の
Bの距離)を上述の濡れ高さである3.4mm以下とす
ると共に、インキ筒4と浮体8との隙間も3.4mm以
内に収めており、インキ筒内壁及び浮体外壁の各壁面か
ら3.4mmの範囲内に逆流防止体1が存在するような
してあり、浮体8を浸漬させて配置することによって、
壁面によらずに自由に移動できる逆流防止体1を存在さ
せず、インキ洩れの原因となることが防止されるもので
ある。
【0018】また、本例におけるインキ筒4は、外側に
グリップ7を装着し、このグリップ7の外径がインキ筒
4の径以上とならないようにしているので、その分イン
キ筒4の内径がグリップ7の装着範囲にわたって縮径さ
れたものとなっているが、浮体8の外形もこれに対応し
て、後方の大径部と先方の小径部とからなるものとして
ある。ちなみに、大径の方の外径は、6.8mm、小径
の方は、5.3mmである。インキ筒4の内径5.3m
mの径の部分では、濡れ高さ3.4mmの逆流防止体1
にて十分に逆流防止機能が発揮されるので、その部分に
おいて浮体8は必要ない。よって、インキが少なくなっ
た状態を示した図4に示すように。インキ筒4の内径の
大径部からの境界段部分にて浮体8がこの段に当接して
留まるようになっている。尚、この段部には複数のリブ
9が形成されており、段部より前方のインキ筒4内に空
気が供給されることを浮体8が阻害しないようになって
いる。
【0019】また、全長にわたって外径6.8mmの浮
体とした場合、逆流防止体1が移動していくに従ってイ
ンキ筒4の内壁に付着残留していく量を考慮すると、少
なくともインキを使い切るまでに0.2cc程度の逆流
防止剤が必要となり、浮体8の周囲以外に浮体8の先端
部からインキ界面までの部分で5.0mm分の逆流防止
剤を配置することになるが、この浮体8の材質であるポ
リプロピレン樹脂に対する逆流防止体1の濡れ高さが
3.4mmであるので、浮体8の先端部からインキ界面
までの距離では濡れ高さの範囲外となり、逆流防止体1
を浮体8の先端に付着維持させることができなくなって
しまうことが懸念されるので、浮体8の前方に小径部を
設け、逆流防止体1の収容体積を稼ぐと共に、浮体8と
インキ界面との距離が濡れ高さの範囲に収まるようにし
てある。尚、逆流防止体1の粘度は、430000mP
・sであり、筆記荷重100gの連続筆記において、筆
跡幅0.25mm〜0.35mmで、100m当たり、
0.10g〜0.15gのインキ吐出する場合に、イン
キ界面の移動に対して、約0.8mm/分で追従して移
動するように設定したものである。これは、インキ筒4
の径が7.0mmの時の水頭圧に対しての設定値であ
り、インキ筒4の径が5.5mmの地点では、7.0m
mの地点よりも水頭圧が低いにもかかわらず、7.0m
mの時と同じ吐出を維持する必要があるため、逆流防止
体の移動抵抗を弱めるようにしている。
【0020】図5に他の一例を示す。図3にて示した一
例に対して、筆記距離を長くするために、インキ充填量
を1.2倍多くしたのものである。図3の例と同じ逆流
防止体1を使用した場合、逆流防止体1の量も1.2倍
としようとすると、図3の例の浮体8では、浮体8先端
とインキ界面との距離が、4.0mmとなり、濡れ高さ
である3.4mmを超えることとなるが、更に浮体8の
先端に小径部を設けることによって、逆流防止体1の収
容体積を稼ぎ、浮体8とインキ界面との距離(図中のB
の距離)を上述の濡れ高さである3.4mm以下の範囲
に収まるようになしたものである。
【0021】図6に他の一例を示す。図3にて示した一
例と同様であるが、浮体8の材質であるポリプロピレン
樹脂に対する逆流防止体1の濡れ高さが6.2mm、接
触角が61゜としてあるので、本実施例の如く、全長に
わたって外径6.8mmの浮体8としても、浮体8先端
とインキ界面との距離(図中のBの距離)が5.0mm
で付着維持させることができる。具体的な逆流防止体の
