JP2003115632A - 光半導体素子の製造方法 - Google Patents

光半導体素子の製造方法

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JP2003115632A
JP2003115632A JP2001308190A JP2001308190A JP2003115632A JP 2003115632 A JP2003115632 A JP 2003115632A JP 2001308190 A JP2001308190 A JP 2001308190A JP 2001308190 A JP2001308190 A JP 2001308190A JP 2003115632 A JP2003115632 A JP 2003115632A
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ridge
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Seiki Tsuruoka
清貴 鶴岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リッジ上部の平坦面のみに、かつ、その全面
に渡ってp側電極を有する光半導体素子を精度の高いス
テッパ等を用いることなく、また、精密な目合せを要せ
ずに、精度よく且つ簡単に形成する製造方法を提供す
る。 【解決手段】 リッジ117の両側に土手部119A、
119Bを形成し、全面に絶縁体層108を形成した
後、その上にフォトレジスト層109を平坦に近い形状
に形成し、リッジ上部の平坦面を除く領域上のフォトレ
ジスト層がハーフ露光される条件でフォトレジスト層1
09を露光することによって、リッジ上部の平坦面上の
絶縁体層108のみを露出させる〔(a)〕。次に、リ
ッジ上部の平坦面上の絶縁体層108とキャップ層10
6とを除去した〔(b)〕後、キャップ層106の層厚
よりも薄い層厚の金属層111を全面に形成する
〔(c)〕。その後、リフトオフすることにより、リッ
ジ上部の平坦面のみに、かつ、その全面に渡ってp側電
極を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体素子の製
造方法に関し、特にリッジ導波路型構造のようなストラ
イプ状のリッジ部を有する光半導体素子の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電流狭窄ならびに光閉じ込めを効果的に
実現できる光半導体素子構造として、リッジ導波路型構
造が知られている。このリッジ導波路型構造を有する光
半導体素子において、リッジ下の活性層領域全体に均一
に電流を注入し、かつ、リッジを形成する半導体層とそ
の上に形成される電極層との間の接触抵抗を低く抑える
ために、電極層は、リッジ上部の平坦面の半導体表面に
対して位置ずれを生じることなく、平坦面全面に形成さ
れることが望ましい。
【0003】図14、図15は、従来のリッジ導波路型
半導体レーザの製造工程を説明するための断面図であ
る。まず、半導体基板901上にn型クラッド層90
2、活性層903、p型クラッド層904、コンタクト
層905を積層し、その全面にSiO膜を形成し、さ
らに、その上に形成した所定のパターンを有するフォト
レジスト層(図示せず)をマスクとしてエッチングする
ことにより、紙面前方から後方にストライプ状に延びる
SiOマスク層907を形成する〔図14(a)〕。
次に、SiOマスク層907をマスクとして、p型ク
ラッド層904の一部が残るまでエッチングを行い、リ
ッジを形成する〔図14(b)〕。次いで、SiO
スク層907を除去した後、ウェハ全面に絶縁体層90
8を形成し、さらに、その上に、フォトリソグラフィー
技術を用いてリッジ上部の平坦面に開口を有するフォト
レジスト層909を形成した後、フォトレジスト層90
9をマスクとして、リッジ上部の平坦面上の絶縁体層9
08をエッチングにて除去する〔図14(c)〕。次
に、ウェハ全面に金属層911を形成する〔図15
(a)〕。この状態で、金属層911は、リッジ上部の
平坦面に設けられた絶縁体層908の開口においてコン
タクト層905の表面とコンタクトする構造となる。こ
の後、半導体基板901の裏面にn側電極を形成すれ
ば、リッジ導波路型レーザ構造が得られる。しかしなが
ら、この構造では、リッジ全面が金属層で覆われている
ので、リッジ側面での散乱損失によって特性劣化が発生
する恐れがある。
【0004】この問題を避けるためには、図15(a)
に示す工程に続いて、リッジ上部の平坦面上にのみフォ
トレジストマスク920を形成し、このフォトレジスト
マスク920をマスクとして金属層911をミリングす
ることにより、リッジ上部の平坦面上にのみp側電極9
12を形成する〔図10(b)〕。最後に、フォトレジ
ストマスク920を除去した後、半導体基板901の裏
面にn側電極913を形成して、従来例のリッジ導波路
型半導体レーザが完成する〔図15(c)〕。この従来
例によるリッジ導波路型半導体レーザにおいて、p側電
極912は、絶縁体層908のリッジ上部に設けられた
開口でコンタクト層905とコンタクトする構造となっ
ている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】ところで、リッジ導
波路型半導体レーザの水平横モード発振において、高次
モードを発生させずに基本モードのみで動作させようと
すると、リッジ導波路下部のリッジ幅は2〜3μm以下
に制限しなければならない。これを実現するためには、
リッジ導波路上部のリッジ幅は2μm程度に抑える必要
がある。
【0006】したがって、上記の従来のリッジ導波路型
半導体レーザの製造工程中、リッジ上部の平坦面上にの
