JP2003114327A - 偏光分離膜及び偏光分離プリズム - Google Patents

偏光分離膜及び偏光分離プリズム

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JP2003114327A
JP2003114327A JP2001308893A JP2001308893A JP2003114327A JP 2003114327 A JP2003114327 A JP 2003114327A JP 2001308893 A JP2001308893 A JP 2001308893A JP 2001308893 A JP2001308893 A JP 2001308893A JP 2003114327 A JP2003114327 A JP 2003114327A
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Tadashi Watanabe
正 渡邊
Kunihiko Uzawa
邦彦 鵜澤
Nobuyoshi Toyohara
延好 豊原
Yorio Wada
順雄 和田
Takeshi Deguchi
武司 出口
Takeshi Kawamata
健 川俣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 P偏光とS偏光とを分離する偏光分離膜を酸
化珪素ガラス基板上に形成した場合における偏光分離膜
のクラックの発生を防止する。 【解決手段】 偏光分離膜を酸化珪素ガラスからなる基
板の接合面に形成する。偏光分離膜としては、高屈折率
材料と低屈折率材料との積層による光学多層膜の上に、
最終層としてのSiO層を物理膜厚で200nm以上
形成するまたは/及び光学多層膜の下に、基板側の第一
層としてSiO層を物理膜厚で200nm以上形成し
てクラックの発生を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入射光をS偏光成
分とP偏光成分とに分離する偏光分離膜と、この偏光分
離膜を有した偏光分離プリズムに関する。
【0002】
【従来の技術】入射光をS偏光成分とP偏光成分に分離
する偏光ビームスプリッタとして、ガラスなどの透明な
材料からなる接合型プリズムの接合面に、屈折率の異な
る材料(高屈折率材料と低屈折率材料)を積層した偏光
分離膜を有した構造の偏光プリズムがある。ここで用い
られるプリズムの材料は、入手のし易さ、表面研磨など
加工の容易さから、BK7(ショット社の名称)と呼ば
れる光学ガラスが用いられることが多い。
【0003】従来の偏光分離膜および偏光分離プリズム
としては、特開2000−284121号公報に記載さ
れている。この偏光分離膜の構成は、基材としてBK7
を用い、低屈折率材料としてMgF、高屈折率材料と
してYを用いた光学多層膜となっている。この構
成は、いわゆるマクネイル条件を満たす偏光分離膜であ
り、この偏光分離膜を形成することにより、広い帯域を
有した偏光分離プリズムとすることが可能となってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】偏光分離膜及び偏光分
離プリズムを紫外域の光に対して使用する場合、その基
材は紫外域の光を透過する必要がある。また、偏光分離
膜の材料も紫外域の光に対して吸収を有していない必要
がある。例えば、250nmの波長光に対して使用でき
る偏光分離膜及び偏光分離プリズムを得ようとする場合
に、プリズム材料である上述したBK7は250nmの
光に対して大きい吸収を有しているため、使用すること
ができない。
【0005】このような場合に使用できるガラスとして
は、酸化珪素ガラス(石英ガラス)がある。しかし、他
の光学ガラスを基材として形成した際には問題が生じな
い構成の偏光分離膜でも、酸化珪素ガラスを接合型プリ
ズムの材料として用いる場合には、膜にクラックが生じ
るため、偏光分離プリズムの性能上、問題となってい
る。
【0006】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたものであり、酸化珪素ガラス上に偏光分離膜を形
成した際に生じる膜のクラックを抑制することができる
偏光分離膜及びこの偏光分離膜を有する偏光分離プリズ
ムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の偏光分離膜は、酸化珪素ガラスか