組成としては、ポリブテンHV−35(前述)90.0
重量部、レオパールKE(前述)2.0重量部、アエロ
ジルR972(前述)8.0重量部としてある。尚、逆
流防止体1の粘度は、100500mP・sであり、筆
記距離100gの連続筆記において、筆跡幅0.25m
m〜0.35mmで、100m当たり、0.10g〜
0.15gのインキ吐出する場合に、インキ界面の移動
に対して約0.8mm/分で追従して移動するために
は、逆流防止体1だけでは、約1.6mm/分で追従
し、インキ吐出過剰となってしまうため、逆流防止体1
の移動における抵抗体として、浮体8を配置したもので
ある。
【0022】図7に他の一例を示す。本例のものは、イ
ンキジェットプリンタ用のプリンタ本体(図示せず)に
交換可能に取り付けられるインキカートリッジであり、
筐体は、気体透過性が低く光透過性の高いポリプロピレ
ン樹脂の射出成形品である箱形形状を有しており、イン
キの残量が目視可能になっている。筐体は、底部にプリ
ンタヘッド(図示せず)にインキを供給するためのイン
キ吐出口10aを有する底箱10と、内外気を連通可能
な通気孔11aを有する天箱11とから構成され、底箱
10と天箱11との接合部分は、液密な乗り越え嵌合や
接着剤等による結合など、内容液等が洩れ出さないこと
が必要であるが、本例のものでは超音波による融着を施
すものとしてある。内部は、インキ2及びインキ界面部
分に接触して、逆流防止体1が配置され、この逆流防止
体1の層内に、浮体8を浸漬させて配置している。
【0023】また、インキ吐出口10aには、インキ2
中の凝集物や反応物等の粗大粒子や逆流防止体1、また
インキ2中に残存してしまった気泡などがプリンタヘッ
ドやプリンタヘッドへの連絡通路に入り込むことを抑制
するフィルター12と、プリンタヘッドの要求に応じて
スリット状のインキ通路13aを開放してインキ吐出可
能となす弁体13が設置されている。弁体13はシリコ
ンゴムやブチルゴム、エチレンプロピレンゴムなどの弾
性材料からなる弾性弁であり、プリンタヘッドからの吸
引力等の要求に対して変形して、一文字スリット状のイ
ンキ通路13aを開放することができる。フィルター1
2は、綾畳織で、厚み0.06mm、3000MESH
のステンレス製の金網である。金網は、この他に平畳
織、綾むしろ織、縦撚線平織、共撚線織、平織、綾織、
杉綾織等を用いることができ、厚みは0.06mm〜
2.00mm、メッシュは1200MESH〜3500
MESHが好適である。図示はしないが、このフィルタ
ー12と弁体13との機能を、骨格部分が互いに接触す
るように熱圧縮された連通多孔性のポリウレタンやポリ
エチレン樹脂製の板状部材によって備えさせることも可
能である。
【0024】逆流防止体1は、ボールペンの例にも示し
たものと同様、インキ吐出に対するインキ界面の移動に
際して、筐体の内壁面との間に、インキ界面の移動によ
って生じる剪断力によって、切れ目が形成され、そこか
らインキが逆流しないような組成設定する必要があり、
本例の逆流防止体1は平均分子量1030のα−オレフ
ィンを基材とし、微粒子シリカ及びデキストリン脂肪酸
エステルによりゲル化された、粘弾性を付与し透明性を
有する高粘度ゲル状流体であり、粘度は、900000
mP・sとし、ポリプロピレン樹脂に対する濡れ高さは
3.9mm、接触角は49゜、初期の充填量は2.0c
cである。具体的な逆流防止体の組成としては、ポリブ
テンHV−35(前述)90.0重量部、レオパールK
E(前述)2.0重量部、アエロジルR972(前述)
8.0重量部である。浮体8と筐体の内壁との隙間は、
1.0mm、浮体8先端とインキ界面との距離(図中の
Bの距離)は、3.0mmであるので、壁面によらずに
自由に移動できる逆流防止体1を存在させず、インキ洩
れの原因となることが防止される。
【0025】また、本例の内部に収容されているインキ
