JP2003115102A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッド及びその製造方法Info
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Abstract
スク装置に搭載するMRヘッドでは、MR素子高さ精度
を±0.02mm以下、浮上面の形状精度を±2nm以
下が要求される。 【解決手段】上記課題は、スライダ形態で仕上げ研磨加
工を行い、スライダ内に形成されている抵抗検知素子の
抵抗値をインプロセスで検出し、検出した抵抗値または
抵抗値から換算したMR素子高さ寸法が所定の値に達し
た場合に研磨加工を停止することで解決することができ
る。
Description
を形成した薄膜磁気ヘッドに係わり、特に磁気抵抗効果
素子の素子高さ及び浮上面形状を高精度に制御した薄膜
磁気ヘッドの構造および製造方法に関する。
型・大容量化が進んでおり,現在3.5インチと2.5
インチサイズのディスクを用いた小型磁気ディスク装置
が主流になっている。この小型磁気ディスク装置に使用
されている磁気ヘッドのうち、再生出力がディスクの回
転速度に依存する磁気誘導型ヘッドでは,ディスクの回
転数が小さいために十分な再生出力を得ることが出来な
い。一方、磁界の変化によって抵抗値が変化する磁気抵
抗効果素子を用いた磁気抵抗効果型ヘッドでは,再生出
力がディスク回転速度に依存しないため,大きな再生出
力を得ることができる。また,磁気抵抗効果型ヘッド
は,高密度化に伴う狭トラック化に対しても磁気誘導型
磁気ヘッドと比べて高い再生出力を得られ、小型化・大
容量化に適した磁気ヘッドであると考えられている。
Resistive)素子を用いたMRヘッドとGMR(Giant Ma
gneto Resistive)素子を用いたGMRヘッド及びTMR
(Tunneling Magneto Resistive)素子を用いたTMRヘ
ッドがある。ここでは、上記の3種類の構造を有する磁
気ヘッドを総称してMRヘッドと呼ぶ。
に対応させて磁気抵抗効果素子の抵抗値変化を検出する
ため,MRヘッドを搭載させたスライダのディスクに対
向する面(以下,浮上面と呼ぶ)に磁気抵抗効果素子を
露出させて使用する構造が最もディスクに記録された情
報信号の再生効率が高い。浮上面に磁気抵抗効果素子を
露出させた露出型MRヘッドでは,浮上面加工時に磁気
抵抗効果素子の一部を研磨加工することにより浮上面に
磁気抵抗効果素子の端部を露出させている。
て直交する方向の寸法を磁気抵抗効果素子の高さ(MR
素子高さ)と呼び,このMR素子高さの寸法が研磨加工
によって制御されている。この磁気抵抗効果ヘッドで
は,このMR素子高さによって再生出力が変化するた
め,MR素子高さのばらつきがそのまま磁気ヘッドの再
生出力変動という形で現れる。
Rヘッドの浮上量の変動がある。MRヘッドは、磁気デ
ィスクの回転により発生する動圧により、十数nmと非常
に小さい間隙で浮上しており、この浮上量が変動すると
再生出力が変動するという問題が生じる。浮上量を安定
にするには、研磨加工において発生するMRヘッドの浮
上面形状のばらつきを抑制し、常に一定な動圧を作用さ
せることが必須となる。従って、磁気ヘッドの再生出力
変動を抑制するためには,研磨加工工程においてMR素
子高さを高精度に制御し、かつ浮上面形状を高精度に形
成することが必要となる。
ヘッドの性能が向上する、すなわちディスクの記録情報
を高感度に検出することが出来るので、年々MR素子高
さが小さくなっている。現在、一般のMR素子高さは
0.2〜0.6μmであり、面記録密度100Gbit
/in2以上の磁気ディスク装置では、0.1μm以下
と言われている。従って、これらに対応してMR素子高
さの加工精度は、±0.02μm(面記録密度100G
bit/in2以上の場合)が要求されると考えられ
る。
ィスク上の1ビットの面積を小さくする必要があり、そ
のためには、磁気ヘッドの浮上量を小さくすることが有
効である。面記録密度100Gbit/in2以上の磁
気ディスク装置では、磁気ヘッドの浮上量は5nm以下に
なる可能性があり、それを実現するには、磁気ヘッドの
浮上面形状の加工精度は±2nm以下が要求されると考え
られる。
て、特開昭63−191570号公報、特開平10−4
9828号公報、特開平10−208214号公報に記
載されているように,素子の形成工程においてMR素子
とは別に形成した測定用のパターン(抵抗検知素子と呼
ぶ)を用い、この測定した抵抗値をMR素子高さに換算
する方法が一般的である。そしてその制御方法は、ロウ
バー内に形成した数10点の抵抗検知素子の抵抗値から
換算したMR素子高さを2次曲線もしくは4次曲線で近
似し、この近似曲線の傾き成分、2次曲がり成分、うね
り成分が小さくなるように研磨加工中にロウバーに加え
る荷重を制御する方法が用いられている。
例えば特開2000−155921公報に記載されてい
るように、MR素子高さの制御研磨加工をしたのちに、
ウレタン等の弾性体を介してロウバーを研磨治具に貼り
付け、その状態でMRヘッドの浮上面を研磨定盤に押し
当て、研磨定盤の形状を高精度に浮上面に転写する仕上
げ研磨方法が公開されている。
術では、下記の原因によりMR素子高さの加工精度に誤
