JP2003114366A - 光部品実装用基板及びその製造方法並びに光モジュール - Google Patents

光部品実装用基板及びその製造方法並びに光モジュール

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JP2003114366A
JP2003114366A JP2001332134A JP2001332134A JP2003114366A JP 2003114366 A JP2003114366 A JP 2003114366A JP 2001332134 A JP2001332134 A JP 2001332134A JP 2001332134 A JP2001332134 A JP 2001332134A JP 2003114366 A JP2003114366 A JP 2003114366A
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groove
grooves
etching
optical
substrate
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JP2001332134A
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English (en)
Inventor
Michiaki Hiraoka
通明 平岡
Keiko Oda
恵子 小田
Koji Takemura
浩二 竹村
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一のエッチングプロセスでは形成不可能な
複数の異なった深さの溝を有し、且つ各溝の相対位置ず
れが生じない、優れた光部品実装用基板及びその製造方
法並びに光モジュールを提供すること。 【解決手段】 基板21上に、深さの異なる複数の溝2
5,28を形成する領域に開口部を有するマスクパター
ン22を被着形成する工程と、溝25を形成する領域以
外の溝形成領域に耐エッチング膜24を形成する工程
と、溝25を異方性エッチングにより形成する工程とを
順次行った後に、溝28を形成する領域以外の溝25に
耐エッチング膜27を形成する工程、溝28を異方性エ
ッチングにより形成する工程を順次行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体素子や光
ファイバ,レンズなどの光学素子等の光部品を、基板上
に搭載するための光部品実装用基板、及びその製造方
法、並びに光モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光通信システムの大容量化及び多
機能化が求められており、それに伴い光送信器や光受信
器などの光デバイスの小型化、高集積化、及び低コスト
化が要望されている。特に、光デバイスの組み立てコス
トを削減する目的で、同一基板上に光半導体素子や光フ
ァイバ、レンズ等の光部品を搭載する技術、いわゆる光
ハイブリッド実装技術やシリコンプラットフォーム等の
技術が注目されている。上記技術によれば、光部品を同
一基板上に形成された溝に実装するだけで無調心にて光
軸調整光学結合が行なえ、組み立てコストを大幅に削減
でき、量産性が大幅に向上できるとされている。
【0003】基板上に無調心で上記光部品を実装するに
は、基板に形成した搭載用の溝がそれぞれ高精度に形成
され、且つそれぞれにおける両者の位置関係がサブミク
ロンオーダーの精度で形成されていなければならない。
【0004】図10に基づき、深さの異なる2つの溝を
形成する場合の方法について説明する。基板として使用
される単結晶シリコンの異方性エッチングでは、プロセ
ス中にパターンのエッジ部にアンダーカットが生じるた
め、深さが異なる複数の溝を同一エッチングプロセスで
形成することは不可能であることを考慮しなければなら
ない。
【0005】図10(a)〜(e)は、それぞれ従来の
光部品実装用基板の作製工程を説明する部分断面図であ
る。
【0006】まず、図10(a)に示すように、単結晶
シリコンから成る基板51上にシリコン酸化膜やシリコ
ン窒化膜などから成り、エッチング液に対し耐性を有す
るマスク膜52、及びフォトレジスト53を基板全面に
被着形成し、第1のエッチングステップで形成する一部
の溝形成用のフォトマスクを用い、フォトリソグラフィ
によりマスク膜52のパターニングを行なう。
【0007】次に、図10(b)に示すように、水酸化
ナトリウム(NaOH),水酸化カリウム(KOH)、
