JP2003123321A - 情報記録担体及び情報記録担体の製造装置及び情報記録担体の製造方法 - Google Patents

情報記録担体及び情報記録担体の製造装置及び情報記録担体の製造方法

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JP2003123321A
JP2003123321A JP2001311113A JP2001311113A JP2003123321A JP 2003123321 A JP2003123321 A JP 2003123321A JP 2001311113 A JP2001311113 A JP 2001311113A JP 2001311113 A JP2001311113 A JP 2001311113A JP 2003123321 A JP2003123321 A JP 2003123321A
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JP2001311113A
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English (en)
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Tetsuya Kondo
哲也 近藤
Eiji Nakagawa
栄治 中川
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録容量減及び信号トラックとの相互干渉が
生じないアドレス記録を用いた情報記録担体を提供す
る。 【解決手段】 情報記録担体を構成する溝を蛇行させて
データを周波数変移変調または位相変移変調または振幅
変移変調し、この蛇行溝と直線溝とを交互に配置し、特
に単数または複数波を1チャネルビットとしてデジタル
記録するとともに、360度毎にこれらを互いに接続す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に光学的手段に
よって情報を記録及び/又は再生するシステムに使用さ
れる情報記録担体及び情報記録担体の製造装置及び情報
記録担体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら情報記録担体を相対運動させて情報を読み出すシステ
ムがあり、その再生には光学的手段、磁気的手段、静電
容量的手段などが用いられている。このうち光学的手段
によって記録及び/又は再生を行うシステムは日常生活
に深く浸透している(ここで「記録及び/又は再生」は
記録だけ、再生だけ、記録及び再生の3態様を意味す
る)。例えば波長λ=650nmのレーザ光を利用した
記録再生型情報記録担体としてはDVD−RAMやDV
D−RWなどがある(「DVD」はデジタルバーサタイ
ル(多用途)ディスクを意味する)。このように記録再生
型情報記録担体は実用化されて、市場に登場してきてい
るものの、記録再生型情報記録担体にアドレス情報を効
率良く埋め込む技術の開発についてはいまだ発展途上で
あり、次世代情報記録担体では従来型アドレス記録技術
の改良または新しいアドレス記録技術が必要となってい
た。
【0003】そこで、本発明は前記した問題に鑑みて創
案されたものであり、少なくとも略平行な複数の溝が互
いに近接して形成されてなる微細パターンは、少なくと
も蛇行溝領域を有したトラックと、少なくとも直線溝領
域を有したトラックとが交互に構成されており、前記蛇
行溝領域と、前記直線溝領域とが隣接して配置され、前
記少なくとも蛇行溝領域を有したトラックが円周状に3
60度連続し、前記少なくとも直線溝領域を有したトラ
ックが円周状に360度連続し、前記少なくとも蛇行溝
領域を有したトラックと、前記少なくとも直線溝領域を
有したトラックとが、360度の角度間隔で交互に配列
された一連のトラックとして形成されていることによっ
て、蛇行溝領域を有したトラックと直線溝領域を有した
トラックとを交互に配置し、それぞれを360度毎に切
り替えるようにしたので、前記蛇行溝領域を有したトラ
ックと前記直線溝領域を有したトラックとの間の溝間部
にマークを記録した場合にも、隣接するトラックとの相
互干渉がほとんどなく、溝間部の各トラックに記録する
ユーダデータの記録容量を低下させずに高密度記録容量
を維持確保することができる情報記録担体及び情報記録
担体の製造装置及び情報記録担体の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決するために、下記の構成を有する情報記録担体及び
情報記録担体の再生方法及び情報記録担体の再生装置を
提供する。 (1) 少なくとも略平行な複数の溝が互いに近接して形
成されてなる微細パターンを有した情報記録担体であっ
て、前記微細パターンは、少なくとも蛇行溝領域を有し
たトラックと、少なくとも直線溝領域を有したトラック
とが交互に構成されており、前記蛇行溝領域と、前記直
線溝領域とが隣接して配置され、前記少なくとも蛇行溝
領域を有したトラックが円周状に360度連続し、前記
少なくとも直線溝領域を有したトラックが円周状に36
0度連続し、前記少なくとも蛇行溝領域を有したトラッ
クと、前記少なくとも直線溝領域を有したトラックと
が、360度の角度間隔で交互に配列された一連のトラ
ックとして形成されていることを特徴とする情報記録担
体。 (2) 少なくとも略平行な複数の溝が互いに近接して形
成されてなる微細パターンを有した情報記録担体であっ
て、前記微細パターンを有した支持体と、前記支持体上
に形成された前記微細パターン上に形成された記録層
と、前記記録層上に形成された透光層とから少なくとも
なり、前記微細パターンは、少なくとも蛇行溝領域を有
したトラックと、少なくとも直線溝領域を有したトラッ
クとが交互に構成されており、前記蛇行溝領域と、前記
直線溝領域とが隣接して配置され、前記少なくとも蛇行
溝領域を有したトラックが円周状に360度連続し、前
記前記少なくとも直線溝領域を有したトラックが円周状
に360度連続し、前記少なくとも蛇行溝領域を有した
トラックと、前記少なくとも直線溝領域を有したトラッ
クとが、360度の角度間隔で交互に配列された一連の
トラックとして形成されていることを特徴とする情報記
録担体。 (3) 前記蛇行溝領域を有したトラックと前記直線溝領
域を有したトラックとのピッチをP、照射する光の波長
をλ、対物レンズの開口数をNAとする時、P<λ/N
Aの関係を有して、前記微細パターンが形成されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報記
録担体。 (4) 前記蛇行溝領域を有したトラックは、前記蛇行溝
領域と単一変調領域とから構成されることを特徴とする
請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の情報記録担
体。 (5) 前記蛇行溝領域には、周波数変移変調、位相変移
変調、振幅変移変調のいずれかによって変調されたデー
タがデジタル記録されることを特徴とする請求項1乃至
請求項4のいずれか1に記載の情報記録担体。 (6) 前記データは、同一ビットの連続が一定値以下に
制限されるようベースバンド変調されたデータであるこ
とを特徴とする請求項5に記載の情報記録担体。 (7) 前記ベースバンド変調は、マンチェスタ符号であ
ることを特徴とする請求項6に記載の情報記録担体。 (8) 請求項1乃至請求項7のいずれか1に記載の情報
記録担体を製造する情報記録担体の製造装置であって、
記録すべきデータを生成するデータ生成ユニットと、前
記データを変調した被変調データを出力する信号変調ユ
ニットと、ブランク状態の前記情報記録担体を支持する
支持ユニットと、前記支持ユニットの回転をモニタする
回転モニタと、前記支持ユニットに支持されている前記
情報記録担体の半径位置を変更するために、前記支持ユ
ニットに対して相対運動を付与する相対運動付与ユニッ
トと、エネルギー線を生成して出射するエネルギー線源
と、前記エネルギー線を前記被変調データで偏向した偏
向エネルギー線を前記支持ユニット側へ出射する偏向器
とから少なくともなり、前記信号変調ユニットは、前記
回転モニタからの回転角度情報に基づき、前記偏向器へ
供給する変調信号の送出タイミングを制御するものであ
ることを特徴とする情報記録担体の製造装置。 (9) 請求項1乃至請求項7のいずれか1に記載の情報
記録担体を製造する情報記録担体の製造方法であって、
記録すべきデータを生成する第1工程と、前記データを
変調した被変調データを出力する第2工程と、ブランク
状態の前記情報記録担体を支持する第3工程と、支持さ
れている前記情報記録担体の半径位置を変更するため
に、前記情報記録担体に対して相対運動を付与する第4
工程と、エネルギー線を生成出射する第5工程と、前記
エネルギー線を被変調データで偏向した偏向エネルギー
線を前記支持されている前記情報記録担体側へ出射する
第6工程とから少なくともなり、前記第6工程は、前記
支持されている前記情報記録担体が回転する回転角度情
報に基づき、前記被変調データの送出タイミングを制御
して前記エネルギー線を偏向する工程であることを特徴
とする情報記録担体の製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本願発明を理解し易くする
ために、(A) 〜(C)の順序で説明する。 (A)本願発明に先行する本出願人の発明 (B)本願発明の好ましい実施の形態 (C)本願発明の具体的な実施例
【0006】(A)本願発明に先行する本出願人の発明 本発明人は、前述したように、記録再生型情報記録担体
は実用化されて、市場に登場してきているものの、記録
再生型情報記録担体にアドレス情報を効率良く埋め込む
技術の開発についてはいまだ発展途上であり、次世代情
報記録担体では従来型アドレス記録技術の改良または新
しいアドレス記録技術が必要となっているという、この
ような背景の下に、アドレス記録した蛇行溝と直線溝か
ら少なくともなる情報記録担体を提案した。
【0007】例えば特願2001−286516号にお
いて、周波数変移変調を用いて記録した蛇行溝と直線溝