差が生じるという欠点を有していた。即ち、 (1)基板上に磁気抵抗効果素子と抵抗検知素子を形成
する際に使用する露光マスクの形成誤差及びその露光工
程における露光誤差。 (2)形成される磁気抵抗効果素子と抵抗検知素子との
位置が離れていることによる研磨量の違いに起因する誤
差。 (3)浮上面研磨工程において補正しきれないロウバー
内のMR素子高さの分布における傾き成分、2次曲がり
成分、うねり成分等によって生じる誤差。 (4)抵抗検知素子の抵抗値をMR素子高さに換算する
際の誤差。 (5)抵抗検知素子の抵抗値または抵抗値換算MR素子
高さが所定の値に達した時に加工を終了する際に生じる
停止寸法誤差。 (6)MR素子高さを制御して研磨した後にロウバーの
形態で実施される浮上面の仕上げ研磨加工を行う際に生
じる加工量のばらつき。
って磁気抵抗効果素子の高さを±0.02μm以下の精
度で行なうことは、小型・大容量の磁気ディスク装置の
実現という大きなニーズがあるにも係らず、極めて困難
であった。即ち、特開平10−49828号公報や特開
平10−208214号公報に記載されるように、磁気
抵抗効果素子に隣接して研磨量モニター用の抵抗検知素
子が設けられているが、研磨はロウバーの状態で行なわ
れるため、個々の抵抗検知素子で得られた情報を独立し
て制御し、個別に磁気抵抗効果素子の研磨量にフィード
バックすることが困難であった。そのため、実際に得ら
れる磁気抵抗効果素子の素子高さは大きなばらつきを有
し、±0.02μm以下という精度を実現することは到
底不可能と言わざるを得なかった。
状態で浮上面の仕上げ研磨加工を行うために、ロウバー
の長手方向のうねりやねじれ等の影響により、部分的に
研磨圧力が異なり、その結果、浮上面形状のばらつきが
大きくなり、形状精度±2nm以下を実現するのは困難で
ある。
し、MR素子高さ及び浮上面形状を高精度に加工可能な
磁気ヘッドの構造とその製造方法を提供すること、及び
面記録密度100Gbit/in2以上に対応したMR
素子高さ精度と浮上面形状精度を両立させた磁気ヘッド
を提供することである。
成した基板の上方に第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁
気抵抗効果素子とを近接させて形成し、この第1の磁気
抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子とが形成された
面に対して直交する上記基板の一面を磁気記録媒体に対
して対向するスライダ面として、薄膜磁気ヘッドを構成
した。
第2の磁気抵抗効果素子とが、各々電極に挟まれて形成
された第1の磁気抵抗効果膜と第2の磁気抵抗効果膜を
有し、更には各々の磁気抵抗効果膜の端部が上記したス
ライダ面に露出するように形成されている。そして、2
組の電極と磁気抵抗効果膜とが各々幾何学的に同一形状
であるように形成した。
が下部シールド膜と上部シールド膜とに挟まれて形成さ
れた第1の磁気抵抗効果膜を備えて基板の上方に積層形
成され、かつこの第1の磁気抵抗効果膜が形成された平
面内に第2の磁気抵抗効果素子を構成する第2の磁気抵
抗効果膜を形成するようにした。
に、第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子
とを形成する工程と、前記第1の磁気抵抗効果素子と第
2の磁気抵抗効果素子とを含むようにしてスライダに切
断する工程と、該スライダを研磨装置に装着して、前記
第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子に直
交する面を研磨する工程とを備えており、上記したスラ
イダ毎に研磨を行なうようにした。
記録媒体からの磁気信号を再生する手段として用い、か
つ第2の磁気抵抗効果素子をスライダ面の研磨加工量を
計測する手段として用いるようにしてスライダ面の研磨
を行ない、この第2の磁気抵抗効果素子の抵抗値を検出
して、その抵抗値または抵抗値から換算した第2の磁気
抵抗効果素子の高さ寸法が所定の値に達したとき、研磨
工程を終了させて薄膜磁気ヘッドを製造した。
スライダを装着し、スライダ毎に形成された第2の磁気
抵抗効果素子の抵抗値を検出して、その抵抗値または抵
抗値から換算した第2の磁気抵抗効果素子の高さ寸法が
所定の値に達したとき、当該のスライダの研磨が終了す
るようにした。
して装着し、スライダ単位で浮上面の仕上げ研磨加工を
することにより、ロウバーのうねりやねじれ等が浮上面
の研磨精度に与える影響を排除し、高精度に定盤形状を
個々のスライダの浮上面に転写するようにした。
た2つの磁気抵抗効果素子の一方をスライダの研磨量計
測用に用い、その抵抗値または抵抗値から換算した磁気
抵抗効果素子の高さに達したときに当該のスライダの研
磨を終了させることによって、高精度に制御された磁気
抵抗効果素子の高さを有する薄膜磁気ヘッドを実現する
ことが可能である。それと同時に、スライダを弾性体を
介して研磨装置に装着し、スライダ単位で浮上面の仕上
げ研磨加工をすることにより、高精度に形成した浮上面
形状を有する薄膜磁気ヘッドを実現することが可能であ
る。
ついて説明する。図1は磁気ヘッド1とディスク2との
配置を説明するための図である。磁気ヘッド1はスライ
ダ3とこのスライダ面4に直交するスライダ3の上に形