水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等のエッ
チング液で、基板51が露出している面をエッチングし
V溝54を形成する。
【0008】次に、図10(c)に示すように、マスク
膜52をいったん除去した後に、V溝54を含む基板5
1の表面全体に再度シリコン酸化膜やシリコン窒化膜な
どのマスク膜55、及びフォトレジスト56を被着形成
し、第2のエッチングステップで形成する残りのV溝用
フォトマスクを基板51上のフォトマスク位置合わせ用
マーカー(不図示)により位置決めし、フォトリソグラ
フィにより上記マスク膜55のパターニングを行なう。
【0009】次に、図10(d)に示すように、V溝5
4の作製時と同様の手順で台形溝57を形成し、パター
ニングされたマスク膜55を全て除去して、図10
(e)に示すような光部品実装用基板J1を形成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記方法では、第1の
ステップで形成したV溝54を有する段差部に、高精度
なパターニングが不可能となる問題がある。そこで、特
開平03−132031号公報に記載されているよう
に、基板表面のみでパターニングを行ない、複数の溝を
形成する方法も考えられるが、この場合でも、マスク合
わせの工程が必要であるため、各溝の相対位置精度に限
界がある。
【0011】また、上記方法では、第1のエッチングス
テップにおけるV溝形成時に、基板の端部等に設けられ
た位置合わせマーカーと、第2のエッチングステップの
台形溝形成時に用いるフォトマスク上のマーカーとで位
置合わせを行なう必要がある。
【0012】しかしながら、これまでコンタクト式等の
露光装置自体が、サブミクロンオーダーの位置合わせが
不可能な場合が多く、たとえそれが可能であったとして
も、溝周辺に形成されたフォトレジストの不均一な膜厚
分布により、基板に形成されたマーカーの判別が困難と
なる場合がある。
【0013】また、そのような問題をクリアしたとして
も、基板に形成された位置合わせマーカーが種々のプロ
セスを経ているため、基板がこれらの熱履歴により反る
ことがあり、この反りが原因で位置合わせマーカーが位
置ずれを起こすという問題が生じる。
【0014】したがって、従来では基板の端部等に設け
た位置合わせマーカーと、フォトマスク上のマーカーの
位置合わせは非常に困難であり、光部品を無調心で精度
良く実装することはできなかった。
【0015】また、異なる深さの底面を有する断面形状
が台形の溝を、同一のエッチングプロセスで一括形成す
ることは不可能であるのはもちろんのこと、異なる幅の
溝についても一括形成が困難な場合があった。
【0016】さらに、溝を有する基板への均一なレジス
ト塗布は困難なため、後に形成する溝は正確なパターニ
ングができず、マスク合わせによる溝同士の相対位置ず
れだけでなく、溝単体のばらつきも大きくなるという問
題があった。
【0017】そこで本発明では、このような問題点を考
慮し、同一のエッチングプロセスでは形成不可能な複数
の異なる深さ/幅の台形溝を有し、且つ各台形溝に相対
位置ずれが生じない、優れた光部品実装用基板及びそれ
を用いた光モジュールを提供することを目的とする。な
お、ここでの「位置ずれがない」という意味は、1μm
(光モジュールにおける許容限界)以下の位置ずれを示
すものとする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光部品実装用基板は、基板に、光半導体素
子を搭載し、かつ該光半導体素子の光軸に対し直交する
断面が台形状を成す複数の溝を、少なくとも2つの溝が
互いに異なる深さに異方性エッチングで形成して成ると
ともに、少なくとも1つの溝の開口幅Cが下記式(1)
を満足することを特徴とする。
【0019】(2Dsinθ)/R≧C (1) (ただし、D:最も深い溝の深さ、θ:水平面と最も深
い溝の斜面との成す角度(0°<θ<90°、R=F/
E(E:最も深い溝の斜面のエッチングレート、F:最
も深い溝の底面のエッチングレート、C:溝の開口
幅)) また特に、前記複数の溝のうち互いに隣合う2つの溝が
連通しているとともに、該2つの溝の一方に端面発光素
子を、他方に前記端面発光素子の出射光をモニターする
受光素子を、それぞれ配設するようにしたことを特徴と
する。
【0020】さらに、本発明の光部品実装用基板の製造
方法は、前記基板上に、深さの異なる複数の溝を形成す
る領域を露出させるマスクパターンを形成する工程と、
任意の1つ以上の溝を形成する領域以外の溝形成領域に
耐エッチング膜を形成する工程と、前記任意の1つ以上
