JP2003126109A - 超音波処置具 - Google Patents

超音波処置具

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JP2003126109A
JP2003126109A JP2001322566A JP2001322566A JP2003126109A JP 2003126109 A JP2003126109 A JP 2003126109A JP 2001322566 A JP2001322566 A JP 2001322566A JP 2001322566 A JP2001322566 A JP 2001322566A JP 2003126109 A JP2003126109 A JP 2003126109A
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vibrator
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Hideto Yoshimine
英人 吉嶺
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動伝達部材で縦振動と同時にねじり振動を発
生させるとともに、振動伝達部材で発生する縦振動とね
じり振動との振幅の比を容易に変更することのできる超
音波処置具を提供することを目的とする。 【解決手段】超音波振動を発生させる振動子11と、超
音波振動の振幅を拡大伝播するホーン21を有し、この
ホーン21で振幅を拡大した振動を術部に伝える振動伝
達部材30とを備え、前記振動子11と前記振動伝達部
材20との相対姿勢を変えることにより、前記振動子1
1において発生した振動から、前記振動伝達部材20で
縦振動と同時にねじり振動を発生させるとともに、前記
振動伝達部材20での縦振動とねじり振動との振幅の比
を変更する連結部材31を前記振動子11から前記振動
伝達部材20にいたる振動伝達系の間に配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば結石の破壊
除去、水晶体の乳化吸引、腫瘍の摘出など、外科医療の
現場において、広く一般的に用いられる超音波処置具に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波振動を発生させる振動子
と、超音波振動の振幅を拡大伝播するホーンを有し、こ
のホーンで振幅を拡大した振動を術部に伝える振動伝達
部材とが一体的に連結されるとともに、この連結された
振動子と振動伝達部材とが、振動伝達部材によって破
砕、乳化された組織を把持する把持部を有する操作ユニ
ットで覆われて、超音波処置具が形成されている。
【0003】そして、この超音波処置具の使用時には、
振動子で発生させた長手軸方向の超音波縦振動を振動伝
達部材によりホーンで増幅させた状態で伝達させ、この
振動伝達部材の先端を破砕したい患部組織や、結石など
にあてる。これにより、振動伝達部材を通して患部組織
などに超音波振動を与え、その振動エネルギによって目
的の患部組織や、結石などを破砕、乳化する。このと
き、破砕、あるいは乳化された組織は操作ユニットに設
けられた把持部により術部より把持、除去される。
【0004】また、この種の従来の超音波処置具として
は、例えば、特開平7−111997号公報に開示され
ているように、振動伝達部材に縦振動と同時にねじり振
動を発生させる目的で、ねじり接合子を振動子から振動
伝達部材にいたる振動伝達系の間に配設した構成のもの
が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平7−1
11997号公報に開示されている超音波処置具は、振
動子で発生させた縦振動をねじり接合子によりねじり振
動に変換するものであるため、前記ねじり接合子の形状
によりねじり振動の大きさが決まってしまう。
【0006】そのため、振動伝達部材で発生する縦振動
とねじり振動との振幅の比を変えるには、所望の比にな
るように前記ねじり接合子の形状を修正するとともに、
前記振動子および振動伝達部材の構造を変更しなくては
ならないという問題がある。
【0007】この発明は、振動伝達部材で縦振動と同時
にねじり振動を発生させるとともに、振動伝達部材で発
生する縦振動とねじり振動との振幅の比を容易に変更す
ることのできる超音波処置具を提供することを目的とす
る。
【0008】また、振動伝達部材で縦振動と同時に曲げ
振動を発生させるとともに、これら縦振動と曲げ振動と
の振幅の比を容易に変更することのできる超音波処置具
