JP2003121838A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2003121838A
JP2003121838A JP2001311243A JP2001311243A JP2003121838A JP 2003121838 A JP2003121838 A JP 2003121838A JP 2001311243 A JP2001311243 A JP 2001311243A JP 2001311243 A JP2001311243 A JP 2001311243A JP 2003121838 A JP2003121838 A JP 2003121838A
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light source
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crystal display
green
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JP2001311243A
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English (en)
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Tetsuo Yamashita
哲夫 山下
Jun Tsukamoto
遵 塚本
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】NTSC規格と同等の色鮮やかさをもち、明る
い表示を可能とする液晶表示装置を提供する。 【解決手段】505nmから535nmの範囲にスペク
トルピークを持つバックライト光源を使用していること
を特徴とする液晶表示装置、およびC光源を使用して測
定した、XYZ表色系色度図における色度座標(x、
y)が0.20≦x≦0.30、0.59≦y≦0.6
5の各式を満たす緑色画素を含むカラーフィルターを使
用していることを特徴とする前記液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置、特
に色再現範囲の広い液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶表示装置は軽量、薄型、低消
費電力等の特性を生かし、ノートPC、携帯情報端末、
デジタルカメラ等様々な用途で使用されている。液晶表
示装置の表示特性(輝度、色再現性、視野角特性など)
がより向上したことにより、液晶表示装置の用途は、従
来のノートPC用途に加え、デスクトップモニタ用途へ
の展開が進んでいる。さらに、最近ではデスクトップモ
ニタの色再現性をさらに向上させた大型の液晶テレビが
開発されており、CRTの色再現範囲(NTSC(Nati
onal Television System Committee)比約70%)に近
い色が再現されつつある。CRTの色特性は、赤、緑、
青、各色のXYZ表色系色度図における色度座標(x、
y)がそれぞれ赤(0.640,0.330)、緑
(0.290,0.600)、青(0.150,0.0
60)であるEBU(European Broadc
asting Union)規格にほぼ等しいが、EB
U規格に準じた色再現範囲をもつディスプレイでは特に
緑領域の色再現範囲に乏しく、印刷物のような色鮮やか
な表示をすることは困難であった。緑領域の色再現性が
EBU規格よりも広く、色再現性が良好な規格としては
NTSC規格があり、赤、緑、青、各色のXYZ表色系
色度図における色度座標(x、y)はそれぞれ赤(0.
670,0.330)、緑(0.210,0.71
0)、青(0.140,0.080)である。
【0003】液晶表示装置は、通常3波長型のバックラ
イト光源とカラーフィルターを組み合わせてカラー表示
を行うが、従来のバックライト光源とカラーフィルター
の組み合わせでNTSC規格と同等の色再現性を実現す
ることが困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点に鑑み創案されたもので、明るくNTSC同
等の高い色再現性を実現する液晶表示装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の液晶
表示装置を見いだした。 (1)バックライト光源を使用したときのXYZ表色系
色度図における赤、緑、青の各色度座標を結んでなる三
角形の面積がNTSC規格比86%以上であることを特
徴とする液晶表示装置。 (2)505nmから535nmの範囲にスペクトルピ
ークを持つバックライト光源を使用していることを特徴
とする(1)に記載の液晶表示装置。 (3)バックライト光源に使用する蛍光体のうち緑蛍光
体の付活剤としてユウロビウム、タングステン、スズ、
アンチモン、マンガンのいずれかを含むバックライト光
源を使用している(1)、(2)のいずれかに記載の液
晶表示装置。 (4)(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶表示装置
に使用するバックライト光源の少なくとも1部として緑
色LEDを用いたことを特徴とする液晶表示装置。 (5)(1)〜(3)のいずれかに記載の液晶表示装置
に使用するバックライト光源の少なくとも1部として有
機エレクトロルミネッセンス光源を用いたことを特徴と
する液晶表示装置。 (6)バックライト光源を使用して測定した、XYZ表
色系色度図における赤、緑、青の各色度座標を結んでな
る三角形の面積がNTSC規格比86%以上であり、か
つC光源を使用して測定した輝度が18以上であるカラ
ーフィルターを用いていることを特徴とする(1)〜
(5)のいずれかに記載の液晶表示装置。 (7)C光源を使用して測定した、XYZ表色系色度図
における色度座標(x、y)が0.2≦x≦0.3、
0.59≦y≦0.65の各式を満たす緑色画素を含む
カラーフィルターを使用していることを特徴とする
(1)〜(6)のいずれかに記載の液晶表示装置。 (8)C光源を使用して測定した色度(x、y)が0.
