JP2003127216A - 両面真空圧空成形方法と両面真空圧空成形装置 - Google Patents

両面真空圧空成形方法と両面真空圧空成形装置

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JP2003127216A
JP2003127216A JP2001330383A JP2001330383A JP2003127216A JP 2003127216 A JP2003127216 A JP 2003127216A JP 2001330383 A JP2001330383 A JP 2001330383A JP 2001330383 A JP2001330383 A JP 2001330383A JP 2003127216 A JP2003127216 A JP 2003127216A
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lower chamber
chamber
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pet sheet
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光生 吉村
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博樹 布瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆する面の高さが異なる被覆製品の表面に
無延伸PETシートを被覆する場合、被覆する部分によ
って無延伸PETシートの厚さが異なり、均一な被覆が
できなかったり、また、無延伸PETシートで模様をつ
けようとする場合、模様が歪んだり、ゆがんだりするこ
とのない両面真空圧空成形方法と両面真空圧空成形装置
を提供することを目的とするものである。 【解決手段】 下室7に接続した圧力容器19により、
上室2と下室7間に0.1kgf/cm2以内の微妙な
圧力差をつけて、上室2と下室7間に張られた無延伸P
ETシート9を均一に予備伸展し、その後の工程で被覆
製品5に圧縮空気により押し付けた場合でも、無延伸P
ETシート9のそれ以上の伸展を少なくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫等の家庭用
電気機器の外装筐体に加飾等の目的からPET(pol
yethylene terephthalate)シ
ートを被覆する両面真空圧空成形方法と両面真空圧空成
形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷蔵庫等の家庭用電気機器の外装
筐体は加飾等の目的からPETシートを被覆することが
あり、そのために、120℃程度に加熱した厚さ200
ミクロン程度の無延伸PETシートを圧縮空気により真
空圧空成形機を用いて外装筐体等の成形品に押し付ける
両面真空圧空成形方法が考えられている(特開昭59−
83613号、特開昭59−201816号参照)。
【0003】図4、図5、図6は従来の両面真空圧空成
形方法の各工程における両面真空圧空成形装置の状態図
を示す。図4(a)はワークセットの状態図であり、近
赤外線ヒータ1を内蔵した上室2と、上下動できる駆動
軸3上に設けたテーブル4とその上に被覆する面の高さ
が異なる被覆製品、例えば、階段状の上面を有する被覆
製品5を取り付ける治具6とを内蔵した下室7と、前記
上室2と下室7との間に上枠8とをセットした状態を示
し、図4(b)はシートセットの状態図であり、図4
(a)の下室7と上枠8の間に、被覆製品5に被覆する
厚さ200ミクロン程度の無延伸PETシート9をセッ
トした状態を示し、図4(c)は上枠8が下降したシー
トクランプの状態図であり、図4(b)の上枠8が下降
して、下室7と上枠8の間に無延伸PETシート9を挟
持クランプした状態を示し、図5(a)は上室2と下室
7の内部を真空に引いている両面真空引きの状態図であ
り、上室2と下室7とを閉じ、上室2はバルブ10およ
びバランスバルブ11を介して、下室7はバルブ12を