の溝を異方性エッチングにより形成する工程とを順次行
った後に、下記一連の工程(A)〜(B)を1回以上行
うことを特徴とする。
【0021】(A)残りの1つ以上の溝を形成する領域
以外の溝形成領域、及び/又は、前工程で形成した溝
に、耐エッチング膜を形成する工程、(B)前記残りの
1つ以上の溝を異方性エッチングにより形成する工程。
【0022】また特に、前記複数の溝は、全ての溝に対
し最も浅い溝の深さまで異方性エッチングを行った後
に、所定の深さに到達した溝を除く全ての溝に対し異方
性エッチングを1工程以上繰り返し行うことにより形成
したことを特徴とする。
【0023】また本発明の光モジュールは、光部品実装
用基板に形成した複数の溝のそれぞれに光部品を配設
し、これら光部品どうしを光接続させるように成したも
のとしている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て模式的に図示した図面に基づき詳細に説明する。
【0025】ミラー指数による表記で(100)面また
はこの面に等価な面を主面とする単結晶シリコンから成
る基板を、アルカリ水溶液による異方性エッチングで溝
(光軸に対し直交する断面においてV字形状や台形状を
なす溝)を形成するとき、例えば、エッチング液として
KOH(水酸化カリウム)水溶液(KOHが43重量%
含有)、液温60℃を用いて異方性エッチングを行なっ
た場合、エッチング深さとアンダーカット量との関係
は、図1に示すグラフとなる。
【0026】このグラフからわかるように、エッチング
深さとアンダーカット量とは比例関係にある。なお、上
記の条件下においては、エッチング深さをXとし、アン
ダーカット量をYとすると、Y=0.0375Xなる関
係となった。
【0027】ここで、アンダーカット量とは、基板上に
被着形成した膜をフォトリソグラフィーでパターニング
形成したマスクのパターン幅と、エッチング処理後の実
際の台形溝開口幅(台形溝幅)との差を指している。す
なわち、図2に示すように、台形溝に搭載する光部品の
光軸に対し直交する切断面において、アンダーカット量
(2L)、台形溝幅AW、及びフォトリソグラフィーで
形成したマスク膜Pのパターン幅DWの関係を示すよう
に、アンダーカット量(2L)=台形溝幅AW−マスク
パターン幅DWとなる。なお、(111)面とそれに等
価な面でのエッチングレイトは小さいため、この面と基
板の主面とのなす角度θは約54.7°となる。
【0028】例えば、深さ800μmの台形溝を形成す
るためには、およそ50時間のエッチング時間が必要で
あり、その際に、図1より約30μmのアンダーカット
量が発生することがわかる。このことは、完成時に30
μm幅の台形溝を形成するためには、0μmのマスクパ
ターンを形成することになり、事実上30μm以下の幅
の台形溝は、800μm以上の深さの台形溝との同時形
成が不可能であることを示す。
【0029】そこで本発明では、同一エッチングプロセ
スでは一括形成が不可能な複数の異なる幅/深さの台形
溝を同一基板上に形成する場合において、最も深い台形
溝におけるアンダーカット量≧他のいずれか1つの台形
溝の開口幅であるとし、各台形溝が高精度に且つ各台形
溝の相対位置ずれがないように、少なくとも1つの台形
溝が、(2Dsinθ)/R≧C(ただし、D:最も深
い台形溝の深さ、θ:水平面と最も深い台形溝の斜面と
のなす角度(0°<θ<90°)、R=F/E(E:最
も深い台形溝の斜面のエッチングレート(例えば、(1
00)面を主面とする単結晶シリコンでは{111}面
のエッチングレート)、F:最も深い台形溝の底面のエ
ッチングレート(前記単結晶シリコンでは(100)面
のエッチングレート))、C:任意の台形溝の開口幅)
を満足するようにし、後記する製造工程により各台形溝
の相対位置ずれを1μm以下としている。
【0030】また、複数の台形溝の開口幅が同じであっ
ても、異なる深さの台形溝を形成する場合においても、
後記する製造工程により、各台形溝を高精度に且つ各台
形溝の相対位置ずれを1μm以下にできる。製造方法(1) すなわち、基板上に、深さの異なる複数の台形溝を形成
する領域を露出させるマスクパターンを形成する工程
と、任意の1つ以上の台形溝を形成する領域以外の台形
溝形成領域に耐エッチング膜を形成する工程と、任意の
1つ以上の台形溝を異方性エッチングにより形成する工
程とを順次行った後に、次の一連の工程(A)〜(B)
を1回以上行うようにした。
【0031】(A)残りの1つ以上の台形溝を形成する
領域以外の台形溝形成領域、及び/又は、前工程で形成
した台形溝に、耐エッチング膜を形成する工程、(B)
