JP2003117981A - ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法

Info

Publication number
JP2003117981A
JP2003117981A JP2001314755A JP2001314755A JP2003117981A JP 2003117981 A JP2003117981 A JP 2003117981A JP 2001314755 A JP2001314755 A JP 2001314755A JP 2001314755 A JP2001314755 A JP 2001314755A JP 2003117981 A JP2003117981 A JP 2003117981A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
polyolefin resin
resin foam
temperature
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001314755A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003117981A5 (ja
Inventor
Tsunetoshi Shinada
恒利 品田
Nobumoto Kojima
伸元 小島
Toshiyuki Okada
稔幸 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Kagaku Platech Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Kagaku Platech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Kagaku Platech Co Ltd filed Critical Mitsui Kagaku Platech Co Ltd
Priority to JP2001314755A priority Critical patent/JP2003117981A/ja
Publication of JP2003117981A publication Critical patent/JP2003117981A/ja
Publication of JP2003117981A5 publication Critical patent/JP2003117981A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みムラが少なく、長尺平面性に優れるポリ
オレフィン系樹脂発泡シートの製造方法を提供する。 【解決手段】 発泡倍率が1.1〜5倍であるポリオレ
フィン系樹脂発泡シートの製造方法であって、発泡剤を
含むポリオレフィン系樹脂を押出機を用いて混練、溶融
し、押出機ダイスよりシート状で空気流動層へ吐出し、
緊張下、空気流動層において吐出シートの表裏両面に空
気を噴出して表層部を冷却しながら内部を発泡させ、次
いで、一対のエンドレススチールベルトで挟持して搬送
しながら冷却、賦形することを特徴とする長尺平面性に
優れるポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂発泡シートの製造方法に関する。詳しくは、発泡剤
を含むポリオレフィン系樹脂を押出機ダイスから吐出し
た直後に直接発泡させる、厚みムラがなく、長尺平面性
に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、耐
薬品性に優れ、高発泡が可能で有ることから、断熱材等
の建材、自動車の衝撃吸収材等の各種部品、物流容器
等、幅広い分野に用いられている。また、ポリオレフィ
ン系樹脂発泡シートの内、幅広のものは、木製合板の代
替えに用いられるようになった。幅広の樹脂発泡シート
は、特に、厚みムラがなく、長尺平面性に優れることが
求められている。
【0003】通常、ポリオレフィン系樹脂発泡シートを
製造する場合、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系樹脂に、アゾジカルボアミド、クエン酸重
曹等の化学発泡剤を添加、混合して、又は、必要に応じ
て、過酸化物、架橋助剤、着色剤、物性改良用フィラー
等の各種添加剤を配合して、均一化し、押出機で可塑
化、混練した後、発泡性シートとしてダイスより押出
し、その後、発泡工程で発泡させて樹脂発泡シートを製
造する方法、又は、押出機ダイスから吐出した直後に直
接発泡させて樹脂発泡シートを製造する方法が採用され
ている。
【0004】これらの製造方法の内、発泡性シートを押
出した後、別工程で加熱発泡させ、冷却、賦形する方法
としては、例えば、特開平9−57782号公報には、
押出機ダイスから押出された発泡剤を含む発泡性シート
を一対のエンドレスベルト間に導入して密着させて、先
ず、エンドレスベルトを加熱ゾーンに導入して加熱、発
泡させ、次いで、冷却ゾーンに導入して冷却、賦形す
る、熱可塑性樹脂長尺発泡体の製造方法が開示されてい
る。しかし、該方法は、一対のエンドレスベルト間で加
熱と冷却の両方を実施する方法であって、エンドレスベ
ルトの加熱設備、及び冷却設備の両方を必要とし、設備
が大規模なものとなり、しかも操作が煩雑であり、汎用
性ある製造方法とはいえない。
【0005】一方、発泡剤を含むポリオレフィン系樹脂
を押出機ダイスから吐出させた直後に直接発泡させて樹
