JP2003127370A - インクジェット式記録装置 - Google Patents
インクジェット式記録装置Info
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- JP2003127370A JP2003127370A JP2001331216A JP2001331216A JP2003127370A JP 2003127370 A JP2003127370 A JP 2003127370A JP 2001331216 A JP2001331216 A JP 2001331216A JP 2001331216 A JP2001331216 A JP 2001331216A JP 2003127370 A JP2003127370 A JP 2003127370A
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- pulse
- drive
- nozzle
- ink jet
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インク内の水分が蒸発していき、ノズル先端
部においてはインクが増粘するという現象が発生すると
いう課題がある。 【解決手段】 ノズル開口とリザーバに連通する圧力発
生室を備え、圧力発生室を圧電振動子により膨張、収縮
させて前記ノズル開口からインク滴を吐出させるインク
ジェット式記録ヘッドを備え、圧力発生室を膨張させる
第1の膨張工程パルスと、ノズル開口からインク滴が吐
出するように圧力室を収縮させる第1の収縮工程パルス
と、第1の収縮工程後に再び圧力発生室を膨張させる第
2の膨張工程パルスとを圧電振動子に実行させる駆動パ
ルス発生手段と、各ノズル毎に過去の印刷状態を常に管
理できる印刷制御手段と、印刷制御手段からの印刷デー
タに応じて前記第1の収縮工程パルスの印加電圧を選択
制御する駆動パルス選択手段と、選択された駆動パルス
をノズルに振り分ける駆動ノズル選択手段とを有する。
部においてはインクが増粘するという現象が発生すると
いう課題がある。 【解決手段】 ノズル開口とリザーバに連通する圧力発
生室を備え、圧力発生室を圧電振動子により膨張、収縮
させて前記ノズル開口からインク滴を吐出させるインク
ジェット式記録ヘッドを備え、圧力発生室を膨張させる
第1の膨張工程パルスと、ノズル開口からインク滴が吐
出するように圧力室を収縮させる第1の収縮工程パルス
と、第1の収縮工程後に再び圧力発生室を膨張させる第
2の膨張工程パルスとを圧電振動子に実行させる駆動パ
ルス発生手段と、各ノズル毎に過去の印刷状態を常に管
理できる印刷制御手段と、印刷制御手段からの印刷デー
タに応じて前記第1の収縮工程パルスの印加電圧を選択
制御する駆動パルス選択手段と、選択された駆動パルス
をノズルに振り分ける駆動ノズル選択手段とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
記録装置に関するものであり、とくには圧電振動子を駆
動源に使用したインクジェット記録ヘッドの駆動技術に
関するものである。
記録装置に関するものであり、とくには圧電振動子を駆
動源に使用したインクジェット記録ヘッドの駆動技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ノズル開口に連通する圧力発生室を圧電
振動子により膨張、収縮させて、圧力発生室へのインク
充填、圧力発生室のインクの加圧を行ってノズル開口か
らインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド
は、その圧電材料と導電層を交互に積層し、その軸方向
に伸長する縦振動モードの圧電振動子や、また弾性板の
表面に設けられた撓みを変位する撓み変位型圧電振動子
が使用されている。
振動子により膨張、収縮させて、圧力発生室へのインク
充填、圧力発生室のインクの加圧を行ってノズル開口か
らインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド
は、その圧電材料と導電層を交互に積層し、その軸方向
に伸長する縦振動モードの圧電振動子や、また弾性板の
表面に設けられた撓みを変位する撓み変位型圧電振動子
が使用されている。