から少なくともなる情報記録担体を提案した。また特願
2001−293372号において、位相変移変調を用
いて記録した蛇行溝と直線溝から少なくともなる情報記
録担体を提案した。さらに特願2001−259444
号において、振幅変移変調を用いて記録した蛇行溝と直
線溝から少なくともなる情報記録担体を提案した。これ
らの特許出願に係る発明ではデジタル記録の方法こそ異
なるものの、溝蛇行によりデータを記録し、しかもそれ
を直線溝と交互配置する点は同じであるので、特願20
01−286516号を例にとり、説明する。
【0008】図3は特願2001−286516号に記
載された情報記録担体の微細パターン900を示した平
面図である。ここで微細パターン900とは、蛇行溝2
01と直線溝203とから少なくともなる情報記録担体
であり、蛇行溝201と直線溝203とが交互に配置さ
れている。ここで、蛇行溝201にはアドレスデータな
どが周波数変移変調を用いて記録されている。またこれ
とは別に、ユーザがデータを自由に溝間部202に記録
することができる。情報記録担体をこのように構成する
ことによって、効率良く高品質なアドレス情報を埋め込
むことができる。すなわち、蛇行溝201を用いている
のでユーザ記録再生に供される面積を実効的に減らすこ
となく、アドレスを低いエラーレートで埋め込むことが
でき、また埋め込んだアドレスが、ユーザーデータへ干
渉せず、記録マークのエラーレートを低く抑えて埋め込
むができる。更には直線溝203を間に挟んでいるの
で、埋め込んだアドレスが、隣接するアドレスへ干渉し
ない構成となっている。
【0009】このように微細パターン900を有した情
報記録担体は、従来の情報記録担体にはない優れた品質
のアドレスデータ記録が可能な記録担体である。この情
報記録担体は、カード状、ディスク状、テープ状など様
々な様式に適応可能な特徴を持っているが、この情報記
録担体を円弧状のトラックを有する情報記録担体(例え
ばディスク状情報記録担体)に適応してみたところ、新
たな課題が発生した。すなわち記録面積を有効に活用
し、さらにサーチ時間を短縮することを考えると、トラ
ックが円弧状であるがゆえの問題に直面することが判明
したのである。
【0010】図16は、この情報記録担体を円弧状のト
ラックを有する情報記録担体に適応した例を示す平面図
である。一点鎖線で図示する蛇行溝201と、直線で図
示する直線溝203がそれぞれ円弧状に用意され、且つ
互いが交わることなく交互に配置されている。すなわち
蛇行溝201と直線溝203は互いに独立した2本のト
ラックであり、常に一方が他方の内側(または外側)に
なるように構成されている。そして円弧状を取るがゆえ
の帰結として、溝間部も2本形成される(内周側溝間部
202A、外周側溝間部202B)。
【0011】このような微細パターン900に対して、
面積のすべてを利用して、連続的に記録することを考え
ると、点線で図示したような記録方法となる。すなわち
図16では、内周から外周に向かって連続記録を行う方
法を示しており、内周側溝間部202Aから記録を開始
し、360度進んだところで外周側溝間部202Bに切
り替える。そして外周側溝間部202Bに対して記録を
始めると、360度進んだところで内周側溝間部202
Aに切り替える。以降はこの動作が繰り返し行われる。
言い換えれば一周に1回、極性が切り替わることにな
り、その極性変更ラインをPXとすると、ラインPXで
常に内側に1トラックジャンプするようにして記録が行
われる。
【0012】なおここでラインPXにおいてジャンプが
行われないと、片側の溝間部は使用されないことにな
り、記録容量が半分に減少することになる。また一方の
溝間部のみを連続的に使用し、使い切ったところで他方
の溝間部にシフトする方法も考えられるが、サーチ時間
が増加し、望ましいものではない。
【0013】このように従来の微細パターン900で
は、一周に一回の不連続点を有しており、記録再生時に
は瞬間的なジャンプ動作が必要とされていた。このため
情報記録担体にはあらかじめ極性の変更点であるライン
PXを指示する信号をあらかじめ記録せねばならなかっ
た。またこのジャンプ動作によって、アドレスデータに
不具合が生じないよう、ラインPX周辺でアドレスデー
タセクタが分断されない工夫が必要であった。またこの
ジャンプ動作によって、ユーザーデータに不具合が生じ
ないよう、ラインPX周辺でユーザーデータセクタが分
断されない工夫も必要であった。これらの整合調整はわ
ずらわしいばかりか、整合のための予備領域を必要とす
るので情報記録担体の実質的な記録容量を下げることに
なり、高密度記録にはふさわしいフォーマットではな
い。
【0014】(B)本願発明の好ましい実施の形態 そこで本願発明は、微細パターン900の利点を活かし
つつ、実質的な記録容量を下げずに記録再生の可能な高
密度記録フォーマットを提供することを目的とする。
【0015】以下、本発明の好ましい実施の形態につい
て、図1乃至図15に沿って説明する。まず本発明の実
施形態について図1及び図2を用いて説明する。
【0016】本発明の実施の形態の情報記録担体1は、
記録、再生の少なくとも1つが主に光学的な手段により
行われる情報記録担体である。例えば相変化記録型情報
記録担体、色素型情報記録担体、光磁気型情報記録担
体、光アシスト磁気型情報記録担体などである。
【0017】図1に示すように、情報記録担体1の表面
(レーザ光照射面)または内部には、その記録再生領域と
して凹凸状の微細パターンが形成され、その平面構造は
略平行な複数の溝が互いに近接して形成される微細パタ
ーン100を構成している。図1の例では微細パターン
100をそのごく一部について円弧状に描いているが、
実際はこの円弧が螺旋状に連続して形成されている。
【0018】また図1では情報記録担体1が円形として
描かれているが、本発明はその形状に限定されるもので
はない。図2に記載されたカード状の情報記録担体1で
あってもよく、図1と同様に、微細パターン100が円
状に形成されている。
【0019】また図3は図1〜図2に記載された微細パ
ターン100を部分的に拡大して、その平面微細構造を
示したものである。微細パターン100は少なくとも蛇
行溝領域を有したトラック201と、直線溝領域を有し
たトラック203からなり、これらはマクロ的には略平
行に、そして互いに交互に構成されている。なおここで
説明のために蛇行溝領域を有したトラック201と、直
線溝領域を有したトラック203の間は、溝間部202
と呼ぶことにする。そして蛇行溝領域を有したトラック
201と、直線溝領域を有したトラック203は高さが
同じであり、溝間部202の高さとは異なっている。
【0020】なおここで蛇行溝領域を有したトラック2
01は、データが周波数変移変調、位相変移変調、振幅
変移変調のいずれかを用いて形状記録されている。デー
タは2値(バイナリ)であっても、多値であってもよ
い。また蛇行形状の基本波は、正弦波に限らず、三角
波、矩形波などから選ぶことができるが、特に正弦波を
選択すると高周波成分を含まず、帯域を制限した品質の
良い記録ができる。なお記録されたデータの読み取りに
は、位相変移変調と同様にプッシュプル法を用いること
ができる。また蛇行溝領域を有したトラック201、直
線溝領域を有したトラック203は共にスパイラル状で
あり、蛇行溝領域と、直線溝領域とが半径方向に順次交
互に隣接して配置されている。なお周波数変移変調、位
相変移変調、振幅変移変調による具体的な記録方法につ
いては、後に詳述する。
【0021】本発明で記録しようとするデータはデジタ
ルデータであり、微細パターン100の少なくとも一部
に、溝の形状として記録される。従って書き換えのでき
ない永久データである。データの種類は特に問わない
が、アドレス情報、複製防止情報、暗号化した情報、暗
号鍵などを扱うことができる。なおここでアドレス情報
とは、情報記録担体1全面に対して割り当てられた絶対
アドレス、部分領域について割り当てられた相対アドレ
ス、トラック番号、セクタ番号、フレーム番号、フィー
ルド番号、時間情報、エラー訂正コードなどから選ばれ
るデータであり、例えば10進法または16進法によっ
て記述されたものを2進法(BCDコードやグレイコー
ドの例を含む)に変換したデータである。なお以下の説
明では理解を容易にするために、記録するデジタルデー
タをアドレスデータとして説明する。
【0022】なお図面では蛇行溝領域を有したトラック
201と直線溝領域を有したトラック203は、溝間部
202より狭く描写されているが、それぞれの溝幅に制
限はない。また蛇行溝領域を有したトラック201の幅
と、直線溝領域を有したトラック203の幅は、同じで
あっても、異なっていてもよい。
【0023】また蛇行溝領域を有したトラック201中
心と、直線溝領域を有したトラック203中心とのピッ
チPや、これらの溝幅との関係は任意であるが、高密度
化の観点から、本発明になる情報記録担体1を再生する
再生光(照射するレーザ光)の波長をλ、対物レンズの開
口数をNAとする時、P<λ/NAの関係を有して構成
されていることが望ましい。例えばDVD同様λ=65
0nm、NA=0.6とした時P<1083nmで構成
される。また例えば窒化ガリウム系化合物半導体発光素
子と高NAピックアップを使用した時は、λ=405n
m、NA=0.85としたときP<476nmで構成さ
れている。
【0024】また蛇行溝領域を有したトラック201の
溝蛇行の振幅Δは、ピッチPとの間にΔ<Pの関係を有
して形成されている。また蛇行溝領域を有したトラック
201及び直線溝領域を有したトラック203の高さ
と、溝間部202の高さの差は、情報記録担体1のトラ
ッキング性能を得るために再生光学系のλ、NAを考慮
して、λ/(28k)〜λ/(4.6k)、望ましくは
λ/(18k)〜λ/(6k)の関係をなすことが望ま
しい。特にλ/(16k)〜λ/(8k)が好適であ
る。ここでkはレーザ光の入射する透過層のλにおける
屈折率を表す。
【0025】次に図4を用いて、本発明の主点である情
報記録担体1の微細パターン100の平面構造について
説明する。図4は微細パターン100の平面構造を示し