みp側電極112を形成する工程〔図15(b)〕にお
いて、フォトレジストマスク920を、リッジ上部の平
坦面の直上に精度良く形成することが困難となり、図1
6に示すように、p側電極912の位置が、リッジ上部
の平坦面に対してずれてしまうという問題が生じる。図
16において、図15と同一もしくは同等の機能を有す
る構成要素には同一の符号を付している。この場合、リ
ッジ下の活性層領域全体に均一に電流を注入することが
できず、また、コンタクト層905と電極912との間
の接触抵抗が大きくなる。さらに、リッジ片側側面の全
面に電極が形成されるので、リッジ片側側面での散乱損
失によって特性劣化の発生する恐れがある。高出力動作
の際に、リッジ部の半導体に結晶欠陥が誘起され、信頼
性の低下することも懸念される。
【0007】また、エッチングによってリッジ上部の平
坦部において絶縁体層908に開口を形成する工程〔図
14(c)〕において、フォトレジスト層909のパタ
ーニングを精度良く行うことが困難となり、図17に示
すように、絶縁体層908の開口が、リッジ上部の平坦
面に対してずれてしまうという問題が生じる。図17に
おいて、図14と同一もしくは同等の機能を有する構成
要素には同一の符号を付している。このような配置にお
いてリッジ部に電極が形成されると、リッジ下の活性層
領域全体に均一に電流を注入することができないばかり
ではなく、閾値電流の増大などの弊害を招く。このよう
な問題を避けるためには、極めて精度の高いステッパー
等を用いた露光技術が必要になる。さらに、高出力レー
ザ動作においては、リッジ部からの熱放出を行うため
に、成長表面を下側にした、いわゆるジャンクションダ
ウン実装が行われている。しかし、上述の従来技術によ
るリッジ導波路型半導体レーザの構造では、ジャンクシ
ョンダウン実装を行うと、リッジ上部の平坦面しかマウ
ント面と接触しないため安定性が悪く、傾きやすいとい
う問題がある。
【0008】本発明の課題は、前述した従来技術の問題
点を解決することであって、その目的は、リッジ上部の
平坦面のみにp側電極を有する光半導体素子を、精度の
高いステッパー等を用いることなく、精度よく、且つ簡
単に形成することのできる製造方法を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、1)半導体基板上に、最上層部に
コンタクト層またはキャップ層に覆われたコンタクト層
を有するストライプ状に隆起したリッジ部を形成する工
程と、(2)全面に絶縁体層を形成する工程と、(3)
全面にフォトレジスト層を形成する工程と、(4)前記
リッジ部の平坦面上のフォトレジスト層を露光して除去
する工程と、(5)前記フォトレジスト層をマスクとし
て前記リッジ部上部の平坦面上の前記絶縁体層、また
は、前記絶縁体層および前記キャップ層をエッチング除
去する工程と、(6)前記リッジ部の前記コンタクト層
上に電極層を形成する工程と、を有し、前記第(4)の
工程において、少なくとも前記リッジ部の平坦面周辺の
フォトレジスト層がハーフ露光であることを特徴とする
光半導体素子の製造方法、が提供される。
【0010】そして、好ましくは、前記第(6)の工程
において、前記電極層は、全面に金属層を形成し前記フ
ォトレジスト層を用いたリフトオフにより形成される。
若しくは、全面に金属層を形成し、少なくとも前記リッ
ジ部上の金属層を覆うフォトレジストマスクを形成し、
ウェットエッチングによりにより形成される。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。 〔第1の実施の形態〕図1(a)〜図3(c)は、本発
明の第1の実施の形態の製造方法を説明するための工程
順の断面図である。図4は、本実施の形態の製造方法に
より製造された半導体レーザの平面図である。まず、キ
ャリア濃度が3×1018cm−3程度の(100)面
方位のn型InPよりなる半導体基板101の上に、5
×1017cm−3程度のキャリア濃度を持つ膜厚0.
3μmのn−InPよりなるn型クラッド層102、波
長組成1.3μmの量子井戸構造を有する膜厚0.2μ
mのInGaAsP活性層103、1×1018cm
−3程度のキャリア濃度を持つ膜厚2.0μmのp−I
nPよりなるp型クラッド層104、膜厚0.4μmの
p−InGaAsコンタクト層105、膜厚0.2μm
のノンドープのInPキャップ層106を、例えばMO
CVD法により順次成長させる。
【0012】次に、その上に、例えばCVD法を用いて
SiO膜を形成する。さらに、その上にフォトレジス
ト層を形成し、このフォトレジスト層をフォトリソグラ
フィー法を用いてパターン化し、パターン化したフォト
レジスト層をマスクとしてSiO膜を選択エッチング
することによって、後にリッジ部となる領域に幅2μm
の紙面前方から後方に向かってストライプ状に延びるS
iO膜を有し、その両側に幅20μmの開口部を持つ
SiOマスク層107を形成する〔図1(a)〕。
【0013】次いで、SiOマスク層107をマスク
として、SiOマスク層107の開口部の下の領域を
p型クラッド層4の一部が残るまでウェットエッチング
し、リッジ117と、リッジ117の左右に溝部118
A、118Bと、溝部118A、118Bの外側に土手
部119A、119Bと、を形成する〔図1(b)〕。
InPよりなるキャップ層106とp型クラッド層10
4とは塩酸と燐酸との混合液で、InGaAsよりなる
コンタクト層105は硫酸と過酸化水素水と水の混合液
で、それぞれ、エッチングを行った。
【0014】続いて、リッジ形成に用いたSiOマス
ク層107を除去後、ウェハ全面にSiOよりなる絶
縁体層108を形成し、さらにその上に、ポジ型のフォ
トレジスト層109を、溝部118A、118Bが埋ま
って全体がなだらかになるように塗布する〔図1