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の超音波処置具
は、超音波振動を発生させる振動子と、超音波振動の振
幅を拡大伝播するホーンを有し、このホーンで振幅を拡
大した振動を術部に伝える振動伝達部材とを備えた超音
波処置具において、前記振動子と前記振動伝達部材との
相対姿勢を変えることにより、前記振動子において発生
した振動から、前記振動伝達部材で縦振動と同時にねじ
り振動を発生させるとともに、前記振動伝達部材での縦
振動とねじり振動との振幅の比を変更する連結部材を前
記振動子から前記振動伝達部材にいたる振動伝達系の間
に配設したことを特徴とするものである。
【0010】この発明の超音波処置具によれば、振動伝
達部材で縦振動と同時にねじり振動を発生させるととも
に、前記振動子と前記振動伝達部材との相対姿勢を変え
ることにより、振動伝達部材で発生する縦振動とねじり
振動との振幅の比を容易に変更することができる。
【0011】また、この発明の他の超音波処置具は、超
音波振動を発生させる振動子と、超音波振動の振幅を拡
大伝播するホーンを有し、このホーンで振幅を拡大した
振動を術部に伝える振動伝達部材とを備えた超音波処置
具において、前記振動子と前記振動伝達部材との相対姿
勢を変えることにより、前記振動子において発生した振
動から、前記振動伝達部材で縦振動と同時に曲げ振動を
発生させるとともに、前記振動伝達部材での縦振動と曲
げ振動との振幅の比を変更する連結部材を前記振動子か
ら前記振動伝達部材にいたる振動伝達系の間に配設した
ことを特徴とするものである。
【0012】この発明の他の超音波処置具によれば、振
動伝達部材で縦振動と同時に曲げ振動を発生させるとと
もに、前記振動子と前記振動伝達部材との相対姿勢を変
えることにより、これら縦振動と曲げ振動との振幅の比
を容易に変更することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜図3はこの発明の第1の実
施形態を示しており、図1は超音波処置具の全体を示す
側面図、図2は振動子ユニットと振動伝達部材とを出力
部を介して連結した状態を上方から見た図、図3は振動
子ユニットと振動伝達部材とを出力部を介して連結した
状態を側方から見た図である。
【0014】この実施形態の超音波処置具1aは、振動
子ユニット10と振動伝達部材20と出力部30と操作
ユニット40とからなる。
【0015】また、振動子ユニット10、振動伝達部材
20、および出力部30は、図2に示す構成になってい
る。
【0016】すなわち、振動子ユニット10は、超音波
振動を発生させる振動子11と、この振動子11を内部
に収容するケーシング12とから構成されている。
【0017】前記振動伝達部材20は、超音波振動の振
幅を拡大伝播させるホーン21と、このホーン21の一
端から長手軸aに沿って設けられた軸部22と、前記軸
部22の先端に設けられた、組織を処置する処置部23
とから構成されている。
【0018】後述するように、この実施形態の超音波処
置具1aは、前記振動伝達部材20において、前記振動
子11の駆動時に縦振動の振動モードとねじり振動の振
動モードとを発生させるものである。したがって、この
振動伝達部材20は、前記振動子11の駆動時に発生す
る縦振動の振動モードとねじり振動の振動モードとがそ
れぞれ振動伝達部材20の先端(処置部23)で振動の
腹となる常在波となるように形状を決められている。
【0019】なお、前記軸部22は、前記処置部23で
処置を行なうのに十分な長さに形成されている。また、
前記ホーン21の他端には、振動伝達部材20を出力部
30に嵌め込み固定するための接続部24が設けられて
いる。
【0020】また、前記出力部30は、前記連結部材3
1と、この連結部材31を内部に収容するケーシング3
3とから構成されている。なお、前記連結部材31には
節部32が設けられており、この節部32が前記ケーシ
ング33の内部で固定されている。また、前記ケーシン
グ33の先端には、前記操作ユニット40に脱着自在に
嵌め込み固定するための接続部34が設けられている。
【0021】そして、前記振動子ユニット10と前記出
力部30とは、前記振動子11と前記連結部材31とを
スペーサー35を介してピン36により長さLだけオフ
セットされた位置で、図2において紙面に垂直な平面上
(図1において紙面に平行な平面上)で回動自在に連結
することで接続されている。また、前記出力部30と前
記振動伝達部材20とは、前記ホーン21の他端に設け
られた前記接続部24により嵌め込み固定されている。
【0022】すなわち、上述のように、前記連結部材3