2は、着色剤として染料を使用し、水を主媒体とした水
性染料インキであるが、ボールペンの例と同様、水性系
の逆流防止体1又は、水性系の逆流防止体1と本例のよ
うな高粘度ゲル状体又は、有機溶剤を媒体とした油性系
の逆流・透過・乾燥防止体組成物の層及び、両者の間に
板状の蓋部材を配置するなどして、顔料インキ、有機溶
剤を主媒体とした油性インキとすることもできる。
【0026】図8に他の一例を示す。図7にて示した一
例に対して、液容器の容積が、1.5倍になっている。
図7の例と同じ逆流防止体1を使用した場合、逆流防止
体1の量も1.5倍としようとすると、浮体8先端とイ
ンキ界面との距離が4.5mmとなるが、この逆流防止
体1の濡れ高さである3.9mmを超えることとなる
が、もう一つの浮体8’をインキ界面部分に配置するこ
とによって前記距離を濡れ高さの範囲内になるようにし
たものである。尚、図示はしないが、二つの浮体8、
8’との間に支柱等を設けて、一体化しても良い。
【0027】図9に他の一例を示す。本例は、台形状の
筐体の場合を示す。インキ消費に伴って移動するインキ
界面に追従する浮体8は、筐体内部の底部まで移動する
ようにするか、又は図3にて示した一例の如く、浮体8
が停留した後には逆流防止体1のみでその逆流機能を果
たすようになされなくてはならないが、諸事情によって
浮体8を途中にて停留させることができない場合、浮体
8は筐体内部の底面部の大きさに合わせたものとせざる
を得ない。よって、初期段階においては、浮体8は、筐
体内の最大径部分に位置することとなり、浮体8と筐体
の内壁面との隙間が逆流防止体1の濡れ高さを超えてし
まう。これに対して本例では、筐体内に仕切り14を設
け、浮体8を付着維持できるような壁面部を形成し、こ
の仕切り14と浮体8との距離を逆流防止体1の濡れ高
さの範囲内となるようにしているものである。
【0028】図10に他の一例を示す。本例は、筐体内
部を側壁部11bにより4つのタンク部11cに仕切
り、1つの筐体に4色のインキを配置したものである。
各タンク部11cには図10の右端から、ブラック、シ
アン、マゼンタ、イエローの各インキが収容され、これ
らの各インキ界面と接触して逆流防止体1が配置されて
いる。これらの各タンク部11cの最大外接円の径は、
ブラックのタンク部で、10.5mm、シアンのタンク
部で5.8mm、マゼンタのタンク部で、4.9mm、
イエローのタンク部で、5.5mmとなっている。その
ため、ブラック以外のタンク部では、逆流防止体1の濡
れ高さが3.9mmでるので、筐体内壁面への付着維持
が可能となり、浮体8は必要なく、ブラックのタンク部
で、浮体8が必要となるが、インキジェットのような一
度に各色を吐出させる場合は、逆流防止体1の移動抵抗
を同じにしなければならず、ブラック以外のタンク部に
も逆流防止体1の移動における抵抗体として、浮体8を
配置したものである。
【0029】
【発明の効果】効果を確認するための試験用として、図
1に示した筆記具及び図7に示したインキジェットプリ
ンタ用インキカートリッジの液容器と同様な構造の液容
器を使用して、逆流防止体、液容器の最大外接円の直径
又は、液容器内壁と浮体外壁との隙間の幅及び浮体の先
端部と液界面との間である逆流防止体層の長さ、液容器
の内壁に対する逆流防止体の接触角を、種々変化させ
た。
【0030】 逆流防止体1 日石ポリブテンHV−15(ポリブテン、日本石油(株)製) 96.0重量部 レオパールKE(ゲル化剤、デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製) 2.0重量部 アエロジルR972(増粘剤、微粒子シリカ、日本アエロジル(株)製) 2.0重量部 上記を混合して、ポリプロピレン樹脂に対する濡れ高さ
が、2.0mmの逆流防止体1を得た。
