JP3392994B2 - ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、操作が簡単で、か
つ、軽量、高剛性で、表面が平滑美麗な発泡シートを製
造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系樹脂を押出発泡
させて、特に発泡倍率1.8倍以上の発泡シートを製造
する場合、表面外観が悪く、発泡倍率も上がりにくい。
一般に押出発泡の場合、溶融させた樹脂に各種発泡剤を
加圧下で混合した後、ダイを介して大気圧下に押出し発
泡させるが、発泡倍率を高めるために発泡剤を多目に用
いた場合、発泡剤より生じるガスの分圧が高く、そのガ
スをセルとして溶融樹脂中に保持させることが非常に困
難となる。その為に、樹脂の溶融張力を高くして、ガス
の保持力を上げる様々な方法が提案されている。その1
つとしては、ロール、金属ベルト等の冷却手段を用いて
ダイ出口付近の樹脂温度を下げる方法等が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらロール2
本を冷却手段として用い、ダイ出口付近に設置して発泡
シートを製造する方法(特開昭63−288731号公
報参照)では、製造される発泡シートの厚みが薄く、比
較的高速で成形する場合にロール間隙の調整が難しく、
発泡シートをつぶしたり、あるいはロールとの接触が不
充分となり、十分な冷却が得られない場合がある。
【0004】また、金属の無端ベルトに挟み込んで冷却
して、発泡シートを製造する方法(例えば特開昭47−
22969号公報参照)では、金属ベルトの磨耗等によ
り金属ベルトを交換する必要があり、また一般に連続使
用する場合の金属ベルトの耐久性を考慮すると、ベルト
を駆動するロールの径を大きくしなくてはならず、その
ためダイ出口付近にベルトを設置することが困難とな
り、冷却すべき位置での冷却ができないという問題があ
った。
【0005】本願出願人は先に、Tダイを用いて押出し
て発泡シートを製造する際の発泡時の体積膨張に起因し
て生じる、ひだ状の縦すじ(いわゆるコルゲート)を防
止し、軽量で高剛性の発泡シートを製造するために、発
泡シートの少くとも一面に、充填剤を含有しかつ発泡剤
を含まない層(非発泡層)を積層する方法を提案した
(特開昭63−252715号公報)。
【0006】しかしながら、非発泡層を存在させるだけ
では充分に表面が平滑美麗な発泡シートを製造するのが
難しく、また生産性高く、比較的発泡倍率の高い、特に
は1.8倍以上の発泡シートを得ようとする場合、押出
直後の発泡倍率を維持できないため、所望の発泡倍率ま
で上げるのが難しく、また発泡セルが変形したり、セル
同志が合体して不均一化、巨大化し表面の平滑性が損わ
れがちであった。更に、発泡層中に存在する発泡剤より
発生したガスの一部が、ガス分圧が高くなるに従って、
充填剤を含有する非発泡層へ拡散し非発泡層が発泡して
しまうという現象が生じることで、本来の非発泡層の剛
性が低下し、シート全体の剛性が著しく低下するという
問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】この様な問題点を解決す
べく本発明者等は鋭意検討を行った結果、樹脂をシート
状に押出し後、所定の位置で、押出シートの一方の面に
冷却ロールを接触させ、他方の面に冷却媒体を吹きつけ
て冷却させることにより本発明を完成させるに到った。
【0008】
【発明の実施の形態】即ち、本発明の第1は、発泡剤含
有ポリオレフィン系樹脂をTダイよりシート状に溶融押
出しして発泡倍率1.8倍以上の発泡シートを製造する
方法において、Tダイリップ先端から押出方向に1〜1
50mm離間したいずれかの位置で、前記溶融押出シー
トの一方の面に第1の冷却ロールを接触させると共に他
方の面に冷却媒体を吹付けることにより冷却し、その後
第2の冷却ロール間を通して該押出シートを冷却し、か
つ第1の冷却ロールが直径20〜200mmであり、第
2の冷却ロールが直径200〜500mmであることを
特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法
である。
【0009】また、本発明の第2は、発泡剤含有ポリオ
レフィン系樹脂よりなる層と、樹脂100重量部に対し
て5〜400重量部の充填剤を含有し発泡剤を本質的に
含有しない充填剤含有ポリオレフィン系樹脂よりなる層
とをTダイよりシート状に溶融共押出しして非発泡層が
積層されてなる発泡倍率1.8倍以上の発泡シートを製