(c)〕。リッジ117の側面の上に形成される部分の
フォトレジスト層の傾斜が、リッジ117の側面の傾斜
よりも十分小さくなるように、フォトレジスト層109
には、粘性の強い、例えばOFPR800−100cp
(東京応化工業(株)製:商品名)などが適している。リ
ッジ117の左右には、溝部118A、118Bを挟ん
で土手部119A、119Bが存在するために、溝部1
18A、118Bは容易に埋まり、ウェハ全面がなだら
かになる。
【0015】次に、露光用マスク110を、その開口部
がリッジ117上部の平坦面からリッジ117の側面の
一部あるいは溝部118A、118Bの一部の領域を覆
うように目合せして、フォトレジスト層109上に配置
し、この露光用マスク110をマスクとして、フォトレ
ジスト層109を露光する。露光用マスク110の開口
幅は、リッジ117上部の平坦面の幅より広く、溝部1
18Aの左端と溝部118Bの右端との間の幅より狭け
ればいずれでもよいが、溝部118Aの左端と溝部11
8Bの右端との間の幅に近いほど、目合せは容易とな
る。その際、露光光強度をフォトレジスト層109の標
準露光光強度よりも弱くして露光したり、露光時間を調
整して露光したりするなどの露光調整を行って、リッジ
117上部の平坦面上にあるフォトレジスト層の露光
が、その後の現像によってその部分のフォトレジスト層
が完全に除去される限界の、いわゆるジャスト露光とな
るようにする。このとき、露光用マスク110の開口内
の、リッジ117上部の平坦面上以外のフォトレジスト
層はハーフ露光状態になり、現像によってリッジ117
上部の平坦面上のフォトレジスト層を完全に除去して
も、リッジ117上部の平坦面以外の領域にはフォトレ
ジスト層109が残る〔図2(a)〕。露光用マスク1
10を用いたのは、土手部119A、119B上のフォ
トレジスト層109が露光されて除去されてしまうこと
のないようにするためである。
【0016】その後、フォトレジスト層109をマスク
としてリッジ117上部の平坦面のSiO膜(絶縁体
層108)をフッ化水素酸により除去した後に、InP
よりなるキャップ層106を塩酸と燐酸との混合液によ
りエッチングして、コンタクト層105を露出させる。
キャップ層106が除去されたために、リッジ117上
部の平坦面の縁における絶縁体層108の上端とコンタ
クト層105との間に、キャップ層106の層厚に相当
する段差ができる〔図2(b)〕。
【0017】次いで、例えば電子ビーム蒸着法により、
全面にAuよりなる金属層111を形成する。金属層1
11の層厚は、キャップ層106の層厚よりも薄くす
る。このとき、リッジ117上部の平坦面の縁における
絶縁体層108の上端とコンタクト層5の表面との間の
段差によって、リッジ117上部の平坦面上に形成され
た金属層が、それ以外の領域に形成された金属層から分
離される〔図2(c)〕。次に、フォトレジスト層10
9を、その上に堆積されている金属層とともに除去する
ことによって、リッジ上部のコンタクト層105の上に
Auよりなるp側電極112が形成される〔図3
(a)〕。
【0018】この後、所定のパターンを有するマスクを
通して金属を蒸着することによって、リッジ117から
左右の溝部118A、118Bを通って左右の土手部1
19A、119Bに延びるパッド電極113が形成され
る〔図3(b)〕。パッド電極113の膜厚は、リッジ
117上部の平坦面の縁においてパッド電極113が電
気的および物理的に断裂されない厚さとする。最後に、
裏面を研磨した後にn側電極114を形成して、本実施
の形態の製造工程を完了する〔図3(c)〕。
【0019】図4に示すように、パッド電極113は、
土手部119A、119Bの上に外部電圧を印加するた
めのパッド部113Bと、2つのパッド部113Bのリ
ッジ117側の端面から溝部118A、118Bを通っ
てリッジ117に至る幅の狭い線状の配線部113A
と、から形成されている。配線部113Aは、リッジ1
17上部の平坦面上で、p側電極112とオーミックコ
ンタクトしている。
【0020】以上説明したように、本実施の形態の製造
方法においては、絶縁体層108の上にフォトレジスト
層109を形成する際に、リッジ117の側面の上に形
成されるフォトレジスト層109の傾斜がリッジ117
の側面の傾斜よりも十分に緩くなるようにフォトレジス
ト層109が形成されるので、フォトレジスト層109
を露光・現像する際に、リッジ117上部の平坦面上の
フォトレジスト層だけが完全に除去され、その他の領域
にはフォトレジスト層が残る。そのため、その後の絶縁
体層108のエッチングにおいて、リッジ117上部の
平坦面上の絶縁体層108だけが除去され、キャップ層
106が完全に露出する。また、キャップ層106を除
去した後に、キャップ層106の層厚以下の層厚のp型
電極112が形成されるので、p型電極112は、リッ
ジ117上部の平坦面のみに、かつ、平坦面全面に渡っ
て形成される。したがって、リッジ117下の活性層領
域全体に均一に電流を注入でき、また、コンタクト層1
05とp側電極112との間の接触抵抗が大きくなるこ
とがない。さらに、p側電極112からp型クラッド層
104に直接電流が流れ込むこともない。
【0021】また、本実施の形態の製造方法において
は、p側電極に外部から電圧を印加するためのパッド電
極113が形成されるが、リッジ117上部の平坦面お
よび側面においては、幅の狭い線状の配線部113Aが
形成される。このため、本実施の形態の製造方法で製造
される光半導体素子は、リッジ全面が金属層によって覆
われた構造の光半導体素子に比して、リッジ側面におけ
る散乱損失による特性劣化が大幅に改善される。また、
高出力動作の際にリッジ部が発熱したとしても、パッド
電極13とリッジ内の半導体との熱膨張係数の違いによ