た平面図であり、少なくとも蛇行溝領域を有したトラッ
ク201は1点鎖線、少なくとも直線溝領域を有したト
ラック203は直線で図示されている。このうち少なく
とも蛇行溝領域を有したトラック201が円周状に36
0度連続している。そして少なくとも直線溝領域を有し
たトラック203が円周状に360度連続している。さ
らにこれら2種類のトラックは、360度毎に互いに接
続されて、1つのスパイラルを構成している。換言すれ
ば、蛇行溝領域を有したトラック201と直線溝領域を
有したトラック203とが360度の角度間隔で交互に
配列された一連のトラックとして螺旋状に形成されてい
る。従ってこれら2種類のトラックの接続点は、1方向
に揃うことになり、図4ではその接続点を接続ラインC
Xとして図示されている。また溝間部202も円周状に
360度連続しているが、そのまま360度以上につい
ても連続し、1つのスパイラルを構成している。従来の
微細パターン900のように、溝間部が2つのスパイラ
ル(202A、202B)を構成することはない。従っ
て例えば内周から、または外周から連続して記録再生を
行うことが可能になる。
【0026】上述したように本発明になる情報記録担体
1は、少なくとも蛇行溝領域を有したトラック201
と、溝間部202と少なくとも直線溝領域を有したトラ
ック203から少なくともなり、これらは略平行にそし
て互いに交互に隣接して配置され、蛇行溝領域を有した
トラックが円周状に360度連続し、且つ直線溝領域を
有したトラックが円周状に360度連続し、且つこれら
が毎に互いに接続されて、微細パターン100を構成し
ている。このうち蛇行溝領域を有したトラック201に
対し、データが周波数変移変調、位相変移変調、振幅変
移変調から選ばれた1のまたは組み合わせた変調方式を
用いて変調されることによって永久情報として形状記録
される。溝の蛇行、具体的には周波数の変化、位相の変
化、振幅の変化に対応してデジタル記録するので、再生
時のデータ判別能力には優れたものがある。従って比較
的少ないC/Nであっても低いエラーレートを得ること
ができる。また溝トラックの中(201等及び203)
や溝間部202に相変化や色素や光磁気による記録マー
クを記録してノイズが重畳されたとしても、予め溝トラ
ックに形状記録したデータが乱されることはない。
【0027】また隣り合った溝のデータの相互干渉(ク
ロストーク)に関しては、蛇行領域を有した溝201ど
おしの間に、直線溝203が挿入されているので、隣接
トラックアドレスのクロストークは生じない。従って、
クロストークによるデータエラーの発生はほとんどない
ので、CLVのように隣接トラックとの距離が瞬間瞬間
で変化するパターンに対しても、アドレスエラーレート
は低く維持できる。また溝間部が1つのスパイラルを構
成しているので、溝間部をトレースする限り、内周また
は外周から連続して記録再生を行うことが可能になる。
【0028】次に本発明になる情報記録担体1の再生方
法について説明する。図5は、再生方法を説明するため
の微細パターン100の拡大平面図である。従って蛇行
溝領域を有したトラック201及び直線溝領域を有した
トラック203が交互に配置され、その間には溝間部2
02が設けられている。なお蛇行溝領域を有したトラッ
ク201及び直線溝領域を有したトラック203及び溝
間部202は互いに略平行であり、半径方向には垂直、
接線方向には平行の方向に伸びている。図5には再生レ
ーザ光91も併せて図示しており、溝間部202にスポ
ットが集光されており、再生または記録再生を行うこと
ができる。再生レーザ光91は蛇行溝領域を有したトラ
ック201及び直線溝領域を有したトラック203の両
方の壁面も同時に照射している。従って溝間部202に
記録再生が行われても、プッシュプル法によりアドレス
データを再生することができる。
【0029】すなわち、再生ピックアップ(図示せず)
に内蔵された4分割フォトディテクタの出力差を適当に
選ぶことによって、プッシュプル信号を生成できる。図
5のレーザ光91には4分割されるフォトディテクタを
A,B,C,Dとして投影しているが、例えば半径方向
の出力差、すなわち(A+B)−(C+D)を生成する
ことによって、プッシュプル信号が得られる。これによ
って周波数変移変調、位相変位変調、振幅変移変調のい
ずれかで記録されたアドレスデータを良好に再生するこ
とができる。
【0030】このプッシュプル信号は同時に、データが
溝間部202に対して、内周側または外周側のいずれか
に記録されたものであるかを知る手段にもなる。例えば
(A+B)信号と(C+D)信号を比較し、再生出力が
変動している側を記録側と判定することができる。この
ことはデータ記録をアドレス記録に適応した場合に強く
効力を発生する。すなわち本発明になる情報記録担体1
では、アドレスデータは、直線溝領域を有したトラック
203と交互に記録されているから、そのままではアド
レスは2トラックに1トラック分しか出てこない。しか
しながらプッシュプル信号により、右側または左側(デ
ィスク状情報記録担体であれば、内周側または外周側)
のいずれかに記録されたものであるかが判定できるので
あれば、新たな2値情報を得ることになるので、1トラ
ックに1トラック分のアドレスを得ることができる。
【0031】図6は情報記録担体1の微細パターン10
0の平面構造を示した平面図であり、その再生または記
録再生方法を具体的に示す図である。蛇行溝201は1
点鎖線、直線溝203は直線で図示されている。先述し
たように、溝間部202は連続した1つのスパイラルを
構成しているので、図5において点線矢印で示したよう
に溝間部202にトラッキングを取り、トレースする限
り連続した再生または記録再生が可能である。すなわち
図6の最内周から再生すると、最初のトラックでは、外
周側に蛇行溝201が見られ、内周側では直線溝203
が見られるが、360度回転したCX以降は外周側に直
線溝203が見られ、内周側で蛇行溝201が見られる
ことになる。以降はこれを繰り返すことになるが、1つ
のスパイラルで構成されているので、ジャンプ動作を伴
うことなく、連続して記録再生を行うことが可能にな
る。従って、極性の変更点であるラインCXを指示する
信号の記録は不要であり、またアドレスデータセクタや
ユーザーデータセクタが分断されない工夫も不要にな
り、情報記録担体の記録容量は高いまま維持できること
になる。
【0032】次に本発明になる情報記録担体1の構成に
ついて、図7〜図10を用いてさらに詳しく説明する。
図7は本発明になる情報記録担体1の断面図と再生方式
を模式的に図示したものである。情報記録担体1は、支
持体13、記録層12,透光層11から少なくともな
る。そして支持体13の記録層12と接する側に、前述
した微細パターン(蛇行溝領域を有したトラック201
と直線溝領域を有したトラック203と溝間部202)
が凹凸形状として形成されている。そして記録または再
生を担うレーザ光91は、対物レンズ90を介して、透
光層11側から入射される。透光層11を通過した光
は、記録層12に照射され、再生または記録・再生が行
われる。
【0033】このような構成の情報記録担体1に対し
て、前述したアドレスデータの記録再生を適応した場
合、いわゆるグルーブGとランドLのいずれかに蛇行溝
領域を有したトラック201(及び直線溝領域を有した
トラック203)と溝間部202を配置することにな
る。なおここでグルーブGとランドLの名称は、グルー
ブLは入射面に近い方の溝、ランドLは入射面から遠い
方の溝を表した名称である(例えば日本工業規格JIS
−X6271−1991)。
【0034】そこで前記した蛇行溝領域を有したトラッ
ク201(及び直線溝領域を有したトラック203)と
溝間部202とのいずれをグルーブGとランドLに配置
するのが相応しいかを検討した。この課題は、アドレス
データのみならず、記録層12にユーザが記録再生する
にはグルーブG、ランドLのいずれに記録するのが相応
しいかという課題と深く関係してくる。そのような観点
で検討したときに、記録層12へのユーザ記録はグルー
ブGにのみ選択的に記録するのが、再生ジッタ及びエラ
ーレートを低く抑えられ、なおかつ記録の繰り返し性能
にも優れることが判明した。この理由は、グルーブGが
ランドLよりもレーザ光91(対物レンズ90側)からみ
て手前に位置する(近接している)ために、ランドLより
もグルーブGにはレーザ光91の照射による熱が蓄積し
やすい。この結果、グルーブGにおける記録感度は高感
度になるばかりか、そこに形成される記録マークの形状
が均一となり、よってグルーブGでは理想的記録が行え
ることが判明したからである。一方、ランドLに同様の
マークを記録した場合には、レーザ光91の照射による
熱がグルーブGよりも放熱しやすくなるので、そこに形
成される記録マークの形状は不均一となるから、ランド
Lでは理想的記録が行えないことが判明したためであ
る。
【0035】また記録再生をこのようにグルーブGに限
定した場合、蛇行溝領域を有したトラック201(及び
直線溝領域を有したトラック203)をランドL側に配
置し、溝間部202をグルーブG側に配置するのが相応
しいことが判明した。即ち、この構成が逆であると、蛇
行溝領域を有したトラック201の中心にレーザ光91
が照射されることになり、アドレスはランドL側に配置
する場合の約2倍の出力で再生される。しかし次のトラ
ックでは直線溝領域を有したトラック203の中心にや
はりレーザ光が照射されることになり、アドレスは全く
再生されなくなる。従ってアドレスは2周に1つしか再
生されないことになり、情報記録担体1のアドレスとし
て役立たないことになるからである。
【0036】以上をまとめると、図7に示すように蛇行
溝領域を有したトラック201(及び直線溝領域を有し
たトラック203)をランドL側に配置し、溝間部20
2をグルーブG側に配置するのが相応しく、さらに記録
再生はグルーブGにフォーカスして行うのが最も相応し
いことになる。
【0037】ところでここで、図7中の支持体13、記
録層12及び透光層11について詳細に説明しておく。
支持体13は、この上に形成されている記録層12及び
透光層11を機械的に保持する機能を有するベースであ