成された磁気抵抗効果素子5から構成されている。CS
S(Contact Start Stop)方式の磁気ディスク装置では、
磁気記録媒体であるディスク2の回転による動圧を利用
して磁気ヘッド1、正確には磁気抵抗効果素子5の端部
をディスク2の表面から微小量だけ浮上させ、ディスク
2に対して情報の記録または再生を行う。このとき、デ
ィスク2の表面と磁気抵抗効果素子5との間隔を浮上量
hと定義する。この浮上量hが小さいほど記録または再
生の効率を高めることが出来る。
図を用いて説明する。同図において、例えばAl2O3
−TiCまたはSiCなどの非磁性体である基板6の表
面に誘導型磁気変換素子10と磁気抵抗効果素子5を、
良く知られたスパッタ法等の薄膜形成工程、ホトリソ工
程、エッチング加工工程等を用いて形成される。これを
短冊状に切断加工を施し、複数個の磁気ヘッドを有する
ロウバー7を形成する。
により、磁気ヘッド1が完成する。このとき、誘導型磁
気変換素子10と磁気抵抗効果素子5とを含むように切
断された基板6の一部分がスライダ3であって、誘導型
磁気変換素子10と磁気抵抗効果素子5とが形成された
面に対して直交するスライダ3の一面が浮上面4として
機能する。
変換素子10と磁気低効果素子5)の構造を表わす斜視
図である。誘導型磁気記録素子10はコイル8、上部磁
性膜9、上部シールド膜11により構成されており、上
部磁性膜9の端部は、スライダ3の浮上面4とほぼ同一
面に露出するように配置され、この露出した部分を用い
てディスク2に情報の記録を行う。
磁気抵抗効果素子5が配置されており、磁気抵抗効果膜
12を挟むように電極13が形成されている。そして、
磁気抵抗効果素子5を用いてディスク2に記録された情
報を再生するときのノイズを低減するため、磁気抵抗効
果膜12と電極13とが上部シールド膜11と下部シー
ルド膜14とに挟まれる構造となっている。
角方向の磁気抵抗効果膜12の端部から浮上面までの高
さ、即ち磁気抵抗効果膜12の高さをMR素子高さと呼
ぶ。このMR素子高さと浮上面4の形状は、研磨加工に
より形成され、その研磨加工精度がMR素子高さ精度及
び浮上面の形状精度を支配する。
スク装置の記録再生は次のように行われる。 (1)コイル8と上部磁性膜9を用いてディスク2の表
面を磁化することにより、必要な情報がディスク2に記
録される。 (2)磁化されたディスク2の表面と磁気ヘッド1とを
相対的に移動させたとき、ディスク2に書き込まれた磁
極S、Nの極性によって、磁気抵抗効果膜12の抵抗値
が変化する。この抵抗値変化を検出することにより、デ
ィスク2の表面に書き込まれた情報が再生される。
を有する磁気ヘッド1を用いる場合、MR素子高さ、即
ちスライダ3の浮上面4とほぼ同一面に位置する磁気抵
抗効果膜12の端部から、浮上面4に対してほぼ直角方
向の高さ寸法を高精度に研磨加工することが極めて重要
である。そこで、以下にMR素子高さを制御しながら高
精度に研磨する方法について説明する。
観図である。ひとつの例としてロウバー7は磁気ヘッド
1が数10個連なった形状を有し、個々の磁気ヘッド1
に切り離したときに図1に示したスライダ3となる浮上
面4と図3に示した磁気抵抗効果素子5がこのロウバー
7の状態で研磨加工される。このとき、図5に例示する
ように、一般的にはロウバー7における個々の磁気ヘッ
ド1の間に設けられた切断部には研磨加工時のMR素子
高さを検出するための抵抗検知素子15が設けられてい
る。
上面4の研磨加工によって除去される際にその抵抗値の
変化を検出し、検出したこの抵抗値をMR素子高さに換
算することにより、ロウバー7内におけるMR素子高さ
の分布をモニタリングする。このとき、MR素子高さの
分布が均一になるように上記した複数の抵抗検知素子1
5で検出された抵抗値を用いてロウバー7に印加する研
磨荷重を調節する。
ライダと呼ばれ、磁気ヘッド1の外形寸法は幅1.2m
m、長さ1.0mm、高さ0.3mmであり、図4に例
示したロウバー7の状態では、幅(b)1.2mm、長
さ(L)40〜80mm、高さ(t)0.30〜0.3
3mmである。ロウバー7の長さが他の寸法と比較して
非常に長い理由としては、ロウバー7の長さを長くする
ことにより1本のロウバー7に含まれる磁気ヘッド1の
数を大きくすることが出来、それによって磁気ヘッド1
の生産性を向上させることが可能になるためである。
の状態で研磨加工を行なう場合、この長さが長くなるに
従ってロウバー7の剛性が低下し、ロウバー7内に2次
曲り成分と3次曲線以上の高次曲線成分(うねり成分と
呼ぶ)が生じ易くなる。上記した2次曲り成分はロウバ
ー7内に設けた抵抗検知素子15の抵抗値を検出し、そ
の値に基いてロウバー7に印加する荷重を適宜調整する
ことによって、比較的容易に補正することが可能である
が、うねり成分に関しては補正するのが困難である。
高さ及びその加工公差の関係を示す。なおトラック幅
は、図3に示すMR素子の幅方向の寸法である。図6に
示すようにトラック幅及び素子高さは、面記録密度の向
上にともない、その寸法は小さくなっている。トラック
幅は、リソグラフィ−の露光精度に依存しているのに対
して、素子高さはトラック幅の0.8倍で、素子高さの
加工公差は素子高さの1/4が一般に求められる。同図