1が、振動子11から前記振動伝達部材20にいたる振
動伝達系の間(この実施形態では、振動子11とホーン
21との間)に配設された状態となるとともに、前記振
動子11と前記振動伝達部材20との相対姿勢が変わる
ように形成されている。
【0023】一方、前記操作ユニット40は、図1に示
すように、固定ハンドル42が設けられたハンドル本体
41と、前記ハンドル本体41に回動自在に取り付けら
れた可動ハンドル43と、長手軸aに沿って設けられた
挿入部44と、前記挿入部44の先端に設けられた、前
記処置部23で処置された組織を把持する把持部45
と、前記ハンドル本体41に前記挿入部44を長手軸a
を中心に回転可能に取り付けるための回転ノブ46とか
ら構成されている。
【0024】前記挿入部44は、前記軸部22よりも若
干短い長さに形成されており、その内部は、前記軸部2
2を長手軸a方向に挿脱自在に挿入することのできる径
の内孔が設けられている。また、前記ハンドル本体41
の内部は中空に形成されている。さらに、前記把持部4
5は、前記ハンドル本体41に回動自在に取り付けられ
た可動ハンドル43を回動することにより開閉可能に形
成されている。
【0025】そして、前記振動伝達部材20の軸部22
を、前記ハンドル本体41の内部を貫通させて前記挿入
部44に挿入するとともに、前記ホーン21を前記ハン
ドル本体41の内部に収容し、前記出力部30のケーシ
ング33の先端に設けられた接続部34により、前記出
力部30を前記操作ユニット40のハンドル本体41に
脱着自在に嵌め込み固定することで、この超音波処置具
1aは形成されている。
【0026】この場合、前記振動子11の駆動時には、
前記振動子ユニット10において電気エネルギが機械エ
ネルギに変換され、超音波縦振動として取り出される。
そして、前記振動伝達部材20では、ホーン21によっ
て超音波縦振動の振幅が拡大されて前記処置部23側へ
伝達されるようになっている。
【0027】さらに、この実施形態の超音波処置具1a
は、上述のように、振動子11とホーン21との間に連
結部材31を配設しており、前記振動子11と前記振動
伝達部材20との相対姿勢を変えることにより、前記振
動子11において発生した超音波振動から、前記振動伝
達部材20で長手軸a方向の縦振動と同時に長手軸a回
りのねじり振動を発生させるとともに、前記振動伝達部
材20での縦振動とねじり振動との振幅の比を変更させ
るようになっている。
【0028】次に、この実施形態の超音波処置具1aの
振動伝達部材20で発生する超音波振動の振幅につい
て、図3を用いて説明する。まず、前記振動子11と前
記振動伝達部材20とが、それぞれ長手軸aに沿って設
けられた状態(振動子11と振動伝達部材20とのピン
36を中心に相対角度α=0°)で前記振動子11を駆
動すると、前記振動子ユニット10において電気エネル
ギが機械エネルギに変換され、振幅がXの超音波縦振動
として取り出される。そして、前記振動伝達部材20の
ホーン21によって超音波縦振動の振幅が拡大されて前
記処置部23側へ伝達される。
【0029】次に、前記振動子11と前記振動伝達部材
20との相対姿勢を変化させる。前記振動伝達部材20
の軸部22を長手軸aに沿って配置し、前記振動子11
を前記ピン36を中心に角度αだけ回転させる(図3参
照)。この状態で前記振動子11を駆動すると、長手軸
a方向に振幅がX・cosαの振動と、長手軸aに垂直
な方向に振幅がX・sinαの振動とが取り出される。
【0030】そして、長手軸a方向の振幅がX・cos
αの振動は、縦振動の振動モードとして前記振動伝達部
材20に伝わり、前記ホーン21によって前記縦振動の
振幅が拡大されて前記処置部23側へ伝達される。
【0031】一方、長手軸aに垂直な方向の振幅がX・
sinαの振動は、上述のように、前記振動子11と前
記連結部材31とがスペーサー35を介してピン36に
より長さLだけオフセットされた位置で回動自在に連結
されているため、振幅が
【数1】 のねじり振動に変換されてねじり振動モードとして前記
振動伝達部材20に伝わり、前記ホーン21によって前
記ねじり振動の振幅が拡大されて前記処置部23側へ伝
達される。
【0032】したがって、前記処置部23では、それぞ
れ前記ホーン21によって振幅が拡大された縦振動およ
びねじり振動が合成された振動となる。なお、前記処置
部23に伝達される縦振動とねじり振動との振幅の比
は、前記振動子11と前記振動伝達部材20との前記ピ
ン36を中心とする相対角度αに依存するため、前記振
動子11と前記振動伝達部材20との前記ピン36を中
心とする相対角度αを変えることにより変更する。