造する方法において、Tダイリップ先端から押出方向に
1〜150mm離間したいずれかの位置で、前記溶融共
押出シートの一方の面に第1の冷却ロールを接触させる
と共に他方の面に冷却媒体を吹付けることにより冷却
し、その後第2の冷却ロール間を通して該押出シートを
冷却し、かつ第1の冷却ロールが直径20〜200mm
であり、第2の冷却ロールが直径200〜500mmで
あることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡シート
の製造方法である。
【0010】以下に、本発明の製造方法を図面を参照し
ながら説明する。図1は本発明の発泡シートの製造方法
に使用される装置の一例の概略図であって、発泡剤とポ
リオレフィン系樹脂を溶融混練後に押出しするTダイ1
とTダイリップ先端1aから押出方向に1〜150mm
離間した所望の位置に第1の冷却ロール2と冷却媒体噴
射装置3が設置されている。そして更に得られた発泡シ
ート5が案内された先に、常法にて使用される第2の冷
却ロール4が3本設置されている。
【0011】このTダイ1より発泡剤を含有したポリオ
レフィン系樹脂をシート状に溶融押出しして、この溶融
押出シートの一方の面に第1の冷却ロール2を接触させ
ると共に、他方の面に冷却媒体噴射装置3から冷却媒体
を吹付けることにより冷却し、その後第2の冷却ロール
4間を通して本冷却させて、発泡シート5を得る。本発
明の製造方法で使用される第1の冷却ロール2として
は、その材質は特に限定されないが、金属ロール、セラ
ミックロール、ゴムロール等が挙げられ、特に金属ロー
ルが好ましく、ロール内側に水等の冷媒を流すことで温
度調節する。温度は、押出温度、押出量、シート厚み、
発泡倍率により一概に決まらないが10〜100℃が好
ましい。また、冷却ロールの大きさ直径20〜200
mm程度のものが必要である
【0012】このロールは、Tダイリップ先端から押出
方向に1〜150mm、好ましくは10〜80mm離間
した所望の位置に設置される。尚、この距離は溶融シー
トがロール面に接触している中心とダイ出口からの距離
である。ロール位置が1mm以下では、ロールとダイと
が接触する恐れがある為実用的ではなく、150mm以
上では、溶融シートがロールに接触する前に発泡の大部
分が完了してしまうため、冷却の効果が得られず、表面
の平滑性が悪くなる。
【0013】本発明の製造方法で使用される冷却媒体と
しては、特に限定されるものではないが、冷却効果が高
く、引火、爆発性等の危険のないものが好ましく、例え
ば空気、炭酸ガス、チッ素、水及びこれらの混合物が挙
げられる。またこれら冷却媒体の吹付け方法としては、
公知の一般的な方法で良い。例えば、溶融シートの巾に
合せたスリットを有する装置(エアーナイフ等)や、ノ
ズルを複数個巾方向に配置し吹付ける方法等が挙げられ
る。冷却媒体の吹付け位置は特に限定されないが、好ま
しくはロールに接触している溶融シートの中心から±0
〜±ロール半径×0.9の位置が良い。ロールの半径×
0.9以上になると、ロールによるシートの支持が弱く
なる為溶融シートが流体の噴射圧力に押され、変形ある
いはバタつきが発生し、安定した冷却が得られなくなる
傾向がある。
【0014】その後、第2の冷却ロール4,4間を通し
て更に冷却する。この第2の冷却ロール4としては、そ
の材質は特に限定されないが、金属ロール、セラミック
ロール、ゴムロール等が挙げられ、特に金属ロールが好
ましく、ロール内側に水等の冷媒を流すことで温度調節
する。温度は、押出温度、押出量、シート厚み、発泡倍
率、ソリ量により一概に決まらないが30〜120℃が
好ましい。また、冷却ロールの大きさ直径200〜5
00mm程度のものが必要である
【0015】尚、本発明におけるTダイリップ先端から
特定位置における冷却は必要に応じて、複数回行っても
よく、特に生産速度を速く、発泡倍率を高くしたい場合
に有効である。また、本発明の製造方法を、発泡シート
を更に冷却するための第2の冷却ロールを使用した例で
説明した。更にまた、第2の冷却ロールによって、シー
ト表面にシボ加工等の加飾をしてもよい。又、第2の冷
却ロールの後にソリ修正のための加熱、冷却ロールを設
けてもよい。
【0016】本発明の製造方法に使用されるポリオレフ
ィン系樹脂としては、低密度、中密度、高密度ポリエチ
レン、綿状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、及び
エチレン又はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重