って誘発されるリッジ17内の半導体に及ぼされる熱応
力はほとんど発生しない。
【0022】さらに、本実施の形態の製造方法において
は、リッジ117の両側に溝部118A、118Bを介
して土手部119A、119Bが形成されるので、ジャ
ンクションダウン実装を行っても、土手部119A、1
19Bがマウント面と接触することになり、安定性が良
く、信頼性の高い実装が可能になる。
【0023】〔第2の実施の形態〕図5(a)〜図7
(c)は、本発明の第2の実施の形態の製造方法を説明
するための工程順の断面図である。図8は、本実施の形
態の製造方法により製造された光半導体レーザの平面図
である。まず、第1の実施の形態と同様に、(100)
面方位のn型InPよりなる半導体基板201の上に、
n−InPよりなるn型クラッド層202、InGaA
sP活性層203、p−InPよりなるp型クラッド層
204、p−InGaAsコンタクト層205を、例え
ばMOCVD法により順次成長させる。各層の層厚、組
成、構造等は、第1の実施の形態と同様である。第1の
実施の形態と異なるのは、本実施の形態においては、キ
ャップ層を設けていないということである。
【0024】次に、第1の実施の形態と同様に、後にリ
ッジ部となる領域に幅2μmの紙面前方から後方に向か
ってストライプ状に延びるSiO膜を有し、その両側
に幅20μmの開口部を持つSiOマスク層207を
形成し〔図5(a)〕、次いで、SiOマスク層20
7をマスクとして、SiOマスク層207の開口部の
下のp型クラッド層204の一部が残るまでウェットエ
ッチングを行い、リッジ217と、リッジ217の左右
に溝部218A、218Bと、溝部218A、218B
の外側に、それぞれ、土手部219A、219Bと、を
形成した〔図5(b)〕。その後、ウェハ全面にSiO
膜よりなる絶縁体層208を形成し、さらにその上
に、ポジ型のフォトレジスト層209を、溝部218
A、218Bが埋まって全体がなだらかになるように塗
布する。塗布条件は第1の実施の形態の場合と同様にし
て、リッジ117の側面の上に形成される部分のフォト
レジスト層の傾斜がリッジ117の側面の傾斜よりも十
分緩くなり、ウェハ全面がなだらかになるようにした
〔図5(c)〕。次に、第1の実施の形態と同様に、露
光用マスク210を、その開口部がリッジ217および
溝部218A、218Bの一部を覆うように目合せし
て、フォトレジスト層209上に配置し、この露光用マ
スク210をマスクとして、フォトレジスト層209を
露光・現像する。これによって、第1の実施の形態と同
様に、リッジ217上部の平坦面上のフォトレジスト層
のみが除去され、その部分の絶縁体層208のみが露出
される〔図6(a)〕。その後、フォトレジスト層20
9をマスクとしてリッジ217上部の平坦面上の絶縁体
層208をエッチングにより除去して、コンタクト層2
05を露出させる〔図6(b)〕。
【0025】次いで、フォトレジスト層209を除去し
た後、例えば電子ビーム蒸着法により、全面にAuより
なる金属層211を形成する〔図6(c)〕。その後、
全面にフォトレジスト層を塗布した後、周知のフォトリ
ソグラフィー技術を用いて、リッジ217全体を覆うフ
ォトレジストマスク220を形成する〔図7(a)〕。
次いで、ヨウ化カリウムとヨウ素と水とを混合したエッ
チング液を用いて、金属層211のウェットエッチング
を行う。このとき、AuとSiO膜との密着性の悪さ
から、SiO膜上のAu金属層は容易にエッチングさ
れてしまうので、エッチングの時間制御を行いながら、
リッジ217上部の平坦面のコンタクト層205上にほ
とんど完全にAu金属層を残しながら、絶縁体層208
上のAu金属層を除去することができる。〔図7
(b)〕。フォトレジストマスク220は、リッジ21
7上部の平坦面上のAu金属層がその表面からエッチン
グされないように保護しており、フォトレジストマスク
220を形成するための露光マスクの目合せが多少ずれ
て、リッジ217の左右のいずれかに偏って形成された
としても、リッジ217全体を覆っていればよい。
【0026】この後、所定のパターンを有するマスクを
通して金属を蒸着することによって、土手部219Aか
ら溝部218Aを通ってリッジ217上部の平坦面の途
中まで延びるパッド電極213が形成される。最後に、
裏面を研磨した後にn側電極214を形成して、本実施
の形態の製造工程を完了する〔図7(c)〕。
【0027】図8に示すように、パッド電極213は、
土手部119Aの上に外部電圧を印加するためのパッド
部213Bと、パッド部213Bの右端から溝部218
A、リッジ217側面、リッジ217上部の平坦面の途
中まで延びる幅の狭い線状の配線部113Aと、から形
成されている。配線部213Aは、リッジ217上部の
平坦面上で、p側電極212とオーミックコンタクトし
ている。配線部213Aとp側電極212とはリッジ2
17上部の平坦面上の一部で重なっていればよいので、
パッド電極を形成する際のプロセスマージンは十分に取
ることができる。
【0028】以上説明したように、本実施の形態の製造
方法においては、第1の実施の形態の製造方法と同様
に、リッジ上部の平坦面上のみに、かつ、その全面に渡
って、p型電極が形成され、また、リッジの両側には溝
部を挟んで土手部が形成され、土手部からリッジ上部の
平坦面上のp側電極まで延びるパッド電極は、リッジの
側面において幅の狭い線状をなしているので、第1の実
施の形態の製造方法と同じ効果を有する。なお、本実施
の形態の製造方法においては、第1の実施の形態の製造
方法に比して、コンタクト層の上にキャップ層を形成す
る工程が不要になる。
【0029】〔第3の実施の形態〕図9(a)〜図10
(c)は、本発明の第3の実施の形態の製造方法を説明
するための工程順の断面図である。まず、第1の実施の