13≦x≦0.15、0.08≦y≦0.12の各式を
満たす青色画素を含むカラーフィルターを使用している
ことを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の液
晶表示装置。 (9)C光源を使用して測定した色度(x、y)が0.
635≦x≦0.675、0.29≦y≦0.35の各
式を満たす赤色画素を含むカラーフィルターを使用して
いることをことを特徴とする(1)〜(8)のいずれか
に記載の液晶表示装置。 (10)カラーフィルターの樹脂成分として非感光性ポ
リイミド樹脂を含むこと特徴とする(1)〜(9)のい
ずれかに記載の液晶表示装置。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の液晶表示装置は、少なく
とも赤、緑、青の3色の画素を有するカラーフィルター
とバックライト光源とを組み合わせて使用される。
【0007】本発明に使用されるバックライト光源とし
ては、505nmから535nmの範囲にスペクトルピ
ークを持つことが重要であり、上記特性を満たすもので
あれば、冷陰極放電管、熱陰極放電管、発光ダイオー
ド、有機エレクトロルミネッセンス光源、無機エレクト
ロルミネッセンス光源、平面蛍光ランプ、メタルハライ
ドランプなど光源全般を使用することができる。上記光
源が3波長型の光源である場合は、色再現範囲をより向
上させることができることからより好ましい。
【0008】3波長型光源としては冷陰極放電管などに
代表される無機物蛍光体を塗布した蛍光光源があげられ
る。該蛍光管の発色特性は、蛍光体によって決定され、
放電機構等には依存しない。通常蛍光体は、母体となる
結晶成分と付活剤と呼ばれる発光中心となる金属イオン
成分からなり、その化学組成は母体結晶:付活剤のよう
に表記される。505nmから535nmの範囲にスペ
クトルピークを持つ付活剤イオンとしては、Eu2+、WO4
2-、Sn2+、Sb3+、Mn2+などがあるが、発光特性等の観点
からは、Mn2+を付活剤とした蛍光体がより好ましい。Mn
2+を付活剤とした蛍光体の例としてはMgGa2O4 : Mn、Zn
2SiO4 : Mn、BaAl12O19 : Mn、BaMgAl14O23 : Mn、SrAl
12O19 : Mn、ZnAl12O19 : Mn、CaAl12O19 : Mnなどがあ
る。蛍光体としてZn2SiO4 : Mnを用いる場合は、水銀イ
オンによる輝度低下を防ぐために、蛍光体の励起源とし
て希ガスを用いることが好ましい。上記蛍光体は励起イ
オン種などによる蛍光体の劣化を防ぐために必要に応じ
て、表面処理が施されているものを使用しても良い。
【0009】発光ダイオードを用いる場合は、RGB各
色の発色を持つダイオードをそれそれ組み合わせて白色
光源として用いることもでき、また、紫外発光のダイオ
ードとRGB各色に対応した蛍光体とを組み合わせて用
いることもできる。LEDを用いたバックライト光源
は、LEDのみで構成される必要はなく、LEDと冷陰
極放電管、熱陰極放電管等と組み合わせてもよい。青色
蛍光体を含む冷陰極放電管、熱陰極放電管と緑色LED
を組み合わせる場合は、高価な青色LEDが必要でな
く、コストの低いバックライト光源とすることができ
る。また、緑色の発光体としてLEDを用いているため
光源寿命が長いという利点がある。また、このとき用い
られるLEDとしては、505〜535nmにピークを
有する緑色のLEDが好ましい。具体的には、日亜化学
工業(株)製の緑色チップLED“NSCG100”や
豊田合成(株)製の“E1S02-3G0A7-02”などが好ましく
用いられる。
【0010】エレクトロルミネッセンス光源を用いる場
合でも、カラーフィルターとしては、C光源を使用して
測定した、XYZ表色系色度図における色度座標(x、
y)が0.20≦x≦0.30、0.59≦y≦0.6
5の各式を満たすことが緑色画素を含むことが好まし
く、0.20≦x≦0.28、0.61≦y≦0.65
の各式を満たすことがより好ましい。
【0011】青色画素については、C光源を使用して測
定した色度(x、y)が0.13≦x≦0.15、0.