介してそれぞれ真空タンク13−真空ポンプ14に接続
し、さらに、上室2はバルブ10を介して、下室7はバ
ルブ12およびバランスバルブ11を介してそれぞれ圧
空タンク15−コンプレッサ16に接続し、無延伸PE
Tシート9によって隔てられた上室2と下室7の内部の
真空度が同じになるように、バランスバルブ11を調整
しながら、真空タンク13および真空ポンプ14で減圧
し、その後、バルブ10およびバルブ12を閉じて上室
2と下室7を真空のまま分離独立させている状態を示
し、図5(b)は無延伸PETシート9を加熱する状態
図であり、上室2と下室7の間に張られた無延伸PET
シート9を、上室2内の近赤外線ヒータ1により120
℃程度に加熱し、軟化させる状態を示し、図5(c)は
無延伸PETシート9のドローダウン状態図であり、図
5(b)における加熱により、無延伸PETシート9が
ドローダウンし、加熱が終了した状態を示し、図6
(a)は被覆製品5が上昇する状態図であり、下室7内
を上下動する駆動軸3により、治具6に取り付けられた
被覆製品5が上昇し、図5(c)のドローダウン状態図
に示す軟化ドローダウンした無延伸PETシート9が、
被覆製品5の階段状の上面では面状に接触し、被覆製品
5の段部には空間を持って張られた状態を示し、図6
(b)は上室2を大気に開放した状態図であり、軟化ド
ローダウンした無延伸PETシート9が、大気に繋がっ
たバルブ17を開いて導かれた上室2内の大気圧によ
り、被覆製品5の階段状の上面に押し付けれれるととも
に、被覆製品5の段部の空間が小さくなるように、被覆
製品5の段部により近づく状態を示し、図6(c)は軟
化ドローダウンした無延伸PETシート9の圧空成形状
態図であり、バルブ10を開いて圧空タンク15−コン
プレッサ16により、上室2内の気圧を高め、無延伸P
ETシート9が図6(b)よりも強く被覆製品5の階段
状の上面および段部に押し付けられ、階段状の凸凹した
上面を持つ被覆製品5に完全に密着した状態を示してい
る。
【0004】上記従来の両面真空圧空成形方法により、
無延伸PETシート9を被覆製品5に被覆するには、図
6(a)に示すように、軟化ドローダウンした無延伸P
ETシート9が、被覆製品5の階段状の上面では面状に
接触し、被覆製品5の段部に空間を持って張られた状態
となり、次いで、図6(b)に示すように、上室2が大
気に開放された場合でも、無延伸PETシート9の部分
で被覆製品5と接触しているのは、被覆製品5の階段状
の上面だけであり、被覆製品5の段部は無延伸PETシ
ート9との間に空間がある。このことは、被覆製品5と
接触している無延伸PETシート9の部分は被覆製品5
と軟化接着しており、図6(a)に示す被覆製品5の上
昇時に伸展した以上は伸展できず、図6(a)の状態で
ほぼ決まるのに対し、被覆製品5の段部に対向する無延
伸PETシート9の部分は、図6(a)の状態以降も、
図6(c)になるまで伸展の余地があり、被覆製品5の
表面に被覆された無延伸PETシート9が部分によって
厚さが異なるものになることを意味する。この傾向は被
覆製品5の表面に凸凹があればある程、強くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
両面真空圧空成形方法による場合は、被覆する面の高さ
が異なる被覆製品の表面に被覆された無延伸PETシー
トは部分によって厚さが異なり、均一な被覆ができなか
ったり、無延伸PETシートで模様をつけようとする場
合は模様が歪んだり、ゆがんだりする問題があった。
【0006】本発明は上記の課題を解決するもので、被
覆する面の高さが異なる被覆製品の表面に無延伸PET
シートを被覆する場合、被覆する部分によって無延伸P
ETシートの厚さが異なり、均一な被覆ができなかった
り、また、無延伸PETシートで模様をつけようとする
場合、模様が歪んだり、ゆがんだりすることのない両面
真空圧空成形方法と両面真空圧空成形装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、厚さ200ミクロンの無延伸PETシ
ートで仕切られた上室と下室が真空になった状態で、無