【0003】オンデマンド型インクジェット記録ヘッド
は、印字データに応じて必要とされる位置に適宜インク
滴が吐出され画像が形成される。しかしながら、文字や
グラフィック印刷においては常に印字データがある訳で
はなく、非駆動時間が必ず発生する。特に、印刷用紙幅
全体に渡ってノズルが並べられたライン型インクジェッ
ト記録ヘッドの場合、ノズルによってインク滴が吐出さ
れる頻度は極端に異なると言って良い。
は、印字データに応じて必要とされる位置に適宜インク
滴が吐出され画像が形成される。しかしながら、文字や
グラフィック印刷においては常に印字データがある訳で
はなく、非駆動時間が必ず発生する。特に、印刷用紙幅
全体に渡ってノズルが並べられたライン型インクジェッ
ト記録ヘッドの場合、ノズルによってインク滴が吐出さ
れる頻度は極端に異なると言って良い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなオンデマン
ド型インクジェット式記録ヘッドは、以下の様な課題が
ある。
ド型インクジェット式記録ヘッドは、以下の様な課題が
ある。
【0005】圧力発生室内に供給されたインクは、ノズ
ルを介して大気に開放されていて、インク内の水分が蒸
発しいていく。このため、ノズル先端部においてはイン
クが増粘するという現象が発生し、インク滴の吐出量や
吐出速度がばらついたり、インク滴の吐出が不安定とな
り飛翔方向が変化したり、最悪は、吐出不良を招き、印
刷品質を大きく損ねるという課題を抱えていた。
ルを介して大気に開放されていて、インク内の水分が蒸
発しいていく。このため、ノズル先端部においてはイン
クが増粘するという現象が発生し、インク滴の吐出量や
吐出速度がばらついたり、インク滴の吐出が不安定とな
り飛翔方向が変化したり、最悪は、吐出不良を招き、印
刷品質を大きく損ねるという課題を抱えていた。
【0006】また、インクは水、色を出す染料や顔料、
それを均一に分散させる分散剤、インクの粘度や表面張
力を調整する調整材なるものが複数混合した状態でイン
クとして使用されている。このようなインクが水分の蒸
発によって、インクの物性の変化を招き、結果的にイン
クの粘度を上昇させるといった現象を引き起こす。これ
は、ごく短時間(数秒)のオーダーで発生してしまうこ
とを吐出時の観測結果、確認することができた。特に、
高温低湿環境下においては、より乾燥が促進されること
も確認することができた。
それを均一に分散させる分散剤、インクの粘度や表面張
力を調整する調整材なるものが複数混合した状態でイン
クとして使用されている。このようなインクが水分の蒸
発によって、インクの物性の変化を招き、結果的にイン
クの粘度を上昇させるといった現象を引き起こす。これ
は、ごく短時間(数秒)のオーダーで発生してしまうこ
とを吐出時の観測結果、確認することができた。特に、
高温低湿環境下においては、より乾燥が促進されること
も確認することができた。
【0007】図5に非駆動時間とインク滴のフライトタ
イム(印字面までの到達時間)との関係を示すが、インク
によってインク滴の吐出速度に変化が生じるまでの時間
が異なることが分る。
イム(印字面までの到達時間)との関係を示すが、インク
によってインク滴の吐出速度に変化が生じるまでの時間
が異なることが分る。
【0008】このような問題の対策として、非駆動時に
ノズル開口からインクが吐出しない程度に圧力発生室を
膨張、収縮させて、ノズル先端部に形成された増粘イン
クを圧力発生室に引込むことによって攪拌分散させイン
クの粘度上昇を防止といった手段がとりいれられてい
る。さらに、非駆動時間が長期になる場合は、インクを
攪拌するだけではインクの増粘を防ぎきれないため、定
期的に印刷領域外にインクを吐出し、増粘したインクを
廃棄するインクの入替えを実施する(下前記動作をリフ
レッシュ動作と言う。)対策が行われてきた。
ノズル開口からインクが吐出しない程度に圧力発生室を
膨張、収縮させて、ノズル先端部に形成された増粘イン
クを圧力発生室に引込むことによって攪拌分散させイン
クの粘度上昇を防止といった手段がとりいれられてい
る。さらに、非駆動時間が長期になる場合は、インクを
攪拌するだけではインクの増粘を防ぎきれないため、定
期的に印刷領域外にインクを吐出し、増粘したインクを
廃棄するインクの入替えを実施する(下前記動作をリフ
レッシュ動作と言う。)対策が行われてきた。