合体、あるいは、エチレンと、酢酸ビニル、(メタ)ア
クリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、ビニルアルコ
ール等との共重合体及びこれらの混合物等が挙げられ
る。
【0017】また、本発明の製造方法に使用される発泡
剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチ
ロニトリル、ジアゾアミノベンゼン、N,N′−ジニト
ロソペンタメチレンテトラミン、N,N′−ジメチル−
N,N′−ジニトロテレフタルアミド、ベンゼンスルホ
ニルヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、
p,p′−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、
炭酸塩、有機酸塩等の化学発泡剤、プロパン、ブタン、
ペンタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロモノフ
ルオロメタン、トリクロロモノフルオロメタン、メタノ
ール、エタノール、水等の物理発泡剤等が挙げられる。
要すれば、これらの発泡剤と通常使用される発泡助剤、
架橋剤、核剤等を併用してもよく、また、発泡体は架橋
させてもよい。前記ポリオレフィン系樹脂と前記発泡剤
は、その混練方法は特に限定されるものではないが、適
宜混練された後、前記したTダイからシート状に押出さ
れる。
【0018】次に、本発明の第2は、発泡剤含有ポリオ
レフィン系樹脂よりなる層と、樹脂100重量部に対し
て5〜400重量部の充填剤を含有し発泡剤を本質的に
含有しない充填剤含有ポリオレフィン系樹脂よりなる層
とをTダイよりシート状に溶融共押出しして非発泡層が
積層されてなる発泡シートを製造する方法である。
【0019】この方法においても、第1の発明で説明し
たと同様、Tダイリップ先端から押出方向に1〜150
mm離間したいずれかの位置で、前記溶融共押出シート
の一方の面に冷却ロールを接触させると共に他方の面に
冷却媒体を吹付けることにより該共押出シートを冷却す
ることが、表面が平滑美麗な発泡シートを得るためには
必要である。
【0020】使用される冷却ロール、冷却媒体、冷却位
置等は、第1の発明と同様なので省略する。本発明に使
用される発泡剤含有ポリオレフィン系樹脂からなる層は
前記した通りであるが、発泡剤を本質的に含有しない充
填剤含有ポリオレフィン系樹脂よりなる層は、樹脂10
0重量部に対し、充填剤を5〜400重量部、好ましく
は10〜100重量部含有する。
【0021】充填剤が5重量部未満であると、充填剤を
含有する樹脂から形成される非発泡層の剛性が低く、シ
ート全体としての剛性の向上は少なく、逆に400重量
部を超えると押出成形が困難になる。尚、この樹脂は前
記したと同様のポリオレフィン系樹脂から選ばれ、発泡
剤含有ポリオレフィン系樹脂と同一の樹脂であっても、
異なっていてもよい。
【0022】また、この充填剤としては、無機粉体系で
は、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、リン
酸アルミニウム、タルク、マイカ、クレー、カーボンブ
ラック、ホワイトカーボン、グラファイト、ゼオライ
ト、硫酸バリウム、含水ケイ酸カルシウム等を、有機粉
体系では、フェノール樹脂粉、エボナイト粉等を、繊維
系では、ガラス系、パルプ系、アスベスト系、ポリエチ
レンテレフタレート系、ポリアミド系等が挙げられる。
【0023】なお、この他に酸化防止剤、着色剤、紫外
線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、及び脂肪酸金属塩、脂
肪酸アミド等のスリップ剤等を必要に応じ添加してもよ
い。充填剤を含有する樹脂は、それから形成される非発
泡層が少くとも発泡層の片面又は両面に積層されるよう
に押出される。シート全体の剛性を効率的に高めるに
は、両面に積層されるのが好ましい。
【0024】さらに必要に応じて、該非発泡層の外側の
片面あるいは両面にポリオレフィン系樹脂よりなる非発
泡層がスキン層として積層されてもよく、使用されるポ
リオレフィン系樹脂は基本的には、前記した発泡層、充
填剤含有非発泡層に使用されるものと同様であり、必要
とされる品質(例えば、光沢、表面加飾、防汚、熱シー
ル性等)に合せて選択することが出来る。
【0025】積層方法は、Tダイより押出される前に前
記した樹脂を溶融状態で積層する方法であればよい。一