る。この材料としては、合成樹脂、セラミック、金属の
いずれかが用いられる。合成樹脂の代表例としては、ポ
リカーボネートやポリメチルメタクリレート、ポリスチ
レン、ポリカーボネート・ポリスチレン共重合体、ポリ
ビニルクロライド、脂環式ポリオレフィン、ポリメチル
ペンテンなどの各種熱可塑性樹脂や熱硬化樹脂、各種エ
ネルギー線硬化樹脂(紫外線硬化樹脂、可視光硬化樹
脂、電子線硬化樹脂の例を含む)を好適に用いることが
できる。
【0038】なお、これらは金属粉またはセラミック粉
などを配合した合成樹脂であってもよい。また、セラミ
ックの代表例としてはソーダライムガラス、ソーダアル
ミノ珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラス、石英ガラスなどを用
いることができる。また、金属の代表例としてはアルミ
ニウムのような透光性を有しない金属板も用いることも
できる。なお機械的に保持する必要性から支持体13の
厚みは0.3〜3mm、望ましくは0.5〜2mmが好
適に用いられる。情報記録担体1が円盤状である場合に
は、従来の光ディスクとの互換性から、支持体13、記
録層12,透光層11等の合計厚みが1.2mmとなる
ように、支持体13の厚みを設計するのが望ましい。
【0039】記録層12は、情報を読み出し、あるいは
情報を記録ないしは書き換える機能を有した薄膜層であ
る。この記録層12の材料としては、相変化材料に代表
される記録前後において反射率変化や屈折率変化を起こ
す材料、あるいは光磁気材料に代表される記録前後にお
いてカー回転角変化を起こす材料、あるいは色素材料に
代表される記録前後において屈折率変化や深さ変化を起
こす材料が用いられる。
【0040】相変化材料の具体例としては、インジウ
ム、アンチモン、テルル、セレン、ゲルマニウム、ビス
マス、バナジウム、ガリウム、白金、金、銀、銅、アル
ミニウム、シリコン、パラジウム、錫、砒素などの合金
(合金とは酸化物、窒化物、炭化物、硫化物、フッ化物
の例を含む)を用いることができ、特にGeSbTe
系、AgInTeSb系、CuAlSbTe系、AgA
lSbTe系などの合金が好適である。これらの合金に
微量添加元素としてCu、Ba,Co,Cr,Ni,P
t,Si,Sr,Au,Cd,Li,Mo,Mn,Z
n,Fe,Pb,Na,Cs,Ga,Pd,Bi,S
n,Ti、V、Ge、Se、S、As、Tl、In、P
d、Pt、Niの群から選ばれる少なくとも1種以上の
元素を合計で0.01原子%以上10原子%未満含有す
ることもできる。
【0041】なお各元素の組成は、例えばGeSbTe
系としてGe2Sb2Te5、Ge1Sb2Te4、 GeS
bTe系にSn、In等の金属を添加した系、AgIn
SbTe系として、Ag4In4Sb66Te26、Ag4
4Sb64Te28、Ag2In6Sb64Te28、Ag3In
5Sb64Te28、Ag2In6Sb66Te26、AgInS
bTe系にCu、Fe、Ge等の金属や半導体を添加し
た系、CuAlSbTe系、AgAlSbTe系などが
ある。
【0042】また、光磁気材料の具体例としては、テル
ビウム、コバルト、鉄、ガドリニウム、クロム、ネオジ
ム、ジスプロシウム、ビスマス、パラジウム、サマリウ
ム、ホルミウム、プロセオジム、マンガン、チタン、パ
ラジウム、エルビウム、イッテルビウム、ルテチウム、
錫などの合金(合金とは酸化物、窒化物、炭化物、硫化
物、フッ化物の例を含む)を用いることができ、特にT
bFeCo、GdFeCo、DyFeCoなどに代表さ
れるように遷移金属と希土類の合金で構成するのが好適
である。更に、コバルトと白金の交互積層膜を用いて記
録層12としてもよい。
【0043】また、色素材料の具体例としては、ポルフ
ィリン色素、シアニン色素、フタロシアニン色素、ナフ
タロシアニン色素、アゾ色素、ナフトキノン色素、フル
ギド色素、ポリメチン色素、アクリジン色素などを用い
ることができる。なお記録層12には、これら記録を担
う材料以外に、記録性能または再生性能を増強する目的
で、補助材料を内蔵、または積層をしてもよい。例えば
ZnS、SiO、SiN、SiC、AlO、AlN、M
gF、ZrOなどの誘電体材料を先述の記録材料に積層
することによって、再生光量の増大や、書き換え回数の
向上をすることができる。
【0044】なおここで記録層12への記録、すなわち
ユーザデータ記録に用いる信号方式について触れておく
と、例えばいわゆる(d,k)符号と呼ばれる変調信号
を用いることができる。ここで(d,k)変調信号は、
固定長符号であっても可変長符号であっても用いること
ができる。例えば固定長符号の(d,k)変調の例とし
ては、d=2、k=10としたEFM、EFMプラス
(8−16変調)や特開2000−286709記載の
変調信号(D8−15変調)、d=1、k=9とした特
願2000−80205号記載の変調信号(D4、6変
調)がある。また可変長符号の(d,k)変調の例とし
ては、d=1、k=7とした特開平11−346154
記載の変調信号(1,7PP変調)などを好適に用いる
ことができる。
【0045】また透光層11は,収束した再生光を光学
的歪みの少ない状態で記録層12に導く機能を有する。
例えば、再生波長λにおいて透過率を70%以上、望ま
しくは80%以上有した材料を好適に用いることができ
る。この透光層11は、光学的な異方性が少なく、具体
的には複屈折が90度(垂直)入射ダブルパスにて±1
00nm以下、望ましくは±50nm以下、さらに望ま
しくは±30nm以下とした材料が用いられる。このよ
うな特性を有する材料としてポリカーボネートやポリメ
チルメタクリレート、三酢酸セルロース、二酢酸セルロ
ース、ポリスチレン、ポリカーボネート・ポリスチレン
共重合体、ポリビニルクロライド、脂環式ポリオレフィ
ン、ポリメチルペンテンなどを用いることができる。
【0046】なお、透光層11は、記録層12を機械
的、化学的に保護する機能を有するようにしても良い。
このような機能を有する材料として、剛性の高い材料を
用いることができ、例えば透明セラミック(例えばソー
ダライムガラス、ソーダアルミノ珪酸ガラス、ホウ珪酸
ガラス、石英ガラス)や熱硬化性樹脂、エネルギー線硬
化樹脂(例えば紫外線硬化樹脂、可視光硬化樹脂、電子
線硬化樹脂)が好適に用いられる。なお透光層11の厚
みは、複屈折(光学異方性)を低減する意味から2mm
以下、特に1.2mm以下が望ましい。また対物レンズ
90の開口数NAが0.7以上の情報記録担体再生装置
に装着して使用する場合には、情報記録担体1が傾斜し
た場合の光学収差を抑える観点から0.4mm以下が望
ましく、特にNAを0.85以上とする場合には0.1
2mm以下が望ましい。また記録層12へのスクラッチ
傷を防止する観点から0.02mm以上が望ましい。す
なわちNAを0.85以上とする場合の望ましい範囲と
しては0.02〜0.12mmの範囲である。また厚み
の一面中でのバラツキは最大で±0.003mm、望ま
しくは±0.002mm以下とする。更に望ましくは±
0.001mm以下とする。なお透光層11は、図7に
記したような単層構造に限らず、機能が同様な複数の層
の積層であってもよい。
【0047】また本発明になる情報記録担体1を拡張し
て、多層のスタック状情報記録担体を構成することもで
きる。例えば情報記録担体1を支持体13,第1記録
層、第1透光層、第2記録層、第2透光層の順に積層す
ることにより、2層の情報記録担体1とすることができ
る。このようにすると第1記録層と第2記録層に別々の
ユーザーデータを記録することができ、記録容量を倍増
することができる。
【0048】次に本発明になる情報記録担体1に記録さ
れるアドレスの記録方法について説明する。先述したと
おり、蛇行溝領域を有したトラック201は、データが
周波数変移変調、位相変移変調、振幅変移変調のいずれ
かを用いて形状記録されている。データは2値(バイナ
リ)であっても、多値であってもよいが、ここではバイ
ナリであるとして周波数変移変調、位相変移変調、振幅
変移変調を説明する。
【0049】周波数変移変調の具体的な記録は、例えば
図8のように、高周波数部分と低周波数部分とを用いて
形状記録される。図8はデータ1,0,1,1,0を形
状記録した一例であり、高周波数部分301と低周波数
部分300とからなっている。そして高周波数部分30
1と低周波数部分300はデータビットの1と0にそれ
ぞれ対応し、1チャネルビット毎に周波数が切り替わっ
てデジタル記録されている。ここでそれぞれの周波数部
分を構成する波の数に制限はなく、1波以上の波で構成
される。しかし再生装置において周波数を正しく検知す
ること、及びデータ転送速度をある程度得るため、冗長
になりすぎないことを考慮すると、1〜100波、望ま
しくは1〜30波の範囲で、前記した各データビットに
対応した周波数部分のそれぞれを構成するのが望まし
い。また高周波数部分301と低周波数部分300それ
ぞれの振幅は一致していてよい。しかし振幅比に制限は
なく、再生装置の周波数特性を考慮して、高周波数部分
301の振幅を、低周波数部分300よりも大きく形成
してもよい。また高周波数部分301及び低周波数部分
300で構成されるチャネルビットの物理長さや、その
振幅の大きさについて制限はない。
【0050】ここで図8に記載した蛇行溝領域を有した
トラック201のように、高周波数部分301と低周波
数部分300の振幅が、各々揃っており、且つ高周波数
部分301の長さが、低周波数部分300の長さと同じ
になっていてもよいものである。このようにすると、再
生時に0,1判定を充分な振幅閾値で行うことができ、
なおかつシリーズ化したデータを1つの時間閾値で読み
取ることができるので、再生回路が簡単になる。また再
生データにジッタ(時間軸方向の揺らぎ)があった場合
にも、その影響を最小にできるというメリットがある。
また記録するコードが理想的に対称であったとすると、
高周波数部分301の長さ総計と低周波数部分302の
長さ総計は等しくなり、再生信号に直流成分がないこと
になる。これはデータのデコード及びサーボに負担がか
からないことになり、有利である。
【0051】また高周波数部分301と低周波数部分3