【0009】しかしながら、上記のように定期的にイン
クを攪拌しても完全に新鮮なインクの状態を維持するこ
とはできない。また、前記リフレッシュ動作は、前記固
定式のラインヘッド方式で印刷メディアが連続紙の場合
においては、用紙上に吐出することはできないので、印
刷動作を一端止め、吐出可能な領域に移動することにな
り、印刷速度を低下させることになる。また、上記問題
を解決する為に乾燥のし難いインクを使用することも考
えられるが、乾燥し難いと言うことは、メディア(印刷
用紙)上でも乾燥し難いということで、用紙上での他色
間の混色による画質の低下や印刷物を重ねた時に転写し
てしまうなどの問題を発生させることになる。
クを攪拌しても完全に新鮮なインクの状態を維持するこ
とはできない。また、前記リフレッシュ動作は、前記固
定式のラインヘッド方式で印刷メディアが連続紙の場合
においては、用紙上に吐出することはできないので、印
刷動作を一端止め、吐出可能な領域に移動することにな
り、印刷速度を低下させることになる。また、上記問題
を解決する為に乾燥のし難いインクを使用することも考
えられるが、乾燥し難いと言うことは、メディア(印刷
用紙)上でも乾燥し難いということで、用紙上での他色
間の混色による画質の低下や印刷物を重ねた時に転写し
てしまうなどの問題を発生させることになる。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは圧電振動子
を駆動源とする記録ヘッドにより、インク滴の飛行速度
を低下かつインク滴の量を低下させることなく、より精
細な画質を印刷できるインクジェット式記録装置を提供
することである。
れたものであって、その目的とするところは圧電振動子
を駆動源とする記録ヘッドにより、インク滴の飛行速度
を低下かつインク滴の量を低下させることなく、より精
細な画質を印刷できるインクジェット式記録装置を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズル開口と
リザーバに連通する圧力発生室を備え、前記圧力発生室
を圧電振動子により膨張、収縮させて前記ノズル開口か
らインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドを
備え、前記圧力発生室を膨張させる第1の膨張工程パル
スと、前記ノズル開口からインク滴が吐出するように前
記圧力室を収縮させる第1の収縮工程パルスと、前記第
1の収縮工程後に再び前記圧力発生室を膨張させる第2
の膨張工程パルスとを前記圧電振動子に実行させる駆動
パルス発生手段と、各ノズル毎に過去の印刷状態を常に
管理できる印刷制御手段と、該印刷制御手段からの印刷
データに応じて、前記第1の収縮工程パルスの印加電圧
を選択制御する駆動パルス選択手段と、選択された駆動
パルスをノズルに振り分ける駆動ノズル選択手段を有す
ることを特徴とする。
リザーバに連通する圧力発生室を備え、前記圧力発生室
を圧電振動子により膨張、収縮させて前記ノズル開口か
らインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドを
備え、前記圧力発生室を膨張させる第1の膨張工程パル
スと、前記ノズル開口からインク滴が吐出するように前
記圧力室を収縮させる第1の収縮工程パルスと、前記第
1の収縮工程後に再び前記圧力発生室を膨張させる第2
の膨張工程パルスとを前記圧電振動子に実行させる駆動
パルス発生手段と、各ノズル毎に過去の印刷状態を常に
管理できる印刷制御手段と、該印刷制御手段からの印刷
データに応じて、前記第1の収縮工程パルスの印加電圧
を選択制御する駆動パルス選択手段と、選択された駆動
パルスをノズルに振り分ける駆動ノズル選択手段を有す
ることを特徴とする。
【0012】また、前記第1の収縮工程パルスの印加電
圧と収縮工程前の保持印加電圧を最大駆動周波数で連続
吐出させるときは、小さく、非駆動時間が長いときは、
最初の駆動パルスの印加電圧を大きくするように設定し
かつ、第1の収縮工程パルスの継続時間は印字データに
よらず一定であることを特徴とする。
圧と収縮工程前の保持印加電圧を最大駆動周波数で連続
吐出させるときは、小さく、非駆動時間が長いときは、
最初の駆動パルスの印加電圧を大きくするように設定し
かつ、第1の収縮工程パルスの継続時間は印字データに