【0033】そして、この超音波処置具1aでは、前記
処置部23を破砕したい患部組織や、結石などにあて、
これにより、前記振動伝達部材20を通して患部組織な
どに縦振動およびねじり振動が合成された振動を与え、
その振動エネルギによって目的の患部組織や、結石など
を破砕、乳化する。このとき、破砕、あるいは乳化され
た組織は前記操作ユニット40に設けられた把持部45
により術部より把持、除去される。
【0034】この実施形態の超音波処置具1aは、上述
のように、振動子11とホーン21との間に連結部材3
1を配設したものであるため、前記振動子11と前記振
動伝達部材20との相対姿勢、すなわち、前記振動子1
1と前記振動伝達部材20との前記ピン36を中心とす
る相対角度αを変えることにより、前記振動子11にお
いて発生した振動から、前記振動伝達部材20で縦振動
と同時にねじり振動を発生させることができる。さら
に、この実施形態の超音波処置具1aは、前記振動子1
1と前記振動伝達部材20との前記ピン36を中心に回
転させて、前記振動子11と前記振動伝達部材20との
前記ピン36を中心とする相対角度αを変えることによ
り、振動伝達部材20で発生する縦振動とねじり振動と
の振幅の比を容易に変更することができる。
【0035】そのため、この実施形態の超音波処置具1
aでは、処置を行なう部位により振動形態を変更でき、
例えば、前記処置部23の前方の組織を傷つけたくない
場合には、前記振動子11の傾きを変化させ、ねじり振
動の割合を増やすことで、前方の組織へのエネルギの放
射を抑えることができる。
【0036】図4はこの発明の第2の実施形態を示す超
音波処置具の振動子ユニットと振動伝達部材とを出力部
を介して連結した状態を上方から見た図である。
【0037】この実施形態の超音波処置具は、振動伝達
部材20のホーン21の軸部22が設けられた一端とは
反対側の他端を収容するケーシング25が設けられた構
成となっている。そして、前記ホーン21の他端には節
部26が設けられており、この節部26が前記ケーシン
グ25の内部で固定されている。また、前記ケーシング
25の先端には、操作ユニット(図示せず)に脱着自在
に嵌め込み固定するための接続部27が設けられてい
る。さらに、前記出力部30の節部32と接続部34と
が省略されているとともに、連結部材31の先端に、振
動子ユニット10に出力部30を嵌め込み固定するため
の接続部37が設けられている。なお、他の構成は上述
した第1の実施形態と同じであるから、重複する説明は
図に同符号を付して省略する。
【0038】この実施形態の超音波処置具1bは、連結
部材31の配設位置と、振動子ユニット10と出力部3
0の固定方法、および出力部30と振動伝達部材20の
固定方法がそれぞれ異なるものである。すなわち、この
実施形態では、前記振動子ユニット10と前記出力部3
0とは、前記連結部材31の先端に設けられた前記接続
部37により固定されており、前記出力部30と前記振
動伝達部材20とは、前記連結部材31と前記ホーン2
1の他端とがスペーサー35を介してピン36により長
さLだけオフセットされた位置で回動自在に連結される
ことで接続されている。
【0039】この実施形態の超音波処置具1bでは、第
1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0040】図5〜図7はこの発明の第3の実施形態を
示しており、図1は超音波処置具の全体を示す側面図、
図2は振動子ユニットと振動伝達部材とを出力部を介し
て連結した状態を上方から見た図、図3は振動子ユニッ
トと振動伝達部材とを出力部を介して連結した状態を側
方から見た図である。
【0041】この実施形態の超音波処置具1cは、振動
子ユニット50と振動伝達部材60と出力部70とシー
ス部80とからなる。
【0042】また、振動子ユニット50、振動伝達部材
60、および出力部70は、図6に示す構成になってい
る。
【0043】すなわち、振動子ユニット50は、超音波
振動を発生させる振動子51と、この振動子51を内部
に収容するケーシング52とから構成されている。ま
た、前記ケーシング52の内部には、長手軸aと垂直な
軸b上に、対向する一対の突起53が設けられている。
【0044】前記振動伝達部材60は、超音波振動の振
幅を拡大伝播させるホーン61と、このホーン61の一
端から長手軸aに沿って設けられた軸部62と、前記軸
部62の先端に設けられた、組織を処置する処置部63
とから構成されている。
【0045】後述するように、この実施形態の超音波処
置具1cでは、前記振動伝達部材60において、前記振