08≦y≦0.12の各式を満たすことが好ましく、
0.135≦x≦0.145、0.085≦y≦0.1
15の各式を満たすことがより好ましく、0.136≦
x≦0.142、0.085≦y≦0.11の各式を満
たすことがさらに好ましい。
【0012】赤色画素については、C光源を使用して測
定した色度(x、y)が0.635≦x≦0.675、
0.29≦y≦0.35の各式を満たすことが好まし
い。0.645≦x≦0.675、0.30≦y≦0.
34の各式を満たすことがより好ましく、0.65≦x
≦0.67、0.30≦y≦0.34の各式を満たすこ
とがさらに好ましい。
【0013】C光源での緑色画素のy値が0.59より
大きい場合は、色再現性の高い表示を行うことができる
ので好ましい。緑色画素のy値が0.65より大きい場
合は、画素の透過率が低くなり、液晶表示装置の輝度を
低下させてしまうので好ましくない。
【0014】緑色画素が上記の範囲内にあることが、C
RTを越える色特性を実現するためにより好ましく、青
色画素、赤色画素および緑色画素の全てが上記の範囲内
にあることが、最も好ましい。
【0015】バックライト光源をとおして測定した、X
YZ表色系色度図における赤、緑、青の各色度座標を結
んでなる三角形の面積(色再現範囲)がNTSC規格比
86%以上であり、かつC光源をとおして測定した輝度
が18以上であるカラーフィルターを用いていることが
好ましく、バックライト光源をとおしたときの色再現性
範囲がNTSC規格比90%以上であることがより好ま
しく、NTSC規格比95%以上であることがさらに好
ましい。
【0016】上記色特性の画素を得るために種々の顔料
を一種類以上用いることができ、色特性を損なわない範
囲で、他の顔料を添加しても良い。代表的な顔料の例と
して、ピグメントレッド(PR−)、2、3、22、3
8、149、166、168、177,209、22
4、242,254、ピグメントオレンジ(PO−)
5、13、17、31、36、38、40、42、4
3、51、55、59、61、64、65、71、ピグ
メントイエロー(PY−)12、13、14、17、2
0、24、83、86、93、94、109、110、
117、125、137、138、139、147、1
48、150、153、154、166、173、18
5、ピグメントブルー(PB−)15(15:1、1
5:2、15:3、15:4、15:6)、21、2
2、60、64、ピグメントバイオレット(PV−)1
9、23、29、32、33、36、37、38、4
0、50、ピグメントグリーン(PG−)7、10、3
6、47などが挙げられる。本発明ではこれらに限定さ
れずに種々の顔料を使用することができる。上記顔料は
必要に応じて、ロジン処理、酸性基処理、塩基性処理、
顔料誘導体処理などの表面処理が施されているものを使
用しても良い。
【0017】次に、本発明で用いるカラーフィルター作
製方法の一例を説明する。少なくともポリイミド前駆
体、有機顔料、溶剤からなるカラーペーストを透明基板
上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などによっ
て乾燥することにより、ポリイミド前駆体着色被膜を形
成する。加熱乾燥の場合、オーブン、ホットプレートな
どを使用し、50〜180℃の範囲で1分〜3時間行う
のが好ましい。次に、このようにして得られたポリイミ
ド前駆体着色被膜に、通常の湿式エッチングによりパタ
ーンを形成する。まず、ポリイミド前駆体着色被膜上に
ポジ型フォトレジストを塗布し、フォトレジスト被膜を
形成する。続いて該フォトレジスト被膜上にマスクを置
き、露光装置を用いて紫外線を照射する。露光後、ポジ
型フォトレジスト用アルカリ現像液により、フォトレジ