に示すように、面記録密度100Gbit/in 2を実
現するには、素子高さの加工公差は±0.024μm以
下にする必要がある。
した個々の磁気ヘッド1のMR素子高さがばらつく要因
は前述した発明における課題の欄で述べたが、特に要因
(1)〜(3)、(6)はロウバー7の状態で浮上面を
研磨加工する際に生じるものであって、ロウバー7内の
うねり成分を十分に補正することが出来ないため、素子
高さの加工公差±0.024μmを達成するのは困難で
ある。
下に説明する。図7に浮上面形状の概念図を示す。同図
に示すように、磁気ヘッドの長手方向の反りをクラウン
と称し、磁気ヘッドの短手方向の反りをキャンバーと称
する。これらのパラメータの測定は、ZYGO社のNE
W VIEW200に代表される光干渉型形状測定器を
用いる。クラウンは、磁気ヘッド浮上面の長手方向の形
状を円筒近似し、その反り量とする。それに対して、キ
ャンバーは、ヘッド浮上面の短手方向の形状を円筒近似
し、その反り量とする。凸形状に反るのが正クラウン、
正キャンバーである。
素子高さの制御研磨加工工程の後に、ウレタン等の弾性
体を介してロウバーを研磨治具に貼り付け、その状態で
浮上面を研磨定盤に押し当て、研磨定盤の形状を浮上面
に転写する仕上げ研磨法により形成される。弾性体を用
いることにより、ワックス等でロウバーを固定した場合
と比較して、接着歪みによる形状精度の劣化が無いこ
と、及びロウバーの長手方向のうねりを矯正でき、精度
良く定盤形状を転写することが可能となる。しかしなが
ら、素子高さの制御研磨加工と同様に、ロウバーの長手
方向における高次のうねりを弾性体により矯正すること
は困難であり、またうねりの影響により、ロウバー内で
研磨圧力に分布が生じ、その結果、浮上面の形状精度を
高精度に形成することは困難である。
の加工精度は、磁気ヘッドの浮上量の変動に影響を与え
る。図8に示すように、面記録密度の向上に伴い磁気ヘ
ッドの浮上量は小さくなり、低浮上を実現するには、ク
ラウン及びキャンバーの加工精度の高精度化が必要とな
る。同図に示すように、面記録密度100Gbit/i
n2を実現するには、浮上面形状であるクラウン及びキ
ャンバーの形状精度は±2nm以下にする必要がある。
的に説明する。図4に示したロウバーの状態で浮上面4
を研磨し、同時にMR素子の高さも制御する場合、上記
したロウバーなる形状特有のばらつきが生じる。従っ
て、本発明ではそのばらつき要因を排除することを目的
に、スライダの状態で研磨するようにした。即ち、個々
のスライダ毎に設けられた抵抗検知素子を用いてその抵
抗値を検出し、その結果を逐次研磨条件にフィードバッ
クしながら研磨を行なうようにすれば良い。
図を図9に、また磁気抵抗効果素子の端部が浮上面に露
出した状態で、浮上面から見た磁気ヘッドの概略断面図
を図10に示す。上記した磁気ヘッドは、上記の図2〜
図5に示した場合と同様の方法で形成されるが、従来の
場合との違いは下記の点にある。即ち、ロウバーから切
り離されたスライダ3には第1の磁気抵抗効果素子10
1と第2の磁気抵抗効果素子102とを近接させて形成
した。第1の磁気抵抗効果素子101と第2の磁気抵抗
効果素子201は、各々第1の磁気抵抗効果膜102と
第2の磁気抵抗効果膜202の一部に接触させて、かつ
挟みこむようにして形成した第1の電極103と第2の
電極203とを、絶縁膜301を有する基板3(切断後
のスライダ3)の上方に積層されている。
抵抗効果膜202及び第1の電極103と第2の電極2
03とは各々幾何学的に同一形状とし、また同一素材を
用いて形成した。そして、第2の磁気抵抗効果膜202
は第1の磁気抵抗効果膜102と同一平面内に形成され
ている。更に、第1の磁気抵抗効果素子101は、第1
の磁気抵抗効果膜102及び第1の電極103とを挟む
ようにして形成した下部シールド膜104及び上部シー
ルド膜105を備えている。第1の磁気抵抗効果素子1
01と第2の磁気抵抗効果素子201との間隔dはホト
マスクの寸法公差やホト工程での誤差等を考慮して可能
な限り小さくすることが望ましい。
型磁気変換素子10は第1の磁気抵抗効果素子101の
上方に上部シールド膜105を介して形成されるが、そ
の構造及び形成方法は従来技術と同様であり、ここでは
省略する。
て説明する。図11は従来技術と比較して、本実施例に
おける加工プロセスフローを表わす。即ち、 (1)第1の磁気抵抗効果素子101、第2の磁気抵抗
効果素子201、誘導型磁気変換素子10を備えた基板
6をロウバー7の形状に切断する。 (2)第1の磁気抵抗効果素子101や第2の磁気抵抗
効果素子201の形成された面に対して直交する基板6
の面を、両面ラップと呼ばれる方法を用いて粗研磨を行
ない、MR素子高さを予め決められた所定の寸法に加工
する。 (3)更にこの状態でスライダ3の浮上面4の研磨を行
い、MR素子高さを所定の値に近付ける。即ち、完成し
た磁気ヘッドのMR素子高さをHfとすれば、この工程
における研磨加工の目標値Hbは、Hf+0.03〜
0.15μm程度である。尚、この工程までは従来技術
と同じである。 (4)第1の磁気抵抗効果素子101や第2の磁気抵抗
効果素子201が各スライダに含まれるようにロウバー
7を切断する。 (5)スライダを研磨装置に装着し、スライダ毎に第2