前記残りの1つ以上の台形溝を異方性エッチングにより
形成する工程。 製造方法(2) また、複数の溝は、全ての溝に対し最も浅い溝の深さま
で異方性エッチングを行った後に、所定の深さに到達し
た溝を除く全ての溝に対し異方性エッチングを1工程以
上繰り返し行うことにより形成するようにする。
【0032】図3に示すように、光部品実装用基板S1
は、異方性エッチングが可能な例えば単結晶シリコン等
から成る基板1上に、発光素子や受光素子等の光半導体
素子(不図示)を実装する際の搭載用、及びまたは位置
合わせマーカーに使用する溝(深いV溝2(例えば、深
さ100μm,幅140μm)、深い台形溝4(例え
ば、深さ120μm幅,550μm)、浅い台形溝3
(例えば、深さ20μm幅,230μm))が形成さ
れ、さらに、光半導体素子と外部回路を電気的に接続す
るため電極パターン5,6がそれぞれ形成されて成る。
そして、これら電極パターン5,6の上にハンダパター
ン9,10が形成される。
【0033】ここで、V溝2、台形溝4の形成には、約
7時間半のエッチング処理を行い、その際のアンダーカ
ット量は約4.5μmとなり、また、深さ20μmの台
形溝3の形成には、約1時間20分のエッチング処理を
行い、その際のアンダーカット量は約0.8μmとな
り、相対位置ずれ(V溝2の中心線CL2、台形溝3の
中心線CL3、台形溝4の中心線CL4の最大ずれは実
測値で0.6μmとなった。
【0034】このようにして、従来では配線に使用する
電極パターンと同時に形成された電極マーカーでは、マ
ーカーエッジ部での揺らぎが大きく、高精度にエッジ部
の検出ができなかったが、本発明によれば、シリコン単
結晶の異方性エッチングによる浅い溝マーカー(台形溝
3)を使用するので、エッジ部の直線性が良好でありこ
れを高精度に検出できる(溝マーカーは他の溝と同時に
つくることも可能であるが、この場合は浅い溝のエッジ
をマーカーとしている。このように、浅い溝のエッジを
マーカーとして使った方が効果的である)。
【0035】次に、製造方法(1)を使用した工程例を
説明する。なお、簡単のため、上記(A)〜(B)の一
連の工程を1回だけ行う例について説明する。
【0036】まず、図4(a−1),(a−2)に示す
ように、単結晶シリコンから成る基板上に、シリコン酸
化膜やシリコン窒化膜等から成り基準マスクパターンと
なる保護膜とフォトレジスト膜を順次被着形成し、第1
エッチングステップで形成する台形溝形成領域(開口
部)及び第2エッチングステップで形成する台形溝形成
領域(開口部)の両者が形成されたフォトマスクを用
い、フォトリソグラフィにより上記フォトレジスト膜及
び保護膜のパターニングを行い、保護膜7を形成する。
【0037】次に、図4(b−1),(b−2)に示す
ように、上記マスクパターンを含む基板1の表面にシリ
コン酸化膜やシリコン窒化膜等の耐エッチング膜12
A,12Bを形成し、第2エッチングステップで形成す
るV溝及び深い台形溝の形成領域のみを保護する。な
お、図中7a,7b,7cはそれぞれ保護膜の開口部で
ある。また、1aはV溝形成領域、1bは浅い台形溝形
成領域、1cは深い台形溝形成領域である。
【0038】次に、図4(c−1),(c−2)に示す
ように、水酸化ナトリウム水溶液や水酸化カリウム水溶
液等のエッチング液で基板1の表面が露出している面に
対し異方性エッチングを施し台形溝を形成する(第1エ
ッチングステップ)。
【0039】次に、図4(d−1),(d−2)に示す
ように、保護膜12A,12Bを除去した後に、シリコ
ン酸化膜やシリコン窒化膜等の保護膜8を基板1の表面
に形成し、第1エッチングステップで形成した浅い台形
溝3のみを保護するように保護膜のパターニングを行
い、上記と同様の手順でV溝2,深い台形溝4を形成す
る(第2エッチングステップ)。
【0040】そして図4(e−1),(e−2)に示す
ように、保護膜8を除去することにより、所望の台形溝
形状を有する基板1が完成する。
【0041】ここで、先に浅い台形溝3を形成し、次に
より深い台形溝4の形成を行うようにすれば、台形溝形
成用のマスクパターンを精度良く形成することができ、
台形溝を高精度に作製することが可能となる。
【0042】次に、製造方法(2)による工程例につい
て説明する。まず、シリコン単結晶等の異方性エッチン
グが可能な基板1上に、マスク膜7となるSiO2膜,
SiNx膜またはそれらの積層膜を成膜する。
【0043】次に、図5(a−1),(a−2)に示す
ように、V溝形成領域1a,第1台形溝形成領域1b,
第2台形溝形成領域1cの全ての溝パターンを有する前
記した基準マスク11を用いてフォトリソグラフィーを