脂発泡シートを製造する方法は、発泡剤添加量、押出機
の各種条件と共に、ダイス開度により発泡倍率及び製品
シートの厚さを決めた後、発泡したシートはチルロール
とニップロールで表面賦形したり、直接ガイド賦形ロー
ルで表面形成を行った後、大型ポリシングロールに抱き
付かせて冷却したり、ウオーターバスで水冷したり、或
いは、多連の冷却ロールへ導入したりして長尺発泡体を
製造している。そのため、樹脂発泡シートの賦形箇所が
ダイス先端部とチルロール、ニップロール、又はガイド
ロール間の二次元的線接触部で有ることから、製品シー
トの押出方向(機械方向、以下、MD方向という)にギ
ャーマークに近い凹凸ムラ、或いは、幅方向(機械方向
と直交する方向、以下、TD方向という)に両端の収縮
に起因する厚みムラが発生し易く、特に長尺と言われ
る、TD方向の長さが900mm、MD方向の長さが1
800mmを超える幅広、長尺の樹脂発泡シートを製造
することは至難で有った。
【0006】この場合、押出機ダイスから吐出した直後
から発泡シートの冷却が始まることから、ダイス吐出の
微妙な条件調整で形状の安定化を図っている。そのた
め、長尺樹脂発泡シートで平面性を要求されるものは、
幅の狭い所謂、異型押出による方法、或いは押出成形し
た樹脂発泡シートの表面を平面性が出るように薄く削る
方法、等が一般的に採用されていた。しかし、いずれも
煩雑な操作、作業が必要であり、好ましい方法とはいえ
ないものである。上記状況下、ダイス吐出時の難しい調
整操作を必要としない安易な方法によって、長尺平面性
に優れる、長尺、幅広のポリオレフィン系樹脂発泡シー
トの製造方法が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
上記問題に鑑み、厚みムラが少なく、且つ、長尺平面性
に優れるポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、発泡剤を含むポリオレフィン系樹脂を押出機
ダイスからシート状で吐出した後、先ず、空気流動層で
シートの表層部を冷却しながら内部を発泡させ、次い
で、一対のエンドレススチールベルトで挟持して冷却、
賦形する方法を採用することにより、上記課題が解決で
きることを見出し、本発明に至った。
【0009】すなわち、本発明は、発泡倍率が1.1〜
5倍であるポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法
であって、発泡剤を含むポリオレフィン系樹脂を押出機
を用いて混練、溶融し、押出機ダイスよりシート状で空
気流動層へ吐出し、緊張下、空気流動層において吐出シ
ートの表裏両面に空気を噴出して表層部を冷却しながら
内部を発泡させ、次いで、一対のエンドレススチールベ
ルトで挟持して搬送しながら冷却、賦形することを特徴
とする長尺平面性に優れるポリオレフィン系樹脂発泡シ
ートの製造方法である。
【0010】本発明の好ましい態様として、空気流動層
における空気噴出量が、シートの表裏両面それぞれ0.
5〜2.5リットル/cm2・min、空気温度が40
〜80℃である前記製造方法、空気流動層におけるシー
トの搬送速度が0.5〜5m/minである前記製造方
法、エンドレススチールベルトのシート入口部の温度を
60℃以上、ポリオレフィン系樹脂の結晶化温度以下の
温度範囲とし、シート排出部の温度を0〜60℃とし、
その間を少なくとも3段で温度制御して温度勾配をつけ
る前記製造方法、エンドレススチールベルトによるシー
トの搬送速度が0.5〜5m/min、搬送距離が3〜
8mである前記製造方法、が挙げられる。また、樹脂発
泡シートのリサイクルを考慮するとき、本発明に係わる
前記製造方法は、非架橋発泡であるポリオレフィン樹脂
発泡シートの製造方法に好ましく適用される。
【0011】本発明の特徴は、発泡剤を含むポリオレフ
ィン系樹脂を押出機ダイスから溶融状態で押出し、空気
流動層において緊張下でシート表層部を冷却して、シー
ト表層部にスキンを形成しながらシート内部を発泡さ
せ、次いで、一対のエンドレススチールベルトで挟持し
て搬送しながら冷却、賦形する点にある。
【0012】本発明によりれば、厚みムラが少なく、且
つ、長尺平面性に優れるポリオレフィン系樹脂発泡シー
トを簡便な装置により安定して製造することが可能であ
る。特に、TD方向の長さが900mm、MD方向の長
さが1800mm程度の幅広、長尺の樹脂発泡シートで
あっても安定して製造することが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に係わるポリオレフィン系樹脂発泡シート
の製造方法の概要は、ポリオレフィン系樹脂に発泡剤を
添加、混合して樹脂組成物となし、得られた樹脂組成物
を押出機を用いて混練、溶融してダイスよりシート状に
押出し、先ず、空気流動層でシート表層部を冷却し、次
いで、一対のエンドレススチールベルトで挟持して搬送
しながら冷却、賦形する方法である。発泡剤として炭酸
ガスを用いる場合は、押出機のシリンダー内に直接圧入
する方法を採用する。
【0014】通常、ポリオレフィン系樹脂発泡シート
は、架橋樹脂発泡シートと非架橋樹脂発泡シートがあ
る。通常、架橋樹脂発泡シートを製造する場合、ポリオ
レフィン系樹脂に対して発泡剤及び架橋助剤を添加する
方法、架橋除助剤を使用せずに、電子線等を照射して架
橋させる方法が用いられる。しかし、近年、環境保護に
向けたプラスチック材料のリサイクル問題が提起されて
いることから、架橋ポリオレフィン系樹脂は、再生して
用いることが困難であり、又、部分架橋させたポリオレ