の磁気抵抗効果素子201の抵抗値を検出しながらその
結果を研磨装置にフィードバックしながら浮上面4の研
磨を行ない、上記の抵抗値またはその抵抗値から換算し
たMR素子高さがHfになるまで研磨加工を行なう。 (6)次に本実施例では浮上面4の表面に、良く知られ
たイオンミリング法あるいはスパッタ法を用いて浮上用
のレールを形成する。
態で浮上面の加工を行ない、その後に、第2の磁気抵抗
効果素子201の抵抗値またはその換算したMR素子高
さがHfになるまで仕上げ研磨加工が行なわれる。しか
しながら、数10の磁気抵抗効果素子が連なったロウバ
ーの状態で研磨が行なわれるため、たとえ第2の磁気抵
抗効果素子の抵抗値を検出して、その結果を研磨装置に
フィードバックしても当該のスライダ部分にだけ必要な
研磨荷重を印加することが不可能である。従って、この
場合には目標のMR素子高さHfに対して、極めて大き
なばらつきが生じてしまうことを避けることが出来な
い。
面の高精度研磨加工方法について、図12〜図15を用
いて説明する。図12は本実施例で使用した研磨装置の
概念図である。また、図13は第1の磁気抵抗効果素子
101及び第2の磁気抵抗効果素子201を有するスラ
イダ3を研磨装置に装着したときの概念図である。これ
らの図において、スライダ3の裏面(第1の磁気抵抗効
果膜103及び第2の磁気抵抗効果膜203が表面に露
出していない側の面)をポリウレタン等の粘着性弾性体
301を貼り付け、研磨冶具302の上下シリンダ30
3に固定する。図13に示すように、上下シリンダ30
3には例えばフィルム状の回路基板304が装着されて
おり、フィルム状の回路基板304の端子305と図6
に示した第2の磁気抵抗効果素子201の端子204と
を、例えばワイヤーボンディング法を用いてワイヤ30
9で結線し、研磨加工中に第2の磁気抵抗効果素子20
1の抵抗値を検出することが出来る。
スライダ3を固定した研磨冶具302をラップ研磨装置
に取り付け、スライダ3の浮上面4と研磨定盤306と
が対向するように配置する。研磨加工を行なう前は、ア
クチュエータ307と上下シリンダ303とが離れてお
り、また上下シリンダ303が例えばコイルバネ308
により押し上げられた状態にあるので、スライダ面4と
研磨定盤306とが非接触の状態に置かれている。
きの状態を表わす図であって、アクチュエータ24を用
いて上下シリンダ303に荷重Fを付加することによ
り、スライダ3の浮上面4と研磨定盤306の表面とが
接触させる。この状態で砥粒を含まない油性あるいは水
溶性の研磨液(図示せず)を研磨定盤306上に滴下し
ながら、研磨定盤306を例えば0.1〜20r/mi
nの範囲で回転させ、研磨冶具302を研磨定盤306
の直径方向または法線方向に例えば1〜300mm/s
の範囲内で往復運動させることによって、浮上面4の表
面が研磨される。尚、研磨定盤306の表面には、例え
ば平均粒径が1/2〜1/20μmのダイヤモンド砥粒を
機外にて定盤表面に埋め込んだ固定砥粒定盤を用いる。
に設けられた第2の磁気抵抗効果素子201を用いて第
2の磁気抵抗効果膜202の抵抗値を適宜あるいは決め
られたスケジュールに従って測定し、その結果をアクチ
ュエータ307にフィードバックされる。そして、図1
5に例示するように、第2の磁気抵抗効果素子202を
用いて測定した抵抗値もしくは抵抗値から換算したMR
素子高さが所定の値になったとき、そのスライダ4に研
磨荷重を加えていたアクチュエータ307を反対方法に
作動させ、上下シリンダ302に加える荷重をゼロにす
ることによって上下シリンダ302がコイルバネ308
の復元力により押し上げられる。(図12において、右
端及び4番目の研磨治具が該当する) このようにして、スライダ3内に形成した第2の磁気抵
抗効果素子202の抵抗値もしくは抵抗値から換算した
MR素子高さが所定の値を有する磁気ヘッド1が完成す
る。図15の本実施例に示すように、複数個のスライダ
3を一括して研磨加工を行ない、MR素子高さが所定の
値に達したスライダ3から順次加工が終了する。そし
て、MR素子高さが所定の値に達しないスライダ3は引
続き研磨加工が継続される。研磨冶具302に装着した
全てのスライダ3の研磨が終了したとき、研磨定盤30
6の回転と研磨冶具302の往復運動を停止し、加工が
終了する。
研磨加工法は下記の効果を有し、MR素子高さ及び浮上
面形状を極めて高精度に加工することが可能である。 (1)スライダ毎に、かつ個々のスライダに設けた磁気
抵抗効果素子の特性を利用して研磨加工を行なうため、
従来技術におけるロウバー毎の研磨加工に起因する加工
量のばらつきを低減することが出来る。 (2)スライダ毎に研磨加工を行なうため、その加工を
独立して制御することが出来る。 (3)スライダ内に第1の磁気抵抗効果素子(記録再生
用)と第2の磁気抵抗効果素子(研磨加工モニター用)
とを近接させて形成することにより、両者の離間距離に
起因する加工量のばらつきを低減することが出来る。 (4)記録再生用の磁気抵抗効果素子を構成する磁気抵
抗効果膜及び電極と同一部材及び同一形状の研磨加工用
素子を用いることにより、実質的には記録再生用の磁気
抵抗効果素子の研磨加工が可能になる。 (5)研磨加工用の磁気抵抗効果素子はシールド膜を除
外したため、研磨加工時に発生するスクラッチ起因のノ