らなる接合型プリズムの接合面に形成される偏光分離膜
であって、高屈折率材料と低屈折率材料との積層による
光学多層膜の上に、最終層としてのSiO層を物理膜
厚で200nm以上形成したことを特徴とする。
【0008】請求項2の発明の偏光分離膜は、酸化珪素
ガラスからなる接合型プリズムの接合面に形成される偏
光分離膜であって、高屈折率材料と低屈折率材料との積
層による光学多層膜の下に、基板側の第一層としてSi
層を物理膜厚で200nm以上形成したことを特徴
とする。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の偏光分離膜であって、前記低屈折率材料がフッ素化合
物であることを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項1記載の偏光分
離膜であって、前記高屈折率材料がAl,HfO
,LaAl(X+Y=2)のいずれか又はこ
れらを含む混合物であり、前記低屈折率材料がCa
,NaF,BaF,LiF,MgFのいずれか
であることを特徴とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項2記載の偏光分
離膜であって、前記高屈折率材料がAl,HfO
,LaAl(X+Y=2)のいずれか又はこ
れらを含む混合物であり、前記低屈折率材料がMgF
であることを特徴とする。
【0012】請求項6の発明の偏光分離プリズムは、請
求項1〜5のいずれかに記載の偏光分離膜が酸化珪素ガ
ラスからなる接合型プリズムの接合面に形成されている
ことを特徴とする。
【0013】以上の発明において、一般的には、図1に
示すように、基板1上に形成した薄膜2には応力が発生
する。この応力には、図1(b)で示すように、薄膜2
が基板1を引っ張る方向に作用する引っ張り応力と、
(a)で示すように、その反対方向に作用する圧縮応力
の2種類がある。
【0014】また、これら薄膜の応力は、その発生のメ
カニズムから、基板1と薄膜2との線膨張率の差に基づ
く熱応力と、膜の構造や成長機構に起因する真応力の2
種類に大別することができる。すなわち、光学的用途の
薄膜を基板上に形成する方法として最も多く用いられて
いる真空蒸着法では、真空槽内で光学多層膜を形成する
基板を300℃程度まで加熱し、この基板の表面に膜を
形成する。このため、膜形成時の温度(300℃)と成
膜後の温度(常温)との温度差により熱応力が発生す
る。
【0015】この熱応力の大きさは次の式により近似的
に求めることができる。 S=Y(α−α)△T ここで、S:応力、Y:膜のヤング率,α:膜の線
膨張係数α:基板の線膨張係数,△T:成膜中から成
膜後の温度変化である。
【0016】表1は、この式を用いてMgF,Al
,SiO膜の熱応力を、酸化珪素ガラス上の膜及
びBK7ガラス上の膜について近似的に計算した結果を
示す。同表において、成膜が行われる基板の線膨張係数
は、酸化珪素ガラスが0.55×10−6、BK7ガラ
スが7.8×10−6である。また、熱応力は、「+」
が引っ張り応力、「−」が圧縮応力である。さらに、成
膜される基板の温度は300℃であり、ΔT=280℃
として計算してある。
【0017】
【表1】
【0018】表1において、酸化珪素ガラス上の膜が、
BK7上の膜よりも引っ張り側に強い熱応力を有してい
る理由は、酸化珪素ガラスの線膨張係数がBK7に比べ
て小さい(酸化珪素ガラスの線膨張係数:0.35×1
−6−1,BK7の線膨張計数:7.4×10−6
−1)ために、温度が下がっても膜ほど基板が縮まな
いことによる。一般的な光学ガラスの線膨張係数は5〜
10×10−6−1程度の値であり、BK7程度の線
膨張係数である。このことから、酸化珪素ガラス上の膜
は他の光学ガラス上に膜を形成した場合よりも大きい引
っ張り応力を持ち易いことがわかる。
【0019】他の光学ガラスに膜を形成した際には問題
が生じない構成の偏光分離膜でも酸化珪素ガラスを接合
型プリズムの材料として用いたときにクラックが生じる
場合は、酸化珪素ガラス基板上でこの引っ張り応力が強
く出るために起こる現象である。すなわち、これは、引
っ張り応力を持つ膜同士を積層していくことで、膜全体
が非常に大きい引っ張り応力をもち、最終的に膜自体の
破壊(クラックの発生)に至る現象である。
【0020】請求項1の偏光分離膜は、偏光分離膜の最
終層に対し、圧縮応力を有するSiO層を付加するこ
