JP2003126120A - 人工歯保持体と義歯作製方法 - Google Patents

人工歯保持体と義歯作製方法

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JP2003126120A JP2001322459A JP2001322459A JP2003126120A JP 2003126120 A JP2003126120 A JP 2003126120A JP 2001322459 A JP2001322459 A JP 2001322459A JP 2001322459 A JP2001322459 A JP 2001322459A JP 2003126120 A JP2003126120 A JP 2003126120A
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denture base
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Yutaka Shinozaki
裕 篠崎
Tomohiro Kumagai
知弘 熊谷
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GC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロストワックス法の如き多岐にわたる煩雑な
義歯作成の工程を軽減し、更には従来熟練を要した人工
歯の排列作業を簡便にするための人工歯保持体とその人
工歯保持体を用いた義歯作製方法を提供する。 【解決手段】 人工歯保持体1を人工歯保持体本体1aに
加熱重合型又は光重合型のペースト状義歯床用材料1bを
介して人工歯1cが天然歯と同じ排列順序で保持されてい
る構成とし、義歯の作製は、患者の口腔内を再現した石
こう模型の顎堤上に、人工歯保持体1から義歯作製に必
要な人工歯1cを該ペースト状義歯床用材料1bごと取り外
して設置し、必要に応じて該ペースト状義歯床用材料1b
を設置する前及び/又は後に該ペースト状義歯床用材料
1bと相互に重合可能な補充用ペースト状義歯床用材料を
加えて所望の義歯の形状に整えた後、ペースト状義歯床
用材料を加熱重合又は光重合により重合・硬化させて義
歯を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工歯がペースト
状義歯床用材料を介してを排列・保持されている人工歯
保持体とその人工歯保持体からペースト状義歯床用材料
ごと取り外した人工歯を使用して義歯を作成する義歯作
製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、義歯の作製は通常ロストワックス
法と呼ばれる方法で行われており、患者の口腔内の印象
を採得し石こう模型を作製した後、その石こう模型上で
歯科用ワックス等を用いて義歯床部,咬合堤を形成し、
咬合器にセットして粘着性ワックスで人工歯保持板に保
持されている人工歯を人工歯保持板から1歯ずつ取り外
し人工歯に付着している粘着性のワックスを熱湯等にさ
らして綺麗に洗い流す操作を行った後、義歯床部上で咬
合を調製しながら人工歯の排列,歯肉部の成形等義歯床
全体の形を整えて目的とする義歯と同じ形態の蝋義歯を
作製する。その後、蝋義歯を咬合器から外して埋没用石
こうを用いて石こう模型ごとフラスコ内に埋没させ、熱
湯等でワックス部分を流し出して義歯床部分の空洞を埋
没材中に形成させた後、ポリメチルメタクリレートを主
成分とする粉剤とメチルメタクリレートを主成分とする
液剤とから成る加熱重合型義歯床用材料を計量・混合し
て一定時間放置して餅状として埋没用石こう中に形成し
た空洞内に填入し、熱湯中に入れて重合・硬化させ、冷
却して埋没材から掘り出し形態修正と研磨を行うという
手順で行われていた。このように義歯の作製には多大な
時間と手間を要していた。
【0003】また、ロストワックス法を用いない作製方
法として、患者の口腔内の印象を採得し石こう模型を作
製した後、その石こう模型上でメタクリレート系のモノ
マー,充填材,重合開始剤から成る光重合型ペースト状
義歯床用材料を歯科用ワックスの代わりに用いて義歯床
部,咬合堤を形成し義歯床部の場合には必要に応じて活
性光線を照射して仮重合し咬合器にセットして歯肉部と
なるペースト状義歯床用材料を盛り付けた後、粘着性ワ
ックスで人工歯保持板に保持されている人工歯を人工歯
保持板から1歯ずつ取り外し人工歯に付着している粘着
性のワックスを熱湯等にさらして綺麗に洗い流す操作を
行った後、義歯床部上で咬合を調製しながら人工歯の排
列,歯肉部の成形等義歯床全体の形を整えてから活性光
線を照射して最終的な重合・硬化を行い、研磨を行うと
いう手順で行われており、このような義歯作製方法は特
開昭62−117552号公報に開示されている。
【0004】しかし、人工歯の排列作業を1歯ずつ行う
場合には、排列する人工歯の間隔等が難しく、また排列
中の人工歯以外の動かす必要のない人工歯までを誤って
大きく動かしてしまうという欠点があり、人工歯排列に
は熟練を要し非常に時間と神経を使うものであった。一
方、予め数個の人工歯が連結された形態の連結歯を用い
ることもあるが、排列されている人工歯の大きさや排列
パターンの種類には限界があり、全ての義歯に使用でき
ないという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、多岐
にわたる煩雑な義歯作成の工程を軽減し、更には従来熟
練を要した人工歯の排列作業を簡便にするための人工歯
保持体とその人工歯保持体を用いた義歯作製方法を提供
することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、従来の義歯作製方法で
は、人工歯と義歯床との良好な固着を行うために粘着性
ワックスで人工歯保持板に保持されている人工歯を人工
歯保持板から1歯ずつ取り外し人工歯に付着している粘
着性のワックスを熱湯等にさらして綺麗に洗い流して義
歯床用材料との接着性を低下させない操作が必要であっ
たが、このような操作を不要とし、また人工歯保持板か
ら1歯ずつ取り外して排列する煩雑な工程を省略するた
めには、人工歯がそのまま義歯床用材料として使用でき
るペースト状義歯床用材料を介して人工歯保持体に保持
されていれば、人工歯をペースト状義歯床用材料ごと取
り出して石こう模型上に設置することにより、人工歯保
持体から1歯ずつ取り出して排列する必要がないため、
人工歯を所定の間隔で排列する等の煩雑な工程を軽減で
き義歯の作製を容易に行えることを究明して本発明を完
成したのである。
【0007】即ち本発明は、人工歯保持体本体に加熱重
合型又は光重合型のペースト状義歯床用材料を介して人
工歯が天然歯と同じ排列順序で保持されていることを特
徴とする人工歯保持体とこの人工歯保持体を使用して義
歯を作成する方法に関するものであり、この本発明に係
る人工歯保持体には、ペースト状義歯床用材料が光重合
型の場合に義歯作成前にペースト状義歯床用材料が重合
しないように、人工歯保持体が遮光性材料で被覆されて
いる態様や、人工歯がペースト状義歯床用材料に人の平
均的な排列基準、即ち人工歯が実際の口腔内の天然歯の
並び方に近いアーチ状に排列されている態様が好ましい
のである。
【0008】そして、本発明に係る義歯作成方法は、患
者の口腔内を再現した石こう模型の顎堤上に、人工歯保
持体本体に加熱重合型又は光重合型のペースト状義歯床
用材料を介して人工歯が天然歯と同じ排列順序で保持さ
れている人工歯保持体から義歯作製に必要な人工歯を該
ペースト状義歯床用材料ごと取り外して設置して所望の
義歯の形状に整えた後、ペースト状義歯床用材料を加熱
重合又は光重合により重合・硬化させることによって義
歯を作製することを特徴とする義歯作製方法であり、こ
の方法において患者の口腔内を再現した石こう模型の顎
堤上に、人工歯保持体本体に加熱重合型又は光重合型の
ペースト状義歯床用材料を介して人工歯が天然歯と同じ
排列順序で保持されている人工歯保持体から義歯作製に
必要な人工歯を該ペースト状義歯床用材料ごと取り外し
て設置する前及び/又は後に該ペースト状義歯床用材料
と相互に重合可能な補充用ペースト状義歯床用材料を加
えて所望の義歯の形状に整えた後、これらペースト状義
歯床用材料を加熱重合又は光重合により重合・硬化させ
ることによって義歯を作製してもよく、この際の補充用
ペースト状義歯床用材料としては、用途に合わせて、義
歯床部・咬合提部作製用ペースト状義歯床用材料及び/
又は歯頸部・人工歯間隙調整用ペースト状義歯床用材料
を使うとより好ましいのである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明に係
る人工歯保持体と義歯作製方法とについて詳細に説明す
る。図1は前歯が平面状に排列・保持されている人工歯
保持体の1実施例の平面図、図2は図1の左側面図、図
3は前歯が平面状に排列・保持されている人工歯保持体
の他の実施例の平面図、図4は図3の左側面図、図5は
人工歯を排列・保持しているペースト状義歯床用材料が
光重合型のペースト状義歯床用材料である図1に示した
人工歯保持体が遮光性材料から成るカバーによって覆わ
れている態様を示す平面図、図6は図5の左側面図、図
7は前歯が人の平均的な排列基準で排列・保持されてい
る人工歯保持体の1実施例の斜視図、図8は図7の人工
歯保持体からペースト状義歯床用材料ごと取り外した状
態を示す斜視図、図9は臼歯が平面状に排列・保持され
ている人工歯保持体の1実施例の平面図、図10は口腔
内を再現した石こう模型の斜視図、図11は人工歯保持
体からペースト状義歯床用材料ごと取り出した前歯部を
石こう模型の顎堤上に取り付け形態を整えた状態を示す
斜視図、図12は図11の状態で補充用ペースト状義歯
床用材料を加えて形状を整えた状態を示す斜視図、図1
3は図10におけるE−F間及びF−G間の臼歯部を人
工歯保持体から取り外して図12の石こう模型の顎堤上
に取り付けて形態を整えた状態を示す斜視図である。
【0010】図面中、1はプラスチック製等の人工歯保
持体本体1aに加熱重合型又は光重合型のペースト状義歯
床用材料1bを介して人工歯1cが天然歯と同じ排列順序で
保持されている人工歯保持体であり、図7に示す如く人
工歯1cがペースト状義歯床用材料1bに人の平均的な排列
基準、即ち人工歯が実際の口腔内の天然歯の並び方に近
いアーチ状に排列されていることが好ましい。
【0011】ペースト状義歯床用材料1bが光重合性のペ
ースト状義歯床用材料の場合には、使用前のペースト状
義歯床用材料1bの重合を防ぐために、人工歯保持体1全
体を図5及び図6に示す如く遮光性材料1dから成るカバ
ーで覆っておくことが好ましく、更に人工歯保持体本体
1aの板厚を厚くしたり遮光性材料で形成して使用前のペ
ースト状義歯床用材料1bが露光して重合硬化することを
防止するとより好ましい。
【0012】人工歯1cは、並び替える必要がないように
天然歯と同じ排列順序で保持されていることが必要であ
り、患者の天然歯との色合わせが容易となるように図1
に示すように人工歯1cの頬側が見えるようにペースト状
義歯床用材料1b上に保持させても良いが、義歯作製時に