スト被膜とポリイミド前駆体着色被膜のエッチングを同
時に行う。エッチング後、不要となったフォトレジスト
被膜を剥離する。
【0018】ポリイミド前駆体着色被膜は、その後、加
熱処理することによって、ポリイミド着色被膜に変換さ
れる。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるい
は、真空中などで、150〜450℃、好ましくは18
0〜350℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的
または段階的に行われる。以上の工程を赤、緑、青の3
色のカラーペーストおよび必要に応じてブラックのカラ
ーペーストについて行うと、液晶表示装置用カラーフィ
ルターが作製できる。
【0019】次に、本発明で用いるバックライト光源の
作製方法の一例を説明する。赤、緑、青色の各色に対応
する無機物蛍光体、酢酸ブチルなどの有機溶剤、ニトロ
セルロース等のバインダー樹脂からなる蛍光体スラリー
を、真空吸引により円筒状ガラス管内壁に塗布し、40
0℃〜650℃の温度で3分間〜20分間熱処理するこ
とにより、蛍光体の焼き付けおよびガス抜きを行う。次
に、ガラス管内を10-2〜10-5Torrまで真空排気し、
アルゴンガス、あるいはアルゴンガスとネオンガス、ク
リプトンガス、キセノンガス等の混合ガスを封入する。
あらかじめ、電極部に取り付けられた水銀ディスペンサ
ーを高周波で加熱し、水銀を管内に拡散させる。最後に
エージングを数時間行い、3波長蛍光光源が完成する。
【0020】水銀フリーの平面蛍光ランプの場合は、始
めにガラス基板上に蛍光体スラリーを塗布、焼成する。
該基板と対向する基板に表面を誘電体で被覆した1対の
電極を形成し、蛍光体を塗布した基板とフリット(低融
点ガラス)の融着により接着させ、1mm〜4mmのギ
ャップをもつ密閉容器を形成する。ギャップの形成はト
レイ状のガラス基板を用いてもよく、またスペーサーを
介してガラス基板を貼り合わせてもよい。次に、ガラス
管内を10-2〜10-5Torrまで真空排気し、作製した密
閉容器にキセノンガスとアルゴンガス、ネオンガス、ク
リプトンガスの混合ガスを封入し、最後にエージングを
数時間行い、平面蛍光光源が完成する。
【0021】LEDを用いたバックライト光源の場合
は、直流電圧を印加するよう配線がパターニングされた
基板上にLED素子を配置することで平面光源が完成す
る。
【0022】有機エレクトロルミネッセンスを用いたバ
ックライト光源の場合は、まずはじめにITOガラス基
板に、ポジ型フォトレジストをスピンコートし、所望の
厚さになるように塗布する。この塗布膜をフォトマスク
を介してパターン露光し、現像してパターニングを行
い、現像後にキュアする。次に正孔輸送層、発光層を含
む薄膜層パターンを真空蒸着法によって形成し、電子輸
送層、アルミニウムを所望の厚さに蒸着する。基板と封
止板とを硬化性エポキシ樹脂を用いて貼り合わせて封止
し、有機エレクトロルミネッセンス光源が完成する。
【0023】次に、本発明のカラーフィルターを用いて
作成した液晶表示装置について説明する。上記カラーフ
ィルター上に、必要に応じて透明保護膜を形成し、さら
にその上にITO膜などの透明電極を製膜する。さらに
その上に液晶配向のためのラビング処理を施した液晶配
向膜を設ける。次に、このカラーフィルター基板と、I
TO膜などの透明電極が透明基板上に形成された透明電
極基板とを、セルギャップ保持のためのスペーサーを介
して、対向させて貼りあわせる。なお、透明電極基板上
には、透明電極以外に、薄膜トランジスタ(TFT)素
子や薄膜ダイオード(TFD)素子、および走査線、信
号線などを設け、TFT液晶表示装置や、TFD液晶表