フィン系樹脂がゲル分となって残ることから、樹脂発泡
シート用材料としては好ましくない。よって、プラスチ
ック材料のリサイクル問題を考慮するときには、本発明
は、リサイクルが可能な非架橋ポリオレフィン系樹脂発
泡シートの製造方法として適用することが好ましい。
【0015】本発明に用いるポリオレフィン系樹脂とし
ては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン、又これらの中間の中密度ポリエチ
レン、等のポリエチレン系樹脂、プロピレンホモポリマ
ー、プロピレン、エチレン、及びその他のオレフィンか
ら作られるランダムプロピレンコポリマー、プロピレン
ブロックコポリマー等のポリプロピレン系樹脂、エチレ
ン、プロピレンに第三成分として各種ゴム成分、或いは
カルボン酸やメタクリル酸、他を共重合させた変成ポリ
オレフィンコポリマー、或いはこれら各種ポリオレフィ
ン類を各種比率で配合したものが含まれる。好ましくは
ポリプロピレン系樹脂である。
【0016】本発明に用いられる発泡剤としては、化学
発泡剤、及び炭酸ガスが挙げられる。樹脂発泡シートを
リサイクルする場合、化学発泡剤を発泡成分として用い
たものは、その残渣が次回の発泡状態に影響を与えるこ
とがある。かかる点を考慮すると、炭酸ガスを発泡成分
として用いることが好ましい。しかし、化学発泡剤を使
用した場合でも、リサイクルして活用する際に、配合比
率などにより調整は可能である。
【0017】化学発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、
重炭酸アンモニウムの他、各種カルポン酸塩、水素化ホ
ウ素ナトリウム、アゾジカルボアミド、N,N−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、P,P−オキシビス
(ベンゼンスルホニルヒドラジッド)アゾビスイソブチ
ロニトリル、パラトルエンスルホニルヒドラジッド等が
挙げられる。炭酸ガスとしては、ガス状、液状、超臨界
状のいずれでも供給することが可能である。
【0018】これら化学発泡剤は粉体、マスターバッチ
等その形態によらず、押出機に投入される前にポリオレ
フィン系樹脂と配合され、均一に混合される。この際、
各種顔料、染料、着色剤、発泡核剤、帯電防止剤、耐候
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、等各種添加剤、或いはこれ
らのマスターバッチを必要に応じて配合したり、必要物
性確保のため各種フィラー類、或いはフィラーのマスタ
ーバッチを配合することも可能である。発泡剤として、
炭酸ガスを用いる場合には、化学発泡剤以外の上記成分
を同様に配合する。これら各種原料の配合は、一般にヘ
ンシェルミキサー、ブレンダー等を用い、必要に応じて
各種液状の添着剤を加えながら混合し、均一化させて、
押出機へ供給する。
【0019】発泡剤としての炭酸ガスは、ポリオレフィ
ン系樹脂と必要に応じて配合された各種添加剤との均一
混合物が押出機で混練、可塑化された状態で、直接押出
機内へ圧入する。炭酸ガスの注入方法に関しては特に問
わないが、単軸押出機で一段スクリュー型式のもので
は、内圧の関係から超臨界状態、又は液状の炭酸ガスを
用いる。二段スクリュー形式の押出機、又はタンデム型
式の押出機、或いは、二軸押出機では、ガス状炭酸ガス
の注入が可能である。いずれの場合も注入した炭酸ガス
は、可塑化樹脂中に溶解させることが望ましい。炭酸ガ
スが非溶解の状態で、可塑化樹脂と混合した状態ではダ
イス内発泡を生じ、発泡シートの表面が著しく荒れるの
で好ましくない。通常、押出温度は140〜180℃で
ある。
【0020】本発明では、発泡倍率を1.1〜5倍を規
定する。発泡倍率が1.1倍未満では全くの非発泡シー
トで有り、発泡シートとしての機能が得られず、発泡倍
率が5倍を超えるときは、一般的非架橋ポリオレフィン
系樹脂の場合、発泡性ガスの保持が難しく、発泡シート
の表面を破ってガス成分が飛散することからシート表面
が著しく荒れ、平滑性に優れた発泡樹脂シートを得るこ
とが難しく、好ましくない。好ましい発泡倍率は1.5
〜3.5倍である。
【0021】通常、発泡倍率は、主として発泡剤の添加
量で制御する。発泡倍率を上記範囲に制御するために
は、化学発泡剤を用いる場合は、ポリオレフィン系樹脂
100重量部に対して、化学発泡剤0.1〜0.8重量
部程度を添加することが好ましい。炭酸ガスを用いる場
合は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、炭
酸ガス0.2〜1.5重量部程度を添加することが好ま
しい。
【0022】本発明では、ダイスより吐出したポリオレ
フィン系樹脂発泡性シートは、先ず、空気流動層におい
て緊張下、吐出したポリオレフィン系樹脂発泡性シート
の表裏両面に空気を噴出してシート表層部を冷却しなが
らシート内部を発泡させる。次いで、シートを平板性を
有する一対のエンドレススチールベルトで挟持して搬送
しながら冷却、賦形する。
【0023】押出機ダイスより可塑化状態で吐出した発
泡性シートは、空気流動層に導入される。ここで、発泡
性シートは、緊張状態に維持され、噴出空気により発泡
性シートの表裏両面の表層部が冷却されてスキン層を形
成する。この時、シート内部は発泡を続ける。噴出空気
の温度は、シートのスキン層の形状、シートのコア部の
発泡状態に影響を及ぼす。噴出空気の温度が低すぎる
と、発泡シート表層部の冷却が進み過ぎてスキン層の形