延伸PETシートを120℃〜140℃で加熱軟化さ
せ、その後、その温度変化が2℃以内に保つことができ
る時間内に、上室と下室の間に0.1kgf/cm2
内の圧力差をつけ、無延伸PETシートを圧力の低い室
内に予備的に膨張させ、その後、予備的に膨張した無延
伸PETシートに被覆する面の高さが異なる被覆製品の
表面を押し付け、その後、圧縮空気により、予備的に膨
張した無延伸PETシートを高さが異なる被覆製品の表
面に密着させる両面真空圧空成形方法であり、被覆する
面の高さが異なる被覆製品の表面に無延伸PETシート
を被覆しても、被覆する部分によって無延伸PETシー
トの厚さが異なって、不均一な被覆ができたり、また、
無延伸PETシートで模様をつける場合、模様が歪んだ
り、ゆがんだりすることがなくなるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、厚さ200ミクロンの無延伸PETシートで仕切ら
れた上室と下室が真空になった状態で、無延伸PETシ
ートを120℃〜140℃で加熱軟化させ、その後、そ
の温度変化を2℃以内に保つことができる時間内に、上
室と下室の間に0.1kgf/cm2以内の圧力差をつ
け、無延伸PETシートを圧力の低い室内に予備的に膨
張させ、その後、予備的に膨張した無延伸PETシート
に被覆する面の高さが異なる被覆製品の表面を押し付
け、その後、圧縮空気により、予備的に膨張した無延伸
PETシートを高さが異なる被覆製品の表面に密着させ
る両面真空圧空成形方法であり、予備的に伸展させた無
延伸PETシートを圧縮空気で高さが異なる被覆製品の
表面に密着させることにより、予備的に伸展した無延伸
PETシートは、すでに、均一な厚さで伸展しているの
で、圧縮空気による押し付けによってもそれ以上の伸展
は少なく、高さが異なる被覆製品の表面にほぼ均一な厚
さで密着するという作用を有する。
【0009】本発明の請求項2に記載の発明は、バルブ
およびバランスバルブを介して真空タンクに、また、バ
ルブを介して圧空タンクにそれぞれ接続した上室と、バ
ルブを介して真空タンクに、また、バルブおよびバラン
スバルブを介して圧空タンクにそれぞれ接続した下室
と、前記上室内にヒーターと、前記下室内に被覆製品を
載置し上下動する治具と、前記上室と下室とを仕切る厚
さ200ミクロンの無延伸PETシートとを設けた両面
真空圧空成形装置において、上室内と下室内との間に
0.1kgf/cm2以内の圧力差をつけるために、上
室または下室に、その内部容量を変えるための容器を接
続した両面真空圧空成形装置であり、上室または下室
に、その内部容量を変えるための容器を接続することに
より、上室または下室の内部の容量を微妙に調整でき、
上室内と下室内との間に0.1kgf/cm2以内の圧
力差がつき、厚さ200ミクロンの無延伸PETシート
を成形前に均一な厚さに予備伸展ができるという作用を
有する。
【0010】本発明の請求項3に記載の発明は、バルブ
およびバランスバルブを介して真空タンクに、また、バ
ルブを介して圧空タンクにそれぞれ接続した上室と、バ
ルブを介して真空タンクに、また、バルブおよびバラン
スバルブを介して圧空タンクにそれぞれ接続した下室
と、前記上室内にヒーターと、前記下室内に被覆製品を
載置し上下動する治具と、前記上室と下室とを仕切る厚
さ200ミクロンの無延伸PETシートとを設けた両面
真空圧空成形装置において、上室内と下室内との間に
0.1kgf/cm2以内の圧力差をつけるために、上
室または下室に、その内部の圧力を変えるための圧力容
器をバルブを介して接続した両面真空圧空成形装置であ
り、上室または下室に、その内部圧力を変えるための圧
力容器をバルブを介して接続することにより、上室また
は下室の内部の圧力を0.1kgf/cm2以内で微妙
に調整でき、上室内と下室内との間に0.1kgf/c
2以内の圧力差がつき、厚さ200ミクロンの無延伸
PETシートを成形前に均一な厚さに予備伸展ができる
という作用を有する。
【0011】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して説明する。