よらず一定であることを特徴とする。
【0013】また、前記第1の収縮工程パルスの印加電
圧及び収縮工程前の保持印加電圧が、非駆動時間の間隔
に応じて、最初の駆動パルスから第2、第3の駆動パル
スに従い印加電圧を徐々に小さく設定しかつ、第1の収
縮工程パルスの継続時間は印字データによらず一定であ
ることを特徴とする。
圧及び収縮工程前の保持印加電圧が、非駆動時間の間隔
に応じて、最初の駆動パルスから第2、第3の駆動パル
スに従い印加電圧を徐々に小さく設定しかつ、第1の収
縮工程パルスの継続時間は印字データによらず一定であ
ることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施形態】以下に本発明の詳細を図示した実施
例に基づいて説明する。図1は、本発明のインクジェッ
ト記録ヘッドの一実施例を示す斜視図、図2はその部分
断面図であって、図中符号1は、複数のノズル開口2、
2、・・を備えたノズルプレート、3はチャンバプレー
トで、圧力発生室4、インク供給口5、及び共通インク
室6を区画する部材である。7は振動板で、樹脂製の薄
部7a金属薄膜7bを圧接または接着によって一体化さ
れた積層体からなるプレートである。該プレートの金属
薄膜7b側をエッチングすることで樹脂製の薄部でるダ
イアフラム10とマスキングされたアイランド部11を
形成し、該振動板7と前記ノズルプレート1とでチャン
バプレート3の両面を封止するように積層接着し構成す
ることでインク流路ユニットを構成している。
例に基づいて説明する。図1は、本発明のインクジェッ
ト記録ヘッドの一実施例を示す斜視図、図2はその部分
断面図であって、図中符号1は、複数のノズル開口2、
2、・・を備えたノズルプレート、3はチャンバプレー
トで、圧力発生室4、インク供給口5、及び共通インク
室6を区画する部材である。7は振動板で、樹脂製の薄
部7a金属薄膜7bを圧接または接着によって一体化さ
れた積層体からなるプレートである。該プレートの金属
薄膜7b側をエッチングすることで樹脂製の薄部でるダ
イアフラム10とマスキングされたアイランド部11を
形成し、該振動板7と前記ノズルプレート1とでチャン
バプレート3の両面を封止するように積層接着し構成す
ることでインク流路ユニットを構成している。
【0015】この様に構成されたインクジェト式記録ヘ
ッドは、前記アイランド11上に接着された圧電振動子
に駆動信号が印可されると印加電圧に応じて、振動板7
が圧力発生室4側を凸にするように撓んで、圧力発生室
4を収縮させる。これにより、共通インク室6、インク
供給口5から圧力発生室4へインクが充填されたインク
がノズル開口2よりインク滴を吐出する。
ッドは、前記アイランド11上に接着された圧電振動子
に駆動信号が印可されると印加電圧に応じて、振動板7
が圧力発生室4側を凸にするように撓んで、圧力発生室
4を収縮させる。これにより、共通インク室6、インク
供給口5から圧力発生室4へインクが充填されたインク
がノズル開口2よりインク滴を吐出する。
【0016】インク滴形成後に駆動電圧を一定の速度で
低下させると、振動板7は元の位置に復帰して、圧力発
生室4が膨張する。この過程でインク滴の吐出によって
消費されたインクが共通インク室6からインク供給口5
を経由して、圧力発生室4に流入する。
低下させると、振動板7は元の位置に復帰して、圧力発
生室4が膨張する。この過程でインク滴の吐出によって
消費されたインクが共通インク室6からインク供給口5
を経由して、圧力発生室4に流入する。
【0017】図3は、上述した記録ヘッドにおいて振動
板7の撓みの変位によりインク滴を吐出させるのに適し
た駆動波形の一実施例を示すものである。図に示すよう
に駆動信号は、前回のインク滴吐出後の駆動電圧を保持
する第一のホールド工程(S1)と中間駆動電圧V2から最大
駆動電圧V3まで圧力発生室を膨張させる第一の膨張工程
(S2)、膨張工程を保持する第一の保持工程(S3)、インク
滴を吐出させる為に最大駆動電圧V3から最小駆動電圧V
1まで急激に圧力発生室を収縮させる第一の収縮工程(S
4)とインク滴吐出後に生じるメニスカスの振動の減衰の
タイミングを調整する前記収縮工程を保持する第二のホ
ールド工程(S5)と振動板7を元の位置に戻すために最小
駆動電圧V3から中間電位V2まで圧力発生室を膨張させる
第二の膨張工程(S6)から構成されている。