【0031】 逆流防止体2 日石ポリブテンHV−15(ポリブテン、日本石油(株)製) 94.4重量部 レオパールKE(ゲル化剤、デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製) 1.6重量部 アエロジルR972(増粘剤、微粒子シリカ、日本アエロジル(株)製) 2.0重量部 CDIS−400(ポリエチレングリコールジイソステアレート、日光ケミカル ズ(株)製) 2.0重量部 上記を混合して、ポリプロピレン樹脂に対する濡れ高さ
が、2.2mmの逆流防止体2を得た。
【0032】 逆流防止体3 信越シリコーンKF−96H(シリコン、信越化学工業(株)製) 99.9重量部 アエロジルR972(増粘剤、微粒子シリカ、日本アエロジル(株)製) 0.1重量部 上記を混合して、ポリプロピレン樹脂に対する濡れ高さ
が、0.05mmの逆流防止体3を得た。
【0033】 逆流防止体4 日石ポリブテンHV−15(ポリブテン、日本石油(株)製) 93.7重量部 レオパールKE(ゲル化剤、デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製) 1.6重量部 アエロジルR972(増粘剤、微粒子シリカ、日本アエロジル(株)製) 1.9重量部 CDIS−400(ポリエチレングリコールジイソステアレート、日光ケミカル ズ(株)製) 2.8重量部 上記を混合して、ポリプロピレン樹脂に対する濡れ高さ
が、2.1mmの逆流防止体4を得た。
【0034】 逆流防止体5 ルーカントHC−40(α−オレフィン、三井石油化学(株)製) 88.0重量部 レオパールKL(ゲル化剤、デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製) 6.0重量部 アエロジルR972(増粘剤、微粒子シリカ、日本アエロジル(株)製) 6.0重量部 上記を混合して、ポリプロピレン樹脂に対する濡れ高さ
3.9mmの逆流防止体5を得た。
【0035】 逆流防止体6 ルーカントHC−40(α−オレフィン、三井石油化学(株)製) 45.0重量部 モービルSHF1003(ポリα−オレフィン、モービルケミカル(株)製) 42.9重量部 レオパールKL(ゲル化剤、デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製) 6.3重量部 アエロジルR972(増粘剤、微粒子シリカ、日本アエロジル(株)製) 5.8重量部 上記を混合して、ポリプロピレン樹脂に対する濡れ高さ
4.1mmの逆流防止体6を得た。
【0036】 逆流防止体7 日石ポリブテンHV−15(ポリブテン、日本石油(株)製) 50.0重量部 モービルSHF1003(ポリα−オレフィン、モービルケミカル(株)製) 35.2重量部 レオパールKL(ゲル化剤、デキストリン脂肪酸エステル、千葉製粉(株)製) 6.0重量部 アエロジルR972(増粘剤、微粒子シリカ、日本アエロジル(株)製) 5.7重量部 CDIS−400(ポリエチレングリコールジイソステアレート、日光ケミカル ズ(株)製) 3.1重量部 上記を混合して、ポリプロピレン樹脂に対する濡れ高さ
4.0mmの逆流防止体7を得た。
【0037】各実施例、比較例の設定を表1に示す。
尚、表における、液容器内壁の最大径方向の長さ(D
1)−浮体外壁の径方向の長さ(D2)とは、液容器内
壁と浮体外壁との隙間の幅を示すものであり、浮体が容
器内の中心位置に配置されていると仮定すると、この値
の半分の値が液容器内壁と浮体外壁との距離となる。
【0038】
【表1】
【0039】尚、各実施例、比較例の設定で使用した、
液容器の内壁面の処理剤は以下の通りである。 信越シリコーンKF−410(シリコン、信越化学工業
(株)製)
【0040】各実施例、比較例におけるインキの充填量
は、容器の容積に対するインキ充填率として85%とし
た。
【0041】また、実施例1〜4及び比較例1〜4の試