成割合が増し、次工程での賦形が困難となる。逆に、噴
出空気の温度が高すぎると、スキン層の形成が安定せ
ず、シートの表層部から発泡ガスが離散することとな
り、発泡シートの表面荒れ、スキン層の部分褶曲による
シワの発生が生じ好ましくない。かかる点を考慮する
と、空気流動層での噴出空気の温度は40〜80℃であ
ることが好ましい。更に好ましくは50〜65℃であ
る。
【0024】また、空気流動層における空気供給量が少
なすぎると、発泡シートを持ち上げ、平面的に搬送する
ことが困難となり、押出機ダイスから次工程迄への搬送
中に発泡シートの垂れ下がりが生じ、表層部が延伸され
シートの平面性が得られなくなり好ましくない。一方、
空気供給量が多すぎると、シート両面への僅かな流量差
でも発泡シートが上下に脈動し、安定した搬送が困難と
なり好ましくない。かかる点を考慮すると、発泡シート
表裏面両面に供給される噴出空気の供給量はそれぞれ
0.5〜2.5リットル/cm2・minであることが
好ましい。
【0025】空気の噴出、供給方法は特に制限されない
が、例えば、外径が0.5〜3インチ程度のガス管に径
が数ミリメートル程度の穴をあけ、それから空気をシー
トの表裏両面に向けて噴出する方法等が挙げられる。ま
た、得られる発泡シートの平面性等を考慮すると、空気
流動層におけるシートの搬送速度は0.5〜5m/mi
nであることが好ましい。通常、空気流動層における搬
送速度は、次工程のエンドレススチールベルトの走行速
度により制御する。空気流動層における搬送速度とエン
ドレススチールベルトによる搬送速度とをほぼ同等に維
持することにより、空気流動層におけるシートを緊張状
態に維持することができる。
【0026】長尺平面性に優れるポリオレフィン系樹脂
発泡シートを製造するためには、上記空気流動層と共に
平面性を有する一対のエンドレススチールベルトにより
発泡シートを挟持して搬送しながら冷却、賦形すること
が必須である。押出機ダイスから吐出したポリオレフィ
ン系樹脂発泡性シートを、空気流動層で予備的な賦形準
備状態となし、発泡シートの表裏両面を一対のエンドレ
ススチールベルトで挟み、冷却、賦形を行うことで、平
滑で平面性に優れる長尺樹脂発泡シートの製造が可能と
なる。ここで、エンドレススチルベルトの温度制御は、
発泡シートの入り口部から排出部に至る間に温度勾配を
つけるために、少なくとも3段の多段温度制御を行うこ
とが好ましい。
【0027】本発明では、エンドレススチールベルトの
シート入り口部分の温度を60℃以上、ポリオレフィン
系樹脂の結晶化温度(以下、Tcという)以下の温度範
囲に設定する。エンドレススチールベルトのシート入り
口部の温度が60℃未満であると、空気流動層で形成さ
れたシートのスキン層を急冷することとなり、発泡シー
ト表面に所謂、浪打ち、シワ等が生じ、良好な長尺平面
性を有する発泡シートが得られなくなる。また、Tcを
超える温度では、発泡シート表面に形成されたスキン層
を融解することになり、発泡ガス成分が再膨張し、表層
部から離散することから著しく表面が荒れるので好まし
くない。エンドレススチールベルトのシート入り口部の
好ましい温度範囲は80〜100℃である。
【0028】尚、本発明におけるポリオレフィン樹脂の
結晶化温度は、示差熱量計(DSC)を用いて、次のよ
うにして測定された値である。試料樹脂を昇温速度10
℃/minで加熱して、可塑化、溶融した後、降温速度
10℃/minで徐々に冷却していく過程で固化し、結
晶化により発現する発熱ピークの温度をいう。例えば、
ポリプロピレンとポリエチレンの如き混合樹脂の場合
は、結晶化により発現する発熱ピークの低い方をいう。
【0029】エンドレススチールベルトに導入されたポ
リオレフィン系樹脂発泡シートは、逐次、多段で降温設
定された一対のエンドレススチールベルトにより挟持し
て搬送され、最終的にベルトのシート排出部まで搬送さ
れ、冷却、固化した後、エンドレススチールベルトより
排出される。ここで、ベルトのシート入り口部からシー
ト排出部迄の間を少なくとも3段に温度設定出来るよう
に設備化することが大切である。エンドレススチールベ
ルトにより挟持して、逐次降温、冷却を行うことで、樹
脂発泡シートの表面平滑性、長尺平面性が向上する。こ
のベルトによる挟持、搬送しながら冷却する間に、発泡
シート表面の状態が形成され、シート表層部からシート
中心部迄が冷却、賦形される。かかる操作により、発泡
シートの長尺平面性が確保され、シートの内部が樹脂の
結晶化温度未満となり、固化した状態で、ベルトより排
出される。
【0030】本発明では、エンドレススチールベルトの
シート排出部の温度を0〜60℃に規定する。排出部の
設定温度が0℃未満であると、排出部を冷却するための
ジャケットロール等の熱交換機内の熱移動媒体を水以外
のエチレングリコール等の不凍冷媒を用いる必要が有
り、操作、補修が煩雑となり、冷凍機器の費用も高価と
なり好ましくない。一方、排出部の温度設定が60℃を
超えると、発泡シートの内部を結晶化温度未満にするこ
とが難しくなる。かかかる観点から、エンドレススチー
ルベルトのシート排出部の温度は、0〜60℃の範囲が
好ましい。更に好ましくは20〜40℃の範囲が推薦さ
れる。
【0031】エンドレススチールベルトのシート入り口
部からシート排出部までの温度は、少なくとも3段で制
御し、シート排出部に向かって降温するように温度勾配
をつける。温度制御の段数はできるだけ多段であること
が好ましいが、通常、その上限は6段程度で充分であ
る。エンドレススチールベルトによる搬送速度は、0.