板7の撓みの変位によりインク滴を吐出させるのに適し
た駆動波形の一実施例を示すものである。図に示すよう
に駆動信号は、前回のインク滴吐出後の駆動電圧を保持
する第一のホールド工程(S1)と中間駆動電圧V2から最大
駆動電圧V3まで圧力発生室を膨張させる第一の膨張工程
(S2)、膨張工程を保持する第一の保持工程(S3)、インク
滴を吐出させる為に最大駆動電圧V3から最小駆動電圧V
1まで急激に圧力発生室を収縮させる第一の収縮工程(S
4)とインク滴吐出後に生じるメニスカスの振動の減衰の
タイミングを調整する前記収縮工程を保持する第二のホ
ールド工程(S5)と振動板7を元の位置に戻すために最小
駆動電圧V3から中間電位V2まで圧力発生室を膨張させる
第二の膨張工程(S6)から構成されている。
【0018】図5に示されるように、前回の吐出終了か
らの放置時間によって、インク滴の吐出速度はどんどん
低下する。この変化に応じて、中間駆動電圧及び最大駆
動電圧の電位を上げることで最大電圧V3と最小電圧V1と
の電位差及び傾きを増すことによって、インク滴を吐出
させる時の圧力発生室内の圧力上昇を増加させることが
可能となり、通常の連続的に吐出しているインク滴速度
を確保することができる。
らの放置時間によって、インク滴の吐出速度はどんどん
低下する。この変化に応じて、中間駆動電圧及び最大駆
動電圧の電位を上げることで最大電圧V3と最小電圧V1と
の電位差及び傾きを増すことによって、インク滴を吐出
させる時の圧力発生室内の圧力上昇を増加させることが
可能となり、通常の連続的に吐出しているインク滴速度
を確保することができる。
【0019】以下、上記動作について詳述する。図4は
本発明の一実施例であるインクジェット記録装置を示す
ブロック図である。図4において、インクジェット記録
装置は、インクジェット記録ヘッドと、複数の圧電振動
子の駆動を選択する駆動ノズル選択手段と、各ノズルの
駆動波形を選択する駆動パルス選択手段と、駆動パルス
を発生する駆動パルス発生手段と、駆動パルスを制御す
る駆動パルス制御手段と、環境温湿度検出手段から構成
される。環境温湿度検出手段は周囲の環境温度及び湿度
を検出し、駆動パルス手段にこの環境データを送信する
ものである。駆動パルス制御信号は、印加電位制御信号
(V1、V2、V3)、(V1'、V2'、V3')、(V1"、V2"、V
3")をそれぞれの駆動パルス発生手段、、に送
る。ここで、V2、V2'、V2"及びV3、V3'、V3"は、予め実
験的に非駆動時間とインク滴吐出速度の関係から印加電
位との関係テーブルもとづき印加電位信号を送る。
本発明の一実施例であるインクジェット記録装置を示す
ブロック図である。図4において、インクジェット記録
装置は、インクジェット記録ヘッドと、複数の圧電振動
子の駆動を選択する駆動ノズル選択手段と、各ノズルの
駆動波形を選択する駆動パルス選択手段と、駆動パルス
を発生する駆動パルス発生手段と、駆動パルスを制御す
る駆動パルス制御手段と、環境温湿度検出手段から構成
される。環境温湿度検出手段は周囲の環境温度及び湿度
を検出し、駆動パルス手段にこの環境データを送信する
ものである。駆動パルス制御信号は、印加電位制御信号
(V1、V2、V3)、(V1'、V2'、V3')、(V1"、V2"、V
3")をそれぞれの駆動パルス発生手段、、に送
る。ここで、V2、V2'、V2"及びV3、V3'、V3"は、予め実
験的に非駆動時間とインク滴吐出速度の関係から印加電
位との関係テーブルもとづき印加電位信号を送る。
【0020】我々は、実験で印加電圧とインク滴吐出の
特性に図7及び図8に示すような関係があることを確認
した。図7は、印加電圧V2とインク滴吐出速度とインク
滴重量の関係を示す。印加電圧V2を変えることでインク
滴の速度を殆ど変えることなくインク滴の重量を可変で
きることがわかった。また、図8は、印加電圧V3とイン
ク滴吐出速度とインク滴重量の関係を示す。この場合
は、速度、重量とも変化することがわかった。この特性
を生かし、下記に示す駆動手段を適用することにした。
ここで、各電位が変化する時間は、常に一定で制御する
こととしている。
特性に図7及び図8に示すような関係があることを確認
した。図7は、印加電圧V2とインク滴吐出速度とインク
滴重量の関係を示す。印加電圧V2を変えることでインク
滴の速度を殆ど変えることなくインク滴の重量を可変で