02のチャネルビットの切り替え点における位相は任意
に設定してよいが、位相ジャンプの発生を防止すべく、
図8のようにチャネルビット切り替え点で位相連続性が
保たれるように、高周波数部分301と低周波数部分3
02を配置してもよい。すなわち高周波数部分301の
終了と低周波数部分300の開始が同じ位相方向になる
ように低周波数部分300の開始位相を選択する。また
逆も同じで、低周波数部分300の終了と高周波数部分
301の開始が同じ位相方向になるように高周波数部分
301の開始位相を選択する。このように選択すると、
位相の連続性は保たれ、電力効率が向上するとともに、
再生エンベロープが一定となるので情報記録担体1のデ
ータエラーレートが向上する。
【0052】また高周波数部分301と低周波数部分3
02の周波数の選択は任意であるが、情報記録担体1に
ユーザがデータを記録する周波数帯との干渉を避けるた
めに、高周波数部分301は低周波数部分302と比
べ、著しく高い周波数にならないことが求められる。一
方アドレスデータの再生エラーレートを良好にするため
に高周波数部分301と低周波数部分302の周波数差
はある程度有し、分離性を良好に保つことが望ましい。
これらの観点から、高周波数部分301と低周波数部分
302の周波数比(高周波数/低周波数)は、1.09
〜1.67の範囲内であることが望ましい。言い換える
と、2つの周波数の位相差は、±π/12〜±π/2
(360±15度〜±90度)の範囲とすることが望ま
しい。
【0053】このうち特に、図8の図面例で示すように
周波数比(高周波数/低周波数)を1.5倍とすると、
2つの周波数は単一波の位相を−π/2.5と+π/
2.5にずらした関係となる。言い換えると360±7
2度にずらした関係となる。これら2つの周波数は単一
の周波数(ここでは0.5)の整数倍(ここでは3倍と
2倍)で表現できる。従って復調回路を簡単化できると
いう利点が生じる。また0.5のウインドを持った回路
により、クロックの生成も容易になる。また、復調を同
期検波回路により行うこともでき、その場合はエラーレ
ートを著しく減少させることができる。
【0054】次に位相変移変調の具体的な記録について
説明する。図9はデータ1,0,1,1,0を位相変移
変調により形状記録した一例であり、前進位相部分31
1と後進位相部分310とからなっている。そして前進
位相部分311と後進位相部分310はデータビットの
1と0にそれぞれ対応し、1チャネルビット毎に位相が
切り替わってデジタル記録されている。具体的には前進
位相部分311は正弦波のsin0で表され、後進位相
部分310は正弦波のsin(−π)で表される。前進
位相部分311と後進位相部分310はそれぞれ1波で
構成されているが、位相差はπもあるので、エンベロー
プ検波や同期検波によって充分分離再生することができ
る。
【0055】ここで前進位相部分311と後進位相部分
310の周波数はいずれも同じであるが、それぞれを構
成する波の数に制限はなく、1波以上の波で構成され
る。しかし再生装置において位相を正しく検知するこ
と、及びデータ転送速度をある程度得るため、冗長にな
りすぎないことを考慮すると、1〜100波、望ましく
は1〜30波の範囲で、前記した各データビットに対応
した周波数部分のそれぞれを構成するのが望ましい。
【0056】また前進位相部分311と後進位相部分3
10とのそれぞれの物理長さは同じであっても異なって
いてもよい。しかしぞれぞれの物理長さを同じとする
と、再生時にシリーズ化したデータ1つ1つを一定の時
間(クロック)で区切ることができるので、再生回路が
簡単になる。また再生データにジッタ(時間軸方向の揺
らぎ)があった場合にも、その影響を最小にできるとい
うメリットがある。なお位相変位変調は、公知の同期検
波回路によって低いエラーレートで再生できる。また前
進位相部分311と後進位相部分310それぞれの振幅
は一致していても異なっていてもよいが、再生のしやす
さを考慮すると一致していることが望ましい。
【0057】また前進位相部分311と後進位相部分3
10の位相差であるが、情報記録担体1に適応して、実
験的にその分離限界を求めたところ、位相差がπ/8ま
で分離できることを確かめた。言い換えると最小位相差
をπ/8〜πの範囲で設定することが可能である(πは
バイナリの最小位相差に相当)。すなわち多値記録の場
合には2値から16値のデータまで扱うことができる。
【0058】また図示はしないが、基本波を鋸波とし
て、立ち上がりと立ち下がりそれぞれを別々に制御する
ことで位相の違いを表現してもよい。例えばデータ
「1」を立ち上がり緩やか、立ち下がり急峻部分、デー
タ「0」を立ち上がり急峻、立ち下がり穏やか部分とし
て形状記録してもよい。このような登りと下りの角度の
違いによってデータを記録する方法は、高帯域フィルタ
ーに入力し、微分成分を抽出することで復調でき、簡単
な回路構成で、且つ低いC/N環境下でも再生できる利
点がある。
【0059】次に振幅変移変調の具体的な記録について
説明する。図10はデータ1,0,1,1,0を振幅変
移変調により形状記録した一例であり、溝を一定の周期
で蛇行させた振幅部分321と蛇行させない非振幅部分
320とからなる。そして振幅部分321と非振幅部分
320はデータビットの1と0にそれぞれ対応する。図
10では振幅部分321が3波から構成されているが、
その数には制限がない。しかし波が多すぎると非振幅部
分320の長さも必然的に長くなるので、再生時にゲー
トを生成する基本波を検出しにくくなる。従って2〜1
00波、望ましくは3〜30波が適当である。また、振
幅部分321と非振幅部分320のそれぞれの長さや、
振幅部分321の振幅の大きさについて制限を与えるも
のではない。図10に記載した蛇行領域を有した溝22
1のように、振幅部分321の振幅が、各々揃ってお
り、且つ振幅部分321の長さが非振幅部分320の長
さと同じとすると、再生時に0,1判定を充分な振幅閾
値で行うことができ、なおかつシリーズ化したデータを
1つの時間閾値で読み取ることができるので、再生回路
が簡単になる。再生データにジッタ(時間軸方向の揺ら
ぎ)があった場合にも、その影響を最小にできるという
メリットもある。また記録するコードが理想的に対称で
あったとすると、振幅部分321の総計長さと非振幅部
分320の総計長さは等しくなり、再生信号に直流成分
がないことになる。これはデータのデコード及びサーボ
に負担がかからないことになり、有利である。
【0060】以上本発明になる情報記録担体1の構成及
び効果について縷々説明してきた。なお本発明は図1〜
図10の説明なる情報記録担体1に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨に則った種々変形、応用が可能であ
る。
【0061】例えばこれまでの説明では記録方法とし
て、アドレスデータをそのまま直接記録する方法を用い
て説明してきたが、本発明はこの直接記録に限定されな
い。すなわち直接記録では長いアドレスデータ列を記録
する場合、0が連続するまたは1が連続する可能性があ
り、データに直流成分が生じる可能性がある。これを回
避するためにあらかじめデータをベースバンド変調して
記録する方法を取ってもよい。すなわち0と1をあらか
じめ別のコードに置き換えて、0と1の連続を一定値以
下にする。そのような方法として、マンチェスタ符号、
PE変調、MFM変調、M2変調、NRZI変調、NR
Z変調、RZ変調、微分変調などを単独または組み合わ
せて用いることができる。
【0062】本発明になる情報記録担体1に特に相応し
いベースバンド変調の方法として、マンチェスタ符号
(バイフェイズ変調)がある。これは記録しようとする
データ1ビットに対して、図11のように2ビットを当
てはめる方法である。すなわち記録しようとするデータ
0に対して00または11を、データ1に対して01ま
たは10を割り当てる。そしてデータの接続に際して
は、必ず前の符号の反転符号から入るようにする。
【0063】図12に記載したように、100001と
いうアドレスデータは、001010101011とい
う符号列になる。オリジナルのアドレスデータは0の連
続を4つ含み、また0の出現確率は1の2倍となった非
対称なデータである。それに対し変調を行うと、0また
は1の連続は最大2つで済み、また0と1の出現確率は
等しい対称なデータに変換される。このように同一ビッ
トの連続が一定値以下に制限されるようなベースバンド
変調は、その読み取りの安定性を向上させる効果がある
ので、長いアドレスデータを扱う際に相応しい前処理と
なる。
【0064】またアドレスデータを高度に分解して、分
散記録する方法もある。例えばダミーデータと組み合わ
せて、「10X」(Xは0か1)というデータの組み合
わせで記録し、一定間隔毎にこのデータ列を配置する記
録方法である。「10」をデータトリガとして、Xのみ
を抽出すれば、データを復元できる。この方法は、扱う
データ列を時間をかけて読み込んでもよいフォーマット
の場合に有効である。
【0065】また、アドレスデータは主情報に対して少
量であるので、図13に示す例のように蛇行溝領域を有
したトラック231をマクロ的に2つの領域に分けても
よい。図3と共通の部分の説明は省略するが、蛇行溝領
域を有したトラック231はアドレスデータを記録した
蛇行溝変調領域400と、クロックを抽出するための単
一変調領域401に分割することができる。以下、便宜
上蛇行溝変調領域400をアドレス領域400、単一変
調領域401をクロック領域401と呼ぶ。前者は今ま
で説明してきたように、例えば高周波数部分と低周波数
部分とから構成される。また後者は一定周波数部分のみ
から構成される。これら2領域の基本波形状、振幅量は
異なってもよいが、記録回路、再生回路の簡素化及び安
定化を考えると、同じであることが望ましい。また周波
数に関して、高周波数部分と低周波数部分とクロック領
域401の周波数は互いに異なっていてよいが、高周波
数部分と低周波数部分のいずれかと、クロック領域40
1の単一周波数は同じである方が、クロックの抽出に用
いる物理長さを若干拡大できることになるので、クロッ
クの安定抽出がしやすくなり有利である。