5〜5m/min程度が好ましい。また、搬送距離は3
〜8m程度が好ましい。
【0032】エンドレススチールベルトの材質について
は、特に制限はなく熱伝導率が高く、且つ、表面にキ
ズ、凹凸等がなく平板性に優れるものであればよい。例
えば、ステンレススチール、銅、アルミニウム等が挙げ
られる。強靭性、耐腐蝕性等を考慮すると、ステンレス
スチール製が好ましい。得られる発泡シートの平面性を
向上させる観点から、スチールベルトの表面を所謂、バ
フ仕上げによる鏡面仕上げしたもの、クロム等の金属メ
ッキを施したもの、シリコン系樹脂等の焼付け、コーテ
ング処理等を施したものであってもよい。上記の如くし
て、本発明の製造方法により製造されるポリオレフィン
系樹脂発泡シートの厚みは、通常、3〜15mm程度で
ある。
【0033】
【実施例】以下、実施例を示して、本発明について更に
詳細に説明する。尚、実施例、及び比較例で得られたポ
リオレフィン系樹脂発泡シートの評価は、下記方法によ
り実施した。
【0034】(1)厚さ最大変化率(%) 実施例、又は比較例で得られた発泡シート(MD方向の
長さ1800mm、TD方向の長さ400mm)を、図
2に示すように、MD方向に600mm間隔でTD方向
に切断する。切断面をTD方向に50mm間隔で9箇所
の厚みを測定する。平均値、及び、最大厚み又は最小厚
みを求め、下記数式(1)[数1]によりTD方向の厚
さ最大変化率を算出する。
【0035】
【数1】
【0036】(ここで、Tr:厚さ最大変化率、Tx:
平均厚さ、Tm:厚さの最大値、又は最小値)。次い
で、上記と同様の試料について、図3に示すようにTD
方向の中央部に沿ってMD方向に切断する。切断面をM
D方向に100mm間隔で19箇所の厚みを測定する。
平均値、及び、最大厚み又は最小厚みを求め、上記数式
(1)によりMD方向の厚さ最大変化率を算出する。T
D方向とMD方向の厚さ最大変化率の大きい方を採用す
る。
【0037】(2)MD方向の浮き上り 前項(1)におけるMD方向の厚さ最大変化率の測定試
料と同様の試料を平面ガラス板上に置く。切断部のガラ
ス板表面からの浮き上がり状態を目視で観察し、ガラス
板表面と試料表面間の間隙の有無を以って評価する。<
評価基準>間隙が認められないものを「なし」とする。
間隙が認められたものをその形態に応じて「反り発
生」、「波打ち発生」、又は「脈動発生」とする。
【0038】(3)表面外観 前項(2)と同様の試料について、発泡シートの表面を
目視にて観察する。<評価基準>平滑:発泡シートの表
面に発泡セルの露出がなく、表面が固体層で覆われた状
態で、蛍光燈の反射光に歪みがないもの。良好:発泡シ
ートの表面に発泡セルが認められない。また、1mの定
規をシート表面に当てたときに両者間の間隙が存在しな
いもの。
【0039】<製造設備の実施例>本発明に係わるポリ
オレフィン系樹脂発泡シートの製造方法のプロセスの概
要を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のポリオ
レフィン系樹脂発泡シートの製造方法に係わる製造設備
の一実施例を示す模式図である。
【0040】単軸押出機(1)[THERMOPLAS
TICS社製:中外貿易(株)、二段スクリュー形式、
シリンダー径:40mm、L/D:28]の先端に、ダ
イス幅40mmのTダイ(3)を設置する。炭酸ガスボ
ンベ(2)からを減圧弁を通して単軸押出機(1)のス
クリューの一段目と二段目の中間へ、炭酸ガスを圧入す
る。空気流動層(4)は、1インチガス管に10mm間
隔で直径1mmの空気噴出孔を開け、上下3本づつを1
セットとして、ダイス直後に押出されたポリオレフィン
系樹脂発泡シート(5)を挟むように配置する。空気流
動層(4)における空気の噴出方向は吐出シートに対し
てほぼ90度、又はそれに近い角度とすることが好まし
い。
【0041】空気流動層(4)に続く、一対のエンドレ
ススチールベルト(6)、(6’)は、外径110mm
のジャケットロール(7)上下各8本を、ロール間隔1
20mmで水平となるように並べて設置し、この全体
を、厚みが1.0mmのステンレススチール製エンドレ
ススチールベルト(6)、(6’)で覆う(シート搬送
距離が840mm)。発泡シート入口側のジャケットロ
ールを駆動輪、シート排出側のジャケットロールをテン
ションロールとしてポリオレフィン系樹脂発泡シート
(5)を挟むように上側(6)と下側(6)’を平行に
設置する。エンドレススチールベルト(6)、(6’)
の走行速度を0〜5m/min.で可変調整出来るよう
にする。エンドレススチールベルト(6)、(6’)の
シート入口側ジャケットロール(7)には、オイル循環
温調器(8)を設置(上下共通)し、140〜40℃の
範囲の温度制御ができるようにし、シート排出側ジャケ
ットロール(7)には、冷却器付き温水循環器(9)を
設置(上下共通)し、5〜60℃の範囲の温度制御がで
きるようにする。シート入口側から2番目〜7番目のジ
ャケットロールは2対づつにそれぞれ温調器を設置し、
エンドレススチールベルト(6)、(6’)は全体を5
段に区分して温度制御する。
【0042】実施例1 非架橋ポリオレフィン樹脂として、ブロックポリプロピ
レン[(株)グランドポリマー製、商品名:J−70
5]80重量部、低密度ポリエチレン[三井化学(株)
製、商品名:ミラソン102]20重量部、化学発泡剤
としてアゾジカルボアミド[大塚化学(株)製、商品
名:ユニフォーム、以下、ADCAという)0.6重量
部をブレンダーで配合し、図1に記載した設備(空気流
動層及びエンドレススチールベルトによる搬送速度が
0.8m/min)を用いて、表1に記載した条件に従
い、目標発泡倍率が3倍、目標発泡シート厚みが4.0
mm、幅(TD方向の長さ)が400mm、MD方向の
長さが1800mmである非架橋ポリオレフィン系樹脂
発泡シートを30枚押出成形した。得られた発泡シート
について、上記方法により評価した。主な製造条件、及
び評価結果を表1に示す。
【0043】実施例2 実施例1において、化学発泡剤の替わりに炭酸ガスを
2.5MPaの圧力で押出機へ圧入し(目途:樹脂10
0重量部に対し炭酸ガス0.25重量部、以下の実施例
も同じ)、表1に示す条件に従った以外は、実施例1と
同様にして非架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製