示装置を作成することができる。次に、シール部に設け
られた注入口から液晶を注入した後に、注入口を封止す
る。つぎに、偏光板を基板の外側に貼りあわせた後にI
Cドライバー等を実装することにより液晶表示装置が完
成する。
【0024】
【実施例】<測定法>カラーフィルターの分光透過率お
よび色座標は、大塚電子(株)製、顕微分光光度計“M
CPD−2000”を用いて、測定した。色座標は、2
°視野の条件において測定した値である。また、液晶表
示装置の色特性は、大塚電子(株)製、LCD評価装置
“LCD−7200”を用いて測定した。以下、実施例
に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれ
らに限定されない。
【0025】実施例1 A.ポリアミック酸の合成。
【0026】4、4′−ジアミノジフェニルエーテル 9
5.1gおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチル
ジシロキサン 6.2gをγ−ブチロラクトン 525
g、N−メチル−2−ピロリドン 220gと共に仕込
み、3、3′、4、4′−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物 144.1gを添加し、70℃で3時間反応さ
せた後、無水フタル酸 3.0gを添加し、さらに70
℃で2時間反応させ、25重量%のポリアミック酸溶液
(PAA−1)を得た。
【0027】B.ポリマー分散剤の合成。
【0028】4、4′−ジアミノベンズアニリド 16
1.3g、3、3′−ジアミノジフェニルスルホン 17
6.7g、およびビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサン 18.6gをγ−ブチロラクトン 26
67g、N−メチル−2−ピロリドン 527gと共に
仕込み、3、3′、4、4′−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物 439.1gを添加し、70℃で3時間反
応させた後、無水フタル酸 2.2gを添加し、さらに
70℃で2時間反応させ、20重量%のポリアミック酸
溶液(PD−1)を得た。
【0029】C.分散液の作成 ピグメントグリーンPG36 2.7g(60wt
%)、ピグメントイエローPY138 1.8g(40
wt%)とポリマー分散剤(PD−1) 22.5gお
よびγ−ブチロラクトン 42.8g、3−メトキシ−
3−メチル−1−ブタノール 20.2gをガラスビー
ズ 90gとともに仕込み、ホモジナイザーを用い、7
000rpmで5時間分散後、ガラスビーズを濾過し、
除去した。このようにして顔料PG36とPY138か
らなる分散液5%溶液を得た。
【0030】D.カラーペーストの作成 分散液50.0gにポリマー溶液(PAA−1) 1
0.0gをγ−ブチロラクトン 30.0gで希釈した
溶液を添加混合し、緑カラーペーストを得た。また、緑
カラーペーストと同様にして、顔料の重量組成がPR2
54/PR177=60/40である赤カラーペース
ト、PB15:6/PV23=85/15である青ペー
ストを作成した。
【0031】E.着色塗膜の作成 まず、黒カラーペーストを塗布し、120℃で20分乾
燥し、この上にポジ型フォトレジスト(東京応化(株)
製“OFPR−800”)を塗布し、90℃で10分乾
燥した。キャノン(株)製紫外線露光機“PLA−50
1F”を用い、クロム製のフォトマスクを介して60m
J/cm2(365nmの紫外線強度)露光した。露光
後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドの
2.25%の水溶液からなる現像液に浸漬し、フォトレ