排列し易いように図3,7、9に示すように歯頚部をペ
ースト状義歯床用材料1b上に保持させておくことが好ま
しい。
【0013】そして、ペースト状義歯床用材料1bは、従
来から歯科で使用されているペースト状義歯床用材料の
うち、実際に使用する前に重合してしまう可能性のある
常温重合型のペースト状義歯床用材料を除いて、加熱重
合型又は光重合型のペースト状義歯床用材料を用いるこ
とが可能であり、メタクリレート系のモノマー,充填
材,重合開始剤,その他紫外線吸収剤や着色剤等の添加
剤から成り、ヘラ等で成形操作が行い易いようにペース
ト状や粘土状に粘度を調製したものである。具体的に
は、メタクリレート系のモノマーとしては、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタ
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3
−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ
−1,3−ジメタクリロキシプロパン、n−ブチルメタ
クリレート、イソブチルメタクリレート、ブトキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレー
ト、2−エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメタ
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレング
リコールジメタクリレート、トリエチレングリコールト
リメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3
−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジ
オールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ト
リメチロールメタントリメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラメタクリレート、ポリオキシテトラエチレングリコ
ールジメタクリレート、2,2−ビス(メタクリロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロ
キシ−3−メタクリロキシプロポキシ)フェニル]プロ
パン、2,2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシ
ポリエトキシフェニル)プロパン、また分子中にウレタ
ン結合を有するメタクリレートとして、ジ−2−メタク
リロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレ
ンジカルバメート、1,3,5−トリス[1,3−ビス
(メタクリロイルオキシ)−2−プロポキシカルボニル
アミノヘキサン]−1,3,5−(1H,3H,5H)
トリアジン−2,4,6−トリオン、2,2'−ジ(4
−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパ
ノンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートとから成るウレタンオリゴマ
ー、1,3−ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシ
アネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとから
成るウレタンオリゴマー等を例示できる。
【0014】充填材としては、従来から歯科に用いられ
ているポリメチルメタクリレート,ポリエチルメタクリ
レート等のポリマーや、前記モノマーを重合後に粉砕し
て粉末状にした粉砕ポリマー等の有機質充填材、二酸化
ケイ素,バリウムガラス,アルミナガラス,カリウムガ
ラス,フルオロアルミノシリケートガラス等のガラス
類、合成ゼオライト、リン酸カルシウム、長石、ヒュー
ムドシリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、石英等の無機質充填材がある。これ
らの無機質充填材は、γ―メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルト
リアセトキシシラン、ビニルトリ(メトキシエトキシ)
シラン等で表面処理されていてもよい。また、前記の無
機質充填材を予め重合性モノマーやオリゴマーと混合し
て硬化させた後、粉砕して作製した所謂有機無機複合充
填材を使用することもできる。
【0015】重合開始材は、加熱重合型としては、主に
有機過酸化物や、アゾ化合物等が用いられる。有機過酸
化物としては、芳香族を有するジアシルパーオキシド類
や過安息香酸のエステルと見なされるようなパーオキシ
エステル類が好ましく、例えば、ベンゾイルパーオキシ
ド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキシド、m−ト
リルパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキ
サン、2,5−ジメチル−2,5−ジ{(o−ベンゾイ
ル)ベンゾイルパーオキシ}ヘキサン等が効果的であ
る。また、アゾ化合物としては、アゾビスイソブチロニ
トリル等、他にもトリブチルホウ素等のような有機金属
化合物等も使用できる。
【0016】光重合開始剤としては、増感剤と還元剤と
の組合わせが一般に用いられる。増感剤には、カンファ
