JP2003116928A - 電動車椅子のフットレスト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フットレストを水平方向へ回動させた際に脚
を伸ばすことのできる電動車椅子のフットレストを提供
する。 【解決手段】 フットレストアームが、先端部に足載せ
部１１が前向きに取付けられたスライドアーム１０と、
基端部が着座部３の前端部分に枢着されてスライドアー
ム１０をスライド可能にガイドするガイドアーム１２と
を備える。シリンダロッド２１の先端部に、一方の端部
がスライドアーム１２に枢着されたリンクアーム１０の
他方の端部と、ガイドアーム１２とがそれぞれ枢着され
ることにより、シリンダロッド２１が前進駆動される
と、ガイドアーム１０が水平方向位置に回動させられる
のに伴ってリンクアーム２５を介してスライドアーム１
０が前進駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、先端部に足載せ部
が前向きに取付けられたフットレストアームの基端部が
着座部の前端部分に枢着されると共に、フットレストア
ームが、パワーシリンダの進退駆動されるシリンダロッ
ドにより、垂直方向の通常位置からの着座部に沿った水
平方向位置に回動させられるようになった電動車椅子の
フットレストに関するものである。 【０００２】 【従来の技術】この種のフットレストとしては、図３に
示すように、先端部にプレート状の足載せ部５が前向き
に取付けられたフットレストアーム６の基端部が着座部
３の前端部分に回動可能に支持されると共に、フットレ
ストアーム６が、その枢着位置の僅かに先方よりに位置
するブラケット８にパワーシリンダの進退駆動されるシ
リンダロッド９の先端部が枢着されることにより、下向
きの通常位置から２点鎖線で示す着座部３に沿った水平
方向位置に回動可能になっている。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】これにより、背当て部
３ａを後方に水平方向へ倒してベッド状態で使用したい
場合に、フットレストアーム６も共に着座部３と同一面
状に揃えることができるが、膝関節４が上方へ浮き上が
り、脚４ａを曲げた姿勢になる。 【０００４】本発明は、このような点に鑑みて、フット
レストを水平方向へ回動させた際に脚を伸ばすことので
きる電動車椅子のフットレストを提供することを目的と
する。 【０００５】 【課題を解決するための手段】本発明は、この目的を達
成するために、請求項１により、先端部に足載せ部が前
向きに取付けられたフットレストアームの基端部が着座
部の前端部分に枢着されると共に、フットレストアーム
が、パワーシリンダの進退駆動されるシリンダロッドに
より、下向きの通常位置から着座部に沿った水平方向位
置に回動させられるようになった電動車椅子のフットレ
ストにおいて、フットレストアームが、先端部に足載せ
部が前向きに取付けられたスライドアームと、基端部が
着座部の前端部分に枢着されてスライドアームをスライ
ド可能にガイドするガイドアームとを備え、シリンダロ
ッドの先端部に、一方の端部がスライドアームに枢着さ
れたリンクアームの他方の端部と、ガイドアームとがそ
れぞれ枢着されることにより、シリンダロッドが前進駆
動されると、ガイドアームが水平方向位置に回動させら
れるのに伴ってリンクアームを介してスライドアームが
前進駆動されることを特徴とする。 【０００６】シリンダロッドが所定量前進駆動される
と、ガイドアームが水平方向位置に回動させられる。そ
の際、リンクアームの他方の端部も前進することによ
り、その一方の端部がスライドアームをガイドアームに
沿って前進駆動する。これにより、先端部に足載せ部を
備えたフットレストアームはガイドアームから前方へ伸
びる。背当て部を後倒すると、脚を伸ばして仰向けにな
れる。 【０００７】 【発明の実施の形態】図１及び図２を基に本発明の実施
の形態の一例による電動車椅子のフットレストを説明す
る。このフットレストアームは、先端部にプレート状の
足載せ部１１が前向きに取付けられたスライドアーム１
０と、基端部が着座部３の前端部分にピン１３で枢着さ
れてスライドアーム１０をスライド可能にガイドする筒
状のガイドアーム１２とを備えている。スライドアーム
１０の先端部には、段差乗り上げ用のローラ１９が取付
けられている。 【０００８】シリンダ２１ａにスライド可能に支持され