きることがわかった。また、図8は、印加電圧V3とイン
ク滴吐出速度とインク滴重量の関係を示す。この場合
は、速度、重量とも変化することがわかった。この特性
を生かし、下記に示す駆動手段を適用することにした。
ここで、各電位が変化する時間は、常に一定で制御する
こととしている。
【0021】駆動パルス発生手段は、駆動パルス制御手
段から送られる複数の印加電位制御信号にもとづいて山
と谷からなる駆動パルスA、B、Cを発生させる。発生し
たそれぞれの駆動パルスは、送信されてきた印字データ
をもとに、駆動ノズル選択手段及びパルス選択手段を介
してドットを形成すべきノズル開口に属する圧電素子に
選択的に送られる。これによって、選択されたノズル開
口からインク滴が吐出される。
段から送られる複数の印加電位制御信号にもとづいて山
と谷からなる駆動パルスA、B、Cを発生させる。発生し
たそれぞれの駆動パルスは、送信されてきた印字データ
をもとに、駆動ノズル選択手段及びパルス選択手段を介
してドットを形成すべきノズル開口に属する圧電素子に
選択的に送られる。これによって、選択されたノズル開
口からインク滴が吐出される。
【0022】本実施例では、インクジェット記録ヘッド
上に駆動ノズル選択手段が搭載されている。環境温湿度
検出手段を記録ヘッド上に搭載したのは、記録ヘッド周
辺の環境をより正確に把握する為である。
上に駆動ノズル選択手段が搭載されている。環境温湿度
検出手段を記録ヘッド上に搭載したのは、記録ヘッド周
辺の環境をより正確に把握する為である。
【0023】次に、本発明の具体的な駆動方法について
説明する。本発明に関する駆動波形とあるノズルの駆動
タイミングとの関係を図6に示す。先ず、駆動パルス発
生手段、、からそれぞれ連続的に吐出させる為に
必要とされる最大電圧がVminである駆動波形A、長時間
放置されたときに使用されるときの最大電圧がVmaxであ
る駆動波形C、前記、二つのちょうど中間的な最大電圧V
midとなる駆動波形Bの3種類の駆動波形が同時に生成さ
れる。
説明する。本発明に関する駆動波形とあるノズルの駆動
タイミングとの関係を図6に示す。先ず、駆動パルス発
生手段、、からそれぞれ連続的に吐出させる為に
必要とされる最大電圧がVminである駆動波形A、長時間
放置されたときに使用されるときの最大電圧がVmaxであ
る駆動波形C、前記、二つのちょうど中間的な最大電圧V
midとなる駆動波形Bの3種類の駆動波形が同時に生成さ
れる。
【0024】上記駆動波形は、過去の各ノズルの駆動履
歴が図5に示されるA'、B'、C'の範囲に応じて、印刷制
御手段によって駆動ノズル毎に選択されることになる。
つまり、区間A'は、ほぼ連続的に同一ノズルからインク
滴が吐出している状態であり、ノズル開口部でのインク
の乾燥は、殆ど無視できる範囲である。区間B'は、非駆
動状態が続き、ノズル開口部でのインクの乾燥が進み吐
出特性に影響が出る段階である。更に、非駆動時間が長
引くと大きくインク滴の吐出特性を悪化させる領域区間
C'になる。それ以上に非駆動時間が継続される場合は、
従来技術にも行われているリフレッシュやパージ動作に
より、ヘッドを退避させてインクを廃棄させることにな
る。
歴が図5に示されるA'、B'、C'の範囲に応じて、印刷制
御手段によって駆動ノズル毎に選択されることになる。
つまり、区間A'は、ほぼ連続的に同一ノズルからインク
滴が吐出している状態であり、ノズル開口部でのインク
の乾燥は、殆ど無視できる範囲である。区間B'は、非駆
動状態が続き、ノズル開口部でのインクの乾燥が進み吐
出特性に影響が出る段階である。更に、非駆動時間が長
引くと大きくインク滴の吐出特性を悪化させる領域区間
C'になる。それ以上に非駆動時間が継続される場合は、
従来技術にも行われているリフレッシュやパージ動作に
より、ヘッドを退避させてインクを廃棄させることにな
る。
【0025】実際の動作について、以下説明する。パル
ス発生手段より3つの駆動パルス信号が、連続的に出力
されている。例として、ノズルNo1、No2、No3の駆動
信号が図に示される様に送信されたとする。各ノズルの
時間T1の間隔(ヘッド最大駆動周波数の間隔)でデー
タが存在する場合は、通常の吐出駆動波形である波形A
が選択され、時間T2で送信されたデータに関しては、
やや非駆動時間が長い場合の波形Bが選択され、更に非