形態と同様に、(100)面方位のn型InPよりなる
半導体基板301の上に、n−InPよりなるn型クラ
ッド層302、InGaAsP活性層303、p−In
Pよりなるp型クラッド層304、p−InGaAsコ
ンタクト層305、ノンドープのInPキャップ層30
6を、例えばMOCVD法により順次積層した後、その
上に、後の工程においてリッジ部となる領域に幅2μm
の紙面前方から後方に向かってストライプ状に延びるS
iO膜を有し、その両側に幅20μmの開口部を持つ
SiOマスク層307を形成する〔図9(a)〕。こ
こで、SiO膜の膜厚は、後に形成されるp側電極の
膜厚の1〜10倍程度とする。その他の各層の層厚、組
成、構造等は、第1の実施の形態と同様である。キャッ
プ層306は省略される場合もある。次いで、通常のフ
ォトリソグラフィー技術を用いて、リッジ形成部のSi
膜を覆うように、フォトレジストマスク320を形
成し、フォトレジストマスク320をマスクとして、リ
ッジ形成部の両隣にあるSiO膜が薄く残る程度にエ
ッチングを行う〔図9(b)〕。
【0030】次に、フォトレジストマスク320を除去
した後、SiOマスク層307をマスクとして、Si
マスク層307の開口下の領域を、p型クラッド層
304の一部が残るまでウェットエッチングを行い、リ
ッジ317、リッジ317の両側に溝部318A、31
8B、ならびに、溝部318A、318Bの外側に土手
部319A、319Bを形成する〔図9(c)〕。
【0031】続いて、全面にSiO膜よりなる絶縁体
層308を形成し、さらにその上に、ポジ型のフォトレ
ジスト層309を、溝部318A、318Bが埋まって
全体がなだらかになるように塗布する。リッジ317の
側面の上に形成される部分のフォトレジスト層の傾斜
が、リッジメサの側面の傾斜よりも十分緩くなるよう
に、フォトレジスト層409には、粘性の強い、例えば
OFPR800−100cpなどが適している。リッジ
上部のSiO膜の膜厚が厚いために、この部分のフォ
トレジスト層の厚さは、他の領域のフォトレジスト層の
厚さに比して薄くなる〔図10(a)〕。特に、第1の
実施の形態や第2の実施の形態の場合と違って、土手部
におけるフォトレジスト層の層厚に比して薄くなる。
【0032】次に、露光マスクを用いることなく、フォ
トレジスト層309の露光を行う。この場合、リッジ3
17上部の平坦面上のフォトレジスト層309の厚さが
土手部におけるフォトレジスト層309の層厚に比して
薄いため、リッジ317上部の平坦面上のフォトレジス
ト層309を完全に除去しても、土手部にはフォトレジ
スト層が残る。また、リッジの側面の上に形成される部
分のフォトレジスト層の傾斜がリッジメサの側面の傾斜
よりも十分緩いので、フォトレジスト層309を露光・
現像する際に、リッジ317上部の平坦面上のフォトレ
ジスト層だけが完全に除去され、リッジ317の側面お
よび溝部318A、318Bにはフォトレジスト層が残
る。このとき、リッジ317上部の平坦面上のSiO
膜の膜厚が厚いために、リッジ317上部の平坦面上の
SiO膜と接している部分のフォトレジスト層の上端
と、キャップ層306やコンタクト層305の上面との
間には、大きな間隔ができる〔図10(b)〕。次い
で、フォトレジスト層309をマスクとしてリッジ31
7上部の平坦面上のSiO膜をフッ化水素酸により除
去した後に、InPキャップ層306を塩酸と燐酸との
混合液によりエッチングして、コンタクト層305を露
出させる。リッジ317上部の平坦面の縁におけるフォ
トレジスト層の上端と、コンタクト層305の表面との
間には、大きな段差ができる〔図10(c)〕。
【0033】その後、第1の実施の形態と同様に、ウェ
ハ全面に金属層を形成した後、フォトレジスト層309
をその上の金属層とともに除去することによってリッジ
317上部の平坦面上にp側電極を形成し、さらに、パ
ッド電極およびn側電極を形成して、本実施の形態の製
造工程を完了する。パッド電極は、第2の実施の形態の
場合と同じ方法で形成してもよい。
【0034】以上説明したように、本実施の形態の製造
方法は、第1、第2の実施の形態の製造方法と同様に、
リッジ上部の平坦面上のみに、かつ、その全面に渡っ
て、p型電極が形成され、また、リッジの両側には溝部
を挟んで土手部が形成され、土手部からリッジ上部の平
坦面上のp側電極まで延びるパッド電極は、リッジの側
面において幅の狭い線状をなしているので、第1、第2
の実施の形態の製造方法と同じ効果を有する。
【0035】さらに、本実施の形態の製造方法において
は、リッジ317上部の平坦面の縁におけるフォトレジ
スト層309の上端と、コンタクト層305の上表面と
の間には、大きな段差ができる〔図10(c)〕。その
ため、その後、ウェハ全面に金属層を形成したときに、
リッジ317上部の平坦面上の金属層とそれ以外の領域
の金属層との分離が完全となり、次のフォトレジスト層
309を除去する工程において、フォトレジスト層30
9の上の金属層だけが完全に除去され、リッジ317上
部の平坦面全面に金属層が残される。したがって、p側
電極は、コンタクト層305の表面全面に形成され、ま
た、その外側まで広がることはない。この点において、
本実施の形態の製造方法によって製造される光半導体素
子は、第1、第2の実施の形態の製造方法によって製造
される光半導体素子と比して、より高い信頼性を有する
といえる。
【0036】また、本実施の形態の製造方法は、フォト
レジスト層309をエッチングしてリッジ317上部の
平坦面上のSiO膜の表面を露出させる工程〔図10
(b)〕において、露光マスクを用いないものであるか
ら、目合せが不要であるという特徴を有する。
【0037】〔第4の実施の形態〕図11(a)〜図1
2(b)は、本発明の第4の実施の形態の製造方法を説
明するための工程順の断面図である。まず、第1の実施