【0012】(実施の形態)図1、図2、図3は本発明
の実施の形態における両面真空圧空成形方法の各工程に
おける両面真空圧空成形装置の状態図であり、従来例を
示す図4、図5、図6と構成的に異なるところは、上室
2内の容量または圧力を微妙に調整し、上室2と下室7
の間に0.1kgf/cm2以内の圧力差をつけ、上室
2と下室7の間に張られ、軟化ドローダウンした厚さ2
00ミクロンの無延伸PETシート9を下室7内に予備
伸展させる下方伸展用の圧力容器18を上室2に接続
し、同様に、下室7内の容量または圧力を微妙に調整
し、上室2と下室7の間に0.1kgf/cm2以内の
圧力差をつけ、上室2と下室7の間に張られ、軟化ドロ
ーダウンした厚さ200ミクロンの無延伸PETシート
9を上室2内に予備伸展させる上方伸展用の圧力容器1
9を下室7に接続した点であり、その他の点は従来例を
示す図4、図5、図6と同じであるので、同じ符号を付
し説明する。
【0013】図1(a)は、図4(a)のワークセット
の状態図と同様のワークセットの状態図であり、下方伸
展用の圧力容器18を接続し、近赤外線ヒータ1を内蔵
した上室2と、上方伸展用の圧力容器19を接続し、駆
動軸3上のテーブル4とその上の被覆する面の高さが異
なる被覆製品5を内蔵した下室7と、前記上室2と下室
7との間に上枠8とをセットした状態を示し、図1
(b)、図1(c)、図2(a)、図2(b)、図2
(c)は、図4、図5における各状態図と同様、前記図
1(a)の後に続く工程におけるシートセットの状態
図、シートクランプの状態図、両面真空引きの状態図、
加熱状態図、ドローダウン状態図であり、図2(d)
は、下室7に接続した上方伸展用の圧力容器19によ
り、下室7内の容量または圧力を微妙に調整し、上室2
と下室7の間に0.1kgf/cm2以内の圧力差をつ
け、上室2と下室7の間に張られ、軟化ドローダウンし
た無延伸PETシート9を上室2内に予備伸展させた予
備伸展状態図であり、図3(a)は下室7内を上下動す
る駆動軸3により、治具6に取り付けられた被覆製品5
が上昇し、図2(d)の予備伸展状態図に示す予備伸展
した無延伸PETシート9が、被覆製品5の階段状の上
面では面状に接触し、被覆製品5の段部に空間を持って
張られた状態を示す被覆製品上昇状態図であり、図3
(b)は被覆製品5の階段状の上面に面状に接触し、被
覆製品5の段部には空間を持って張られた無延伸PET
シート9が、大気に繋がったバルブ17を開いて導かれ
た上室2内の大気圧により、被覆製品5の階段状の上面
に押し付けられるとともに、被覆製品5の段部の空間が
小さくなるように、被覆製品5の段部により近づく大気
開放状態図であり、図3(c)はバルブ10を開いて圧
空タンク15−コンプレッサ16により、上室2内の気
圧を高め、無延伸PETシート9が図3(b)よりも強
く被覆製品5の階段状の上面および段部に押し付けら
れ、階段状の凸凹した上面を持つ被覆製品5に完全に密
着被覆された圧空成形状態図を示している。
【0014】上記本実施の形態における両面真空圧空成
形方法により、無延伸PETシート9を階段状の凸凹し
た上面を持つ被覆製品5に被覆するには、初期の工程で
は従来例を示す図4、図5の場合と同様、図1(a)か
ら図2(c)に示す両面真空圧空成形装置の状態図のよ
うに、ワークセット、シートセット、シートクランプ、
両面真空引き、加熱の各工程を経て無延伸PETシート
9が下室7内に軟化ドローダウンし、次に、図2(d)
の予備伸展状態図に示すように、下室7に接続した上方
伸展用の圧力容器19により、下室7内の容量または圧
力を微妙に調整し、上室2と下室7の間に0.1kgf
/cm2以内の圧力差をつけ、上室2と下室7の間に張
られ、軟化ドローダウンした厚さ200ミクロンの無延
伸PETシート9を上室2内に予備伸展させ、以降の工
程は、図3(a)の被覆製品上昇状態図に示すように、
下室7内を上下動する駆動軸3により、治具6に取り付
けられた被覆製品5が上昇し、上室2内に予備伸展した
無延伸PETシート9に、被覆製品5の階段状の上面が
面状に接触し、被覆製品5の段部が空間を持って対向す
る形となり、次に、図3(b)の大気開放状態図に示す