行ない、基準パターン11をマスク膜7に転写し、マス
ク膜7のエッチングを行なって開口部7a,7b,7c
を形成する。
【0044】次に、図5(b−1),(b−2)に示す
ように、KOH水溶液などのアルカリ水溶液を用いて、
最も浅い溝である第1台形溝3の深さまで基板1のエッ
チングを行なう。
【0045】次に、図5(c−1),(c−2)に示す
ように、最も浅い第1台形溝3の部分をSiNx単層ま
たはSiO2/SiNx積層膜から成る保護膜8でカバ
ーし、残りの溝2’、4’を露出させ、引き続きKOH
水溶液等のアルカリ水溶液でのエッチングを行なう。そ
の際、溝2’は断面V字形状のため、溝4’が所定深さ
になるまでエッチングを行なう。
【0046】次に、図5(d−1),(d−2)に示す
ように、保護膜8およびマスク膜7を除去する。
【0047】最後に熱酸化を行い、基板1全体にシリコ
ン酸化膜や窒化膜等の絶縁膜を形成し、その上に図3
(a)に示すように、素子搭載用の電極パターン5,6
を形成し、さらにその上に半田パターン9,10を形成
した後、基板1の1a部分をダイシングにより除去し、
さらに1b部分においてファイバストッパー用溝を入
れ、個々のチップに切り分けて完成する。
【0048】本発明の利点は、通常の溝単体での形成と
比較し、各々の溝の位置は基準パターンで決定されるた
め、非常に高精度に位置決めできることである。また、
保護膜形成工程を省略できる上(製造方法(2)では第
1の保護膜形成工程を省けるが、製造方法(1)では省略
できない)、溝形成のためのエッチング時間も非常に短
縮できる。また、溝接続部を形成するため、溝の壁面に
より光がはねられることを防ぐためのダイシングによる
溝入れ工程も省くことができるため、作製プロセスを簡
略化できる。
【0049】かくして、図3(a)に示す光部品実装基
板S1は、図6に示すように、光ファイバ13をV溝2
に配設し、半導体レーザ14,モニター用フォトダイオ
ード15を、深さ及び幅の異なる第1台形溝3,第2台
形溝4のそれぞれに搭載するだけで、アクティブな光軸
調整が不要な光結合系を備えた光モジュールM1が実現
される。
【0050】ここで、図3(a)に示すように、V溝
2、第1台形溝3、第2台形溝4の溝深さ、及び、各溝
の相対位置精度は、光結合系の高さ方向及び水平方向の
位置決めに用いるため、それぞれサブミクロンでなけれ
ばならない。
【0051】この実施形態では、例えば、第1エッチン
グステップでLD搭載用の第1台形溝3、第2エッチン
グステップでモニター用フォトダイオード搭載用の第2
台形溝4、第3エッチングステップで光ファイバ搭載用
V溝2を形成することで、所望の溝幅、溝深さを実現で
き、なおかつこれら溝の相対位置精度(V溝2の中心線
CL2、第1台形溝3の中心線CL3、及び第2台形溝
4の中心線CL4の位置関係)を高精度に形成すること
ができる。
【0052】最後に、本発明の光モジュールの実施形態
について、図6を用いて説明する。図6に示す光モジュ
ールM1は、図3で説明した基板S1を用いて、位置決
め用マーカー(台形溝3)を観察しながら、半導体レー
ザ14及び、モニター用フォトダイオード15を、フリ
ップチップボンダ等の実装置を用いてはんだ固定する。
この際、固定するはんだは、電極パターン5,6上に形
成されたAu/Sn合金はんだ等を用いる。さらに、V
溝2に光伝送体である光ファイバ13を、浅い台形溝3
に発光素子である半導体レーザ14を、深い台形溝4に
受光素子であるモニター用フォトダイオード15を実装
する。前述したように、各溝の相対位置精度が非常に高
精度に作製されているため、所望の設計基板を用い実装
するだけで、全ての光部品の光学軸を一致させることが
でき、高効率の光結合系を構成することが可能となる。
【0053】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。図7に示すように、光部品実装用基板S2は、上
記と同様な材質の基板31上に、光半導体素子を搭載し
たキャリアを配設するための溝32と光導波体であるボ
ールレンズを実装するための溝33及び光半導体素子を
実装するための電極パターン34がそれぞれ形成されて
なるものとする。
【0054】ここで、キャリア用溝32は幅1650μ
m、深さ400μmであり、このエッチングには26時
間を要する。また、ボールレンズ用溝33は幅800μ
m、深さ600μmであり、このエッチングには39時
間を要する。
【0055】本発明の光部品実装用基板の作製方法によ
れば、まず、図8(a)に示すように、基板31上にキ
ャリア用溝32及びボールレンズ用溝33のマスクパタ