イズを低減することが出来、抵抗値の高感度測定が可能
になる。
記録再生用の磁気抵抗効果素子を用いて研磨加工量を測
定する場合、磁気抵抗効果膜及び電極を挟んで設けられ
たシールド膜の間隔は高々80〜100nm程度である
ため、研磨加工時のスクラッチによってシールド膜と電
極との短絡によって検出すべき抵抗値が本来の抵抗値よ
りも小さくなって測定される。これによって正確な研磨
を行なうことが出来ずに、MR素子高さの大きなばらつ
きを発生させる。(6)スライダ毎に、かつ個々のスラ
イダを弾性体を介して研磨装置に装着し研磨加工を行な
うため、従来技術におけるロウバーのねじれや反りに起
因する浮上面の形状ばらつきを低減することが出来る。
た結果について説明する。図16は、スライダ毎に設け
た第2の磁気抵抗効果素子201の抵抗値を検出しなが
ら加工研磨を実施し、研磨終了後に第1の磁気抵抗効果
素子101の抵抗値を測定した結果を表わす。その結
果、スライダ内に形成した第1の磁気抵抗効果素子10
1と第2の磁気抵抗効果素子201との抵抗値は極めて
良い相関関係にあることが明らかである。
効果素子101に近接させて設けた第2の磁気抵抗効果
素子201の抵抗値をモニターしながら加工研磨を行な
うことによって、第1の磁気抵抗効果素子101、即ち
実際の磁気ヘッドにおける磁気抵抗効果素子の抵抗値も
しくはMR素子高さを精度良く加工することが出来ると
言うことを意味する。
ロウバーの状態で浮上面の研磨加工を行ない、その後ス
ライダに切断した磁気ヘッドのMR素子高さ(抵抗換算
値)とMR素子の抵抗値の分布図である。また、図18
(a)、(b)は、本実施例を用いてスライダ毎に研磨
加工を施したときのMR素子高さ(抵抗換算値)とMR
素子の抵抗値の分布図である。MR素子の抵抗値は、マ
クロ社製のΔV−H装置を用い測定した。MR素子高さ
は、測定した抵抗値をMR素子高さに換算した値であ
る。
おけるMR素子高さは平均値0.26μm、最大値0.
34μm、最小値0.17μm、ばらつき(3σ値)
0.091μmであるのに対して、本実施例におけるM
R素子高さは平均値0.25μm、最大値0.27μ
m、最小値0.23μm、ばらつき(3σ値)0.02
2μmである。また、従来技術におけるMR素子の抵抗
値は平均値41.3Ω、最大値62.3Ω、最小値3
1.0Ω、ばらつき(3σ値)15.4Ωであるのに対
して、本実施例におけるMR素子の抵抗値は平均値4
2.1Ω、最大値45.7Ω、最小値38.9Ω、ばら
つき(3σ値)3.7Ωである。
ドの構造(図6参照)及びスライダ毎の研磨加工方法
(図12参照)を用いることによって、記録面密度10
0Gbit/in2の磁気ディスク装置の実現に必要不
可欠なMR素子高さ精度±0.024μmを有する磁気
ヘッドを作製することが可能であることを示している。
を無作為に抽出し、そのサンプリング数とGMR素子の
素子高さのばらつき(3σ)と抵抗値のばらつき(3
σ)と平均値のと比の関係を図19(a)、(b)に示
す。上記の方法によって作製された磁気ヘッドを無作為
に数〜100個範囲で抽出した場合、抽出数が10個以
上であればGMR素子の素子高さのばらつき(3σ)は
0.026μmとなり、抵抗値のばらつき(3σ)と抵
抗値の平均値との比は概略0.11となる。
ドを抽出し、そのGMR素子高さばらつき(3σ)が
0.026μm以下、あるいは抵抗値のばらつき(3
σ)と平均値との比が概略0.11であれば、図18に
示す本実施例を用いた場合の分布と同じといえる。な
お、GMR素子の抵抗値からGMR素子高さを算出する
換算式が不明の場合、GMR素子の部分を集束イオンビ
ーム加工装置(FIB)により、素子高さ方向に加工
し、その断面からGMR素子の素子高さを求めても良
い。
ドの再生出力とGMR素子の抵抗値との関係を、また図
20(b)は本実施例における関係を表わす。その結
果、従来技術においては図17(a)に示したようにM
R素子高さのばらつきが大きいので、その結果としてG
MR素子の抵抗値及び再生出力が広範囲に分布する。一
方、本実施例においては、図19(b)に示す如くMR
素子高さのばらつきを極めて小さくすることが出来るの
で、GMR素子の抵抗値及び再生出力のばらつきも低減
することが可能になる。これによって、磁気ヘッドとし
て重要な特性のひとつである再生出力の安定した、かつ
高信頼度を有する磁気ヘッドを提供することが出来ると
いっても過言ではない。
あるロウバーの状態で浮上面の仕上げ研磨加工を行った
場合の浮上面形状であるクラウン及びキャンバーの分布
を示す。また、図22(a)、(b)に本実施例を用い
てスライダ毎に研磨加工を施したときの浮上面形状であ
るクラウン及びキャンバーの分布を示す。なお、クラウ
ン及びキャンバーの測定は、ZYGO社の光干渉型形状
測定器であるNEWVIEW200により測定し、測定
長は、クラウンの場合、1.1mm、キャンバーの場
合、0.9mmとした。
おけるクラウンは平均値2.9nm、最大値9.9n
m、最小値−1.8nm、ばらつき(3σ値)2.3n
mであり、キャンバーは平均値−0.76nm、最大値
3.7nm、最小値−4.1nm、ばらつき(3σ値)
3.0nmであるのに対して、本実施例におけるクラウ
ンは平均値1.8nm、最大値3.0nm、最小値0.