般的には、両樹脂をそれぞれの押出機で溶融混練した後
にTダイ内で積層するマルチマニホールド方式や、Tダ
イに流入させる前に積層するフィードブロック方式(コ
ンバイニングアダプター方式)等であればよい。なお、
両樹脂の積層体にさらにスキン層を積層する場合は、ド
ライラミ、ウェットラミ、押出ラミ、共押出、プレス等
の通常適用される積層方法によればよい。以下に実施例
をもって本発明をより詳細に説明する。
【0026】
【実施例】
実施例1 充填剤含有ポリオレフィン系樹脂(これから得られる層
を表中において層2と表示する)としてプロピレン−エ
チレンブロック共重合体(三菱化学株式会社製商品名
三菱ポリプロBC8、メルトインデックス1.8g/1
0分)100重量部に充填剤としてタルク11重量部を
配合したものと、プロピレン−エチレンブロック共重合
体(三菱化学株式会社製 商品名 三菱ポリプロEC
9、メルトインデックス0.5g/10分)100重量
部に発泡剤としてクエン酸モノナトリウムと炭酸水素ナ
トリウムの1:1の混合物1.5重量部を配合した発泡
剤含有ポリオレフィン系樹脂(これから得られる層を表
中において層3と表示する)をそれぞれ口径90φ、及
び65φの押出機で溶融混練し、ついで、これらの混練
したものをフィードブロック方式によってTダイ直前で
後者を中間層とする3層に積層し、これを巾750mm
のTダイより押出す際、Tダイ出口より30mmの位置
に20℃に温調された径50mmφの金属ロールの中心
がくる様にセットし、押出シートの下側より冷却し、同
位置でスリット間隙1mm、巾800mmのエアーナイ
フより風速40m/秒で10℃に冷却された空気を噴き
付けてシートの上側より冷却した。その後ダイ出口より
350mmの位置で通常の径300mmの金属ポリシン
グロール3本で狭圧しながらさらに冷却し非発泡層が積
層された発泡シートを得た。得られたシートの発泡セル
状態及び三点曲げ弾性率を、以下の手順に従って、評価
した。尚、その結果は表1に示す通りである。
【0027】発泡セル状態;ミクロトームで、シート断
面(流れ方向に直角方向)を10〜20μm程度にスラ
イスして光学顕微鏡で観察、写真撮影し、ランダムにセ
ルの短径、長径を測定し平均したものをセル径とし、同
時に合一したセルが20%以上あれば合一有りとした。 三点曲げ弾性率;JIS−K7203に準拠して行っ
た。
【0028】
【表1】 表中、PECはプロピレン−エチレンブロック共重合体
を表す。表中、PPはポリプロピレンを表す。表中、H
DPEは高密度ポリエチレンを表す。
【0029】実施例2 充填剤含有ポリオレフィン系樹脂のタルクを樹脂100
重量部に対して67重量部とした以外は、実施例1と同
様にてシートを得た。 実施例3 発泡剤含有ポリオレフィン系樹脂の樹脂を実施例1と同
じプロピレン−エチレンブロック共重合体80重量部に
高密度ポリエチレン(三菱化学株式会社製 商品名 三
菱ポリエチ−HD HY540、メルトインデックス
1.0g/10分)20重量部の混合物とする共にタル
クを67重量部とし、更にホモポリプロピレン(三菱化
学株式会社製 商品名 三菱ポリプロFY6C、メルト
インデックス2.4g/10分)(これから得られる層
を表中において層1と表示する)を口径40mmφの押
出機で押出しフィードブロックで、実施例1の3層積層
物の両表面にスキン層を配した3種5層に積層したの
ち、750mm巾のTダイを介して押出した。冷却はダ
イ出口からの位置を50mmとし、空気の風速を60m
/秒とした以外は実施例1と同様にして行い、発泡シー
トを得た。
【0030】実施例4 発泡剤をアゾジカルボンアミド2.0重量部とし、シー
ト上面よりの冷却を空気と水の混合によるミスト(空気
圧2kg/cm2 、水圧1.2kg/cm2 )をダイ出
口より30mmの位置にノズル(3ケ所)を設置して、
吹付けて実施した以外は実施例3と同様にして行った。
【0031】実施例5 シート上面よりの冷却を実施例1で用いたエアーナイフ
に10℃の水を80l/分の流量で流出させて行った以
外は実施例4と同様にして行った。 実施例6 発泡剤含有ポリオレフィン系樹脂のみを押出した以外
は、実施例1と同様に行った。
【0032】比較例1 ダイ出口付近での冷却を行わない以外は実施例2と同様
にして行った。 比較例2 ダイ出口より200mmの位置で冷却を実施した以外
は、実施例2と同様にして行った。 比較例3 ダイ出口付近での冷却を、空気の吹き付けに変えて、発
泡シートの下側にくるように配置されたと同様の金属ロ
ールを発泡シートの上側にも用いて行った以外は実施例