【0066】またこれら2領域の境界には、その区分を
明確化するためのスタートビット信号やストップビット
信号、同期信号などを記録してもよい。なお図13では
基本波の形状を正弦波としているが、クロック領域の再
生において安定したクロック抽出ができ、なお且つユー
ザデータ記録への高周波成分漏れ込みがない波形のた
め、好適に用いることができる。
【0067】図14は、図13に示した微細パターン1
30を円周状に展開した情報記録担体1の平面図であ
る。図4と共通の部分の説明は省略するが、蛇行溝領域
を有したトラック231に、例えば最内周ではアドレス
領域400が4箇所配置され、その他の部分が単一変調
領域401になっている。このように構成すると、アド
レスを適当な間隔で抽出でき、なおかつそれ以外の時間
をクロック生成に割りあてることができるので、ディス
ク状記録に好適な情報記録担体1となる。
【0068】なお図14では最内周ではアドレス領域4
00が4箇所配置されているが、その次のトラックでは
8箇所配置されている。このように外周側のトラックで
は内周側のトラックと比べてアドレス領域400を同数
またはそれ以上の数で配置すると、アドレス領域400
どおしの間隔をある程度の範囲内に収めることができ
る。その結果、サーチ能力が内周でも外周でもそれほど
差のない情報記録担体1とすることができる。
【0069】次に図4または図14に図示した微細パタ
ーン100または130を形成するための情報記録担体
の製造装置及び製造方法を説明する。まず、情報記録担
体の製造装置4を説明する。本発明になる情報記録担体
の製造装置4は、アドレスデータを記録しようとするブ
ランク基体5に対して、エネルギー線を照射して記録を
行う製造装置である。具体的にはコントローラ500,
データ生成ユニット501、信号変調ユニット502、
エネルギー線源550、偏向器551,相対運動付与ユ
ニット552,回転モニタ553、支持ユニット554
とから少なくともなるものである。換言するならば、本
発明の情報記録担体の製造装置は、後述するように、記
録すべきデータを生成するデータ生成ユニット501
と、前記データを変調した被変調データを出力する信号
変調ユニット502と、ブランク状態の前記情報記録担
体を支持する支持ユニット554と、前記支持ユニット
554の回転をモニタする回転モニタ553と、前記支
持ユニット554に支持されている前記情報記録担体の
半径位置を変更するために前記支持ユニット554に対
して相対運動を付与する相対運動付与ユニット552
と、エネルギー線を生成して出射するエネルギー線源5
50と、前記エネルギー線を前記被変調データで偏向し
た偏向エネルギー線を前記支持ユニット554側へ出射
する偏向器551とから少なくともなる。そして、前記
信号変調ユニット502は、前記回転モニタ553から
の回転角度情報に基づき、前記偏向器551へ供給する
変調信号の送出タイミングを制御するものである。
【0070】ここで、支持ユニット554はブランク基
体5を設置し、少なくともエネルギー線照射により記録
を行う間、支持できるユニットである。具体的には高精
度に研磨されたテーブルが該当し、それにブランク基体
5が設置できるように固定機構(ねじ止め、真空吸着、
静電吸着など)が付与されたものである。ここで設置さ
れるブランク基体11は、平坦基体上にエネルギー線感
応膜が少なくとも片面に形成されたものであり、情報記
録担体1を製造する原盤になる。ここでエネルギー線感
応膜は、少なくともエネルギー線照射によって感応し、
凹凸のパターンを形成するものであり例えば公知のレジ
ストや色素を用いることができる。また平坦な基体は、
表面が光学グレード並みにフラットに仕上げられた基体
であり、例えば酸化珪素や、ANガラス、7913ガラ
ス、シリコン、モリブデン、タングステンやこれらの合
金(酸化物、窒化物、炭化物の例を含む)などから選ば
れる。
【0071】また、相対運動付与ユニット14は、微細
パターン100、130を記録するにあたって走査する
ユニットであり、エネルギー線源550(及び偏向器5
51)または支持ユニット554の少なくとも一方に接
続される。その機構としてはモーターやリニアドライブ
などが用いられ、回転、X移動、Y移動、Z移動または
これらの複合移動を行う。図5で記載したものは、支持
ユニット554の方を動かすもので、回転を与えると共
に、X又はY方向に一定速度でスライドさせてスパイラ
ルを形成させるものである。なお、必要に応じて位置モ
ニターを設置し、モニターされた位置に応じて制御を行
うようにしてもよい。
【0072】また回転モニタ553は、相対運動付与ユ
ニット552の運動を受けて、回転する支持ユニット5
54の実際の回転をモニターするもので、例えばロータ
リーエンコーダーを用いることができる。少なくとも1
周に1回のパルスを発生させるもので、リアルタイムに
回転角度を出力するものが最も望ましい。また、エネル
ギー線照射源550は、波長10〜1500nmの電磁
波(γ線、X線、極端紫外線、遠紫外線、紫外線、可視
光、赤外線など)や、粒子線(α線、β線、陽子線、中
性子線、電子線など)を照射する。簡便には波長150
〜500nmの電磁波(光)を用いることができる。
【0073】また偏向器551は変調された信号に応じ
て、エネルギー線の出射角度を可変させるもので、エネ
ルギー線が光である場合には、公知の電気光学結晶素子
または音響光学結晶素子を用いることができる。
【0074】またデータ生成ユニット501は、スター
ト信号を受けてアドレスデータを時間順に生成し、送信
するものである。
【0075】また信号変調ユニット502は、受信した
データに基づいて変調を行い、さらに偏向器551の仕
様に合わせて電圧を設定し、信号を送出するものであ
る。なおここで行う変調は、周波数変移変調、位相変移
変調、振幅変移変調のいずれかである。
【0076】またコントローラ500は、以上説明して
きた部品の一部またはすべてを統括し、ユーザーの指示
に基づいて命令を与えたり、装置内のモニター結果に基
づいて命令を行ったりするもので、CPUなどを好適に
用いることができる。なおこの他、必要に応じて各種部
品を追加してもよく、エネルギー線が光である場合には
露光量調節器、エクスパンダー、対物レンズ、シャッタ
ーなどを追加してもよい。
【0077】次に図15なる製造装置4を用いながら、
ブランク基体5に記録を行う具体的な方法について説明
する。図15ではエネルギー線の出射を点線矢印、デー
タまたは命令の流れを実線矢印で示している。本発明に
なる情報記録担体1の製造方法では、ユーザの指示に基
づきコントローラ500がデータ記録の開始を指示す
る。具体的にはデータ生成ユニット501と相対運動付
与ユニット552が駆動される。データ生成ユニット5
01では、図4または図14の構造をあらかじめ1つの
時間軸上に展開し、例えば内周から時間順にデータを信
号変調ユニット502に送信してゆく。例えば図4の場
合には直線部分(無信号)からスタートし、続いてアド
レスデータを送信する。そして再び直線部分(無信号)
に戻って、以降はこの動作を繰り返す。アドレスデータ
ーは時間の進行と共にインクリメントまたはデクリメン
トする。
【0078】また相対運動付与ユニット552では、デ
ータ記録の開始の指示に基づいて、相対運動の付与を開
始する。この場合は偏向器551からのエネルギー線が
ブランク基体5の内周部に照射されるように支持ユニッ
ト554の位置決めをし、所定の回転数で回転させる。
そして同時に平面上を一方向に移動させることによっ
て、エネルギー線がスパイラルの軌跡を取るように制御
する。
【0079】データ生成ユニット501からの信号を受
信した信号変調ユニット502は、受信したデータに基
づいて、周波数変移変調、位相変移変調、振幅変移変調
のいずれかにより変調を行い、偏向器551に信号を送
出する。溝蛇行を作るための信号であるからアナログ信
号となる。
【0080】なお記録中は回転モニタ553より、回転
角度の情報をコントローラ500に供給する。1周に1
回転の情報(以下360度情報と呼ぶ)が少なくとも得
られるようになっており、コントローラ500に供給さ
れる。コントローラ500は信号変調ユニット502に
対して、回転角度の情報を連続的に転送、または360
度情報のみを転送する。信号変調ユニット502では連
続してアドレスデータ等を受信しそれを変調するが、そ
の過程で回転角度の情報を参照する。少なくとも360
情報を参照し、無信号とアドレス情報の切り替わり位置
を比較する。そして正しい位置で切り替わりが行われる
ように、信号変調ユニット502内でアドレスデーター
の遅延送信または先行送信を行う。このような方法によ
って記録され、完成したブランク基体4は、公知の方法
でスタンパー化され、さらに成形工程を経て、情報記録
担体1が完成する。
【0081】このように本発明になる情報記録担体1の
製造方法では、信号変調ユニット502において、回転
モニタ553からの回転角度情報に基づき、偏向器55
1へ送る信号送出のタイミングを調節するので、切り替
えラインCXが非常に高い精度で決められた情報記録担
体1を製造することができる。
【0082】(C)本願発明の具体的な実施例 次に、本発明の実施例につき、(実施例1)〜(実施例
3)の順序で説明する。
【0083】(実施例1)図14の構成なるディスク状
情報記録担体1を製作した。蛇行溝領域を有したトラッ
ク231と直線溝領域を有したトラック233のピッチ
Pは0.32μm、それぞれの溝の幅は0.16μm、
溝間部232の幅は0.16μmである。蛇行溝領域を
有したトラック231と直線溝領域を有したトラック2
33は図7のランド部Lに配置し、溝間部232はグル
ーブ部Gに配置した。蛇行溝領域を有したトラック23
1は、アドレス領域400(長さ5.5μm)とクロッ
ク領域401のみから構成し、アドレス領域を一周につ
き6個配置した。アドレス領域400及びクロック領域
401はともに基本波を正弦波とした。また直線溝領域
を有したトラック233は360度連続の連続直線溝と
した。
【0084】またアドレス領域400に関しては、高周
波部分301と低周波部分300の位相差を±π/2.