ーン32a、33aを一括で形成する。
【0056】次に、図8(b)に示すように、水酸化カ
リウム水溶液(KOH43重量%、液温60℃)を用い
て26時間の異方性エッチングを行ない、キャリア用溝
32を形成する(第1エッチングステップ)。
【0057】次に、図8(c)に示すように、キャリア
用溝32を耐エッチング膜(保護膜)44で覆い、途中
までエッチングされているボールレンズ用溝33bを開
口させる。
【0058】さらに、図8(d)に示すように、水酸化
カリウム水溶液(43wt%、60℃)で13時間の追
加エッチングを行ない、ボールレンズ用溝33を形成す
る(第2エッチングステップ)。
【0059】最後に、図8(e)に示すように、耐エッ
チング膜(保護膜)44及びマスク膜42を剥離し、電
極パターン34を形成して光部品実装用基板S2が完成
する。
【0060】上述したように、個別に作製した場合、そ
れぞれの溝について耐エッチング膜形成工程が必要な
上、溝作製のためのエッチング時間だけで26時間+3
9時間=65時間が必要となるが、本発明の作製方法に
よれば、第1のエッチングステップでは全ての溝をエッ
チングするため、耐エッチング膜作製工程を1回削減で
き、溝作製のためのエッチング時間も26時間+13時
間=39時間と大幅に短縮できる。
【0061】次に、この光部品実装用基板S2に光部品
を搭載した、本発明の光モジュールの実施形態について
説明する。
【0062】図8に示すように、光モジュールM1は、
図6で説明した基板S2を用いて、不図示の位置決め用
マーカーを観察しながら、光半導体素子である半導体レ
ーザ(発光素子)35及び、キャリア36に配設された
モニター用PD(フォトダイオード(受光素子))37
を、それぞれフリップチップボンダ等の実装置を用いて
はんだ固定する。この際、固定するはんだは、電極パタ
ーン34上に形成されたAu/Sn合金はんだ等を用い
る。さらに、深いボールレンズ用溝33にボールレンズ
(コリメートレンズ)38等を実装する。前述したよう
に、これら2つの溝の相対位置精度が非常に高精度に作
製されているため、所望の設計基板を用いて、実装する
だけで、光部品の全ての光学軸をCL線に一致させるこ
とができ、高効率の光結合系を構成することが可能とな
る。
【0063】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1に記載
の光部品実装用基板及び請求項3,4に記載の製造方法
によれば、同一のエッチングプロセスでは形成不可能な
複数の異なる深さ及びまたは幅のV溝を有していても、
複数の異なる幅の台形溝、または複数の異なる深さの台
形溝を、相対位置ずれを発生させることなく形成でき
る。
【0064】また、請求項2に記載の光部品実装用基板
によれば、各台形溝は、台形溝形成前において全ての台
形溝に対するパターニングで形状が正確に決定され、パ
ターンが揺らいでしまう段差を有する基板上へのパター
ニングは、完成した台形溝を覆う耐エッチング膜形成時
のみに限られるため、従来のような複雑なマスク合わせ
の工程等の煩雑な工程を不要にできると同時に、各々の
台形溝を高精度な幅で形成でき、また台形溝の深さも各
々合わせこむことができるため高精度な形成が可能であ
る。
【0065】さらに、請求項4に記載の製造方法によれ
ば、第1のエッチングステップで全ての台形溝をエッチ
ングすることにより、耐エッチング膜作製工程を削減す
ることができる上、各々の台形溝を作製するためのエッ
チング時間も大幅に短縮できるので、工程の簡略・短縮
も可能となる。
【0066】そして、請求項5に記載の光モジュールに
よれば、台形溝に搭載した光部品の全ての光学軸を一致
させることができ、高効率の光結合系を有した優れた光
モジュールを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単結晶シリコン基板の異方性エッチングにおけ
るエッチング深さとアンダーカット量の関係を示すグラ
フである。
【図2】アンダーカット量と台形溝との関係を示す断面
模式図である。(a)〜(e)は、それぞれ本発明に係
わる光部品実装用基板の作製工程を模式的に説明する断
面図である。
【図3】(a)は本発明の光部品実装用基板の他の実施
形態を説明するための平面図、(b)は(a)のA−
A’線断面図、(c)は(a)のB−B’線断面図、
(d)は、この基板を作製するための基準マスクの平面
図である。本発明に係る他の光部品実装用基板の実施形
態を模式的に説明する一部省略平面図である。
【図4】(a−1)〜(e−1)は、それぞれ本発明に
係る光部品実装用基板の作製工程を模式的に説明する平