とにより、膜破壊(クラックの発生)を防ぐものであ
る。SiO薄膜は上述した真応力の働きにより圧縮応
力を得ることができるため、これを最終層に付加するこ
とにより、膜全体の引っ張り応力を弱めることが可能で
あり、膜破壊を抑制することができる。また、SiO
薄膜は酸化珪素ガラスとほぼ同じ屈折率であるため、膜
の光学特性に影響を及ぼすことがない。
【0021】ここで、SiO層の膜厚は、物理膜厚で
200nm以上のときに効果が高い知見を発明者らの実
験から得ている。また、SiO層により強い圧縮応力
を持たせるために、SiO薄膜の成膜をイオンプレー
ティング、イオンアシスト蒸着などのイオンプロセスに
より行うと、さらに膜破壊の抑制に効果が高い知見も得
ている。なお、SiO層の膜厚の上限としては、80
0nmの物理膜厚が良好であり、これ以上の膜厚では、
逆に圧縮応力が強くなることにより膜破壊が生じるた
め、好ましくない。
【0022】請求項2の偏光分離膜は、偏光分離膜の基
材側の第一層に、圧縮応力を有したSiO層を付加す
ることにより、膜破壊(クラックの発生)を防ぐもので
ある。請求項2では、請求項1で説明したと同様、Si
薄膜は真応力の働きにより圧縮応力を得ることがで
きるため、これを基材側の第一層に付加することで、膜
全体の引っ張り応力を弱めることが可能となって、膜破
壊を抑制する効果を持つことによる。また、これに加え
て、基材と膜との密着性を高める効果も有している。更
に、SiO薄膜は酸化珪素ガラスとほぼ同じ屈折率で
あるため、膜の光学特性に影響を及ぼすことがない。
【0023】ここで、SiO層の膜厚は、物理膜厚で
200nm以上のときに効果が高い知見を発明者らの実
験から得ている。また、SiO層により強い圧縮応力
を持たせるために、SiO薄膜の成膜をイオンプレー
ティング、イオンアシスト蒸着などのイオンプロセスに
より行うと、さらに膜破壊の抑制に効果が高い知見も得
ている。SiO層の膜厚の上限としては、請求項1と
同様に、800nmの物理膜厚が良好である。
【0024】膜全体の引っ張り応力を弱め、膜破壊(ク
ラックの発生)を防ぐには、請求項1の発明と請求項2
の発明とを組み合わせると、より効果的である。すなわ
ち、高屈折率材料と低屈折率材料との積層による光学多
層膜の上に、最終層としてのSiO層を物理膜厚で2
00nm以上形成すると共に、高屈折率材料と低屈折率
材料との積層による光学多層膜の下に、基板側の第一層
としてSiO層を物理膜厚で200nm以上形成する
ことにより、膜破壊をさらに良好に防止することができ
る。
【0025】請求項3の偏光分離膜は、請求項1または
2記載の偏光分離膜における低屈折率材料をフッ素化合
物として規定するものであり、これによりその効果がよ
り高くなっている。フッ素化合物としては、MgF
CaF,クリオライト(NaAlF),チオライ
ト(NaAl14),NaF,PbF,CeF
などを用いることができる。
【0026】イオンプレーティング、イオンアシスト蒸
着などのイオンプロセスを用いて薄膜を形成すると、比
較的圧縮応力を持った薄膜を得ることが容易であること
が一般に知られている。しかし、フッ素化合物を材料と
して成膜を行う場合にイオンプロセスを用いると、フッ
素が解離するため、透明な膜を得ることは難しい。すな
わち、フッ素化合物を低屈折率材料として用いると、イ
オンプロセスにより形成する薄膜を圧縮応力とすること
ができない。このために、低屈折率材料にフッ素化合物
を用いた場合には膜全体が引っ張り応力を持ちやすく、
最終層であるSiO層によって応力を緩和する請求項
1及び請求項2記載の偏光分離膜が、より高い効果を持
つことができる。
【0027】なお、請求項3では、フッ素化合物として
MgFを用いると、より高い機械的強度、耐環境性を
有した偏光分離膜とすることができるため、さらに好ま
しい。
【0028】請求項4及び請求項5の偏光分離膜は、請
求項1及び2記載の偏光分離膜における高屈折率材料と
低屈折率材料を特に規定することにより、その効果をよ
り高くしたものである。
【0029】請求項4及び請求項5で規定した材料であ
るAl,HfO,LaAl(X+Y=
2),CaF,NaF,BaF,LiF,MgF
のいずれも250nm付近まで吸収がなく、この波長域
で偏光分離膜を形成するのに使用することができる。本
発明は酸化珪素ガラスをプリズム材料として用いた場合
の問題点を解決するものであるから、酸化珪素ガラスを