造した。主な製造条件、及び評価結果を表1に示す。
【0044】実施例3 非架橋ポリオレフィン系樹脂として、高密度ポリエチレ
ン[三井化学(株)製、商品名:HZ500H]80重
量部、ホモポリプロピレン[(株)グランドポリマー
製、商品名:J−102]20重量部、化学発泡剤とし
て重曹系発泡剤(永和化学(株)製、商品名:セルボン
SC810]0.7重量部をブレンダーで配合し、表1
に記載した条件に従い、目標発泡倍率を2倍、目標発泡
シート厚みを3.0mmとした以外は、実施例1と同様
にして非架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造し
た。主な製造条件、及び評価結果を表1に示す。
【0045】実施例4 実施例3の非架橋ポリオレフィン樹脂処方を用い、発泡
剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガスを1.6MP
aの圧力で押出機へ圧入し、表1に記載した条件に従
い、目標発泡倍率を2倍、目標発泡シート厚みを3.0
mmとした以外は、実施例1と同様にして非架橋ポリオ
レフィン系樹脂発泡シートを製造した。主な製造条件、
及び評価結果を表1に示す。
【0046】比較例1 非架橋ポリオレフィン樹脂として、ブロックポリプロピ
レン[(株)グランドポリマー製、商品名:J−70
5]80重量部、低密度ポリエチレン[三井化学(株)
製、商品名:ミラソン102]20重量部をブレンダー
で配合し、発泡剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガ
スを2.5MPaの圧力で押出機へ圧入し、表2に記載
した条件に従い、空気流動層での噴出空気温度を15℃
とした以外は、実施例1と同様にして非架橋ポリオレフ
ィン系樹脂発泡シートを製造した。主な製造条件、及び
評価結果を表2に示す。
【0047】比較例2 比較例1と同様に非架橋ポリオレフィン系発泡樹脂を処
方し、発泡剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガスを
2.5MPaの圧力で押出機へ圧入し、表2に記載した
条件に従い、空気流動層での噴出空気温度を110℃と
した以外は、実施例1と同様にして非架橋ポリオレフィ
ン系樹脂発泡シートを製造した。主な製造条件、及び評
価結果を表2に示す。
【0048】比較例3 比較例1と同様に非架橋ポリオレフィン系発泡樹脂を処
方し、発泡剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガスを
2.5MPaの圧力で押出機へ圧入し、表2に記載した
条件に従い、空気流動層での空気供給量を0.2リット
ル/cm2・min.とした以外は、実施例1と同様に
して非架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造し
た。主な製造条件、及び評価結果を表2に示す。
【0049】比較例4 比較例1と同様に非架橋ポリオレフィン系発泡樹脂を処
方し、発泡剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガスを
2.5MPaの圧力で押出機へ圧入し、表2に記載した
条件に従い、空気流動層での空気供給量を5.0リット
ル/cm2・min.とした以外は、実施例1と同様に
して非架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造し
た。主な製造条件、及び評価結果を表3に示す。
【0050】比較例5 比較例1と同様に非架橋ポリオレフィン系発泡樹脂を処
方し、発泡剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガスを
2.5MPaの圧力で押出機へ圧入し、表3に記載した
条件に従い、エンドレススチールベルトの入口部の温度
を20℃とした以外は、実施例1と同様にして非架橋ポ
リオレフィン系樹脂発泡シートを製造した。主な製造条
件、及び評価結果を表3に示す。
【0051】比較例6 比較例1と同様に非架橋ポリオレフィン系発泡樹脂を処
方し、発泡剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガスを
2.5MPaの圧力で押出機へ圧入し、表3に記載した
条件に従い、エンドレススチールベルトの入口部の温度
を140℃としした以外は、実施例1と同様にして非架
橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造した。主な製
造条件、及び評価結果を表3に示す。
【0052】比較例7 比較例1と同様に非架橋ポリオレフィン系発泡樹脂を処
方し、発泡剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガスを
2.5MPaの圧力で押出機へ圧入し、表3に記載した
条件に従い、エンドレススチールベルトの排出部の温度
を80℃とした以外は、実施例1と同様にして非架橋ポ
リオレフィン系樹脂発泡シートを製造した。主な製造条
件、及び評価結果を表3に示す。
【0053】比較例8 比較例1と同様に非架橋ポリオレフィン系発泡樹脂を処
方し、発泡剤として化学発泡剤の替わりに、炭酸ガスを
2.5MPaの圧力で押出機へ圧入した。同様に非架橋
ポリオレフィン系樹脂発泡シートを試作した。この際、
空気流動層及びスチールエンドレスベルトを使用せず
に、押出機ダイスから吐出したシートを40℃の8対の
多段ジャケットロールで押圧して冷却した以外は、実施
例1と同様にして非架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シー
トを製造した。主な製造条件、及び評価結果を表3に示
す。
【0054】<リサイクル試験>各実施例で製造した非
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを粉砕し、押出機
を用いてペレツト化した後、それを各実施例における同
一配合用樹脂として用いて、各実施例と同一条件におい
て再度、非架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造
した。その結果、各実施例とほぼ同一の特性を有する発
泡シートが得られ、本発明に係わる非架橋ポリオレフィ