5とし、更にチャネルビット切り替え点で位相連続性が
保たれるようにした周波数変移変調により、低周波部分
1波を1チャネルビットとする情報単位でアドレスデー
タを記録した。なお低周波部分の周波数はクロック領域
401の単一周波数と一致させた。また高周波部分30
1、低周波部分300及びクロック領域401のそれぞ
れの振幅は同じとした。なお記録の前処理として、アド
レスデータはマンチェスタ符号によりベースバンド変調
を行い、更に微分変調を行った。
【0085】ディスク状情報記録担体1は、AgInS
bTeを主たる記録材料とする記録層12を有した相変
化書き換えディスクとし、0.1mm透光層11を通し
て記録再生できる情報記録担体1を完成させた。
【0086】なお低周波部分300の周波数はクロック
領域401の単一周波数と一致させた。また高周波部分
301、低周波部分300及びクロック領域401のそ
れぞれの振幅は同じとした。なお記録の前処理として、
アドレスデータはマンチェスタ符号によりベースバンド
変調を行った。
【0087】このようなディスク状情報記録担体1に、
波長λ405nm(窒化ガリウム発光素子)、NA0.
85からなるピックアップ90によるレーザ光91をグ
ルーブ部Gに照射して、ユーザデータの記録再生を行っ
た。まず記録を行う前にクロック領域からプッシュプル
法により、単一周波数を読み取り,C/Nを測定した。
するとC/Nで35dBの良好なクロック信号が、隣接
アドレスの干渉なく再生できた(RBW1kHz)。続
いてプッシュプル法によりアドレス領域を選択的に再生
して、アドレスのエラーレートを測定した。2.5E-
5もの良好なエラーレートであった。またアドレスの内
周側、外周側の判定も良好に行うことができた。
【0088】続いてディスク状情報記録担体1の溝間部
232に対して、ユーザ記録を行った。具体的には特願
2000−80205号公報記載の変調信号(D4、6
変調)を用いて、2T〜10T及び13T(同期信号)
からなるランダムユーザデータを10回重ね記録した。
なおここで最短マーク長(2T)は0.154μmとし
た。この記録信号を再生したところ、ジッタ8.6%、
エラーレート3.5E−6の良好なエラーレートが得ら
れた。またアドレスのエラーレートを再測定したとこ
ろ、3E−5であり、若干のエラー増加は認められるも
のの良好なエラーレートであった。アドレス情報とユー
ザデータの干渉は特に認められなかった。またアドレス
の内周側、外周側の判定も乱されることなく、良好に行
うことができた。
【0089】(実施例2)図14の構成なるディスク状
情報記録担体1を製作した。蛇行溝領域を有したトラッ
ク231と直線溝領域を有したトラック233のピッチ
Pは0.32μm、それぞれの溝の幅は0.16μm、
溝間部232の幅は0.16μmである。蛇行溝領域を
有したトラック231と直線溝領域を有したトラック2
33は図7のランド部Lに配置し、溝間部232はグル
ーブ部Gに配置した。蛇行溝領域を有したトラック23
1は、アドレス領域400(長さ5.5μm)とクロッ
ク領域401のみから構成し、アドレス領域を一周につ
き6個配置した。アドレス領域400及びクロック領域
401はともに基本波を正弦波とした。また直線溝領域
を有したトラック233は360度連続の連続直線溝と
した。
【0090】なおアドレス領域400に関しては、図9
に示すように前進位相部分311と後進位相部分310
の位相差をπとした位相変移変調により、1波を1チャ
ネルビットとする情報単位でアドレスデータを記録し
た。なおアドレス領域400の周波数はクロック領域4
01の単一周波数と一致させた。また前進位相部分30
1、後進位相部分300及びクロック領域401のそれ
ぞれの振幅は同じとした。なお記録の前処理として、ア
ドレスデータはマンチェスタ符号によりベースバンド変
調を行った。
【0091】ディスク状情報記録担体1は、AgInS
bTeを主たる記録材料とする記録層12を有した相変
化書き換えディスクとし、0.1mm透光層11を通し
て記録再生できる情報記録担体1を完成させた。
【0092】このようなディスク状情報記録担体1に、
波長λ405nm(窒化ガリウム発光素子)、NA0.
85からなるピックアップ90によるレーザ光91をグ
ルーブ部Gに照射して、ユーザデータの記録再生を行っ
た。まず記録を行う前にクロック領域からプッシュプル
法により、単一周波数を読み取り,C/Nを測定した。
するとC/Nで35dBの良好なクロック信号が、隣接
アドレスの干渉なく再生できた(RBW1kHz)。続
いてプッシュプル法によりアドレス領域を選択的に再生
して、アドレスのエラーレートを測定した。5E-5も
の良好なエラーレートであった。またアドレスの内周
側、外周側の判定も良好に行うことができた。
【0093】続いてディスク状情報記録担体1の溝間部
232に対して、ユーザ記録を行った。具体的には特開
平11−346154号公報記載の変調信号(17PP
変調)を用いて、2T〜8Tからなるランダムユーザデ
ータを10回重ね記録した。なおここで最短マーク長
(2T)は0.151μmとした。この記録信号を再生
したところ、ジッタ8.7%、エラーレート4E−6の
良好なエラーレートが得られた。またアドレスのエラー
レートを再測定したところ、7.3E−5であり、若干
のエラー増加は認められるものの良好なエラーレートで
あった。アドレス情報とユーザデータの干渉は特に認め
られなかった。またアドレスの内周側、外周側の判定も
乱されることなく、良好に行うことができた。
【0094】(実施例3)図14の構成なるディスク状
情報記録担体1を製作した。蛇行領域を有した溝231
と直線溝233のピッチPは0.32μm、それぞれの
溝の幅は0.16μm、溝間部232の幅は0.16μ
mである。蛇行溝領域を有したトラック231と直線溝
領域を有したトラック233は図7のランド部Lに配置
し、溝間部232はグルーブ部Gに配置した。蛇行溝領
域を有したトラック231は、アドレス領域400(長
さ30μm)とクロック領域401のみから構成し、ア
ドレス領域を一周につき3個配置した。アドレス領域4
00及びクロック領域401はともに基本波を正弦波と
した。また直線溝領域を有したトラック233は360
度連続の連続直線溝とした。
【0095】またアドレス領域400に関しては、図1
0に示すように、振幅部分321と非振幅部分320で
構成した振幅変移変調により、3波を1チャネルビット
とする情報単位でアドレスデータを記録した。なお振幅
部分321の周波数はクロック領域401の単一周波数
と一致させた。また振幅部分321、非振幅部分320
及びクロック領域401のそれぞれの振幅は同じとし
た。なお記録の前処理として、アドレスデータはマンチ
ェスタ符号によりベースバンド変調を行った。ディスク
状情報記録担体1は、GeドーピングSbTeを主たる
記録材料とする記録層12を有した相変化書き換えディ
スクとし、0.1mm透光層11を通して記録再生でき
る情報記録担体1を完成させた。
【0096】このようなディスク状情報記録担体1に、
波長λ405nm(窒化ガリウム発光素子)、NA0.