ーキノン、ベンジル、ジアセチル、ベンジルジメチルケ
タール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジ(2−
メトキシエチル)ケタール、4,4'−ジメチルベンジ
ル−ジメチルケタール、アントラキノン、1−クロロア
ントラキノン、2−クロロアントラキノン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、1−ヒドロキシアントラキノン、
1−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノ
ン、1−ブロモアントラキノン、チオキサントン、2−
イソプロピルチオキサントン、2−ニトロチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオ
キサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4
−ジイソプロピルチオキサントン、2−クロロ−7−ト
リフルオロメチルチオキサントン、チオキサントン−1
0,10−ジオキシド、チオキサントン−10−オキシ
ド、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエ
ーテル、ベンゾフェノン、ビス(4−ジメチルアミノフ
ェニル)ケトン、4,4'−ビスジエチルアミノベンゾ
フェノン、アシルフォスフィンオキシドの誘導体、アジ
ド基を含む化合物等があり単独若しくは混合しても使用
できる。
【0017】還元剤としては、3級アミン等が一般に使
用される。3級アミンとしては、N,N−ジメチル−p
−トルイジン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリ
レート、トリエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安
息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4
−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルが好ましい。また
他の還元剤として、ベンゾイルパーオキシド、スルフィ
ン酸ソーダ誘導体、有機金属化合物等が挙げられる。光
重合型の場合は、紫外線又は可視光線等の活性光線を照
射することにより重合反応が達せられる。光源として
は、超高圧,高圧,中圧又は低圧の各種水銀灯、ケミカ
ルランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、
蛍光ランプ、LED,タングステンランプ、キセノンラ
ンプ、アルゴンイオンレーザー等を使用することもでき
る。
【0018】2は通法に従って採得した患者の口腔内の
印象を使用して作製した顎堤2a等を有する石こう模型で
あり、図10に示すような無歯顎の石こう模型の場合
と、部分床義歯を作製する場合の残存歯が存在する場合
の石こう模型の場合とがあり、後者の場合は患者の口腔
内の形状を部分的に再現したものでよい。
【0019】3は人工歯保持体1のペースト状義歯床用
材料1bだけでは義歯床用材料が不足する場合に補充して
使用するための補充用ペースト状義歯床用材料であり、
ペースト状義歯床用材料1bと基本的に同じ構成から成
る。この補充用ペースト状義歯床用材料3はペースト状
義歯床用材料1bと一体化させて重合されるものであるの
でペースト状義歯床用材料1bと相互に重合可能であるこ
とが必要であり、使用用途に合わせてその配合物質の種
類やその配合比率を調製した義歯床部・咬合提部作製用
ペースト状義歯床用材料及び/又は歯頸部・人工歯間隙
調整用ペースト状義歯床用材料として使い分けるとより
好ましい。
【0020】前述した構成の本発明に係る人工歯保持体
1を用いて本発明に係る義歯作製方法を実施するには、
先ず通法に従い患者の口腔内の印象を採得しその印象を
利用して例えば図10に示すような石こう模型2を作製
する。次いで人工歯保持体1の人工歯保持体本体1aから
人工歯1cをペースト状義歯床用材料1bごと取り外して石
こう模型2の顎堤2a上又は上顎の場合には義歯床部・咬
合提部作製用ペースト状義歯床用材料で作製した顎堤の
上に設置する。その際、例えば人工歯保持体1が図3や
図5に示す態様のように人工歯1cを平面状に排列・保持
されている場合には図8に示すように人工歯1cを実際の
口腔内の天然歯の排列基準に近いアーチ状にしてから図
11に示すように石こう模型2の顎堤2a上に設置する。
また、人工歯保持体1が図7に示す態様のように人工歯
1cを人の平均的な排列基準で排列・保持されている場合
にはそのまま図11に示すように石こう模型2の顎堤2a
上に設置する。次いで、ペースト状義歯床用材料1bを加
工して義歯床を作製するのであり、ペースト状義歯床用
材料1bが余分な場合には除去し、また不足する場合には
ペースト状義歯床用材料1bと相互に重合可能な補充用ペ
ースト状義歯床用材料3を加えるのである。この補充用
ペースト状義歯床用材料3は必ずしも一種類の材料であ
る必要はなく、用途に合わせて義歯床部・咬合提部作製
用ペースト状義歯床用材料と歯頸部・人工歯間隙調整用
ペースト状義歯床用材料とを使い分けると、作業効率が
向上すると共に義歯の意匠性も良くなる。その後に、咬
合器に装着し人工歯の排列と咬合調整排列を行った後
に、加熱重合や光重合により最終的にペースト状義歯床
用材料1b,3を硬化・重合させ、最終的な形状修正と研
磨を行って義歯が完成させる。
【0021】このようにして義歯を作製するに際し、ペ
ースト状義歯床用材料1b,3を同時に重合させずに、義