駆動時間が続いた時間T3の場合は、波形Cが選択される
ように制御することである。 このように、各ノズルの
非駆動時間に応じて駆動波形を選択することで常にイン
ク滴の吐出状態を一定に保つことが可能となり、良好な
印刷品質を得ることができる。
ス発生手段より3つの駆動パルス信号が、連続的に出力
されている。例として、ノズルNo1、No2、No3の駆動
信号が図に示される様に送信されたとする。各ノズルの
時間T1の間隔(ヘッド最大駆動周波数の間隔)でデー
タが存在する場合は、通常の吐出駆動波形である波形A
が選択され、時間T2で送信されたデータに関しては、
やや非駆動時間が長い場合の波形Bが選択され、更に非
駆動時間が続いた時間T3の場合は、波形Cが選択される
ように制御することである。 このように、各ノズルの
非駆動時間に応じて駆動波形を選択することで常にイン
ク滴の吐出状態を一定に保つことが可能となり、良好な
印刷品質を得ることができる。
【0026】本実施例では、波形を3種に限定したが、
長時間非駆動状態が続いた場合などは、1発の吐出で
は、増粘したインクを出し切れず吐出を繰り返すことで
徐々に正常な粘度領域に達する。そこで前記電位差の異
なる駆動波形を数種準備しておくことで、長期非駆動時
間から連続的に再吐出する場合に、最大電圧が高い順に
レベルを下げるように波形を選択することも可能とな
り、より安定した吐出特性を確保できる。 更には、環
境変化に対する印加電圧と吐出特性の関係を実験的につ
かんでおくことで、ヘッド近傍に設置された環境検出手
段をもとに、先に示した印加電圧V2及びV3を可変させる
ことで、環境変化に対しても安定した印刷品質を得るこ
とができる。
長時間非駆動状態が続いた場合などは、1発の吐出で
は、増粘したインクを出し切れず吐出を繰り返すことで
徐々に正常な粘度領域に達する。そこで前記電位差の異
なる駆動波形を数種準備しておくことで、長期非駆動時
間から連続的に再吐出する場合に、最大電圧が高い順に
レベルを下げるように波形を選択することも可能とな
り、より安定した吐出特性を確保できる。 更には、環
境変化に対する印加電圧と吐出特性の関係を実験的につ
かんでおくことで、ヘッド近傍に設置された環境検出手
段をもとに、先に示した印加電圧V2及びV3を可変させる
ことで、環境変化に対しても安定した印刷品質を得るこ
とができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は印刷記録
中の長時間に非駆動ノズルからの再吐出時のインク滴を
常に同じ状態で吐出させることができるので、印刷品質
の低下を防止できる。また、環境変化に対しても安定し
たインク滴吐出を可能にできる。
中の長時間に非駆動ノズルからの再吐出時のインク滴を
常に同じ状態で吐出させることができるので、印刷品質
の低下を防止できる。また、環境変化に対しても安定し
たインク滴吐出を可能にできる。
【図1】 本発明におけるインクジェット記録ヘッドの
一実施例を示す斜視図。
一実施例を示す斜視図。
【図2】 図1に示す記録ヘッドの部分断面図。
【図3】 インク滴を吐出させるのに適した駆動波形の
一実施例を示す図。
一実施例を示す図。
【図4】 本発明のインクジェット記録装置を示すブロ
ック図の一実施例を示す図。
ック図の一実施例を示す図。
【図5】 ノズルの非駆動時間とインク滴のフライトタ
イムの関係を示す図。
イムの関係を示す図。
【図6】 本発明に関する駆動波形とノズルの駆動タイ
ミングとの関係図。
ミングとの関係図。
【図7】 印加電圧V2とインク滴吐出特性の関係図。
【図8】 印加電圧V3とインク滴吐出特性の関係図。
1はノズルプレート、3はチャンバープレート、4は圧
力室、5はインク供給口、6はインク室、7は振動板で
ある。
力室、5はインク供給口、6はインク室、7は振動板で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 2C057 AF42 AF71 AL26 AM03 AM16
AM18 AR08 BA03 BA14
Claims (4)
- 【請求項1】ノズル開口とリザーバに連通する圧力発生
室を備え、前記圧力発生室を圧電振動子により膨張、収
縮させて前記ノズル開口からインク滴を吐出させるイン
クジェット式記録ヘッドを備え、前記圧力発生室を膨張
させる第1の膨張工程パルスと、前記ノズル開口からイ