の形態と同様に、(100)面方位のn型InPよりな
る半導体基板401の上に、n−InPよりなるn型ク
ラッド層402、InGaAsP活性層403、p−I
nPよりなるp型クラッド層404、p−InGaAs
コンタクト層405、ノンドープのInPキャップ層4
06を、例えばMOCVD法により順次積層した後、そ
の上に、後の工程においてリッジ部となる領域に幅2μ
mの紙面前方から後方に向かってストライプ状に延びる
SiO膜を有し、その両側に幅20μmの開口部を持
つSiOマスク層407を形成する〔図11
(a)〕。各層の層厚、組成、構造等は、第1の実施の
形態と同様である。次いで、SiOマスク層407を
マスクとしてエッチングすることにより、リッジ部41
7、リッジ部417の左右に溝部418A、418B、
ならびに、溝部418A、418Bの外側に、それぞ
れ、土手部419A、419Bを形成する〔図11
(b)〕。
【0038】続いて、SiOマスク層407を除去し
た後、全面にSiO膜よりなる絶縁体層408を形成
する。その上に、ネガ型のフォトレジスト層を塗布し、
通常のフォトリソグラフィー技術を用いてパターニング
を行い、溝部418A、418B内に開口を有するネガ
型のフォトレジスト層409Aを形成する。フォトレジ
スト層409Aの開口は、リッジ417上部の平坦面を
内包していさえすれば、溝部418A、418B内に広
がっていてもよいので、フォトレジスト層409Aのパ
ターニングの目合せに、精度は要求されない。土手部4
19A、419Bから溝部418A、418Bの少なく
とも一部にかけての領域は、フォトレジスト層409A
の存在によって、リッジ417よりも高くなる〔図11
(c)〕。
【0039】次に、ポジ型のフォトレジスト層409
を、溝部418A、418Bが埋まって全体がなだらか
になるように塗布する。このとき、土手部419A、4
19Bから溝部418A、418Bの少なくとも一部に
かけての領域が、リッジ417の領域よりも高くなって
いるので、フォトレジスト層409に粘性の強い、例え
ばOFPR800−100cpなどを用いると、リッジ
417の側面の上に形成される部分のフォトレジスト層
は、溝部418A、418Bの底面と平行か、あるい
は、リッジ417上部の平坦面の縁から溝部418A、
418Bや土手部419A、419Bに向かうにつれて
高くすることも可能である〔図12(a)〕。次いで、
第3の実施の形態と同様に、露光マスクを用いることな
く、フォトレジスト層409の露光を行う。この場合、
リッジ417の側面の上に形成される部分のフォトレジ
スト層409が溝部418A、418Bの底面にほぼ平
行であるので、リッジ417上部の平坦面上のフォトレ
ジスト層を完全に除去して、その部分の絶縁体層408
を露出させても、他の領域にはフォトレジスト層が残っ
ている。土手部419A、419Bの上には、ネガ型の
フォトレジスト層409Aが形成されているので、フォ
トレジスト層409の露光・現像によって土手部419
A、419Bの絶縁体層408が露出することはない。
【0040】次いで、フォトレジスト層409をマスク
としてリッジ417上部の平坦面上の絶縁体層408を
フッ化水素酸により除去した後に、InPキャップ層4
06を塩酸と燐酸との混合液によりエッチングして、コ
ンタクト層405を露出させる。その後、第1の実施の
形態と同様に、ウェハ全面に金属層を形成した後、フォ
トレジスト層409をその上の金属層とともに除去する
ことによってp側電極を形成し、さらに、パッド電極お
よびn側電極を形成して、本実施の形態の製造工程を完
了する。パッド電極は、第2の実施の形態の場合と同じ
にしてもよい。
【0041】以上説明したように、本実施の形態の製造
方法は、第1、第2の実施の形態の製造方法と同様に、
リッジ上部の平坦面上のみに、かつ、その全面に渡っ
て、p型電極が形成され、また、リッジの両側には溝部
を挟んで土手部が形成され、土手部からリッジ上部の平
坦面上のp側電極まで延びるパッド電極は、リッジの側
面において幅の狭い線状をなしているので、第1、第2
の実施の形態の製造方法と同じ効果を有する。
【0042】さらに、本実施の形態の製造方法は、フォ
トレジスト層409を形成する工程〔図12(a)〕に
おいて、リッジ417の側面の上に形成される部分のフ
ォトレジスト層を、溝部418A、418Bの底面と平
行か、あるいは、リッジ417上部の平坦面の縁から溝
部418A、418Bや土手部419A、419Bに向
かうにつれて高くするものであるから、その後のリッジ
417上部の平坦面上のフォトレジスト層を除去する工
程〔図12(b)〕において、リッジ417上部の平坦
面の縁から側面にかけて確実にフォトレジスト層を残す
ことを可能にする。これにより、その後のリッジ上部の
平坦面上の絶縁体層408およびキャップ層406を除
去した後の全面に金属層を形成する工程に続いて、フォ
トレジスト層409をその上の金属層とともに除去する
ことによってp側電極を形成する工程において、リッジ
417の側面に金属が残存する危険性がなくなる。した
がって、p側電極は、コンタクト層305の外側まで広
がることはない。本実施の形態の製造方法は、この点に
おいて歩留まりの向上に寄与するものである。
【0043】また、本実施の形態の製造方法において
は、キャップ層406を省略して、コンタクト層405
を露出した後のp側電極形成を、第2の実施の形態と同
様の工程を用いて形成してもよい。
【0044】〔第5の実施の形態〕図13は、本発明の
第5の実施の形態の製造方法を説明するための工程順の
断面図である。まず、(100)面方位のキャリア濃度
が3×1018cm−3程度のn型InPよりなる半導
体基板501の上に、膜厚1μmのn−InPよりなる
n型クラッド層502、波長組成1.3μmの膜厚0.