験に用いたインキの組成は以下の通りである。 FISCO BLACK 883(染料、オリエント化学工業(株)製) 30.0重量部 エチレングリコール 10.0重量部 水 50.0重量部
【0042】実施例5〜11及び比較例5〜14の試験
に用いたインキの組成は以下の通りである。 DUASYN−D.BLACK HEF−SSLIQ10%水溶液(染料、クラ リアントジャパン(株)製) 30.00重量部 エチレングリコール 5.00重量部 グリセリン 10.00重量部 イソプロパノール 3.00重量部 BO−10TX(界面活性剤、日光ケミカルズ(株)製) 0.02重量部 水 50.98重量部
【0043】比較例4及び比較例14は、逆流防止体以
外の部分からのインキ減量を調べるために、比較例4は
図2に示した筆記具の通気孔部分、比較例14は図7に
示したインキカートリッジの通気孔部分をそれぞれ、ア
ルミニウム蒸着フィルムを熱溶着し、閉塞し気密状態に
させ、比較例4及び比較例14のサンプルとした。
【0044】筆記具及びインキジェットプリンタ用イン
キカートリッジの実施例1〜11及び比較例1〜14の
試験サンプルの試験を行った。結果を表2に示す。
【0045】振動高温経時試験 各実施例、比較例の試験サンプルを、インキ吐出口側を
上向きにして、60℃・30%環境下で、振動試験器
(加振器513A、アンプ360−B いずれも新日本
測器(株)製)にセットして、振幅を10Hz、重力加
速度を3.0×gに設定した状態で上下方向の振動を継
続的に付与し、1日毎に液容器の内部状態をSRO−4
05X線装置((株)ソフロン製)で写真撮影し、イン
キの逆流及びインキと逆流防止体組成物の反転の有無を
確認した。 逆流;インキが、逆流防止体を押しのけ洩れ出す状態。 反転;逆流防止体層が、衝撃等で界面維持機能が損なわ
れ、インキとの比重差によって、液容器内でのインキと
逆流防止体層の位置関係が入れ替わる状態。インキ吐出
側に逆流防止体が配置されるため、インキ供給に支障を
きたし、筆記又は印字不良を起こす。
【0046】筆記・印刷試験 図2にて示した筆記具の試験サンプルは、筆記試験機
(形式名:TS−4C−10、精機工業研究所製)に
て、筆記荷重;0.98N、筆記角度;70゜、筆記速
度;毎秒70mmの筆記条件にて、100m筆記のイン
キ吐出量を測定すると共に、筆跡について、カスレの有
無を目視確認した。また、図7にて示したものと同構造
のインキカートリッジの試験サンプルは、インキジェッ
トプリンタBJF200(キャノン(株))にセットし
て、毎秒70mmの印刷速度にて、4.0mm幅の塗り
つぶしを10m印刷し、インキ吐出量を測定すると共
に、印刷跡について、カスレの有無を目視確認した。 カスレ;筆跡・印刷跡において、本来インキが付いてい
なくてはならない部分にインキのついていない部分があ
る状態。
【0047】インキ減量試験 図2にて示した筆記具の試験サンプルは、ボールペンチ
ップ3を取り外し、インキ筒4の先端開口部に、アルミ
ニウム蒸着フィルムを熱溶着することによって、閉塞し
て気密状態にさせ、図7にて示したものと同構造のイン
キカートリッジの試験サンプルも、インキ吐出口に、ア
ルミニウム蒸着フィルムを熱溶着することによって、閉
塞して気密状態にしたあと、60℃・30%環境下に、
3ケ月間放置して、投入前後の重量差と初期インキ充填
量から、インキ減量率(%)を算出した。
【0048】
【表2】
【0049】以上により、本発明によれば、振動や衝撃
等の荷重に対しての液洩れ等の問題を、濡れ高さが、液
容器内壁の最大径方向の長さと浮体外壁の径方向の長さ
との差の値の半分より大きく、浮体先端とインキ界面と
の距離より大きくすることによって極力抑制すると共
に、内容液の吐出不良や、液容器内のインキが減少しに
くいものとすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】「濡れ高さ」の説明についての模式図。