歯床部又は咬合堤部の作製,人工歯の排列等の各作製段
階において必要に応じてそのペースト状義歯床用材料1
b,3を形状が変化しない程度に仮重合させ、義歯とし
ての形状を完全に整えた後に義歯全体を重合・硬化させ
たりすることも可能である。
【0022】また、総義歯を作製するような場合には、
一度に全ての人工歯を排列するのではなく、何本かの人
工歯ごとに排列・整形すると作業がし易くなる。例え
ば、図1,3,5,7に示すような前歯部と図9に示す
ような臼歯部とを用いて、先ず図11のように前歯部を
排列して、次いで図13のように臼歯部も排列すること
によって総義歯を簡便に作製することができるのであ
る。また、部分床義歯の場合にも、前記前歯部と臼歯部
のうちから必要とする人工歯1cをペースト状義歯床用材
料1bごと人工歯保持体本体1aから取り外して、義歯を作
製すれば、どのような義歯も簡便な操作性で作製するこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明に係る人工歯保
持体と義歯作製方法とを説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0024】<実施例1>下記の組成で人工歯を排列・
保持する光重合型のペースト状義歯床用材料の成分を調
製した。 テトラヒドロフルフリルメタクリレート 2重量% ポリブチレングリコールジメタクリレート 2重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 38重量% 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノ ンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと から成るウレタンオリゴマー 16重量% 有機質充填材 40.9重量% カンファーキノン 0.5重量% 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.5重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量%
【0025】この光重合型のペースト状義歯床用材料を
プラスチック製の人工歯保持体本体上に盛り付け、前歯
用の人工歯を図7に示すように人の平均的な排列基準で
排列・保持した人工歯保持体遮光性材料で被覆したもの
と、同じくこの光重合型のペースト状義歯床用材料をプ
ラスチック製の人工歯保持体本体上に盛り付け、臼歯用
の人工歯を図9に示すように平面状に排列・保持した人
工歯保持体を遮光性材料で被覆しものとを作製した。そ
して、口腔内の印象を採取し、その印象を使用して石こ
う模型を作製した。次いで遮光性材料を取り除いた前記
人工歯保持体から前歯用人工歯をペースト状義歯床用材
料ごと取り出してこの石こう模型上に圧接すると共に、
臼歯用人工歯をペースト状義歯床用材料ごと取り出して
この石こう模型上に圧接して咬合器に装着した。この
時、人工歯はペースト状義歯床用材料によって天然歯と
同じ排列順序で保持されているので簡単な修正を行うこ
とで所望の排列を容易に行うことができた。そこで全体
的なバランスを調製し、可視光線照射器(商品名:ラボ
ライトLV−II、ジーシー社製)にて5分間光照射して
ペースト状義歯床用材料を重合・硬化させ形態修正と研
磨を行い、全部床義歯を完成させた。
【0026】<実施例2> (a)下記の組成で人工歯を排列・保持する光重合型ペ
ースト状義歯床用材料の成分を調製した。 テトラヒドロフルフリルメタクリレート 2重量% ポリブチレングリコールジメタクリレート 2重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 38重量% 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノ ンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと から成るウレタンオリゴマー 16重量% 有機質充填材 40.9重量% カンファーキノン 0.5重量% 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.5重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量% (b)下記の組成で光重合型補充用ペースト状義歯床用
材料、特に義歯床部や咬合堤部を作製する際に使用する
光重合型義歯床部・咬合提部作製用ペースト状義歯床用
材料を調製した。 テトラヒドロフルフリルメタクリレート 2重量% ポリブチレングリコールジメタクリレート 2重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 31重量% 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノ ンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと から合成されるウレタンオリゴマー 14重量% 有機質充填材 49.9重量% カンファーキノン 0.5重量% 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.5重量% 有機質充填材 40.9重量% カンファーキノン 0.5重量% 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.5重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量% (c)下記の組成で光重合型補充用ペースト状義歯床用