ン系樹脂発泡シートが再利用できることを確認した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】本発明によりれば、厚みムラが少なく、
且つ、長尺平面性に優れるポリオレフィン系樹脂発泡シ
ートを簡便な装置により安定して製造することが可能で
ある。特に、TD方向の長さが900mm、MD方向の
長さが1800mm程度の幅広、長尺の樹脂発泡シート
であっても安定して製造することが可能である。
【0059】本発明に係わる製造方法で得られるポリオ
レフィン系樹脂発泡シートは、各種トラック荷台保護
材、保冷車内装材、各種建材、建築用型枠、土木資材、
部品搬送容器、、物流通函、店舗内装材、等の広い分野
で用いることができる。また、本発明を適用して、非架
橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートを製造方法した場
合、使用後、リサイクルが可能であり、環境保護の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートの
製造方法に係わる製造設備の一実施例を示す模式図であ
る。
【図2】:発泡シートのTD方向への切断イメージ図で
ある。
【図3】:発泡シートのMD方向への切断イメージ図で
ある。
【符号の説明】
1.単軸押出機 2.炭酸ガスボンベ 3.Tダイ 4.空気流動層 5.非架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート 6、6’.エンドレススチールベルト 7.ジャケットロール 8.オイル循環温調器 9.温水循環温調器 10.MD方向の長さ1800mm、TD方向の長さ4
00mmの非架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート 11.TD方向切断、及び測定箇所 12.MD方向切断、及び測定箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 C08L 23:00 C08L 23:00 (72)発明者 岡田 稔幸 愛知県安城市城ケ入町団戸174−3 三井 化学プラテック株式会社内 Fターム(参考) 4F074 AA16 AA18 AA20 AA24 AA25 AA28 BA03 BA04 BA08 BA13 BA16 BA17 BA32 CA22 CA29 CC05Y CC26Y CD06 DA02 DA23 DA24 DA32 DA40 4F207 AA03 AB02 AG01 AG20 KA01 KA11 KK56 KK74

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡倍率が1.1〜5倍であるポリオレ
    フィン系樹脂発泡シートの製造方法であって、発泡剤を
    含むポリオレフィン系樹脂を押出機を用いて混練、溶融
    し、押出機ダイスよりシート状で空気流動層へ吐出し、
    緊張下、空気流動層において吐出シートの表裏両面に空
    気を噴出して表層部を冷却しながら内部を発泡させ、次
    いで、一対のエンドレススチールベルトで挟持して搬送
    しながら冷却、賦形することを特徴とする長尺平面性に
    優れるポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 空気流動層における空気噴出量が、シー
    トの表裏両面それぞれ0.5〜2.5リットル/cm2
    ・min、空気温度が40〜80℃であることを特徴す
    る請求項1記載の長尺平面性に優れるポリオレフィン系
    樹脂発泡シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 空気流動層におけるシートの搬送速度が
    0.5〜5m/minであることを特徴する請求項1記
    載の長尺平面性に優れるポリオレフィン系樹脂発泡シー
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】 エンドレススチールベルトのシート入口
    部の温度を60℃以上、ポリオレフィン系樹脂の結晶化
    温度以下の温度範囲とし、シート排出部の温度を0〜6
    0℃とし、その間を少なくとも3段で温度制御して温度
    勾配をつけることを特徴とする請求項1記載の長尺平面
    性に優れるポリオレフィン樹脂発泡シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 エンドレススチールベルトによるシート
    の搬送速度が0.5〜5m/min、搬送距離が3〜8
    mであることを特徴とする請求項1記載の長尺平面性に
    優れるポリオレフィン樹脂発泡シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 非架橋発泡であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の長尺平面性に優れるポ
    リオレフィン樹脂発泡シートの製造方法。
JP2001314755A 2001-10-12 2001-10-12 ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法 Pending JP2003117981A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314755A JP2003117981A (ja) 2001-10-12 2001-10-12 ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314755A JP2003117981A (ja) 2001-10-12 2001-10-12 ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003117981A true JP2003117981A (ja) 2003-04-23
JP2003117981A5 JP2003117981A5 (ja) 2005-06-23

Family