3μmのInGaAsP活性層503、膜厚0.3μm
のi−InPよりなるクラッド層504Aを、例えばM
OCVD法により順次成長させる。次いで、その上に、
例えばCVD法を用いてSiO膜を形成し、通常のフ
ォトグラフィー技術とエッチング技術とを用いてSiO
膜のパターニングを行って、後の工程においてリッジ
部となる領域に幅2〜3μmのストライプ状の開口を持
つSiOマスク層507を形成する〔図13
(a)〕。SiOマスク層507を形成する2つのS
iO膜の幅は、20μm程度である。ストライプ状に
開口の延びる方向は、[011]方向とする。
【0045】次に、SiOマスク層507をマスクと
して、SiOマスク層507の開口の内部、および、
SiOマスク層507の外部に、選択的に、膜厚0.
6μmのp−InPよりなるp型クラッド層504B、
膜厚0.4μmのp−InGaAsコンタクト層50
5、膜厚0.2μmのノンドープのInPキャップ層5
06を、再度MOCVD法にて成長させて、リッジ51
7および土手部519A、519Bを形成させる〔図1
3(b)〕。リッジ517と、土手部519A、519
Bとで挟まれた領域が、それぞれ、溝部518A、51
8Bとなる。このとき、リッジ517の側面は(11
1)面となり、平滑な表面を有する。
【0046】次に、リッジ517および土手部519
A、519Bの形成に用いたSiOマスク層507を
除去後、第1の実施の形態と同様に、ウェハ全面に絶縁
体層を形成し、さらに、リッジ517上部の平坦面を除
いた領域にフォトレジスト層を形成した後に、そのフォ
トレジスト層をマスクとしてリッジ517上部の平坦面
のSiO膜を除去する、次いで、リッジ517のIn
Pキャップ層506をエッチングにより除去し、コンタ
クト層505を露出させる。その後、ウェハ全面に金属
層を形成した後、リフトオフによりフォトレジスト層5
09をその上に形成された金属層とともに除去すること
によって、p側電極を形成する。さらに、土手部519
A、519Bの大部分の面積を占める金属層と、リッジ
517とその左右の溝部518A、518Bに渡る幅の
狭いストライプ状の金属層からなるパッド電極を形成す
る。最後にn側電極を形成して、本実施の形態の製造工
程を完了する〔図13(c)〕。
【0047】本実施の形態の製造方法は、リッジが選択
成長にて形成されるという点を除けば、第1の実施の形
態の製造方法と基本的に同じである。したがって、本実
施の形態の製造方法は、第1の実施の形態の製造方法と
同じ効果を有する。
【0048】さらに、本実施の形態の製造方法において
は、絶縁層をマスクとして選択成長にてリッジ部を形成
するので、リッジ形成中にリッジ側面がダメージを受け
ることなく、散乱損失がないという特徴をも有する。
【0049】本実施の形態の製造方法は、上述のように
第1の実施の形態の製造方法のうち、リッジ形成技術を
選択エッチング法から選択成長法に変更したものである
が、第2、第3、第4の実施の形態のリッジ形成技術を
選択成長法に変更することによっても、同様の効果を得
ることができる。また、本実施の形態においては、p型
クラッド層から上の構造を選択成長によって形成してい
たが、n型クラッド層および活性層をも含めて選択成長
によって形成するようにしてもよい。
【0050】以上、本発明をその好適な実施の形態に基
づいて説明したが、本発明の光半導体素子の製造方法
は、上述した実施の形態のみに制限されるものではな
く、本願発明の要旨を変更しない範囲で種々の変化を施
した光半導体素子の製造方法も、本発明の範囲に含まれ
る。例えば、p側電極の材料は、Auに限られるわけで
はなく、コンタクト層との接触抵抗の低いものであれ
ば、いずれでも用い得る。また、実施の形態では、パッ
ド電極のパッド部を土手部上に形成していたが、リッジ
上にパッドを形成するようにしてもよい。この場合に、
土手部上には支持安定用のダミーパッド電極を形成して
もよい。また、リッジ部上の絶縁体層の膜厚を厚くする
ことにより第2の実施の形態以外においてもキャップ層
を形成しないで済ますこともできる。また、絶縁体層や
マスク層として用いたSiOは、SiOに限られ
ず、窒化ケイ素などの他の絶縁膜も用い得る。活性層
も、InGaAsPだけではなく、InGaAs、Al
GaInAsなども用い得る。また、量子井戸構造に限
らず、バルク構造であってもよい。さらに、本発明の製
造方法は、InP系だけではなく、GaAs系などの他
の半導体材料を用いた光半導体素子の製造においても適
用可能である。また、素子を形成する各層の厚さ、組
成、寸法等の値は、実施の形態において使用した値に限
定されないことは言うまでもない。さらに、本発明は、
半導体レーザの製造方法に好適に用いられるが、これに
限定されるものではなく、半導体光スイッチや半導体光
変調器などの光素子およびそれらを集積化した光半導体
集積回路にも適用が可能なものである。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による光半
導体素子の製造方法は、リッジ上部の平坦部と溝部との
フォトレジストの膜厚の違いを利用して露光を行うもの
であるので、精度の高いステッパーを用いることなく、
また、露光用マスクの正確な目合せを必要とせずに、フ
ォトレジスト層にリッジ平坦面の外周に一致した開口を
形成することができ、リッジ平坦面のキャップ層やコン
タクト層を精度よくかつ容易に露出させることが可能に
なる。また、このフォトレジスト層を利用してリフトオ
フを行うことにより、あるいは、リッジ側面での金属層
のサイドエッチングを利用することにより、リッジ上部
平坦部の形状に一致した電極層を容易に形成することが
できるので、高精度のフォトリソグラフィー技術を用い
ることなく、オーミックコンタクト電極をコンタクト層
の全面に位置ずれを起こすことなく形成することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の製造方法を説明
するための工程順の断面図の一部。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の製造方法を説明
するための、図1の工程に続く工程での工程順の断面
図。
【図3】 本発明の第1の実施の形態の製造方法を説明
するための、図2の工程に続く工程での工程順の断面
図。
【図4】 本発明の第2の実施例の製造方法で製造され
る光半導体素子の平面図。
【図5】 本発明の第2の実施の形態の製造方法を説明
するための工程順の断面図の一部。
【図6】 本発明の第2の実施の形態の製造方法を説明
するための、図5の工程に続く工程での工程順の断面
図。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の製造方法を説明
するための、図6の工程に続く工程での工程順の断面
図。
【図8】 本発明の第3の実施例の製造方法で製造され
る光半導体素子の平面図。
【図9】 本発明の第3の実施の形態の製造方法を説明
するための工程順の断面図の一部。
【図10】 本発明の第3の実施の形態の製造方法を説