使用する必要の大きい250nm付近の波長域において
使用できることは、大きな意味を持ち、より効果が大き
い。
【0030】ここで、高屈折率材料としてAl
低屈折率材料としてMgFを用いると、従来の偏光分
離膜として示したマクネイル条件を満たす偏光分離膜を
容易に得ることができる上、機械的に強く、耐環境性に
優れた膜を得ることができるため、より好ましい。
【0031】請求項6の偏光分離プリズムでは、以上の
請求項1〜5のいずれかの偏光分離膜を有することによ
り、膜破壊(クラックの発生)を防ぐものである。
【0032】
【発明の実施の形態】図2は、偏光分離プリズム5であ
り、酸化珪素ガラスによって図示の形状に成形されてお
り、その接合面には、後述する各実施の形態の偏光分離
膜6が形成されるものである。以下、実施の形態ごとに
分けて、本発明を説明する。
【0033】(実施の形態1,2及び比較例1)表2は
実施の形態1,2及び比較例1の偏光分離膜の膜構成を
示す。これらの偏光分離膜は、酸化珪素ガラスからなる
基板を300℃に加熱して行う真空蒸着法により成膜し
た。実施の形態1では、最終層(26層目)にSiO
層を形成し、実施の形態2では、最終層及び基板側の第
一層(0層目)にSiO層を形成している。成膜後の
プリズムを観察すると、実施の形態1,2における偏光
分離膜にクラックは発見できなかったが、比較例1にお
ける偏光分離膜には図3のようなクラック7が観察され
た。
【0034】図4〜図6は成膜後のプリズムと膜のない
プリズムを接合して偏光分離プリズムを作製して、その
特性を測定した結果を示し、図4は実施の形態1、図5
は実施の形態2、図6は比較例1である。これらの図か
ら明らかなように、実施の形態1,2によるプリズムと
比較例1によるプリズムとの間に大きい光学的な特性差
は生じていない。
【0035】このような実施の形態では、光学特性に影
響を及ぼさない最終層のSiO層または/及び基板側
の第一層のSiO層によりクラックの発生が抑制可能
となっている。
【0036】
【表2】
【0037】(実施の形態3及び比較例2)表3は、実
施の形態3及び比較例2における偏光分離膜の膜構成を
示す。これらの偏光分離膜は、酸化珪素ガラスからなる
基板を250℃に加熱して行う真空蒸着法により成膜し
た。この場合、基板側の第一層(0層目)と最終層(2
7層目)のSiO 層はRF基板印加型のイオンプレ
ーティングにより成膜を行い、意図的に強い圧縮力を持
たせた。
【0038】成膜後のプリズムを観察すると、実施の形
態3における偏光分離膜にクラックは発見できなかった
が、比較例2における偏光分離膜には図7に示すような
クラック7が観察された。
【0039】図8及び図9は、成膜後のプリズムと膜の
ないプリズムとを接合して偏光分離プリズムを作製し
て、その特性を測定した結果を示し、図8は実施の形態
3を、図9は比較例2である。これらの図から明らかな
ように、実施の形態3による偏光分離プリズムと比較例
2による偏光分離プリズムとの間に大きい特性差はな
い。なお、基板側の第1層と最終層のSiO 層は、
RF基板印加型のイオンプレーティングを用いたが、イ
オンアシスト蒸着法など他のイオンプロセスを用いても
同様の効果が得られる。
【0040】このような実施の形態では、光学特性に影
響を及ぼさない基板側の第1層及び最終層のSiO
層によりクラックの発生を抑制することが可能となって
いる。
【0041】
【表3】
【0042】(実施の形態4及び比較例3)表4は、実
施の形態4及び比較例3における偏光分離膜の膜構成を
示す。これらの偏光分離膜は、酸化珪素ガラスからなる
基板を250℃に加熱して行う真空蒸着法により成膜し
た。この場合、基板側の第一層(0層目)と最終層(2
5層目)のSiO 層はRF基板印加型のイオンプレ
ーティングにより成膜を行い、意図的に強い圧縮力を持
たせた。
【0043】成膜後のプリズムを観察すると、実施の形
態4における偏光分離膜にクラックは発見できなかった
が、比較例2における偏光分離膜には図10に示すよう
なクラック7が観察された。
【0044】図11及び図12は、成膜後のプリズムと
膜のないプリズムとを接合して偏光分離プリズムを作製
して、その特性を測定した結果を示し、図12は実施の
形態4を、図12は比較例3である。これらの図から明
らかなように、実施の形態4による偏光分離プリズムと
比較例3による偏光分離プリズムとの間に大きい特性差