85からなるピックアップ90によるレーザ光91をグ
ルーブ部Gに照射して、ユーザデータの記録再生を行っ
た。まず記録を行う前にクロック領域からプッシュプル
法により、単一周波数を読み取り,C/Nを測定した。
するとC/Nで35dBの良好なクロック信号が、隣接
アドレスの干渉なく再生できた(RBW1kHz)。続
いてプッシュプル法によりアドレス領域を選択的に再生
して、アドレスのエラーレートを測定した。5E−5も
の良好なエラーレートであった。またアドレスの内周
側、外周側の判定も良好に行うことができた。
【0097】続いてディスク状情報記録担体1の溝間部
232に対して、ユーザ記録を行った。具体的には特開
2000−286709記載の変調信号(D8−15変
調)を用いて、3T〜11T及び12T(同期信号)か
らなるランダムユーザデータを100回重ね記録した。
なおここで最短マーク長(3T)は0.185μmとし
た。この記録信号を再生したところ、ジッタ7.7%、
エラーレート8E−7の良好なエラーレートが得られ
た。またアドレスのエラーレートを再測定したところ、
7E−5であり、若干のエラー増加は認められるものの
良好なエラーレートであった。アドレス情報とユーザデ
ータの干渉は特に認められなかった。またアドレスの内
周側、外周側の判定も乱されることなく、良好に行うこ
とができた。
【0098】
【発明の効果】以上詳述したことから明らかなように本
発明によれば、少なくとも略平行な複数の溝が互いに近
接して形成されてなる微細パターンは、少なくとも蛇行
溝領域を有したトラックと、少なくとも直線溝領域を有
したトラックとが交互に構成されており、前記蛇行溝領
域と、前記直線溝領域とが隣接して配置され、前記少な
くとも蛇行溝領域を有したトラックが円周状に360度
連続し、前記少なくとも直線溝領域を有したトラックが
円周状に360度連続し、前記少なくとも蛇行溝領域を
有したトラックと、前記少なくとも直線溝領域を有した
トラックとが、360度の角度間隔で交互に配列された
一連のトラックとして形成されていることによって、蛇
行溝領域を有したトラックと直線溝領域を有したトラッ
クとを交互に配置し、それぞれを360度毎に切り替え
るようにしたので、前記蛇行溝領域を有したトラックと
前記直線溝領域を有したトラックとの間の溝間部にマー
クを記録した場合にも、隣接するトラックとの相互干渉
がほとんどないので、溝間部の各トラックに記録するユ
ーダデータの記録容量を低下することなく高密度記録容
量を維持確保することができ、また、低いエラーレート
でクロストークなしにデジタルデータを良好に記録でき
る情報記録担体及び情報記録担体の製造装置及び情報記
録担体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る情報記録担体の実施の形態であ
る円形情報記録担体を示す図である。
【図2】 本発明に係る情報記録担体の実施の形態であ
るカード状形情報記録担体を示す図である。
【図3】 本発明に係る情報記録担体の平面微細構造を
示す拡大図である。
【図4】 本発明に係る情報記録担体の平面微細構造を
説明するための平面図である。
【図5】 本発明に係る情報記録担体の再生方法を説明
するための平面拡大図である。
【図6】 本発明に係る情報記録担体の再生または記録
再生方法を説明するための平面図である。
【図7】 本発明に係る情報記録担体の再生または記録
再生方法を説明するための断面図である。
【図8】 周波数変移変調されたデジタルデータを示す
図である。
【図9】 位相変移変調されたデジタルデータを示す図
である。
【図10】 周波数変移変調されたデジタルデータを記
録した一例を示す図である。
【図11】 ベースバンド変調前とベースバンド変調後
におけるデータの変化を示す図である。
【図12】 ベースバンド変調前とベースバンド変調後
におけるデータの変化の具体的な例を示す図である。
【図13】 アドレスデータが蛇行溝変調領域と単一変
調領域とに分割されている状態を示す図である。
【図14】 本発明に係る情報記録担体に形成されてい
る微細パターンを説明するための平面図である。
【図15】 本発明に係る情報記録担体の製造装置のブ
ロック構成を説明するための図である。
【図16】 本発明に係る情報記録担体及びその再生方
法を説明するための平面図である。
【符号の説明】
1 情報記録担体 4 情報記録担体製造装置 5 ブランク基体 100 微細パターン 201,211,221 蛇行溝 202 溝間部 203 直線溝 300 低周波部分 301 高周波部分 400 蛇行溝変調領域(アドレス領域) 401 単一変調領域(クロック領域) 500 コントローラ 501 データ生成ユニット 502 信号変調ユニット 550 エネルギー線源 551 偏向器 552 相対運動付与ユニット 553 回転モニタ 554 支持ユニット
フロントページの続き Fターム(参考) 5D029 WA05 WB11 WD10 5D090 AA01 BB04 CC12 CC14 DD02 EE01 FF15 GG03 GG40 5D121 BB21 BB38

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも略平行な複数の溝が互いに近
    接して形成されてなる微細パターンを有した情報記録担
    体であって、 前記微細パターンは、少なくとも蛇行溝領域を有したト
    ラックと、少なくとも直線溝領域を有したトラックとが
    交互に構成されており、 前記蛇行溝領域と、前記直線溝領域とが隣接して配置さ
    れ、 前記少なくとも蛇行溝領域を有したトラックが円周状に
    360度連続し、 前記少なくとも直線溝領域を有したトラックが円周状に
    360度連続し、 前記少なくとも蛇行溝領域を有したトラックと、前記少
    なくとも直線溝領域を有したトラックとが、360度の
    角度間隔で交互に配列された一連のトラックとして形成
    されていることを特徴とする情報記録担体。
  2. 【請求項2】 少なくとも略平行な複数の溝が互いに近
    接して形成されてなる微細パターンを有した情報記録担
    体であって、 前記微細パターンを有した支持体と、 前記支持体上に形成された前記微細パターン上に形成さ
    れた記録層と、 前記記録層上に形成された透光層とから少なくともな
    り、 前記微細パターンは、 少なくとも蛇行溝領域を有したトラックと、少なくとも
    直線溝領域を有したトラックとが交互に構成されてお
    り、 前記蛇行溝領域と、前記直線溝領域とが隣接して配置さ
    れ、 前記少なくとも蛇行溝領域を有したトラックが円周状に
    360度連続し、 前記前記少なくとも直線溝領域を有したトラックが円周
    状に360度連続し、 前記少なくとも蛇行溝領域を有したトラックと、前記少
    なくとも直線溝領域を有したトラックとが、360度の
    角度間隔で交互に配列された一連のトラックとして形成
    されていることを特徴とする情報記録担体。
  3. 【請求項3】 前記蛇行溝領域を有したトラックと前記
    直線溝領域を有したトラックとのピッチをP、照射する
    光の波長をλ、対物レンズの開口数をNAとする時、P
    <λ/NAの関係を有して、前記微細パターンが形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の情報記録担体。
  4. 【請求項4】 前記蛇行溝領域を有したトラックは、前
    記蛇行溝領域と単一変調領域とから構成されることを特
    徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の情
    報記録担体。
  5. 【請求項5】 前記蛇行溝領域には、周波数変移変調、
    位相変移変調、振幅変移変調のいずれかによって変調さ
    れたデータがデジタル記録されることを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれか1に記載の情報記録担体。
  6. 【請求項6】 前記データは、同一ビットの連続が一定
    値以下に制限されるようベースバンド変調されたデータ
    であることを特徴とする請求項5に記載の情報記録担
    体。
  7. 【請求項7】 前記ベースバンド変調は、マンチェスタ
    符号であることを特徴とする請求項6に記載の情報記録
    担体。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか1に記
    載の情報記録担体を製造する情報記録担体の製造装置で
    あって、 記録すべきデータを生成するデータ生成ユニットと、 前記データを変調した被変調データを出力する信号変調
    ユニットと、 ブランク状態の前記情報記録担体を支持する支持ユニッ
    トと、 前記支持ユニットの回転をモニタする回転モニタと、 前記支持ユニットに支持されている前記情報記録担体の
    位置を変更するために、前記支持ユニットに対して相対
    運動を付与する相対運動付与ユニットと、 エネルギー線を生成して出射するエネルギー線源と、 前記エネルギー線を前記被変調データで偏向した偏向エ
    ネルギー線を前記支持ユニット側へ出射する偏向器とか
    ら少なくともなり、 前記信号変調ユニットは、前記回転モニタからの回転角
    度情報に基づき、前記偏向器へ供給する変調信号の送出
    タイミングを制御するものであることを特徴とする情報
    記録担体の製造装置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項7のいずれか1に記
    載の情報記録担体を製造する情報記録担体の製造方法で
    あって、 記録すべきデータを生成する第1工程と、 前記データを変調した被変調データを出力する第2工程
    と、 ブランク状態の前記情報記録担体を支持する第3工程
    と、 支持されている前記情報記録担体の半径位置を変更する
    ために、前記情報記録担体に対して相対運動を付与する
    第4工程と、 エネルギー線を生成出射する第5工程と、 前記エネルギー線を被変調データで偏向した偏向エネル
    ギー線を前記支持されている前記情報記録担体側へ出射
    する第6工程とから少なくともなり、 前記第6工程は、前記支持されている前記情報記録担体
    が回転する回転角度情報に基づき、前記被変調データの
    送出タイミングを制御して前記エネルギー線を偏向する
    工程であることを特徴とする情報記録担体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20120107091A (ko) * 2009-11-20 2012-09-28 탈레스 무선 경로를 통해 디지털 신호를 전송 및 수신하기 위한 시스템 및 방법
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