ンク滴が吐出するように前記圧力室を収縮させる第1の
収縮工程パルスと、前記第1の収縮工程後に再び前記圧
力発生室を膨張させる第2の膨張工程パルスとを前記圧
電振動子に実行させる駆動パルス発生手段と、各ノズル
毎に過去の印刷状態を常に管理できる印刷制御手段と、
該印刷制御手段からの印刷データに応じて前記第1の収
縮工程パルスの印加電圧を選択制御する駆動パルス選択
手段と、選択された駆動パルスをノズルに振り分ける駆
動ノズル選択手段を有するインクジェット記録装置。 - 【請求項2】前記第1の収縮工程パルスの印加電圧と収
縮工程前の保持印加電圧を非駆動時間が短いときは、小
さく、非駆動時間が長いときは、最初の駆動パルスの印
加電圧を大きくするように設定し、かつ、第1の収縮工
程パルスの継続時間は印字データによらず一定である請
求項1記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項3】前記非駆動時間の最小値が、最大駆動周波
数で連続吐出しているときであることを特徴とする請求
項2記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項4】前記第1の収縮工程パルスの印加電圧及び
収縮工程前の保持印加電圧が、非駆動時間の間隔に応じ
て、最初の駆動パルスから第2、第3の駆動パルスに従
い印加電圧を徐々に小さく設定し、かつ、第1の収縮工
程パルスの継続時間は印字データによらず一定である請
求項1記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001331216A JP2003127370A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | インクジェット式記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001331216A JP2003127370A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | インクジェット式記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003127370A true JP2003127370A (ja) | 2003-05-08 |
Family
ID=19146829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001331216A Pending JP2003127370A (ja) | 2001-10-29 | 2001-10-29 | インクジェット式記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003127370A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008036977A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Brother Ind Ltd | インクジェット記録装置 |
US7452045B2 (en) | 2006-08-03 | 2008-11-18 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink-jet recording apparatus |
-
2001
- 2001-10-29 JP JP2001331216A patent/JP2003127370A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7452045B2 (en) | 2006-08-03 | 2008-11-18 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Ink-jet recording apparatus |
JP2008036977A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Brother Ind Ltd | インクジェット記録装置 |
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