明するための、図9の工程に続く工程での工程順の断面
図。
【図11】 本発明の第4の実施の形態の製造方法を説
明するための工程順の断面図の一部。
【図12】 本発明の第4の実施の形態の製造方法を説
明するための、図11の工程に続く工程での工程順の断
面図。
【図13】 本発明の第5の実施の形態の製造方法を説
明するための工程順の断面図。
【図14】 従来例の製造方法を説明するための工程順
の断面図の一部。
【図15】 従来例の製造方法を説明するための、図1
4の工程に続く工程での工程順の断面図。
【図16】 従来例の半導体レーザの断面図。
【図17】 従来例の半導体レーザの断面図。
【符号の説明】
101、201、301、401、501、901 半
導体基板 102、202、302、402、502、902 n
型クラッド層 103、203、303、403、503 InGaA
sP活性層 104、204、304、404、504、904 p
型クラッド層 105、205、305、405、505、905 コ
ンタクト層 106、306、406、506 キャップ層 108、208、308、408、908 絶縁体層 112、212、912 p側電極 113、213 パッド電極 113A、213A 配線部 113B、213B パッド部 114、214、914 n側電極 117、217、317、417、517 リッジ 118A、118B、218A、218B、318A、
318B、418A、418B、518A、518B
溝部 119A、119B、219A、219B、319A、
319B、419A、419B、519A、519B
土手部 107、207、307、407、507、907 S
iOマスク層 109、209、309、409、409A、909
フォトレジスト層 110、210 露光マスク 111、211、911 金属層 220、320、920 フォトレジストマスク 504A クラッド層 903 活性層
フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA04 BB09 CC01 DD34 DD68 GG04 HH14 HH15 5F033 GG02 HH13 QQ41 VV07 XX03 XX07 5F041 AA08 AA36 CA39 CA74 CA85 CA98 CB05 5F073 AA11 AA13 CA12 DA22 DA30 EA23 EA28

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)半導体基板上に、最上層部にコン
    タクト層またはキャップ層に覆われたコンタクト層を有
    するストライプ状に隆起したリッジ部を形成する工程
    と、(2)全面に絶縁体層を形成する工程と、(3)全
    面にフォトレジスト層を形成する工程と、(4)前記リ
    ッジ部の平坦面上のフォトレジスト層を露光して除去す
    る工程と、(5)前記フォトレジスト層をマスクとして
    前記リッジ部上部の平坦面上の前記絶縁体層、または、
    前記絶縁体層および前記キャップ層をエッチング除去す
    る工程と、(6)前記リッジ部の前記コンタクト層上に
    電極層を形成する工程と、を有し、前記第(4)の工程
    において、少なくとも前記リッジ部の平坦面周辺のフォ
    トレジスト層がハーフ露光であることを特徴とする光半
    導体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第(1)の工程において、前記リッ
    ジ部の両側に溝を隔てた土手部が形成されることを特徴
    とする請求項1に記載の光半導体素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第(6)の工程において、前記電極
    層が、全面に金属層を形成した後前記フォトレジスト層
    を用いたリフトオフを行うことにより形成されることを
    特徴とする請求項1または2に記載の光半導体素子の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記金属層の膜厚が、前記キャップ層の
    膜厚より薄いことを特徴とする請求項3に記載の光半導
    体素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第(6)の工程において、前記電極
    層が、全面に金属層を形成し、少なくとも前記リッジ部
    上の金属層を覆うフォトレジストマスクを形成し、ウェ
    ットエッチングを行うことにより形成されることを特徴
    とする請求項1または2に記載の光半導体素子の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第(5)の工程が、前記リッジ部か
    ら前記溝内に及ぶ開口を有する露光用マスクをマスクと
    して行われることを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の光半導体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第(5)の工程が、露光マスクを用
    いずに行われることを特徴とする請求項1から5のいず
    れかに記載の光半導体素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第(2)の工程の後前記第(3)の
    工程に先立って、前記リッジ部以外の領域をネガ型のフ
    ォトレジスト層によって被覆する工程が付加されること
    を特徴とする請求項7に記載の光半導体素子の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記第(1)の工程において、前記リッ
    ジ部、または、前記リッジ部および前記土手部が選択成
    長法によって形成されることを特徴とする請求項1から
    8のいずれかに記載の光半導体素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第(1)の工程において、半導体
    基板上に形成された積層半導体層に対する誘電体マスク
    を用いたエッチングによって、前記リッジ部と前記土手
    部とが形成され、かつ、前記土手部を形成するための前
    記誘電体マスクの膜厚より前記リッジ部を形成するため
    の前記誘電体マスクの膜厚の方が厚いことを特徴とする
    請求項2から8のいずれかに記載の光半導体素子の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記第(6)の工程の後、前記土手部
    の少なくとも一方上に、前記電極層と幅狭の配線によっ
    て接続されたパッド電極を形成する工程が付加されるこ
    とを特徴とする請求項2から10のいずれかに記載の光
    半導体素子の製造方法。
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