動子51の駆動時に縦振動の振動モードと曲げ振動の振
動モードとを発生させるものである。したがって、この
振動伝達部材60は、前記振動子51の駆動時に発生す
る縦振動の振動モードと曲げ振動の振動モードとがそれ
ぞれ振動伝達部材60の先端(処置部63)で振動の腹
となる常在波となるように形状を決められている。
【0046】なお、前記軸部62は、前記処置部63で
処置を行なうのに十分な長さに形成されている。また、
前記ホーン61の他端には、振動伝達部材60を出力部
70に嵌め込み固定するための接続部64が設けられて
いるまた、前記出力部70は、前記連結部材71と、こ
の連結部材71を内部に収容するケーシング73とから
構成されている。なお、前記連結部材71には節部72
が設けられており、この節部72が前記ケーシング73
の内部で固定されている。また、前記ケーシング73に
は、前記軸b上に、前記ケーシング52の内部に設けら
れた前記一対の突起53と嵌合する一対の穴74が設け
られている。さらに、前記ケーシング73の先端には、
前記シース部80に脱着自在に嵌め込み固定するための
接続部75が設けられている。
【0047】そして、前記振動子ユニット50と前記出
力部70とは、前記振動子51と前記連結部材71と
を、それぞれ図6において長手軸aを通る紙面に垂直な
平面上に中心軸を一致させた状態でピン76により連結
するとともに、前記ケーシング52の一対の突起53と
前記ケーシング73の一対の穴74とをそれぞれ嵌合す
ることで、前記長手軸aとこの長手軸aと垂直な軸bの
交点を支点として図6において紙面に垂直な平面上(図
5において紙面に平行な平面上)で回動自在に接続され
ている。また、前記出力部70と前記振動伝達部材60
とは、前記ホーン61の他端に設けられた前記接続部6
4により固定されている。
【0048】すなわち、上述のように、前記連結部材7
1が、振動子51から前記振動伝達部材60にいたる振
動伝達系の間(この実施形態では、振動子51とホーン
61との間)に配設された状態となるとともに、前記振
動子51と前記振動伝達部材60との相対姿勢が変わる
ように形成されている。
【0049】一方、シース部80は、図5に示すよう
に、シース本体81と、長手軸aに沿って設けられた挿
入部82とから構成されている。
【0050】前記挿入部82は、前記軸部62よりも若
干短い長さに形成されており、その内部は、前記軸部6
2を長手軸a方向に挿脱自在に挿入することのできる径
の内孔が設けられている。また、前記シース本体81の
内部は中空に形成されている。
【0051】そして、前記振動伝達部材60の軸部62
を、前記シース本体81の内部を貫通させて前記挿入部
82に挿入するとともに、前記ホーン61を前記シース
本体81の内部に収容し、前記出力部70のケーシング
73の先端に設けられた接続部75により、前記出力部
70を前記シース部80のシース本体81に脱着自在に
嵌め込み固定することで、この超音波処置具1cは形成
されている。
【0052】この場合、前記振動子51の駆動時には、
前記振動子ユニット50において電気エネルギが機械エ
ネルギに変換され、超音波縦振動として取り出される。
そして、前記振動伝達部材60では、ホーン61によっ
て超音波縦振動の振幅が拡大されて前記処置部63側へ
伝達されるようになっている。
【0053】さらに、この実施形態の超音波処置具1c
は、上述のように、振動子51とホーン61との間に連
結部材71を配設しており、前記振動子51と前記振動
伝達部材60との相対姿勢を変えることにより、前記振
動子51において発生した超音波振動から、前記振動伝
達部材60で長手軸a方向の縦振動と同時に長手軸aに
垂直な方向に曲げ振動を発生させるとともに、前記振動
伝達部材60での縦振動と曲げ振動との振幅の比を変更
させるようになっている。
【0054】次に、この実施形態の超音波処置具1cの
振動伝達部材60で発生する超音波振動の振幅につい
て、図6を用いて説明する。まず、前記振動子51と前
記振動伝達部材60とが、それぞれ長手軸aに沿って設
けられた状態(振動子51と振動伝達部材60とのピン
76を中心とした相対角度β=0°)で前記振動子51
を駆動すると、前記振動子ユニット50において電気エ
ネルギが機械エネルギに変換され、振幅がYの超音波縦
振動として取り出される。そして、前記振動伝達部材6
0では、ホーン61によって超音波縦振動の振幅が拡大
されて前記処置部63側へ伝達される。
【0055】次に、前記振動子51と前記振動伝達部材
60との相対姿勢を変化させる。前記振動伝達部材60
の軸部62を長手軸aに沿って配置し、前記振動子51
を前記ピン76を中心に角度βだけ回転させる(図7参