ジストの現像、ポリイミド前駆体の着色塗膜のエッチン
グを同時に行った。エッチング後不要となったフォトレ
ジスト層をアセトンで剥離した。さらにポリイミド前駆
体の着色塗膜を240℃で30分熱処理し、ポリイミド
に転換した。次にスピンナーで緑カラーペーストを塗
布、120℃で20分乾燥し、さらにポリイミド前駆体
の着色塗膜を240℃で30分熱処理し、ポリイミドに
転換した。同様に、赤ペースト、青ペーストを塗布、エ
ッチング、熱処理することで着色膜を得た。このように
して得られたカラーフィルター上にJSR(株)製オー
バーコート剤“オプトマー”(SS6917+SS09
17)を1μm製膜し、さらにその上にITO膜を膜厚
0.14μmとなるようにスパッタリングした。
【0032】得られたカラーフィルターのC光源を通し
たときの色度(x、y)は、それぞれ赤(0.662、
0.322)、緑(0.252、0.640)、青
(0.140、0.081)であった。また、そのとき
のカラーフィルターの輝度は、21であった。
【0033】別途、無アルカリガラス上にTFT素子、
画素電極等を形成した基板を対向基板として用意し、前
記のカラーペースト塗布した基板(着色層基板)と対向
基板とに配向膜を印刷しラビングして配向させた。これ
ら2つの基板の一方にマイクロロッドを練り込んだシー
ル剤を印刷し、5μmの厚さのビーズスペーサーを散布
した後、2つの基板を貼り合わせた。次に、4V駆動対
応のTN液晶(屈折率異方性Δn〜0.1)を注入して
液晶注入口を封口剤で塞いだ。液晶を注入した液晶セル
を、直交した偏光フィルムで挟み、評価用の液晶セルを
作製した。該液晶セルにICドライバー等を実装するこ
とにより、液晶表示装置が完成させた。
【0034】赤、緑、青の蛍光体としてそれぞれY
23:Eu、MgGa24:Mn、BaMg2Al16
27:Euを使用し、酢酸ブチル、ニトロセルロースと混
合し、蛍光体スラリーを作製した。直径2mmの円筒ガ
ラス管内に蛍光体スラリーを塗布し、550℃、5分間
熱処理し、蛍光体を焼き付けた。ガラス管内を10-4To
rrまで真空排気し、アルゴンガスとキセノンガスの混合
ガスを封入、水銀を管内に拡散させ、3波長蛍光光源を
作製した。作製した3波長蛍光光源のスペクトルを図1
に示す。MgGa24:Mnのピーク波長は510nm
であった。作製した液晶セルと3波長蛍光光源を組み合
わせて、色度を測定したところ、赤(0.662,0.
328)、緑(0.146,0.692)、青(0.1
38,0.094)であり、従来の液晶表示装置では再
現できなかったNTSC規格同等の色鮮やかな表示(色
再現範囲NTSC比98%)を得ることができた。ま
た、白表示での輝度は400cd/m2であり、明るい
表示を得ることができた。
【0035】実施例2 赤、緑、青の蛍光体としてそれぞれY23:Eu、Zn
2SiO2:Mn、BaMg2Al1627:Euを使用
し、酢酸ブチル、ニトロセルロースと混合し、蛍光体ス
ラリーを作製した。平板ガラスに蛍光体スラリーを塗布
し、550℃、5分間熱処理し、蛍光体を焼き付けた。
2mmの側壁高さをもつトレイ状基板の表面に誘電体で
被覆した1対の電極を形成し、蛍光体を塗布した基板と
フリット(低融点ガラス)の融着により、お互いの基板
を接着させた。次に、ガラス管内を10-5Torrまで真空
排気し、作製した密閉容器にキセノンガスとアルゴンガ
ス、ネオンガス、クリプトンガスの混合ガスを封入し、
平面蛍光光源を作製した。作製した3波長蛍光光源のス
ペクトルを図2に示す。Zn2SiO2:Mnのピーク波
長は525nmであった。実施例1で作製した液晶セル
の下に該平面蛍光光源を置き、色度を測定したところ、
赤(0.660,0.328)、緑(0.211,0.