1と同様に行った。発泡シートは、潰れによる非発泡部
分が部分的に存在すると共に、発泡部分だけをみても、
冷却状態が一定しないことから、表に示すようなバラツ
キが認められた。
【0033】
【発明の効果】本発明の発泡シートの製造方法によれ
ば、冷却を押出ダイに近接した適正な位置で行うことに
より、表1の結果より明らかな様に、通常の冷却による
押出発泡法に比し、発泡層の発泡倍率が向上し、その発
泡体のセルの状態も微細となり、セル同志の合一は極め
て少く良好な発泡状態が得られている。更に得られた発
泡シートは三点曲げ弾性率が高く、特に、非発泡層が積
層されてなる発泡シートは、同じ材料、同じ層構成で比
較すると(実施例2と比較例1)、本発明により得られ
た発泡シートは、充填剤含有ポリオレフィン系樹脂に発
泡層からの発泡剤の拡散による発泡が生じ無いため、本
来の非発泡層としての弾性率を発現し、より一層軽量、
高剛性な発泡体となっている。又、本発明による発泡シ
ートの製造方法によれば、冷却を冷却ロールと冷却媒体
の吹き付けで行うことから、2本の冷却ロール間で冷却
する従来技術に比して、ロール間隙の調整が不要で操作
が容易になると共に、表1の結果より明らかな様に、得
られる発泡シートも、発泡倍率が向上し、その発泡状態
も均一で良好なものとなっており、更に厚みも均一であ
る(実施例1と比較例3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の概要を表す図である。
【符号の説明】
1:Tダイ 1a:Tダイリップ先端 2:第1の冷却ロール 3:冷却媒体噴射装置 4:第2の冷却ロール 5:発泡シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松野 巧 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学 株式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 赤池 治 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学 株式会社四日市総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−204921(JP,A) 特開 平3−239525(JP,A) 特開 平4−14426(JP,A) 特開 平6−304994(JP,A) 特開 昭63−252715(JP,A) 特開 昭61−255830(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡剤含有ポリオレフィン系樹脂をTダイ
    よりシート状に溶融押出しして発泡倍率1.8倍以上の
    発泡シートを製造する方法において、Tダイリップ先端
    から押出方向に1〜150mm離間したいずれかの位置
    で、前記溶融押出シートの一方の面に第1の冷却ロール
    を接触させると共に他方の面に冷却媒体を吹付けること
    により冷却し、その後第2の冷却ロール間を通して該押
    出シートを冷却し、かつ第1の冷却ロールが直径20〜
    200mmであり、第2の冷却ロールが直径200〜5
    00mmであることを特徴とするポリオレフィン系樹脂
    発泡シートの製造方法。
  2. 【請求項2】第2の冷却ロールが3本の金属ロールであ
    る請求項1記載のポリオレフィン系樹脂発泡シートの製
    造方法。
  3. 【請求項3】発泡剤含有ポリオレフィン系樹脂よりなる
    層と、樹脂100重量部に対して5〜400重量部の充
    填剤を含有し発泡剤を本質的に含有しない充填剤含有ポ
    リオレフィン系樹脂よりなる層とをTダイよりシート状
    に溶融共押出しして非発泡層が積層されてなる発泡倍率
    1.8倍以上の発泡シートを製造する方法において、T
    ダイリップ先端から押出方向に1〜150mm離間した
    いずれかの位置で、前記溶融共押出シートの一方の面に
    第1の冷却ロールを接触させると共に他方の面に冷却媒
    体を吹付けることにより冷却し、その後第2の冷却ロー
    ル間を通して該押出シートを冷却し、かつ第1の冷却ロ
    ールが直径20〜200mmであり、第2の冷却ロール
    が直径200〜500mmであることを特徴とするポリ
    オレフィン系樹脂発泡シートの製造方法。
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