照)。この状態で前記振動子51を駆動すると、長手軸
a方向に振幅がY・cosβの振動と、長手軸aに垂直
な方向に振幅がY・sinβの振動とが取り出される。
【0056】そして、長手軸a方向の振幅がY・cos
βの振動は、縦振動の振動モードとして前記振動伝達部
材60に伝わり、前記ホーン61によって前記縦振動の
振幅が拡大されて前記処置部63側へ伝達される。
【0057】一方、長手軸aに垂直な方向の振幅がY・
sinβの振動は、上述のように、前記振動子51と前
記連結部材71とは、それぞれ図6において長手軸aを
通る紙面に垂直な平面上に配置した状態でピン76によ
り回動自在に連結されているため、振幅がY・sinβ
の曲げ振動の振動モードとして前記振動伝達部材60に
伝わり、前記ホーン61によって前記縦振動の振幅が拡
大されて前記処置部63側へ伝達される。
【0058】したがって、前記処置部63では、それぞ
れ前記ホーン61によって振幅が拡大された縦振動およ
び曲げ振動が合成された振動となる。なお、前記処置部
63に伝達される縦振動と曲げ振動との振幅の比は、前
記振動子51と前記振動伝達部材60との前記ピン76
を中心とする相対角度βに依存するため、前記振動子5
1と前記振動伝達部材60との前記ピン76を中心とす
る相対角度βを変えることにより変更する。
【0059】この実施形態の超音波処置具1cは、上述
のように、振動子51とホーン61との間に連結部材7
1を配設したものであるため、前記振動子51と前記振
動伝達部材60との相対姿勢、すなわち、前記振動子5
1と前記振動伝達部材60との前記ピン76を中心とす
る相対角度βを変えることにより、前記振動子51にお
いて発生した振動から、前記振動伝達部材60で縦振動
と同時に曲げ振動を発生させることができる。さらに、
この実施形態の超音波処置具1cは、前記振動子51と
前記振動伝達部材60との前記ピン76を中心に回転さ
せて、前記振動子51と前記振動伝達部材60との前記
ピン76を中心とする相対角度βを変えることにより、
振動伝達部材60で発生する縦振動と曲げ振動との振幅
の比を容易に変更することができる。
【0060】そのため、この実施形態の超音波処置具1
cでは、処置を行なう部位により振動形態を変更でき、
例えば、前記挿入部82に対して垂直な部位を処置する
場合には、前記振動子51の傾きを変化させ、曲げ振動
の割合を増すことで、処置を行ないやすくすることがで
きる。
【0061】図8はこの発明の第4の実施形態を示す超
音波処置具の振動子ユニットと振動伝達部材とを出力部
を介して連結した状態を上方から見た図である。
【0062】この実施形態の超音波処置具1dは、振動
伝達部材60のホーン61の軸部62が設けられた一端
とは反対側の他端を収容するケーシング65が設けられ
た構成となっている。そして、前記ホーン61の他端に
は節部66が設けられており、この節部66が前記ケー
シング65の内部で固定されている。また、前記ケーシ
ング65の先端には、シース部(図示せず)に脱着自在
に嵌め込み固定するための接続部67が設けられてい
る。さらに、前記出力部70の節部72と接続部75と
が省略されているとともに、連結部材71の先端に、振
動子ユニット10に出力部70を嵌め込み固定するため
の接続部77が設けられている。なお、他の構成は上述
した第3の実施形態と同じであるから、重複する説明は
図に同符号を付して省略する。
【0063】この実施形態の超音波処置具1dは、連結
部材61の配設位置と、振動子ユニット50と出力部7
0の固定方法、および出力部70と振動伝達部材60の
固定方法がそれぞれ異なるものである。すなわち、この
実施形態では、前記振動子ユニット50と前記出力部7
0とは、前記連結部材71の先端に設けられた前記接続
部77により固定されており、前記出力部70と前記振
動伝達部材60とは、前記連結部材71と前記ホーン6
1の他端とがスペーサー65を介してピン66により回
動自在に連結されることで接続されている。
【0064】この実施形態の超音波処置具1dでは、第
3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0065】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変形実施することができる。
【0066】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1の発明
によれは、振動伝達部材で縦振動と同時にねじり振動を
発生させるとともに、前記連結部材を介して、前記振動
子と前記振動伝達部材との相対姿勢を変えることによ