ID=19133015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001314755A Pending JP2003117981A (ja) 2001-10-12 2001-10-12 ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003117981A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005036116A (ja) * 2003-07-16 2005-02-10 Toppan Printing Co Ltd 化粧材
JP2007326628A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Mitsui Chemical Fabro Inc 貨物保護シート
KR100839278B1 (ko) 2007-02-21 2008-06-17 한상배 비표면적과 공극율이 증대된 합성수지 해면체 제조장치 및 제조방법
CN102990855A (zh) * 2013-01-07 2013-03-27 深圳市米高科技有限公司 油温加热式热流道装置
JP2013216378A (ja) * 2012-09-25 2013-10-24 Mitsui Chemicals Tohcello Inc 梱包容器
CN108582729A (zh) * 2018-06-20 2018-09-28 佛山市凯博新材料科技有限公司 一种用于pvc发泡板的生产方法及其生产装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005036116A (ja) * 2003-07-16 2005-02-10 Toppan Printing Co Ltd 化粧材
JP2007326628A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Mitsui Chemical Fabro Inc 貨物保護シート
KR100839278B1 (ko) 2007-02-21 2008-06-17 한상배 비표면적과 공극율이 증대된 합성수지 해면체 제조장치 및 제조방법
JP2013216378A (ja) * 2012-09-25 2013-10-24 Mitsui Chemicals Tohcello Inc 梱包容器
CN102990855A (zh) * 2013-01-07 2013-03-27 深圳市米高科技有限公司 油温加热式热流道装置
CN108582729A (zh) * 2018-06-20 2018-09-28 佛山市凯博新材料科技有限公司 一种用于pvc发泡板的生产方法及其生产装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9156228B2 (en) Method for producing a multi-layer plastic film
EP1625174B1 (en) High temperature resistant, flexible, low density polypropylene foams
EP1511795B1 (en) Anisotropic polymer foam
JPS63288731A (ja) ポリプロピレン樹脂系発泡体シ−トの製造方法
JP2011104890A (ja) 樹脂発泡シート
JP2010270228A (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡体の製造方法及びポリプロピレン系樹脂発泡体
EP1847566A1 (en) Polymer blends comprising polystyrene and other thermoplastics
KR20080021581A (ko) 발포성 폴리스티렌 비드의 제조방법
KR100350337B1 (ko) 물을하뷰스트림에주입하여제조한발포체
CN103270094B (zh) 高强度挤塑型热塑性聚合物泡沫
JP2003292663A (ja) ポリプロピレン系樹脂押出発泡シートおよび成形体
JP2003117981A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法
JPH09509975A (ja) プラスチックフォームおよびその製造方法
JP3916978B2 (ja) スキン層を有するポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法
JPH1076560A (ja) 熱可塑性樹脂発泡体およびその製造方法
JP3581025B2 (ja) 無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シートの製造方法及び無架橋ポリプロピレン系樹脂発泡シート
JP2003515646A (ja) 押出しフォーム製品
JPH09216273A (ja) スキン層を有する熱可塑性樹脂発泡シートの製造方法
JP4379110B2 (ja) プロピレン系樹脂製多層発泡シートおよびその製造方法
KR102206610B1 (ko) 발포 필름의 제조방법
JP2002059473A (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物からなる発泡シート、およびその成形体
CA2375144C (en) Polymer foam and method of making using oil-containing furnace black as an insulation enhancer
JP3667101B2 (ja) 無架橋ポリプロピレン系樹脂製押出発泡シートの製造方法
JP2008260233A (ja) 多層ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法
JP3392994B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041007

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041007

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20050606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070402