ように、大気に繋がったバルブ17を開いて導かれた上
室2内の大気圧により、無延伸PETシート9は被覆製
品5の階段状の上面に押し付けられるとともに、被覆製
品5の段部の空間が小さくなるように、被覆製品5の段
部により近づくことになる、最後に、図3(c)の圧空
成形状態図に示すように、バルブ10を開いて圧空タン
ク15−コンプレッサ16により、上室2内の気圧をさ
らに高め、無延伸PETシート9が図3(b)よりもさ
らに強く被覆製品5の階段状の上面および段部に押し付
けられ、階段状の凸凹した上面を持つ被覆製品5に完全
に密着被覆することになる。
【0015】なお、上記両面真空圧空成形方法とその装
置において、無延伸PETシート9を120℃〜140
℃に加熱して、その温度変化が2℃の範囲内にある間に
成形を行うのは、図7に示す200ミクロン厚の無延伸
PETシート9の温度−抗張力関係図から分かるよう
に、無延伸PETシートの抗張力(kgf/cm2)は
120℃〜140℃の狭い範囲で0に近くなり、この抗
張力(kgf/cm2)≒0を維持できる温度範囲、例
えば、(120℃〜140℃)±2℃の狭い温度領域内
で圧空成形作業を行うことにより、無延伸PETシート
9の伸展が容易な状態で作業ができることになるからで
ある。
【0016】また、下室7の体積V=228750c
c、無延伸PETシート9の伸び率を124%とした時
の上室2内へ予備伸展する無延伸PETシート9の体積
増分ΔV=18400cc、下室7に接続した上方伸展
用の圧力容器19内の圧力P0=1kgf/cm2、圧力
容器19の体積V0、上室2と下室7の内部圧力差ΔP
=0.1kgf/cm2とすると、 P0*V0=ΔP(V+V0+ΔV) V0(P0−ΔP)=ΔP(V+ΔV) V0=ΔP(V+ΔV)/(P0−ΔP) となり、圧力容器19の体積V0は27461ccとな
る。
【0017】また、伸び率124%程度の無延伸PET
シート9を軟化ドローダウンした状態で予備伸展させる
ためには、0.1kgf/cm2以内の小さな圧力で可
能である。
【0018】上記仕様により、本実施の形態における両
面真空圧空成形方法とその装置による予備伸展が可能に
なるが、厳密には上室2と下室7内が真空になっていな
いことや、上室2と下室7内の温度条件による誤差、重
力の影響を考慮すると、上記によって導き出された体積
0も変るため、圧力容器19の容量や圧力は変えられ
るようにしてある。
【0019】また、上記説明では、無延伸PETシート
9の予備伸展を上室2内に行った例で説明したが、下方
伸展用の圧力容器18により下室7内に予備伸展させた
場合にも、上室2に導入した圧縮空気により予備伸展し
た無延伸PETシート9を被覆製品5に押し付け密着さ
せ得ることは申すまでもない。
【0020】以上のように、本実施の形態の両面真空圧
空成形方法とその装置によれば、圧力容器19により、
上室2と下室7間に0.1kgf/cm2以内の微妙な
圧力差がつくられているので、上室2と下室7間に張ら
れた無延伸PETシート9が均一に予備伸展し、その後
の工程で被覆製品5に圧縮空気により押し付けた場合で
も、無延伸PETシート9は、すでに、均一の厚さで伸
展しているので、それ以上の伸展は少なく、高さが異な
る被覆製品5の表面に均一な厚さで密着し、また、無延
伸PETシート9で模様をつけようとする場合、模様が
歪んだり、ゆがんだりすることがなくなるものである。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明の両面真空圧空成
形方法とその装置によれば、上室と下室の何れかに接続
した圧力容器により、上室と下室間に微妙な圧力差をつ
くることにより、上室と下室間に張られた無延伸PET
シートを被覆製品に完全に密着させる前に予備伸展させ
ることができ、被覆する面の高さが異なる被覆製品の表
面に無延伸PETシートを被覆しても、被覆する部分に
よって無延伸PETシートの厚さが異なって、不均一な
被覆ができたり、また、無延伸PETシートで模様をつ
ける場合、模様が歪んだり、ゆがんだりすることがなく
なるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態における両面真空圧