704)、青(0.146,0.071)であった。こ
の液晶表示装置の色再現範囲は色再現範囲NTSC比9
7%であり、従来の液晶表示装置では再現できなかった
色鮮やかな表示を得ることができた。また、バックライ
ト光源の輝度を実施例1と同じにしたときの液晶表示装
置の白表示での輝度は365cd/m2であり、明るい
表示を得ることができた。
【0036】実施例3 赤、青の蛍光体としてそれぞれY23:Eu、BaMg
2Al1627:Euを使用し、酢酸ブチル、ニトロセル
ロースと混合し、蛍光体スラリーを作製した。直径2m
mの円筒ガラス管内に蛍光体スラリーを塗布し、550
℃、5分間熱処理し、蛍光体を焼き付けた。ガラス管内
を10-4Torrまで真空排気し、アルゴンガスとキセノン
ガスの混合ガスを封入、水銀を管内に拡散させ、赤紫色
の蛍光光源を作製した。次に、日亜化学工業(株)製の
緑色チップLED“NSCG100”を3cm2の割合
で配置し、赤紫色の蛍光光源と組み合わせ、3波長型の
白色光源を作製した。作製した赤紫色の蛍光光源と緑色
LEDを組み合わせた白色バックライト光源のスペクト
ルを図3に示す。用いた緑色LED光源のピーク波長は
525nmであった。作製した液晶セルと3波長蛍光光
源を組み合わせて、色度を測定したところ、赤(0.6
63,0.326)、緑(0.188,0.711)、
青(0.144,0.083)であり、従来の液晶表示
装置では再現できなかったNTSC規格同等の色鮮やか
な表示(色再現範囲NTSC比100%)を得ることが
できた。また、バックライト光源の輝度を実施例1と同
じにしたときの液晶表示装置の白表示での輝度は385
cd/m2であり、明るい表示を得ることができた。
【0037】実施例4 ITOガラス基板(ジオマテック(株)製)上にポジ型
フォトレジスト(東京応化工業(株)製、OFPR−8
00)をスピンコート法により厚さ3μmになるように
塗布した。この塗布膜にフォトマスクを介してパターン
露光し、現像してフォトレジストのパターニングを行
い、現像後に160℃でキュアした。次に発光層を含む
薄膜層パターンはシャドーマスクを介した抵抗線加熱方
式による真空蒸着法によって形成した。なお、蒸着時の
真空度は2×10-4Paであり、蒸着中は蒸着源に対し
て基板を回転させた。まず、銅フタロシアニンを15n
m、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフ
チル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン
(α−NPD)を60nmを基板全面に蒸着して正孔輸
送層を形成した。次にホスト材料としてトリス(8−キ
ノリノラト)アルミニウム(III)(Alq3)、ドー
パント材料として2,3,5,6−1H、4H−テトラ
ヒドロ−9−(2’−ベンゾチアゾリル)キノリジノ
[9,9a,1−gh]クマリン(C545)を用い
て、ドーパントが1.0重量%となるように共蒸着し、
緑色発光層をパターニングした。
【0038】次に、シャドーマスクを1ピッチ分ずらし
た位置に合わせて、ホスト材料としてAlq3、ゲスト
材料として4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6
−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジル−9−
エニル)−4H−ピラン(DCJT)を用いて、ドーパ
ントが2.0重量%となるように共蒸着し、赤色発光層
をパターニングした。さらにシャドーマスクを1ピッチ
分ずらした位置に合わせて、4,4’−ビス(2,2’
−ジフェニルビニル)ジフェニル(DPVBi)を20n
m蒸着して、青色発光層をパターニングした。次に、
2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フ
ェナントロリンを45nm基板全面に蒸着して電子輸送
層を形成した。その後、薄膜層をリチウム蒸気に曝して
ドーピング(膜厚換算で0.5nm)した。次に対向電
極として、アルミニウムを400nmの厚さに蒸着し
た。対向電強が形成された基板を蒸着機から取り出し、
ロータリーポンプによる減圧雰囲気下で20分間保持し
た後、露点−100℃以下のアルゴン雰囲気下に移し
た。この低湿雰囲気下で、基板と封止板とを硬化性エポ
キシ樹脂を用いて貼り合わせて封止した。
【0039】このようにして、パターニングされた緑色
発光層、赤色発光層および青色発光層が形成された白色
有機エレクトロルミネッセンス光源を作製した。作製し
た白色有機EL光源のスペクトルを図4に示す。用いた
有機エレクトロルミネッセンス光源の緑のピーク波長は
525nmであった。作製した液晶セルと有機エレクト
ロルミネッセンス光源を組み合わせて、色度を測定した
ところ、赤(0.674,0.322)、緑(0.20
8,0.675)、青(0.134,0.097)であ
り、従来の液晶表示装置では再現できなかったNTSC
規格同等の色鮮やかな表示(色再現範囲NTSC比94
%)を得ることができた。また、バックライト光源の輝
度を実施例1と同じにしたときの液晶表示装置の白表示
での輝度は370cd/m2であり、明るい表示を得る
ことができた。
【0040】比較例1 緑の蛍光体として、LaPO4:Tb,Ceを使用した
こと以外は、実施例1と同様にして3波長蛍光光源を作