材料、特に歯頚部や人工歯の隙間部位の調整用として使
用する静止状態で僅かに自然流動する程度の光重合型歯
頸部・人工歯間隙調整用ペースト状義歯床用材料を調製
した。 テトラヒドロフルフリルメタクリレート 3重量% ポリブチレングリコールジメタクリレート 3重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 44重量% 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノ ンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと から合成されるウレタンオリゴマー 20重量% 有機質充填材 28.9重量% カンファーキノン 0.5重量% 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.5重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量%
【0027】先ず、ペースト状義歯床用材料(a)をプ
ラスチック製の人工歯保持体本体上に盛り付け、前歯用
の人工歯を図3に示すように平面状に排列・保持した人
工歯保持体を遮光性材料で被覆したものと、同じくこの
ペースト状義歯床用材料をプラスチック製の人工歯保持
体本体上に盛り付け、臼歯用の人工歯を図9に示すよう
に平面状に排列・保持した人工歯保持体を遮光性材料で
被覆したものとを作製した。そして、口腔内の印象を採
取し、その印象を使用して石こう模型を作製した。次い
で、前記義歯床部・咬合提部作製用ペースト状義歯床用
材料(b)をシート状に成形し石こう模型上に圧接して
義歯床部を形成し、咬合器に装着した。その後、遮光性
材料を取り除いた前記人工歯保持体から前歯用人工歯を
ペースト状義歯床用材料(a)ごと取り出して人の平均
的な排列基準となるようにペースト状義歯床用材料
(a)を湾曲させてからこの石こう模型上に圧接すると
共に、臼歯用人工歯をペースト状義歯床用材料(a)ご
と取り出して人の平均的な排列基準となるようにペース
ト状義歯床用材料(a)を湾曲させてこの石こう模型上
に圧接した。この時、人工歯はペースト状義歯床用材料
(a)によって天然歯と同じ排列順序で保持されている
ので簡単な修正を行うことで所望の排列を容易に行うこ
とができた。次いで、歯頚部や人工歯との隙間部位に調
整用として静止状態で僅かに自然流動する義歯床部・咬
合提部作製用ペースト状義歯床用材料(c)を用い、前
歯と臼歯の境界などの微少な隙間を埋めた。その後、全
体的なバランスを調製し、可視光線照射器(商品名:ラ
ボライトLV−II、ジーシー社製)にて5分間光照射し
てペースト状義歯床用材料(a),(b),(c)を重
合・硬化させ形態修正と研磨を行い、総義歯を完成させ
た。
【0028】<実施例3> (a)下記の組成で人工歯を排列・保持する光重合型ペ
ースト状義歯床用材料の成分を調製した。 ポリブチレングリコールジメタクリレート 3重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 32重量% 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノ ンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと から合成されるウレタンオリゴマー 19重量% 有機質充填材 28.9重量% 超微細シリカ 16重量% カンファーキノン 0.5重量% 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.5重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量% (b)下記の組成で光重合型補充用ペースト状義歯床用
材料、特に義歯床部や咬合堤部を作製する際に使用する
光重合型義歯床部・咬合提部作製用ペースト状義歯床用
材料を調製した。 ポリブチレングリコールジメタクリレート 2重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 34重量% 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノ ンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと から合成されるウレタンオリゴマー 12重量% 有機質充填材 36.9重量% 超微細シリカ 14重量% カンファーキノン 0.5重量% 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.5重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量% (c)下記の組成で光重合型補充用ペースト状義歯床用
材料、特に歯頚部や人工歯の隙間部位の調整用として,
静止状態で僅かに自然流動する程度の光重合型歯頸部・
人工歯間隙調整用ペースト状義歯床用材料を調製した。 テトラヒドロフルフリルメタクリレート 3重量% ポリブチレングリコールジメタクリレート 3重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 45重量% 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノ ンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと から合成されるウレタンオリゴマー 20重量% 有機無機複合充填材 27.9重量% カンファーキノン 0.5重量% 4−ジメチルアミノ安息香酸エチル 0.5重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量%