空成形装置のワークセットの状態図 (b)同シートセットの状態図 (c)同シートクランプの状態図
【図2】(a)本発明の実施の形態における両面真空圧
空成形装置の両面真空引きの状態図 (b)同加熱状態図 (c)同ドローダウン状態図 (d)同予備伸展状態図
【図3】(a)本発明の実施の形態における両面真空圧
空成形装置の被覆製品上昇状態図 (b)同大気開放状態図 (c)同圧空成形状態図
【図4】(a)従来の両面真空圧空成形装置のワークセ
ットの状態図 (b)同シートセットの状態図 (c)同シートクランプの状態図
【図5】(a)従来の両面真空圧空成形装置の両面真空
引きの状態図 (b)同加熱状態図 (c)同ドローダウン状態図
【図6】(a)従来の両面真空圧空成形装置の被覆製品
上昇状態図 (b)同大気開放状態図 (c)同圧空成形状態図
【図7】無延伸PETシートの温度−抗張力関係図
【符号の説明】
1 近赤外線ヒータ 2 上室 3 駆動軸 4 テーブル 5 被覆製品 6 治具 7 下室 8 上枠 9 無延伸PETシート 10,12,17 バルブ 11 バランスバルブ 13 真空タンク 14 真空ポンプ 15 圧空タンク 16 コンプレッサ 18,19 圧力容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 元彰 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4F208 AA24 AC03 AR02 AR06 AR11 MA03 MB01 MC02 MG11 MH06 MH10 MK01 MK15

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ200ミクロンの無延伸PETシー
    トで仕切られた上室と下室が真空になった状態で、無延
    伸PETシートを120℃〜140℃で加熱軟化させ、
    その後、その温度変化を2℃以内に保つことができる時
    間内に、上室と下室の間に0.1kgf/cm2以内の
    圧力差をつけ、無延伸PETシートを圧力の低い室内に
    予備的に膨張させ、その後、予備的に膨張した無延伸P
    ETシートに被覆する面の高さが異なる被覆製品の表面
    を押し付け、その後、圧縮空気により、予備的に膨張し
    た無延伸PETシートを高さが異なる被覆製品の表面に
    押し付け密着させる両面真空圧空成形方法。
  2. 【請求項2】 バルブおよびバランスバルブを介して真
    空タンクに、また、バルブを介して圧空タンクにそれぞ
    れ接続した上室と、バルブを介して真空タンクに、ま
    た、バルブおよびバランスバルブを介して圧空タンクに
    それぞれ接続した下室と、前記上室内にヒーターと、前
    記下室内に被覆製品を載置し上下動する治具と、前記上
    室と下室とを仕切る厚さ200ミクロンの無延伸PET
    シートとを設けた両面真空圧空成形装置において、上室
    内と下室内との間に0.1kgf/cm2以内の圧力差
    をつけるために、上室または下室に、その内部容量を変
    えるための容器を接続した両面真空圧空成形装置。
  3. 【請求項3】 バルブおよびバランスバルブを介して真
    空タンクに、また、バルブを介して圧空タンクにそれぞ
    れ接続した上室と、バルブを介して真空タンクに、ま
    た、バルブおよびバランスバルブを介して圧空タンクに
    それぞれ接続した下室と、前記上室内にヒーターと、前
    記下室内に被覆製品を載置し上下動する治具と、前記上
    室と下室とを仕切る厚さ200ミクロンの無延伸PET
    シートとを設けた両面真空圧空成形装置において、上室
    内と下室内との間に0.1kgf/cm2以内の圧力差
    をつけるために、上室または下室に、その内部の圧力を
    変えるための圧力容器をバルブを介して接続した両面真
    空圧空成形装置。
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