ているシリンダロッド２１の先端部には先方の斜め上方
へ向けて幅狭になる三角形状のブラケット２２の底辺上
側のコーナー部が固着されている。ガイドアーム１２の
開口部１２ａを通してピン２６が突設され、リンクアー
ム２５の一方の端部が枢着されている。その他方の端部
はピン２７によりブラケット２２の先端部に枢着されて
いる。ガイドアーム１２のピン１３より僅かに先方寄り
には後方へ向けてブラケット１５が突設され、その後端
のピン１３よりも斜め後方へ位置したピン１８により、
ブラケット２２の底辺下側のコーナー部に枢着されてい
る。 【０００９】シリンダロッド２１が所定量前進駆動され
ると、基端部は着座部３の裏側のブラケット２９に枢着
されているパワーシリンダ２０が僅かに下方へ回動しつ
つ、ガイドアーム１２はブラケット１５を介して略垂直
方向の下向き位置から水平前方へ駆動される。その際、
リンクアーム２５のブラケット２２へのピン２７による
枢着位置が、ガイドアーム１２のピン１３による枢着位
置近辺から前方へ移動することにより、リンクアーム２
５の相対的に先方へ位置したピン２６によりスライドア
ーム１０が前進駆動させられる。 【００１０】このように構成されたフットレスト１０〜
１２の動作は次の通りである。通常状態では、図１及び
図２で実線により示すように、スライドアーム１０は下
向きの通常位置を占め、足載せ部５に足を載せることが
できる。後輪１が電動駆動されることにより自動走行が
可能である。段差を上る場合、ガイドアーム１２をスイ
ッチ操作でパワーシリンダ２０により一旦水平方向へ回
動させ、次いで例えば図１で点線で示す位置に戻すこと
によりローラ１９を段差面に当てて車椅子を浮かせ、次
いで後輪１の駆動で前輪２も段差面に乗り上げ、スムー
ズに段差面を走行することができる。 【００１１】所属のスイッチ操作で背当て部３ａを水平
方向位置へ回動させると共に、フットレスト１０〜１２
を水平方向位置へ回動させるために、さらに別のスイッ
チ操作でパワーシリンダ２０を作動させると、図１で２
点鎖線で示すように、シリンダロッド２１が前進し、ガ
イドアーム１２が水平方向位置へ略９０°回動するのに
伴ってスライドアーム１０が前方へスライドさせられ、
フットレスト１０〜１２が２点鎖線で示す水平方向へ延
長される。これにより、車椅子上で仰向けになることが
できる。 【００１２】 【発明の効果】本発明によれば、フットレストが水平方
向位置へ回動する際に、スライドアームが前方へスライ
ドして足載せ部の位置が前進することにより、膝関節が
浮くことなく、フットレストを水平方向へ回動させる際
の膝及び足首に対する圧迫感が解消され、座り心地が改
善される。背当て部を水平方向へ回動させると、脚を伸
ばして仰向けになることもできる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明の実施の形態による電動車椅子のフット
レストの一部を断面図にした要部側面図である。 【図２】同フットレストの使用状態を説明する側面図で
ある。 【図３】従来の電動車椅子のフットレストを説明する側
面図である。 【符号の説明】 ３ 着座部 ３ａ 背当て部 １０ スライドアーム １１ 足載せ部 １２ ガイドアーム ２０ パワーシリンダ ２１ シリンダロッド ２５ リンクアーム

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 先端部に足載せ部が前向きに取付けられ
   たフットレストアームの基端部が着座部の前端部分に枢
   着されると共に、フットレストアームが、パワーシリン
   ダの進退駆動されるシリンダロッドにより、下向きの通
   常位置から着座部に沿った水平方向位置に回動させられ
   るようになった電動車椅子のフットレストにおいて、 フットレストアームが、先端部に足載せ部が前向きに取
   付けられたスライドアームと、基端部が着座部の前端部
   分に枢着されて前記スライドアームをスライド可能にガ
   イドするガイドアームとを備え、 シリンダロッドの先端部に、一方の端部が前記スライド
   アームに枢着されたリンクアームの他方の端部と、前記
   ガイドアームとがそれぞれ枢着されることにより、前記
   シリンダロッドが前進駆動されると、前記ガイドアーム
   が水平方向位置に回動させられるのに伴って前記リンク
   アームを介して前記スライドアームが前進駆動されるこ
   とを特徴とする電動車椅子のフットレスト。