【0029】先ず、ペースト状義歯床用材料(a)をプ
ラスチック製の人工歯保持体本体上に盛り付け、前歯用
の人工歯を図7に示すように人の平均的な排列基準で排
列・保持した人工歯保持体を遮光性材料で被覆したもの
と、同じくこのペースト状義歯床用材料をプラスチック
製の人工歯保持体本体上に盛り付け、臼歯用の人工歯を
図9に示すように平面状に排列・保持した人工歯保持体
を遮光性材料で被覆したものとを作製した。そして、口
腔内の印象を採取し、その印象を使用して石こう模型を
作製した。次いで、前記義歯床部・咬合提部作製用ペー
スト状義歯床用材料(b)をシート状に成形し石こう模
型上に圧接して義歯床部を形成し、咬合器に装着した。
その後、棒状に成形した義歯床部・咬合提部作製用ペー
スト状義歯床用材料(b)を用いて義歯床面に歯肉部と
なるように築盛した。しかる後、遮光性材料を取り除い
た前記人工歯保持体から前歯用人工歯をペースト状義歯
床用材料(a)ごと取り出してこの石こう模型上に圧接
すると共に、臼歯用人工歯をペースト状義歯床用材料
(a)ごと取り出して人の平均的な排列基準となるよう
にペースト状義歯床用材料(a)を湾曲させてこの石こ
う模型上に圧接した。この時、人工歯はペースト状義歯
床用材料(a)によって天然歯と同じ排列順序で保持さ
れているので簡単な修正を行うことで所望の排列を容易
に行うことができた。次いで、歯頚部や人工歯との隙間
部位に調整用として静止状態で僅かに自然流動する義歯
床部・咬合提部作製用ペースト状義歯床用材料(c)を
用い、前歯と臼歯の境界などの微少な隙間を埋めた。そ
の後、全体的なバランスを調製し、可視光線照射器(商
品名:ラボライトLV−II、ジーシー社製)にて5分間
光照射してペースト状義歯床用材料(a),(b),
(c)を重合・硬化させ形態修正と研磨を行い、総義歯
を完成させた。
【0030】<実施例4> (a)下記の組成で人工歯を排列・保持する加熱重合型
ペースト状義歯床用材料の成分を調製した。 ポリブチレングリコールジメタクリレート 2.5重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 35重量% 2,2'−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンと2−オキシパノ ンとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチルメタクリレートと から合成されるウレタンオリゴマー 12.5重量% 有機無機複合充填材 29.75重量% ビニルトリクロロシランで表面処理した石英粉末 20重量% ベンゾイルパーオキシド 0.15重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量% (b)下記の組成で加熱重合型補充用ペースト状義歯床
用材料、特に義歯床部や咬合堤部を作製する際に使用す
る加熱重合型義歯床部・咬合提部作製用ペースト状義歯
床用材料を調製した。 ネオペンチルグリコールジメタクリレート 2重量% ポリブチレングリコールジメタクリレート 5重量% ジ−2−メタクリロキシエチル−2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジ カルバメート 25重量% 1,3−ブタンジオールとヘキサメチレンジイソシアネートと2−ヒドロキ シエチルメタクリレートとから合成されるウレタンオリゴマー 20重量% 有機無機質充填材 47.75重量% ベンゾイルパーオキシド 0.15重量% 6−tert−ブチル−2,4−キシレノール 0.1重量%
【0031】先ず、ペースト状義歯床用材料(a)をプ
ラスチック製の人工歯保持体本体上に盛り付け、前歯用
の人工歯を図7に示すように人の平均的な排列基準で排
列・保持した人工歯保持体と、同じくこのペースト状義
歯床用材料をプラスチック製の人工歯保持体本体上に盛
り付け、臼歯用の人工歯を図9に示すように平面状に排
列・保持した人工歯保持体とを作製した。そして、口腔
内の印象を採取し、その印象を使用して石こう模型を作
製した。次いで、前記義歯床部・咬合提部作製用ペース
ト状義歯床用材料(b)をシート状に成形し石こう模型
上に圧接して義歯床部を形成し、更に同じく義歯床部・
咬合提部作製用ペースト状義歯床用材料(b)を用いて
義歯床面に咬合堤部を築盛し、石こう模型を咬合器に装
着した。しかる後、咬合堤部の咬合面に人工歯を排列す
るためのスペースを確保し、前記人工歯保持体から前歯
用人工歯をペースト状義歯床用材料(a)ごと取り出し
てそのスペースの前歯の位置に設置すると共に、臼歯用
人工歯をペースト状義歯床用材料(a)ごと取り出して
人の平均的な排列基準となるようにペースト状義歯床用
材料(a)を湾曲させて設置して人工歯の排列を行っ
た。この時、人工歯はペースト状義歯床用材料(a)に
よって天然歯と同じ排列順序で保持されているので簡単
な形態修正を行うことで所望の排列を容易に行うことが
できた。その後、全体的なバランスを調製し、熱風循環
式低温恒温器(商品名:そよかぜSSF−115S、い
すゞ製作所社製)にて95℃で90分間加熱してペース
ト状義歯床用材料(a),(b)を重合・硬化させ形態
修正と研磨を行い、総義歯を完成させた。
【0032】