面図であり、(a−2)〜(e−2)は、(a−1)〜
(e−1)におけるA−A’線断面図である
【図5】(a−1)〜(d−1)は、それぞれ本発明に
係る光部品実装用基板の作製工程を模式的に説明する平
面図であり、(a−2)〜(d−2)は、(a−1)〜
(d−1)におけるA−A’線断面図である
【図6】本発明に係る光モジュールの実施形態を説明す
るための平面図である。
【図7】本発明に係る光部品実装用基板の他の実施形態
を模式的に説明する平面図である。
【図8】(a)〜(e)は、それぞれ本発明に係る光部
品実装用基板の作製工程を模式的に説明する断面図であ
る。
【図9】本発明に係る光モジュールの他の実施形態を説
明するための平面図である。
【図10】(a)〜(e)は、それぞれ従来に係る光部
品実装用基板の作製工程の一例を模式的に説明する断面
図である。
【符号の説明】
1,31:基板 2:V溝 3,32:浅い台形溝 4,33:深い台形溝 13:光伝送体 14,35:発光素子 15,37:受光素子 38:ボールレンズ S1,S2:光部品実装用基板 M1,M2:光モジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H037 AA01 BA03 BA11 CA14 DA03 DA04 DA05 DA06 DA12 5F073 AB27 AB28 BA01 FA02 FA13 FA23 FA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に、光半導体素子を搭載し、かつ該
    光半導体素子の光軸に対し直交する断面が台形状を成す
    複数の溝を、少なくとも2つの溝が互いに異なる深さに
    異方性エッチングで形成して成るとともに、少なくとも
    1つの溝の開口幅Cが下記式(1)を満足することを特
    徴とする光部品実装用基板。 (2Dsinθ)/R≧C (1) (ただし、D:最も深い溝の深さ、θ:水平面と最も深
    い溝の斜面との成す角度(0°<θ<90°、R=F/
    E(E:最も深い溝の斜面のエッチングレート、F:最
    も深い溝の底面のエッチングレート、C:任意の溝の開
    口幅))
  2. 【請求項2】 前記複数の溝のうち互いに隣合う2つの
    溝が連通しているとともに、該2つの溝の一方に端面発
    光素子を、他方に前記端面発光素子の出射光をモニター
    する受光素子を、それぞれ配設するようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載の光部品実装用基板。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光部品実装用基板の製
    造方法であって、前記基板上に、深さの異なる複数の溝
    を形成する領域を露出させるマスクパターンを形成する
    工程と、任意の1つ以上の溝を形成する領域以外の溝形
    成領域に耐エッチング膜を形成する工程と、前記任意の
    1つ以上の溝を異方性エッチングにより形成する工程と
    を順次行った後に、下記一連の工程(A)〜(B)を1
    回以上行うことを特徴とする光部品実装用基板の製造方
    法。 (A)残りの1つ以上の溝を形成する領域以外の溝形成
    領域、及び/又は、前工程で形成した溝に、耐エッチン
    グ膜を形成する工程、 (B)前記残りの1つ以上の溝を異方性エッチングによ
    り形成する工程。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光部品実装用基板の製
    造方法であって、前記複数の溝は、全ての溝に対し最も
    浅い溝の深さまで異方性エッチングを行った後に、所定
    の深さに到達した溝を除く全ての溝に対し異方性エッチ
    ングを1工程以上繰り返し行うことにより形成したこと
    を特徴とする光部品実装用基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光部品実装用基板に形
    成した複数の溝のそれぞれに光部品を配設し、これら光
    部品どうしを光接続させるように成した光モジュール。
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JP2009290232A (ja) * 2009-09-03 2009-12-10 Oki Data Corp 半導体複合装置の製造方法

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