製した。作製した3波長蛍光光源のスペクトルを図4に
示す。実施例1の液晶セルと作製した3波長蛍光光源を
組み合わせ、色度を測定したところ、赤(0.654,
0.329)、緑(0.269,0.656)、青
(0.146,0.064)であった。また、LaPO
4:Tb,Ceのピーク波長は543nmであった。実
施例1の液晶表示装置と比較すると、緑色が黄色みがか
っており、色再現性に乏しく、色再現範囲もNTSC比
85%と狭かった。また、バックライト光源の輝度を実
施例1と同じにしたときの液晶表示装置の白表示での輝
度は330cd/m2であり、表示輝度が若干低かっ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置により、上述のご
とくNTSC規格と同等の色鮮やかさをもち、明るい表
示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製した3波長蛍光光源のスペクト
ルを示した図である。
【図2】実施例2で作製した3波長蛍光光源のスペクト
ルを示した図である。
【図3】実施例3で作製した3波長蛍光光源のスペクト
ルを示した図である。
【図4】実施例4で作製した3波長蛍光光源のスペクト
ルを示した図である。
【図5】比較例1で作製した3波長蛍光光源のスペクト
ルを示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/46 H04N 9/30 9/30 1/46 Z Fターム(参考) 2H091 FA02Y FA45Z FB02 FD22 FD24 LA15 5C060 BA09 BB13 EA01 HC16 HD00 HD07 JA11 JA18 5C079 HB05 LA02 MA17 NA03 PA05 5C094 AA07 AA08 BA43 CA23 ED02 5G435 AA04 BB04 BB05 BB12 BB15 EE26 GG12 GG23 GG25 GG26 GG27

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バックライト光源を使用したときのXY
    Z表色系色度図における赤、緑、青の各色度座標を結ん
    でなる三角形の面積がNTSC規格比86%以上である
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 505nmから535nmの範囲にスペ
    クトルピークを持つバックライト光源を使用しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 バックライト光源に使用する蛍光体のう
    ち緑蛍光体の付活剤としてユウロビウム、タングステ
    ン、スズ、アンチモン、マンガンのいずれかを含むバッ
    クライト光源を使用している請求項1、2のいずれかに
    記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表
    示装置に使用するバックライト光源の少なくとも1部と
    して緑色LEDを用いたことを特徴とする液晶表示装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表
    示装置に使用するバックライト光源の少なくとも1部と
    して有機エレクトロルミネッセンス光源を用いたことを
    特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 バックライト光源を使用して測定した、
    XYZ表色系色度図における赤、緑、青の各色度座標を
    結んでなる三角形の面積がNTSC規格比86%以上で
    あり、かつC光源を使用して測定した輝度が18以上で
    あるカラーフィルターを用いていることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 C光源を使用して測定した、XYZ表色
    系色度図における色度座標(x、y)が0.2≦x≦
    0.3、0.59≦y≦0.65の各式を満たす緑色画
    素を含むカラーフィルターを使用していることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 C光源を使用して測定した色度(x、
    y)が0.13≦x≦0.15、0.08≦y≦0.1
    2の各式を満たす青色画素を含むカラーフィルターを使
    用していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに
    記載の液晶表示装置。
  9. 【請求項9】 C光源を使用して測定した色度(x、
    y)が0.635≦x≦0.675、0.29≦y≦
    0.35の各式を満たす赤色画素を含むカラーフィルタ
    ーを使用していることをことを特徴とする請求項1〜8
    のいずれかに記載の液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 カラーフィルターの樹脂成分として非
    感光性ポリイミド樹脂を含むこと特徴とする請求項1〜
    9のいずれかに記載の液晶表示装置。
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