【発明の効果】以上に詳述したように本発明に係る人工
歯保持体は、従来の人工歯保持体のように人工歯をワッ
クスによって排列・保持するのではなく、そのまま義歯
の床として使用できるペースト状義歯床用材料によって
排列・保持されているので、従来のように人工歯本体の
みを取り出して別途作製された石こう模型上にワックス
や義歯床用材料上に1歯ずつ設置するのではなく、天然
歯と同じ排列順序で保持されている人工歯をそのままの
状態でペースト状義歯床用材料ごと取り出して石こう模
型上に載置して形状を整えるだけで人工歯の高度な排列
作業を容易に行うことができる人工歯保持体である。ま
た、本発明に係る義歯作成方法は、前記の本発明に係る
人工保持体を用いて義歯を作成する方法に関するもので
あり、従来のロストワックス法のように蝋義歯を作製す
ることなく、直接義歯を作製することができる方法であ
るから、これまでの多工程且つ膨大な時間を必要とする
義歯作製法に比べ格段に工程数の少ない平易な方法であ
り、これまで何日あるいは何週間も必要であった製作日
数を大幅に短縮することができ、歯科医療に貢献する価
値の極めて大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】前歯が平面状に排列・保持されている人工歯保
持体の1実施例の平面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】前歯が平面状に排列・保持されている人工歯保
持体の他の実施例の平面図である。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】人工歯を排列・保持しているペースト状義歯床
用材料が光重合型のペースト状義歯床用材料である図1
に示した人工歯保持体が遮光性材料から成るカバーによ
って覆われている態様を示す平面図である。
【図6】図5の左側面図である。
【図7】前歯が人の平均的な排列基準で排列・保持され
ている人工歯保持体の1実施例の斜視図である。
【図8】図7の人工歯保持体からペースト状義歯床用材
料ごと取り外した状態を示す斜視図である。
【図9】臼歯が平面状に排列・保持されている人工歯保
持体の1実施例の平面図である。
【図10】口腔内を再現した石こう模型の斜視図であ
る。
【図11】人工歯保持体からペースト状義歯床用材料ご
と取り出した前歯部を石こう模型の顎堤上に取り付け形
態を整えた状態を示す斜視図である。
【図12】図11の状態で補充用ペースト状義歯床用材
料を加えて形状を整えた状態を示す斜視図である。
【図13】図10におけるE−F間及びF−G間の臼歯
部を人工歯保持体から取り外して図12の石こう模型の
顎堤上に取り付けて形態を整えた状態を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 人工歯保持体 1a 人工歯保持体本体 1b ペースト状義歯床用材料 1c 人工歯 1d 遮光性材料 2 石こう模型 2a 顎堤 3 補充用ペースト状義歯床用材料

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工歯保持体本体(1a)に加熱重合型又は
    光重合型のペースト状義歯床用材料(1b)を介して人工歯
    (1c)が天然歯と同じ排列順序で保持されていることを特
    徴とする人工歯保持体(1)。
  2. 【請求項2】 ペースト状義歯床用材料(1b)が光重合型
    のペースト状義歯床用材料(1b)であり、人工歯保持体
    (1)が遮光性材料(1d)で被覆されている請求項1に記載
    の人工歯保持体(1)。
  3. 【請求項3】 人工歯(1c)が人の平均的な排列基準で排
    列されている請求項1又は2に記載の人工歯保持体
    (1)。
  4. 【請求項4】 患者の口腔内を再現した石こう模型(2)
    の顎堤(2a)上に、人工歯保持体本体(1a)に加熱重合型又
    は光重合型のペースト状義歯床用材料(1b)を介して人工
    歯(1c)が天然歯と同じ排列順序で保持されている人工歯
    保持体(1)から義歯作製に必要な人工歯(1c)を該ペース
    ト状義歯床用材料(1b)ごと取り外して設置して所望の義
    歯の形状に整えた後、ペースト状義歯床用材料(1b)を加
    熱重合又は光重合により重合・硬化させることによって
    義歯を作製することを特徴とする義歯作製方法。
  5. 【請求項5】 患者の口腔内を再現した石こう模型(2)
    の顎堤(2a)上に、人工歯保持体本体(1a)に加熱重合型又
    は光重合型のペースト状義歯床用材料(1b)を介して人工
    歯(1c)が天然歯と同じ排列順序で保持されている人工歯
    保持体(1)から義歯作製に必要な人工歯(1c)を該ペース
    ト状義歯床用材料(1b)ごと取り外して設置する前及び/
    又は後に該ペースト状義歯床用材料(1b)と相互に重合可
    能な補充用ペースト状義歯床用材料(3)を加えて所望の
    義歯の形状に整えた後、ペースト状義歯床用材料(1b,
    3)を加熱重合又は光重合により重合・硬化させること
    によって義歯を作製する請求項4に記載の義歯作製方
    法。
  6. 【請求項6】 補充用ペースト状義歯床用材料(3)とし
    て、義歯床部・咬合提部作製用ペースト状義歯床用材料
    及び/又は歯頸部・人工歯間隙調整用ペースト状義歯床
    用材料を使用する請求項5に記載の義歯作製方法。
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