【図2】一例を示す縦断面図。
【図3】他の一例を示す縦断面図。
【図4】図3の使用途中の状態を示す縦断面図。
【図5】更に他の一例を示す縦断面図。
【図6】更に他の一例を示す縦断面図。
【図7】更に他の一例を示す縦断面図。
【図8】更に他の一例を示す縦断面図。
【図9】更に他の一例を示す縦断面図。
【図10】更に他の一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
A 濡れ高さ P プレート 1 逆流防止体 2 インキ 3 ボールペンチップ 4 インキ筒 4a 凹部 4b 段部 5 尾栓 5a 通気孔 6 チップホルダー 7 グリップ 8 浮体 9 リブ 10 箱部 11 蓋体 11a 通気孔 12 仕切り

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器内に自由状態で収容する内容液の界
    面に接触して逆流防止体を配置してなる液容器におい
    て、前記液容器の内容液が収容される部分の最大外接円
    の直径が、前記逆流防止体の前記液容器の内壁を形成す
    る材質に対する濡れ高さより大きく、且つ前記濡れ高さ
    の2倍以下である液容器。
  2. 【請求項2】 容器内に自由状態で収容する内容液の界
    面に接触した逆流防止体と、この逆流防止体に少なくと
    も一部浸漬した浮体とを配置してなる液容器において、
    前記液容器内壁と浮体外壁との隙間の幅が、前記逆流防
    止体の前記液容器の内壁を形成する材質に対する濡れ高
    さ及び前記逆流防止体の前記浮体の外壁を形成する材質
    に対する濡れ高さよりも大きく、且つ前記逆流防止体の
    前記液容器の内壁を形成する材質に対する濡れ高さと前
    記逆流防止体の前記浮体の外壁を形成する材質に対する
    濡れ高さとの和以下であると共に、前記浮体の先端部と
    前記液界面との間である逆流防止体層の長さが前記逆流
    防止体の前記浮体の先端部外壁を形成する材質に対する
    濡れ高さ以下である液容器。
  3. 【請求項3】 前記逆流防止体と前記浮体の外壁との接
    触角θが、1゜<θ≦90゜である請求項2記載の液容
    器。
  4. 【請求項4】 前記逆流防止体と前記液容器の内壁との
    接触角θi及び前記浮体の外壁のとの接触角θoが、θ
    i≦θoである請求項2乃至請求項3のいずれかに記載
    の液容器。
  5. 【請求項5】 前記液容器の内壁を形成する材質がポリ
    プロピレン樹脂であることを特徴とする請求項1又は請
    求項4に記載の液容器。
  6. 【請求項6】 前記液容器の内壁を形成する材質が、内
    壁に塗布されたシリコンオイル層である請求項1乃至請
    求項5のいずれかに記載の液容器。
  7. 【請求項7】 前記逆流防止体が、実質的に内容液と相
    溶しない水又は有機流体を基材として粘弾性を付与され
    た、透明性を有する高粘度ゲル状流体である請求項1乃
    至請求項6のいずれかに記載の液容器。
  8. 【請求項8】 前記逆流防止体が、一種又は二種以上の
    低分子量の炭化水素系合成油を基材として粘弾性を付与
    された、透明性を有する高粘度ゲル状流体である請求項
    1乃至請求項7のいずれかに記載の液容器。
  9. 【請求項9】 前記逆流防止体の基材の分子間距離が
    3.4Å未満である請求項1乃至請求項8のいずれかに
    記載の液容器。
  10. 【請求項10】 前記逆流防止体と前記液容器の内壁と
    の接触角θが、1゜<θ≦90゜である請求項1乃至請
    求項9のいずれかに記載の液容器。
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