52nm、ばらつき(3σ値)1.4nmであり、キャ
ンバーは平均値−0.22nm、最大値0.9nm、最
小値−1.1nm、ばらつき(3σ値)1.0nmであ
る。
ドの構造(図9参照)及びスライダ毎の研磨加工方法
(図15参照)を用いることによって、記録面密度10
0Gbit/in2の磁気ディスク装置の実現に必要不
可欠な浮上面の形状精度±2nmを有する磁気ヘッドを
作製することが可能であることを示している。
を無作為に抽出し、そのサンプリング数とクラウンばら
つき(3σ)及びキャンバーばらつき(3σ)の関係を
図23(a)、(b)に示す。無作為に30個の磁気ヘ
ッドを抽出した場合、クラウンのばらつき(3σ)は
1.4nmとなり、またキャンバーのばらつき(3σ)
は1.0nmとなる。この結果から、無作為に30個の
磁気ヘッドを抽出し、そのクラウン(3σ)が1.4n
m以下であり、かつキャンバーのばらつき(3σ)が
1.0nm以下であれば、図22に示す本実施例を用い
た場合の分布と同じといえる。
抗効果素子をスライダ内に形成し、加工量をモニターし
ながらスライダ毎に仕上げ研磨加工を行なうことによっ
て、高精度に制御されたMR素子高さ及び浮上面形状を
有する磁気ヘッドを実現することが出来る。
である。
である。
る。
略図である。
さ精度の関係を表わす図である。
ー)の概念図である。
上面の形状精度との関係を表わす図である。
めの斜視図である。
る。
セスフローである。
うための装置概略図(加工前)である。
る。
うための装置概略図(加工中)である。
うための装置概略図(加工終了)である。
抗値相関図である。
算)とGMR素子抵抗値の分布図である。
算)とGMR素子抵抗値の分布図である。
さ(抵抗値換算)及びGMR素子抵抗値のばらつき(3
σ)の関係を表す図である。
出力との関係を表わす図である。
分布図である。
分布図である。
キャンバーのばらつき(3σ)の関係を表す図である。
ライダ面、5…磁気抵抗効果素子、6…基板、7…ロウ
バー、8…コイル、9…上部磁性膜、10…誘導型磁気
変換素子、11…上部シールド膜、12…磁気抵抗効果
膜、13…電極、14…下部シールド膜、15…抵抗検
知素子、101…第1の磁気抵抗効果素子、102…第
1の磁気抵抗効果膜、103…第1の電極、104…下
部シールド膜、105…上部シールド膜、201…第2
の磁気抵抗効果素子、202…第2の磁気抵抗効果膜、
203…第2の電極、204…抵抗検知用端子、205
…磁気変換素子の端子、301…表面粘着性の弾性体、
302…研磨冶具、303…上下シリンダ、304…フ
ィルム状回路基板、305…端子、306…研磨定盤、
307…アクチュエータ、308…ばね、309…ワイ
ヤーボンディングのワイヤー
Claims (16)
- 【請求項1】誘導型磁気変換素子及び磁気抵抗効果素子
を形成した薄膜磁気ヘッドであって、基板上に第1の磁
気抵抗効果素子と、第2の磁気抵抗効果素子とを近接さ
せて備えてなり、前記第1の磁気抵抗効果素子と第2の
磁気抵抗効果素子とが形成された面に対して直交する前
記基板の一面をスライダ面となすことを特徴とする薄膜
磁気ヘッド。 - 【請求項2】前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の
磁気抵抗効果素子とが、各々電極に挟まれて形成された
磁気抵抗効果膜を備えてなり、2組の前記電極と前記磁
気抵抗効果膜とが各々幾何学的に同一形状をなすことを
特徴とする請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】前記第1の磁気抵抗効果素子が、下部シー
ルド膜と上部シールド膜とに挟まれて形成された第1の
磁気抵抗効果膜を備えて前記基板の上方に積層形成され
てなり、かつ前記第1の磁気抵抗効果膜の形成面内に前
記第2の磁気抵抗効果素子を構成する第2の磁気抵抗効
果膜が形成されてなり、かつ前記第2の磁気抵抗効果素
子近傍にはシールド膜が形成されていないことを特徴と
する請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項4】前記第1の磁気抵抗効果素子が磁気記録媒
体からの磁気信号を再生する手段として用いられ、かつ
前記第2の磁気抵抗効果素子が前記スライダ面の研磨加
工量を計測する手段として用いられてなることを特徴と
する請求項1に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項5】前記基板がAl2O3−TiCまたはSi
C等からなる非磁性体であることを特徴とする請求項1
に記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項6】誘導型磁気変換素子及び磁気抵抗効果素子
を形成した薄膜磁気ヘッドであって、基板上に第1の磁
気抵抗効果素子と、該第1の磁気抵抗効果素子の磁気抵
抗を検出するための第1の接続用端子と、前記第1の磁
気抵抗効果素子に近接して設けられた第2の磁気抵抗効
果素子と、該第2の磁気抵抗効果素子の抵抗を検出する
ための第2の接続用端子とを備えてなり、前記第1の磁
気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子とが形成され
た面に対して直交する前記基板の一面をスライダ面とす
ることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項7】誘導型磁気変換素子及び磁気抵抗効果素子
を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、基板上に