はない。なお、基板側の第1層と最終層のSiO
は、RF基板印加型のイオンプレーティングを用いた
が、イオンアシスト蒸着法など他のイオンプロセスを用
いても同様の効果が得られる。
【0045】このような実施の形態では、光学特性に影
響を及ぼさない基板側の第1層及び最終層のSiO
層によりクラックの発生を抑制することが可能となって
いる。
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜6の発
明によれば、基板側の第1層または/及び最終層にSi
層を有した偏光分離膜を形成することにより、基
板が酸化珪素ガラスであっても偏光分離膜にクラックが
発生することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、基板に薄膜を形成した場
合に発生する応力を説明する側面図である。
【図2】偏光分離プリズムに用いるプリズムの一例の斜
視図である。
【図3】比較例1で発生したクラックを示す側面図であ
る。
【図4】実施の形態1の偏光分離プリズムの特性を示す
特性図である。
【図5】実施の形態2の偏光分離プリズムの特性を示す
特性図である。
【図6】比較例1の偏光分離プリズムの特性を示す特性
図である。
【図7】比較例2で発生したクラックを示す側面図であ
る。
【図8】実施の形態3の偏光分離プリズムの特性を示す
特性図である。
【図9】比較例2の偏光分離プリズムの特性を示す特性
図である。
【図10】比較例3で発生したクラックを示す側面図で
ある。
【図11】実施の形態4の偏光分離プリズムの特性を示
す特性図である。
【図12】比較例3の偏光分離プリズムの特性を示す特
性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊原 延好 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 和田 順雄 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 出口 武司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 川俣 健 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H042 CA06 CA10 CA14 CA17 2H048 GA07 GA09 GA11 GA36 GA46 GA61 2H049 BA05 BA43 BB41 BB51 BC21 2K009 BB02 CC03 CC06 CC42 DD04 DD07 EE00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英ガラスからなる接合型プリズムの接
    合面に形成される偏光分離膜であって、 高屈折率材料と低屈折率材料との積層による光学多層膜
    の上に、最終層としてのSiO層を物理膜厚で200
    nm以上形成したことを特徴とする偏光分離膜。
  2. 【請求項2】 酸化珪素ガラスからなる接合型プリズム
    の接合面に形成される偏光分離膜であって、 高屈折率材料と低屈折率材料との積層による光学多層膜
    の下に、基板側の第一層としてSiO層を物理膜厚で
    200nm以上形成したことを特徴とする偏光分離膜。
  3. 【請求項3】 前記低屈折率材料がフッ素化合物である
    ことを特徴とする請求項1または2記載の偏光分離膜。
  4. 【請求項4】 前記高屈折率材料がAl,HfO
    ,LaAl (X+Y=2)のいずれか又はこ
    れらを含む混合物であり、前記低屈折率材料がCa
    ,NaF,BaFLiF,MgFのいずれかで
    あることを特徴とする請求項1記載の偏光分離膜。
  5. 【請求項5】 前記高屈折率材料がAl,HfO
    ,LaAl (X+Y=2)のいずれか又はこ
    れらを含む混合物であり、前記低屈折率材料がMgF
    であることを特徴とする請求項2記載の偏光分離膜。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の偏光分
    離膜が酸化珪素ガラスからなる接合型プリズムの接合面
    に形成されていることを特徴とする偏光分離プリズム。
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