り、前記振動部材に発生する縦振動とねじり振動との振
幅の比を容易に変更することができる。
【0067】また、請求項2の発明によれば、振動伝達
部材で縦振動と同時に曲げ振動を発生させるとともに、
前記連結部材を介して、前記振動子と前記振動伝達部材
との相対姿勢を変えることにより、前記振動部材に発生
する縦振動と曲げ振動との振幅の比を容易に変更するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す超音波処置具
の全体を示すの側面図。
【図2】第1の実施形態の振動子ユニットと振動伝達部
材とを出力部を介して連結した状態を上方から見た図。
【図3】第1の実施形態の振動子ユニットと振動伝達部
材とを出力部を介して連結した状態を側方から見た図。
【図4】第2の実施形態を示す超音波処置具の振動子ユ
ニットと振動伝達部材とを出力部を介して連結した状態
を上方から見た図。
【図5】この発明の第3の実施形態を示す超音波処置具
の全体を示すの側面図。
【図6】第3の実施形態の振動子ユニットと振動伝達部
材とを出力部を介して連結した状態を上方から見た図。
【図7】第3の実施形態の振動子ユニットと振動伝達部
材とを出力部を介して連結した状態を側方から見た図。
【図8】第4の実施形態を示す超音波処置具の振動子ユ
ニットと振動伝達部材とを出力部を介して連結した状態
を上方から見た図。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d…超音波処置具 11,51…振動子 20,60…振動伝達部材 21,62…ホーン 31,71…連結部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月28日(2002.1.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】一般に、超音波振動を発生させる振動子
と、超音波振動の振幅を拡大伝播するホーンを有し、こ
のホーンで振幅を拡大した振動を術部に伝えるよう一体
的に連結された振動伝達部材とにより超音波処置具が形
成されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】そして、この超音波処置具の使用時には、
振動子で発生させた長手軸方向の超音波縦振動を振動伝
達部材によりホーンで増幅させた状態で伝達させ、この
振動伝達部材の先端を破砕したい患部組織や、結石など
にあてる。これにより、振動伝達部材を通して患部組織
などに超音波振動を与え、その振動エネルギによって目
的の患部組織や、結石などを破砕、乳化する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】そして、この超音波処置具1aでは、前記
処置部23と前記操作ユニット40に設けられた把持部
45により切開したい患部組織を把持し、前記振動伝達
部材20を通して患部組織などに縦振動およびねじり振
動が合成された振動を与え、その振動エネルギによって
目的の患部組織を切開する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波振動を発生させる振動子と、超音波
    振動の振幅を拡大伝播するホーンを有し、このホーンで
    振幅を拡大した振動を術部に伝える振動伝達部材とを備
    えた超音波処置具において、 前記振動子と前記振動伝達部材との相対姿勢を変えるこ
    とにより、前記振動子において発生した振動から、前記
    振動伝達部材で縦振動と同時にねじり振動を発生させる
    とともに、前記振動伝達部材での縦振動とねじり振動と
    の振幅の比を変更する連結部材を前記振動子から前記振
    動伝達部材にいたる振動伝達系の間に配設したことを特
    徴とする超音波処置具。
  2. 【請求項2】超音波振動を発生させる振動子と、超音波
    振動の振幅を拡大伝播するホーンを有し、このホーンで
    振幅を拡大した振動を術部に伝える振動伝達部材とを備
    えた超音波処置具において、 前記振動子と前記振動伝達部材との相対姿勢を変えるこ
    とにより、前記振動子において発生した振動から、前記
    振動伝達部材で縦振動と同時に曲げ振動を発生させると
    ともに、前記振動伝達部材での縦振動と曲げ振動との振
    幅の比を変更する連結部材を前記振動子から前記振動伝
    達部材にいたる振動伝達系の間に配設したことを特徴と
    する超音波処置具。
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