第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子とを
形成する工程と、前記第1の磁気抵抗効果素子と第2の
磁気抵抗効果素子とを含むようにしてスライダに切断す
る工程と、該スライダを弾性体を介して研磨装置に装着
して、前記第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効
果素子に直交する面を研磨する工程とを備えてなり、前
記スライダ毎に研磨を行なうことを特徴とする薄膜磁気
ヘッドの製造方法。 - 【請求項8】前記研磨工程において、前記第2の磁気抵
抗効果素子の抵抗値を検出して、該抵抗値または該抵抗
値から換算した第2の磁気抵抗効果素子の高さ寸法が所
定の値に達したとき、前記研磨工程が終了することを特
徴とする請求項8に記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項9】誘導型磁気変換素子及び磁気抵抗効果素子
を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法であって、基板上に
第1の磁気抵抗効果素子と第2の磁気抵抗効果素子とを
形成する工程と、前記第1の磁気抵抗効果素子と第2の
磁気抵抗効果素子とを含むようにしてスライダに切断す
る工程と、少なくともひとつ以上のスライダを弾性体を
介して研磨装置に装着して、前記第1の磁気抵抗効果素
子と第2の磁気抵抗効果素子に直交する面を研磨する工
程とを備えてなり、前記スライダ毎に形成された第2の
磁気抵抗効果素子の抵抗値を検出して、該抵抗値または
該抵抗値から換算した第2の磁気抵抗効果素子の高さ寸
法が所定の値に達したとき、前記研磨工程が終了するこ
とを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項10】前記研磨工程において、前記第2の磁気
抵抗効果素子の抵抗値を検出して、該抵抗値または該抵
抗値から換算した第2の磁気抵抗効果素子の高さ寸法が
所定の値に達したとき、前記スライダの研磨面と前記研
磨装置の研磨盤表面とを非接触状態にして研磨を終了さ
せることを特徴とする請求項8または10に記載の薄膜
磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項11】前記研磨工程において、前記第2の磁気
抵抗効果素子の抵抗値を検出して、該抵抗値または該抵
抗値から換算した第2の磁気抵抗効果素子の高さ寸法が
所定の値に達したとき、当該のスライダのみ研磨を終了
させることを特徴とする請求項10に記載の薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法。 - 【請求項12】誘導型磁気変換素子及び磁気抵抗効果素
子を備えた薄膜磁気ヘッドであって、無作為に30個の
薄膜磁気ヘッドを抽出した場合に、磁気記録媒体と対向
する面である浮上面の形状を表わすクラウンのばらつき
3σが±1.4nm以下であり、かつキャンバーのばら
つき3σが±1.0nm以下であることを特徴とする薄
膜磁気ヘッド。 - 【請求項13】誘導型磁気変換素子及び磁気抵抗効果素
子を備えた薄膜磁気ヘッドであって、磁気記録媒体と対
向する面である浮上面とほぼ直角方向の前記磁気抵抗効
果素子の端部から浮上面までの距離の寸法ばらつき3σ
が、無作為に10個の薄膜磁気ヘッドを抽出した場合に
±0.026μm以下であることを特徴とする薄膜磁気
ヘッド。 - 【請求項14】誘導型磁気変換素子及び磁気抵抗効果素
子を備えた薄膜磁気ヘッドであって、前記磁気抵抗効果
素子の抵抗ばらつき3σと抵抗の平均値との比が、無作
為に10個の薄膜磁気ヘッドを抽出した場合に0.11
以下であることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項15】請求項12に記載の浮上面形状の寸法ば
らつきと請求項13に記載の磁気抵抗効果素子の寸法ば
らつきとを満足するように前記浮上面と前記磁気抵抗効
果素子とが形成されてなることを特徴とする薄膜磁気ヘ
ッド。 - 【請求項16】請求項12に記載の浮上面形状の寸法ば
らつきと請求項14に記載の磁気抵抗効果素子の抵抗ば
らつきとを満足するように前記浮上面と前記磁気抵抗効
果素子とが形成されてなることを特徴とする薄膜磁気ヘ
ッド。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002222339A patent/JP2003115102A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007122812A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 |
US7716811B2 (en) | 2005-10-28 | 2010-05-18 | Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. | Method for manufacturing a thin film magnetic head |
JP4504902B2 (ja) * | 2005-10-28 | 2010-07-14 | ヒタチグローバルストレージテクノロジーズネザーランドビーブイ | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 |
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